JP6435121B2 - 眼鏡のフロントフレーム構造 - Google Patents

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Description

本発明は眼鏡のフロント部を1本の線材を曲げ成形した上フレームと下フレームを組み合わせて構成するフロントフレームに関するものである。
メガネフレームといってもその形態は色々存在する。しかしその基本形態はレンズが嵌るフロント部と2本のツルで構成している。フロント部を構成するフロントフレームには両リムが設けられ、該リムにレンズが嵌り、そして、フロント部の両側には蝶番等の継手を介してツルが折畳み出来るように取付けられている。
図8は最も一般的なメガネフレームを示している具体例である。フロント部(イ)を構成するフロントフレームは両リム(ロ)、(ロ)が連結部材(ハ)にて連結され、リム(ロ)、(ロ)の外側にはヨロイ(ニ)、(ニ)が連結されている。
すなわち、リム(ロ)、(ロ)は連結部材(ハ)の両先端にロウ付けされ、ヨロイ(ニ)、(ニ)はリム(ロ)、(ロ)にロウ付けされている。
このように、金属製のメガネフレームのフロント部を構成するフロントフレームは各部品(パーツ)をロウ付けして組み立てている。ところで、ロウ付けする際には各パーツを正しく位置決めしなくてはならず、またロウ付けが不備であるならば、剥がれてしまうといった問題が発生する。さらに、金属によってはロウ付けが出来ない場合もある。
一方、ロウ付けすることなくフロントフレームを構成した技術は従来においても知られている。例えば、特開2010−102039号に係る「眼鏡のフロントフレーム」は、ロウ付けが不要で、素材としてアルミも使用可能な眼鏡のフロントフレームである。
すなわち、レンズを囲んで固定する2つのリムと、2つのリムの間に設けられたブリッジとを有する眼鏡のフロントフレームにおいて、ブリッジを上下に分割し、リムの上枠に連続する上ブリッジと、リムの下枠に連続する下ブリッジとを設け、上ブリッジと下ブリッジとを、螺合手段を介して固定している。
このフロントフレームは一体成形され、中央の連結部(ブリッジ)が分割した構造であり、レンズをリムに嵌める際には中央のブリッジに螺合しているネジを弛めて行われるが、該フロントフレームの製作コストは高く成ってしまう。しかも、スリムなフロントフレームを構成することが出来ず、デザイン性も良くない。
特開2010−102039号に係る「眼鏡のフロントフレーム」
このように、従来の眼鏡のフロントフレームには上記のごとき問題がある。本発明が解決しようとする課題はこの問題点であり、あくまでも線材を用いて構成し、ロウ付けすることなく組み立てることが出来るフロントフレーム構造を提供する。
本発明に係る眼鏡のフロントフレームは上フレームと下フレームを組み合せて構成し、レンズが嵌る両リムは連結部を介して左右対称に配置される。フロントフレームとしての基本構造は従来の眼鏡と同じである。本発明では、上フレームは1本の連続した線材であって、中央に設けた上連結部の両側に上リム部を形成している。同じく、下フレームも1本の連続した線材であって、中央に設けた下連結部の両側に下リム部を形成している。
そして、上フレームの両先端にはヨロイ部又は止着片を形成し、下フレームの両先端には止着片又はヨロイ部を形成している。
ところで、上フレームと下フレームとは互いに組み合ってフロントフレームが構成されるが、この場合、上連結部及び下連結部は互いに突き合わされて係合し、そして、ヨロイ部には止着片がネジ止めされて連結する。逆に上連結部と下連結部をネジ止めし、ヨロイ部と止着片を互いに係合することも出来る。
そこで、上連結部の両側端と成る上リム部との境界には正面側と背面側に切欠きを有し、同じく下連結部の両側端と成る下リム部との境界には背面側と正面側に切欠きを有している。したがって、上記切欠きが互いに係合することで上連結部と下連結部は互いに突き合わされて連結される。
また、止着片をヨロイ部に切欠きを形成することで互いに係合する場合もある。そして、ヨロイ部の先端には継手を介してツルが折り畳み出来るように取付けられている。ここで、上記継手構造は特に限定せず、単なる軸ネジを用いる場合や一般的な蝶番を用いることもある。
本発明に係る眼鏡のフロントフレームは上フレームと下フレームを組み合せた構造であり、上連結部と下連結部に形成した切欠きを互いに係合することで連結し、そして、両先端に設けた止着片をヨロイ部にネジ止めしている。したがって、ロウ付けしてフロントフレームを構成しない為に、組立工程は簡略され、コストも安くなる。すなわち、上フレームと下フレームは金型を用いて正確に成形することで製作することが出来る。
ロウ付けにて組み立てる場合には、各ピースを正しく位置決めしなくてはならないが、本発明では両上リム部と上連結部及びヨロイ部を備えた上フレーム、及び両下リム部と下連結部及び止着片を備えた下フレームはプレス成形される為に、これら各部の形状寸法は正確であり、上下連結部に形成した切欠きを互いに係合すると共に、止着片をヨロイ部にネジ止めすることで所定のフロントフレームが完成する。そして、上リム部と下リム部で構成されるリムには、ヨロイ部に固定している止着片のネジを弛めることでレンズを嵌めることが出来る。
本発明のフロントフレームを備えた眼鏡を示す平面図。 本発明のフロントフレームを備えた眼鏡を示す正面図。 本発明のフロントフレームを備えた眼鏡を示す側面図。 上フレームと下フレームを分離した場合。 上連結部を示す具体例。 下連結部を示す具体例。 上連結部と下連結部が噛み合って構成した連結部。 従来の一般的なメガネフレーム。
図1、図2、図3は本発明に係るフロントフレームを備えた眼鏡を示す実施例であり、図1は平面図、図2は正面図、図3は側面図をそれぞれ表わしている。同図において、1はフロント部を構成するフロントフレーム、2,2はツルを表し、ツル2,2はフロントフレーム1の両側に取付けられ、軸ネジ3,3を介して折畳むことが出来る。このように、眼鏡としての基本構造は従来と同じであり、連結部4の両側にはリム5,5が設けられ、リム5,5の外側にはヨロイ部6,6を有している。
ところで、本発明のフロントフレーム1は上フレーム7と下フレーム8で構成し、上フレーム7と下フレーム8が互いに組み合わされている。図4はそれぞれ分離した上フレーム7と下フレーム8を表している。上フレーム7は連続した1本の線材で、上連結部9の両側に上リム部10,10を有し、上リム部10,10の先端にはヨロイ部6,6を設けている。
下フレーム8は連続した1本の線材で、下連結部11の両側に下リム部12,12を有し、下リム部12,12の先端には止着片13,13を設けている。図4に示す上フレーム7と下フレーム8を組み合わせることで、図2に示すフロントフレーム1が構成される。下連結部11は上連結部9の上側に配置して係合し、ヨロイ部6,6の下側に止着片13,13を突き合わせてネジ止めされる。
図5は上フレーム7の上連結部9を表している平面図と正面図である。該上連結部9の両側には切欠き14a,14bを設け、一方の切欠き14aは上連結部9の正面側から切欠かれ、他方の切欠き14bは背面側から切欠かれている。図6は下フレーム8の下連結部11を表している平面図と正面図である。該下連結部11の両側には切欠き15a,15bを設け、一方の切欠き15aは下連結部11の背面側から切欠かれ、他方の切欠き15bは正面側から切欠かれている。
図7は上連結部9と下連結部11が突き合って構成した連結部4を示す拡大図を示している。同図に示すように上連結部9は下連結部11の下側に位置し、上下連結部9,11の両端部に形成した切欠き14aと15a、切欠き14bと15bが互いに噛み合っている。すなわち、切欠き14aと切欠き15aが噛み合い、切欠き14bと切欠き15bが噛み合うことで、上連結部9と下連結部11は正しき位置決めされて突き合わされ、連結する。
したがって、上連結部9と下連結部11はロウ付けされることなく互いに止着される。そして、上連結部9と下連結部11が止着されたところで、上フレーム7の両先端に設けたヨロイ部6,6に下フレーム8の両先端に形成した止着片13,13を突き合わせてネジ止めする。従って、上リム部10と下リム部12にてリング状のリム5が形成され、このリム5にはレンズが嵌められる。止着片13をヨロイ部6に固定するネジを僅かに弛めてリム5にレンズを嵌めて完成する。
ヨロイ部6,6の先端には軸ネジ3,3を介してツル2,2が取付けられている。本発明では、ツル2の継手構造を特に限定するものではないが、ツル基部16をU字状に湾曲してヨロイ先端部17を挟み込んでいる。そして、この状態で上記軸ネジ3によって連結した構造と成っている。また、ツル2が開いた際に所定の開き度にて停止するように基部16がヨロイ先端部に形成したストッパー18に当たるようにしている。
1 フロントフレーム
2 ツル
3 軸ネジ
4 連結部
5 リム
6 ヨロイ部
7 上フレーム
8 下フレーム
9 上連結部
10 上リム部
11 下連結部
12 下リム部
13 止着片
14 切欠き
15 切欠き
16 基部
17 先端部
18 ストッパー







Claims (1)

  1. 眼鏡のフロント部を構成するフロントフレームにおいて、該フロントフレームは上フレームと下フレームを有し、上フレームは連続した1本の線材から成って上連結部の両側に上リム部を有すと共に上リム部先端にはヨロイ部を形成し、そして、下フレームは連続した1本の線材から成って下連結部の両側に下リム部を有すと共に下リム部先端には止着片を形成し、上記上連結部両端と下連結部両端には正面側及び背面側から切欠きをそれぞれ設け、上記各切欠きを互いに噛み合わせることで上連結部と下連結部を突き合わせて止着し、ヨロイ部に止着片をネジ止めし、そして、ヨロイ先端部はU字状に湾曲したツル基部に挟まれると共に、ツルが開く際に所定の開き度で停止するように、上記ヨロイ先端部にはストッパーを形成したことを特徴とする眼鏡のフロントフレーム構造。
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