JP6432109B2 - コンバイン - Google Patents

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Description

本発明は、コンバインの脱穀部に関する。
コンバインは、搬入された穀稈を扱胴により脱穀処理する脱穀部を備えている(例えば特許文献1及び特許文献2を参照)。このようなコンバインにおいては、脱穀部のメンテナンス等のために、扱胴の側方にサイドカバーを水平に開閉可能に配設する場合がある。
特開2010−142180号公報 特開2010−11754号公報
上記の如く、サイドカバーを水平に開閉可能とした場合は、サイドカバーの扱胴側に受網を配設するとともに、機体のフレームに板状の排塵ガイドを配設し、扱胴で脱穀処理された穀稈を機体中央側に案内する構成とすることがある。この場合、受網と排塵ガイドとの間にスペースができるため、扱胴で脱穀処理された穀稈が受網と排塵ガイドとの間に落下し、穀稈の案内効率が悪くなっていた。
本発明は、上記を鑑みて、扱胴で脱穀処理された穀稈の機体中央側への案内効率を向上させることの可能なコンバインを提供することを目的としている。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1に係る発明は、搬入された穀稈を扱胴により脱穀処理する脱穀部と、前記扱胴の側方をカバーするサイドカバーと、を備えるコンバインにおいて、前記サイドカバーは、上下方向に軸心を向けた回動軸によりその前端部が軸支されるとともに、前記回動軸を中心として水平に回動することにより開閉可能に配設され、前記サイドカバーの前記扱胴側には、前記扱胴により脱穀された穀稈を支持する受網が配設されるとともに、前記扱胴で脱穀処理された穀稈を機体中央側に案内する排塵ガイドが、前記受網の後方に隣接して、その先端部を機体中央側に延出して配設され、前記扱胴の後方における前記サイドカバーと反対の側には、前記扱胴で脱穀処理された穀稈を前記サイドカバーの側に案内する固定ガイドが、その先端部をサイドカバー側に延出して配設され、前記排塵ガイドの先端は、前記固定ガイドの先端の上側に、その左右位置が重なるように配置されるものである。
請求項2に係る発明は、搬入された穀稈を扱胴により脱穀処理する脱穀部と、前記扱胴の側方をカバーするサイドカバーと、を備えるコンバインにおいて、前記サイドカバーは、上下方向に軸心を向けた回動軸によりその前端部が軸支されるとともに、前記回動軸を中心として水平に回動することにより開閉可能に配設され、前記サイドカバーの前記扱胴側には、前記扱胴により脱穀された穀稈を支持する受網が配設されるとともに、前記扱胴で脱穀処理された穀稈を機体中央側に案内する排塵ガイドが、前記受網の後方に隣接して、その先端部を機体中央側に延出して配設され、前記排塵ガイドの後方には、前記扱胴で脱穀処理された穀稈を機体中央側に案内する排稈ガイドが、その先端部を機体中央側に延出して配設され、前記排稈ガイドは、取付角度を変更可能に構成されるものである。
請求項3に係る発明は、前記排塵ガイドの先端部は、基端部と比較して縮幅したテーパ状に形成されるものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1に記載の発明によれば、サイドカバーの扱胴側において、受網の後方に隣接して排塵ガイドを配設したため、受網と排塵ガイドとの間のスペースをなくすことができる。これにより、扱胴で脱穀処理された穀稈が受網と排塵ガイドとの間に落下することを防止できるため、穀稈の案内効率を向上させることが可能となる。また、扱胴で脱穀処理された穀稈が排塵ガイドと固定ガイドとの間に落下することを防止できるため、穀稈の案内効率をさらに向上させることが可能となる。
請求項2に記載の発明によれば、サイドカバーの扱胴側において、受網の後方に隣接して排塵ガイドを配設したため、受網と排塵ガイドとの間のスペースをなくすことができる。これにより、扱胴で脱穀処理された穀稈が受網と排塵ガイドとの間に落下することを防止できるため、穀稈の案内効率を向上させることが可能となる。また、排稈ガイドによる穀稈の案内角度を変更することが可能となる。
請求項3に記載の発明によれば、サイドカバーを開閉する際に排塵ガイドと機体のフレームとを干渉させることなく、排塵ガイドの大きさを確保することが可能となる。
コンバインを示す左側面図。 コンバインを示す右側面図。 コンバインを示す平面図。 サイドカバーを開いた状態の脱穀装置を示す平面図。 サイドカバーを開いた状態の脱穀装置を示す後方斜視図。 脱穀装置と選別装置とを示す図。 排塵ガイドを示す斜視図。 脱穀装置の機体フレームを示す後方斜視図。 開放状態におけるサイドカバーを示す平面図。 脱穀装置の排稈部を示す後方斜視図。 脱穀装置の排稈部を示す後面図。 別実施形態における脱穀装置の排稈部を示す後方斜視図。 別実施形態における脱穀装置の排稈部を示す後面図。
まず、コンバイン100について簡単に説明する。
図1から図3はそれぞれ、コンバイン100の左側面、右側面、及び平面を示している。図中には、コンバイン100の前後方向及び上下方向を表す。
コンバイン100は、主に走行装置1と、刈取装置2と、脱穀装置3と、選別装置4と、貯留装置5と、動力装置6と、で構成されている。脱穀装置3の左側には、後述する扱胴31の左側方をカバーするサイドカバー7が配設される。また、コンバイン100には、穀粒を貯えるグレンタンク8と、該グレンタンク8から穀粒を排出できる排出オーガ9が備えられている。
走行装置1は、シャシフレーム10の下方に設けられている。走行装置1は、トランスミッション11と、左右一対のクローラ装置12・12と、で構成されている。トランスミッション11は、後述するディーゼルエンジン61の動力をクローラ装置12・12へ伝達する。クローラ装置12・12は、コンバイン100を前後方向に走行させる。また、クローラ装置12・12は、コンバイン100を左右方向に旋回させる。
刈取装置2は、走行装置1の前方に設けられている。刈取装置2は、リール21と、カッター22と、オーガ23と、コンベヤ24と、図示しないロータと、で構成されている。リール21は、回転することによって圃場の穀稈をカッター22へ案内する。カッター22は、リール21によって案内された穀稈を切断する。オーガ23は、カッター22によって切断された穀稈を所定の位置に集合させる。コンベヤ24は、オーガ23によって集合させた穀稈をロータ25まで搬送する。ロータは、コンベヤ24が搬送してきた穀稈を脱穀装置3へ送り込む。
脱穀装置3は、刈取装置2の後方に設けられている。脱穀装置3は、扱胴31と、受網32と、で構成されている。扱胴31は、回転することによって穀稈を脱穀する。また、扱胴31は、回転することによって穀稈を搬送する。受網32は、扱胴31によって搬送される穀稈を支持するとともに、脱穀物を選別装置4へ落下させる。本実施形態において、受網32は機体の右半分と左半分とにそれぞれ2枚ずつ配設されている。
選別装置4は、脱穀装置3の下方に設けられている。選別装置4は、揺動装置41と、送風装置42と、で構成されている。揺動装置41は、脱穀物をふるいにかけて穀粒を選別する。送風装置42は、揺動装置41の上に残った藁屑等を吹き飛ばす。なお、藁屑等は、カッターによって細かく裁断されて排出される。
貯留装置5は、脱穀装置3及び選別装置4の側方に設けられている。貯留装置5は、グレンタンク51と、排出オーガ52と、で構成されている。グレンタンク51は、選別装置4から搬送されてきた穀粒を貯留する。排出オーガ52は、グレンタンク51内の穀粒を排出する際に用いられる。なお、排出オーガ52は、穀粒の排出作業を行なう際に回動され、穀粒を任意の場所に排出できる。
動力装置6は、貯留装置5の前方に設けられている。動力装置6は、ディーゼルエンジン61で構成されている。ディーゼルエンジン61は、燃料を燃焼させて得た熱エネルギーを運動エネルギーに変換する。具体的に説明すると、ディーゼルエンジン61は、燃料を燃焼させて得た熱エネルギーを走行装置1などの動力に変換する。なお、電気によって動力を発生させる電動モータであってもよい。
図4及び図5に示す如く、扱胴31の左側方をカバーするサイドカバー7は、上下方向に軸心を向けた回動軸7b(図4及び図9を参照)によりその前端部が軸支される。そして、回動軸7bを中心として水平に回動することにより開閉可能とされる。
作業者が閉塞状態(図1及び図3に示す状態)におけるサイドカバー7を開放する際は、サイドカバー7の後部に配設されるハンドル7aを操作する。これにより、ハンドル7aに連結されるロック機構78が解除され、図4及び図5に示す如くサイドカバー7が開放される。
サイドカバー7の内面側(閉塞状態における扱胴31の側)には、受網32のうち機体の左半分に配設される2枚が配設される。具体的には、サイドカバー7の内面側にはサイドカバー枠71が固定され、サイドカバー枠71からは内面側に突出する受網枠72・72・・が延出される。そして、機体の左半分に配設される2枚の受網32がこの受網枠72・72に張設されるのである。なお、受網32のうち機体の右半分に配設される2枚は、脱穀装置3の内部に固定される。
受網枠72のうち、最も回動軸7bから遠い側(閉塞状態における後側)の後面には、扱胴31で脱穀処理された穀稈を機体中央側に案内する排塵ガイド73が、受網32の後方に隣接して配設される。図10に示す如く、排塵ガイド73は、閉塞状態において基端部73aがサイドカバー枠71に固定され、先端部73bを機体中央側(図10における右側方)に延出して配設される。
次に、脱穀装置3と選別装置4について、図6等を用いて更に詳しく説明する。上述したように、脱穀装置3は、扱胴31と、受網32と、で構成されている。扱胴31は、回転することによって穀稈を脱穀する。また、扱胴31は、回転することによって穀稈を搬送する。受網32は、扱胴31によって搬送される穀稈を支持するとともに、脱穀物を選別装置4へ落下させる。
扱胴31は、主に、センターシャフト311と、インペラ312と、ツースバー313と、で構成されている。本扱胴31においては、センターシャフト311の前端部にインペラ312が配置され、該インペラ312の後方にセンターシャフト311を中心として複数のツースバー313が配置されている。
センターシャフト311は、長く直線状に形成された構造体である。センターシャフト311は、インペラ312やツースバー313を支持する。センターシャフト311は、その前端部でインペラ312を支持し、その中央部から後端部にかけて複数のツースバー313を支持する。なお、センターシャフト311は、その前端部及び後端部がケース314によって回転自在に支持されている。
インペラ312は、螺旋状のブレード312bが形成された構造体である。インペラ312は、ロータ25によって送り込まれてきた穀稈を掻き込む。つまり、インペラ312は、回転することにより、ロータ25によって送り込まれてきた穀稈を取り込んで後方へ送り出すのである。なお、インペラ312は、螺旋状のブレード312bを備えた構造に限定するものではなく、複数のブレードを備えた構造であっても良い。
ツースバー313は、複数の扱ぎ歯313tを所定の間隔をあけて平行に取り付けた構造体である。ツースバー313は、インペラ312が送り出した穀稈を脱穀する。つまり、ツースバー313は、回転することにより、インペラ312が送り出した穀稈を揉み込んで脱穀物を落とすのである。扱胴31で脱穀処理された穀稈の一部や塵は、扱胴31の後方に流下し、脱穀装置3の後方より排出される。なお、ツースバー313は、複数の扱ぎ歯313tを備えた構造に限定するものではなく、螺旋状のブレードを支持する構造であっても良い。また、複数のツースバー313によって円筒状の回転体を構成するのではなく、一の円筒形状の部材に複数の扱ぎ歯313tを備えた構造であっても良い。また、脱穀装置3の後部に穀稈を裁断するカッターを配設する構成とすることも可能である。
受網32は、主に、網体321で構成されている。本受網32においては、複数のツースバー313によって構成される回転体の下方を覆うように網体321が配置されている。
網体321は、複数のワイヤ321wを所定の間隔をあけて平行に張り巡らした構造体である。網体321は、ツースバー313によって揉み込まれる穀稈を支持する。また、網体321は、その隙間から脱穀物を選別装置4へ落下させる。なお、網体321は、その左端部及び右端部がケース314によって脱着自在に支持されている。
次に、選別装置4について説明する。
上述したように、選別装置4は、揺動装置41と、送風装置42と、で構成されている。揺動装置41は、脱穀物をふるいにかけることによって穀粒を選別する。送風装置42は、脱穀物に含まれる藁屑等を吹き飛ばすことによって穀粒を選別する。
揺動装置41は、主に、フィードパン411と、チャフシーブ412と、ストローラック413と、セパレータ414と、で構成されている。本揺動装置41においては、フィードパン411の後方にチャフシーブ412が配置され、該チャフシーブ412の後方にストローラック413が配置されている。更に、チャフシーブ412の上方にセパレータ414が配置されている。
フィードパン411は、広く平らに形成された構造体である。フィードパン411は、受網32から落下してきた脱穀物を受け止める。また、フィードパン411は、前後に揺動することにより、該フィードパン411上の脱穀物を均しながら後方に移動させる。このとき、脱穀物は、斜めに取り付けられたフィン411fによって左右方向にも満遍なく広げられる。
チャフシーブ412は、複数のシーブプレート412pを所定の間隔をあけて平行に取り付けた構造体である。チャフシーブ412は、フィードパン411から送られてきた脱穀物を濾過する。つまり、チャフシーブ412は、前後に揺動することにより、フィードパン411から送られてきた脱穀物をふるいにかけるのである。これにより、脱穀物に混入している藁屑等を浮き上がらせ、穀粒と分けることができる。こうして、チャフシーブ412は、脱穀物から穀粒の選別(「精選別」とする)を行なう。なお、精選別後の脱穀物(穀粒のみとなっている)は、ふるい網415を通った後に、第一流穀板431に案内されて一番樋43へ落下する。また、チャフシーブ412の上に残った脱穀物は、後方に移動してストローラック413へ送られる。
ストローラック413は、複数のラックプレート413pを所定の間隔をあけて平行に取り付けた構造体である。ストローラック413は、チャフシーブ412から送られてきた脱穀物を濾過する。つまり、ストローラック413は、前後に揺動することにより、チャフシーブ412から送られてきた脱穀物をふるいにかけるのである。これにより、脱穀物に混入している比較的に大きな藁屑等を支持し、穀粒と分けることができる。こうして、ストローラック413は、脱穀物から穀粒の選別(「精選別」とする)を行なう。なお、精選別後の脱穀物(穀粒と少数の小さな藁屑等となっている)は、第二流穀板441に案内されて二番樋44へ落下する。また、ストローラック413の上に残った脱穀物は、後方に移動して外部へ排出される。
セパレータ414は、広く平らな板材に無数の穴を設けた構造体である。セパレータ414は、受網32から落下してきた脱穀物を濾過する。つまり、セパレータ414は、前後に揺動することにより、受網32から落下してきた脱穀物をふるいにかけるのである。これにより、脱穀物に混入している比較的に大きな藁屑等を引っ掛け、残りの脱穀物と分けることができる。こうして、セパレータ414は、脱穀物から比較的に大きな藁屑等を取り除く(「粗選別」とする)。なお、粗選別後の脱穀物(穀粒と多数の小さな藁屑等となっている)は、直接にチャフシーブ412へ落下する。また、セパレータ414の上に残った脱穀物は、後方に移動してストローラック413へ落下する。このとき、脱穀物は、ふるい線414Sによって更にふるいにかけられる。
その後、チャフシーブ412は、フィードパン411から送られてきた脱穀物とともに、セパレータ414から落下してきた脱穀物をふるいにかけるのである。上述したように、精選別後の脱穀物(穀粒のみとなっている)は、ふるい網415を通った後に、第一流穀板431に案内されて一番樋43へ落下する。また、チャフシーブ412の上に残った脱穀物は、後方に移動してストローラック413へ送られる。
加えて、ストローラック413は、チャフシーブ412から送られてきた脱穀物とともに、セパレータ414から落下してきた脱穀物をふるいにかけるのである。上述したように、精選別後の脱穀物(穀粒と少数の小さな藁屑等となっている)は、第二流穀板441に案内されて二番樋44へ落下する。また、ストローラック413の上に残った脱穀物は、後方に移動して外部へ排出される。
送風装置42は、主に、ファン421と、ファンケース422と、で構成されている。本送風装置42においては、フィードパン411の下方にファン421が配置され、該ファン421を覆うようにファンケース422が配置されている。
ファン421は、複数のファンプレート421pを所定の角度毎に取り付けた構造体である。ファン421は、チャフシーブ412やストローラック413に向けて風を送り、藁屑等を吹き飛ばす。つまり、ファン421は、回転して風を送り出すことにより、チャフシーブ412上の藁屑等や該チャフシーブ412から落下してきた藁屑等を吹き飛ばす。また、ファン421は、回転して風を送り出すことにより、ストローラック413上の藁屑等や該ストローラック413から落下してきた藁屑等を吹き飛ばす。これにより、脱穀物に混入している比較的に小さな藁屑等を吹き飛ばし、穀粒と分けることができる。こうして、ファン421は、脱穀物から穀粒の選別を行なう。なお、選別後の脱穀物(穀粒のみとなっている)は、第一流穀板431に案内されて一番樋43へ落下する。若しくは、選別後の脱穀物(穀粒と少数の小さな藁屑等となっている)は、第二流穀板441に案内されて二番樋44へ落下する。
ファンケース422は、板材を折り曲げて形成された構造体である。ファンケース422は、ファン421を覆うとともに該ファン421が送り出した風を所定の方向へ案内する。具体的に説明すると、ファンケース422は、ファン421が送り出した風を四つに分岐し、それぞれを所定の方向へ案内する。
本実施形態におけるコンバイン100においては上記の如く、サイドカバー7が上下方向に軸心を向けた回動軸7bによりその前端部が軸支されるとともに、回動軸7bを中心として水平に回動することにより開閉可能に配設される。また、サイドカバー7における扱胴31の側には、扱胴31により脱穀された穀稈を支持する受網32が配設される。そして、扱胴31で脱穀処理された穀稈を機体中央側に案内する排塵ガイド73が、受網32の後方に隣接して、その先端部73bを機体中央側に延出して配設される。
上記の如く、扱胴31で脱穀処理された穀稈の一部や塵は、扱胴31の後方に流下した後に、脱穀装置3の後方より排出される。この際、本実施形態におけるコンバイン100においては上記の如く構成することにより、穀稈や塵の案内効率を向上させることが可能となる。具体的には図7に示す如く、サイドカバー7における内周側(扱胴31の側)において、受網32の後方に隣接して排塵ガイド73を配設したため、受網32と排塵ガイド73との間のスペースをなくすことができる。これにより、扱胴31で脱穀処理された穀稈は受網32と排塵ガイド73との間に落下することなく、図7中の矢印f1に示す如く機体中央側に案内されるため、穀稈の案内効率を向上させることができるのである。
また、本実施形態においては図7に示す如く、排塵ガイド73の先端部73bは、基端部73aと比較して縮幅したテーパ状に形成されている。これにより、サイドカバー7を開閉する際に排塵ガイド73と機体のフレームとを干渉させることなく、排塵ガイド73の大きさを確保することが可能となる。具体的には図8及び図9に示す如く、機体フレーム100Fにおいて、排塵ガイド73の左後方には脱穀装置3を構成する脱穀フレーム3Fが配設されている。なお、図9中の3Fcはサイドカバー7を閉塞した場合の脱穀フレーム3Fの相対的な位置を示したものである。
図9に示す如く、本実施形態においては排塵ガイド73をテーパ状に形成することにより、回動軸7bと脱穀フレーム3Fとの距離Rを半径とした円よりも内側に排塵ガイド73を配置することができる。即ち、排塵ガイド73と脱穀フレーム3Fとを干渉させることなく、サイドカバー7を開閉することが可能となり、加えて排塵ガイド73の大きさを確保することが可能となるのである。
また、図10及び図11に示すごとく、本実施形態に係るコンバイン100において、扱胴31の後方におけるサイドカバー7と反対の側には、扱胴31で脱穀処理された穀稈をサイドカバー7の側に案内する固定ガイド103が、先端部をサイドカバー側に延出して配設されている。そして、図10に示す如く、排塵ガイド73の先端は、固定ガイド103の先端の上側に、その左右位置が重なるように配置される(図10に示す幅d)。
本実施形態においては上記の如く構成することにより、扱胴31で脱穀処理された穀稈が排塵ガイド73と固定ガイド103との間に落下することを防止できるため、穀稈の案内効率をさらに向上させることが可能となる。
また、図10及び図11に示すごとく、本実施形態に係るコンバイン100において、排塵ガイド73の後方には、扱胴31で脱穀処理された穀稈を機体中央側に案内する排稈ガイド102が、その先端部を機体中央側に延出して配設されている。具体的には、図10及び図11中の二点鎖線に示す枠板101が脱穀フレーム3Fに配設され、この枠板101に対して排稈ガイド102がボルト等の固定具により取り付けられているのである。本実施形態において、排稈ガイド102は排塵ガイド73と同じ角度になるように配設されている。これにより、扱胴31で脱穀処理された穀稈は図10中の矢印f2に示す如く機体中央側に案内される。
一方、図12及び図13に示す別実施形態のごとく、排稈ガイド102は取付角度を前記実施形態とは変更可能に構成される。具体的には枠板101のボルト孔が複数個所に開口されており、排稈ガイド102を取付ける際のボルトを異なるボルト孔に挿通することにより、排稈ガイド102の取付角度を変更するのである。本実施形態においては図12に示す如く、排稈ガイド102は排塵ガイド73より下向きの角度になるように配設されている。これにより、扱胴31で脱穀処理された穀稈は図12中の矢印f3に示す如く機体左側に案内される。このように、本実施形態においては、排稈ガイド102による穀稈の案内角度を変更することを可能としている。
3 脱穀装置
7 サイドカバー
31 扱胴
32 受網
73 排塵ガイド
100 コンバイン

Claims (3)

  1. 搬入された穀稈を扱胴により脱穀処理する脱穀部と、前記扱胴の側方をカバーするサイドカバーと、を備えるコンバインにおいて、
    前記サイドカバーは、上下方向に軸心を向けた回動軸によりその前端部が軸支されるとともに、前記回動軸を中心として水平に回動することにより開閉可能に配設され、
    前記サイドカバーの前記扱胴側には、前記扱胴により脱穀された穀稈を支持する受網が配設されるとともに、前記扱胴で脱穀処理された穀稈を機体中央側に案内する排塵ガイドが、前記受網の後方に隣接して、その先端部を機体中央側に延出して配設され
    前記扱胴の後方における前記サイドカバーと反対の側には、前記扱胴で脱穀処理された穀稈を前記サイドカバーの側に案内する固定ガイドが、その先端部をサイドカバー側に延出して配設され、
    前記排塵ガイドの先端は、前記固定ガイドの先端の上側に、その左右位置が重なるように配置される
    ことを特徴とするコンバイン。
  2. 搬入された穀稈を扱胴により脱穀処理する脱穀部と、前記扱胴の側方をカバーするサイドカバーと、を備えるコンバインにおいて、
    前記サイドカバーは、上下方向に軸心を向けた回動軸によりその前端部が軸支されるとともに、前記回動軸を中心として水平に回動することにより開閉可能に配設され、
    前記サイドカバーの前記扱胴側には、前記扱胴により脱穀された穀稈を支持する受網が配設されるとともに、前記扱胴で脱穀処理された穀稈を機体中央側に案内する排塵ガイドが、前記受網の後方に隣接して、その先端部を機体中央側に延出して配設され、
    前記排塵ガイドの後方には、前記扱胴で脱穀処理された穀稈を機体中央側に案内する排稈ガイドが、その先端部を機体中央側に延出して配設され、
    前記排稈ガイドは、取付角度を変更可能に構成される
    ことを特徴とするコンバイン。
  3. 前記排塵ガイドの先端部は、基端部と比較して縮幅したテーパ状に形成される
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のコンバイン。
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