JP6430310B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。
一般に、空気入りタイヤのトレッドには、タイヤ周方向に延びる主溝と、タイヤ幅方向に延びる横溝が設けられ、主溝と横溝により複数の陸部が形成されている。このような空気入りタイヤでは、制動時やハンドリング時に陸部の端部付近に大きな接地圧がかかり、陸部の接地面内における接地圧が不均一になる。その結果、制動性能やハンドリング性能に劣る。
これに対し、特許文献1に記載されているように、陸部の端部に面取り状の斜壁部を設けた空気入りタイヤがある。このような空気入りタイヤでは、陸部の端部付近にかかる接地圧が低下して、陸部の接地面内における接地圧の均一化が図られる。そのため、制動性能やハンドリング性能を向上することができる。
上記面取り状の斜壁部を設けたものとして、特許文献2には、主溝の溝壁面に面取り状の斜壁部を設けた上で、この斜壁部に、当該斜壁部の幅方向に延びる複数の微細溝を設けることが提案されている。また、この文献には、横溝の溝壁面にも斜壁部を形成して微細溝を設けてもよいことが開示されている。この文献において、微細溝は、斜壁部の濡れ性を高めて、排水性を向上するために設けられている。
特開2002−036826号公報 特開2003−146024号公報
横溝の溝壁面に面取り状の斜壁部を設け、この斜壁部に凹部を設けた場合、制動時及びハンドリング時に陸部の変形により斜壁部が路面に接し、斜壁部に設けた凹部によるエッジ効果により性能向上が期待できる。しかし、斜壁部の幅方向に延びる凹部は、タイヤ周方向に延びる凹部であるため、そのエッジ効果により車両旋回時にタイヤ幅方向に力が発生してタイヤ幅方向の性能向上を図ることはできるものの、制動時にタイヤ周方向においてはエッジ効果を発揮しにくく、タイヤ周方向の性能向上を図ることは難しい。
そこで、本発明は、制動時とハンドリング時における更なる性能向上を図ることができる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明の実施形態に係る空気入りタイヤは、トレッドに、タイヤ周方向に延びる主溝と、タイヤ幅方向に延びる横溝が設けられた空気入りタイヤであって、前記横溝の少なくとも一方の溝壁面は、接地面への開口端部に面取り状の斜壁部を有し、前記斜壁部に、当該斜壁部の幅方向に延びる第1凹部と、当該斜壁部の長手方向に延びる第2凹部とが設けられたものである。
本実施形態によれば、横溝の溝壁面に斜壁部を設けた上で、該斜壁部に幅方向に延びる第1凹部と長手方向に延びる第2凹部を設けたことにより、制動時とハンドリング時における更なる性能向上を図ることができる。
第1実施形態に係る空気入りタイヤのトレッドパターンを示す図。 図1のII−II線断面図。 第1実施形態に係る斜壁部を示すブロックの要部斜視図。 図3の斜壁部の平面図。 第2実施形態に係る斜壁部を示すブロックの要部斜視図。 図5の斜壁部の平面図。 第3実施形態に係る斜壁部の平面図。 第4実施形態に係る斜壁部の平面図。
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
実施形態に係る空気入りタイヤは、図示を省略したが、左右一対のビード部及びサイドウォール部と、左右のサイドウォール部の径方向外方端部同士を連結するように両サイドウォール部間に設けられたトレッド10とを備えて構成されており、トレッドパターン以外については一般的なタイヤ構造を採用することができる。
トレッド10の表面には、図1に示すように、タイヤ周方向Rに延びる複数本の主溝12が設けられている。この例では4本の主溝12により、タイヤ幅方向中央部のセンターリブ14と、タイヤ幅方向両側のショルダーリブ18,18と、センターリブ14とショルダーリブ18との間のメディエートリブ16,16との、5本のリブが陸部として区画形成されている。なお、図1において、符号CLはタイヤ赤道を示す。
センターリブ14とショルダーリブ18には、タイヤ幅方向に延びる横溝20A,20B,20Cがタイヤ周方向Rに間隔をおいて複数設けられている。この例では、センターリブ14に設けられた横溝20Aは、センターリブ14を横断している。そのため、センターリブ14は、横溝20Aにより分断された複数のブロック状の陸部22を、タイヤ周方向Rに並設してなるブロック列として形成されている。横溝20Aは、タイヤ周方向Rに垂直ではなく、タイヤ軸方向に対して斜めに延びている。このようにタイヤ幅方向に延びる横溝は、タイヤ周方向に対して交差する方向に延びるものであればよく、タイヤ軸方向に平行に延びるものには限定されない。
ショルダーリブ18に設けられた横溝は、主溝12に開口する横溝20Bと、主溝12に開口しない横溝20Cとを含み、これらがタイヤ周方向Rにおいて交互に配設されている。これにより、ショルダーリブ18には、横溝20B,20Cにより完全には分断されていないものの、当該横溝により区画形成された複数の陸部24が、タイヤ周方向Rに並べて設けられている。横溝20B,20Cは、図1に示す平面視で、タイヤ周方向Rに凸となるように湾曲しつつ、タイヤ軸方向に対して斜めに延びて形成されている。
横溝20A,20B,20Cの両側の溝壁面26には、接地面への開口端部に面取り状の斜壁部28が設けられている。詳細には、図2に示すように、横溝20A,20B,20Cの両側の溝壁面26は、タイヤ半径方向の内側部分をなす主壁部30と、タイヤ半径方向の外側部分に形成されかつ接地面11に向かって溝幅を拡大させる向きに傾く面取り状の斜壁部28とで構成されている。
図1に示すように、センターリブ14に設けられた横溝20Aにおいて、斜壁部28は、センターリブ14の全幅にわたって形成されており、即ち、横溝20Aの延在方向における全体に設けられている。
ショルダーリブ18については、主溝12に開口する横溝20Bにおいて、一方の溝壁面26Aの斜壁部28は、主溝12に対する横溝20Bの開口端に至るまで延在しているのに対し、他方の溝壁面26Bの斜壁部28は、当該開口端にまで至らない位置で終端している。なお、タイヤ幅方向外側端については、両溝壁面26A,26Bともに、斜壁部28は、接地端CEを越えた位置まで延びて終端している。また、主溝12に開口しない横溝20Cでは、斜壁部28は、両側の溝壁面26において、接地端CEをタイヤ幅方向外方側に越えた位置から横溝20Cのタイヤ幅方向内側端まで延在している。
ここで、接地端CEは、タイヤを正規リムにリム組みし、正規内圧を充填した状態でタイヤを平坦な路面に垂直に置き、正規荷重を加えたときの路面に接地するトレッドの接地面におけるタイヤ軸方向の最外位置である。正規リムは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば標準リム、TRAであれば"Design Rim"、ETRTOであれば"Measuring Rim"となる。正規内圧は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表"TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES"に記載の最大値、ETRTOであれば"INFLATION PRESSURE"であるが、タイヤが乗用車用である場合には180kPaとする。また、正規荷重は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば最大負荷能力、TRAであれば上記の表に記載の最大値、ETRTOであれば"LOAD CAPACITY"であるが、タイヤが乗用車用である場合には前記荷重の88%に相当する荷重とする。なお、以下、特に言及しない場合、タイヤの各部の寸法は、タイヤを正規リムにリム組みし、正規内圧を充填した無負荷状態での値とする。
斜壁部28の断面形状(タイヤ周方向に沿って切断した断面形状)については、図2に示すように、陸部22,24のタイヤ周方向長さをW、斜壁部28のタイヤ周方向長さをA、陸部22,24の高さ(横溝20A,20B,20Cの深さと同じ)をD、斜壁部28の高さをBとしたとき、A/Wが0.05〜0.4であることが好ましく、0.2〜0.3でもよい。また、B/Dが0.2〜0.5であることが好ましい。斜壁部28の周方向長さAと高さBについては、これらが小さすぎると、陸部22,24の踏み込み側および蹴り出し側の端部での接地圧の低下効果が不十分となり、接地面内の接地圧均一化効果が小さくなる。
ここで、陸部22,24のタイヤ周方向長さWとは、タイヤ周方向において隣接する2本の横溝間に挟まれた陸部22,24の一方側の溝壁面26の主壁部30から他方側の溝壁面26の主壁部30までのタイヤ周方向Rにおける長さであり、タイヤ幅方向において変動する場合にはその平均値である。また、陸部22,24の高さDとは、横溝20A,20B,20Cの底部(横溝の底が平面の場合はその平面、曲面の場合にはその曲面の最も深い部分)から接地面11までのタイヤ半径方向での距離である。斜壁部28のタイヤ周方向長さAとは、斜壁部28の溝底側の端28Eから接地面11側の端までのタイヤ周方向Rでの距離である。斜壁部28の高さBとは、斜壁部28の溝底側の端28Eから接地面11までのタイヤ半径方向での距離である。
図2〜4に示すように、斜壁部28には、斜壁部28の幅方向に延びる第1凹部32と、斜壁部28の長手方向に延びる第2凹部34が設けられている。ここで、斜壁部28の長手方向とは、横溝20A,20B,20Cの延在方向に沿う方向であり、タイヤ幅方向に相当する。また、斜壁部28の幅方向とは、該長手方向に交差する方向(好ましくは直交する方向)であり、斜壁部28の傾斜方向に沿う方向である(平面視では実質上タイヤ周方向に相当する)。
第1凹部32と第2凹部34の深さeは、特に限定しないが、0.5〜1.0mmであることが好ましい。この程度の深さで設けることにより、斜壁部28に凹部を設けたことによる効果を発揮しつつ、陸部22,24の剛性低下による制動時等における凹部32,34での倒れ込みを抑えて、湿潤路面での良好な排水性能を発揮しやすくなる。
第1凹部32と第2凹部34は、少なくとも一組設ければよいが、この例では、複数の第1凹部32と第2凹部34を、斜壁部28の長手方向に交互に並べて設けている。
第1凹部32は、斜壁部28の幅方向に長い長方形状をなし、その延在長さが斜壁部28の幅の50〜80%であり、かつ、幅が斜壁部28の幅の20〜40%に設定されている。すなわち、斜壁部28の幅(斜壁部28の幅方向(延在方向に直交する方向)での長さ)をHとし、第1凹部32の延在長さをaとし、第1凹部32の幅(第1凹部32の延在方向に直交する方向の長さ)をbとして、a/Hが0.5〜0.8、かつ、b/Hが0.2〜0.4に設定されることが好ましい。なお、斜壁部28の幅方向に延びる第1凹部32は、斜壁部28の長手方向に交差する方向に延びるものであればよく、該長手方向に直交する方向に延びるものには限定されない。例えば、上記のようにタイヤ軸方向に対して斜めに延びる横溝20Aの斜壁部28において、第1凹部32を平面視でタイヤ周方向Rに平行に延びるように設置したものも含まれる。
また、第2凹部34は、斜壁部28の長手方向に長い長方形状をなし、その延在長さが斜壁部28の幅の50〜80%であり、かつ、幅が斜壁部28の幅の20〜40%に設定されている。すなわち、第2凹部34の延在長さをcとし、第2凹部34の幅(第2凹部34の延在方向に直交する方向の長さ)をdとして、c/Hが0.5〜0.8、かつ、d/Hが0.2〜0.4に設定されることが好ましい。
なお、第1凹部32と第2凹部34との間の距離fは、特に限定されず、第2凹部34の延在長さcよりも小さくてもよく、あるいはまた、該延在長さc以上でもよい。
また、斜壁部28の幅Hは、横溝20A,20B,20Cの両側の溝壁面26で同一でも異なってもよい。例えば、図1の例において、センターリブ14の横溝20Aでは両側の溝壁面26で斜壁部28の幅Hは同じである。これに対し、ショルダーリブ18の横溝20B,20Cでは両側の溝側壁26で斜壁部28の幅Hは同一ではなく、広幅の斜壁部と狭幅の斜壁部が対向して設けられている。第1凹部32および第2凹部34の延在長さa,cおよび幅b,dについても、横溝20A,20B,20Cの両側の溝壁面26で同一でも異なってもよく、斜壁部28の幅Hが異なる場合、その幅Hに応じて適宜に設定することができる。
以上よりなる本実施形態であると、陸部22,24の踏み込み側および蹴り出し側の端部に斜壁部28を設けたことにより、これら端部での接地圧の上昇を抑えて、接地面内での接地圧の均一化を図ることができる。そのため、乾燥路面や湿潤路面における制動距離を低減することができ、またハンドリング性能を向上することができる。また、斜壁部28を設けたことにより排水性が向上するので、この点からも湿潤路面での性能を向上することができる。
また、斜壁部28に第1凹部32や第2凹部34といった凹部を設けたことにより、制動時やハンドリング時に凹部32,34に路面骨材が入り引っかかることで摩擦力が増し、性能を向上することができる。より詳細には、上記摩擦力を向上する手段として、例えば陸部22,24の接地面11内に凹部を設けることも考えられる。しかしながら、その場合、接地面積が小さくなり、コーナリングパワーが低減し、ハンドリング性能の向上が小さい。これに対し、本実施形態のように、斜壁部28に凹部32,34を設けた場合、制動時やハンドリング時における陸部22,24の変形により斜壁部28が路面に接し、凹部32,34によるエッジ効果が発揮される。そのため、接地面積の減少を伴うことなくエッジ効果を発揮することができるので、制動性能やハンドリング性能の向上に有利である。また、凹部32,34を設けたことにより、そのぶん水が流れる容積を大きくすることができるので、湿潤路面での排水性効果の点でも有利である。
また、斜壁部28の幅方向に延びる第1凹部32と、斜壁部28の長手方向に延びる第2凹部34とを組み合わせて設けたので、制動時とハンドリング時の双方において、エッジ効果を発揮することができる。すなわち、制動時には、第2凹部34がタイヤ幅方向に延びる凹部であることから、第2凹部34でのエッジ効果が大きく、そのため、タイヤ周方向に力が発生して、制動性能を向上することができる。一方、ハンドリング時(車両旋回時)には、第1凹部32がタイヤ周方向に延びる凹部であることから、第1凹部32でのエッジ効果が大きく、そのため、タイヤ幅方向に力が発生して、ハンドリング性能を向上することができる。
以上のように、本実施形態によれば、陸部22,24の踏み込み側および蹴り出し側の端部に面取り状の斜壁部28を設けた上で、該斜壁部28にタイヤ周方向Rに指向する第1凹部32とタイヤ幅方向に指向する第2凹部34を設けたことにより、制動性能とハンドリング性能をともに向上することができる。
[第2実施形態]
図5および図6に基づいて第2実施形態に係る斜壁部の構成について説明する。第2実施形態では、斜壁部28に設ける第1凹部42と第2凹部44の構成が第1実施形態とは異なる。
第2実施形態では、斜壁部28の幅方向に延びる第1凹部42を斜壁部28の長手方向に等間隔で複数並べて設けた上で、第2凹部44を、これら複数の第1凹部42を連結するように斜壁部28の長手方向に延びる溝状に形成している。
詳細には、第1凹部42は、斜壁部28の幅方向に長い長方形状をなしている。第1凹部42の大きさは、第1実施形態と同様、その延在長さaが斜壁部28の幅Hの50〜80%(a/H=0.5〜0.8)であり、かつ、幅bが斜壁部28の幅Hの20〜40%(b/H=0.2〜0.4)に設定することができる。第1凹部42間の距離gは、特に限定されず、例えば、第1凹部42の幅bと同程度(g/b=0.5〜2)に設定してもよい。
一方、第2凹部44は、第1凹部42の延在方向における中央部において第1凹部42を貫通して、これら複数の第1凹部42を連結するように、斜壁部28の長手方向に連続する細溝状に設けられている。第2凹部44の幅dは、特に限定されず、第1凹部42の幅bと同等以下に設定してもよい。
第2凹部44は、斜壁部28内で終端するように形成してもよいが、主溝12に開口するように設けることが好ましい。例えば、図5はセンターリブ14に設けた横溝20Aの斜壁部28を示したものである。図1に示すように、横溝20Aは、第1実施形態と同様、主溝12に開口して設けられており、斜壁部28は、横溝20Aの延在方向における全体にわたって形成されている。そして、図5および図6に示すように、第2凹部44が斜壁部28の主溝12側の端まで延在しており、これにより第2凹部44が主溝12に開口するように設けられている。この例では、第2凹部44は、斜壁部28の延在方向の全体にわたって設けられており、そのため、センターリブ14の両側の主溝12に開口している。
なお、ショルダーリブ18の斜壁部28に設ける第1凹部および第2凹部については、センターリブ14と同様の第1凹部42および第2凹部44を設けてもよく、あるいはまた、第1実施形態と同様の第1凹部32および第2凹部34を設けてもよい。前者の場合、主溝12に開口する横溝20Bについては、当該開口端まで延在している溝壁面26Aの斜壁部28において、上記第2凹部44と同様、第2凹部44を主溝12に開口するように設けてもよい。
第2実施形態であると、第2凹部44が斜壁部28の長手方向に延びて複数の第1凹部42を連結する溝状に形成されており、すなわち、斜壁部28に設けた凹部42,44が横溝20Aの延在方向で繋がっているため、更なる排水性効果が得られ、湿潤路面における性能を向上することができる。また、第2凹部44が主溝12に開口していることにより、排水性を更に向上することができる。第2実施形態について、その他の構成及び作用効果については第1実施形態と同様であり、説明は省略する。
[第3実施形態]
図7に基づいて第3実施形態に係る斜壁部の構成について説明する。第3実施形態では、第1凹部42の形状が第2実施形態とは異なる。すなわち、第3実施形態の第1凹部42は、長方形状ではなく、斜壁部28の幅方向に延びる長円状をなす。ここでいう長円状とは楕円形状には限らず、例えばトラック形状のようなものも含まれる。このように第1凹部42の形状は、斜壁部28の幅方向に長い形状を持つものである限り、特に限定されず、種々の形状を採用することができる。この点、第1実施形態における第1凹部32および第2凹部34についても同様である。なお、第3実施形態における各寸法設定a,b,d,gは第2実施形態と同様に設定することができる。第3実施形態について、その他の構成及び作用効果については第2実施形態と同様であり、説明は省略する。
[第4実施形態]
図8に基づいて第4実施形態に係る斜壁部の構成について説明する。第4実施形態では、斜壁部28に設ける第1凹部42の構成が第2実施形態とは異なる。
第4実施形態では、第1凹部42を上下で位相をずらして形成した点に特徴がある。すなわち、第1凹部42は、第2凹部44から接地面11側に向かって延びる上側凹部分42Aと、第2凹部44から溝底側に向かって延びる下側凹部分42Bとからなる。そして、上側凹部分42Aと下側凹部分42Bとが斜壁部28の長手方向においてずれた位置に設けられている。
このように第1凹部42の上側凹部分42Aと下側凹部分42Bとを位相をずらして配置することにより、第1凹部42の配設間隔を狭くすることなく、幅狭溝状の第2凹部44の最幅狭部44Aの寸法を小さくすることができる。図8に示すように、最幅狭部44Aは、第2凹部44のうち、第1凹部42の上側凹部分42Aと下側凹部分42Bが上下に延出されていない部分である。上側凹部分42Aと下側凹部分42Bをずらして配置することにより、この最幅狭部44Aの寸法が小さくなるので、タイヤ制動時に生じる第2凹部44の閉じ込みを小さくすることができる。そのため、例えば湿潤路面での排水性の向上を図る上で有利である。
なお、第4実施形態における各寸法設定a,b,d,gは第2実施形態と同様に設定することができる。第4実施形態について、その他の構成及び作用効果については第2実施形態と同様であり、説明は省略する。
[その他の実施形態]
上記実施形態では、各横溝20A,20B,20Cの両側の溝壁面26に斜壁部28を設けたが、斜壁部28はいずれか一方の溝壁面26に設けてもよい。
上記実施形態では、横溝20A,20B,20Cとして、一般的に副溝と呼ばれる、1.8mm以上の溝幅を持つものを対象として説明したが、本発明において、横溝としてはこのような副溝には限られず、一般的にサイプと呼ばれる、1.5mm以下の溝幅を持つ細溝に適用してもよい。
以上、いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。
上記実施形態の効果を確認するために、実施例および比較例の空気入りタイヤの制動距離とハンドリング性能を調べた。
実施例の空気入りタイヤは、第1実施形態の特徴を備えた、タイヤサイズ:225/50R17の乗用車用空気入りラジアルタイヤである。センターリブ14およびショルダーリブ18における各寸法は以下の通りである。
・センターリブ:W=25.0mm、D=8.0mm、A=3.0mm、B=3.0mm、H=4.0mm、a=2.0mm、b=1.0mm、c=2.0mm、d=1.0mm、f=2.8mm
・ショルダーリブ:W=20.0mm、D=5.0mm、
(広幅の斜壁部)A=2.5mm、B=2.5mm、H=3.3mm、a=2.0mm、b=1.0mm、c=2.0mm、d=1.0mm、f=2.8mm
(狭幅の斜壁部)A=2.0mm、B=2.0mm、H=2.6mm、a=1.5mm、b=1.0mm、c=1.5mm、d=1.0mm、f=2.8mm
比較例の空気入りタイヤは、斜壁部に第1凹部32および第2凹部34を設けていない例であり、それ以外の構成は斜壁部の構成も含めて実施例と同じ構成とした。
制動距離およびハンドリング性能の評価方法は以下の通りである。
・制動距離:空気入りタイヤに車両指定の空気圧を充填し、標準リムに組み、車両に取り付けた。その車両を、1mmの水膜の路面において、時速100kmで走行させ、フルブレーキを実施して、停止するまでの距離を測定した。停止するまでの距離の逆数をとり、その逆数を比較例の値を100とした指数で表示した。指数が大きいほど、制動距離が短く、制動性能に優れることを意味する。
・ハンドリング性能:空気入りタイヤに車両指定の空気圧を充填し、標準リムに組み、車両に取り付けた。その車両を、1mmの水膜の路面において、時速140〜160kmで直進走行、レーンチェンジ、スラロームを実施し、その時の性能を官能評価し、比較例の評価を100として指数表示した。指数が大きいほど、ハンドリング性能に優れることを意味する。
Figure 0006430310
結果は表1に示す通りであり、制動距離およびハンドリング性能ともに、実施例は比較例よりも指数が大きく、すなわち、実施例に係る空気入りタイヤは、比較例の空気入りタイヤに対して、斜壁部に第1凹部および第2凹部を設けたことによって、制動性能とハンドリング性能がともに改善されていた。
10…トレッド、11…接地面、12…主溝、20A,20B,20C…横溝、26…溝壁面、28…斜壁部、32,42…第1凹部、34,44…第2凹部、42A…上側凹部分、42B…下側凹部分、H…斜壁部の幅、a…第1凹部の延在長さ、b…第1凹部の幅、c…第2凹部の延在長さ、d…第2凹部の幅

Claims (6)

  1. トレッドに、タイヤ周方向に延びる主溝と、タイヤ幅方向に延びる横溝が設けられた空気入りタイヤであって、
    前記横溝の少なくとも一方の溝壁面は、接地面への開口端部に面取り状の斜壁部を有し、前記斜壁部に、当該斜壁部の幅方向に延びる第1凹部と、当該斜壁部の長手方向に延びる第2凹部とが設けられた、
    空気入りタイヤ。
  2. 前記第1凹部と前記第2凹部が、前記斜壁部の長手方向に交互に並べて設けられた、
    請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記斜壁部の幅方向に延びる前記第1凹部は、延在長さが前記斜壁部の幅の50〜80%でありかつ幅が前記斜壁部の幅の20〜40%であり、前記斜壁部の長手方向に延びる第2凹部は、延在長さが前記斜壁部の幅の50〜80%でありかつ幅が前記斜壁部の幅の20〜40%である、
    請求項2記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記第1凹部が前記斜壁部の長手方向に複数並べて設けられ、前記第2凹部が前記斜壁部の長手方向に延びて前記複数の第1凹部を連結する溝状に形成された、
    請求項1記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記横溝が前記主溝に開口して設けられ、前記第2凹部が前記斜壁部の前記主溝側の端まで延在して当該主溝に開口するよう設けられた、
    請求項4記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記第1凹部は、前記第2凹部から前記接地面側に向かって延びる上側凹部分と前記第2凹部から溝底側に向かって延びる下側凹部分からなり、前記上側凹部分と前記下側凹部分とが前記斜壁部の長手方向においてずれた位置に設けられた、
    請求項4又は5記載の空気入りタイヤ。
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