JP6428548B2 - エアコン稼働時の音演出装置 - Google Patents
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Description
また、前記設定部は、乗員が着座している座席を手動で設定する手動設定部にしてもよい。
以下、本発明を車両用のエアコン稼働時の音演出装置に具体化した第1実施形態について図1〜図3を参照して説明する。
ブロアファン24は、エバポレータより上流に配置されるとともに、駆動源としてのブロアモータ22(図2参照)により回転駆動されてエバポレータに空調空気を送る。また、ブロアモータ22は、後述するA/CECU30により回転量(短時間当たりの回転数)が制御されることにより、空調空気の風量を調整する。前記ヒータコア(図示しない)は、前記エバポレータより下流に配置されて空気を昇温して暖気を生成する。前記エアミックスダンパ(図示しない)は、エバポレータとヒータコアの間に配置されてエバポレータで冷却された冷気とヒータコアで加熱された暖気との混合比率を決める。図1に示すように、ブロアファン24から送風された空調空気は、ダクト23の開口に設けられたレジスタ14を介して車室内に導入される。
また、図示しないインストルメントパネルには、ヒータコントロールユニット(以下、「ヒーコンユニット」と略す)26が設けられている。ヒーコンユニット26は、カーオーディオやナビゲーションシステムなどと共に一体型車載システムとしてレイアウトされている。
図2に示すようにエアコン稼働時の音演出装置50は、メインユニット52と、メインユニット52に接続されたオーディオアンプ55と、メインユニット52に接続されたディスプレイ60と、及び外部入力部62と備えている。ディスプレイ60及び外部入力部62は、前記インストルメントパネル(図示しない)に設けられている。外部入力部62は、例えば、USBメモリ等が接続されて、外部から各種データの入力が可能となっている。
この各種データには、ブロアモータ22の制御量、及び冷房モードまたは暖房モードを示す冷暖房モードデータを含む。
(第1実施形態の作用)
上記のように構成されたエアコン稼働時の音演出装置50の作用を説明する。図3は、エアコン20の自動制御(オート制御)のオン/オフを切り替えるために操作されるAUTOスイッチがオンとされた際に、エアコン稼働時の音演出装置50のCPU53が実行するノイズキャンセル処理のフローチャートであり、前記所定の制御周期で実行する。
CPU53は、エアコンがオン操作されたか否かを、ヒーコンユニット26のAUTOスイッチがオン状態(オン操作された)か否かで、判定する。AUTOスイッチがオン操作された場合には、S20に移行しオフの状態となっているときは、このフローチャートを一旦終了する。
S20では、CPU53は、エアコン状態を把握する。すなわち、CPU53は、A/CECU30から、冷暖房モードデータ、及び、現時点でのブロアモータ22の制御量を取得(受信)する。
S30では、CPU53は、着座センサ40の検出結果データに合わせて、ノイズキャンセルの範囲を設定する。すなわち、CPU53は、着座センサ40によって、運転席15、助手席16、座席17または座席18に着座が検出されていれば、その検出された座席に最も近いスピーカが制御音を発生するスピーカとして設定される。なお、運転席15に最も近いスピーカはスピーカ56、助手席16に最も近いスピーカはスピーカ57、座席17に最も近いスピーカはスピーカ58、並びに座席18に最も近いスピーカは、スピーカ59である。
S40では、ブロアモータ22の制御量とあった制御音データを選択する。すなわち、CPU53は、現時点でのブロアモータ22の制御量にあった制御音データを記憶装置54から一義的に選択する。ここで、ブロアモータ22の制御量が大きければ、吹き出し音の音量も大きくなり、ブロアモータ22の制御量が小さければ、吹き出し音の音量も小さくなる従って、吹き出し音の音量の大小を判定するのに、本実施形態では、ブロアモータ22の制御量を指標としているのである。
S50では、CPU53は、ブロアモータ22の制御量がサウンド消去条件を満たしているか否かを判定する。サウンド消去条件は、本実施形態では、ブロアモータ22の制御量が、最小制御量の場合である。
S60では、CPU53は、S20で把握したエアコン状態の1つである冷暖房モードデータに基づいて、冷房用サウンドデータまたは暖房用サウンドデータを選択する。
(S70)
S50からS70に移行する場合とは、車室内温度が設定温度に近づくとブロアモータ22の制御量がエアコン20が起動時のときよりも小さくなり、かつ、サウンド消去条件を満たすほどの制御量であることから、エアコン20が起動時の状態よりもエアコンの吹き出し音が小さくなった場合である。
従って、前記乗員の周囲環境では、冷暖房モードに応じたサウンドが聞こえている状態から、前記サウンドが聞こえなくなった場合(非騒音成分の音成分が0となった場合)には、乗員は前記サウンドが聞こえなくなったことにより、エアコン20によって車室内温度が設定温度に近づいたことを認知することができる。
(1)本実施形態の車両用のエアコン稼働時の音演出装置は、エアコン20から車室内に吹き出す空調空気の吹き出し音をキャンセルする制御音を発生するスピーカ(スピーカ部)56〜59を有する。また、音演出装置は、吹き出し音の変化に応じて、スピーカ56〜59からの制御音を変化させるべく制御音信号(キャンセル信号)を出力するCPU53(制御音制御部)を有する。また、CPU53は、制御音信号(キャンセル信号)の他に、エアコン20の冷房モード及び暖房モードに応じた、非騒音成分である非騒音成分である音成分(音成分信号)をスピーカ56〜59に付与する。また、エアコン20の吹き出し音の音量がエアコン起動時よりも小さくなったときは、非騒音成分の音成分を0とする。
また、CPU53(制御音制御部)は、ブロアモータ22の制御量がエアコン起動時よりも小さくなった場合は、非騒音成分の音成分のレベルを0とする。
次に、第2実施形態のエアコン稼働時の音演出装置50を図4及び図5を参照して説明する。なお、本実施形態のエアコン稼働時の音演出装置50において、第1実施形態で説明した構成と同一または相当する構成については同一符号を付してその説明を省略するとともに、異なる構成について説明する。
上記のように構成されたエアコン稼働時の音演出装置50の作用を説明する。
図6は、エアコン20の自動制御のオン/オフを切り替えるために操作されるAUTOスイッチがオンとされた際に、エアコン稼働時の音演出装置50のCPU53が実行するノイズキャンセル処理のフローチャートであり、前記所定の制御周期で実行する。
(S20A)
S20Aでは、CPU53は、エアコン状態を把握する。すなわち、CPU53は、A/CECU30から、冷暖房モードデータを取得するとともに、リファレンスマイクロフォン71からリファレンス音を取得する。
S40Aでは、CPU53は、S30で設定されたノイズキャンセルの範囲となった座席におけるスピーカで鳴らす制御音データを作成する。
S60Aでは、CPU53は、S20Aで把握したエアコン状態の1つである冷暖房モードデータに基づいて、冷房用サウンドデータまたは暖房用サウンドデータを選択する。すなわち、CPU53は、受信した最新の冷暖房モードデータが冷房モードであれば、冷房用サウンドデータを選択し、受信した最新の冷暖房モードデータが冷房モードであれば、暖房用サウンドデータを選択する。
(S70A)
S70Aでは、CPU53は、S30で設定したノイズキャンセルの範囲のスピーカを駆動すべく、S40Aで作成した制御音データに基づく制御音信号をオーディオアンプ55に出力する。オーディオアンプ55は前記制御音信号を増幅して前記選択されたスピーカで生成し、このフローチャートを一旦終了する。
・第1実施形態では、カーエアコンによる吹き出し音の騒音に関して説明したが、車両に限らず、業務用エアコン、家庭用エアコンに適用することも可能である。例えば、家庭用エアコンでは、ブローファンの代りに、クロスフローファンをモータで回転するが、このクロスフローファンによる騒音の低減に用いることも可能である。
15…運転席、16…助手席、17、18…後列の座席、
20…エアコン、22…ブロアモータ(駆動源)、23…ダクト、
24…ブロアファン、25…温度センサ、26…ヒーコンユニット、
30…A/CECU、40…着座センサ(設定部)、
50…エアコン稼働時の音演出装置、52…メインユニット、
53…CPU(制御音制御部)、54…記憶装置、
55…オーディオアンプ、
56、57、58、59…スピーカ(スピーカ部、車載スピーカ)、
60…ディスプレイ、62…外部入力部、63、64、65、66…ドア、
71…リファレンスマイクロフォン、
76、77、78、79…エラーマイクロフォン。
Claims (5)
- エアコンから室内に吹き出す空調空気の吹き出し音をキャンセルする制御音を発生するスピーカ部と、
前記吹き出し音の変化に応じて、前記スピーカ部からの制御音を変化させるべくキャンセル信号を出力する制御音制御部とを含むエアコン稼働時の音演出装置であって、
前記制御音制御部は、前記キャンセル信号の他に、前記エアコンの冷房モード及び暖房モードに応じた、非騒音成分である音成分信号を前記スピーカ部に付与するとともに、前記エアコンの吹き出し音の音量がエアコン起動時よりも小さくなったときは、前記非騒音成分の音成分を0またはレベルを小さくするエアコン稼働時の音演出装置。 - 前記エアコンは、前記空調空気を吹き出すための駆動源であるモータを備えており、
前記制御音制御部は、前記モータの制御量がエアコン起動時よりも小さくなった場合は、前記非騒音成分の音成分のレベルを0とする請求項1に記載のエアコン稼働時の音演出装置。 - 前記室内としての車室内に設けられた複数の座席と、
前記座席毎に対応して設けられたスピーカ部としての車載スピーカと、
前記複数の座席のいずれに乗員が着座しているかを設定する設定部とを備え、
前記制御音制御部は、前記設定部の設定に基づいて乗員の着座がある座席に関連した車載スピーカに対して、前記制御音の他に、前記エアコンの冷房モード及び暖房モードに応じた、非騒音成分である音成分信号を付与するとともに、前記エアコンの吹き出し音の音量がエアコン起動時よりも小さくなったときは、前記非騒音成分の音成分を0またはレベルを小さくする請求項2に記載のエアコン稼働時の音演出装置。 - 前記設定部は、乗員が前記座席に着座しているか否かを検出する着座センサである請求項3に記載のエアコン稼働時の音演出装置。
- 前記設定部は、乗員が着座している座席を手動で設定する手動設定部である請求項3に記載のエアコン稼働時の音演出装置。
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