JP6427405B2 - バドミントンラケット - Google Patents

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Description

本発明は、バドミントンラケットに関する。
バドミントンラケットでは、一般に、シャフトの一端に環状のフレームが連結され、シャフトの他端にグリップが連結され、ストリングを通す孔がフレームに多数形成されている(例えば、特許文献1参照)。そして、フレーム内に、縦方向に沿うストリングが横方向に間隔を空けて複数並び、横方向に沿うストリングが縦方向に間隔を空けて複数並ぶようにストリングが張られることで、ネット状の打面が形成される。
特開2000−42145号公報
上級者や若年の競技者に比べて初級中級者や中高年の競技者は、フレーム内の上部よりも下部(シャフト側の部位)でシャトルを打つ確率が高い。また、フレーム内の中心部よりも横方向にずれた位置でシャトルを打つ確率が高い。そのため、上級者や若年の競技者向けのラケット、例えば、フレーム内の中心部や上部にスイートスポットが設けられたラケットを使用しても、初級中級者や中高年の競技者ではシャトルの飛距離を伸ばすことが出来ない。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、初級中級者や中高年の競技者が使用する場合にも、シャトルの飛距離が向上するバドミントンラケットを提供することである。
上記目的を達成するための主たる発明は、シャフトの一端に環状のフレームが連結され、前記シャフトの他端にグリップが連結され、前記シャフトの軸に沿う縦方向と、前記フレーム内に形成される打面上において前記縦方向に直交する横方向とを有するバドミントンラケットであって、前記フレームは、前記縦方向に、前記フレームの内周面の前記横方向の長さが最大となる第1位置と、前記第1位置から前記縦方向の前記シャフト側に50mm離れた第2位置と、前記第1位置から前記縦方向の前記シャフト側とは逆側に105mm離れた第3位置とを有し、前記フレームの前記横方向の中心位置での前記フレームの内周面の前記縦方向の長さである縦幅に対する、前記第1位置での前記フレームの内周面の前記横方向の長さの比率が、44/56よりも大きく、前記縦幅に対する、前記第2位置での前記フレームの内周面の前記横方向の長さの比率が、42/58よりも大きく、前記縦幅に対する、前記第3位置での前記フレームの内周面の前記横方向の長さの比率が、32/68以下であり、前記フレームにはストリングを通すために内周面から外周面まで貫通する貫通孔が複数設けられ、前記縦方向に沿う前記ストリングの部位である縦ストリングを通す前記貫通孔において、当該貫通孔の貫通方向と前記縦方向とが一致しておらず、かつ、当該貫通方向と前記縦方向とで成す第1角度が、当該貫通孔が設けられた位置における前記内周面の法線方向と前記縦方向とで成す第2角度よりも小さいことを特徴とするバドミントンラケットである。
本発明の他の特徴については、本明細書及び図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、初級中級者や中高年の競技者が使用する場合にも、シャトルの飛距離が向上するバドミントンラケットを提供することができる。
図1Aはラケットの正面図であり、図1Bはラケットの側面図である。 本実施例のラケットにおけるフレームの正面図である。 図3A及び図3Bは、本実施例のラケットにおけるフレームと、比較例のラケットにおけるフレームとの、違いを説明する図である。 本実施例のラケットのストリング孔を説明する図である。 図5A及び図5Bは、ストリング孔の貫通方向の違いによる縦ストリングの可動範囲の違いを説明する図である。
===開示の概要===
本明細書及び図面の記載により、少なくとも、以下の事項が明らかとなる。
シャフトの一端に環状のフレームが連結され、前記シャフトの他端にグリップが連結され、前記シャフトの軸に沿う縦方向と、前記フレーム内に形成される打面上において前記縦方向に直交する横方向とを有するバドミントンラケットであって、前記フレームは、前記縦方向に、前記フレームの内周面の前記横方向の長さが最大となる第1位置と、前記第1位置から前記縦方向の前記シャフト側に50mm離れた第2位置と、前記第1位置から前記縦方向の前記シャフト側とは逆側に105mm離れた第3位置とを有し、前記フレームの前記横方向の中心位置での前記フレームの内周面の前記縦方向の長さである縦幅に対する、前記第1位置での前記フレームの内周面の前記横方向の長さの比率が、44/56よりも大きく、前記縦幅に対する、前記第2位置での前記フレームの内周面の前記横方向の長さの比率が、42/58よりも大きく、前記縦幅に対する、前記第3位置での前記フレームの内周面の前記横方向の長さの比率が、32/68以下であることを特徴とするバドミントンラケットである。
このようなバドミントンラケットによれば、フレームの縦方向の中央部及び下部において、フレームの内周面の横幅が比較的に長くなっている。そのため、初級中級者や中高年の競技者がフレーム内(打面)の下部や、中心部よりも横方向にずれた位置でシャトルを打ったとしても、シャトルの飛距離を向上させることができる。一方、フレームの縦方向の上部ではフレームの内周面の横幅が比較的に短くなっている。そのため、スイング時の空気抵抗を抑えられ、スイングスピードの低下を抑制できる。
かかるバドミントンラケットであって、前記フレームにはストリングを通すために内周面から外周面まで貫通する貫通孔が複数設けられ、前記縦方向に沿う前記ストリングの部位である縦ストリングを通す前記貫通孔において、当該貫通孔の貫通方向と前記縦方向とで成す第1角度が、当該貫通孔が設けられた位置における前記内周面の法線方向と前記縦方向とで成す第2角度よりも小さいことを特徴とするバドミントンラケットである。
このようなバドミントンラケットによれば、第1角度が第2角度よりも小さい貫通孔を通る縦ストリングが設けられた横方向の位置まで、スイートスポットを横方向に広げられる。よって、初級中級者や中高年の競技者がフレーム内の中心部よりも横方向にずれた位置でシャトルを打ったとしても、シャトルの飛距離を向上させることができる。
かかるバドミントンラケットであって、前記縦ストリングを通す前記貫通孔のうち前記縦ストリングと前記横方向に沿う前記ストリングの部位である横ストリングとの両方を通す前記貫通孔よりも、前記フレームの前記横方向の中心側に位置する前記貫通孔が、前記第1角度が、前記第2角度よりも小さくなっていることを特徴とするバドミントンラケットである。
このようなバドミントンラケットによれば、フレーム内の中心部よりも横方向にずれた位置ではあるがフレームの近傍過ぎない位置までスイートスポットを広げられる。よって、初級中級者や中高年の競技者がフレーム内の中心部よりも横方向にずれた位置でシャトルを打ったとしても、シャトルの飛距離を向上させることができる。
===バドミントンラケットの基本構成===
図1Aは、バドミントンラケット(以下、ラケット)1の正面図であり、図1Bは、ラケット1の側面図である。ラケット1では、シャフト20の一端に環状のフレーム10(一般には縦長の略楕円形状のフレーム)が連結され、シャフト20の他端にグリップ30が連結されている。また、ラケット1は、シャフト20の軸に沿う縦方向と、フレーム10内に形成される打面上において、縦方向に直交する横方向と、縦方向及び横方向に直交する厚さ方向とを備える。なお、縦方向において、シャフト20に対してフレーム10が位置する側を上側、シャフト20に対してグリップ30が位置する側を下側とする。
また、フレーム10には、ストリング40を通すために、フレーム10の内周面10aから外周面10bまで貫通するストリング孔11(貫通孔)がフレーム10のほぼ全周に亘り設けられている。またストリング孔11はフレーム10の周方向に沿って間隔を空けて複数設けられている。なお、一般に、ストリング孔11にはグロメット50(後述の図4参照)が通され、ストリング40はグロメット50の孔に通される。グロメット50は筒部51と頭部52を有する。筒部51の先端がフレーム10の内周面10aから突出し、頭部52がフレーム10の外周面10bで係止される。
そして、フレーム10にストリング40が張設される際には、例えば、フレーム10の内側からストリング孔11(グロメット50)を通ってフレーム10の外側に出されたストリング11が、フレーム10の外周面10bに沿って折り返され、次のストリング孔11に通される動作が繰り返される。その結果、フレーム10の内側に、横方向に沿うストリング40の部位である「横ストリング41」が縦方向に間隔を空けて複数本張られ、縦方向に沿うストリング40の部位である「縦ストリング42」が横方向に間隔を空けて複数本張られ、ネット状の打面が形成される。なお、フレーム10の外周面10bの上部に溝部12を設け、溝部12にストリング孔11の開口部を設け、溝部12でストリング40を折り返すようにしてもよい。
===フレームの形状===
図2は、本実施例のラケット1におけるフレーム10の正面図であり、図3A及び図3Bは、本実施例のラケット1におけるフレーム10と、比較例のラケットにおけるフレームとの違いを説明する図である。本実施例のラケット1は初級中級者や中高年の競技者向けのラケットであり、比較例のラケットは上級者や若年の競技者向けのラケットである。
図3Aには、本実施例のラケット1におけるフレーム10の内周面10a(実線)と、比較例のラケットにおけるフレームの内周面13(点線)とを示す。図3Aの左図は、各ラケットを横幅が最大となる位置(p1)で重ねた図であり、図3Aの右図は、各ラケットを横方向の中心位置における下端(p4)で重ねた図である。
また、図2及び図3Bの表の「A」は、フレームの横方向の中心位置(例えば、図2のp0)でのフレームの内周面10a,13の縦方向の長さである「縦幅」を示す。
「B」は、フレームの内周面10a,13の横方向の長さが最大となる縦方向の第1位置(例えば、図2のp1)でのフレームの内周面10a,13の横方向の長さである「最大横幅」を示す。
「C」は、縦方向の第1位置から縦方向の下側(シャフト側)に50mm離れた縦方向の第2位置(例えば、図2のp2)でのフレームの内周面10a,13の横方向の長さである「下部横幅」を示す。
「D」は、縦方向の第1位置から縦方向の上側(シャフト側とは逆側)に105mm離れた縦方向の第3位置(例えば、図2のp3)でのフレームの内周面10a,13の横方向の長さである「上部横幅」を示す。
そして、図3Bの表の「A:B」は縦幅Aと最大横幅Bとの比を示し、「A:C」は縦幅Aと下部横幅Cとの比を示し、「A:D」は縦幅Aと上部横幅Dとの比を示す。
初級中級者や中高年の競技者がシャトルを打つ位置を調べた結果、初級中級者や中高年の競技者は上級者や若年の競技者に比べて、フレーム10内の上部よりも下部でシャトルを打つ確率が高いことが分かった。また、フレーム10内の中心部よりも横方向にずれた位置でシャトルを打つ確率が高いことが分かった。これは、初級中級者や中高年の競技者の場合、スイングスピードが遅いので、ラケット1を振り遅れた結果、フレーム10内の下部でシャトルを打ってしまうことが原因と考えられる。その他、バックスイングのスピードを出すために、スイングの弧を大きくした結果、フレーム10内の中心部でシャトルを捉えられずに、中心部から横方向にずれた位置でシャトルを打ってしまうことが原因と考えられる。
そのため、上級者や若年の競技者向けのラケット、例えば、フレーム内の中心部や上部にスイートスポットが設けられたラケットや、比較例のラケットのようにフレームの縦方向の中央部や下部の横幅が比較的に狭いラケットを、初級中級者や中高年の競技者が使用しても、スイートスポットから外れた位置でシャトルを打ったり、フレームやその近傍でシャトルを打ったりしてしまう。そうすると、シャトルの飛距離を伸ばすことができない。
そこで、本実施例のラケット1では、図3Bに示すように、縦幅Aに対する最大横幅Bの比率「B/A」を「45/55(≒0.8182)」と比較例の比率「44/56(≒0.7857)」よりも大きくし、縦幅Aに対する下部横幅Cの比率「C/A」を「43/57(≒0.7544)」と比較例の比率「42/58(≒0.7241)」よりも大きくする。一方、縦幅Aに対する上部横幅Dの比率「D/A」を「32/68(≒0.4706)」と比較例の比率「32/68」と同じにしている。
このように本実施例のラケット1では、縦幅Aに対する最大横幅Bの比率「B/A」を比較例のラケット(上級者や若年の競技者向けのラケット)の比率「44/56」よりも大きくし、縦幅Aに対する下部横幅Cの比率「C/A」を比較例のラケットの比率「42/58」よりも大きくし、縦幅Aに対する上部横幅Dの比率「D/A」を比較例のラケットの比率「32/68」以下にする。
つまり、フレーム10の縦方向の中央部1b及び下部1cにおいて、フレーム10の内周面10aの横幅を広くする。そうすることで、ラケット1の縦方向の中央部1b及び下部1cでは、打面の面積が横方向に広がり、横ストリング41の可動範囲(有効長)が長くなる。そのため、スイートスポットを横方向に広げられる。よって、初級中級者や中高年の競技者がフレーム10内の下部や、フレーム10内の中心部よりも横方向にずれた位置でシャトルを打ったとしても、フレーム10やその近傍でシャトルを打ってしまう確率を低減でき、また、スイートスポットでシャトルを打つ確率を高められる。よって、本実施例のラケット1によれば、初級中級者や中高年の競技者が使用する場合にも、シャトルの飛距離を向上させることができる。
また、本実施例のラケット1では、フレーム10の全体を大きくするのではなく、比較例のラケットに比べ縦方向の上部1aにおいてフレーム10の内周面10aの横幅を同じにするか又は狭くしている。そのため、フレーム10内の面積(打面の面積)の増加による空気抵抗の増加を抑えられる。同様に、本実施例のラケット1では図3Aに示すように比較例のラケットに比べて縦幅Aが短くなっている。そのため、フレーム10内の面積の増加による空気抵抗の増加を抑えられる。よって、ラケット1の振り抜きの悪化を防ぎ、スイングスピードの低下を防止できる。また、ラケット1の重量化も防げる。
===ストリング孔===
図4は、本実施例のラケット1のストリング孔11を説明する図である。図5A及び図5Bは、ストリング孔11の貫通方向の違いによる縦ストリング42の可動範囲の違いを説明する図である。
以下の説明では、横ストリング41を通すストリング孔を横ストリング孔11cと呼び、縦ストリング42を通すストリング孔を縦ストリング孔と呼ぶ。また、横方向の右側の縦ストリング42から順に、第1縦ストリング42(1)、第2縦ストリング42(2)…と呼び、第n縦ストリング42(n)を通すストリング孔11のうちフレーム10の縦方向の中心Oよりも縦方向の下側に位置するストリング孔11を第n下部縦ストリング孔11a(n)と呼び、中心Oよりも縦方向の上側に位置するストリング孔11を第n上部縦ストリング孔11b(n)と呼ぶ。
通常ストリング孔11は、ドリル等による孔空け加工の容易性のため、そのストリング孔11が設けられる位置におけるフレーム10の内周面10aの法線方向(内周面10aの接線に対する垂直方向)に沿って貫通される。例えば、図4の第3下部縦ストリング孔11a(3)のように貫通方向が法線方向に沿うように貫通される。
しかし、本実施例のラケット1では、例えば、図4の第5下部縦ストリング孔11a(5)のように、一部の縦ストリング孔11において、その縦ストリング孔11の貫通方向と縦方向とで成す貫通角度θ1(第1角度)が、その縦ストリング孔11が設けられた位置におけるフレーム10の内周面10aの法線方向と縦方向とで成す法線角度θ2(第2角度)よりも小さくなっている。つまり、一部の縦ストリング11の貫通方向が法線方向からずれて縦方向に近付いている。
具体的には、図4に太線で示す、第4〜第6下部縦ストリング孔11a(4)〜11a(6)、第17〜第19下部縦ストリング孔11a(17)〜11a(19)、第4〜第6上部縦ストリング孔11b(4)〜11b(6)、第17〜第19上部縦ストリング孔11b(17)〜11b(19)において貫通角度θ1が法線角度θ2よりも小さくなっている。それ以外のストリング孔11では貫通方向が法線方向に沿っている。
縦ストリング孔11の貫通方向が法線方向に沿い、貫通角度θ1が法線角度θ2と等しい場合、図5Bに示すように、縦ストリング42がフレーム10の内周面10aを通過する位置P3,P4において比較的に大きく屈曲する。そして、その位置P3,P4において縦ストリング42の動きが固定され易い。そうすると、縦ストリング42の可動範囲(有効長)がフレーム10の内周面10a間の長さL2となる。これに対して、縦ストリング孔11の貫通角度θ1が法線角度θ2よりも小さいと、図5Aに示すように、縦ストリング42がフレーム10の内周面10aを通過する位置において屈曲し難く、フレーム10の外周面10bを通過する位置P1,P2において屈曲する。そのため、縦ストリング42の可動範囲がフレーム10の外周面10b間の長さL1となり、図5Bの場合よりも長くなる。
このように縦ストリング孔11の貫通角度θ1を法線角度θ2よりも小さくし、縦ストリング42の可動範囲を長くすることで、シャトルを打つ際の縦ストリング42の変形量が大きくなり、シャトルの反発性が良くなる。そのため、その縦ストリング42が設けられた横方向の位置までスイートスポットを横方向に広げられる。よって、初級中級者や中高年の競技者がフレーム10内の中心部よりも横方向にずれた位置でシャトルを打ったとしても、スイートスポットでシャトルを打つことができ、シャトルの飛距離を向上させることができる。
但し、フレーム10内の中心部から横方向にずれた位置であってもフレーム10の近傍でシャトルを打つと、フレーム10にシャトルが当たる確率が高くなる。そのため、フレーム10の近傍、つまり、フレーム10内のうち横方向の外側の端部にまでスイートスポットを広げても、シャトルの飛距離向上の効果は得られ難い。
そこで、本実施例のラケット1では、縦ストリング孔11のうちフレーム10の縦方向の中心Oよりも縦方向の下側に位置し、且つ、縦ストリング42と横ストリング41の両方を通すストリング孔11よりもフレーム10の横方向の中心O側に位置する縦ストリング孔11において、貫通角度θ1を法線角度θ2よりも小さくする。
図4では、2本のストリング40(縦ストリング42及び横ストリング41)を通す第3下部縦ストリング孔11a(3)よりも横方向の中心O側に連続して並ぶ第4〜第6下部縦ストリング孔11a(4)〜11a(6)において、貫通角度θ1が法線角度θ2よりも小さくなっている。同様に、2本のストリング40を通す第20下部縦ストリング孔11a(20)よりも横方向の中心O側に連続して並ぶ第17〜第19下部縦ストリング孔11a(17)〜11a(19)において、貫通角度θ1が法線角度θ2よりも小さくなっている。
そうすることで、初級中級者や中高年の競技者がシャトルを打つ確率の高い位置、つまり、フレーム10内の中心部よりも横方向にずれた位置ではあるがフレーム10の近傍過ぎない位置まで、スイートスポットを横方向に広げられる。よって、初級中級者や中高年の競技者がラケット1を使用する場合にも、シャトルの飛距離を向上させることができる。
具体的には、図4に示すように、フレーム10の横方向の中心位置p0から横方向の外側に40〜45mmずれた位置よりも横方向の外側であり、フレーム10の横方向の中心位置p0から横方向の外側に65〜80mmずれた位置よりも横方向の中心側に位置する縦ストリング孔11において、貫通角度θ1を法線角度θ2よりも小さくするとよい。
また、仮に、2本のストリング40を通すストリング孔11の貫通方向を縦方向に近付けてしまうと、横ストリング41の屈曲角度が大きくなり、その横ストリング41の屈曲部分に応力が集中してしまう。そのため、本実施例のラケット1のように2本のストリング40を通すストリング孔11の貫通方向を法線方向に沿わせたままにするとよい。そうすることで、横ストリング41やフレーム10(グロメット50)の損傷を抑制できる。
また、2本のストリング40を通すストリング孔11(例えば、第1〜第3下部縦ストリング孔11a(1)〜11a(3))よりも縦方向の中心O側には横ストリング孔11cが位置する。この横ストリング孔11cは縦方向の中心O側に位置するため、法線方向が横方向に近い。そのため、貫通方向を法線方向に沿わせても、フレーム10の内周面10aにおいて横ストリング41の動きが規制され難く、横ストリング41の可動範囲が短くなり難い。よって、本実施例のラケット1では横ストリング孔11cの貫通方向を法線方向に沿わせる。
同様に、フレーム10の横方向の中心部に位置する縦ストリング孔11、例えば、第6下部縦ストリング孔11a(6)と第17下部縦ストリング孔11a(17)の間に位置する縦ストリング孔11では、法線方向が縦方向に近い。そのため、貫通方向を法線方向に沿わせても、フレーム10の内周面10aにおいて縦ストリング42の動きが規制され難く、縦ストリング42の可動範囲が短くなり難い。よって、本実施例のラケット1ではフレーム10の横方向の中心部に位置する縦ストリング孔11の貫通方向を法線方向に沿わせる。
このように、本実施例のラケット1では、一部の縦ストリング孔11の貫通方向だけ法線方向からずらして縦方向に近付ける。そのため、初級中級者や中年の競技者向けにスイートスポットを広げつつ、孔空け加工を出来る限り容易にできる。また、スイートスポットが広がり過ぎて、スイートスポットがぼやけてしまうことを防止できる。
また、本実施例のラケット1では前述のようにフレーム10の縦方向の中央部及び下部においてフレーム10の横幅が広くなっている。そのため、図3Aの右図に示すように、本実施例のラケット1の内周面10aの下部では比較例のラケットの内周面13の下部に比べて、接線方向と横方向とで成す角度θa、つまり、法線方向と縦方向とで成す角度θaが小さく、法線方向が縦方向に近い。したがって、フレーム10の下部に設けられた一部の縦ストリング孔(例えば、第4〜第6下部縦ストリング孔11a(4)〜11a(6)や第17〜第19下部縦ストリング孔11a(17)〜11a(19))の貫通方向を法線方向からずらして縦方向に近付けるとしても、比較的に法線方向に近い方向に沿って孔空け加工ができるので孔空け加工を容易にできる。
また、フレーム10の縦方向の中心Oよりも縦方向の上側に位置する縦ストリング孔11の貫通角度θ1を法線角度θ2より小さくしてもよい。その場合も、縦ストリング42と横ストリング41の両方を通すストリング孔11よりもフレーム10の横方向の中心O側に位置する縦ストリング孔11において、貫通角度θ1を法線角度θ2よりも小さくするとよい。更に言えば、フレーム10の下部において貫通角度θ1が法線角度θ2よりも小さくなっている縦ストリング孔11と同じ縦ストリング42を通す縦ストリング孔11において、貫通角度θ1を法線角度θ2よりも小さくするとよい。具体的には、第4〜第6上部縦ストリング孔11b(4)〜11b(6)及び第17〜第19上部縦ストリング孔11b(17)〜11b(19)において、貫通角度θ1を法線角度θ2よりも小さくするとよい。
そうすることで、第4〜第6縦ストリング42(4)〜42(6)、及び、第17〜第19縦ストリング42(17)〜42(19)の可動範囲をより長くすることができる。そのため、初級中級者や中高年の競技者がシャトルを打つ確率の高い位置、つまり、フレーム10内の中心部よりも横方向にずれた位置ではあるがフレーム10の近傍過ぎない位置まで、より確実にスイートスポットを横方向に広げられる。よって、初級中級者や中高年の競技者がラケット1を使用する場合にも、シャトルの飛距離を向上させることができる。
以上、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。
上記のラケット1では一部の縦ストリング孔11の貫通角度θ1が法線角度θ2よりも小さくなっている(つまり、貫通方向が法線方向からずれて縦方向に近付いている)がこれに限らず、全てのストリング孔11の貫通方向を法線方向に沿わせてもよい。
また、貫通角度θ1が法線角度θ2よりも小さくなっている縦ストリング孔11の数や配置は図4に示すものに限らない。例えば、フレーム10の横方向の中心側に位置する縦ストリング孔11(例えば、第7〜第16下部縦ストリング孔11a(7)〜11a(16))の貫通角度θ1を法線角度θ2よりも小さくしてもよい。また、フレーム10の縦方向の中心よりも下側又は上側に位置する縦ストリング孔11の貫通角度θ1だけ法線角度θ2よりも小さくしてもよい。また、横ストリング孔11cの貫通方向を法線方向からずらして横方向に近づけてもよい。
また、上記のラケット1では、貫通角度θ1が法線角度θ2よりも小さくなっている縦ストリング孔11において貫通方向と縦方向とが一致していないがこれに限らない。貫通角度θ1をゼロ度にし、貫通方向と縦方向とを一致させてもよい。そうすることで、縦ストリング42の可動範囲をより確実に長くすることができる。
また、本発明に係るバドミントンラケットは、フレーム内にストリングが張設されたラケットに限らず、フレーム内にストリングが張設されていないラケットも含まれる。
1 バドミントンラケット(ラケット)、10 フレーム、10a 内周面、10b 外周面、11 ストリング孔(貫通孔)、12 溝部、20 シャフト、30 グリップ、40 ストリング、41 横ストリング、42 縦ストリング、50 グロメット、51 筒部、52 頭部、p0 フレームの横方向の中心位置、p1 第1位置、p2 第2位置、p3 第3位置、θ1 貫通角度(第1角度)、θ2 法線角度(第2角度)

Claims (2)

  1. シャフトの一端に環状のフレームが連結され、前記シャフトの他端にグリップが連結され、前記シャフトの軸に沿う縦方向と、前記フレーム内に形成される打面上において前記縦方向に直交する横方向とを有するバドミントンラケットであって、
    前記フレームは、前記縦方向に、前記フレームの内周面の前記横方向の長さが最大となる第1位置と、前記第1位置から前記縦方向の前記シャフト側に50mm離れた第2位置と、前記第1位置から前記縦方向の前記シャフト側とは逆側に105mm離れた第3位置とを有し、
    前記フレームの前記横方向の中心位置での前記フレームの内周面の前記縦方向の長さである縦幅に対する、前記第1位置での前記フレームの内周面の前記横方向の長さの比率が、44/56よりも大きく、
    前記縦幅に対する、前記第2位置での前記フレームの内周面の前記横方向の長さの比率が、42/58よりも大きく、
    前記縦幅に対する、前記第3位置での前記フレームの内周面の前記横方向の長さの比率が、32/68以下であり、
    前記フレームにはストリングを通すために内周面から外周面まで貫通する貫通孔が複数設けられ、
    前記縦方向に沿う前記ストリングの部位である縦ストリングを通す前記貫通孔において、当該貫通孔の貫通方向と前記縦方向とが一致しておらず、かつ、当該貫通方向と前記縦方向とで成す第1角度が、当該貫通孔が設けられた位置における前記内周面の法線方向と前記縦方向とで成す第2角度よりも小さいことを特徴とするバドミントンラケット。
  2. 請求項1に記載のバドミントンラケットであって、
    前記縦ストリングを通す前記貫通孔のうち前記縦ストリングと前記横方向に沿う前記ストリングの部位である横ストリングとの両方を通す前記貫通孔よりも、前記フレームの前記横方向の中心側に位置する前記貫通孔が、前記第1角度が、前記第2角度よりも小さくなっていることを特徴とするバドミントンラケット。
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