JP6424072B2 - センサー付きプロテクター - Google Patents
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Description
センサー付きプロテクター10は、図9及び図10に示すように、スライドドア1の前端面に取付けられる、車内側壁11a,車外側壁11b及び連結壁11cからなる断面略U字形状の取付基部11とそれに一体成形された中空部12を備え、中空部12には、スライドドア1とボディ側開口部(フロントドア(サイドドア)の場合もある)との間に人体の一部(指や手足)などの異物が挟まった場合にその挟み込みを検知して対応する電気信号を出力するセンサー(感圧センサー)Sが取付けられている(例えば、特許文献1,2参照)。
なお、センサー付きプロテクター10の下部では、取付基部11の車内側壁11a側に断面C字形状のチャンネル部13が一体成形されていて、感圧センサーSに接続されるワイヤーハーネスWを保持している。また、取付基部11の内側には複数の保持リップ14,14が設けられ、また取付基部11には剛性をアップさせるために断面略U字形状の芯材15が埋設されている。さらに取付基部11の車外側壁11bには装飾用リップ16が設けられている。
前記2つの導電部(34,35,54,55)は、前記取付基部(11)側に設けられた中空下部導電部(35,55)と、先端側に設けられた中空上部導電部(34,54)からなり、前記空間部(33,53)の車外側端部(33b,53b)が前記中空部(12)の外殻内周面に直接連設されるような形状でかつ配置されてなるとともに、その空間部(33,53)の車外側端部(33b,53b)が前記中空部(12)の外殻内周面に直接連設された部位を、前記中空部(12)の外側から覆って保護するリップ状の第一ガード部(61)を形成し、
前記中空部(12)の外殻は、断面馬蹄形状であり、
前記第一ガード部(61)は、前記中空部(12)の先端側から前記取付基部(11)側でかつ車外側に向けて延び、前記第一ガード部(61)の、前記取付基部(11)側に延びる先端は、前記中空部(12)の車外側の外殻外周面よりも外側に突出するように形成されていることを特徴とする。
なお、ここで、「電気信号の変化」には、2本の芯線が短絡することによる変化や、静電容量の変化が含まれる。
前記第二ガード部(62)は、前記中空部(12)の先端側から前記取付基部(11)側でかつ車内側に向けて延び、前記第二ガード部(62)の、前記取付基部(11)側に延びる先端は、前記中空部(12)の車外側の外殻外周面よりも外側に突出するように形成されていることを特徴とする。
前記2つの導電部(34,35,54,55)は、前記取付基部(11)側に設けられた中空下部導電部(35,55)と、先端側に設けられた中空上部導電部(34,54)からなり、前記空間部(33,53)の車外側端部(33b,53b)が前記中空部(12)の外殻内周面に直接連設されるような形状でかつ配置されてなるとともに、その空間部(33,53)の車外側端部(33b,53b)が前記中空部(12)の外殻内周面に直接連設された部位を、前記中空部(12)の外側から覆って保護するリップ状の第一ガード部(61)を形成し、
前記2つの導電部(34,35,54,55)は、前記空間部(33,53)の車内側端部(33a,53a)も前記中空部(12)の外殻内周面に直接連設されるような形状でかつ配置されてなるとともに、その空間部(33,53)の車内側端部(33a,53a)が前記中空部(12)の内周面に直接連設された部位を、前記中空部(12)の外側から覆って保護するリップ状の第二ガード部(62)をさらに形成し、
前記中空部(12)の外殻は、断面馬蹄形状であり、
前記第一ガード部(61)及び前記第二ガード部(62)は、それぞれ前記中空部(12)の先端側から前記取付基部(11)側でかつ外側に向けて延びる断面ハ字形状であることを特徴とする。
したがって、中空部から水が浸入することでセンサー機能が失われ、スライドドアやサンルーフの開閉が誤動作するといった不具体が回避される。
よって、空間部の車外側端部が連設された中空部の外殻外周面に垂直な方向から進入したカギ等の突起物は、第一ガード部に当接するとその荷重は第一ガード部の傾きによって中空部の先端側に逃がされるので、中空部に加わる衝撃を軽減することで破損や破れの発生が効率的に防止される。同様に、空間部の車内側端部が連設された中空部の外殻外周面に垂直な方向から進入したカギ等の突起物は、第二ガード部に当接するとその荷重は第二ガード部の傾きによって中空部の先端側に逃がされるので、中空部に加わる衝撃を軽減することで破損や破れの発生が効率的に防止される。
このように、空間部の断面形状を断面「V」字状にすることによって、中空部の外殻内周面に対して連設する空間部の両端部の位置が取付基部側に近づけば近づくほどその薄肉となった部位にカギ等の突起物が引っかかりやすくなるため、薄肉の部位を中空部の外側から覆うように第一ガード部や第二ガード部を形成して保護するものは特に有効である。
本発明の実施形態に係るセンサー付きプロテクター10は、図6で示したようなスライドドア1によって車体の開口部を開閉する自動車におけるそのスライドドア1の前端面に車体前側に向けて突出するように取付けられ、スライドドア1とボディ側開口部(フロントドア(サイドドア)の場合もある)との間に人体の一部(指や手足)などの異物が挟まった場合にその挟み込みを検知して対応する電気信号を出力するセンサー(感圧センサー)Sが取付けられたものであり、図8で示した部分では、従来例で示したものと同一の構成であるが、図8のA−A線拡大断面としてセンサー(感圧センサー)Sが取付けられた部分を示した図1は、従来例で示した図9のものとは、中空部12に第一ガード部61及び第二ガード部62を新たに追加した点で相違するものである。従来例と同一部分には同一符号を付した。
中空部12の外郭は、断面略馬蹄形状であり、その両端部(車内側端部)12a,(車外側端部)12bが取付基部11に対して互いに間をあけて連結されている。図1では、中空部12の車内側端部12aと中空部12の車外側端部12bは車内外方向に間をあけた状態で取付基部11の連結壁11cに連結されている。
本実施形態では、中空部12の車内側端部12aが取付基部11の連結壁11cと車内側壁11aが連設された角部寄りに連結され、中空部12の車外側端部12bが取付基部11の連結壁11cと車内側壁11bが連設された角部から車内側に少し間をあけた(寄った)位置に連結されている。
第一ガード部61は、リップ状で、中空部12内に形成された空間部33の車外側端部33bが中空部12の外殻内周面に直接連設された部位を、中空部12の外側、すなわち車外側から覆っている。
同様に、第二ガード部62も、リップ状で、中空部12内に形成された空間部33の車内側端部33aが中空部12の外殻内周面に直接連設された部位を、中空部12の外側、すなわち車内側から覆っている。
第一ガード部61と第二ガード部62の断面形状における長さLは、空間部33の車外側端部33bと車内側端部33aが中空部12の外殻内周面に直接連設された部位を、中空部12の外側から覆うことができる長さで、取付基部11やボディパネル、あるいはスライドドア1をリヤドアとした場合のフロントドアなどといった他の部位に弾接することができない長さであればよい。本実施形態では、第一ガード部61と第二ガード部62の断面形状における長さLは略同一で中空部12の断面形状における高さ(先端と取付基部側の後端までの距離)Hよりも小さく設定している。
また、第一ガード部61と第二ガード部62の断面形状における太さ(幅)は、中空部12の外郭の太さ(幅)と略同一にしている。
よって、図1に示すように、例えば、空間部33の車外側端部33bが連設された中空部12の外殻外周面に対して垂直な方向(矢印X1で示す方向)から進入したカギ等の突起物Zは、第一ガード部61に当接すると矢印X2で示す方向から第一ガード部61に沿った方向(矢印X3で示す方向)に傾き、その結果、カギ等の突起物Zの荷重は中空部12の先端側に逃がされるので、中空部12に加わる衝撃を軽減することで破損や破れの発生が効率的に防止される。同様に、空間部33の車内側端部33aが連設された中空部12の外殻外周面に対して垂直な方向から、カギ等の突起物Zが進入したとしても第二ガード部62に当接するとその荷重は第二ガード部62の傾きによって中空部12の先端側に逃がされるので、中空部12に加わる衝撃を軽減することで破損や破れの発生が効率的に防止される。
これによれば、空間部33の車外側端部33b及び車内側端部33aが連設された中空部12の外殻部位を外側から覆う第一ガード部61及び第二ガード部62は、図1の場合と同様にカギ等の突起物Zの進入方向に対して角度がつけられているので、カギ等の突起物Zの荷重が逃がされ中空部12に破損や破れの発生を効率的に防止することはできるが、カギ等の突起物Zは当接後には取付基部11側に当接する方向に傾くため、図1に示したものの方が好ましい。なお、カギ等の突起物Zが取付基部11に当接したとしても取付基部11は強度的に強いので破損や破れは発生しない。
図3に示したものは、空間部53の車内側端部53a及び車外側端部53bが中空部12の断面形状における高さの略半分における外殻内周面にそれぞれ連設されるようにしたものである。
また、図4に示したものは、空間部53の車内側端部53a及び車外側端部53bが中空部12の車内側端部12a及び車外側端部12bまで達するようにしたものである。すなわち、中空下部導電部55の断面形状は略山形状で底辺が取付基部11の連結壁11cに接していて、また中空上部導電部54の断面形状は略三日月形状で両端部は取付基部11の連結壁11c側に近づくように中空部12の先端から下がっている。
また、中空部12及び中空部12に設けられる2つの導電部54,55及び空間部53の断面形状については車内側方向と車外側方向に左右半分に仕切る対称軸に左右略対称で、その対称軸上に芯線31,32が位置するようにしている。一般に導電性のゴム様弾性体54,55は内部に気泡の無いソリッド材が用いられる。
しかしながら、空間部53の断面形状を断面略逆「V」字状にすることによって、中空部12の外殻内周面に対して連設する空間部53の両端部53a,53bの位置が取付基部11側に近づけば近づくほどその薄肉となった部位にカギ等の突起物Zが引っかかりやすくなるため、薄肉の部位を中空部12の外側から覆うように第一ガード部61及び第二ガード部62を形成して保護するものは特に有効である。
これによれば、中空部12の車内側の外殻内周面にはその全域にわたって中空上部導電部54が存在するので、中空部12の肉厚が車内側では特に薄くなるものではない。よって、カギ等の突起物Zが車内側から中空部12に当接したとしても中空部12が破損したり破れたりする恐れは少ない。
そして、中空部12の車外側には第一ガード部61が角度をつけて形成され、中空部12に対する空間部53の車外側端部53bの連設外殻部位を外側から覆って保護しているので、カギ等の突起物Zが車外側から中空部12に当接したとしてもその荷重は第一ガード部61によって中空部12の先端側に逃がされることで衝撃は軽減され、中空部12が破損したり破れたりすることが防止される。
さらに本実施形態では、取付基部11をその内側に複数の保持リップ14,14が設けられ、断面略U字形状の芯材15が埋設されているものとしたが、このタイプの取付基部11であっても保持リップ14が一つであってもよいし、芯材15が埋設されないものでもよい。またこのようなタイプに限定されることもなく、中空部12及びセンサーSを固定するための部位があれば取付基部11とされ、本実施形態のように断面略U字形状のもの以外のものも含まれる。よって把持や嵌合されるだけでなく接着テープによって固定される場合でもよく、その形態は様々なものが選択できる。
また、センサー付きプロテクター10をバックドアやサンルーフ2(図7)に適用することもできる。
2 サンルーフ
10 センサー付きプロテクター
11 取付基部
11a 車内側壁
11b 車外側壁
11c 連結壁
12 中空部
12a 中空部の車内側端部
12b 中空部の車外側端部
13 チャンネル部
14 保持リップ
15 芯材
16 装飾用リップ
20 センサー付きプロテクター
31,32 芯線
33 空間部
33a 空間部の車内側端部
33b 空間部の車外側端部
34,35 ゴム様弾性体
36 リード線
37 被覆部
53 空間部
53a 空間部の車内側端部
53b 空間部の車外側端部
54 中空上部導電部
54a 中空上部導電部の下部
55 中空下部導電部
55a 中空下部導電部の頂部
61 第一ガード部
62 第二ガード部
S センサー(感圧センサー)
W ワイヤーハーネス
Z カギ等の突起物
Claims (5)
- 自動車のドアやサンルーフなどのように、車体の開口部を開閉する開閉物の周縁や、前記開口部の周縁に取付けられる取付基部と、その取付基部に一体化され、芯線がそれぞれ埋設された2つの導電部が空間部を介して設けられたチューブ状の中空部を備えるとともに、前記中空部は、前記取付基部に対してその車内側端部及び車外側端部が互いに間をあけて連結され、前記開閉物の閉時に前記開閉物と前記開口部との間に挟み込まれた異物により前記中空部が押圧されて潰れると、それに対応した電気信号の変化によって前記異物の存在を検知し、端末部分では長手方向に引き出された前記芯線が制御装置に接続されたリード線に結線されてなるセンサー付きプロテクターであって、
前記2つの導電部は、前記取付基部側に設けられた中空下部導電部と、先端側に設けられた中空上部導電部からなり、前記空間部の車外側端部が前記中空部の外殻内周面に直接連設されるような形状でかつ配置されてなるとともに、その空間部の車外側端部が前記中空部の外殻内周面に直接連設された部位を、前記中空部の外側から覆って保護するリップ状の第一ガード部を形成し、
前記中空部の外殻は、断面馬蹄形状であり、
前記第一ガード部は、前記中空部の先端側から前記取付基部側でかつ車外側に向けて延び、前記第一ガード部の、前記取付基部側に延びる先端は、前記中空部の車外側の外殻外周面よりも外側に突出するように形成されていることを特徴とするセンサー付きプロテクター。 - 前記2つの導電部は、前記空間部の車内側端部も前記中空部の外殻内周面に直接連設されるような形状でかつ配置されてなるとともに、その空間部の車内側端部が前記中空部の外殻内周面に直接連設された部位を、前記中空部の外側から覆って保護するリップ状の第二ガード部をさらに形成し、
前記第二ガード部は、前記中空部の先端側から前記取付基部側でかつ車内側に向けて延び、前記第二ガード部の、前記取付基部側に延びる先端は、前記中空部の車外側の外殻外周面よりも外側に突出するように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のセンサー付きプロテクター。 - 自動車のドアやサンルーフなどのように、車体の開口部を開閉する開閉物の周縁や、前記開口部の周縁に取付けられる取付基部と、その取付基部に一体化され、芯線がそれぞれ埋設された2つの導電部が空間部を介して設けられたチューブ状の中空部を備えるとともに、前記中空部は、前記取付基部に対してその車内側端部及び車外側端部が互いに間をあけて連結され、前記開閉物の閉時に前記開閉物と前記開口部との間に挟み込まれた異物により前記中空部が押圧されて潰れると、それに対応した電気信号の変化によって前記異物の存在を検知し、端末部分では長手方向に引き出された前記芯線が制御装置に接続されたリード線に結線されてなるセンサー付きプロテクターであって、
前記2つの導電部は、前記取付基部側に設けられた中空下部導電部と、先端側に設けられた中空上部導電部からなり、前記空間部の車外側端部が前記中空部の外殻内周面に直接連設されるような形状でかつ配置されてなるとともに、その空間部の車外側端部が前記中空部の外殻内周面に直接連設された部位を、前記中空部の外側から覆って保護するリップ状の第一ガード部を形成し、
前記2つの導電部は、前記空間部の車内側端部も前記中空部の外殻内周面に直接連設されるような形状でかつ配置されてなるとともに、その空間部の車内側端部が前記中空部の外殻内周面に直接連設された部位を、前記中空部の外側から覆って保護するリップ状の第二ガード部をさらに形成し、
前記中空部の外殻は、断面馬蹄形状であり、
前記第一ガード部及び前記第二ガード部は、それぞれ前記中空部の先端側から前記取付基部側でかつ外側に向けて延びる断面ハ字形状であることを特徴とするセンサー付きプロテクター。 - 前記中空下部導電部は凸形状であるとともに前記中空上部導電部は凹形状で、しかも前記空間部を断面「V」字状で断面同一幅として前記「V」字状の開口部が前記取付基部側に向くような形状でかつ配置されてなることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一つに記載のセンサー付きプロテクター。
- 前記中空下部導電部と前記中空上部導電部は、前記空間部の車内側端部が前記取付基部に直接連設されるような形状でかつ配置されてなることを特徴とする請求項4に記載のセンサー付きプロテクター。
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