JP2009257036A - パワードア - Google Patents
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Abstract
【課題】全閉時のクリアランスが0でも挟込センサが誤作動しないパワードアを実現する。
【解決手段】動力で駆動されるドア本体がドアオープニングを全閉したときに最接近状態で互いに対向するドア本体側の対向部分とドアオープニング側の対向部分のうちのいずれか一方に静電容量方式の挟込センサが設けられたパワードアは、前記挟込センサ(400)よりも可撓性に富む絶縁材料で構成されて前記ドア本体側の対向部分と前記ドアオープニング側の対向部分のうちのいずれか他方に設けられ、前記ドア本体の全閉時に前記挟込センサと当接するクッション部材(500)を具備する。
【選択図】図8
【解決手段】動力で駆動されるドア本体がドアオープニングを全閉したときに最接近状態で互いに対向するドア本体側の対向部分とドアオープニング側の対向部分のうちのいずれか一方に静電容量方式の挟込センサが設けられたパワードアは、前記挟込センサ(400)よりも可撓性に富む絶縁材料で構成されて前記ドア本体側の対向部分と前記ドアオープニング側の対向部分のうちのいずれか他方に設けられ、前記ドア本体の全閉時に前記挟込センサと当接するクッション部材(500)を具備する。
【選択図】図8
Description
本発明は、パワードアに関し、特に、ドア本体が動力で駆動されてドアオープニングを開閉するパワードアに関する。
ワンボックス型やミニバン型の車両では、後部のサイドドアを、モータ等の動力で作動するパワースライドドアとすることが多い。パワースライドドアにおいては、ドア本体が、モータ等の動力により、ドアオープニングから抜け出して開き、ドアオープニングに嵌入して閉じる。
パワースライドドアには、静電容量方式の挟込センサが設けられ、人体等の挟み込みを検知したときは、パワースライドドアを反転させて挟込を回避するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
静電容量方式の挟込センサの一種に、可撓性の中空の電極の内側にもう1つの電極を設けたものがある。この挟込センサは、素肌の人体が外側電極に接触したときの静電容量の変化に基づいて挟み込みを検知するとともに、着衣の人体の挟み込みによって変形した外側電極が内側電極に接触したときの静電容量の変化に基づいて挟み込みを検知するようになっている(例えば、特許文献2参照)。
他の方式の挟込センサとしては、抵抗方式の挟込センサが利用される。抵抗方式の挟込センサは、可撓性のチューブの内壁に複数の導体を対向的に配置したものとなっており、挟み込みに伴うチューブの変形により導体同士が接触したときの抵抗変化を利用する。このような挟込センサが、ドア本体側またはドアオープニング側に設けられる(例えば、特許文献3-8参照)、。
特開2004−219311号公報(段落番号0015−0016、図1,2)
特開2007−108003号公報(段落番号0033−0039、0042−0043、0045−0048、図3,4,5)
特開平11−182136号公報(段落番号0037、図1,2)
特開2007−83927号公報(段落番号0015−0021、図3,4,5)
特開2003−220837号公報(段落番号0011−0012、図1,2,4)
特開平11−222036号公報(段落番号0008−0011、図1,2,3)
特開平11−210320号公報(段落番号0034、図1,2,6)
特開平9−264094号公報(段落番号0025−0027、0042、図1,3,9)
挟込センサをドア本体またはドアオープニングのどちら側に設けるにしても、全閉時には挟込センサの先端が相手側に最接近した状態となる。このとき挟込センサの誤作動が発生しないようにするために、挟込センサの先端から相手側までのクリアランスを十分にとる必要があるが、クリアランスを大きくするほど挟込不検知範囲が広がるというジレンマが生じる。
そこで、本発明の目的は、全閉時のクリアランスが0でも挟込センサが誤作動しないパワードアを実現することである。
課題を解決するための手段としての請求項1に係る発明は、動力で駆動されるドア本体がドアオープニングを全閉したときに最接近状態で互いに対向するドア本体側の対向部分とドアオープニング側の対向部分のうちのいずれか一方に静電容量方式の挟込センサが設けられたパワードアであって、前記挟込センサよりも可撓性に富む絶縁材料で構成されて前記ドア本体側の対向部分と前記ドアオープニング側の対向部分のうちのいずれか他方に設けられ、前記ドア本体の全閉時に前記挟込センサと当接するクッション部材を具備することを特徴とするパワードアである。
課題を解決するための手段としての請求項2に係る発明は、前記クッション部材は、前記挟込センサと接触する複数の突起を有することを特徴とする請求項1に記載のパワードアである。
課題を解決するための手段としての請求項3に係る発明は、前記複数の突起は、畝状の突起であることを特徴とする請求項2に記載のパワードアである。
課題を解決するための手段としての請求項4に係る発明は、前記複数の突起は、柱状の突起であることを特徴とする請求項2に記載のパワードアである。
課題を解決するための手段としての請求項4に係る発明は、前記複数の突起は、柱状の突起であることを特徴とする請求項2に記載のパワードアである。
課題を解決するための手段としての請求項5に係る発明は、前記絶縁材料は、蛍光塗料を含有することを特徴とする請求項1に記載のパワードアである。
請求項1に係る発明によれば、動力で駆動されるドア本体がドアオープニングを全閉したときに最接近状態で互いに対向するドア本体側の対向部分とドアオープニング側の対向部分のうちのいずれか一方に静電容量方式の挟込センサが設けられたパワードアは、前記挟込センサよりも可撓性に富む絶縁材料で構成されて前記ドア本体側の対向部分と前記ドアオープニング側の対向部分のうちのいずれか他方に設けられ、前記ドア本体の全閉時に前記挟込センサと当接するクッション部材を具備するので、全閉時のクリアランスが0でも挟込センサが誤作動しないパワードアを実現することができる。
請求項2に係る発明によれば、前記クッション部材は、前記挟込センサと接触する複数の突起を有するので、接触面積を小さくすることができる。また、全閉状態でドアが揺れても、前記突起がその揺れに追従して撓むため、挟込センサとの間で擦れが発生せず摩擦損傷を防止することができる。
請求項3に係る発明によれば、前記複数の突起は、畝状の突起であるので、押出し成形を容易にすることができる。
請求項4に係る発明によれば、前記複数の突起は、柱状の突起であるので、挟込センサと接触したときの撓み方向の自由度を大きくすることができる。
請求項4に係る発明によれば、前記複数の突起は、柱状の突起であるので、挟込センサと接触したときの撓み方向の自由度を大きくすることができる。
請求項5に係る発明によれば、前記絶縁材料は、蛍光塗料を含有するので、視認性を高めることができる。
以下、図面を参照して発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。なお、本発明は、発明を実施するための最良の形態に限定されるものではない。
図1に、ミニバンタイプの車両の左側の外観を模式的に示す。図1に示すように、車両100は、パワースライドドア200を装備している。パワースライドドア200は、発明を実施するための最良の形態の一例である。パワースライドドア200の構成によって、パワードアに関する発明を実施するための最良の形態の一例が示される。以下、パワースライドドアを、単にスライドドアともいう。
図1に、ミニバンタイプの車両の左側の外観を模式的に示す。図1に示すように、車両100は、パワースライドドア200を装備している。パワースライドドア200は、発明を実施するための最良の形態の一例である。パワースライドドア200の構成によって、パワードアに関する発明を実施するための最良の形態の一例が示される。以下、パワースライドドアを、単にスライドドアともいう。
スライドドア200の上部、下部および後部は、車両100のボデー110の上部、下部および後部に設けられたガイドレール112,114,116にそれぞれ係合する。スライドドア200は、ガイドレール112,114,116に沿った後方への往復的なスライド運動により、ボデー110の側面のドアオープニングを開閉する。スライドドア200の開閉は、モータ等の動力源を有する周知の開閉機構によって行われる。
図2に、スライドドアとドアオープニングの構成を模式的に示す。図2は、図1に示した車両100のAA断面図に相当する。図2では、上が室外、下が室内、左が前方、右が後方である。
図2に示すように、スライドドア200は、ボデー110のドアオープニング300に嵌まり込んだ状態で閉じきる。この状態では、スライドドア200の外面は、ボデー110の外面に対して段差がなく、いわゆる面一(つらいち)となる。また、スライドドア200の内面のドアトリム202も、ボデー110の内面に対して面一となる。
スライドドア200は、本発明におけるドア本体の一例である。ドアオープニング300は、本発明におけるドアオープニングの一例である。以下、ドアオープニングを、単にオープニングともいう。
スライドドア200の後部は、オープニング300内で、係合部材204を介してガイドレール116に係合する。係合部材204は、スライドドア200側がヒンジとなっておりガイドレール116側がローラとなっている。ガイドレール116は、ボデー110の外面からオープニング300内に斜めに入り込んでおり、係合部材204のローラは、ガイドレール116の斜め部の終端付近に位置する。オープニング300の内周は、室内側がオープニングフランジ302となっている。オープニングフランジ302の先端部には、ウェザストリップ304が設けられる。
スライドドア200の前部には、挟込センサ400が設けられている。挟込センサ400の先端部は、オープニング300内でクッション500に当接する。クッション500は、センタピラー120の後面に設けられている。
図3に、挟込センサ400の構成を模式的に示す。挟込センサ400は、紙面に垂直な方向に延在する。図3に示すように、挟込センサ400は、センサ部410と取付部420からなる。取付部420は、挟込センサ400全体をフランジ206の先端部に取り付ける。フランジ206はドア本体200の前部から前方に突出している。取付部420は、絶縁材料で構成される。絶縁材料としては、例えば、ゴムやプラスチック等が用いられる。
センサ部410は、取付部420の先端に設けられる。センサ部410は、取付部420の先端に固定された第1素子412と、第1素子412を囲繞するように取付部420の先端に固定された第2素子414を有する。
第1素子412と第2素子414は、ともに、導電性の材料で構成される。導電性の材料としては、例えば、導電性ゴムや導電性プラスチック等が用いられる。第1素子412には、電線を埋め込むようにしても良い。第1素子412および第2素子414は、それぞれ、電極として機能する。以下、第1素子412および第2素子414を、それぞれ、内側電極および外側電極ともいう。
外側電極414は可撓性を有し、異物が当接したときに変形して第1素子412に接触し得るようになっている。変形等による接触がない状態では、内側電極412と外側電極414は絶縁状態にある。
挟込センサ400は、特許文献2に記載されたものと同様な静電容量方式の挟込センサであり、素肌の人体が外側電極414に接触したときの静電容量の変化に基づいて挟み込みを検知するとともに、着衣の人体の挟み込みによって変形した外側電極414が内側電極412に接触したときの静電容量の変化に基づいて挟み込みを検知する。
図4に、クッション500の構成を模式的に示す。クッション500は、紙面に垂直な方向に延在する。図4に示すように、クッション500は、ベース502の上に複数の突起504を有する。突起504は、例えば、図5に示すような畝状の突起、あるいは、図6および図7に示すような角柱状または円柱状の突起である。なお、柱状突起の断面形状は、正方形や円以外の適宜の形状であって良い。
クッション500は、挟込センサ400の外側電極414よりも可撓性に富む絶縁材料で構成される。そのような絶縁材料としては、例えば、軟質のゴムやプラスチック等が用いられる。
図8に、クッション500への挟込センサ400の当接状態を模式的に示す。図8に示すように、挟込センサ400は、外側電極414によってクッション500の突起504に当接する。このとき、外側電極414は相対的に可撓性が小さく、突起504は相対的に可撓性が大きいので、外側電極414はほとんど撓まずに突起504だけが撓む。
このような関係で挟込センサ400がクッション500に当接することにより、挟込センサ400の先端のクリアランスが0となる。このため、挟込不検知範囲は0となる。また、クッション500が絶縁体なので、それに外側電極414が当接しても静電容量の急変は発生せず、かつ、外側電極414が変形しないので、誤った挟込検知を行うこともない。
これによって、パワースライドドア200は、全閉時のクリアランスが0でも挟込センサ400が誤作動しないパワードアとなる。挟込センサ400がクッション500に当接することにより、全閉時のパワードアのシール性が向上する。クッション500は、軟質材料で構成された突起504で挟込センサ400に接触するので、開閉の繰り返しや走行中の振動で挟込センサ400が磨耗することもない。クッション500を構成する軟質材料に蛍光塗料を含ませれば、視認性が向上し、挟み込みに対する注意を喚起することも可能である。
なお、パワードアは、スライド形式のパワードアに限らず、スイングによって開閉するフロントドアないしバックドアであって良い。また、挟込センサ400とクッション500は、挟込センサ400をドアオープニング側に設け、クッション500をドア本体側に設けるようにしても良い。
以上、発明を実施するための最良の形態として車両用のパワードアを例示したが、本発明のパワードアは、車両用に限らず、船舶や航空機等用のパワードア、あるいは、屋内や屋外で使用されるパワードア等、適宜の用途のパワードアであって良い。
100 : 車両
110 : ボデー
112,114,116 : ガイドレール
120 : センタピラー
200 : パワースライドドア
202 : ドアトリム
204 : 係合部材
206 : フランジ
300 : ドアオープニング
302 : オープニングフランジ
304 : ウェザストリップ
400 : 挟込センサ
410 : センサ部
412 : 内側電極
414 : 外側電極
420 : 取付部
500 : クッション
502 : ベース
504 : 突起
110 : ボデー
112,114,116 : ガイドレール
120 : センタピラー
200 : パワースライドドア
202 : ドアトリム
204 : 係合部材
206 : フランジ
300 : ドアオープニング
302 : オープニングフランジ
304 : ウェザストリップ
400 : 挟込センサ
410 : センサ部
412 : 内側電極
414 : 外側電極
420 : 取付部
500 : クッション
502 : ベース
504 : 突起
Claims (5)
- 動力で駆動されるドア本体がドアオープニングを全閉したときに最接近状態で互いに対向するドア本体側の対向部分とドアオープニング側の対向部分のうちのいずれか一方に静電容量方式の挟込センサが設けられたパワードアであって、
前記挟込センサよりも可撓性に富む絶縁材料で構成されて前記ドア本体側の対向部分と前記ドアオープニング側の対向部分のうちのいずれか他方に設けられ、前記ドア本体の全閉時に前記挟込センサと当接するクッション部材
を具備することを特徴とするパワードア。 - 前記クッション部材は、前記挟込センサと接触する複数の突起を有する
ことを特徴とする請求項1に記載のパワードア。 - 前記複数の突起は、畝状の突起である
ことを特徴とする請求項2に記載のパワードア。 - 前記複数の突起は、柱状の突起である
ことを特徴とする請求項2に記載のパワードア。 - 前記絶縁材料は、蛍光塗料を含有する
ことを特徴とする請求項1に記載のパワードア。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008109986A JP2009257036A (ja) | 2008-04-21 | 2008-04-21 | パワードア |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008109986A JP2009257036A (ja) | 2008-04-21 | 2008-04-21 | パワードア |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009257036A true JP2009257036A (ja) | 2009-11-05 |
Family
ID=41384787
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008109986A Pending JP2009257036A (ja) | 2008-04-21 | 2008-04-21 | パワードア |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2009257036A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011046274A (ja) * | 2009-08-27 | 2011-03-10 | Sumitomo Wiring Syst Ltd | ハーネス配索構造 |
-
2008
- 2008-04-21 JP JP2008109986A patent/JP2009257036A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011046274A (ja) * | 2009-08-27 | 2011-03-10 | Sumitomo Wiring Syst Ltd | ハーネス配索構造 |
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