JP6118636B2 - センサー付きプロテクター - Google Patents
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Description
センサー付きプロテクター10は、図10及び図11に示すように、スライドドア1の前端面に取付けられる、車内側壁11a,車外側壁11b及び連結壁11cからなる断面略U字状の取付基部11とそれに一体成形された中空部12を備え、中空部12には、スライドドア1とボディ側開口部(フロントドア(サイドドア)の場合もある)との間に人体の一部(指や手足)などの異物が挟まった場合にその挟み込みを検知して対応する電気信号を出力するセンサー(感圧センサー)Sが取付けられている(例えば、特許文献1,特許文献2参照)。
なお、センサー付きプロテクター10の下部では、取付基部11の車内側壁11a側に断面C字形状のチャンネル部13が一体成形されていて、感圧センサーSに接続されるワイヤーハーネスWを保持している。また、取付基部11の内側には複数の保持リップ14,14が設けられ、また取付基部11には剛性をアップさせるために断面略U字形状の芯材15が埋設されている。さらに取付基部11の車外側壁11bには装飾用リップ16が設けられている。
また、センサー付きプロテクター10の上側端末部分でも、図14に示すように、長手方向(図14では右方向)に引き出された2本の芯線31,32に対して、抵抗器39の足が重ね合わされ抵抗溶接やハンダ付によって結線されるとともに、インサート26で空間部33を塞いた後、型成形することによって結線部M,インサート26及び抵抗器39を型成形内部に埋めて露出しないようにしている。
なお、図13及び図14では型成形の部位を点線で示した。
このため接着工程が新たに必要になるとともに接着剤の使用が多くなると接着不良の原因になるという不具合があった。また、接着剤の使用にはバラツキが生じ易く、結線部Mや抵抗器39を安定した状態で固定することが難しい。さらに接着剤による固定では、一旦取付けられると補修や交換などの際に容易に取り外すことはできないといった問題がある。
また、2本の芯線31,32とリード線36との結線作業や、同じく2本の芯線31,32と抵抗器39の足との結線作業にバラツキが生じた場合、リード線36や抵抗器39の足が端末部の表面から飛び出すといった問題もある。
また、特許文献2には、コードの接続部をかしめ固定できる金属片を使用するものが記載されているが溶接により固着されるので手間がかかり構造も複雑であるのに加え、インサートを含め、型成形の際に型成形材料が中空部に流れ込むことを防止する点については記載されていない。
前記結線された結線部(M)を、前記芯線(31,32)の先端と前記リード線(36,39a,39b)の先端を重ね合わせた状態で結合された太線とし、
前記インサート(50,60)は、可撓性材質からなり、その他端側に、両側から内方に向かってそれぞれ湾曲した左右リップ部(53,54,63,64)で開口部が覆われてなる凹部(55,65)を形成するとともに、該凹部(55,65)に前記結線部(M)を固定したことを特徴とする。
なお、ここで、「電気信号の変化」には、2本の芯線が短絡することによる変化や、静電容量の変化が含まれる。
これにより、型成形時に結線部が、射出成形圧の影響を受けて型成形部から露出する、または、線が破損することが簡易に防止され、たとえ結線作業に多少のバラツキがあったとしても外観上見栄えを特に害することもない。
また、接着剤を使用しないことで余分な工程が不要で接着不良となることもなく、一旦取付けられた後でも補修や交換などの際に容易に取り外すことができる。
さらに、結線部は、凹部の開口部を覆う左右リップ部の間から押し入れるだけで凹部内に納められるので組付作業も極めて容易である。
本発明の実施形態に係るセンサー付きプロテクター10は、図7で示したようなスライドドア1によって車体の開口部を開閉する自動車におけるそのスライドドア1の前端面に車体前側に向けて突出するように取付けられ、スライドドア1とボディ側開口部(フロントドア(サイドドア)の場合もある)との間に人体の一部(指や手足)などの異物が挟まった場合にその挟み込みを検知して対応する電気信号を出力するセンサー(感圧センサー)Sが取付けられたものであり、図9乃至図11で示した部分では、従来例で示したものと同一の構成であるが、インサート50の構成が従来例で示したインサート25とは相違するとともに、芯線(電極線)31,32と電気信号の変化から異物存在の判定を行う制御装置40に接続されたリード線36との結線部M、又は抵抗器39の足39a,39bとの結線部Mを固定する構造が相違するものである。従来例と同一部分には同一符号を付した。
そして、センサー付きプロテクター10の上側端末部分では、図1に示すようにインサート50によって上側端末部分において開口した中空部12の空間部33が塞がれる。
挿入部51は、中空部12の空間部33に圧入されるように空間部33とほぼ同じ又は少し大きな断面形状により、空間部33を隙間なく塞ぐことで、その後の型成形時に型成形材料が空間部33に流れ込みセンサー機能が損なわれることを防止している。
芯線31,32の先端と抵抗器39の足39a,39bの先端は、重ね合わせた状態で抵抗溶接やハンダ付によって結合され、図3に示すように、太線とされている。
このとき、図3に示すように、断面形状におけるリップ部53,54の先端内面と凹部55の底面との長さTを、凹部55内に押し入れられる結線部Mの断面形状において押し入れられる方向の長さLよりも少し短くして、結線部Mが凹部55内で弾性応力を受けて強固に保持されるようにしている。また、結線部Mの幅Pを左右リップ部53,54先端の間隔Qよりも大きくしている。あるいは、結線部Mの幅Pが凹部55の幅Hより大きいなど、少なくとも結線部Mの一部が凹部55の内側壁に押圧されて固定される。したがって、図3では抵抗器39の足39aと芯線31が上下に重なっているが、このように上下に重なっている必要はない。
これにより、型成形時に結線部Mが、射出成形圧の影響を受けて型成形部から露出するといったことが簡易に防止され、たとえ結線作業に多少のバラツキがあったとしても外観上見栄えを特に害することもない。
さらに、結線部Mは、凹部55の開口部を覆う左右リップ部53,54の間から押し入れる、または結線部M以外の部位を先に左右リップ部53,54の間から入れて結線部Mを凹部55へ導いてもよく、このような作業だけで凹部55内に納められるので組付作業も極めて容易である。
また、センサー付きプロテクター10をバックドアやサンルーフ2(図8)に適用することもできる。
2 サンルーフ
10 センサー付きプロテクター
11 取付基部
11a 車内側壁
11b 車外側壁
11c 連結壁
12 中空部
13 チャンネル部
14 保持リップ
15 芯材
16 装飾用リップ
20 センサー付きプロテクター
25 インサート
31,32 芯線
33 空間部
34,35 ゴム様弾性体
36 リード線
37 被覆部
39 抵抗器
39a,39b 抵抗器の足
40 制御装置
50 インサート
50a 嵌合部
51 挿入部
52 突出部
53,54 リップ部
55 凹部
60 インサート
61 挿入部
62 突出部
63,64 リップ部
65 凹部
M 結線部
S センサー(感圧センサー)
W ワイヤーハーネス
Claims (4)
- 自動車のドアやサンルーフなどのように、車体の開口部を開閉する開閉物の周縁や、前記開口部の周縁に取付けられる取付基部と、その取付基部に一体成形され、2本の芯線が空間部を介して設けられた中空部を備え、前記開閉物の閉時に前記開閉物と前記開口部との間に挟み込まれた異物により前記中空部が押圧されて潰れると、それに対応した電気信号の変化によって前記異物の存在を検知し、端末部分では長手方向に引き出された前記芯線が、制御装置又は電気部品に接続されたリード線に結線されるとともに、前記空間を塞ぐように、非導電材で形成されたインサートの一端側が圧入された状態で型成形されてなるセンサー付きプロテクターであって、
前記結線された結線部を、前記芯線の先端と前記リード線の先端を重ね合わせた状態で結合された太線とし、
前記インサートは、可撓性材質からなり、その他端側に、両側から内方に向かってそれぞれ湾曲した左右リップ部で開口部が覆われてなる凹部を形成するとともに、該凹部に前記結線部を固定したことを特徴とするセンサー付きプロテクター。 - 前記リード線は、抵抗器の足であることを特徴とする請求項1に記載のセンサー付きプロテクター。
- 前記インサートの材質と前記型成形材料の材質を、相溶性のある材質にしたこと特徴とする請求項1又は2に記載のセンサー付きプロテクター。
- 前記インサートの材質と前記型成形材料の材質をともに軟質の熱可塑性エラストマー(TPE材)としたことを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一つに記載のセンサー付きプロテクター。
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