特に明示のない限り、「ヒドロカルビル」という用語は、全炭素主鎖(all-carbon backbone)を有し、炭素原子と水素原子とからなる脂肪族部分又は脂環式部分を意味する。ヒドロカルビル基の例としては、1個〜20個、1個〜12個、1個〜6個及び1個〜4個の炭素原子を有するもの(それぞれ、C1−20ヒドロカルビル、C1−12ヒドロカルビル、C1−6ヒドロカルビル及びC1−4ヒドロカルビルと称される)が挙げられる。具体例としては、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ベンジル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキルアルキル、シクロアルケニルアルキル、ナフチル、フェニル及びフェニルエチルが挙げられる。
特に明示のない限り、「ヘテロカルビル」という用語は、1つ又は複数の炭素原子と1つ又は複数のヘテロ原子とから構成される主鎖を有する部分を指す。具体的なヘテロ原子は窒素、酸素及び硫黄である。ヘテロカルビル部分は、少なくとも1つの炭素原子、CH基、CH2基又はCH3基が、1つ又は複数のヘテロ原子と原子価を満たすのに必要な数の水素原子とで置き換えられたヒドロカルビル部分と考えることができる。ヘテロカルビルの例としては、2員〜20員、2員〜12員、2員〜8員、2員〜6員及び2員〜4員のヘテロカルビル部分が挙げられ、この数の範囲はこの部分の炭素原子、窒素原子、酸素原子及び/又は硫黄原子の合計を指す。したがって、「2員〜12員のヘテロカルビル」という用語は、合計で2個〜12個の炭素原子、窒素原子、酸素原子及び/又は硫黄原子を有するヘテロカルビル部分を指す。具体的なヘテロカルビル部分としては、直鎖及び分岐ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル及びヘテロアルキニル、並びに複素環及びヘテロアリールが挙げられる。
ヘテロアルキル部分の例としては、2員〜8員、2員〜6員及び2員〜4員のヘテロアルキル部分が挙げられる。具体例としては、アルコキシル、アシル(例えば、ホルミル、アセチル、ベンゾイル)、アルキルアミノ(例えば、ジ−(C1−3−アルキル)アミノ)、アリールアミノ、アリールオキシム、カルバメート、カルバミド、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アルキルスルファニル、アリールスルファニル、アルキルスルフィニル、アリールスルフィニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アルキルスルホニルアミノ及びアリールスルホニルアミノが挙げられる。
特に明示のない限り、「複素環」という用語は、芳香族、部分芳香族又は非芳香族であり得る環式(単環式又は多環式)のヘテロカルビル部分を指す。複素環はヘテロアリールを含む。例としては、4員〜10員、4員〜7員、6員及び5員の複素環が挙げられる。具体例としては、ベンゾ[1,3]ジオキソリル、2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシニル、シンノリニル、フラニル、ヒダントイニル、モルホリニル、オキセタニル、オキシラニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピロリジノニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロピリジニル、テトラヒドロピリミジニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラヒドロチオピラニル及びバレロラクタミルが挙げられる。「複素環」という用語は環を指すため、単独ではオキサゾリジノン及びイミダゾリジノン等の部分を包含しない。かかる部分は、置換された複素環、すなわちオキソで置換された複素環とみなされる。
ヘテロアリール部分の例としては、アクリジニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾキナゾリニル、ベンゾチアゾリル、ベンズオキサゾリル、フリル、イミダゾリル、インドリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、フタラジニル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピリミジル、ピロリル、キナゾリニル、キノリニル、テトラゾリル、チアゾリル及びトリアジニルが挙げられる。
特に明示のない限り、「挙げられる(含む)(include)」という用語は、「挙げられる(含む)が、これらに限定されない」と同じ意味を有し、「挙げられる(含む)(includes)」という用語は、「挙げられる(含む)が、これらに限定されない」と同じ意味を有する。同様に、「等の(のような)(such as)」という用語は、「等の(のような)(ただし、これらに限定されない)」という用語と同じ意味を有する。
特に明示のない限り、「管理する(manage)」、「管理すること(managing)」及び「管理(management)」という用語は、特定の疾患若しくは障害に既に罹患した患者において疾患若しくは障害の再発を予防すること、及び/又は疾患若しくは障害に罹患している患者が寛解期にある時間を延長させることを包含する。この用語は、疾患若しくは障害の閾値、発症及び/又は継続期間を調節すること、又は患者の疾患若しくは障害に対する応答の仕方を変えることを包含する。
特に明示のない限り、化合物の「治療有効量」は、疾患若しくは病態の治療若しくは管理において治療的利点をもたらすのに、又は疾患若しくは病態に関連した1つ若しくは複数の症状を遅延させる若しくは最小限に抑えるのに十分な量である。化合物の「治療有効量」は、疾患又は病態の治療又は管理に治療的利点をもたらす、単独の又は他の療法と組み合わせた治療剤の量を意味する。「治療有効量」という用語は、療法を全体的に改善するか、疾患若しくは病態の症状若しくは原因を低減させる若しくは回避するか、又は別の治療剤の治療的な有効性を高める量を包含し得る。
特に明示のない限り、「治療する(treat)」、「治療すること(treating)」及び「治療(treatment)」という用語は、疾患若しくは障害の重症度を低減させるか、又は疾患若しくは障害の進行を遅延若しくは減速させる、患者が特定の疾患又は障害に罹患している間に行う処置を意図する。
特に明示のない限り、一連の名詞の直前にくる1つ又は複数の形容詞は、それぞれの名詞を修飾するものとして解釈される。例えば、「任意に置換されるアルキル、アリール又はヘテロアリール」という語句は、「任意に置換されるアルキル、任意に置換されるアリール、又は任意に置換されるヘテロアリール」と同じ意味を有する。
本発明の化合物は1つ又は複数の不斉中心を有することができる。特に指示のない限り、本発明はこの化合物のあらゆる立体異性体とそれらの混合物とを包含する。化合物の個々の立体異性体を、キラル中心を含有する市販の出発材料から、又は鏡像異性生成物の混合物を調製した後、ジアステレオマー混合物への変換後の分離若しくは再結晶化、クロマトグラフ法、又はキラルクロマトグラフカラム上での鏡像異性体の直接分離等の分離によって合成的に調製することができる。特定の立体化学の出発化合物は市販されているか、又は当該技術分野で既知の技法によって作製及び分割することができる。
本開示の或る特定の化合物は、分離可能な異なる安定した立体配座型でも存在し得る。非対称の単結合についての束縛回転に起因する、例えば、立体障害又は環の変形(ring strain)による捻れ非対称(Torsional asymmetry)によって、異なる配座異性体の分離が可能となり得る。本開示はこれらの化合物の各立体配座異性体とそれらの混合物とを含む。
本開示は本発明の化合物で生じる原子の全ての同位体を含むことが意図される。同位体には、原子数が同じであるが、質量数が異なる複数の原子が含まれる。一般例であり限定するものではないが、水素の同位体にはデューテリウムとトリチウムとが含まれる。炭素の同位体には13Cと14Cとが含まれる。本発明の同位体的に標識された化合物は一般的に、当業者に既知の従来技法によって、又は他で用いられている非標識試薬の代わりに適切な同位体的に標識された試薬を用いる本明細書に記載のものに類似するプロセスによって、調製することができる。かかる化合物には多様な潜在用途、例えば、生物活性を特定する際の標準及び試薬としての用途があり得る。安定した同位体の場合、かかる化合物には生物学的、薬理学的又は薬物動態的な特性を有利に変更する可能性があり得る。
本開示の化合物は薬学的に許容可能な塩として存在することができる。本明細書で使用される「薬学的に許容可能な塩」という用語は、正しい医学的判断の範囲内において過度の毒性、刺激、アレルギー反応、又は妥当なベネフィット/リスク比に相応する他の問題若しくは合併症を伴わずに、患者の組織に接触させて使用するのに適しており、その使用目的に対して効果的である、水又は油に可溶性又は分散性の本開示の化合物の塩又は両性イオン体を指す。塩は化合物の最終単離及び精製中に、又は好適な窒素原子と好適な酸とを反応させることにより別々に調製することができる。代表的な酸付加塩としては、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、クエン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、樟脳酸塩(camphorate)、カンファースルホン酸塩;ジグルコン酸塩、二臭化水素酸塩、二塩酸塩、二ヨウ化水素酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メシチレンスルホン酸塩、メタンスルホン酸塩、ナフチレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩(pectinate)、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩(propionate)、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、トリクロロ酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、リン酸塩、グルタミン酸塩、重炭酸塩、パラ−トルエンスルホン酸塩、及びウンデカン酸塩が挙げられる。薬学的に許容可能な付加塩を形成するのに用いることができる酸の例としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸及びリン酸等の無機酸とシュウ酸、マレイン酸、コハク酸及びクエン酸等の有機酸とが挙げられる。
塩基付加塩は、カルボキシ基を、金属陽イオンの水酸化物、炭酸塩若しくは重炭酸塩等の好適な塩基、又はアンモニア若しくは有機の第一級アミン、第二級アミン若しくは第三級アミンと反応させることにより、化合物の最終単離及び精製中に調製することができる。薬学的に許容可能な塩の陽イオンとしては、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム及びアルミニウムと、アンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジエチルアミン、エチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリン、ジシクロヘキシルアミン、プロカイン、ジベンジルアミン、N,N−ジベンジルフェネチルアミン及びN,N’−ジベンジルエチレンジアミン等の非毒性の第四級アミンの陽イオンとが挙げられる。塩基付加塩の形成に有用な他の代表的な有機アミンとしては、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ピペリジン及びピペラジンが挙げられる。
本発明の特定の化合物は、下記の実施例に記載されるP81フィルタープレートアッセイにおいて測定されるように0.1μM、0.01μM又は0.001μM未満のIC50でAAK1を阻害する。本発明の特定の化合物は、下記の実施例に記載されるHEK281細胞ベースアッセイにおいて測定されるように0.1μM、0.01μM又は0.001μM未満のIC50でAAK1を阻害する。
スキーム1において、式1の化合物の塩素又はフッ素をアミンで置換して、2を生成する。幾つかの例について、1におけるハロゲンを加水分解して、3を得た後、それをアミンと反応させて、2を得ることができる。2と適切なボロン酸又はエステル[R3B(OR)2]との鈴木カップリングによって、式4の化合物を得る。化合物2をその対応するボロン酸5へと変換することもでき、それを適切な臭素とカップリングさせて、4を得ることができる。代替的には、1と適切なボロン酸又はエステル[R3B(OR)2]との鈴木カップリングによって、式6の化合物を得て、そのハロゲンを置換して、4を生成することができる。
スキーム2に、式1aの3−ブロモ−6−フルオロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン化合物の調製に有用なアプローチを示す。3,6−ジクロロピリダジン7は、7を噴霧乾燥したKFと、DMSO中、135℃で反応させることによって3,6−ジフルオロピリダジン8へと変換させる。加熱封管内において8由来のフッ素の1つをNH4OHで置換することで、9を生成する。9のクロロアセトアルデヒドによる環化によって中間体10を得る。10の臭素化によって1aを得る。
スキーム3に、式1bの4置換又は5置換3−ブロモ−6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン化合物を調製する方法を示す。11由来の塩素の1つを2,4−ジメトキシベンジルアミンで置換することで、12の位置異性体の混合物を生成して、これを分離する。2,4−ジメトキシベンジル基を取り除くことで13をもたらす。13のクロロアセトアルデヒドによる環化によって中間体14を得る。14の臭素化によって1bを得る。
式21、22及び23の化合物は、スキーム6に概説される方法によって調製することができる。式2の化合物の臭素をシアノ基で置換して、21をもたらす。21におけるシアノ基の加水分解によって酸22を得る。酸22の規則的なアミドカップリングによってアミド23を得る。
スキーム7に、化合物26、27及び30を調製する方法を記載する。このアプローチでは、式24の化合物のアミン基を塩基性条件下で塩化アセチルと反応させて、25をもたらす。25における塩素をアミンで置換することで、式26及び27の化合物を得る。また24におけるアミン基を末端遊離基、例えば、臭素を有する塩化アシルと反応させ、28を得る。強塩基性条件下における28の分子内環化によって中間体29をもたらす。29における塩素をアミンで置換することで、式30の化合物を得る。
スキーム8において、式33及び35の化合物を調製するのに有用なアプローチを概説する。スキーム8では、化合物31におけるアルデヒド官能基の還元によってアルコール32を得る。32における塩素の置換によって式33の化合物を得る。31のカルボニルのジフルオロメチルへの変換によって34を得る。34における塩素の置換によって式35の化合物を得る。
大環状化合物をスキーム9に従って調製することができる。1aにおけるフッ素を、末端臭化アリールを有する慎重に集合化させたアミンで置換することで、化合物36を得る。36の分子内鈴木型カップリングによって大環状化合物37を得る。
別の実施形態は、AAK1活性によって媒介される疾患及び障害を治療及び管理する方法を包含する。AAK1活性によって媒介される疾患及び障害は、AAK1活性によって影響を受ける、少なくとも1つの症状、重症度又は徴候を有する疾患及び障害である。かかる疾患及び障害の例としては、アルツハイマー病、双極性障害、疼痛、パーキンソン病及び統合失調症(統合失調症における認知障害を含む)が挙げられると考えられる。特定の方法は、それを必要とする患者(ヒト又は他の哺乳動物)に、治療又は予防に有効な量のAAK1阻害剤(例えば、本明細書で開示される化合物)を投与することを含む。
本発明の別の実施形態は、疾患又は障害を治療又は管理する方法であって、該方法はそれを必要とする患者に治療又は予防に有効な量のAAK1阻害剤を投与することを含み、上記疾患又は障害がアルツハイマー病、双極性障害、疼痛、パーキンソン病又は統合失調症(統合失調症における認知障害を含む)である、方法を包含する。特定のタイプの疼痛としては、慢性疼痛、急性疼痛及び神経因性疼痛が挙げられる。特定のタイプの神経因性疼痛としては線維筋痛症及び末梢神経障害(例えば、糖尿病性神経障害)が挙げられる。
疾患又は障害を治療又は管理するのに使用する場合、本発明の化合物を、1つ又は複数の薬学的に許容可能な担体、希釈剤又は賦形剤を含む医薬組成物の一部として投与するのが好ましい。
医薬組成物又は配合物を単位用量当たり所定量の有効成分を含有する単位用量形態で与えることができる。1日に付き体重1キログラム当たり約0.01ミリグラム〜約250ミリグラム(「mg/kg」)、好ましくは1日に付き体重1kg当たり約0.05mg〜約100mgの投与量レベルの本開示の化合物は、疾患の予防及び治療のための単剤療法において典型的なものである。典型的に、本開示の医薬組成物は1日に付き約1回〜約5回、又は代替的には持続注入として投与される。かかる投与は長期療法又は救急療法として使用することができる。単一剤形を作製するのに担体材料と組み合わせることができる有効成分の量は治療する病態、病態の重症度、投与時間、投与経路、用いる化合物の排出率、治療期間、並びに患者の年齢、性別、体重及び状態によって変わる。好ましい単位投与量配合物は、本明細書の上記で述べられているように有効成分の1日量若しくは1日未満量(sub-dose)又はその適切な分量を含有するものである。治療は実質的に適量に満たない少量の化合物から開始してもよい。その後、その環境下で最適な効果が達成されるまで投与量を少しずつ増大させる。概して、化合物は一般的に悪い又は有害な副作用を引き起こすことなく効果的な結果が得られる濃度レベルで投与されるのが最も望ましい。
本発明の化合物は1つ又は複数の追加の治療剤又は予防剤と組み合わせて投与することができる。例えば、疼痛の治療に使用される場合、可能な追加の作用剤としては免疫抑制剤及び抗炎症剤が挙げられる。
本発明の方法及び組成物における使用に適した免疫抑制剤には当該技術分野で既知のものが含まれる。例としては、アミノプテリン、アザチオプリン、シクロスポリンA、D−ペニシラミン、金塩、ヒドロキシクロロキン、レフルノミド、メトトレキサート、ミノサイクリン、ラパマイシン、スルファサラジン、タクロリムス(FK506)及びそれらの薬学的に許容可能な塩が挙げられる。特定の免疫抑制剤はメトトレキサートである。
更なる例としては、アダリムマブ、セルトリズマブペゴール、エタネルセプト及びインフリキシマブ等の抗TNF抗体が挙げられる。他には、アナキンラ等のインターロイキン−1遮断剤が挙げられる。他には、リツキシマブ等の抗B細胞(CD20)抗体が挙げられる。他には、アバタセプト等のT細胞活性化遮断剤が挙げられる。
更なる例としては、ミコフェノール酸モフェチル(CellCept(商標))及びミコフェノール酸(Myfortic(商標))等のイノシン一リン酸脱水素酵素阻害剤が挙げられる。
グルココルチコイドの例としては、アルドステロン、ベクロメタゾン、ベタメタゾン、コルチゾン、デオキシコルチコステロン、デキサメタゾン、フルドロコルチゾン、ヒドロコルチゾン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾロン、プレドニゾン、トリアムシノロン及びそれらの薬学的に許容可能な塩が挙げられる。
NSAIDの例としては、サリチル酸塩(例えば、アスピリン、アモキシプリン、ベノリレート、サリチル酸コリンマグネシウム、ジフルニサル、ファイスラミン、サリチル酸メチル、サリチル酸マグネシウム、サリチルサリチル酸及びそれらの薬学的に許容可能な塩)、アリールアルカン酸(例えば、ジクロフェナク、アセクロフェナク、アセメタシン、ブロムフェナク、エトドラク、インドメタシン、ナブメトン、スリンダク、トルメチン及びそれらの薬学的に許容可能な塩)、アリールプロピオン酸(例えば、イブプロフェン、カルプロフェン、フェンブフェン、フェノプロフェン、フルルビプロフェン、ケトプロフェン、ケトロラック、ロキソプロフェン、ナプロキセン、オキサプロジン、チアプロフェン酸、スプロフェン及びそれらの薬学的に許容可能な塩)、アリールアントラニル酸(例えば、メクロフェナム酸、メフェナム酸及びそれらの薬学的に許容可能な塩)、ピラゾリジン誘導体(例えば、アザプロパゾン、メタミゾール、オキシフェンブタゾン、フェニルブタゾン、スルフィンピラゾン及びそれらの薬学的に許容可能な塩)、オキシカム(例えば、ロルノキシカム、メロキシカム、ピロキシカム、テノキシカム及びそれらの薬学的に許容可能な塩)、COX−2阻害剤(例えば、セレコキシブ、エトリコキシブ、ルミラコキシブ、パレコキシブ、ロフェコキシブ、バルデコキシブ及びそれらの薬学的に許容可能な塩)及びスルホンアニリド(例えば、ニメスリド及びその薬学的に許容可能な塩)が挙げられる。
疼痛(神経因性疼痛及び炎症性疼痛を含むが、それらに限定されない)の治療に使用される他の作用剤としては、プレガバリン、リドカイン、デュロキセチン、ガバペンチン、カルバマゼピン、カプサイシン及び他のセロトニン/ノルエピネフリン/ドーパミン再取込み阻害剤、並びに鎮静剤(オキシコンチン、モルヒネ及びコデイン等)のような作用剤が挙げられる。
糖尿病、感染症(例えば、帯状疱疹又はHIV感染症)又はがん等の既知の疾患又は病態によって引き起こされる疼痛の治療において、本発明の化合物を、根本的な疾患又は病態に向けた1つ又は複数の追加の治療剤又は予防剤と併せて投与することができる。例えば、糖尿病性神経障害の治療に使用する場合、本発明の化合物を、1つ又は複数の抗糖尿病剤、抗高血糖剤、抗高脂血症/脂質低下剤、抗肥満剤、抗高血圧剤及び食欲抑制剤と併せて投与することができる。抗糖尿病剤の例としては、ビグアニド(例えば、メトホルミン、フェンホルミン)、グルコシダーゼ阻害剤(例えば、アカルボース、ミグリトール)、インスリン(インスリン分泌促進物質及びインスリン増感剤を含む)、メグリチニド(例えば、レパグリニド)、スルホニル尿素(例えば、グリメピリド、グリブリド、グリクラジド、クロルプロパミド及びグリピジド)、ビグアニド/グリブリド複合薬(例えば、グルコバンス)、チアゾリジンジオン(例えば、トログリタゾン、ロシグリタゾン及びピオグリタゾン)、PPAR−αアゴニスト、PPAR−γアゴニスト、PPAR α/γデュアルアゴニスト、グリコーゲンホスホリラーゼ阻害剤、脂肪酸結合タンパク質(aP2)の阻害剤、グルカゴン様ペプチド−1(GLP−1)、又はGLP−1受容体の他のアゴニスト、ジペプチジルペプチダーゼIV(DPP4)阻害剤及びナトリウム−グルコース共輸送体2(SGLT2)阻害剤(例えば、ダパグリフロジン、カナグリフロジン及びLX−4211)が挙げられる。
経口投与に適合させた医薬配合物を、カプセル若しくは錠剤、粉末若しくは顆粒、水性液体若しくは非水性液体中の溶液若しくは懸濁液、食用のフォーム(foams)若しくはホイップ、又は水中油型液体エマルション若しくは油中水型エマルション等の不連続単位として与えることができる。
例えば、錠剤又はカプセルの形態での経口投与については、有効薬物成分をエタノール、グリセロール、水等の経口用の非毒性の薬学的に許容可能な不活性担体と組み合わせることができる。粉末は化合物を好適な微細サイズに粉砕して、食用の炭水化物、例えば、デンプン又はマンニトール等の同様に粉砕した医薬担体と混合することによって調製される。香味剤、防腐剤、分散剤及び着色剤が存在していてもよい。
カプセルは、上記のように粉末混合物を調製して、形成されたゼラチンシースに充填することによって作製される。コロイドシリカ、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム又は固体のポリエチレングリコール等の滑剤及び滑沢剤を充填操作前に粉末混合物に添加することができる。カプセルが消化される際の薬剤のアベイラビリティを改善するのに、寒天(agar-agar)、炭酸カルシウム又は炭酸ナトリウム等の崩壊剤又は可溶化剤も添加することができる。
その上、所望又は必要とされる場合、好適な結合剤、滑沢剤、崩壊剤及び着色剤も混合物に組み込むことができる。好適な結合剤としては、デンプン、ゼラチン、グルコース又はβ−ラクトース等の天然糖、トウモロコシ甘味料、アカシア、トラガカント又はアルギン酸ナトリウム等の天然ガム及び合成ガム、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール等が挙げられる。これらの剤形に用いられる滑沢剤としては、オレイン酸ナトリウム、塩化ナトリウム等が挙げられる。崩壊剤としては、デンプン、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、キサンタンガム等があげられるが、これらに限定されない。錠剤は、例えば、粉末混合物を調製し、造粒又はスラッギング(slugging)を行い、滑沢剤及び崩壊剤を添加して、錠剤へと圧縮することによって配合される。粉末混合物は、好適に粉砕した化合物を、上記のような希釈剤又は基剤と、更に任意でカルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン又はポリビニルピロリドン等の結合剤、パラフィン等の溶解遅延剤、第4級塩等の再吸収促進剤、及び/又はベントナイト、カオリン若しくはリン酸二カルシウム等の吸収剤と混合することによって調製される。粉末混合物は、シロップ剤、デンプン糊、アカディア粘液(acadia mucilage)等の結合剤、又はセルロース材料若しくはポリマー材料の溶液で湿潤させ、篩にかけることによって造粒することができる。造粒の代わりとして、粉末混合物を錠剤機に通し、その結果として不完全に形成されたスラッグ(slugs)が顆粒へと粉砕される。顆粒は、錠剤成形ダイへの貼り付きを抑えるために、ステアリン酸、ステアリン酸塩、タルク又は鉱油の添加によって潤滑化することができる。次いで潤滑化した混合物を錠剤へと圧縮成形する。本開示の化合物を自由流動不活性担体と組み合わせて、造粒工程又はスラッギング工程を通すことなく直接、錠剤へと圧縮成形することもできる。シェラックのシーリングコート(sealing coat)からなる透明な又は不透明な保護コーティング、糖又はポリマー材料のコーティング、及びワックスの研磨コーティングを提供することができる。染料をこれらのコーティングに添加して、異なる単位投与量を識別させることができる。
溶液、シロップ剤及びエリキシル剤等の経口流体を、所与の分量に所定量の化合物が含まれるように投与量単位形態で調製することができる。シロップ剤は好適に風味付けされた水溶液中に化合物を溶解することによって調製することができるが、エリキシル剤は非毒性ビヒクルの使用によって調製される。エトキシル化イソステアリルアルコール及びポリオキシエチレンソルビトールエーテル等の可溶化剤及び乳化剤、防腐剤、ペパーミントオイル若しくは天然甘味料等の香味用添加物、又はサッカリン若しくは他の人工甘味料等も添加することができる。
必要に応じて、経口投与用の単位投与量配合物をマイクロカプセル化することができる。配合物は、例えば、粒子状材料をポリマー、ワックス等でコーティングするか又はそれらに包埋することによって放出を延長又は持続させるように調製することもできる。
式(I)の化合物及びその薬学的に許容可能な塩を、小型単ラメラ小胞、大型単ラメラ小胞及び多重ラメラ小胞等のリポソーム送達系の形態で投与することもできる。リポソームは、コレステロール、ステアリルアミン又はホスファチジルコリン等の多様なリン脂質から形成することができる。
式(I)の化合物及びその薬学的に許容可能な塩を、化合物分子が連結する個々の担体としてのモノクローナル抗体の使用によって送達することもできる。この化合物は標的化可能な薬物担体である可溶性ポリマーと連結することもできる。かかるポリマーには、ポリビニルピロリドン、ピランコポリマー、ポリヒドロキシプロピルメタクリルアミドフェノール、ポリヒドロキシエチルアスパルトアミドフェノール、又はパリトイル(palitoyl)残基で置換されたポリエチレンオキシドポリリジンが含まれ得る。さらに、この化合物は、薬物の制御放出を達成するのに有用な生分解性ポリマー群、例えば、ポリ乳酸、ポリイプシロンカプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル、ポリアセタール、ポリジヒドロピラン、ポリシアノアクリレート、及びヒドロゲルの架橋又は両親媒性ブロックコポリマーに連結することができる。
経皮投与に適合させた医薬配合物を、長期間、レシピエントの表皮への密接な接触を維持することを目的とした個別のパッチとして与えることができる。例えば、有効成分をPharmaceutical Research 1986, 3(6), 318に概説されるようにイオントフォレーシスによってパッチから送達させることができる。
局所投与に適合させた医薬配合物を、軟膏、クリーム、懸濁液、ローション、粉末、溶液、ペースト、ジェル、噴霧剤、エアロゾル又はオイルとして配合することができる。
担体が固体の鼻腔投与に適合させた医薬配合物には、嗅ぎタバコ(snuff)を摂取するように、すなわち鼻に近付けた粉末容器からの鼻腔を通した急速吸入によって投与される、粒径が例えば、20ミクロン〜500ミクロンの範囲の粗粉末が含まれる。鼻噴霧剤又は点鼻剤として投与される担体が液体の好適な配合物には有効成分の水溶液又は油溶液が含まれる。
吸入による投与に適合させた医薬配合物には、様々なタイプの加圧式定量噴霧器、ネブライザ又は吸入器を用いて発生させることができる微細粒子の粉塵又は煙霧が含まれる。
非経口投与に適合させた医薬配合物には、抗酸化剤、バッファー、静菌薬及び配合物を目的のレシピエントの血液と等張にする溶質を含有し得る水性及び非水性の滅菌注射溶液、並びに懸濁化剤及び増粘剤を含み得る水性及び非水性の滅菌懸濁液が含まれる。この配合物は単用量又は多用量の容器、例えば、封止されたアンプル及びバイアル内に与えることができ、使用の直前に滅菌液体担体、例えば、注射用水を添加するだけでよいフリーズドライ(凍結乾燥)条件で保存することができる。即席の注射溶液及び懸濁液を滅菌粉末、顆粒及び錠剤から調製することができる。
この配合物は、上記で特に言及される成分に加えて、対象となる配合物のタイプを考慮して当該技術分野において従来的な他の作用剤を含むことができる、例えば、経口投与に適したものには香味剤が含まれ得ることを理解されたい。
5.6. 実施例
本発明の或る特定の態様は下記実施例から理解することができる。
5.6.1. AAK1ノックアウトマウス
AAK1遺伝子の破壊に関するホモ接合型(−/−)マウスを遺伝子トラップ法及び相同組換えという2つの方法によって準備した。
遺伝子トラップ法は、突然変異原としてレポーター又は選択可能なマーカー遺伝子をコードするDNAのフラグメントを使用するランダム挿入突然変異の方法である。遺伝子トラップベクターは、細胞スプライシング機構によって、ベクターでコードされたエクソンが細胞mRNAへとスプライシングするようにイントロン又は遺伝子に組み込まれるように設計されている。一般的に遺伝子トラップベクターは、強いスプライスアクセプター配列が先行しプロモーターは先行していない、選択可能なマーカー配列を含有する。このため、かかるベクターが遺伝子に組み込まれると、細胞スプライシング機構によって、エクソンはトラップされた遺伝子から選択可能なマーカー配列の5’末端上へとスプライシングする。典型的に、かかる選択可能なマーカー遺伝子は、遺伝子をコードするベクターがイントロンに組み込まれている場合にのみ発現することができる。次いで得られる遺伝子トラップ事象は選択的培養物を生存させることができる細胞を選択することによって特定される。
胚性幹細胞(マウス派生株A129由来のLex−1細胞)は、遺伝子操作されたベクター配列の少なくとも一部を対象の遺伝子に挿入させることを含むプロセスによって突然変異させて、突然変異された胚性幹細胞を胚盤胞に微量注入して、次いでそれを偽妊娠雌性宿主に導入して、確立された方法を用いて出産させた。例えば、"Mouse Mutagenesis", 1998, Zambrowicz et al., eds., Lexicon Press, The Woodlands, TXを参照されたい。その後、得られるキメラ動物を繁殖させ、対象の遺伝子に遺伝子操作による突然変異を含有する対立遺伝子の生殖細胞系伝達が可能な子孫を産生した。
AAK1遺伝子が破壊されたマウスは相同組換えによっても作製された。この場合、マウスAAK1遺伝子の第2のコーディングエクソン(GenBankアクセッション番号NM_177762を参照されたい)を当該技術分野で既知の方法によって除去した。例えば、米国特許第5,487,992号、同第5,627,059号及び同第5,789,215号を参照されたい。
AAK1遺伝子の破壊に関するホモ接合型(−/−)マウスを、AAK1遺伝子の破壊に関するヘテロ接合型(+/−)マウス及び野生型(+/+)同腹子とともに研究した。この分析の間、マウスに対して、哺乳動物の被験体において主な器官系の機能を評価するように設計された一連の統合医療診断法を用いる医学的精密検査を行った。ホモ接合型(−/−)「ノックアウト」マウスをそのヘテロ接合型(+/−)及び野生型(+/+)の同腹子とともに研究した。AAK1遺伝子の破壊をサザン分析によって確認した。AAK1のマウスホモログの発現をマウスの脳、脊髄、眼、胸腺、脾臓、肺、腎臓、肝臓、骨格筋、骨、胃、小腸及び結腸、心臓、脂肪、喘息肺、LPS肝臓、血液、輪状化した心臓、大動脈(aortic tree)、前立腺及び乳腺(5週齢の未交尾(virgin)、成体の未交尾、12DPC、産後3日目(授乳)、離乳後3日目(初期乳腺退縮)、及び離乳後7日目(後期乳腺退縮))においてRT−PCRによって検出した。
AAK1ホモ接合型(−/−)及びその野生型(+/+)同腹子を、急性及び剛直性の侵害受容反応を評価するためにホルマリン脚試験を用いて試験した。これらの試験には、Automatic Nociception Analyzer(カリフォルニア大学サンディエゴ校のOzaki labから購入)を使用した。試験の30分前に金属バンドを各マウスの左後肢に巻いた。30分の馴化期間の後、20μlの5%ホルマリンを左後肢の背面に皮下注射する。マウスを個々に45分間、円筒型のチャンバに収容した。コンピューターによって、電磁場による1分当たりのフリンチ回数(flinches)、第1相(最初の8分である急性期)の総フリンチ回数、及び第2相(20分〜40分の間の期間である持続期)の総フリンチ回数を記録した。Yaksh TL, Ozaki G, McCumber D, Rathbun M, Svensson C, Malkmus S, Yaksh MC. An automated flinch detecting system for use in the formalin nociceptive bioassay. J Appl Physiol., 2001; 90:2386-402を参照されたい。
図1に示されるように、第1相及び第2相のデータは、ホモ接合型(−/−)雌性マウス(n=16)、野生型雌性マウス(n=15)、ホモ接合型(−/−)雄性マウス(n=9)、及び野生型雄性マウス(n=18)を用いて入手した。全ての群及び両相において、AAK1ホモ接合型(−/−)マウスは、その野生型(+/+)同腹子よりも記録された脚フリンチが大幅に少なかった。
5.6.2. 1−[5−(6−ブチルアミノ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−チオフェン−2−イル]−エタノンの合成
パートA. 6−フルオロ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン
6−フルオロ−ピリダジン−3−イルアミン[108784−42−5](10g、89mmol)をn−ブタノール(150mL)中のクロロアセトアルデヒド[107−20−0](23mL、177mmol)の50%(w/v)水溶液と組み合わせて、1時間還流しながら撹拌した。冷却した反応溶液の容量を削減し、ジエチルエーテルで希釈して、褐色固体を沈殿させ、それを濾過により回収して、12.0gの6−フルオロ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジンを得た。LRMS(ESI)m/z 138.0[(M+H)]+、C6H4FN3についての算出値:137.12。
パートB. 3−ブロモ−6−フルオロ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン
氷酢酸(20mL)中の6−フルオロ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン(2.1g、15.3mmol)の常温の撹拌溶液に臭素(2.5g、15.3mmol)をゆっくりと添加した。この添加が完了した後、反応溶液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出物を乾燥させ(MgSO4)、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、30%(v/v)酢酸エチル/ヘキサンで溶出)にかけて、0.9gの3−ブロモ−6−フルオロ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジンを得た。LRMS(ESI)m/z 215.9/217.9[(M+H)]+、C6H3BrFN3についての算出値:216.01。
パートC. 1−[5−(6−フルオロ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−チオフェン−2−イル]−エタノン
3−ブロモ−6−フルオロ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン(620mg、2.9mmol)、5−アセチル−2−チオフェンボロン酸[206551−43−1](634mg、3.7mmol)、炭酸カリウム[584−08−7](792mg、5.7mmol)及び二塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)[13965−03−2](100mg、0.1mmol)の混合物をマイクロ波反応バイアル内で25%(v/v)アセトニトリルの水溶液(4.5mL)で懸濁させた後、145℃の内部温度まで15分間撹拌してマイクロ波照射した。冷却した反応混合物を酢酸エチルで希釈し、濾過して、1N水酸化ナトリウム水溶液と追加の酢酸エチルとで分配した。有機抽出物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、20%(v/v)酢酸エチル/ヘキサンで溶出)にかけて、300mgの黄色固体として1−[5−(6−フルオロ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−チオフェン−2−イル]−エタノンを得た。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 2.63(s,3H)7.00(d,J=9.35Hz,1H)7.75(d,J=4.04Hz,1H)7.83(d,J=4.04Hz,1H)8.13(dd,J=9.60、7.07Hz,1H)8.21(s,1H)。LRMS(ESI)m/z 262.1[(M+H)]+、C12H8FN3OSについての算出値:261.28。
パートD. 1−[5−(6−ブチルアミノ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−チオフェン−2−イル]−エタノン
1−[5−(6−フルオロ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−チオフェン−2−イル]−エタノン(60mg、0.2mmol)及びブチルアミン[109−73−9](0.1mL、10.2mmol)を120℃の内部温度まで10分間マイクロ波照射した。生成物1−[5−(6−ブチルアミノ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−チオフェン−2−イル]−エタノンを分取RP−HPLCによって精製し、10.1mgの生成物を得た。1H NMR(400 MHz,メタノール−d4) δ ppm 1.03(t,J=7.33Hz,3H)1.50〜1.59(m,2H)1.72〜1.79(m,2H)2.59(s,3H)3.47(t,J=7.33Hz,2H)6.73(d,J=9.60Hz,1H)7.63(d,J=9.60Hz,1H)7.70(d,J=4.04Hz,1H)7.85(d,J=4.29Hz,1H)7.95(s,1H)。LRMS(ESI)m/z 315.2[(M+H)]+、C16H18N4OSについての算出値:314.41。
5.6.3. 1−{5−[6−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル]−チオフェン−2−イル}−エタノンの合成
炭酸セシウム[534−17−8](150mg、0.5mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(3mL)中の1−[5−(6−フルオロ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−チオフェン−2−イル]−エタノン(60mg、0.2mmol)及びエタノールアミン[141−43−5](29mg、0.5mmol)の溶液に添加した。混合物を40℃で1時間撹拌した後、酢酸エチルと水とで分配した。有機抽出物の分析によって、所望のアリールアミン生成物とエーテルとの調製比がおよそ2:1であることが明らかとなった。分取RP−HPLCによって、黄色固体として22mgの1−{5−[6−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル]−チオフェン−2−イル}−エタノンが単離された。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.83(s,3H)2.57(s,2H)3.04(t,J=5.68Hz,1H)4.43(t,J=5.68Hz,1H)7.04(d,J=9.60Hz,1H)7.91(d,J=4.04Hz,1H)8.03(d,J=4.04Hz,1H)8.16(d,J=9.60Hz,1H)8.36(s,1H)。LRMS(ESI)m/z 303.1[(M+H)]+、C14H14N4O2S:302.36についての算出値。
5.6.4. 3−(4−(アミノメチル)フェニル)−N−(2−メトキシエチル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミンの合成
パートA. 3−ブロモ−N−(2−メトキシエチル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミン
3−ブロモ−6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン(844mg、3.77mmol)及び2−メトキシエタンアミン(1.44mL)の溶液を170℃(マイクロ波)で30分間加熱した。得られた混合物を室温に冷却し、分取HPLC(中性)によって精製して、オフホワイト色の固体として3−ブロモ−N−(2−メトキシエチル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミン(630mg、収率62%)を得た:1H NMR(メタノール−d4)δ:7.56(d,J=9.9Hz,1H)、7.41(s,1H)、6.74(d,J=9.6Hz,1H)、3.62〜3.76(m,2H)、3.50〜3.62(m,2H)、3.42(s,3H);LRMS(ESI)m/e 271.1[(M+H)+、C9H12BrN4Oについての算出値271.0]
パートB. 3−(4−(アミノメチル)フェニル)−N−(2−メトキシエチル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミン
3−ブロモ−N−(2−メトキシエチル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミン(229mg、0.85mmol)、(4−(アミノメチル)フェニル)ボロン酸(395mg、2.11mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(62mg、0.085mmol)及びリン酸カリウム(540mg、2.54mmol)の混合物に1:1のジメトキシエタン/水(3mL)を添加した。得られた混合物を160℃(マイクロ波)で6分間加熱した。次いで反応物を濾過して、1:1:1のメタノール/水/アセトニトリルの混合物で希釈した後、再び濾過した。最後に濾液を分取HPLC(酸性)によって精製して、白色固体として3−(4−(アミノメチル)フェニル)−N−(2−メトキシエチル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミンモノ酢酸塩を得た:1H NMR(メタノール−d4)δ:8.18〜8.33(m,J=8.3Hz,2H)、7.82(s,1H)、7.67(d,J=9.6Hz,1H)、7.53〜7.58(m,J=8.3Hz,2H)、6.78(d,J=9.6Hz,1H)、4.14(s,2H)、3.68(t,J=5.7Hz,2H)、3.58(t,J=5.4Hz,2H)、3.42(s,3H)、1.93(s,3H);LRMS(ESI)m/e 298.2[(M+H)+、C16H20N5Oについての算出値298.2]
5.6.5. 4−(6−((2−メトキシエチル)アミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)ベンズアミドの合成
3−ブロモ−N−(2−メトキシエチル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミン(57.6mg、0.21mmol)、(4−カルバモイルフェニル)ボロン酸(87.4mg、0.53mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(7.7mg、0.011mmol)及びリン酸カリウム(134mg、0.63mmol)の混合物に1:1のジメトキシエタン/水(0.75mL)を添加した。得られた混合物を160℃(マイクロ波)で6分間加熱した。次いで反応物を濾過し、1:1:1のメタノール/水/アセトニトリルの混合物で希釈した後、再び濾過した。最後に濾液を分取HPLC(中性)によって精製して、白色固体として3−(4−(アミノメチル)フェニル)−N−(2−メトキシエチル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミン(9mg、収率14%)を得た:1H NMR(メタノール−d4)δ:8.29(d,J=8.6Hz,2H)、7.98(d,J=8.6Hz,2H)、7.89(s,1H)、7.66(d,J=9.6Hz,1H)、6.79(d,J=9.9Hz,1H)、3.69(t,J=5.6Hz,2H)、3.59(t,J=5.4Hz,2H)、3.42(s,3H);LRMS(ESI)m/e 312.2[(M+H)+、C16H18N5O2についての算出値312.2]。
5.6.6. 3−(4−(アミノメチル)フェニル)−N−ブチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミンの合成
パートA. 3−ブロモ−N−ブチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミン
3−ブロモ−6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン(1.2g、5.2mmol)及びN−ブチルアミン(2mL)の溶液を170℃(マイクロ波)で30分間加熱した。得られた混合物を室温に冷却し、分取HPLC(中性)によって精製して、白色固体として3−ブロモ−N−ブチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミン(887mg、収率63%)を得た:1H NMR(メタノール−d4)δ:7.53(d,J=9.6Hz,1H)、7.39(s,1H)、6.69(d,J=9.9Hz,1H)、3.38(t,J=7.1Hz,2H)、1.59〜1.73(m,2H)、1.41〜1.53(m,2H)、1.01(t,J=7.3Hz,3H);LRMS(ESI)m/e 269.1[(M+H)+、C10H14BrN4についての算出値269.0]。
パートB. 3−(4−(アミノメチル)フェニル)−N−ブチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミン
3−ブロモ−N−ブチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミン(190mg、0.71mmol)、(4−(アミノメチル)フェニル)ボロン酸(331mg、1.76mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(26mg、0.036mmol)及び三リン酸カリウム(452mg、2.13mmol)の混合物に1:1のジメトキシエタン/水(10mL)を添加した。得られた混合物を160℃(マイクロ波)で6分間加熱した。次いで反応物を濾過して、1:1:1のメタノール/水/アセトニトリルの混合物で希釈した後、再び濾過した。最後に濾液を分取HPLC(酸性)によって精製して、白色固体として3−(4−(アミノメチル)フェニル)−N−ブチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミンモノ酢酸塩(21mg、収率10%)を得た:1H NMR(メタノール−d4)δ:8.25〜8.29(m,2H)、7.80(s,1H)、7.63(d,J=9.6Hz,1H)、7.54(d,J=8.3Hz,2H)、6.74(s,1H)、6.72(s,1H)、4.11(s,2H)、3.39(t,J=7.1Hz,2H)、1.93(s,3H)、1.68〜1.76(m,2H)、1.46〜1.55(m,2H)、1.02(t,J=7.5Hz,3H);LRMS(ESI)m/e 296.4[(M+H)+、C17H22N5についての算出値296.2]。
5.6.7. {3−[3−(5−アセチル−チオフェン−2−イル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ]−プロピル}−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステルの合成
炭酸セシウム[534−17−8](125mg、0.4mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(1.5mL)中の1−[5−(6−フルオロ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−チオフェン−2−イル]−エタノン(50mg、0.2mmol)及びN−(3−アミノプロピル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチルエステル[150349−36−3](72mg、0.4mmol)の溶液に添加して、常温で一晩撹拌した後、酢酸エチルと水とで分配した。有機抽出物を蒸発させ、生成物を分取RP−HPLCによって単離して、黄色油として{3−[3−(5−アセチル−チオフェン−2−イル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ]−プロピル}−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステルを得た。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 1.33〜1.49(m,9H)2.04(d,J=11.87Hz,2H)2.59(s,3H)2.91(s,3H)3.35〜3.53(m,4H)4.62(s,1H)6.75(d,J=9.60Hz,1H)7.64〜7.75(m,2H)7.87(d,J=4.04Hz,1H)7.98(s,1H)。LRMS(ESI)m/z 430.2[(M+H)]+、C21H27N5O3Sについての算出値:429.55。
5.6.8. 4−(6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−N−メチルベンズアミドの合成
3−ブロモ−N−ブチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミン(100mg、0.37mmol)、(4−(メチルカルバモイル)フェニル)ボロン酸(166mg、0.93mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(15mg、0.02mmol)及びリン酸カリウム(236mg、1.11mmol)の混合物に1:1のジメトキシエタン/水(5mL)を添加した。得られた混合物を160℃(マイクロ波)で6分間加熱した。次いで反応物を濾過し、1:1:1のメタノール/水/アセトニトリルの混合物で希釈した後、再び濾過した。最後に濾液を分取HPLC(酸性)によって精製して、白色固体として4−(6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−N−メチルベンズアミド(32.1mg、収率27%)を得た:1H NMR(メタノール−d4)δ:8.21〜8.41(m,2H)、7.86〜7.94(m,3H)、7.64(d,J=9.6Hz,1H)、6.74(d,J=9.6Hz,1H)、3.35〜3.44(m,5H)、2.97(s,3H)、1.68〜1.77(m,2H)、1.46〜1.56(m,2H)、1.03(t,J=7.3Hz,3H);LRMS(ESI)m/e 324.4[(M+H)+、C18H22N5Oについての算出値324.2]。
5.6.9. [3−(4−アミノメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アミンの合成
パートA. テトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミン
ジヒドロ−2H−ピラン−4(3H)−オン(2.3mL、25mmol)及びメタノール(54mL)の混合物をギ酸アンモニウム(15.8g、250mmol)及びH2O(6mL)で処理した。得られた混合物を均一になるまで激しく撹拌しながら室温に維持した。次いで混合物をパラジウム炭素(2.5g)で処理して、一晩室温に維持した。混合物を濾過濃縮して、揮発性有機物を除去した後、水層を酢酸エチルで徹底的に抽出した。合わせた有機物を乾燥させ(MgSO4)、濾過濃縮して油としてテトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミン(2.2g、88%)を得た:1H NMR(400MHz,MeOD−d4)δ 3.89〜3.99(m,2H)、3.35〜3.51(m,2H)、2.81〜2.95(m,1H)、1.75〜1.90(m,2H)、1.31〜1.48(m,2H);
パートB. 3−ブロモ−N−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミン
3−ブロモ−6−フルオロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン(1.4g、6.6mmol)、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミン(1.0g、9.9mmol)、炭酸セシウム(4.3g、13mmol)及びDMF(10mL)の混合物を16時間40℃に維持した後、室温に冷却して、酢酸エチル(100mL)とH2O(100mL)とで分配した。層を分離し、水層を酢酸エチル(4×40mL)で抽出した。合わせた有機層をH2O(100mL)及びブライン(100mL)で洗浄した後、乾燥させ(MgSO4)、濾過濃縮して残渣を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー(SiO2)によって精製して、淡黄色固体として3−ブロモ−N−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミン(1.6g、80%)を得た:1H NMR(400MHz,MeOD−d4)δ 7.58(d,J=9.9Hz,1H)、7.42(s,2H)、6.71(d,J=9.9Hz,1H)、3.95〜4.08(m,3H)、3.60(td,J=11.5、2.3Hz,2H)、2.16(d,J=11.5Hz,2H)、1.53〜1.69(m,2H);LCMS(ESI)m/e 297.1[(M+H)+、C11H13BrN4Oについての算出値297.0]。
パートC. [3−(4−アミノメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アミン
3−ブロモ−N−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミン(100mg、0.34mmol)、4−(アミノメチル)フェニルボロン酸塩酸塩(160mg、0.84mmol)、ジクロロ[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロロメタン付加物(25mg、0.034mmol)、リン酸カリウム(360mg、1.7mmol)、DME(1.5mL)及びH2O(0.5mL)の混合物を、封止した円錐型の槽内において160℃で360秒マイクロ波照射によって加熱した。有機層を分離し、水層を酢酸エチル(2mL)で抽出した。合わせた有機層を減圧下で濃縮して油を得て、それを逆相HPLCによって精製し、黄色固体として[3−(4−アミノメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アミン(20.5mg、20%)を得た:1H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.24(d,J=8.4Hz,2H)、7.82(s,1H)、7.55(d,J=8.4Hz,1H)、6.74(d,J=10Hz,1H)、4.13(s,2H)、4.06〜3.92(m,3H)、3.61(t,J=11.2Hz,2H)、2.15(d,J=12.8Hz,2H)、1.65(qd,J=11.2、4.4Hz,2H);LCMS(ESI)m/e 324.2[(M+H)+、C18H22N5Oについての算出値324.2]。
5.6.10. [3−(4−アミノメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−シクロヘキシルアミンの合成
パートA. 3−ブロモ−N−シクロヘキシルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミン
3−ブロモ−6−フルオロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン(1.1g、5.0mmol)、シクロヘキシルアミン(0.86mL、7.5mmol)、炭酸セシウム(3.3g、10mmol)及びDMF(10mL)の混合物を6時間40℃に維持した後、室温に冷却して、酢酸エチル(100mL)とH2O(100mL)とで分配した。層を分離し、水層を酢酸エチル(4×40mL)で抽出した。合わせた有機層をH2O(100mL)及びブライン(100mL)で洗浄した後、乾燥させ(MgSO4)、濾過濃縮して残渣を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー(SiO2)によって精製し、淡黄色固体として3−ブロモ−N−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミン(1.1g、73%)を得た:1H NMR(400MHz,MeOD)δ 7.53(d,J=9.6Hz,1H)、7.39(s,1H)、6.68(d,J=9.9Hz,1H)、3.68〜3.87(m,1H)、2.14(dd,J=12.6、3.3Hz,2H)、1.82(dt,J=13.3、3.7Hz,2H)、1.70(dt,J=12.8、3.7Hz,1H)、1.38〜1.52(m,2H)、1.23〜1.38(m,3H);LCMS(ESI)m/e 295.2[(M+H)+、C12H15BrN4についての算出値295.1]。
パートB. [3−(4−アミノメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−シクロヘキシルアミン
3−ブロモ−N−シクロヘキシルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミン(100mg、0.34mmol)、4−(アミノメチル)フェニルボロン酸塩酸塩(160mg、0.84mmol)、ジクロロ[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロロメタン付加物(25mg、0.034mmol)、リン酸カリウム(360mg、1.7mmol)、DME(1.5mL)及びH2O(0.5mL)の混合物を、封止した円錐型の槽内において160℃で360秒、マイクロ波照射によって加熱した。有機層を分離し、水層を酢酸エチル(2mL)で抽出した。合わせた有機層を減圧下で濃縮して油を得て、それを逆相HPLCによって精製し、白色固体として[3−(4−アミノメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−シクロヘキシルアミン(48mg、44%)を得た:1H NMR(400MHz,MeOD−d4)δ ppm 8.29(d,J=8.6Hz,2H)、7.82(s,1H)、7.63(d,J=9.6Hz,1H)、7.54(d,J=8.6Hz,2H)、6.72(d,J=9.6Hz,1H)、4.13(s,2H)、3.70〜3.78(m,1H)、2.19(d,J=9.1Hz,2H)、1.83〜1.93(m,2H)、1.70〜1.76(m,1H)、1.42〜1.54(m,2H)、1.29〜1.40(m,3H);LCMS(ESI)m/e 322.2[(M+H)+、C19H24N5についての算出値322.2]。
5.6.11. 1−{5−[6−(3−メチルアミノ−プロピルアミノ)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル]−チオフェン−2−イル}−エタノンの合成
実施例5.6.3と同様に、1−[5−(6−フルオロ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−チオフェン−2−イル]−エタノン(50mg、0.2mmol)及びN−(3−アミノプロピル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチルエステル[150349−36−3](72mg、0.4mmol)から調製して、メタノール中の無水HClで脱保護した。分取RP−HPLCによる精製によって、黄色固体として1−{5−[6−(3−メチルアミノ−プロピルアミノ)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル]−チオフェン−2−イル}−エタノン二酢酸塩を得た。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 1.92〜1.96(m,5H)2.24(t,J=7.45Hz,1H)2.62(s,2H)2.80(s,2H)3.23〜3.31(m,2H)3.61(t,J=7.33Hz,1H)6.79(d,J=9.60Hz,1H)7.70〜7.74(m,1H)7.92(d,J=4.04Hz,1H)8.06(br.s.,1H)。LRMS(ESI)m/z 330.1[(M+H)]+、C16H19N5OSについての算出値:329.43。
5.6.12. 3−(3−(アミノメチル)フェニル)−N−ブチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミンの合成
3−ブロモ−N−ブチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミン(62mg、0.23mmol)、(3−(アミノメチル)フェニル)ボロン酸(108mg、0.58mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(8.4mg、0.01mmol)及びリン酸カリウム(146mg、0.69mmol)の混合物に1:1のジメトキシエタン/水(3mL)を添加した。得られた混合物を160℃(マイクロ波)で6分間加熱した。次いで反応物を濾過し、1:1:1のメタノール/水/アセトニトリルの混合物で希釈した後、再び濾過した。最後に濾液を分取HPLC(酸性)によって精製して、白色固体として3−(3−(アミノメチル)フェニル)−N−ブチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミンモノトリフルオロ酢酸塩(24.1mg、収率25%)を得た:1H NMR(メタノール−d4)δ:7.53(d,J=8.1Hz,1H)、7.34(s,1H)、7.00(s,1H)、6.83(d,J=9.6Hz,1H)、6.73(t,J=7.8Hz,1H)、6.61(d,J=7.6Hz,1H)、5.93(d,J=9.6Hz,1H)、3.33(s,2H)、2.59(t,J=7.1Hz,2H)、1.12(s,3H)、0.87〜0.96(m,2H)、0.64〜0.74(m,2H)、0.20(t,J=7.3Hz,3H);LRMS(ESI)m/e 296.4[(M+H)+、C17H22N5についての算出値296.2]。
5.6.13. N−ブチル−3−(4−(((2−メトキシエチル)アミノ)メチル)フェニル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミンの合成
パートA. 4−(6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)ベンズアルデヒド
3−ブロモ−N−ブチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミン(100mg、0.37mmol)、(4−ホルミルフェニル)ボロン酸(139mg、0.93mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(13.5mg、0.02mmol)及びリン酸カリウム(236mg、1.11mmol)の混合物に3:1のジメトキシエタン/水(2mL)を添加した。得られた混合物を160℃(マイクロ波)で6分間加熱した。反応物を冷却し二層に分離した後、暗色の上層を濾過し、1:1:1のメタノール/水/アセトニトリルの混合物で希釈した後、再び濾過した。最後に濾液を分取HPLC(中性)によって精製して、黄色固体として4−(6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)ベンズアルデヒド(78mg、収率72%)を得た:1H NMR(メタノール−d4)δ:10.01(s,1H)、8.47(d,J=8.6Hz,2H)、7.98〜8.03(m,2H)、7.97(s,1H)、7.66(d,J=9.6Hz,1H)、6.77(d,J=9.6Hz,1H)、3.42(t,J=7.1Hz,2H)、1.74(t,J=7.2Hz,2H)、1.52(d,J=7.8Hz,2H)、1.03(t,J=7.5Hz,4H);LRMS(ESI)m/e 295.2[(M+H)+、C17H19N4Oについての算出値295.2]。
パートB. N−ブチル−3−(4−(((2−メトキシエチル)アミノ)メチル)フェニル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミン
2mLのジクロロエタン中の4−(6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)ベンズアルデヒド(74mg、0.25mmol)の溶液に2−メトキシエタンアミン(21mg、0.28mmol)を添加して、室温で5分間撹拌した。ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(106mg、0.5mmol)を添加して、反応物を室温で18時間撹拌した。次いで反応物を飽和重炭酸ナトリウム溶液でクエンチして、ジクロロメタンで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過濃縮した。最後に粗生成物を分取HPLC(酸性)によって精製して、白色固体としてN−ブチル−3−(4−(((2−メトキシエチル)アミノ)メチル)フェニル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミンモノトリフルオロ酢酸塩(55.8mg、収率48%)を得た:1H NMR(メタノール−d4)δ:8.23〜8.28(m,3H)、7.96(d,J=9.9Hz,1H)、7.71(d,J=8.3Hz,2H)、7.24(d,J=9.9Hz,1H)、4.35(s,2H)、3.68〜3.73(m,2H)、3.35〜3.47(m,5H)、3.26〜3.31(m,2H)、1.67〜1.76(m,2H)、1.44〜1.54(m,2H)、1.01(t,J=7.3Hz,3H);LRMS(ESI)m/e 354.5[(M+H)+、C20H28N5についての算出値354.2]。
5.6.14. 1−{5−[6−(2−メチル−ブチルアミノ)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル]−チオフェン−2−イル}−エタノンの合成
実施例5.6.3と同様に、1−[5−(6−フルオロ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−チオフェン−2−イル]−エタノン(50mg、0.2mmol)及びラセミ型2−メチルブチルアミン[96−15−1](42mg、0.5mmol)から調製した。分取RP−HPLCによる精製によって、黄色固体として1−{5−[6−(2−メチル−ブチルアミノ)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル]−チオフェン−2−イル}−エタノンを得た。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 0.88〜1.01(m,5H)1.19〜1.30(m,1H)1.50〜1.61(m,4H)1.89(dq,J=13.29、6.74Hz,1H)2.54(s,2H)3.26〜3.33(m,1H)3.40〜3.49(m,1H)4.57(t,J=5.73Hz,1H)6.43〜6.47(m,1H)7.21(s,1H)7.56〜7.58(m,1H)7.61〜7.67(m,2H)7.90(s,1H)。LRMS(ESI)m/z 329.1[(M+H)]+、C17H20N4OSについての算出値:328.44。
5.6.15. 1−{5−[6−(3−フルオロ−プロピルアミノ)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル]−チオフェン−2−イル}−エタノンの合成
実施例5.6.3と同様に、1−[5−(6−フルオロ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−チオフェン−2−イル]−エタノン(50mg、0.2mmol)及び3−フルオロプロピルアミン塩酸塩[64068−31−1](43mg、0.4mmol)から調製した。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 1.52(s,6H)2.12〜2.25(m,1H)2.54(s,1H)3.66〜3.72(m,1H)4.72(t,J=5.51Hz,1H)7.21(s,2H)7.63〜7.67(m,1H)。LRMS(ESI)m/z 319.1[(M+H)]+、C15H15FN4OSについての算出値:318.38。
5.6.16. N−ブチル−3−(4−(ピロリジン−1−イルメチル)フェニル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミンの合成
1.5mLのジクロロエタン中の4−(6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)ベンズアルデヒド(58mg、0.20mmol)の溶液にピロリジン(15.4mg、0.22mmol)を添加して、室温で5分間撹拌した。ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(83.5mg、0.4mmol)を添加して、反応物を室温で18時間撹拌した。次いで反応物を飽和重炭酸ナトリウム溶液でクエンチして、ジクロロメタンで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過濃縮した。最後に粗生成物を分取HPLC(酸性)によって精製して、白色固体としてN−ブチル−3−(4−(ピロリジン−1−イルメチル)フェニル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミンモノトリフルオロ酢酸塩(32.2.8mg、収率35%)を得た:1H NMR(メタノール−d4)δ:8.22〜8.33(m,3H)、7.97(d,J=9.9Hz,1H)、7.73(d,J=8.3Hz,2H)、7.25(d,J=9.9Hz,1H)、4.49(s,2H)、3.57(br.s.,2H)、3.41(t,J=7.1Hz,2H)、3.26(br.s.,2H)、2.22(br.s.,2H)、2.07(br.s.,2H)、1.65〜1.82(m,2H)、1.39〜1.59(m,2H)、1.00(t,J=7.5Hz,3H);LRMS(ESI)m/e 350.5[(M+H)+、C21H28N5についての算出値350.2]。
5.6.17. {3−[3−(4−アミノメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ]−プロピル}−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステルの合成
パートA. 3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−オン
1,2−ジメトキシエタン(9mL)中の3−ブロモ−6−クロロ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン[13526−66−4](425.7mg、1.8mmol)の溶液に水酸化カリウム[1310−58−3](185.4mg、2.8mmol)の水溶液(9.0mL)を添加し、得られた撹拌溶液をN2下で3日間加熱還流して、冷却し、酢酸エチルと水とで分配した。水層を蒸発乾固して、メタノール中に取り、濾過して、蒸発させ、340mgの黄色固体として3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−オンを得た。LRMS(ESI)m/z 214.0/216.0[(M+H)]+、C6H4BrN3O3についての算出値:214.02。
パートB. [3−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ)−プロピル]−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル
アセトニトリル(16.0mL)を3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−オン(344.3mg、1.6mmol)及び(ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ)トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロリン酸塩(BOP試薬)[56602−33−6]の混合物に添加して、混合物を溶解が達成されるまで撹拌した。DMF(4.0mL)中の(3−アミノ−プロピル)−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル[150349−36−3](0.8g、3.98mmol)及び1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)[6674−22−2](2.4mL、2.4mmol)の溶液を添加して、反応物を常温で3日間撹拌させた。反応溶液をブラインと酢酸エチルとで分配して、乾燥させ(MgSO4)、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、10%(v/v)2−プロパノール/酢酸エチルで溶出)にかけて、0.4gの透明な黄色油として[3−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ)−プロピル]−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステルを得た。LRMS(ESI)m/z 384.1/386.1[(M+H)]+、C15H22BrN5O2についての算出値:384.28。
パートC. {3−[3−(4−アミノメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ]−プロピル}−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル
50mL容の丸底フラスコに入った[3−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ)−プロピル]−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(381.0mg、1.0mmol)、4−アミノメチルフェニルボロン酸塩酸塩[75705−21−4](222.8mg、1.2mmol)、三塩基性リン酸カリウム一水和物[27176−10−9](632.4mg、3.0mmol)及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン錯体[95464−05−4](164.8mg、0.2mmol)の混合物に、30%(v/v)の1,2−ジメトキシエタン水溶液(25mL)及び磁気撹拌子を加えた。反応ポットを還流冷却器に取り付けて、常温油浴に入れ、急速撹拌しながらシステムを10回の排気(evacuation)/N2ブランケットサイクルに供した。急速撹拌したN2ブランケット反応物を85℃の油浴温度に17時間加熱した後、冷却して、密に充填された濾過助剤を通して濾過し、濾液を分液漏斗へと移し、ブラインと酢酸エチルとで分配した。相分離した抽出物を乾燥させ(MgSO4)、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、10%(v/v)メタノール/酢酸エチル中の1%濃NH4OHで溶出)にかけて、81.2mgの褐色油を得た。この生成物を分取RP−HPLCによって更に精製し、4.6mgの白色固体として{3−[3−(4−アミノメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ]−プロピル}−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステルを単離した。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 1.89〜2.00(m,10H)2.87(br.s.,3H)3.41(q,J=7.16Hz,5H)4.14(s,2H)6.74(d,J=9.60Hz,1H)7.56(m,J=8.34Hz,2H)7.66(d,J=9.60Hz,1H)7.81(s,1H)8.25(m,J=8.34Hz,2H)。LRMS(ESI)m/z 411.1[(M+H)]+、C22H30N6O2についての算出値:410.52。
5.6.18. [3−(4−アミノメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−(3−フェニル−プロピル)−アミンの合成
パートA. (3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−(3−フェニル−プロピル)−アミン
n−PrOH(1mL)中の3−ブロモ−6−クロロ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン(232mg、1mmol)及びフェニルプロピルアミン(1ml、7mmol)の混合物をマイクロ波において150℃で20分間加熱した。追加のフェニルプロピルアミン(0.5ml)を添加して、反応混合物を更に20分間、次いでマイクロ波において30分間加熱した。反応混合物を濃縮して、残渣をISCO(40gカラム、DCM 3分、その後30分かけてDCM中、0%→10% MeOH)にかけて、生成物を得た(380mg 純度約90%及び次の工程に直接使用した)。
パートB. [3−(4−アミノメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−(3−フェニル−プロピル)−アミン
MeCN/水(3.6ml/0.9ml)中の(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−(3−フェニル−プロピル)−アミン(100mg、0.3mmol)、(4−アミノメチルフェニル)ボロン酸塩酸塩(67mg、0.36mmol)、K2CO3(124mg、0.9mmol)及びジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(11mg、0.015mmol)の混合物をマイクロ波において150℃で20分間加熱した。反応混合物をMeOH(2ml)で希釈して濾過した。濾液を分取HPLCにかけて、AcOH塩として表題の化合物(29.9mg)を得た。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 1.93(s,3H)1.99〜2.09(m,2H)2.70〜2.80(m,2H)3.41(t,J=6.95Hz,2H)4.14(s,2H)6.74(d,J=9.60Hz,1H)7.15〜7.29(m,5H)7.53(d,J=8.34Hz,2H)7.64(d,J=9.60Hz,1H)7.80(s,1H)8.24(d,J=8.59Hz,2H)。
5.6.19. ペンチル−[3−(4−ピロリジン−2−イル−フェニル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−アミンの合成
パートA. tert−ブチル2−(4−(6−(ペンチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)フェニル)ピロリジン−1−カルボキシレート
150mg(0.530mmol)の3−ブロモ−N−ペンチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミンに、tert−ブチル2−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ピロリジン−1−カルボキシレート(237mg、0.636mmol)、K3PO4(225mg、1.060mmol)、PdCl2(PPh3)3(37mg、0.053mmol)、3mLのDME及び1mLの水を添加した。この混合物を140℃で0.5時間マイクロ波処理した。冷却後、この混合物を25mLのEtOACで希釈して、約20mLのブラインで洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥させ、濃縮した。粗混合物を15%→100% EtOAc/Hexで溶出する12gのシリカゲルカラム(ISCO)で精製して、159mg(67%)の所望の生成物を得た。
パートB. ペンチル−[3−(4−ピロリジン−2−イル−フェニル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−アミン。0℃の10mLのMeOHに溶解した45mgのこの化合物に、1.0ml(過剰)のAcClを(ゆっくりと)添加して、得られた混合物を0℃で4時間撹拌した。次いでこの混合物を濃縮乾固して、32mg(収率100%)の所望の化合物のHCl塩を得た。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 0.91〜0.99(m,3H)1.37〜1.52(m,4H)1.74(quin,J=7.01Hz,2H)2.22〜2.40(m,3H)2.50〜2.66(m,1H)3.36〜3.42(m,2H)3.47〜3.59(m,2H)4.75〜4.81(m,1H)7.30(d,J=9.85Hz,1H)7.75(d,J=8.08Hz,2H)8.00(d,J=9.85Hz,1H)8.22〜8.35(m,3H);LRMS(ESI)m/e 350.0[(M+H)+、C21H27N5についての算出値349.0]。
5.6.20. ブチル−[3−(1H−ピラゾール−4−イル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−アミンの合成
3−ブロモ−N−ブチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミン(100mg、0.37mmol)、(1H−ピラゾール−4−イル)ボロン酸(90mg、0.45mmol)、ジクロロ−ビス(トリフェニルホスフィノ)パラジウム(II)(15mg、0.021mmol)、リン酸カリウム(80mg、0.56mmol)、アセトニトリル(1.5mL)及びH2O(0.5mL)の混合物を、封止した円錐型の槽内において160℃で1000秒、マイクロ波照射によって加熱した。有機層を分離して、水層を酢酸エチル(2mL)で抽出した。合わせた有機層を減圧下で濃縮して油を得て、それを逆相HPLCによって精製し、白色固体としてブチル−[3−(1H−ピラゾール−4−イル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−アミン(60mg、62%)を得た:1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 7.67(s,1H)、7.59(d,J=9.6Hz,1H)、6.67(d,J=9.6Hz,1H)、3.44(t,J=7.1Hz,1H)、1.70〜1.80(m,1H)、1.46〜1.59(m,1H)、1.03(t,J=7.3Hz,1H);LCMS(ESI)m/e 257.3[(M+H)+、C13H17N6についての算出値257.1]。
5.6.21. ブチル−{3−[4−(tert−ブチルアミノ−メチル)−3−フルオロ−フェニル]−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル}−アミンの合成
パートA. 4−(6−ブチルアミノ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−2−フルオロベンズアルデヒド
3−ブロモ−N−ブチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミン(300mg、1.1mmol)、3−フルオロ−4−ホルミルフェニルボロン酸(230mg、1.3mmol)、ジクロロ−ビス(トリフェニルホスフィノ)パラジウム(II)(40mg、0.055mmol)、炭酸カリウム(230mg、1.7mmol)、アセトニトリル(1.5mL)及びH2O(0.5mL)の混合物を、封止した円錐型の槽内において160℃で1000秒、マイクロ波照射によって加熱した。有機層を分離して、水層を酢酸エチル(2mL)で抽出した。合わせた有機層を減圧下で濃縮して油を得て、それを逆相HPLCによって精製し、黄色固体として4−(6−ブチルアミノ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−2−フルオロベンズアルデヒド(240mg、68%)を得た:1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 10.39(s,1H)、8.28(dd,J=12.9、1.5Hz,1H)、7.91〜8.01(m,3H)、7.73(d,J=9.6Hz,1H)、6.54(d,J=9.6Hz,1H)、3.48(td,J=7.2、5.8Hz,2H)、1.69〜1.80(m,2H)、1.46〜1.57(m,2H)、1.03(t,J=7.5Hz,3H);LCMS(ESI)m/e 313.2[(M+H)+、C17H18FN4Oについての算出値313.1]。
パートB. ブチル−{3−[4−(tert−ブチルアミノ−メチル)−3−フルオロ−フェニル]−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル}−アミン
4−(6−ブチルアミノ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−2−フルオロ−ベンズアルデヒド(30mg、0.10mmol)及びジクロロエタン(DCE、1mL)の混合物をtert−ブチルアミン(0.011mL、0.11mmol)で処理して、得られた反応混合物を20分間室温に維持した。次いで反応物をナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(23mg、0.11mmol)で処理して、LCMSによってアルデヒドの完全な消費が示されるまで得られた混合物を維持した。反応物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液でクエンチして、層を分離し、水層をジクロロメタン(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を水(20mL)及びブライン(20mL)で洗浄した後、乾燥させ(MgSO4)、濾過濃縮して残渣を得て、それを逆相HPLCによって精製し、白色固体としてブチル−{3−[4−(tert−ブチルアミノ−メチル)−3−フルオロ−フェニル]−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル}−アミン(32mg、86%)を得た:1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 8.21(dd,J=12.3、1.5Hz,1H)、7.93(dd,J=8.0、1.7Hz,1H)、7.82(s,1H)、7.58(d,J=9.7Hz,1H)、7.50(t,J=8.0Hz,1H)、6.68(d,J=9.7Hz,1H)、4.02(s,2H)、3.34(t,J=7.2Hz,2H)、1.60〜1.73(m,2H)、1.39〜1.51(m,2H)、1.24〜1.35(m,10H)、0.91〜1.00(m,3H);LCMS(ESI)m/e 370.2[(M+H)+、C21H29FN5についての算出値370.2]。
5.6.22. N−(3−((3−(5−アセチルチオフェン−2−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)プロピル)−N−イソプロピルアセトアミドの合成
パートA. N1−(3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)プロパン−1,3−ジアミン
プロピレンジアミン[109−76−2](7.5mL、90.3mmol)をトルエン(18.1mL)中の3−ブロモ−6−クロロ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン[13526−66−4](2.1g、9.0mmol)の撹拌懸濁液に添加して、N2ブランケット下において7日間加熱還流した後、1N水酸化ナトリウム水溶液と酢酸エチルとで分配した。抽出物を水で洗浄した後、蒸発させ、1.1gの黄色半固体を得た。LRMS(ESI)m/z 270.0/272.0[(M+H)]+、C9H12BrN5についての算出値:270.13。
パートB. N1−(3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−N3−イソプロピルプロパン−1,3−ジアミン
アセトン[67−64−1](2.0mL、43.5mmol)と、続いて粉末状の活性化した4Åの分子篩とを、メタノール(4.8mL)中のN1−(3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)プロパン−1,3−ジアミン(367.2mg、1.4mmol)の溶液に添加した。反応槽を閉め、混合物を迅速に常温で17時間撹拌した後、その内容物をメタノール(50mL)中の水素化ホウ素ナトリウム[16940−66−2](0.3g、6.9mmol)の撹拌懸濁液へと迅速に移した。1時間後、混合物を重力によって濾過し、濾液を蒸発させた。次いで粗生成物を酢酸エチル中に取り、ブラインで洗浄して、乾燥させ(MgSO4)、蒸発させて196.9mgの黄色固体を得た。LRMS(ESI)m/z 312.0/314.0[(M+H)]+、C12H18BrN5についての算出値:312.21。
パートC. N−(3−((3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)プロピル)−N−イソプロピルアセトアミド
塩化アセチル[75−36−5](1.0mL、14.1mmol)を、ピリジン(6.5mL)中のN1−(3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−N3−イソプロピルプロパン−1,3−ジアミン(196.9mg、0.6mmol)の常温の溶液に少量ずつ添加して、N2ブランケット下において17時間撹拌した。ピリジンを反応混合物から蒸発させ、残渣を5%(w/v)重炭酸ナトリウム水溶液と酢酸エチルとで分配した。有機相をブラインで洗浄して、乾燥させ(MgSO4)、蒸発させて219.2mgの暗色油を得た。LRMS(ESI)m/z 354.1/356.1[(M+H)]+、C14H20BrN5Oについての算出値:354.25。
パートD. N−(3−((3−(5−アセチルチオフェン−2−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)プロピル)−N−イソプロピルアセトアミド
25mL容の丸底フラスコに入ったN−(3−((3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)プロピル)−N−イソプロピルアセトアミド(219.2mg、0.6mmol)、(5−アセチルチオフェン−2−イル)ボロン酸[206551−43−1](128.4mg、0.8mmol)、三塩基性リン酸カリウム一水和物[27176−10−9](266.5mg、1.3mmol)、及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロ−パラジウム(II)ジクロロメタン錯体[95464−05−4](53.6mg、0.1mmol)の混合物に30%(v/v)の1,2−ジメトキシエタン水溶液(13mL)及び磁気撹拌子を加えた。反応ポットを還流冷却器に取り付けて、常温油浴に入れ、急速撹拌しながらシステムを10回の排気/N2ブランケットサイクルに供した。急速撹拌したN2ブランケット反応物を85℃の油浴温度に17時間加熱した後、冷却して、ブラインと酢酸エチルとで分配した。相分離した抽出物を乾燥させ(MgSO4)、蒸発させて暗褐色固体を得た。生成物を分取RP−HPLCによって精製した。精製したクロマトグラフィー画分を合わせて、飽和重炭酸ナトリウム水溶液と酢酸エチルとで分配した。有機抽出物を乾燥させ(CaSO4)、蒸発させて45.7mgの黄色固体としてN−(3−((3−(5−アセチルチオフェン−2−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)プロピル)−N−イソプロピルアセトアミドを得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.05〜1.20(m,4H)1.24(br.s.,1H)1.86〜2.03(m,4H)2.49〜2.56(m,6H)3.24〜3.48(m,5H)6.76(dd,J=9.73、1.14Hz,1H)7.33〜7.43(m,1H)7.79〜7.84(m,1H)7.97(d,J=4.04Hz,1H)8.14(d,J=5.05Hz,1H)。LRMS(ESI)m/z 400.2[(M+H)]+、C20H25N5O2Sについての算出値:399.52。
5.6.23. 6−(6−ブチルアミノ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−1−オンの合成
3−ブロモ−N−ブチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミン(160mg、0.61mmol)、(1−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−イル)ボロン酸(200mg、0.73mmol)、ジクロロ[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロロメタン付加物(50mg、0.06mmol)、リン酸カリウム(250mg、1.2mmol)、DME(1.5mL)及びH2O(0.5mL)の混合物を封止した円錐型の槽内において160℃で360秒、マイクロ波照射によって加熱した。有機層を分離して、水層を酢酸エチル(2mL)で抽出した。合わせた有機層を減圧下で濃縮して油を得て、それを逆相HPLCによって精製して、白色固体として6−(6−ブチルアミノ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−1−オン(90mg、44%)を得た:1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 8.11〜8.20(m,2H)、7.94(d,J=8.2Hz,1H)、7.84(s,1H)、7.57(d,J=9.7Hz,1H)、6.67(d,J=9.7Hz,1H)、3.50(t,J=6.7Hz,2H)、3.34(t,J=7.2Hz,2H)、3.00(t,J=6.6Hz,2H)、1.60〜1.75(m,2H)、1.36〜1.50(m,2H)、0.95(t,J=7.4Hz,3H);LCMS(ESI)m/e 336.2[(M+H)+、C19H22N5Oについての算出値336.2]。
5.6.24. 3−(6−アミノピリジン−3−イル)−N−ブチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミンの合成
3−ブロモ−N−ブチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミン(75mg、0.28mmol)、tert−ブチル(5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−イル)カルバメート(107mg、0.33mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(10mg、0.014mmol)及びリン酸カリウム(58mg、0.42mmol)の混合物に3:1のアセトニトリル/水(2mL)を添加した。得られた混合物を145℃(マイクロ波)で1000秒加熱した。次いで反応物を濾過濃縮した。最後に残渣を分取HPLC(中性)によって精製して、黄色固体として3−(6−アミノピリジン−3−イル)−N−ブチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミン(50.3mg、収率47%)を得た:1H NMR(メタノール−d4)δ:8.72(d,J=1.8Hz,1H)、8.08(dd,J=8.7、2.3Hz,1H)、7.58(s,1H)、7.52(d,J=9.7Hz,1H)、6.58〜6.66(m,2H)、4.78〜4.88(m,11H)、3.27〜3.33(m,3H)、1.62(d,J=7.1Hz,2H)、1.42(d,J=7.9Hz,2H)、0.91〜0.97(m,3H);LRMS(ESI)m/e 283.4[(M+H)+、C15H19N6についての算出値283.2]。
5.6.25. ブチル−{3−[4−(tert−ブチルアミノ−メチル)−2−フルオロ−フェニル]−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル}−アミンの合成
パートA. 4−(6−ブチルアミノ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3−フルオロ−ベンズアルデヒド
3−ブロモ−N−ブチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミン(810mg、3.0mmol)、2−フルオロ−4−ホルミルフェニルボロン酸(1.2g、7.5mmol)、ジクロロ[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロロメタン付加物(200mg、0.30mmol)、リン酸カリウム(1.9g、9.0mmol)、DME(9mL)及びH2O(3mL)の混合物を、封止した槽内において12時間80℃に維持した。有機層を分離して減圧下で濃縮して黄色固体を得て、それを逆相HPLCによって精製し白色固体として4−(6−ブチルアミノ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3−フルオロ−ベンズアルデヒド(600mg、64%)を得た:1H NMR(400MHz,CDCl3)δ ppm 10.02(d,J=1.8Hz,1H)、8.84〜8.93(m,1H)、8.12(d,J=4.3Hz,1H)、7.79(dd,J=8.1、1.5Hz,1H)、7.68〜7.76(m,2H)、6.55(d,J=9.6Hz,1H)、3.43(td,J=7.1、5.6Hz,2H)、1.67〜1.78(m,2H)、1.49(dq,J=15.0、7.4Hz,2H)、1.01(t,J=7.3Hz,3H);LCMS(ESI)m/e 313.1[(M+H)+、C17H18FN4Oについての算出値313.1]。
パートB. ブチル−{3−[4−(tert−ブチルアミノ−メチル)−2−フルオロ−フェニル]−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル}−アミン
4−(6−ブチルアミノ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3−フルオロ−ベンズアルデヒド(120mg、0.40mmol)及びジクロロエタン(DCE、4mL)の混合物をtert−ブチルアミン(0.050mL、0.50mmol)で処理して、得られた反応混合物を20分間室温に維持した。次いで反応物をナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(170mg、0.80mmol)で処理して、LCMSによってアルデヒドの完全な消費が示されるまで得られた混合物を維持した。反応物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液でクエンチして、層を分離し、水層をジクロロメタン(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を水(20mL)及びブライン(20mL)で洗浄した後、乾燥させ(MgSO4)、濾過濃縮して残渣を得て、それを逆相HPLCによって精製し、白色固体としてブチル−{3−[4−(tert−ブチルアミノ−メチル)−2−フルオロ−フェニル]−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル}−アミン(98mg、67%)を得た:1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 8.21(dd,J=12.3、1.5Hz,1H)、7.93(dd,J=8.0、1.7Hz,1H)、7.82(s,1H)、7.58(d,J=9.7Hz,1H)、7.50(t,J=8.0Hz,1H)、6.68(d,J=9.7Hz,1H)、4.02(s,2H)、3.34(t,J=7.2Hz,2H)、1.84(s,1H)、1.61〜1.71(m,2H)、1.39〜1.50(m,2H)、1.32(s,9H)、1.25〜1.30(m,1H)、0.91〜0.99(m,3H);LCMS(ESI)m/e 370.2[(M+H)+、C21H29FN5についての算出値370.2]。
5.6.26. ブチル−[3−(1H−インダゾール−5−イル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−アミンの合成
3−ブロモ−N−ブチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミン(140mg、0.50mmol)、(1H−インダゾール−5−ボロン酸ピナコールエステル(150mg、0.60mmol)、ジクロロ−ビス(トリフェニルホスフィノ)パラジウム(II)(20mg、0.025mmol)、炭酸カリウム(110mg、0.75mmol)、アセトニトリル(1.5mL)及びH2O(0.5mL)の混合物を、封止した円錐型の槽内において160℃で1000秒、マイクロ波照射によって加熱した。有機層を分離して、水層を酢酸エチル(2mL)で抽出した。合わせた有機層を減圧下で濃縮して油を得て、それを逆相HPLCによって精製し白色固体としてブチル−[3−(1H−インダゾール−5−イル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−アミン(100mg、65%)を得た:1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 8.62〜8.68(m,1H)、8.13〜8.20(m,2H)、8.02(dd,J=8.8、1.5Hz,1H)、7.94(d,J=9.9Hz,1H)、7.72(d,J=8.8Hz,1H)、7.21(d,J=9.9Hz,1H)、3.43(t,J=7.2Hz,2H)、1.66〜1.79(m,2H)、1.49(dq,J=15.1、7.4Hz,2H)、0.99(t,J=7.5Hz,3H);LCMS(ESI)m/e 307.2[(M+H)+、C17H19N6についての算出値307.2]。
5.6.27. (3−{[3−(5−アセチル−チオフェン−2−イル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−メチル−アミノ}−プロピル)−カルバミン酸tert−ブチルエステルの合成
パートA. N−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−N’−メチル−プロパン−1,3−ジアミン及びN*1*−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−N*1*−メチル−プロパン−1,3−ジアミン
3−ブロモ−6−クロロ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン[13526−66−4](1.0g、4.5mmol)をN−メチル−プロパン−1,3−ジアミン[6291−84−5](8.0mL、77.3mmol)に溶解して、その溶液を65℃でN2ブランケット下において4時間撹拌した後、飽和重炭酸ナトリウム水溶液と酢酸エチルとで分配した。有機抽出物を乾燥させ(MgSO4)、濾過して、蒸発させ表題の化合物の混合物として1.31gの黄色油を得た。LRMS(ESI)m/z 284.0/286.0[(M+H)]+、C10H14BrN5についての算出値:284.16。LRMS(ESI)m/z 284.0/286.0[(M+H)]+、C10H14BrN5についての算出値:284.16。
パートB. N−{3−[(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−メチル−アミノ]−プロピル}−2,2,2−トリフルオロ−アセトアミド
N−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−N’−メチル−プロパン−1,3−ジアミン及びN*1*−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−N*1*−メチル−プロパン−1,3−ジアミン(1.31g、4.6mmol)の混合物を酢酸エチル(46mL)に撹拌しながら溶解した。トリフルオロ酢酸無水物[407−25−0](6.4mL、46.1mmol)を常温の撹拌溶液にゆっくりと添加して、反応物を50℃で8時間加熱し完全なトリフルオロアセチル化を確実なものにした。反応物をブラインで洗浄して、乾燥させ(MgSO4)、蒸発させてフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、50%(v/v)アセトン/ヘキサンで溶出)にかけて、2つの十分に分割された生成物を単離した:Rf=0.35(所望のモノ−トリフルオロアセチル化生成物)及びRf=0.53(ジ−トリフルオロアセチル化生成物)。Rf=0.53の構成要素のクロマトグラフィー画分を合わせて、蒸発させて0.87gの黄色固体を得た。Rf=0.35の構成要素のクロマトグラフィー画分(所望の生成物)を合わせて、蒸発させて0.54gの透明な黄色油を得た。LRMS(ESI)m/z 380.0/382.0[(M+H)]+、C12H13BrF3N5Oについての算出値:380.17
パートC. {3−[(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−メチル−アミノ]−プロピル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル
水(10mL)をメタノール(10mL)中のN−{3−[(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−メチル−アミノ]−プロピル}−2,2,2−トリフルオロ−アセトアミド(0.5g、1.4mmol)及び炭酸カリウム[584−08−7](1.1g、8.0mmol)の混合物に添加して、常温で3日間撹拌した。混合物を蒸発乾固して、残渣を酢酸エチル中でトリチュレートした。酢酸エチル懸濁液からその不溶性固体を瀘別して、それにジ−tert−ブチルジカーボネート[24424−99−5](0.3g、1.5mmol)及びN−メチルモルホリン[109−02−4](0.5mL、4.3mmol)を添加して、反応物を一晩撹拌し、ブラインで洗浄して、乾燥させ(MgSO4)、蒸発させて0.5gの透明な黄色油を得た。LRMS(ESI)m/z 384.1/386.1[(M+H)]+、C15H22BrN5O2についての算出値:384.28。
パートD. (3−{[3−(5−アセチル−チオフェン−2−イル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−メチル−アミノ}−プロピル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル
(3−{[3−(5−アセチル−チオフェン−2−イル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−メチル−アミノ}−プロピル)−カルバミン酸tert−ブチルエステルは、実施例5.6.17に詳述された手順と同様に、30%(v/v)の1,2−ジメトキシエタン水溶液(30mL)中の{3−[(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−メチル−アミノ]−プロピル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.5g、1.3mmol)、5−アセチル−2−チオフェンボロン酸[206551−43−1](0.3g、1.5mmol)、三塩基性リン酸カリウム一水和物[27176−10−9](0.5g、2.5mmol)、及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン錯体[95464−05−4](0.1g、0.1mmol)の混合物から単離調製して0.16gの黄色粉末を得た(mp.148℃〜149℃)。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.37(s,9H)1.78(quin,J=6.95Hz,2H)2.54(s,3H)3.05(q,J=6.57Hz,2H)3.17(s,3H)3.61(t,J=7.20Hz,2H)6.88(br.s.,1H)7.12(d,J=9.85Hz,1H)7.82(d,J=4.29Hz,1H)7.92(d,J=9.85Hz,1H)7.97(d,J=4.04Hz,1H)8.20(s,1H)。LRMS(ESI)m/z 430.1[(M+H)]+、C21H27BN5O3Sについての算出値:429.55。
5.6.28. N−[3−(5−アミノメチル−チオフェン−2−イル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−N’−メチル−N’−フェニル−エタン−1,2−ジアミンの合成
パートA. N1−(3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−N3−メチル−N3−フェニルプロパン−1,3−ジアミン
300mg(1.389mmol)の3−ブロモ−6−フルオロイミダゾ[1,2−b]ピリダジンに、N1−メチル−N1−フェニルプロパン−1,3−ジアミン(456mg、2.778mmol)Cs2CO3(903mg、2.778mmol)及び10mLのDMFを添加した。この混合物を室温で一晩撹拌する。この混合物を30mLのEtOAc及び15mLの水で希釈した。有機層をブラインで洗浄して、MgSO4で乾燥させた。この有機層を濃縮して、0%→10% MeOH/DCMで溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO)を使用して精製し301mg(60%)の生成物を得た。
パートB. N−[3−(5−アミノメチル−チオフェン−2−イル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−N’−メチル−N’−フェニル−エタン−1,2−ジアミン
パートAで得られた単離生成物を、実施例5.6.19に記載の鈴木反応によって(4−(アミノメチル)フェニル)ボロン酸とカップリングさせ、収率56%で表題の化合物を得た。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 2.14(t,J=7.06Hz,2H)3.08(s,3H)3.53〜3.69(m,4H)4.27(s,2H)6.75(t,J=7.28Hz,1H)6.85〜6.93(m,3H)7.26(t,J=8.05Hz,2H)7.65(d,J=8.38Hz,2H)7.80(d,J=9.70Hz,1H)7.95(s,1H)8.38(d,J=8.38Hz,2H);LRMS(ESI)m/e 387.0[(M+H)+、C23H26N6についての算出値386.0]。
5.6.29. ブチル−[3−(1H−イミダゾール−4−イル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−アミンの合成
パートA. (6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)ボロン酸
予め冷却させた(−78℃)3−ブロモ−N−ブチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミン(200mg、0.74mmol)及びテトラヒドロフラン(4mL)の溶液をn−ブチルリチウム(1.2mL、1.6M、1.9mmol)で滴下処理した。得られた反応混合物を5分間−78℃に維持した後、トリス(イソプロピル)ボレート(0.21mL、0.89mmol)で滴下処理して、2.5時間−78℃に維持した。反応物をH2O(1mL)でクエンチして、室温まで温めた。有機揮発物を減圧下で除去し、白色の沈殿が形成されるまで水層を1N HClで酸性化した。固体を濾過により回収して白色固体として(6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)ボロン酸(100mg、58%)を得た:1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 7.56(d,J=9.9Hz,1H)、7.39(s,1H)、6.66(d,J=9.9Hz,1H)、3.25〜3.35(m,2H)、1.60〜1.75(m,1H)、1.37〜1.58(m,1H)、0.94〜1.08(m,1H);LCMS(ESI)m/e 235.2[(M+H)+、C10H15BN4O2についての算出値235.1]。
パートB. ブチル−[3−(1H−イミダゾール−4−イル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−アミン
(6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)ボロン酸(120mg、0.5mmol)、4−ブロモ−1H−イミダゾール(75mg、0.5mmol)、ジクロロ[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロロメタン付加物(40mg、0.050mmol)、リン酸カリウム(210mg、1.0mmol)、DME(1.5mL)及びH2O(0.5mL)の混合物を、封止した円錐型の槽内において140℃で600秒、マイクロ波照射によって加熱した。有機層を分離して、水層を酢酸エチル(2mL)で抽出した。合わせた有機層を減圧下で濃縮して油を得て、それを逆相HPLCによって精製し白色固体としてブチル−[3−(1H−イミダゾール−4−イル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−アミン(95mg、72%)を得た:1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 7.99(br.s.,1H)、7.82(d,J=1.0Hz,2H)、7.60(d,J=9.6Hz,1H)、6.68(d,J=9.6Hz,1H)、3.44(t,J=7.1Hz,2H)、1.69〜1.82(m,2H)、1.46〜1.60(m,2H)、1.03(t,J=7.3Hz,3H);LCMS(ESI)m/e 257.2[(M+H)+、C13H17N6についての算出値257.1]。
5.6.30. 3−(4−(アミノメチル)−3−フルオロフェニル)−N−ブチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミンの合成
パートA. tert−ブチル4−ブロモ−2−フルオロベンジルカルバメート
1:1の1,4−ジオキサン/水(8mL)中の(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)メタンアミン一HCl塩(336mg、1.4mmol)の溶液に、トリエチルアミン(312mg、3.08mmol)及びジ−tert−ブチルジカーボネート(366mg、1.68mmol)を添加した。反応物を2日間室温に維持した後、飽和重炭酸ナトリウム溶液(8mL)でクエンチして、酢酸エチル(8mL)で3回抽出した。合わせた有機層をブライン(8mL)で洗浄し硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濾過濃縮して、白色固体としてtert−ブチル4−ブロモ−2−フルオロベンジルカルバメート(419mg 収率96%)を得た:1H NMR(クロロホルム−d)δ:7.05〜7.29(m,3H)、3.65(s,2H)、1.39(s,9H);LRMS(ESI)m/e 304.0[(M+H)+、C12H16BrFNO2についての算出値304.0]。
パートB. tert−ブチル2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンジルカルバメート
tert−ブチル4−ブロモ−2−フルオロベンジルカルバメート(419mg、1.38mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(385mg、1.52mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(101mg、0.138mmol)、酢酸カリウム(406mg、4.13mmol)及び1,4−ジオキサン(10mL)の混合物を80℃で18時間撹拌した。次いで反応物を濾過濃縮して残渣を得て、それをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中、0%→30%の酢酸エチル)によって精製して透明な油としてtert−ブチル2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンジルカルバメート(293mg、収率61%)を得た:1H NMR(クロロホルム−d)δ:7.51〜7.62(m,1H)、7.47(d,J=10.4Hz,1H)、7.35(t,J=7.2Hz,1H)、4.39(d,J=5.3Hz,2H)、1.46(s,9H)、1.33〜1.38(m,12H)。
パートC. tert−ブチル4−(6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−2−フルオロベンジルカルバメート
3−ブロモ−N−ブチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミン(187mg、0.7mmol)、tert−ブチル2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンジルカルバメート(293mg、1.2mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(24mg、0.034mmol)及び三リン酸カリウム(144mg、1.04mmol)の混合物に、3:1のアセトニトリル/水(3mL)を添加した。得られた混合物を145℃(マイクロ波)で800秒加熱した。次いで反応物を濾過濃縮した。残渣をメタノールに溶解した後、再び濾過した。最後に濾液を分取HPLC(中性)によって精製して、白色固体としてtert−ブチル4−(6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−2−フルオロベンジルカルバメート(110mg、収率38%)を得た:1H NMR(クロロホルム−d)δ:8.02(dd,J=11.9、1.3Hz,1H)、7.78〜7.89(m,2H)、7.74(d,J=9.6Hz,1H)、7.43(t,J=8.0Hz,1H)、7.28(s,2H)、6.52(d,J=9.6Hz,1H)、4.95(br.s.,1H)、4.31〜4.57(m,3H)、3.45(td,J=7.1、5.6Hz,2H)、1.68〜1.80(m,2H)、1.02(t,J=7.3Hz,3H);LRMS(ESI)m/e 414.3[(M+H)+、C22H29FN5O2についての算出値414.2]。
パートD. 3−(4−(アミノメチル)−3−フルオロフェニル)−N−ブチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミン
tert−ブチル4−(6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−2−フルオロベンジルカルバメート(91mg、0.22mmol)の溶液を0℃に冷却して、塩化アセチル(518mg、6.6mmol)で処理した。反応物を一晩室温に維持した。得られた溶液を減圧下で濃縮して、白色固体として3−(4−(アミノメチル)−3−フルオロフェニル)−N−ブチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミンHCl塩(75mg、収率88%)を得た:1H NMR(メタノール−d4)δ:8.38(s,1H)、8.23(d,J=11.4Hz,1H)、8.05(d,J=7.8Hz,1H)、8.00(d,J=9.9Hz,1H)、7.74(t,J=7.8Hz,1H)、7.30(d,J=9.9Hz,1H)、4.31(s,2H)、3.43(t,J=7.1Hz,2H)、1.65〜1.84(m,2H)、1.42〜1.59(m,2H)、1.01(t,J=7.3Hz,3H);LRMS(ESI)m/e 314.4[(M+H)+、C17H21FN5についての算出値314.2]。
5.6.31. [3−(4−アミノメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−ブチル−メチル−アミンの合成
パートA. (3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−ブチル−メチル−アミン
N−メチルブチルアミン[110−68−9](3.0mL、24.3mmol)及びヒューニッヒ塩基[7087−68−5](0.6mL、3.5mmol)中の3−ブロモ−6−クロロ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン[13526−66−4](522.9mg、2.3mmol)の原溶液(neat solution)をN2ブランケット下において65℃で一晩撹拌した後、蒸発させて0.9gの黄色固体を得て、それを更に精製することなく次の工程に使用した。LRMS(ESI)m/z 283.1/285.1[(M+H)]+、C11H15BrN4についての算出値:283.17。
パートB. [3−(4−アミノメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−ブチル−メチル−アミン
25mL容の丸底フラスコに入った(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−ブチル−メチル−アミン(377.7mg、1.3mmol)、4−アミノメチルフェニルボロン酸塩酸塩[75705−21−4](302.4mg、1.6mmol)、三塩基性リン酸カリウム一水和物[27176−10−9](612.7mg、2.7mmol)、及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン錯体[95464−05−4](110.4mg、0.1mmol)の混合物に、30%(v/v)の1,2−ジメトキシエタン水溶液(15mL)及び磁気撹拌子を加えた。反応ポットを還流冷却器に取り付けて、常温油浴に入れ、急速撹拌しながらシステムを10回の排気/N2ブランケットサイクルに供した。急速撹拌したN2ブランケット反応物を85℃の油浴温度に17時間加熱した後、冷却して、ブライン(3N 水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを10に調整)と酢酸エチルとで分配した。相分離した抽出物を乾燥させ(CaSO4)、蒸発させてフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、10%(v/v)メタノール/酢酸エチル中の1% NH4OHで溶出)にかけて、褐色固体を単離して、それをヘプタン中でトリチュレートして褐色固体を沈殿させた。次いでトリチュレーション溶媒を蒸発させて、41.8mgの白色固体として[3−(4−アミノメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−ブチル−メチル−アミンを得た(mp.99℃〜101℃)。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 0.94(t,J=7.33Hz,3H)1.30〜1.42(m,2H)1.47〜1.70(m,2H)1.90(br.s.,1H)3.10(s,3H)3.51〜3.57(m,2H)3.75(s,2H)7.05(d,J=9.85Hz,1H)7.42(d,J=8.34Hz,2H)7.85(d,J=10.11Hz,1H)7.92(s,1H)8.14(d,J=8.34Hz,2H)。LRMS(ESI)m/z 310.3[(M+H)]+、C18H23N5についての算出値:309.42。
5.6.32. N−ブチル−3−(イソインドリン−5−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミンの合成
パートA. tert−ブチル5−(6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)イソインドリン−2−カルボキシレート
(6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)ボロン酸(47mg、0.2mmol)、tert−ブチル5−ブロモイソインドリン−2−カルボキシレート(47mg、0.16mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(7mg、0.01mmol)及び三リン酸カリウム(41mg、0.3mmol)の混合物に、3:1のアセトニトリル/水(3mL)を添加した。得られた混合物を145℃(マイクロ波)で800秒加熱した。次いで反応物を濾過濃縮した。残渣をメタノールに溶解した後、再び濾過した。最後に濾液を分取HPLC(中性)によって精製して、白色固体としてtert−ブチル5−(6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)イソインドリン−2−カルボキシレート(43mg、収率66%)を得た:1H NMR(メタノール−d4)δ:8.15(d,J=10.9Hz,1H)、8.00〜8.08(m,1H)、7.75(s,1H)、7.59(d,J=9.6Hz,1H)、7.35(t,J=9.1Hz,1H)、6.68(d,J=9.9Hz,1H)、4.69(br.s.,4H)、3.37(d,J=7.3Hz,2H)、1.65〜1.78(m,2H)、1.56(s,9H)、1.45〜1.53(m,2H)、1.02(td,J=7.3、2.3Hz,3H);LRMS(ESI)m/e 408.3[(M+H)+、C23H30N5O2についての算出値408.2]。
パートB. N−ブチル−3−(イソインドリン−5−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミン
tert−ブチル5−(6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)イソインドリン−2−カルボキシレート(38mg、0.09mmol)の溶液を0℃に冷却して、塩化アセチル(220mg、2.8mmol)で処理した。反応物を一晩室温に維持した。得られた溶液を減圧下で濃縮して、白色固体としてN−ブチル−3−(イソインドリン−5−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミン塩酸塩(12mg、収率35%)を得た:1H NMR(メタノール−d4)δ:8.26(s,1H)、8.17〜8.21(m,2H)、7.98(d,J=10.1Hz,1H)、7.65(d,J=8.6Hz,1H)、7.27(d,J=9.9Hz,1H)、4.76(s,4H)、3.36〜3.45(m,2H)、1.63〜1.81(m,2H)、1.40〜1.56(m,2H)、1.00(t,J=7.3Hz,3H);LRMS(ESI)m/e 308.4[(M+H)+、C18H22N5についての算出値308.2]。
5.6.33. 1−{3−[3−(4−アミノメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ]−プロピル}−ピロリジン−2−オンの合成
パートA. 1−(3−((3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)プロピル)ピロリジン−2−オン
3−ブロモ−6−フルオロイミダゾ[1,2−b]ピリダジンを、実施例5.6.29のN1−(3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−N3−メチル−N3−フェニルプロパン−1,3−ジアミンの合成に使用したのと同じ反応条件下において1−(3−アミノプロピル)ピロリジン−2−オンでアルキル化して、68%の生成物を得た。
パートB. 1−{3−[3−(4−アミノメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ]−プロピル}−ピロリジン−2−オン
さらに実施例5.6.19に記載の鈴木カップリング条件を用いて、1−(3−((3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)プロピル)ピロリジン−2−オンを(4−(アミノメチル)フェニル)ボロン酸とカップリングさせ、64%の収率で表題の生成物を得た。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 1.94〜2.09(m,4H)2.33〜2.43(m,2H)3.36〜3.53(m,6H)4.16(s,2H)6.74(d,J=9.60Hz,1H)7.57(m,J=8.34Hz,2H)7.65(d,J=9.60Hz,1H)7.81(s,1H)8.25(m,J=8.34Hz,2H);LRMS(ESI)m/e 365.0[(M+H)+、C20H24N6Oについての算出値364.0]。
5.6.34. 5−(6−((3−(2−オキソピロリジン−1−イル)プロピル)アミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)チオフェン−2−カルボキサミドの合成
パートA. 5−(6−((3−(2−オキソピロリジン−1−イル)プロピル)アミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)チオフェン−2−カルボン酸
実施例5.6.19に記載の手順を用いた5−ボロノチオフェン−2−カルボン酸と1−(3−((3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)プロピル)ピロリジン−2−オンとの鈴木カップリングによって、64%の表題の化合物が得られた。
パートB. N−(2,4−ジメトキシベンジル)−5−(6−((3−(2−オキソピロリジン−1−イル)プロピル)アミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)チオフェン−2−カルボキサミド
カルボン酸と2,4−ジメトキシ−ベンジルアミンとのアミドカップリング反応によって、83%の生成物が得られた。
パートC. 5−(6−((3−(2−オキソピロリジン−1−イル)プロピル)アミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)チオフェン−2−カルボキサミド
1mLのDCMに溶解した50mg(0.094mmol)のN−(2,4−ジメトキシベンジル)−5−(6−((3−(2−オキソピロリジン−1−イル)プロピル)アミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)チオフェン−2−カルボキサミドに、5mLのTFAを添加した。得られた溶媒を室温で0.5時間撹拌した後、濃縮した。それを分取HPLCで精製して、26mg(72%)の所望の生成物を得た。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 2.04(quin,J=7.39Hz,4H)2.33〜2.41(m,2H)3.45〜3.60(m,6H)6.76(d,J=9.85Hz,1H)7.64〜7.72(m,2H)7.75(d,J=4.04Hz,1H)7.94(s,1H);LRMS(ESI)m/e 385.0[(M+H)+、C18H20N6O2Sについての算出値384.0]。
5.6.35. N−(2−アミノエチル)−4−(6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)ベンズアミドの合成
パートA. メチル4−(6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)ベンゾエート
3−ブロモ−N−ブチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミン(386mg、1.43mmol)、(4−(メトキシカルボニル)フェニル)ボロン酸(310mg、1.72mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(50mg、0.07mmol)及び炭酸カリウム(296mg、2.15mmol)の混合物に、3:1のアセトニトリル/水(5mL)を添加した。得られた混合物を145℃(マイクロ波)で800秒加熱した。次いで反応物を濾過濃縮した。残渣をメタノールに溶解した後、再び濾過した。最後に濾液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の50%酢酸エチル)によって精製して、黄色固体としてメチル4−(6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)ベンゾエート(312mg、収率67%)を得た:1H NMR(クロロホルム−d)δ:8.22〜8.34(m,2H)、8.09〜8.20(m,2H)、7.93(s,1H)、7.71(d,J=9.6Hz,1H)、6.51(d,J=9.6Hz,1H)、3.97(s,3H)、3.41〜3.53(m,2H)、1.72(t,J=7.2Hz,2H)、1.50(dd,J=15.0、7.5Hz,2H)、1.02(t,J=7.5Hz,3H);LRMS(ESI)m/e 325.2[(M+H)+、C18H21N4O2についての算出値325.2]。
パートB. N−(2−アミノエチル)−4−(6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)ベンズアミド
トルエン(2mL)中のメチルアルミニウム(ヘキサン中、2.0M、0.31mL、0.62mmol)の溶液を0℃に冷却した。次いで撹拌溶液にエタン−1,2−ジアミン(37.4mg、0.62mmol)、及びトルエン(1mL)中のメチル4−(6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)ベンゾエート(126mg、0.39mmol)の溶液をそれぞれ滴加した。得られた反応物を110℃で一晩還流させた後、0℃に冷却した。この溶液に水(0.05mL)、メタノール(0.2mL)及びクロロホルム(0.2mL)を滴加した。得られた混合物を蒸気浴で15分間還流させた後、硫酸ナトリウムで濾過して濃縮した。残渣を分取HPLCによって精製して、黄色固体としてN−(2−アミノエチル)−4−(6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)ベンズアミド酢酸塩(5.7mg、収率4%)を得た:1H NMR(メタノール−d4)δ:8.27〜8.43(m,J=8.6Hz,2H)、7.95〜8.04(m,J=8.3Hz,2H)、7.89(s,1H)、7.65(d,J=9.6Hz,1H)、6.75(d,J=9.9Hz,1H)、3.68(t,J=5.9Hz,2H)、3.41(t,J=7.2Hz,2H)、3.16(br.s.,2H)、1.95(br.s.,5H)、1.73(t,J=7.1Hz,2H)、1.42〜1.61(m,2H)、1.02(t,J=7.3Hz,3H);LRMS(ESI)m/e 353.4[(M+H)+、C19H25N6Oについての算出値353.2]。
5.6.36. N−ブチル−3−(4−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミンの合成
トルエン(2mL)中のメチルアルミニウム(ヘキサン中、2.0M、0.31mL、0.62mmol)の溶液を0℃に冷却した。次いで撹拌溶液に、エタン−1,2−ジアミン(37.4mg、0.62mmol)、及びトルエン(1mL)中のメチル4−(6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)ベンゾエート(126mg、0.39mmol)の溶液をそれぞれ滴加した。得られた反応物を110℃で一晩還流させた後、0℃に冷却した。この溶液に水(0.05mL)、メタノール(0.2mL)及びクロロホルム(0.2mL)を滴加した。得られた混合物を蒸気浴で15分間還流させた後、硫酸ナトリウムで濾過して濃縮した。残渣を分取HPLCによって精製して、黄色固体としてN−ブチル−3−(4−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミン酢酸塩(3.9mg、収率3%)を得た:1H NMR(メタノール−d4)δ:8.46〜8.59(m,J=8.8Hz,2H)、8.01(s,1H)、7.93〜7.98(m,J=8.8Hz,2H)、7.67(d,J=9.9Hz,1H)、6.80(d,J=9.6Hz,1H)、4.13(s,4H)、3.42(t,J=7.1Hz,2H)、1.86〜2.05(m,6H)、1.74(t,J=7.2Hz,2H)、1.39〜1.61(m,2H)、1.03(t,J=7.3Hz,3H);LRMS(ESI)m/e 335.4[(M+H)+、C19H23N6についての算出値335.2]。
5.6.37. 3−(6−(アミノメチル)ピリジン−3−イル)−N−ブチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミンの合成
(6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)ボロン酸(36mg、0.15mmol)、(5−ブロモピリジン−2−イル)メタンアミン(35mg、0.18mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(5mg、0.01mmol)及び炭酸カリウム(31mg、0.23mmol)の混合物に3:1のアセトニトリル/水(3mL)を添加した。得られた混合物を145℃(マイクロ波)で800秒加熱した。次いで反応物を濾過濃縮した。残渣をメタノールに溶解した後、再び濾過した。最後に濾液を分取HPLCによって精製して、白色固体として3−(6−(アミノメチル)ピリジン−3−イル)−N−ブチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミン酢酸塩(13mg、収率29%)を得た:1H NMR(メタノール−d4)δ:8.64(d,J=8.3Hz,1H)、7.91(s,1H)、7.66(d,J=9.6Hz,1H)、6.77(d,J=9.9Hz,1H)、3.39(t,J=7.1Hz,2H)、1.94(s,4H)、1.71(t,J=7.3Hz,2H)、1.41〜1.58(m,2H)、1.01(t,J=7.5Hz,3H);LRMS(ESI)m/e 297.4[(M+H)+、C16H21N6についての算出値、297.2]。
5.6.38. {3−[3−(4−アミノメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ]−プロピル}−メチル−カルバミン酸イソプロピルエステルの合成
パートA. 2,2,2−トリフルオロ−N−(3−メチルアミノ−プロピル)−アセトアミド
トリフルオロ酢酸エチル[383−63−1](7.5mL、62.9mmol)を、無水THF(100mL)中のN1−メチルプロパン−1,3−ジアミン[6291−84−5](6.5mL、62.8mmol)の常温の溶液にゆっくりと添加した後、N2ブランケット下において17時間撹拌した。次いで反応溶液を蒸発させて12.3gの無色透明な液体を得た。LRMS(ESI)m/z 185.1[(M+H)]+、C6H11F3N2Oについての算出値:184.16。
パートB. メチル−[3−(2,2,2−トリフルオロ−アセチルアミノ)−プロピル]−カルバミン酸イソプロピルエステル
酢酸エチル(65mL)中の2,2,2−トリフルオロ−N−(3−メチルアミノ−プロピル)−アセトアミド(6.0g、32.4mmol)及びN−メチルモルホリン[109−02−4](7.1mL、64.6mmol)の急速撹拌した0℃のN2ブランケット溶液に、トルエン(32.4mL)中のクロロギ酸イソプロピルの1.0M溶液を10分かけて徐々に添加した。反応物を撹拌して、常温に一晩温め、その時点で反応物をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、蒸発させて9.0gの透明な黄色油を得た。LRMS(ESI)m/z 271.1[(M+H)]+、C10H17F3N2O3についての算出値:270.25。
パートC. (3−アミノ−プロピル)−メチル−カルバミン酸イソプロピルエステル
50%(v/v)メタノール/水(200mL)中のメチル−[3−(2,2,2−トリフルオロ−アセチルアミノ)−プロピル]−カルバミン酸イソプロピルエステル(9.0g、33.15mmol)及び炭酸カリウム[584−08−7]の懸濁液を常温でN2ブランケット下において17時間撹拌し、濾過して、濾液を蒸発させてその容量を低減した。得られた生成物水溶液を連続抽出器に入れ、酢酸エチルで2日間抽出した。酢酸エチル抽出物を乾燥させ(CaSO4)、蒸発させて6.3gの透明な黄色油を得た。LRMS(ESI)m/z 175.1[(M+H)]+、C8H18N2O2についての算出値:174.24。
パートD. [3−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ)−プロピル]−メチル−カルバミン酸イソプロピルエステル
(3−アミノ−プロピル)−メチル−カルバミン酸イソプロピルエステル(3.0g、17.0mmol)、3−ブロモ−6−クロロ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン[13526−66−4](723.7mg、3.1mmol)及びヒューニッヒ塩基[7087−68−5](0.6mL、3.2mmol)の撹拌混合物を85℃にN2ブランケット下において3日間加熱した後、シリカゲル上に予備吸着し(preabsorbed)、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、10%(v/v)メタノール/酢酸エチルで溶出)にかけて、1.0gの透明な黄色油を得た。LRMS(ESI)m/z 370.2/372.2[(M+H)]+、C14H20BrN5O2についての算出値:370.25。
パートE. {3−[3−(4−アミノメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ]−プロピル}−メチル−カルバミン酸イソプロピルエステル
50mL容の丸底フラスコに入った[3−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ)−プロピル]−メチル−カルバミン酸イソプロピルエステル(601.4mg、1.6mmol)、(4−(アミノメチル)フェニル)ボロン酸塩酸塩[75705−21−4](366.3mg、2.0mmol)、三塩基性リン酸カリウム一水和物[27176−10−9](1.1g、4.9mmol)、及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロ−パラジウム(II)ジクロロメタン錯体[95464−05−4](138.7mg、0.2mmol)の混合物に、30%(v/v)の1,2−ジメトキシエタン水溶液(12mL)及び磁気撹拌子を加えた。反応ポットを還流冷却器に取り付けて、常温油浴に入れ、急速撹拌しながらシステムを10回の排気/N2ブランケットサイクルに供した。急速撹拌したN2ブランケット反応物を85℃の油浴温度に17時間加熱した後、冷却して、ブライン(3N 水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを10に調整)と酢酸エチルとで分配した。相分離した抽出物を乾燥させ(MgSO4)、分取RP−HPLCによって精製した。精製したクロマトグラフィー画分を合わせて、飽和重炭酸ナトリウム水溶液と酢酸エチルとで分配した。有機抽出物を乾燥させ(CaSO4)、蒸発させて19.4mgの{3−[3−(4−アミノメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ]−プロピル}−メチル−カルバミン酸イソプロピルエステルを透明な黄色油として得た。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 1.12(br.s.,2H)1.17〜1.28(m,4H)1.84〜1.98(m,2H)2.90(s,2H)3.10〜3.21(m,1H)3.32〜3.43(m,3H)3.88(s,2H)4.78〜4.87(m,4H)6.69(d,J=9.60Hz,1H)7.45(d,J=8.34Hz,2H)7.61(d,J=9.60Hz,1H)7.69〜7.75(m,1H)8.12(dd,J=8.21、2.65Hz,2H)。13C NMR(100MHz,メタノール−d4)δ ppm 22.58、37.39、40.24、46.39、70.29、110.81、114.20、125.95、126.19、127.75、127.85、128.87、129.41、129.65、129.73、130.34、138.67、141.99、155.32。LRMS(ESI)m/z 397.3[(M+H)]+、C21H28N6O2についての算出値:396.50。
5.6.39. 5−(6−ブチルアミノ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−インダン−1−オンの合成
パートA. 5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−オン
5−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−オン(1.1g、5.0mmol)、ビス(ピナコラタ)ジボロン(1.9g、7.5mmol)、酢酸カリウム(2.5g、25mmol)、ジクロロ[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロロメタン付加物(400mg、0.5mmol)及びDMF(25mL)の混合物を12時間80℃に維持した。得られた混合物を室温に冷却した後、酢酸エチル(200mL)とH2O(240mL)とで分配した。層を分離し、水層を酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層をH2O及びブラインで洗浄した後、乾燥させ(MgSO4)、濾過濃縮して暗色残渣を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー(SiO2)によって精製し5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−オンを得た:1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 7.96(s,1H)、7.80〜7.84(m,1H)、7.74〜7.79(m,1H)、3.13〜3.20(m,2H)、2.69〜2.75(m,2H)、1.39(s,12H)。
パートB. 5−(6−ブチルアミノ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−インダン−1−オン
3−ブロモ−N−ブチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミン(400mg、1.5mmol)、5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−オン(770mg、3.0mmol)、ジクロロ[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロロメタン付加物(240mg、0.30mmol)、リン酸カリウム(1.0g、4.5mmol)、DME(6mL)及びH2O(2mL)の混合物を、封止した槽内において80℃で12時間加熱した。反応物を室温に冷却した後、有機層を分離して、減圧下で濃縮して油を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー(SiO2)によって精製して、5−(6−ブチルアミノ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−インダン−1−オン(410mg、85%)をピンク色固体として得た:1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 8.52(s,1H)、8.22(d,J=8.1Hz,1H)、8.07(s,1H)、7.78(s,1H)、7.65(d,J=8.1Hz,1H)、7.17(t,J=5.4Hz,1H)、6.75(d,J=9.6Hz,1H)、3.22〜3.42(m,3H)、3.05〜3.18(m,2H)、2.58〜2.71(m,2H)、1.58〜1.73(m,2H)、1.34〜1.51(m,2H)、0.89〜1.00(m,3H);LCMS(ESI)m/e 321.2[(M+H)+、C19H21N4Oについての算出値321.2]。
5.6.40. [3−(1−アミノ−インダン−5−イル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−ブチル−アミンの合成
5−(6−ブチルアミノ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−インダン−1−オン(50mg、0.16mmol)、酢酸アンモニウム(500mg)及びメタノール(5mL)の混合物を5分間室温に維持した後、シアノホウ素化水素ナトリウム(500mg)で処理した。得られた混合物を50℃に加熱して、16時間維持した後、室温に冷却して減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチルと飽和重炭酸ナトリウム水溶液とで分配した。層を分離して、水層を酢酸エチル(2回)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄した後、乾燥させ(MgSO4)、濾過濃縮して残渣を得て、それを逆相HPLCによって精製し[3−(1−アミノ−インダン−5−イル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−ブチル−アミン(26mg、52%)を白色固体として得た:1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 8.22(s,1H)、8.12(d,J=8.1Hz,1H)、7.78(s,1H)、7.54〜7.66(m,2H)、6.72(d,J=9.6Hz,1H)、4.77〜4.83(m,1H)、3.38(t,J=7.2Hz,2H)、3.18〜3.30(m,1H)、3.01〜3.13(m,1H)、2.59〜2.73(m,1H)、2.06〜2.22(m,1H)、1.72(quin,J=7.4Hz,2H)、1.43〜1.57(m,2H)、1.02(t,J=7.3Hz,3H);LCMS(ESI)m/e 322.3[(M+H)+、C19H24N5についての算出値322.2]。
5.6.41. N−ブチル−3−(4−(1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミンの合成
トルエン(2mL)中のメチルアルミニウム(ヘキサン中2.0M、0.32mL、0.64mmol)の溶液を0℃に冷却した。次いで撹拌溶液にプロパン−1,3−ジアミン(48mg、0.64mmol)、及びトルエン(1mL)中のメチル4−(6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)ベンゾエート(130mg、0.4mmol)の溶液をそれぞれ滴加した。得られた反応物を110℃で一晩還流させた後、0℃に冷却した。この溶液に水(0.05mL)、メタノール(0.2mL)及びクロロホルム(0.2mL)を滴加した。得られた混合物を蒸気浴で15分間還流させた後、硫酸ナトリウムで濾過して濃縮した。残渣を分取HPLCによって精製して、N−ブチル−3−(4−(1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミン酢酸塩(23.3mg、収率17%)を白色固体として得た:1H NMR(メタノール−d4)δ:8.42〜8.56(m,J=8.6Hz,2H)、7.96(s,1H)、7.75〜7.86(m,J=8.6Hz,2H)、7.66(d,J=9.6Hz,1H)、6.78(d,J=9.9Hz,1H)、3.64(t,J=5.8Hz,4H)、3.41(t,J=7.1Hz,2H)、2.16(t,J=5.7Hz,2H)、1.94(s,5H)、1.73(t,J=7.2Hz,2H)、1.42〜1.58(m,2H)、1.02(t,J=7.3Hz,3H);LRMS(ESI)m/e 349.5[(M+H)+、C20H24N6についての算出値349.2]。
5.6.42. 1−(5−{6−[3−(2−メチル−ピペリジン−1−イル)−プロピルアミノ]−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル}−チオフェン−2−イル)−エタノンの合成
パートA. 3−ブロモ−N−(3−(2−メチルピペリジン−1−イル)プロピル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミン
400mg(1.852mmol)のフッ化アリールに、1−(3−アミノプロピル)ピロリジン−2−オン(347mg、2.222mmol)、2mLのイソプロパノール及びトリエチルアミン(0.52ml、3.704mmol)を添加した。この混合物を140℃で0.5時間マイクロ波処理した。この混合物をEtOAcで希釈して、ブラインで洗浄しMgSO4で乾燥させた。この混合物を0%→10% MeOH/DCMで溶出するシリカゲル(ISCO)で精製して486mg(74%)のアリールアミンを得た。
パートB. 1−(5−{6−[3−(2−メチル−ピペリジン−1−イル)−プロピルアミノ]−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル}−チオフェン−2−イル)−エタノン
実施例5.6.19に記載の鈴木カップリング条件下における3−ブロモ−N−(3−(2−メチルピペリジン−1−イル)プロピル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミンと、(5−アセチルチオフェン−2−イル)ボロン酸との反応によって、収率71%で所望の化合物を得た。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 1.34(d,J=6.57Hz,3H)1.45〜1.59(m,1H)1.67〜1.96(m,5H)2.13〜2.31(m,2H)2.60(s,3H)2.74(dd,J=10.86、4.80Hz,1H)2.83〜2.95(m,1H)3.11(br.s.,1H)3.17〜3.31(m,1H)3.34〜3.46(m,1H)3.53〜3.72(m,2H)6.72(d,J=9.85Hz,1H)7.56(d,J=4.04Hz,1H)7.64〜7.73(m,2H)7.94(s,1H);LRMS(ESI)m/e 398.0[(M+H)+、C21H27N5OSについての算出値397.0]。
5.6.43. (4−アミノピペリジン−1−イル)(4−(6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)フェニル)メタノンの合成
パートA. 4−(6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)安息香酸
3−ブロモ−N−ブチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミン(340mg、1.26mmol)、4−ボロノ安息香酸(210mg、1.26mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(44mg、0.063mmol)及び炭酸カリウム(261mg、1.89mmol)の混合物に、3:1のアセトニトリル/水(3mL)を添加した。得られた混合物を145℃(マイクロ波)で800秒加熱した。次いで反応物を濾過濃縮して、4−(6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)安息香酸(886mg、収率100%超)をオフホワイト色の粗固体として得た:LRMS(ESI)m/e 311.2[(M+H)+、C17H19N4O2についての算出値311.2]。
パートB. tert−ブチル(1−(4−(6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)ベンゾイル)ピペリジン−4−イル)カルバメート
4−(6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)安息香酸(93mg、0.3mmol)、tert−ブチルピペリジン−4−イルカルバメート(66mg、0.33mmol)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(63mg、0.33mmol)及びジクロロメタン(3mL)の反応物を一晩室温に維持した。得られた溶液を分取HPLC(中性)によって精製して、tert−ブチル(1−(4−(6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)ベンゾイル)ピペリジン−4−イル)カルバメート(76mg、収率52%)を黄色固体として得た:1H NMR(メタノール−d4)δ:8.23〜8.43(m,J=8.3Hz,2H)、7.85(s,1H)、7.63(d,J=9.9Hz,1H)、7.45〜7.56(m,2H)、6.68〜6.87(m,1H)、4.55(d,J=12.1Hz,1H)、3.82(br.s.,1H)、3.59〜3.72(m,1H)、3.35〜3.48(m,4H)、3.19(d,J=15.2Hz,2H)、1.92〜2.17(m,1H)、1.90(br.s.,1H)、1.72(m,2H)、1.35〜1.59(m,13H)、1.01(t,J=7.3Hz,3H);LRMS(ESI)m/e 493.3[(M+H)+、C27H37N6O3についての算出値493.3]。
パートC. (4−アミノピペリジン−1−イル)(4−(6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)フェニル)メタノン
tert−ブチル(1−(4−(6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)ベンゾイル)ピペリジン−4−イル)カルバメート(47mg、0.1mmol)の溶液を0℃に冷却して、塩化アセチル(225mg、2.86mmol)で処理した。反応物を一晩室温に維持した。得られた溶液を減圧下で濃縮して、残渣を分取HPLC(中性)によって精製して、(4−アミノピペリジン−1−イル)(4−(6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)フェニル)メタノン酢酸塩(34mg、収率79%)を白色固体として得た:1H NMR(メタノール−d4)δ:8.17〜8.42(m,J=8.3Hz,2H)、7.86(s,1H)、7.63(d,J=9.6Hz,1H)、7.48〜7.57(m,J=8.6Hz,2H)、6.74(d,J=9.6Hz,1H)、3.36〜3.49(m,3H)、1.90〜1.99(m,9H)、1.72(quin,J=7.3Hz,2H)、1.63(br.s.,2H)、1.44〜1.55(m,2H)、1.01(t,J=7.5Hz,3H);LRMS(ESI)m/e 393.2[(M+H)+、C22H29N6Oについての算出値393.2]。
5.6.44. (4−(6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)フェニル)(ピペラジン−1−イル)メタノンの合成
パートA. tert−ブチル4−(4−(6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)ベンゾイル)ピペラジン−1−カルボキシレート
4−(6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)安息香酸(124mg、0.4mmol)、tert−ブチルピペラジン−1−カルボキシレート(82mg、0.44mmol)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(84mg、0.44mmol)及びジクロロメタン(3mL)の反応物を一晩室温に維持した。得られた溶液を分取HPLC(中性)によって精製して、tert−ブチル4−(4−(6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)ベンゾイル)ピペラジン−1−カルボキシレート(89mg、収率47%)を黄色固体として得た:1H NMR(メタノール−d4)δ:8.20〜8.39(m,J=8.3Hz,2H)、7.85(s,1H)、7.63(d,J=9.9Hz,1H)、7.48〜7.56(m,2H)、6.66〜6.79(m,1H)、4.55(d,J=12.1Hz,1H)、3.82(br.s.,1H)、3.58〜3.73(m,1H)、3.35〜3.45(m,4H)、3.26(br.s.,1H)、3.17(d,J=15.2Hz,1H)、3.10(br.s.,1H)、1.92〜2.15(m,1H)、1.90(br.s.,1H)、1.72(quin,J=7.4Hz,2H)、1.34〜1.57(m,14H)、1.01(t,J=7.3Hz,3H);LRMS(ESI)m/e 479.3[(M+H)+、C26H35N6O3についての算出値479.3]。
パートB. (4−(6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)フェニル)(ピペラジン−1−イル)メタノン
tert−ブチル4−(4−(6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)ベンゾイル)ピペラジン−1−カルボキシレート(65mg、0.14mmol)の溶液を0℃に冷却して、塩化アセチル(320mg、4.07mmol)で処理した。反応物を一晩室温に維持した。得られた溶液を減圧下で濃縮して、残渣を分取HPLC(中性)によって精製して、(4−(6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)フェニル)(ピペラジン−1−イル)メタノン酢酸塩(52mg、収率76%)を白色固体として得た:1H NMR(メタノール−d4)δ:8.34(d,J=8.3Hz,2H)、7.87(s,1H)、7.64(d,J=9.6Hz,1H)、7.55(d,J=8.3Hz,2H)、6.75(d,J=9.6Hz,1H)、3.40(t,J=7.2Hz,2H)、3.04(br.s.,3H)、1.92〜2.02(m,7H)、1.73(t,J=7.2Hz,2H)、1.41〜1.59(m,2H)、1.02(t,J=7.3Hz,3H);LRMS(ESI)m/e 379.2[(M+H)+、C21H27Oについての算出値379.2]。
5.6.45. ブチル−{3−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)−フェニル]−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル}−ミンの合成
50mL容の丸底フラスコに入った(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−ブチル−アミン(327.5mg、1.2mmol)、[[4−(2H−テトラゾール−5−イル)フェニル]ボロン酸[179942−55−3](287.2mg、1.5mmol)、三塩基性リン酸カリウム一水和物[27176−10−9](564.7mg、2.5mmol)、及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン錯体[95464−05−4](103.7mg、0.1mmol)の混合物に30%(v/v)の1,2−ジメトキシエタン水溶液(20mL)及び磁気撹拌子を加えた。反応ポットを還流冷却器に取り付けて、常温油浴に入れ、急速撹拌しながらシステムを10回の排気/N2ブランケットサイクルに供した。急速撹拌したN2ブランケット反応物を85℃の油浴温度に17時間加熱した後、冷却して、メタノールで希釈して、濾過し、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、10%(v/v)メタノール/酢酸エチル中の1%酢酸で溶出)にかけて、黄褐色固体を単離して、それを沸騰した2−プロパノールから再結晶化して、101.7mgのブチル−{3−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)−フェニル]−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル}−ミンをオフホワイト色の粉末として得た(mp.270℃〜271℃)。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 0.98(t,J=7.06Hz,3H)1.38〜1.53(m,2H)1.59〜1.73(m,2H)3.34(d,J=5.51Hz,2H)6.75(d,J=9.48Hz,1H)7.17(br.s.,1H)7.79(d,J=9.04Hz,1H)8.06(br.s.,1H)8.12(m,J=7.72Hz,2H)8.47(m,J=7.72Hz,2H)。13C NMR(100MHz,DMSO−d6)δ ppm 13.63、19.77、30.02、40.66、112.49、122.39、125.43、125.65、126.80、130.59、131.70、153.44。LRMS(ESI)m/z 335.1[(M+H)]+、C17H18N8についての算出値:334.39。
5.6.46. [3−(4−アミノメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−[2−(2−メトキシ−フェノキシ)−エチル]−アミンの合成
パートA. (3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−[2−(2−メトキシ−フェノキシ)−エチル]−アミン
3−ブロモ−6−クロロ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン(232mg、1mmol)及び2−(2−メトキシ−フェノキシ)−エチルアミン(2g、12mmol)の混合物をマイクロ波において160℃で30分間加熱した。反応混合物をISCO(40gカラム、DCM 3分、次いで30分にわたってDCM中の0%→10% MeOH)にかけて、生成物(160mg)を得た。LRMS(ESI)m/z 363及び365.1[(M+H)]+、C15H15BrN4O2についての算出値:363.22。
パートB. [3−(4−アミノメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−[2−(2−メトキシ−フェノキシ)−エチル]−アミン
MeCN/水(3.2ml/0.8ml)中の((3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−[2−(2−メトキシ−フェノキシ)−エチル]−アミン(75mg、0.21mmol)、(4−アミノメチルフェニル)ボロン酸塩酸塩(51mg、0.27mmol)、K2CO3(87mg、0.63mmol)及びジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(7.4mg、0.011mmol)の混合物をマイクロ波において150℃で15分間加熱した。反応混合物をMeOH(3ml)で希釈して濾過した。濾液を分取HPLCにかけて、表題の化合物(59.6mg)をAcOH塩として得た。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 1.93(s,3H)3.76〜3.83(m,5H)4.13(s,2H)4.26(t,J=5.56Hz,2H)6.77(d,J=9.60Hz,1H)6.85〜6.99(m,4H)7.51(d,J=8.34Hz,2H)7.65(d,J=9.60Hz,1H)7.79(s,1H)8.21(d,J=8.34Hz,2H)。LRMS(ESI)m/z 390.2[(M+H)]+、C22H23N5O2についての算出値:389.46。
5.6.47. 3−[3−(5−アセチル−チオフェン−2−イル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ]−プロピオン酸メチルエステルの合成
パートA. メチル3−((3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)プロパノエート
フッ化アリールのメチル3−アミノプロパノエートによるアルキル化を実施例5.6.42に記載のアミン置換法に従って行った。
パートB. 3−[3−(5−アセチル−チオフェン−2−イル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ]−プロピオン酸メチルエステル
次いでメチル3−((3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)プロパノエートを、実施例5.6.19に記載のように(5−アセチル−チオフェン−2−イル)ボロン酸との鈴木カップリング反応に供した。しかしながらこの反応には、通常の塩基(K2CO3)の代わりにトリエチルアミンを塩基として使用した。所望の生成物が79%の収率で得られた。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 2.62〜2.65(m,3H)2.88(t,J=5.94Hz,2H)3.77(s,3H)3.88(t,J=5.68Hz,2H)7.06(d,J=9.85Hz,1H)7.70(d,J=4.04Hz,1H)7.77(d,J=4.04Hz,1H)8.15(s,1H)8.33(d,J=9.85Hz,1H);LRMS(ESI)m/e 345.0[(M+H)+、C16H16N4O3Sについての算出値344.0]。
5.6.48. N−ブチル−3−(1H−ピラゾール−3−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミンの合成:
3−ブロモ−6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン(100mg、0.38mmol)、(1H−ピラゾール−4−イル)ボロン酸(45mg、0.38mmol)、PdCl2(PPh3)2(10mg、0.014mmol)及び炭酸カリウム(98mg、0.71mmol)の混合物をCH3CN(3mL)及び水(1.5mL)に溶解した。反応物を140℃で30分間、マイクロ波において加熱した。触媒をセライト濾過した後、濾液を濃縮し分取HPLC(中性)によって精製して、N−ブチル−3−(1H−ピラゾール−3−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミン酢酸塩(1.7mg、収率2%)を黄色固体として得た:1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 8.12(s,1H)、7.86〜7.92(m,2H)、7.30(d,J=2.53Hz,1H)、7.17(d,J=9.85Hz,1H)、3.47(t,J=7.20Hz,2H)、1.75(quin,J=7.26Hz,2H)、1.52(sxt,J=7.43Hz,2H)、1.02(t,J=7.33Hz,3H);LRMS(ESI)m/e 257.2[(M+H)+、C13H17N6についての算出値257.3]。
5.6.49. 3−[4−(6−ブチルアミノ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−フェニル]−4H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オンの合成
3−(4−ブロモフェニル)−1,2,4−オキサジアゾール−5(4H)−オン[16672−19−8](502.7mg、2.1mmol)、酢酸カリウム[127−08−2](615.4mg、6.3mmol)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)[73183−34−3](582.6mg、2.3mmol)、及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン錯体[95464−05−4](53.4mg、0.1mmol)の混合物に無水ジメチルスルホキシドを添加した。混合物を常温で17時間撹拌した後、撹拌水に注ぎ、生成物を沈殿させた。粗3−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−1,2,4−オキサジアゾール−5(4H)−オンを濾過によって単離し、水で洗浄して、乾燥させ、それを更に精製することなく次の工程に使用した。LRMS(ESI)m/z 287.3[(M−H)]−、C14H17BN2O4についての算出値:288.11。
実施例5.6.45に記載の鈴木カップリング条件に従って、(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−ブチル−アミン(213.1mg、0.8mmol)及び3−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−1,2,4−オキサジアゾール−5(4H)−オン(308.2mg、1.1mmol)から、70.9mgの3−[4−(6−ブチルアミノ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−フェニル]−4H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オンを白色結晶粉末として得た(mp.253℃〜254℃(dec.))。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 0.96(t,J=7.33Hz,3H)1.44(sxt,J=7.38Hz,2H)1.65(quin,J=7.26Hz,2H)3.26〜3.35(m,2H)6.75(d,J=9.85Hz,1H)7.15(t,J=5.31Hz,1H)7.77(d,J=9.60Hz,1H)7.88(m,J=8.84Hz,2H)8.05(s,1H)8.44(m,J=8.59Hz,2H)。13C NMR(100MHz,DMSO−d6)δ ppm 13.73、19.89、30.15、40.81、112.82、120.91、125.38、125.50、126.11、131.05、133.01、137.80、153.62、157.06、159.94。LRMS(ESI)m/z 351.2[(M+H)]+、C18H18N6O2についての算出値:350.38。
5.6.50. N−ブチル−3−(2,4−ジメチルチアゾール−5−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミンの合成:
実施例5.6.48に記載の鈴木カップリング条件を用いて、16%の収率で表題の化合物を白色固体として得た。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 7.59〜7.69(m,2H)、6.70〜6.74(m,1H)、3.39(t,J=7.20Hz,2H)、2.70(s,3H)、2.57(s,3H)、1.67〜1.75(m,2H)、1.45〜1.54(m,2H)、1.01(t,J=7.45Hz,3H);LRMS(ESI)m/e 302.2[(M+H)+、C15H20N5Sについての算出値302.4]。
5.6.51. 4−[3−(5−アセチル−チオフェン−2−イル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ]−酪酸の合成
パートA. エチル4−((3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)ブタノエート
フッ化アリールのエチル4−アミノブタノエートによるアルキル化が、実施例5.6.46に記載の条件下で進行し、表題の化合物が得られた。
パートB. エチル4−((3−(5−アセチルチオフェン−2−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)ブタノエート
エチル4−((3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)ブタノエートを、塩基としてトリエチルアミン及び実施例5.6.19に記載の手順を用いた(5−アセチルチオフェン−2−イル)ボロン酸との鈴木カップリングに供し、74%の収率で生成物を得た。
パートC. 4−[3−(5−アセチル−チオフェン−2−イル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ]−酪酸
200mg(0.566mmol)のこのエステルにLiOH・H2O(71.4mg、1.700mmol)、10mLのTHF及び3mLの水を添加した後、室温で4時間撹拌した。反応混合物をpH約3へと酸性化して、生成物をEtOAcで抽出した。有機溶媒をブラインで洗浄して、MgSO4で乾燥させた。それを濃縮して、148mg(76%)の所望の生成物を得た。精製は必要なかった。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 2.60(s,3H)2.73(t,J=6.73Hz,2H)3.68(t,J=6.73Hz,2H)4.23(s,2H)7.26(d,J=9.92Hz,1H)7.67(d,J=8.16Hz,2H)7.99(d,J=9.70Hz,1H)8.27(s,1H);LRMS(ESI)m/e 345.0[(M+H)+、C16H16N4O3Sについての算出値344.0]。
5.6.52. ブチル−(3−イソキノリン−6−イル−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−アミンの合成
パートA. 6−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−イソキノリン
DMSO(3ml)中の6−ブロモイソキノリン(208mg、1mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(279mg、1.1mmol)、KOAc(323mg、3.3mmol)及びPd(dppf)2Cl2(73mg、0.1mmol)をマイクロ波において10分間160℃で加熱した。混合物を水(20ml)で希釈して、EtOAc(4×20ml)で抽出した。合わせたEtOAcを水(15ml)及びブライン(15ml)で洗浄した後、乾燥させた(Na2SO4)。溶媒を除去し、表題の化合物を得て、それを次の工程に直接使用した。
パートB. ブチル−(3−イソキノリン−6−イル−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−アミン
MeCN/水(4ml/1ml)中の(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−ブチル−アミン(100mg、0.37mmol)、6−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−イソキノリン(パートA由来、約1mmol)、K2CO3(153mg、1.11mmol)及びジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(13mg、0.019mmol)の混合物をマイクロ波において150℃で15分間加熱した。水層を除去して、反応混合物をMeCN(3ml)で希釈し濾過した。濾液を分取HPLCにかけて、表題の化合物(80.8mg)を得た。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 1.03(t,J=7.33Hz,3H)1.53(dq,J=14.97、7.39Hz,2H)1.74〜1.81(m,2H)3.48〜3.54(m,2H)4.58(t,J=5.05Hz,1H)6.54(d,J=9.60Hz,1H)7.68(d,J=5.56Hz,1H)7.75(d,J=9.60Hz,1H)8.01〜8.05(m,2H)8.25(dd,J=8.72、1.64Hz,1H)8.55(d,J=5.81Hz,1H)8.86(s,1H)9.25(s,1H)。LRMS(ESI)m/z 318.2[(M+H)]+、C19H19N5についての算出値:317.40。
5.6.53. 4−[3−(4−アミノメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ]−N,N−ジメチル−ブチルアミドの合成
パートA. 4−((3−(4−(((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)フェニル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)ブタン酸
エチル4−((3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)ブタノエートを、塩基として4.0当量のK2CO3及び実施例5.6.19に記載の手順を用いたN−Boc−ベンジルアミンボロン酸による鈴木カップリングに供し、表題の化合物を得た。
パートB. tert−ブチル4−(6−((4−(ジメチルアミノ)−4−オキソブチル)アミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)ベンジルカルバメート
カルボン酸を、通常のアミドカップリング条件下でジメチルアミンと反応させ、59%の生成物を得た。
パートC. 4−[3−(4−アミノメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ]−N,N−ジメチル−ブチルアミド
精製アミド(20.4mg、0.045mmol)を2mLのDCMに溶解して、3mLのTFAを添加し2時間撹拌した。それを濃縮して、100%(21mg)の収率の表題の生成物のTFA塩を得た。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 2.01(quin,J=7.06Hz,2H)2.52(t,J=7.39Hz,2H)2.93(s,3H)3.05(s,3H)3.46(t,J=6.84Hz,2H)4.24(s,2H)7.26(d,J=9.70Hz,1H)7.68(d,J=8.16Hz,2H)7.99(d,J=9.92Hz,1H)8.22(d,J=8.38Hz,2H)8.26(s,1H);LRMS(ESI)m/e 353.0[(M+H)+、C19H24N6Oについての算出値352.0]。
5.6.54. N−(4−(アミノメチル)フェニル)−6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−カルボキサミドの合成:
パートA. 6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−カルボニトリル:
トルエン(3mL)中の6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−ブロミド(820mg、2.34mmol)、NaCN(137mg、2.8mmol)、CuI(45mg、0.23mmol)、KI(78mg、0.47mmol)及びN1,N2−ジメチルエタン−1,2−ジアミン(0.25mL、2.34mmol)の溶液を110℃で12時間撹拌した。反応物を冷却、濃縮して、EtOAc及び水とともに取り、抽出して、MgSO4で有機層を乾燥させた。有機層を濃縮し、ISCO(0%→5% MeOH/DCM)によって精製して、6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−カルボニトリル(460mg、収率92%)を淡黄色固体として得た。LRMS(ESI)m/e 216.1[(M+H)+、C11H14N5についての算出値216.3]。
パートB. 6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−カルボン酸:
6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−カルボニトリル(250mg、1.16mmol)の10%NaOH水溶液(15mL)を一晩還流させた。反応混合物を室温に冷却して、1N HClを用いてpHを5〜7へと中性化して、DCMで抽出し、乾燥させ、濃縮して、6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−カルボン酸(150mg、60%)を白色固体として得た。LRMS(ESI)m/e 235.1[(M+H)+、C11H15N4O2についての算出値235.3]。
パートC. tert−ブチル4−(6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−カルボキシアミド)ベンジルカルバメート:
CH3CN(1mL)中の6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−カルボン酸(150mg、0.64mmol)の溶液にBOP試薬(567mg、1.28mmol)、トリエチルアミン(0.26mL、1.92mmol)及びtert−ブチル4−アミノベンジルカルバメート(143mg、0.64mmol)を添加した。反応物を一晩撹拌した。次いで反応物をISCOシリカゲルカラムクロマトグラフィー(10% MeOH/DCM)によって精製して、tert−ブチル4−(6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−カルボキシアミド)ベンジルカルバメート(280mg、収率100%)を白色固体として得た。20mgを分取HPLC(中性)によって更に精製して、tert−ブチル4−(6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−カルボキシアミド)ベンジルカルバメート(5mg)を白色固体として得た。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 8.10(s,1H)、7.76(d,J=9.70Hz,1H)、7.67(d,J=8.38Hz,2H)、7.32(d,J=8.38Hz,2H)、6.90(d,J=9.70Hz,1H)、4.62(s,1H)、4.24(s,2H)、3.47(t,J=7.28Hz,2H)、1.79(t,J=7.39Hz,2H)、1.46〜1.57(m,10H)、1.02(t,J=7.39Hz,3H);LRMS(ESI)m/e 439.9[(M+H)+、C23H31N6O3についての算出値439.5]。
パートD. N−(4−(アミノメチル)フェニル)−6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−カルボキサミド
メタノール(15mL)中のtert−ブチル4−(6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−カルボキシアミド)ベンジルカルバメート(230mg、0.53mmol)の溶液に塩化アセチル(0.37mL、5.25mmol)を滴加した。反応混合物を一晩撹拌、濃縮して、分取HPLC(中性)によって精製して、N−(4−(アミノメチル)フェニル)−6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−カルボキサミド(25mg、収率20%)を得た。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 8.54(s,1H)、8.11(s,1H)、7.80(d,J=8.38Hz,2H)、7.77(d,J=9.92Hz,1H)、7.50(d,J=8.38Hz,2H)、6.92(d,J=9.70Hz,1H)、4.12(s,2H)、3.48(t,J=7.17Hz,2H)、1.79(quin,J=7.33Hz,2H)、1.55(dq,J=15.02、7.41Hz,2H)、1.02(t,J=7.39Hz,3H);LRMS(ESI)m/e 339.2[(M+H)+、C18H23N6Oについての算出値339.4]。
5.6.55. [3−(4−アミノメチル−フェニル)−7−メチル−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−ブチル−アミンの合成
パートA. 6−クロロ−5−メチル−ピリダジン−3−イルアミン
i−PrOH(5ml)中の3,6−ジクロロ−4−メチルピリダジン(1.35g、8.28mmol)及び2,4−ジメトキシベンジルアミン(11.1g、66.3mmol)の混合物をマイクロ波において100℃で50分間(30+20分)加熱した。混合物を濃縮して、残渣をISCO(120gカラム、ヘキサン 5分、90分にわたって0%→55% ヘキサン中のEtOAc)にかけて、(6−クロロ−5−メチル−ピリダジン−3−イル)−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−アミン(680mg)及び6−メチルアナログ(320mg)を得た。
DCM(8ml)中の上記由来の(6−クロロ−5−メチル−ピリダジン−3−イル)−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−アミン(680mg)の溶液にTFA(8ml)を添加した。得られた溶液を一晩静置した。混合物を濃縮し、表題の化合物を得て、それを次の工程に直接使用した。
パートB. 3−ブロモ−6−クロロ−7−メチル−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン
n−BuOH中のパートA由来の6−クロロ−5−メチル−ピリダジン−3−イルアミン(約2.3mmol)及びクロロアセトアルデヒド水溶液(50%水、880ul、約7mmol)の混合物を一晩還流させた。室温まで冷却した後、混合物をMeOH(15ml)で希釈して濾過した。濾液を濃縮してEt2O(15ml)で処理した。固体生成物を濾過により回収した。
AcOH(6ml)中の上記生成物の懸濁液にBr2(358ul、6.96mmol)を室温でゆっくりと添加した。得られた混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を濃縮して、残渣をEt2O(80ml)中に懸濁して、一晩撹拌した。固体生成物(約800mg)を濾過により回収して、次の工程に直接使用した。
パートC. (3−ブロモ−7−メチル−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−ブチル−アミン
パートB由来の3−ブロモ−6−クロロ−7−メチル−イミダゾ[1,2−b]ピリダジンにn−BuNH2(10ml)を添加した。混合物をマイクロ波において160℃で60分間(30+30分)加熱した。混合物を濃縮して、残渣をISCO(40gカラム、ヘキサン 3分、25分にわたって0%→100% ヘキサン中のEtOAc、EtOAc 10分)にかけて、表題の化合物(348mg)を得た。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 0.97(t,J=7.39Hz,3H)1.29〜1.50(m,2H)1.61〜1.71(m,2H)2.14(s,3H)3.44(q,J=6.62Hz,2H)4.39(br.s.,1H)7.34(s,1H)7.37(s,1H)。LRMS(ESI)m/z 283及び285[(M+H)]+、C11H15BrN4についての算出値:283.17。
パートD. [3−(4−アミノメチル−フェニル)−7−メチル−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−ブチル−アミン
MeCN/水(3.2ml/0.8ml)中の(3−ブロモ−7−メチル−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−ブチル−アミン(115mg、0.41mmol)、(4−アミノメチルフェニル)ボロン酸塩酸塩(99.9mg、0.53mmol)、K2CO3(170mg、1.23mmol)及びジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(14.4mg、0.021mmol)の混合物をマイクロ波において150℃で15分間加熱した。反応混合物をMeCNで希釈して濾過した。濾液を分取HPLCにかけて、表題の化合物(66.5mg)をAcOH塩として得た。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 1.01(t,J=7.39Hz,3H)1.42〜1.52(m,2H)1.73(t,J=7.28Hz,2H)2.23(s,3H)3.41(t,J=7.28Hz,2H)4.16(s,2H)7.44(s,1H)7.52(d,J=8.38Hz,2H)7.75(s,1H)8.25(d,J=8.38Hz,2H)8.54(s,1H)。LRMS(ESI)m/z 310.2[(M+H)]+、C18H23N5についての算出値:309.42。
5.6.56. [2−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ)−エチル]−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステルの合成
2−プロパノール(28mL)中の3−ブロモ−6−フルオロ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン(1.4g、6.3mmol)、N−(2−アミノエチル)−n−メチルカルバミン酸tert−ブチルエステル[121492−06−6](961mg、5.5mmol)及びヒューニッヒ塩基[7087−68−5](1.1mL、6.4mmol)の溶液を4日間、加熱還流し、冷却して、シリカゲルに予め充填して、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、10%(v/v)メタノール/酢酸エチルで溶出)にかけた。単離した淡黄色固体生成物を再結晶化して(酢酸エチル/ヘプタン)、1.2gの[2−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ)−エチル]−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステルを白色粉末として得た(mp.128℃〜129℃)。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm (回転異性体が存在する)1.16(s,6H)1.33(br.s.,3H)2.84(s,2H)2.90(br.s.,1H)3.34〜3.44(m,3H)3.45〜3.52(m,1H)6.68(d,J=9.60Hz,1H)7.31(br.s.,1H)7.49(s,1H)7.72(d,J=9.35Hz,1H)。13C NMR(100MHz,DMSO−d6)δ ppm 28.22、28.45、34.02、35.07、39.02、39.97、46.23、47.06、78.52、78.87、99.57、113.35、125.92、130.80、137.01、154.37、155.39。LRMS(ESI)m/z 370.1/372.1[(M+H)]+、C14H20BrN5O2についての算出値:370.25。
5.6.57. イソプロピル−カルバミン酸4−(6−ブチルアミノ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−ベンジルエステルの合成
パートA. イソプロピル−カルバミン酸4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ベンジルエステル
THF(50ml)中の[4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェニル]−メタノール(2.34g、10mmol)及びピリジン(890ul、11mmol)の溶液に、室温でTHF(10ml)中の4−ニトロフェニルクロロホルメート(2.22g、11mmol)の溶液を滴加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。沈殿物を濾過により除去した。濾液を濃縮して、所望の化合物(4.2g、一部ピリジンHCl塩を含有し得る)を得た。
THF(3ml)中の上記生成物(400mg、1mmol)の溶液にイソプロピルアミン(1.5ml)を添加した。混合物を室温で3時間撹拌した後、濃縮して表題の化合物を得た。LRMS(ESI)m/z 320.2[(M+H)]+、C17H26BNO4についての算出値:319.21
パートB. イソプロピル−カルバミン酸4−(6−ブチルアミノ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−ベンジルエステル
MeCN/水(2ml/0.5ml)中の(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−ブチル−アミン(50mg、0.19mmol)、イソプロピル−カルバミン酸4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ベンジルエステル(パートA由来、約0.5mmol)、K2CO3(77mg、0.56mmol)及びジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(6.5mg、0.01mmol)の混合物をマイクロ波において140℃で10分間加熱した。反応をパートA由来のボロン酸エステルの別の半分で繰り返した。2つの反応物を精製のために組み合わせた。水層を除去し、反応混合物をMeCN(3ml)で希釈し濾過した。濾液を分取HPLCにかけて、表題の化合物(100mg)を得た。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 1.00(t,J=7.39Hz,3H)1.19(d,J=6.62Hz,6H)1.43〜1.52(m,2H)1.66〜1.73(m,2H)3.41(td,J=7.06、5.73Hz,2H)3.87(d,J=6.84Hz,1H)4.49(t,J=5.29Hz,1H)5.14(m,1H)6.45(d,J=9.70Hz,1H)7.46(d,J=8.16Hz,2H)7.66(d,J=9.48Hz,1H)7.81(s,1H)8.14(d,J=8.38Hz,2H)。LRMS(ESI)m/z 382.2[(M+H)]+、C21H27N5O2についての算出値:381.48。
5.6.58. 2−[4−(6−ブチルアミノ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−フェノキシ]−アセトアミドの合成
パートA. 2−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノキシ)酢酸
135mg(0.441mmol)の市販のエステルに99mg(1.765mmol)のKOH及び8mLの3:1のMeOH/H2O溶液を添加し、室温で2時間撹拌した。2M HCl溶液を用いてpHを4に調整した。EtOAcを用いて3回抽出を行った。合わせた有機層をブラインで洗浄して、MgSO4で乾燥させた。それを濾過して、溶媒を蒸発させて、72mg(59%)の所望のカルボン酸を得た。
パートB. 2−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノキシ)アセトアミド
72mgのカルボン酸に8mL(過剰)のSOCl2を添加し、室温で2時間撹拌した後、濃縮乾固した。得られた固体の酸塩化物中間体に2.6mLの0.5M NH3/ジオキサン溶液をゆっくりと添加し、更に2時間撹拌した。反応混合物を濃縮して、所望の第1級アミドを得た。
パートC. 2−[4−(6−ブチルアミノ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−フェノキシ]−アセトアミド
実施例5.6.19に記載のものと同じ条件下におけるボロン酸エステルと臭化アリールとの鈴木カップリングによって、78%の収率で表題の化合物が得られた。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 1.01(t,J=7.45Hz,3H)1.44〜1.55(m,2H)1.65〜1.76(m,2H)3.40(t,J=7.20Hz,2H)4.62(s,2H)7.15〜7.25(m,3H)7.93(d,J=9.85Hz,1H)8.04〜8.16(m,3H);LRMS(ESI)m/e 340.0[(M+H)+、C18H21N5O5についての算出値339.0。
5.6.59. 3−(2−アミノピリミジン−5−イル)−N−ブチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミンの合成:
実施例5.6.48に記載の鈴木カップリング条件を用いて、白色固体として63%の収率で表題の化合物が得られた。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 9.03(s,2H)、7.73(s,1H)、7.61(d,J=9.85Hz,1H)、6.71(d,J=9.60Hz,1H)、4.64(s,1H)、3.36(t,J=7.07Hz,2H)、1.66〜1.73(m,2H)、1.45〜1.54(m,2H)、1.00(t,J=7.33Hz,3H);LRMS(ESI)m/e 284.2[(M+H)+、C14H18N7についての算出値284.3]。
5.6.60. {2−[3−(5−アセチル−チオフェン−2−イル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ]−エチル}−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステルの合成
25mL容の丸底フラスコに入った[2−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ)−エチル]−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(285.5mg、0.8mmol)、(5−アセチルチオフェン−2−イル)ボロン酸[206551−43−1](157.3mg、0.9mmol)、三塩基性リン酸カリウム一水和物[27176−10−9](354.8mg、1.5mmol)、及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン錯体[95464−05−4](63.4mg、0.1mmol)の混合物に、30%(v/v)の1,2−ジメトキシエタン水溶液(12.5mL)及び磁気撹拌子を加えた。反応ポットを還流冷却器に取り付けて、常温油浴に入れ、急速撹拌しながらシステムを10回の排気/N2ブランケットサイクルに供した。急速撹拌したN2ブランケット反応物を85℃の油浴温度に17時間加熱した後、冷却して、ブラインと酢酸エチルとで分配した。相分離した抽出物を乾燥させ(MgSO4)、蒸発させて、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、100%酢酸エチルで溶出)にかけて、結晶化して(酢酸エチル/ヘプタン)、121.3mgの{2−[3−(5−アセチル−チオフェン−2−イル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ]−エチル}−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステルを黄色粉末として得た(mp.174℃〜175℃)。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm (回転異性体が存在する)1.11(br.s.,6H)1.39(br.s.,3H)2.54(s,3H)2.87(br.s.,2H)2.92(br.s.,1H)3.32(s,1H)3.52(br.s.,3H)3.62(br.s.,1H)7.78〜7.85(m,2H)7.96(d,J=4.29Hz,1H)8.14(s,1H)。13C NMR(100MHz,DMSO−d6)δ ppm 26.95、28.16、28.50、34.07、46.09、78.50、113.14、123.02、124.18、126.13、130.89、134.37、137.71、138.38、141.77、154.32、155.43、191.11。LRMS(ESI)m/z 416.2[(M+H)]+、C14H20BrN5O2についての算出値:415.52。
5.6.61. 2−[4−(6−ブチルアミノ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−フェノキシ]−N−メチル−アセトアミドの合成
パートA. エチル2−(4−(6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)フェノキシ)アセテート
エチル2−(4−(6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)フェノキシ)アセテートは、実施例5.6.19に記載のものと同じ条件下におけるボロン酸エステルと臭化アリールとの鈴木カップリング反応によって合成された。
パートB. 2−(4−(6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)フェノキシ)酢酸
15mLのTHFに溶解した368mg(1.00mmol)のエステルに、LiOH・H2O(82mg、2.00mmol)及び5mLの水を添加した。これを50℃で一晩撹拌した。それを室温に冷却し濃縮乾固した後、水で懸濁させた。1N HClを用いてpHを約3に調整した。EtOAcを抽出に使用した。有機層をブラインで洗浄して、MgSO4で乾燥させ濃縮して、100%の収率でカルボン酸(340mg)を得た。
パートC. 2−[4−(6−ブチルアミノ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−フェノキシ]−N−メチル−アセトアミド
50mg(0.147mmol)のカルボン酸に20mg(0.294mmol)のメチルアミン(HCl塩)、その後HOBt(30mg、0.221mmol)、EDC(42mg、0.221mmol)、トリエチルアミン(0.30mg、0.294mmol)及び5mLのDMFを添加した。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。それをEtOAcで希釈した後、ブラインで洗浄しMgSO4で乾燥させた。それを濃縮して、分取HPLCで精製して、27mg(52%)の表題の化合物を得た。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 0.97〜1.05(m,3H)1.44〜1.56(m,2H)1.67〜1.79(m,2H)2.83〜2.89(m,3H)3.40(t,J=7.20Hz,2H)4.62(s,2H)7.17〜7.27(m,3H)7.93(d,J=9.85Hz,1H)8.06〜8.18(m,3H);LRMS(ESI)m/e 354.0(M+H)+、C19H23N5O2についての算出値353.0。
5.6.62. (R)−2−アミノ−4−メチル−ペンタン酸4−(6−ブチルアミノ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−ベンジルアミドの合成
パートA. (R)−tert−ブチル(1−((4−(6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)ベンジル)アミノ)−4−メチル−1−オキソペンタン−2−イル)カルバメート
(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)メタンアミン及び(R)−2−((tert−ブトキシ−カルボニル)アミノ)−4−メチルペンタン酸は両方とも市販されており、それらを通常のアミドカップリング反応に供し、94%の生成物を得た(精製の必要なし)。この生成物を、実施例5.6.19に記載の条件下における臭化アリールとの鈴木反応によってカップリングさせる。粗混合物を2%→10% MeOH/DCMで溶出するISCO(シリカゲル)で精製した。
パートB. (R)−2−アミノ−4−メチル−ペンタン酸4−(6−ブチルアミノ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−ベンジルアミド
100mg(0.197mmol)の(R)−tert−ブチル(1−((4−(6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)ベンジル)−アミノ)−4−メチル−1−オキソペンタン−2−イル)カルバメートに10mLの4M HCl/ジオキサンを添加し、室温で4時間撹拌した後、濃縮乾固して、102mg(100%)の所望の生成物のTFA塩を得た。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 0.97〜1.03(m,9H)1.48(dq,J=15.02、7.41Hz,2H)1.69〜1.79(m,5H)3.40(t,J=7.06Hz,2H)3.92(t,J=6.95Hz,1H)4.49(dd,J=15.10、4.08Hz,1H)4.56〜4.63(m,1H)7.23(d,J=9.92Hz,1H)7.52(m,J=8.38Hz,2H)7.95(d,J=9.92Hz,1H)8.12(m,J=8.38Hz,2H)8.20(s,1H);LRMS(ESI)m/e 409.0(M+H)+、C23H32N6Oについての算出値408.0。
5.6.63. {2−[3−(4−カルバモイル−フェニル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ]−エチル}−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステルの合成
{2−[3−(4−カルバモイル−フェニル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ]−エチル}−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステルは、実施例5.6.60の手順と同様に、30%(v/v)の1,2−ジメトキシエタン水溶液(25mL)中の、[2−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ)−エチル]−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(367.4mg、1.0mmol)、(4−カルバモイルフェニル)ボロン酸[123088−59−5](196.7mg、1.2mmol)、三塩基性リン酸カリウム一水和物[27176−10−9](418.4mg、1.8mmol)、及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン錯体[95464−05−4](82.1mg、0.1mmol)から17時間85℃で調製した。酢酸エチル/ヘプタン由来の白色粉末(mp.190℃〜191℃(dec.))。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm (回転異性体が存在する)1.15(br.s.,5H)1.28(br.s.,1H)1.38(br.s.,3H)2.85(br.s.,3H)3.32(br.s.,1H)3.54(br.s.,1H)6.73(d,J=9.35Hz,1H)7.27(br.s.,1H)7.34(br.s.,1H)7.79(d,J=9.60Hz,1H)7.94〜8.03(m,4H)8.28(d,J=8.08Hz,2H)。LRMS(ESI)m/z 411.2[(M+H)]+、C21H26N6O3についての算出値:410.48。
5.6.64. [3−(4−アミノメチル−シクロヘキサ−1−エニル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−ブチル−アミンの合成
パートA. メチル4−(6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)シクロヘキサ−3−エンカルボキシレート
実施例5.6.19に記載のものと同じ条件下における臭化アリールと市販のボロン酸エステルとの鈴木カップリングによって、97%の収率で表題の化合物が得られた。
パートB. (4−(6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)シクロヘキサ−3−エン−1−イル)メタノール
0℃の15mLのTHFに溶解した200mg(0.610mmol)の単離生成物に2.44mL(2.439mmol)の1Mリチウムアルミニウム水素化物THF溶液を添加した。15分間の撹拌後、反応を完了した。それを40mLのTHFで希釈して、2.0gのNa2SO4・10H2Oをゆっくりと添加して、更に1時間撹拌した。次いでそれを濾過し、濾液を濃縮して、182mg(99%)の所望のアルコールを得た。
パートC. 2−((4−(6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)シクロヘキサ−3−エン−1−イル)メチル)イソインドリン−1,3−ジオン
0℃の15mLのTHFに溶解した150mg(0.500mmol)のアルコールに、フタルイミド(80.9mg、0.55mmol)、DIAD(121mg、0.599mmol)及びトリフェニルホスフィン(157mg、0.599mmol)を添加した。0℃で0.5時間の撹拌後、氷浴を取り外し、撹拌を室温で約16時間継続した。次いでそれを20mLのEtOAcで希釈して、10mLの水でクエンチした。有機層を分離しブラインで洗浄して、MgSO4で乾燥させ、0%→10% MeOH/DCMで溶出するISCO(シリカゲル)で精製して、163mg(76%)の生成物を得た。
パートD. [3−(4−アミノメチル−シクロヘキサ−1−エニル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−ブチル−アミン
10mLのEtOHに溶解した130mg(0.303mmol)のフタルイミドで保護されたアミンに、45.5mg(0.909mmol)のヒドラジン一水和物を添加した。得られた混合物を4時間還流して、室温に冷却し、濾過して固体を除去して、濾液を濃縮し、88mg(97%)の所望の化合物を得た。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 1.01(t,J=7.45Hz,3H)1.44〜1.61(m,3H)1.66〜1.76(m,2H)2.03〜2.20(m,3H)2.50〜2.76(m,3H)3.00(d,J=6.57Hz,2H)3.39(t,J=7.07Hz,2H)7.19(d,J=9.85Hz,1H)7.24〜7.31(m,1H)7.82〜7.86(m,1H)7.88〜7.93(m,1H);LRMS(ESI)m/e 300.0(M+H)+、C17H25N5についての算出値299.0。
5.6.65. メチル−[2−(3−フェニル−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ)−エチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルの合成
メチル−[2−(3−フェニル−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ)−エチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルは、実施例5.6.60の手順と同様に、30%(v/v)の1,2−ジメトキシエタン水溶液(12.5mL)中の、[2−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ)−エチル]−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(370.3mg、1.0mmol)、フェニルボロン酸[98−80−6](146.4mg、1.2mmol)、三塩基性リン酸カリウム一水和物[27176−10−9](460.2mg、2.0mmol)、及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン錯体[95464−05−4](81.9mg、0.1mmol)から17時間85℃で調製した。酢酸エチル/ヘプタン由来のオフホワイト色の粉末(mp.150℃〜151℃)。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm (回転異性体が存在する)1.16(br.s.,5H)1.20〜1.33(m,1H)1.37(br.s.,3H)2.49〜2.54(m,1H)2.83(br.s.,3H)3.43(br.s.,2H)3.51(br.s.,1H)6.69(d,J=8.84Hz,1H)7.22(br.s.,1H)7.29〜7.38(m,1H)7.43〜7.54(m,2H)7.76(d,J=8.84Hz,1H)7.89(br.s.,1H)8.16(d,J=6.82Hz,2H)。13C NMR(100MHz,DMSO−d6)δ ppm 14.39、22.55、28.24、28.49、31.71、34.17、35.10、46.33、47.00、78.60、112.58、126.28、127.46、128.93、130.40、134.52、153.69、155.40。LRMS(ESI)m/z 368.1[(M+H)]+、C20H25N5O2についての算出値:367.45。
5.6.66. 4−{6−[2−(3−tert−ブチル−1−メチル−ウレイド)−エチルアミノ]−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル}−ベンズアミドの合成
パートA. 4−[6−(2−メチルアミノ−エチルアミノ)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル]−ベンズアミドジヒドロクロリド
濃塩酸を、メタノール(130mL)中の2−[3−(4−カルバモイル−フェニル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ]−エチル}−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(784.1mg、1.9mmol)の常温の溶液に添加して、N2ブランケット下において2日間撹拌した。反応混合物を冷却し濾過して、4−[6−(2−メチルアミノ−エチルアミノ)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル]−ベンズアミドジヒドロクロリドをオフホワイト色の粉末として得た(mp.322℃〜323℃(dec.))。1H NMR(400MHz,酸化重水素)δ ppm 2.68(s,3H)3.34(t,J=5.81Hz,2H)3.74(t,J=5.68Hz,2H)7.24(d,J=9.85Hz,1H)7.88(d,J=8.59Hz,2H)7.96〜8.02(m,3H)8.08(s,1H)。LRMS(ESI)m/z 311.1[(M+H)]+、C16H18N6Oについての算出値:310.36。
パートB. 4−{6−[2−(3−tert−ブチル−1−メチル−ウレイド)−エチルアミノ]−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル}−ベンズアミド
2−イソシアナト−2−メチルプロパンを、ジクロロメタン(4.6mL)中の4−[6−(2−メチルアミノ−エチルアミノ)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル]−ベンズアミドジヒドロクロリド(177.3mg、0.5mmol)及びヒューニッヒ塩基[7087−68−5](0.3mL、1.8mmol)の撹拌した0℃の懸濁液にゆっくりと添加し、混合物を撹拌して17時間かけて常温まで温めた。次いで反応混合物をブラインと酢酸エチルとで分配して、乾燥させ(MgSO4)、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、10%(v/v)メタノール/酢酸エチルで溶出)にかけて、2−プロパノール/水から結晶化して、50.2mgの白色粉末を得た(mp.154℃〜155℃)。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.18(s,8H)2.49〜2.52(m,1H)2.86(s,2H)3.32(s,1H)3.40〜3.49(m,3H)5.26(s,1H)6.72(d,J=9.60Hz,1H)7.79(d,J=9.60Hz,1H)7.95〜8.02(m,3H)8.29(d,J=8.59Hz,2H)。13C NMR(100MHz,DMSO−d6)δ ppm 29.06、34.55、39.42、46.40、49.75、112.42、124.98、125.83、126.03、127.73、130.82、132.01、132.19、137.58、153.61、157.25、167.43。LRMS(ESI)m/z 410.2[(M+H)]+、C21H27N7O2についての算出値:409.50。
5.6.67. 6−(ブチルアミノ)−N−(1H−ピラゾール−3−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−カルボキサミドの合成:
実施例5.6.54に記載のアミドカップリング反応条件を用いて、43%の収率で表題の化合物を無色の固体として得た。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 8.01〜8.07(m,2H)、7.70(d,J=9.92Hz,1H)、7.63(br.s.,1H)、6.84(d,J=9.92Hz,1H)、4.56(s,1H)、3.41(t,J=7.06Hz,2H)、1.69〜1.76(m,2H)、1.48(dq,J=15.05、7.48Hz,2H)、0.96(t,J=7.39Hz,3H);LRMS(ESI)m/e 300.0[(M+H)+、C14H18N7Oについての算出値300.3]。
5.6.68. 3−(4−(アミノメチル)フェニル)−N−(2−(tert−ブトキシ)エチル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミンの合成
パートA. 3−ブロモ−N−(2−(tert−ブトキシ)エチル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミン:
イソプロパノール(2mL)中の3−ブロモ−6−フルオロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン(216mg、1.0mmol)、トリエチルアミン(0.35mL、2.5mmol)及び2−(tert−ブトキシ)エタンアミン(180mg、1.5mmol)の溶液を65℃で一晩加熱した。混合物を冷却し酢酸エチルで希釈して、水で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥させ、濃縮して、更なる合成のための定量的収率で褐色固体を粗物質として得た。20mgを分取HPLCによって更に精製して、純粋な3−ブロモ−N−(2−(tert−ブトキシ)エチル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミンを白色固体(8mg)として得た。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 7.57(d,J=9.85Hz,1H)、7.42(s,1H)、6.76(d,J=9.60Hz,1H)、4.56(s,1H)、3.67(t,J=5.94Hz,2H)、3.53(t,J=5.94Hz,2H)、1.24(s,9H)LRMS(ESI)m/e 315.0[(M+H)+、C12H18BrN4Oについての算出値314.2]。
パートB. 3−(4−(アミノメチル)フェニル)−N−(2−(tert−ブトキシ)エチル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミン
実施例5.6.48に記載の鈴木カップリング条件を用いて、40%の収率で表題の化合物を白色固体として得た。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 8.53(s,1H)、8.24〜8.28(m,2H)、7.82(s,1H)、7.66(d,J=9.60Hz,1H)、7.57(d,J=8.59Hz,2H)、6.79(d,J=9.85Hz,1H)、4.18(s,2H)、3.67(t,J=5.81Hz,2H)、3.53(t,J=5.94Hz,2H)、1.23(s,9H);LRMS(ESI)m/e 340.1[(M+H)+、C19H26N5Oについての算出値340.4]。
5.6.69. 4−((3−(4−(アミノメチル)フェニル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)−2−メチルブタン−2−オールの合成
パートA. 4−((3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)−2−メチルブタン−2−オール
3−ブロモ−6−フルオロイミダゾ[1,2−b]ピリダジンを、実施例5.6.42のパートAに記載のものと同じ反応条件を用いて4−アミノ−2−メチルブタン−2−オールと反応させ、82%の生成物を得た。
パートB. 4−((3−(4−(アミノメチル)フェニル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)−2−メチルブタン−2−オール
実施例5.6.19に記載のように、4−((3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)−2−メチルブタン−2−オールを(4−(アミノメチル)フェニル)ボロン酸とカップリングさせ、78%の収率で表題の化合物を得た。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 1.29(s,6H)1.84〜1.94(m,2H)3.49〜3.58(m,2H)4.24(s,2H)7.25(d,J=9.85Hz,1H)7.67(d,J=8.59Hz,2H)7.97(d,J=9.85Hz,1H)8.22〜8.29(m,3H);LRMS(ESI)m/e 326.0[(M+H)+、C18H23N5Oについての算出値325.0]。
5.6.70. N−アリル−4−(6−(アリルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)ベンズアミドの合成
パートA. N−アリル−3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミン
3−ブロモ−6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン(1000mg、4.32mmol)及びアリルアミン(6.0mL、80mmol)の溶液を80℃(封管)で6時間加熱した。得られた混合物を室温に冷却し、シリカゲル(酢酸エチルで溶出)上で精製して、N−アリル−3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミン(550mg、収率51%)を黄色固体として得た:LRMS(ESI)m/z 253.0、255.0[(M+H)+、C9H9BrN4についての算出値252.0]
パートB. N−アリル−4−(6−(アリルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)ベンズアミド
N−アリル−3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミン(365mg、1.44mmol)、(4−(アリルカルバモイル)フェニル)ボロン酸(615mg、3.0mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(62mg、0.085mmol)の混合物にn−ブタノール(3mL)及び2M炭酸ナトリウム水溶液(2mL)を添加した。得られた混合物を100℃で5時間加熱した。次いで反応物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出して、シリカゲルカラム(酢酸エチル中の10%メタノール)、その後分取HPLC(アセトニトリル/ギ酸アンモニウム水溶液、Sunfireカラム)によって精製して、N−アリル−4−(6−(アリルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)ベンズアミドを白色固体として得た:1H NMR(メタノール−d4)δ:8.30〜8.33(d,J=8.4Hz,2H)、7.94(d,J=8.4Hz,2H)、7.67(d,J=9.6Hz,1H)、6.78(d,J=9.6Hz,1H)、5.9〜6.2(m,2H)、5.1〜5.4(m,4H)、4.00(m,4H);LRMS(ESI)m/z 334.2[(M+H)+、C19H19N5Oについての算出値333.4]。
5.6.71. 3−(4−(アミノメチル)フェニル)−N−(3−(tert−ブトキシ)プロピル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミンの合成:
実施例5.6.68に記載のものと類似のプロセスを用いて、表題の化合物を得た。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 8.51(s,2H)、8.30(d,J=8.38Hz,2H)、7.83(s,1H)、7.65(d,J=9.48Hz,1H)、7.56(d,J=8.38Hz,2H)、6.76(s,1H)、6.73(s,1H)、4.17(s,2H)、3.56(t,J=6.17Hz,2H)、3.47(t,J=6.73Hz,2H)、1.93(t,J=6.50Hz,2H)、1.22(s,9H);LRMS(ESI)m/e 354.1[(M+H)+、C20H28N5Oについての算出値354.4]。
5.6.72. [2−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ)−エチル]−イソプロピル−カルバミン酸tert−ブチルエステルの合成
パートA. N1−(3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)エタン−1,2−ジアミン
エチレンジアミン[107−15−3](25.0mL、373.1mmol)中の3−ブロモ−6−クロロ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン[13526−66−4](5.0g、21.5mmol)の撹拌懸濁液を窒素ブランケット下において65℃に加熱した。その温度に達すると、混合物は透明な黄色の溶液となった。これらの条件を17時間維持して、その時点で高温の反応溶液を水に注ぎ、バルクを酢酸エチルでのみ抽出した。複合抽出物を組み合わせて、乾燥させ(CaSO4)、蒸発させて1.79gの黄色固体を得た。この固体を酢酸エチル/ヘプタンから再結晶化して、1.4gのN1−(3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)エタン−1,2−ジアミンを白色粉末として得た(mp.158℃〜159℃)。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.49(br.s.,1H)2.79(t,J=6.19Hz,2H)3.27(q,J=5.89Hz,2H)6.73(d,J=9.60Hz,1H)7.10(t,J=5.05Hz,1H)7.47(s,1H)7.68(d,J=9.60Hz,1H)。13C NMR(100MHz,DMSO−d6)δ ppm 40.97、45.13、99.48、113.51、125.73、130.72、137.04、154.81。LRMS(ESI)m/z 255.9/257.9[(M+H)]+、C8H10BrN5についての算出値:256.11。
パートB. N1−(3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−N2−イソプロピルエタン−1,2−ジアミン
氷酢酸[64−19−7](1.6mL、28.0mmol)を、N1−(3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)エタン−1,2−ジアミン(7.0g、27.2mmol)、アセトン[67−64−1](2.4mL、32.6mmol)、シアノホウ素化水素ナトリウム[25895−80−7](1.8g、27.2mmol)及び粉末状の活性化した4Åの分子篩(4g)の撹拌懸濁液に添加した。フラスコをN2ブランケットして、セプタムで封をし、混合物を常温で3日撹拌した後、濾過した。濾液を蒸発させて、残渣を10%(w/v)NaHCO3水溶液と酢酸エチルとで分配した。抽出物を乾燥させ(CaSO4)、蒸発させて透明な橙色の油を得た。この油をヘプタン中でトリチュレートして、2.3gのN1−(3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−N2−イソプロピルエタン−1,2−ジアミンを黄色粉末として沈殿させた(mp.87℃〜88℃)。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 0.99(d,J=6.32Hz,5H)1.60(br.s.,1H)2.71〜2.81(m,3H)3.34(q,J=6.32Hz,2H)6.73(d,J=9.85Hz,1H)7.07(t,J=5.31Hz,1H)7.47(s,1H)7.68(d,J=9.60Hz,1H)。13C NMR(100MHz,DMSO−d6)δ ppm 22.92、41.48、45.29、47.81、98.98、112.99、125.26、130.24、136.53、154.24。LRMS(ESI)m/z 297.9/299.9[(M+H)]+、C11H16BrN5についての算出値:289.19。
パートC. [2−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ)−エチル]−イソプロピル−カルバミン酸tert−ブチルエステル
酢酸エチル(30mL)中のN1−(3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−N2−イソプロピルエタン−1,2−ジアミン(633.3mg、2.1mmol)及びヒューニッヒ塩基[7087−68−5](0.5mL、2.9mmol)の急速撹拌した常温のN2ブランケット溶液に、固体のジ−tert−ブチルジカーボネート[24424−99−5](556.6mg、2.6mmol)を添加した。完了後、反応物をブラインで洗浄して、乾燥させ(MgSO4)、蒸発させて894.5mgの黄色固体を得た。この固体を酢酸エチル/ヘプタンから再結晶化して、559.5mgの[2−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ)−エチル]−イソプロピル−カルバミン酸tert−ブチルエステルを白色結晶粉末として得た(mp.154℃〜155℃)。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.16(d,J=6.82Hz,6H)1.40(s,9H)2.49〜2.52(m,1H)3.26〜3.35(m,2H)3.35〜3.42(m,2H)6.68(d,J=9.85Hz,1H)7.32(s,1H)7.49(s,1H)7.71(d,J=9.60Hz,1H)。13C NMR(100MHz,DMSO−d6)δ ppm 20.55、28.08、78.46、98.93、112.85、125.52、130.41、136.57、154.10。LRMS(ESI)m/z 297.9/299.9[(M+H)]+、C16H24BrN5O2についての算出値:398.31。
5.6.73. {2−[3−(4−カルバモイル−フェニル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ]−エチル}−フェニル−アルバミン酸エチルエステルの合成
パートA. 2,2,2−トリフルオロ−N−(2−フェニルアミノ−エチル)−アセトアミド
トリフルオロ酢酸エチル[383−63−1](5.5mL、46.1mmol)を、THF(125mL)中のN1−フェニルエタン−1,2−ジアミン[1664−40−0](5.0mL、38.4mmol)の0℃の撹拌溶液に添加して、撹拌し17時間かけてN2ブランケット下において常温に温めた後、ブラインと酢酸エチルとで分配した。抽出物を乾燥させ(MgSO4)、蒸発させて10.2gの透明な暗黄色の液体を得た。LRMS(ESI)m/z 232.9[(M+H)]+、C10H11F3N2Oについての算出値:232.21。
パートB. フェニル−[2−(2,2,2−トリフルオロ−アセチルアミノ)−エチル]−カルバミン酸エチルエステル
クロロギ酸エチル[541−41−3](1.4mL、14.7mmol)を、酢酸エチル(145mL)中の2,2,2−トリフルオロ−N−(2−フェニルアミノ−エチル)−アセトアミド(3.4g、14.6mmol)及びN−メチルモルホリン[109−02−4](2.0mL、17.7mmol)の常温の溶液に添加して、N2ブランケット下において17時間撹拌した。次いで反応懸濁液を希塩酸水溶液、ブラインで洗浄して、乾燥させ(MgSO4)、蒸発させて、更に単離することなく次の合成工程へと移行した。
パートC. [2−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ)−エチル]−フェニル−カルバミン酸エチルエステル
粗フェニル−[2−(2,2,2−トリフルオロ−アセチルアミノ)−エチル]−カルバミン酸エチルエステル(2.2g、7.3mmol)を、20%(v/v)の1,2−ジメトキシエタン水溶液(25mL)中の3−ブロモ−6−フルオロ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン(892.5mg、4.1mmol)及び炭酸カリウム[584−08−7](2.9g、20.6mmol)と組み合わせて、85℃に5日間加熱した。次いで反応混合物を水と酢酸エチルとで分配して、抽出物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、100%酢酸エチルで溶出)にかけて、863.1mgの白色結晶粉末を得た(mp.160℃〜161℃)。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.08(t,J=7.06Hz,2H)2.51(dt,J=3.58、1.85Hz,1H)3.35(s,1H)3.46(q,J=6.39Hz,2H)3.90(t,J=6.50Hz,2H)4.04(q,J=7.06Hz,2H)6.65(d,J=9.70Hz,1H)7.19〜7.25(m,1H)7.31〜7.39(m,4H)7.48(s,1H)7.69(d,J=9.70Hz,1H)。13C NMR(100MHz,DMSO−d6)δ ppm 14.16、38.85、47.84、60.82、98.79、112.62、125.31、125.99、126.79、128.63、130.18、136.35、141.81、153.79、154.64。LRMS(ESI)m/z 403.9/405.9[(M+H)]+、C17H18BrN5O2についての算出値:404.27。
パートD. {2−[3−(4−カルバモイル−フェニル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ]−エチル}−フェニル−アルバミン酸エチルエステル
25mL容の丸底フラスコに入った[2−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ)−エチル]−フェニル−カルバミン酸エチルエステル(354.7mg、0.9mmol)、(4−カルバモイルフェニル)ボロン酸[123088−59−5](174.2mg、1.1mmol)、三塩基性リン酸カリウム一水和物[27176−10−9](368.8mg、1.6mmol)、及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン錯体[95464−05−4](74.4mg、0.1mmol)の混合物に30%(v/v)の1,2−ジメトキシエタン水溶液(13mL)及び磁気撹拌子を加えた。反応ポットを還流冷却器に取り付けて、常温油浴に入れ、急速撹拌しながらシステムを10回の排気/N2ブランケットサイクルに供した。急速撹拌したN2ブランケット反応物を85℃の油浴温度に17時間加熱した後、冷却して、ブラインと酢酸エチルとで分配した。相分離した抽出物を乾燥させ(MgSO4)、蒸発させて、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、10%(v/v)メタノール/酢酸エチルで溶出)にかけて、分取RP−HPLCによって更に精製して、{2−[3−(4−カルバモイル−フェニル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ]−エチル}−フェニル−アルバミン酸エチルエステルを白色粉末として得た(mp.227℃〜228℃)。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.03(t,J=7.07Hz,2H)2.51(dt,J=3.73、1.80Hz,2H)3.31(s,1H)3.48(q,J=6.23Hz,2H)3.91〜4.04(m,3H)6.69(d,J=9.85Hz,1H)7.18〜7.35(m,5H)7.76(d,J=9.85Hz,1H)7.91〜8.01(m,3H)8.21(d,J=8.59Hz,2H)。13C NMR(100MHz,DMSO−d6)δ ppm 14.25、48.18、60.95、112.37、124.91、125.75、126.00、126.35、127.18、127.79、128.77、130.81、131.93、132.15、137.57、141.78、153.40、154.85、167.49。LRMS(ESI)m/z 445.1[(M+H)]+、C24H24N6O3についての算出値:444.50。
5.6.74. 4−(6−ブチルアミノ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−N−(2,2−ジメチル−[1,3]ジオキソラン−4−イルメチル)−ベンズアミドの合成
パートA. 4−(6−(ブチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)安息香酸
臭化アリール及びボロン酸エステルを、実施例5.6.19と同じ鈴木反応条件を用いてカップリングさせ、カルボン酸生成物を得た。
パートB. 4−(6−ブチルアミノ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−N−(2,2−ジメチル−[1,3]ジオキソラン−4−イルメチル)−ベンズアミド
カルボン酸と(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メタンアミンとの通常のアミドカップリングによって71%の生成物が得られた。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 1.02(t,J=7.33Hz,3H)1.36(s,3H)1.45(s,3H)1.49〜1.57(m,2H)1.67〜1.76(m,2H)3.40(t,J=7.20Hz,2H)3.58(d,J=5.31Hz,2H)3.80(dd,J=8.46、6.19Hz,1H)4.12(dd,J=8.34、6.32Hz,1H)4.36(t,J=5.81Hz,1H)6.73(d,J=9.60Hz,1H)7.63(d,J=9.60Hz,1H)7.87(s,1H)7.90〜7.97(m,2H)8.29〜8.36(m,2H);LRMS(ESI)m/e 424.0[(M+H)+、C23H29N5O3についての算出値423.0]。
5.6.75. 4−(6−ブチルアミノ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−N−(2,3−ジヒドロキシ−プロピル)−ベンズアミドの合成
150mg(0.355mmol)の4−(6−ブチルアミノ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−N−(2,2−ジメチル−[1,3]ジオキソラン−4−イルメチル)−ベンズアミドに、15mlのAcOH及び5mLの水を添加して、1.5時間60℃に加熱した。それを濃縮して、粗物質を酢酸分取HPLCで精製して、107mg(79%)の表題の化合物を得た。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 1.00(t,J=7.39Hz,3H)1.42〜1.55(m,2H)1.66〜1.76(m,2H)3.40(t,J=7.17Hz,2H)3.43〜3.52(m,1H)3.56〜3.65(m,3H)3.84〜3.93(m,1H)7.24(d,J=9.92Hz,1H)7.96(d,J=9.92Hz,1H)8.00〜8.05(m,2H)8.23〜8.28(m,2H)8.30(s,1H);LRMS(ESI)m/e 384.0[(M+H)+、C20H25N5O3についての算出値383.0]
5.6.76. 7−(6−ブチルアミノ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−キナゾリン−4−オールの合成
パートA. 7−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)キナゾリン−4−オール
5mLのホルムアルデヒドに溶解した87.2mg(0.356mmol)の4−ブロモ−2−ニトロベンズアミドに鉄粉末(50mg、0.89mmol)を添加した。得られた混合物を80℃で2時間撹拌した。この混合物を20mLのEtOAc及び10mLの2:1のDCM/IPA溶液で希釈した。次いで得られた混合物をサンドパッドで濾過した後、濃縮した。得られた残渣に99mg(0.391mmol)のビス(ピナコラト)ジボロン、その後KOAc(105mg、1.07mmol)、PdCl2(dppf)・DCM(29mg、0.04mmol)及び18mLのジオキサンを添加した。得られた混合物を80℃で一晩加熱した。冷却後、混合物をEtOAcで希釈して、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させた。それを濃縮して、ISCO(シリカゲル)で精製し1%→10% MeOH/DCMで溶出して、78mg(81%)のボロン酸エステルを得た。
パートB. 7−(6−ブチルアミノ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−キナゾリン−4−オール
マイクロ波処理用バイアル内の(60mg、0.223mmol)の臭化アリールに(73mg、0.268mmol)のボロン酸エステル、K3PO4(142mg、0.669mmol)、PdCl2(PPh3)3(16mg、0.022mmol)、3mLのDME及び1mLの水を添加した。得られた混合物を140℃で30分間マイクロ波処理した。15mLのEtOACで希釈して、約10mLのブラインで洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥させ、濃縮した。粗混合物を3mlの2:1のMeOH/H2O溶液に再溶解した。それを濾過して、分取HPLCで精製して、41mg(55%)の所望の生成物を得た。[この手順は、特に指定のない限り全ての鈴木カップリング反応に使用される。ボロン酸はボロン酸エステルと同様に作用する。]1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 0.99(t,J=7.39Hz,3H)1.45〜1.56(m,2H)1.68〜1.77(m,2H)3.46(t,J=7.06Hz,2H)7.28(d,J=9.92Hz,1H)7.99(d,J=9.70Hz,1H)8.22〜8.28(m,2H)8.37(d,J=8.38Hz,1H)8.45(s,1H)8.63(d,J=1.54Hz,1H);LRMS(ESI)m/e 335.0[(M+H)+、C18H18N6Oについての算出値334.0]。
5.6.77. イソ−プロピルメチル(2−((3−(4−(ピロリジン−2−イル)フェニル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)エチル)カルバメートの合成:
表題の化合物は、実施例5.6.68に記載のものと同様のプロセスを用いて得られた。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 8.56(s,1H)、8.28(br.s.,2H)、7.83(s,1H)、7.68(d,J=9.35Hz,1H)、7.60(d,J=8.34Hz,2H)、6.73(d,J=9.85Hz,1H)、4.66(dd,J=9.60、6.82Hz,1H)、3.66(br.s.,1H)、3.59(br.s.,3H)、3.41〜3.55(m,2H)、2.94(s,3H)、2.48〜2.56(m,1H)、2.19〜2.34(m,3H)、1.00〜1.23(d,J=5.05Hz,6H);LRMS(ESI)m/e 423.1[(M+H)+、C23H31N6O2についての算出値423.5]。
5.6.78. tert−ブチル(2−((3−(2−メトキシフェニル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)エチル)(メチル)カルバメートの合成:
表題の化合物は、実施例5.6.68に記載のものと同様のプロセスを用いて得られた。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 8.04(s,1H)、7.97(br.s.,1H)、7.90(br.s.,1H)、7.52〜7.57(m,1H)、7.13〜7.24(m,3H)、3.90(s,3H)、3.42〜3.49(m,4H)、2.74(s,3H)、1.30〜1.38(br.s.,9H);LRMS(ESI)m/e 398.1[(M+H)+、C21H28N5O3についての算出値398.5]。
5.6.79. イソプロピルメチル(2−((3−(チアゾール−4−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)エチル)カルバメートの合成:
表題の化合物は、実施例5.6.68に記載のものと同様のプロセスを用いて得られた。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 9.19(s,1H)、8.65〜8.85(bs,1H)、8.31(s,1H)、7.97(d,J=9.85Hz,1H)、7.18(d,J=9.35Hz,1H)、4.78(m,1H)、3.64〜3.75(m,4H)、2.98(s,3H)、1.06〜1.25(m,6H);LRMS(ESI)m/e 361.1[(M+H)+、C16H20N6O2Sについての算出値361.4]。
5.6.80. 4−(6−((2−(2−シアノ−N−メチルアセトアミド)エチル)アミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)ベンズアミドの合成
パートA. N−(2−((3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)エチル)−2−シアノ−N−メチルアセトアミド
tert−ブチル(2−((3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)エチル)(メチル)カルバメートをTFA/DCM溶液(2:1)で0.5時間撹拌した後、濃縮した。得られたアミン−TFA塩を、実施例5.6.61のパートCに記載の条件下において2−シアノ酢酸でアミド化して、63%の収率でアミドを得た。
パートB. 4−(6−((2−(2−シアノ−N−メチルアセトアミド)エチル)アミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)ベンズアミド
実施例5.6.19に記載の鈴木カップリング条件における上記アミドと(4−カルバモイルフェニル)ボロン酸との反応によって、28%の収率で所望の生成物が得られた。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 2.87(s,1H)2.95(s,2H)3.56〜3.67(m,4H)3.73(s,2H)7.16(d,J=9.92Hz,1H)7.94(d,J=9.70Hz,1H)8.00〜8.06(m,2H)8.17(d,J=8.38Hz,2H)8.21〜8.28(m,1H);LRMS(ESI)m/e 378.0[(M+H)+、C19H19N7O2についての算出値377.0]。
5.6.81. 2−((3−(3−メトキシピリジン−4−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)エチルtert−ブチル(メチル)カルバメートの合成
パートA. N−(tert−ブチル)−N−メチル−1H−イミダゾール−1−カルボキサミド:
THF(18mL)中のN,N’−カルボニルジイミダゾール(CDI、1.76g、11mmol)の懸濁液にt−ブチルメチルアミン(1.2mL、10mmol)を添加した。反応物を一晩還流させた後、冷却して、濃縮し、DCM及び水とともに取り、抽出した。有機層(DCM)を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過濃縮して、N−(tert−ブチル)−N−メチル−1H−イミダゾール−1−カルボキサミド(0.27g、収率15%)を粘性油として得た。LRMS(ESI)m/e 182.1[(M+H)+、C9H16N3Oについての算出値182.2]。
パートB. 1−(tert−ブチル(メチル)カルバモイル)−3−メチル−1H−イミダゾール−3−イウム:
アセトニトリル(3mL)中のN−(tert−ブチル)−N−メチル−1H−イミダゾール−1−カルボキサミド(0.27g、1.5mmol)の溶液にヨウ化メチル(0.4mL、6.0mmol)を添加した。反応物を室温で24時間撹拌した後、真空濃縮して、1−(tert−ブチル(メチル)カルバモイル)−3−メチル−1H−イミダゾール−3−イウム(0.28g、100%)を得た。
パートC. 2−((3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)エチルtert−ブチル(メチル)カルバメート:
THF/DMF(6.0mL/3.0mL)中の2−((3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)エタノール(0.35g、1.5mmol)及び1−(tert−ブチル(メチル)カルバモイル)−3−メチル−1H−イミダゾール−3−イウム(0.30g、1.5mmol)の溶液にNaH(0.15g、鉱油中、60%、2.5mmol)を添加した。反応物を24時間撹拌した後、水でクエンチして、エーテルで抽出し、濃縮してISCOカラムクロマトグラフィーによって精製して、2−((3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)エチルtert−ブチル(メチル)カルバメート(0.17g、収率31%)を生成物として得た。LRMS(ESI)m/e 372.0[(M+H)+、C14H21BrN5O2についての算出値371.2]。
パートD. 2−((3−(3−メトキシピリジン−4−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)エチルtert−ブチル(メチル)カルバメート
表題の化合物は、実施例5.6.68に記載の鈴木カップリングを用いて得られた。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 8.70(d,J=5.31Hz,1H)、8.43(s,1H)、8.13(s,1H)、7.73(s,1H)、7.71(s,1H)、6.84(s,1H)、6.82(s,1H)、4.31(t,J=5.68Hz,2H)、4.10(s,3H)、3.70(t,J=5.68Hz,2H)、2.89(s,3H)、1.35(s,9H);LRMS(ESI)m/e 399.3[(M+H)+、C20H27N6O3についての算出値399.5]。
5.6.82. N−(2−イソプロポキシエチル)−3−(3−メトキシピリジン−4−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミンの合成:
表題の化合物は、実施例5.6.68に記載のように得られた。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 8.66(d,J=5.29Hz,1H)、8.36(br.s.,1H)、8.21(d,J=4.41Hz,1H)、8.06(br.s.,1H)、7.63(d,J=9.70Hz,1H)、6.79(d,J=9.70Hz,1H)、4.57(br.s.,1H)、4.03(s,3H)、3.58〜3.67(m,3H)、3.47〜3.52(m,2H)、1.11(d,J=6.17Hz,6H);LRMS(ESI)m/e 328.1[(M+H)+、C17H22N5O2についての算出値328.4]。
5.6.83. [2−(3−シクロプロピル−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ)−エチル]−イソプロピル−カルバミン酸イソプロピルエステルの合成
パートA. [2−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ)−エチル]−イソプロピル−カルバミン酸イソプロピルエステル
酢酸エチル(32mL)中のN1−(3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−N2−イソプロピルエタン−1,2−ジアミン(945.0mg、3.2mmol)及びヒューニッヒ塩基[7087−68−5](0.7mL、3.8mmol)の急速撹拌した常温のN2ブランケット溶液に、トルエン(3.2mL)中のクロロギ酸イソプロピルの1.0M溶液を添加した。完了後、反応物をブラインで洗浄して、乾燥させ(MgSO4)、蒸発させて1.2gの黄褐色固体を得た。この固体を酢酸エチル/ヘプタンから再結晶化して、750mgの[2−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ)−エチル]−イソプロピル−カルバミン酸イソプロピルエステルを白色結晶粉末として得た(mp.146℃〜147℃)。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.17(d,J=6.82Hz,12H)3.31〜3.35(m,2H)3.38〜3.44(m,2H)4.80(dt,J=12.06、5.97Hz,1H)6.67(d,J=9.85Hz,1H)7.34(t,J=5.68Hz,1H)7.49(s,1H)7.71(d,J=9.60Hz,1H)。13C NMR(100MHz,DMSO−d6)δ ppm 20.44、21.95、47.01、67.46、98.94、112.84、125.54、130.42、136.57、154.10。LRMS(ESI)m/z 297.9/299.9[(M+H)]+、C15H22BrN5O2についての算出値:384.28。
パートB. [2−(3−シクロプロピル−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ)−エチル]−イソプロピル−カルバミン酸イソプロピルエステル
10%(v/v)のTHF水溶液(25mL)を、50mL容の丸底フラスコに入った[2−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ)−エチル]−イソプロピル−カルバミン酸イソプロピルエステル(515.1mg、1.34mmol)、カリウムシクロプロピルトリフルオロボレート[1065010−87−1](396.8mg、2.7mmol)、炭酸セシウム[534−17−8](1.3g、4.0mmol)、及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン錯体[95464−05−4](110.4mg、0.1mmol)の混合物に添加した。反応ポットを還流冷却器に取り付けて、急速撹拌しながらシステムを10回の排気/N2ブランケットサイクルに供した。急速撹拌したN2ブランケット反応物を4日間加熱還流した後、冷却し、濾過した。濾液をブラインと酢酸エチルとで分配して、相分離した有機抽出物を乾燥させ(MgSO4)、蒸発させて黒色油を得て、それを分取RP−HPLCによって精製して、41.6mgの[2−(3−シクロプロピル−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ)−エチル]−イソプロピル−カルバミン酸イソプロピルエステルを白色固体として得た。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 0.77〜0.84(m,2H)0.98〜1.06(m,2H)1.20〜1.32(m,14H)2.08〜2.19(m,1H)3.43〜3.50(m,2H)3.50〜3.59(m,2H)6.61(d,J=9.70Hz,1H)7.08(s,1H)7.52(d,J=9.70Hz,1H)。LRMS(ESI)m/z 346.2[(M+H)]+、C18H27N5O2についての算出値:345.45。
5.6.84. (S)−tert−ブチル2−(((3−(4−カルバモイルフェニル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレートの合成:
表題の化合物は、実施例5.6.68に記載のアプローチを用いて得られた。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 8.24〜8.34(m,2H)、7.97〜8.01(m,2H)、7.87(s,1H)、7.66(d,J=8.84Hz,1H)、6.77(br.s.,1H)、4.17(br.s.,1H)、3.68(br.s.,1H)、3.44〜3.55(m,1H)、3.35〜3.44(m,3H)、1.91〜2.05(m,3H)、1.87(br.s.,1H)、1.38〜1.48(m,5H)、1.34(br.s.,4H);LRMS(ESI)m/e 437.2[(M+H)+、C23H29N6O3についての算出値437.5]。
5.6.85. (S)−tert−ブチル2−(((3−(4−(アミノメチル)フェニル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレートの合成:
表題の化合物は、実施例5.6.68に記載のアプローチを用いて得られた。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 8.27(br.s.,2H)、7.82(br.s.,1H)、7.66(d,J=9.35Hz,1H)、7.58(d,J=8.34Hz,2H)、6.77(d,J=9.09Hz,1H)、4.18(s,3H)、3.36〜3.50(m,4H)、1.85〜2.04(m,4H)、1.33〜1.48(m,9H);LRMS(ESI)m/e 437.2[(M+H)+、C23H29N6O3についての算出値437.5]。
5.6.86. (R)−tert−ブチル2−(((3−(4−(アミノメチル)フェニル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレートの合成:
表題の化合物は、実施例5.6.68に記載のアプローチを用いて得られた。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 8.27(br.s.,2H)、7.82(br.s.,1H)、7.66(d,J=9.35Hz,1H)、7.58(d,J=8.34Hz,2H)、6.77(d,J=9.09Hz,1H)、4.18(s,3H)、3.36〜3.50(m,4H)、1.85〜2.04(m,4H)、1.33〜1.48(m,9H);LRMS(ESI)m/e 437.2[(M+H)+、C23H29N6O3についての算出値437.5]。
5.6.87. N−(2−イソプロポキシエチル)−3−(イソチアゾール−5−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミンの合成:
表題の化合物は、実施例5.6.68に記載のアプローチを用いて得られた。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 8.60(d,J=2.02Hz,1H)、8.45(s,1H)、8.01(d,J=1.77Hz,1H)、7.95(d,J=9.85Hz,1H)、7.25(d,J=9.85Hz,1H)、3.80〜3.85(m,2H)、3.69〜3.77(m,3H)、1.21(d,J=6.32Hz,6H);LRMS(ESI)m/e 304.1[(M+H)+、C14H18N5OSについての算出値304.4]。
5.6.88. tert−ブチル2−(2−((3−(4−(アミノメチル)フェニル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)エチル)ピロリジン−1−カルボキシレートの合成:
表題の化合物は、実施例5.6.68に記載のアプローチを用いて得られた。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 8.53(s,1H)、8.27(d,J=8.34Hz,2H)、7.81(s,1H)、7.64(d,J=9.60Hz,1H)、7.57(d,J=8.34Hz,2H)、6.73(d,J=9.60Hz,1H)、4.18(s,2H)、3.92〜3.98(m,1H)、3.52(br.s.,1H)、3.35〜3.46(m,3H)、1.67〜2.22(m,6H)、1.48(br.s.,4H)、1.28(br.s.,5H);LRMS(ESI)m/e 437.3[(M+H)+、C24H33N6O2についての算出値437.5]。
5.6.89. 3−(4−(アミノメチル)フェニル)−N−(2−(シクロペンチルオキシ)エチル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミンの合成
パートA. 3−ブロモ−N−(2−(シクロペンチルオキシ)エチル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミン
2−(シクロペンチルオキシ)エタンアミンを、実施例5.6.42のパートAに記載のアミン置換条件を用いて3−ブロモ−6−フルオロイミダゾ[1,2−b]ピリダジンと反応させ、69%の生成物を得た。
パートB. tert−ブチル4−(6−((2−(シクロペンチルオキシ)エチル)アミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)ベンジルカルバメート
3−ブロモ−N−(2−(シクロペンチルオキシ)エチル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミンを、実施例5.6.76のパートBに記載の鈴木カップリング条件下において(4−(((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)フェニル)ボロン酸とカップリングさせ、70%の生成物を得た。
パートC. 3−(4−(アミノメチル)フェニル)−N−(2−(シクロペンチルオキシ)エチル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミン
tert−ブトキシカルボニル保護を、4時間にわたって0℃のMeOH中の10当量のAcClを使用することによって除去し、100%の収率の所望の化合物を得た。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 1.55(d,J=3.54Hz,2H)1.63〜1.81(m,6H)3.57(t,J=5.31Hz,2H)3.67(q,J=5.05Hz,2H)3.93〜4.05(m,1H)4.21〜4.31(m,2H)7.29〜7.41(m,1H)7.70(d,J=8.08Hz,2H)7.96〜8.05(m,1H)8.18〜8.25(m,2H)8.25〜8.31(m,1H);13C NMR(101MHz,メタノール−d4)δ ppm 24.59(s,1C)33.34(s,1C)43.09(s,1C)44.12(s,1C)67.41(s,1C)83.26(s,1C)120.08(s,1C)121.33(s,1C)121.60(s,1C)128.35(s,1C)129.81(s,1C)130.45(s,1C)130.65(s,1C)134.28(s,1C)135.94(s,1C)146.70〜146.90(m,1C)157.40(s,1C);LRMS(ESI)m/e 352.0[(M+H)+、C20H25N5Oについての算出値351.0]。
5.6.90. (S)−イソプロピル2−(((3−ビニルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレートの合成:
表題の化合物は、実施例5.6.68に記載のアプローチを用いて得られた。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)d ppm 7.52〜7.59(m,2H)、6.95〜7.00(m,1H)、6.68(d,J=9.60Hz,1H)、6.20(d,J=1.52Hz,1H)、6.16(d,J=1.52Hz,1H)、5.37(d,J=1.52Hz,1H)、5.34(d,J=1.77Hz,1H)、4.88(quin,J=6.25Hz,1H)、4.22(Rs,1H)、3.40〜3.64(m,4H)、1.87〜2.05(m,4H)、1.18〜1.25(m,6H);LRMS(ESI)m/e 330.3[(M+H)+、C17H24N5O2についての算出値330.4]。
5.6.91. (S)−イソプロピル2−(((3−(プロパ−1−エン−2−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレートの合成:
表題の化合物は、実施例5.6.68に記載のアプローチを用いて得られた。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 7.60(d,J=9.85Hz,1H)、7.47(s,1H)、6.70(d,J=9.60Hz,1H)、6.43(s,1H)、5.27(s,1H)、4.86(dt,J=12.44、6.28Hz,1H)、4.21(br.s.,1H)、3.54〜3.61(m,1H)、3.35〜3.50(m,3H)、2.23(s,3H)、1.86〜2.05(m,4H)、1.21(dd,J=12.13、6.06Hz,6H);LRMS(ESI)m/e 344.2[(M+H)+、C18H26N5O2についての算出値344.4]。
5.6.92. (S)−イソプロピル2−(((3−シクロプロピルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレートの合成:
表題の化合物は、実施例5.6.68に記載のアプローチを用いて得られた。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 7.85(m,J=9.85Hz,1H)、7.52(s,1H)、7.17〜7.21(m,1H)、4.84〜4.90(m,1H)、4.25(d,J=6.57Hz,1H)、3.63〜3.69(m,1H)、3.42〜3.57(m,3H)、2.24〜2.31(m,1H)、1.90〜2.08(m,4H)、1.16〜1.25(m,8H)、0.90〜0.94(m,2H);LRMS(ESI)m/e 344.2[(M+H)+、C18H26N5O2についての算出値344.4]。
5.6.93. N−(2−(シクロペンチルオキシ)エチル)−3−(2−メトキシピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミンの合成:
表題の化合物は、実施例5.6.68に記載のアプローチを用いて得られた。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 8.76(dd,J=7.58、1.77Hz,1H)、8.13(dd,J=4.80、1.77Hz,1H)、7.89(s,1H)、7.64(d,J=9.60Hz,1H)、7.08(dd,J=7.45、4.93Hz,1H)、6.76(d,J=9.60Hz,1H)、4.05(s,3H)、3.97(dd,J=5.18、3.41Hz,1H)、3.64(t,J=5.94Hz,2H)、3.51(t,J=5.94Hz,2H)、1.62〜1.76(m,6H)、1.50〜1.58(m,2H);LRMS(ESI)m/e 354.2[(M+H)+、C19H24N5O2についての算出値354.4]。
5.6.94. (S)−tert−ブチル3−(((3−(3−メトキシピリジン−4−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレートの合成:
表題の化合物は、実施例5.6.68に記載のアプローチを用いて得られた。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 8.64(d,J=5.05Hz,1H)、8.43(s,1H)、8.29(d,J=5.05Hz,1H)、8.10(s,1H)、7.69(d,J=9.60Hz,1H)、6.80(d,J=9.85Hz,1H)、4.08(s,3H)、3.2〜3.56(m,5H)、3.36(br.s.,1H)、2.69(m,1H)、2.08(m,1H)、1.78(m,1H)、1.44(s,9H);LRMS(ESI)m/e 425.3[(M+H)+、C22H29N6O3についての算出値425.5]。
5.6.95. (S)−tert−ブチル2−(((3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレートの合成:
表題の化合物は、実施例5.6.68に記載のアプローチを用いて得られた。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 7.57(d,J=9.60Hz,1H)、7.41(s,1H)、6.73(d,J=9.60Hz,1H)、3.55〜3.61(m,1H)、3.39〜3.52(m,3H)、3.37(s,1H)、2.08(br.s.,1H)、1.87〜2.03(m,3H)、1.43(s,9H);LRMS(ESI)m/e 398.1[(M+H)+、C16H22BrN5O2についての算出値397.3]。
5.6.96. (S)−イソプロピル2−(((3−シアノイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレートの合成:
トルエン(0.8mL)中の(S)−イソ−プロピル2−(((3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(300mg、0.79mmol)、NaCN(46mg、0.94mmol)、CuI(15mg、0.08mmol)、KI(27mg、0.16mmol)及びN1,N2−ジメチルエタン−1,2−ジアミン(0.085mL、0.79mmol)の溶液を110℃で12時間撹拌した。反応物を冷却し、濃縮して、EtOAc及び水とともに取り、抽出して有機層をMgSO4で乾燥させた。有機層を濃縮して、ISCO(0%→5% MeOH/DCM)、その後分取HPLC(中性)によって精製して、(S)−イソプロピル2−(((3−シアノイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(63mg、収率25%)を得た。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 8.00(s,1H)、7.72(d,J=9.85Hz,1H)、6.91(d,J=9.85Hz,1H)、4.20(m,1H)、3.38〜3.61(m,4H)、1.97〜2.05(m,4H)、1.16〜1.25(m,6H);LRMS(ESI)m/e 329.2[(M+H)+、C16H21N6O2についての算出値329.4]。
5.6.97. (3−シクロペンタ−1−エニル−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−[2−(2−エトキシ−フェニル)−エチル]−アミンの合成
パートA. (3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−[2−(2−エトキシ−フェニル)−エチル]−アミン
イソプロピルアルコール(2ml)中の3−ブロモ−6−フルオロ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン(648mg、3mmol)、2−エトキシ−フェネチルアミン(1g、6mmol)及びトリエチルアミン(1ml)の混合物をマイクロ波において140℃で20分間加熱した。反応混合物を濃縮して、残渣をISCO(40gカラム)にかけて、表題の化合物(980mg)を得た。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 1.47(t,J=6.95Hz,3H)3.04(t,J=6.69Hz,2H)3.64〜3.72(m,2H)4.06〜4.17(m,2H)4.97(br.s.,1H)6.40(d,J=9.60Hz,1H)6.87〜7.02(m,2H)7.17〜7.32(m,2H)7.47(s,1H)7.54(d,J=9.60Hz,1H)。LRMS(ESI)m/z 361及び363.1[(M+H)]+、C16H17BrN4Oについての算出値:361.24。
パートB. (3−シクロペンタ−1−エニル−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−[2−(2−エトキシ−フェニル)−エチル]−アミン
MeCN/水(2.8ml/0.7ml)中の(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−[2−(2−エトキシ−フェニル)−エチル]−アミン(90mg、0.25mmol)、2−シクロペンタ−1−エニル−4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン(97mg、0.5mmol)、K2CO3(104mg、0.75mmol)及びジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(8.8mg、0.013mmol)の混合物をマイクロ波において150℃で15分間加熱した。水層を除去し、有機層を濃縮した。残渣をISCOにかけた。生成物を分取によって更に精製して、表題の化合物(60mg)を得た。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 1.46(t,J=6.95Hz,3H)1.99〜2.07(m,2H)2.64〜2.70(m,2H)2.82〜2.88(m,2H)3.06(t,J=6.62Hz,2H)3.66〜3.72(m,2H)4.11(q,J=7.06Hz,2H)4.77〜4.84(m,1H)6.37(d,J=9.70Hz,1H)6.88〜6.95(m,2H)7.02(t,J=1.98Hz,1H)7.18〜7.27(m,2H)7.46(s,1H)7.62(d,J=9.48Hz,1H)。LRMS(ESI)m/z 349.2[(M+H)]+、C21H24N4Oについての算出値:348.45。
5.6.98. (S)−tert−ブチル−2−(((3−(2−オキソピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレートの合成
パートA. 4−ブロモ−N−(6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)ブタンアミド
15mLのTHFに溶解した1.0g(5.930mmol)の6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−アミンに、4−ブロモブタノイルクロリド(1.21g、6.52mmol)及びピリジン(0.96mL、11.86mmol)を添加した。この混合物を室温で1時間撹拌した後、30mLのEtOAcで希釈して、NaHCO3水溶液でクエンチした。有機層を分離しブラインで洗浄して、MgSO4で乾燥させ、濃縮した。得られた固体(1.39g、収率74%)は更に精製することなく次の工程に使用するのに十分純粋であった。
パートB. 1−(6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)ピロリジン−2−オン
39mLのDMFに溶解した1.0gの4−ブロモ−N−(6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)ブタンアミド(3.15mmol)にNaH(189mg、4.72mmol)を添加し、室温で0.5時間撹拌した。50mLのEtOAcで希釈し有機層を分離した。水で2回、ブラインで1回洗浄して、MgSO4で乾燥させた。濃縮して、0.49g(66%)の生成物を得た。精製は必要なかった。
パートC. (S)−tert−ブチル2−(((3−(2−オキソピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート
1−(6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)ピロリジン−2−オンを、実施例5.6.42のパートAに記載のアミン置換条件を用いて(S)−tert−ブチル2−(アミノメチル)ピロリジン−1−カルボキシレートと反応させ、73%の収率で所望の生成物を得た。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 1.38〜1.46(m,10H)1.71(br.s.,1H)1.80〜1.91(m,2H)1.95〜2.08(m,1H)2.22(quin,J=7.55Hz,2H)2.50〜2.58(m,2H)3.22〜3.41(m,4H)3.90(q,J=6.69Hz,2H)4.16(br.s.,1H)6.40(d,J=9.70Hz,1H)7.44(s,1H)7.54(d,J=9.70Hz,1H);LRMS(ESI)m/401.0[(M+H)+、C20H28N6O3についての算出値400.0]。
5.6.99. 1−{2−[3−(4−アミノメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ]−エチル}−3−tert−ブチル−イミダゾリジン−2−オンの合成
パートA. 1−[2−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ)−エチル]−3−tert−ブチル−イミダゾリジン−2−オン
THF(50ml)中の1−tert−ブチル−イミダゾリジン−2−オン(1.42g、10mmol)及びNaH(600mg、60%油分散液、15mmol)の混合物を室温で2時間撹拌した後、0℃に冷却した。THF(30ml)中のブロモアセトニトリル(1.4ml、20mmol)の溶液を反応混合物にゆっくりと添加した。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を少量の水で処理した後、混合物をシリカパッドに通した。濾液を濃縮し、残渣を短カラムに供し、粗生成物を得て、それを別の短カラムによって更に精製して、生成物を得た。
THF(20ml)中の上記生成物(1.6g、8.8mmol)の溶液に0℃で、THF(1M、100ml)中のBH3THFの溶液を添加した。得られた混合物を0℃で30分間、その後室温で4時間撹拌した。次いで混合物を再び0℃に冷却して、低温のHCl(6N、20ml)で強酸性のpHへと処理した。有機溶媒を減圧下で除去した。残渣をNaOH(4N、約30ml)で10を超えるpHへと処理した後、EtOAc(5×75ml)で抽出した。組み合わせた抽出物を乾燥させ(Na2SO4)、濃縮して所望の生成物を得た。
イソプロピルアルコール(1.5ml)中の上記生成物(350mg、1.89mmol)、3−ブロモ−6−フルオロ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン(216mg、1mmol)、及びトリエチルアミン(0.5ml)の混合物をマイクロ波において140℃で20分間加熱した。反応混合物を濃縮して、残渣をISCO(40gカラム)にかけて、表題の化合物(180mg)を得た。LRMS(ESI)m/z 381及び383.2[(M+H)]+、C15H21BrN6Oについての算出値:381.28。
パートB. 1−{2−[3−(4−アミノメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ]−エチル}−3−tert−ブチル−イミダゾリジン−2−オン
MeCN/水(2.8ml/0.7ml)中の1−[2−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ)−エチル]−3−tert−ブチル−イミダゾリジン−2−オン(75mg、0.2mmol)、(4−アミノメチルフェニル)ボロン酸塩酸塩(49mg、0.26mmol)、K2CO3(83mg、0.6mmol)及びジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(7mg、0.01mmol)の混合物をマイクロ波において150℃で15分間加熱した。反応混合物をMeCNで希釈し濾過した。濾液を分取HPLCにかけて、表題の化合物(64.8mg)を得た。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 1.26(s,9H)3.24〜3.31(m,4H)3.40(t,J=5.95Hz,2H)3.52(t,J=5.95Hz,2H)4.17(s,2H)6.70(d,J=9.70Hz,1H)7.54〜7.63(m,3H)7.77(s,1H)8.19〜8.23(m,2H)8.56(s,1H)。LRMS(ESI)m/z 408.4[(M+H)]+、C22H29N7Oについての算出値:407.52。
5.6.100. (S)−tert−ブチル2−(((3−(4−(アミノメチル)フェニル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレートの合成
パートA. (S)−tert−ブチル2−(((3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレート
実施例5.6.42のパートAに記載のアミン置換条件下における3−ブロモ−6−フルオロイミダゾ[1,2−b]ピリダジンと(S)−tert−ブチル2−(アミノメチル)ピペリジン−1−カルボキシレートとの反応によって、38%の収率でアリールアミンが得られた。
パートB. (S)−tert−ブチル2−(((3−(4−(アミノメチル)フェニル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)メチル)−ピペリジン−1−カルボキシレート
(S)−tert−ブチル2−(((3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレートを、実施例5.6.19のパートBに記載の各ボロン酸との鈴木カップリング反応に供し、期待される生成物である(S)−tert−ブチル2−(((3−(4−(アミノメチル)フェニル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレートを得た。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 1.14(br.s.,9H)1.59〜1.73(m,5H)1.78(br.s.,1H)3.00(t,J=12.63Hz,1H)3.50(dd,J=14.15、4.55Hz,1H)3.67〜3.80(m,1H)4.00(d,J=12.38Hz,1H)4.19(s,2H)4.87(br.s.,1H)6.72(d,J=9.60Hz,1H)7.57(m,J=8.34Hz,2H)7.67(d,J=9.85Hz,1H)7.82(s,1H)8.27(m,J=8.34Hz,2H);LRMS(ESI)m/437.0[(M+H)+、C24H32N6O2についての算出値436.0]。
5.6.101. 3−(4−(アミノメチル)フェニル)−N−((2−メチルテトラヒドロフラン−2−イル)メチル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミンの合成:
表題の化合物は、実施例5.6.68に記載のアプローチを用いて得られた。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 8.55(s,1H)、8.25(d,J=7.83Hz,2H)、7.80(s,1H)、7.66(d,J=9.60Hz,1H)、7.57(d,J=8.08Hz,2H)、6.83(d,J=9.60Hz,1H)、4.17(s,2H)、3.91(t,J=6.19Hz,2H)、3.56(d,J=13.64Hz,1H)、3.46(d,J=13.64Hz,1H)、1.97〜2.06(m,3H)、1.70〜1.80(m,1H)、1.31(s,3H);LRMS(ESI)m/e 338.2[(M+H)+、C19H24N5Oについての算出値338.4]。
5.6.102. 4−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−ピペラジン−1−カルボン酸イソプロピルエステルの合成
パートA. 4−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
3−ブロモ−6−クロロ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン[13526−66−4](1.1g、4.5mmol)及びピペラジン[110−85−0](3.6g、41.8mmol)を乳鉢でともにすり潰して均質混合物とし、磁気撹拌子の入った15mL容の丸底フラスコに移した。フラスコを還流冷却器に取り付け、N2ブランケットし、反応ポットを常温の油浴に浸した。純粋な(neat)固体混合物を撹拌しながら、油浴を0.5時間かけて120℃に加熱し、公称温度に計17時間保持した。油浴を取り外し、溶融反応物を冷却して固化した。固体の塊をメタノールに溶解して、分液漏斗へと移し、ブライン(3N 水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを10に調整)と酢酸エチルとで分配した。相分離した抽出物を乾燥させ(MgSO4)、蒸発させて0.9gの3−ブロモ−6−ピペラジン−1−イル−イミダゾ[1,2−b]ピリダジンを淡黄色固体として得て、それを更に精製することなく使用した。LRMS(ESI)m/z 282.1/284.1[(M+H)]+、C10H12BrN5についての算出値:282.14。
酢酸エチル(160mL)中の3−ブロモ−6−ピペラジン−1−イル−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン(4.3g、15.3mmol)、ジ−t−ブチルジカーボネート[24424−99−5](3.7g、16.9mmol)及びヒューニッヒ塩基[7087−68−5](3.0mL、17.2mmol)の溶液を常温で17時間撹拌した後、ブラインで洗浄して、乾燥させ(CaSO4)、蒸発させて5.5gの黄色固体を得て、それを酢酸エチル/ヘプタンから再結晶化して、2.9gの4−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(178℃〜180℃)を白色粉末として得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.43(s,9H)3.27〜3.31(m,3H)3.45〜3.56(m,8H)7.24(d,J=9.92Hz,1H)7.61(s,1H)7.90(d,J=9.92Hz,1H)。13C NMR(100MHz,DMSO−d6)δ ppm 27.88、45.00、78.96、99.17、110.57、125.97、131.45、136.41、153.72、154.90。LRMS(ESI)m/z 382.1/384.1[(M+H)]+、C15H20BrN5O2についての算出値:382.26。
パートB. 3−ブロモ−6−ピペラジン−1−イル−イミダゾ[1,2−b]ピリダジンジヒドロクロリド
濃塩酸(6.4mL)を、メタノール(150mL)中の4−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(2.9g、7.6mmol)の溶液に添加して、常温で一晩撹拌した後、蒸発乾固した。得られた黄色固体をメタノールに溶解し、撹拌溶液をジエチルエーテルで希釈して、2.6gの3−ブロモ−6−ピペラジン−1−イル−イミダゾ[1,2−b]ピリダジンジヒドロクロリドを白色粉末として得た(mp.275℃〜276℃(dec.))。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 3.24(br.s.,4H)3.82〜3.92(m,4H)7.57(d,J=10.11Hz,1H)8.05(s,1H)8.12(d,J=10.10Hz,1H)9.70(br.s.,1H)。13C NMR(100MHz,DMSO−d6)δ ppm 41.86、42.37、101.30、114.15、124.22、127.20、134.76、155.43。LRMS(ESI)m/z 282.1/284.1[(M+H)]+、C10H12BrN5についての算出値:282.14。
パートC. 4−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−ピペラジン−1−カルボン酸イソプロピルエステル
酢酸エチル(60mL)中の3−ブロモ−6−ピペラジン−1−イル−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン(0.9g、3.1mmol)及びヒューニッヒ塩基[7087−68−5](0.8mL、4.6mmol)の急速撹拌した常温のN2ブランケット溶液に、トルエン(3.3mL)中のクロロギ酸イソプロピルの1.0M溶液を添加した。完了後、反応物をブラインで洗浄して、乾燥させ(MgSO4)、シリカゲルに予め充填し、クロマトグラフィー(シリカゲル、100%酢酸エチルで溶出)にかけて、ヘプタンから再結晶化して、717.7mgの白色結晶粉末を得た(mp.123℃〜124℃)。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.22(d,J=6.32Hz,6H)3.44〜3.54(m,4H)3.67〜3.79(m,4H)4.82(spt,J=6.23Hz,1H)6.77(d,J=7.83Hz,1H)7.97(s,1H)8.69(d,J=7.83Hz,1H)。13C NMR(100MHz,DMSO−d6)δ ppm 21.94、42.80、43.87、68.17、77.32、97.66、136.47、143.87、144.40、154.29、155.64。LRMS(ESI)m/z 368.0/370.0[(M+H)]+、C14H18BrN5O2についての算出値:368.24。
5.6.103. 4−[3−(3−メトキシ−ピリジン−4−イル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−ピペラジン−1−カルボン酸イソプロピルエステルの合成
この化合物は、実施例5.6.111に記載のアプローチを用いて、4−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−ピペラジン−1−カルボン酸イソプロピルエステル(281.1mg、0.8mmol)及び3−メトキシピリジン−4−ボロン酸水和物[1072952−50−1](217.4mg、1.2mmol)から調製して、209.4mgの4−[3−(3−メトキシ−ピリジン−4−イル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−ピペラジン−1−カルボン酸イソプロピルエステルジ−ヒドロクロリドを白色粉末として得た(mp.217℃〜218℃(dec.))。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.23(d,J=6.32Hz,5H)2.51(dt,J=3.73、1.80Hz,3H)3.54〜3.60(m,4H)3.61〜3.67(m,4H)4.18(s,3H)4.83(quin,J=6.25Hz,1H)7.66(d,J=10.11Hz,1H)8.21(d,J=9.85Hz,1H)8.64〜8.67(m,2H)8.77(s,1H)9.08(d,J=5.81Hz,1H)。13C NMR(100MHz,DMSO−d6)δ ppm 21.96、42.58、45.26、57.69、68.22、115.12、119.36、121.73、124.86、126.61、135.30、136.82、152.56、154.26、155.31。LRMS(ESI)m/z 397.2[(M+H)]+、C20H24N6O3についての算出値:396.45。
5.6.104. (S)−tert−ブチル2−(((3−エチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレートの合成:
ジオキサン(2mL)中のPdCl2dppf(25mg、0.03mmol)及び(S)−tert−ブチル2−(((3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(100mg、0.2mmol)の溶液に、室温でジエチル亜鉛(0.24ml、ヘキサン中、1M)、DiBAL−H(0.008mL、トルエン中、1M)を添加した。反応混合物を100℃に加熱し、2時間撹拌した。セライト濾過して、濾液を濃縮し、分取HPLC(中性)によって精製して、(S)−tert−ブチル2−(((3−エチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレートを油として得た。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 7.55(d,J=9.60Hz,1H)、7.22(s,1H)、6.66(d,J=9.60Hz,1H)、4.18(br.s.,1H)、3.55(br.s.,1H)、3.37〜3.49(m,3H)、2.91(q,J=7.49Hz,2H)、1.87〜2.07(m,4H)、1.44(br.s.,9H)、1.36(t,J=7.45Hz,3H);LRMS(ESI)m/e 346.3[(M+H)+、C18H28N5O2についての算出値346.4。
5.6.105. (S)−2−(イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノメチル)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの合成
ヘキサン(5.8mL、9.3mmol)中の1.6M n−ブチルリチウムを、無水THF(100mL)中の(S)−2−[(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(1.8g、4.6mmol)の撹拌した無色のN2ブランケット溶液に迅速に注入して、−73℃に保持した。反応溶液は即座に褐色へと色を変え、5分間撹拌した。発生したアリールリチウムを、飽和NH4Cl水溶液(2mL)の慎重な添加によりクエンチした。反応溶液をブラインと酢酸エチルとで分配して、抽出物を乾燥させ(CaSO4)、粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、10%(v/v)メタノール/酢酸エチルで溶出)にかけて、酢酸エチル/ヘプタンから結晶化して、1.5gの(S)−2−(イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノメチル)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルをオフホワイト色の粉末として得た(mp.161℃〜162℃)。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.40(s,9H)1.72〜1.95(m,4H)3.10〜3.22(m,1H)3.28(br.s.,2H)3.41〜3.53(m,1H)3.92〜4.05(m,1H)6.65(d,J=9.60Hz,1H)6.96(br.s.,1H)7.36(d,J=0.76Hz,1H)7.66(d,J=9.60Hz,2H)。13C NMR(100MHz,DMSO−d6)δ ppm 23.15、28.13、43.14、45.96、46.36、55.57、56.15、78.30、112.50、116.01、125.26、130.32、135.78、153.75。LRMS(ESI)m/z 318.3[(M+H)]+、C16H23N5O2についての算出値:317.36。
5.6.106. [3−(2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−7−イル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−(4,4,4−トリフルオロ−ブチル)−アミンの合成
パートA. (3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−(4,4,4−トリフルオロ−ブチル)−アミン
2−プロパノール(40mL)中の3−ブロモ−6−フルオロ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン(1.7g、7.6mmol)、4,4,4−トリフルオロ−ブチルアミンヒドロクロリド[84153−82−2](1.3g、7.6mmol)及びヒューニッヒ塩基[7087−68−5](4.0mL、23.0mmol)の撹拌溶液をN2ブランケット下において3日間65℃に加熱し、冷却して、ブライン(3N 水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを10に調整)と酢酸エチルとで分配した。相分離した抽出物を乾燥させ(MgSO4)、蒸発させて2.3gの黄色固体を得た。LRMS(ESI)m/z 323.1/325.1[(M+H)]+、C10H10BrF3N4についての算出値:323.12。
パートB. [3−(2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−7−イル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−(4,4,4−トリフルオロ−ブチル)−アミン
50mL容の丸底フラスコに入った(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−(4,4,4−トリフルオロ−ブチル)−アミン(442.4mg、1.4mmol)、7−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン[934586−50−2](404.4mg、1.6mmol)、三塩基性リン酸カリウム一水和物[27176−10−9](632.1mg、2.7mmol)、及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン錯体[95464−05−4](116.7mg、0.1mmol)の混合物に、30%(v/v)の1,2−ジメトキシエタン水溶液(25mL)及び磁気撹拌子を加えた。反応ポットを還流冷却器に取り付けて、常温油浴に入れ、急速撹拌しながらシステムを10回の排気/N2ブランケットサイクルに供した。急速撹拌したN2ブランケット反応物を85℃の油浴温度に17時間加熱した後、冷却して、ブライン(3N 水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを10に調整)と酢酸エチルとで分配した。相分離した抽出物を乾燥させ(MgSO4)、蒸発させて、褐色固体を得て、それを分取RP−HPLCによって精製した。単離生成物をメタノールに溶解して、濃塩酸で希釈、蒸発乾固して、メタノールに再溶解して、ジエチルエーテルの添加によって沈殿させた。沈殿物の濾過によって、162.0mgの[3−(2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−7−イル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−(4,4,4−トリフルオロ−ブチル)−アミン一塩酸塩が白色粉末として得られた(mp.299℃〜300℃)。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.88(quin,J=7.52Hz,2H)2.32〜2.46(m,2H)3.31(t,J=8.84Hz,2H)3.34〜3.41(m,2H)4.69(t,J=8.72Hz,2H)7.00(t,J=7.71Hz,1H)7.28(d,J=9.85Hz,1H)7.36(dd,J=7.33、1.01Hz,1H)8.06(d,J=9.85Hz,1H)8.09(br.s.,1H)8.22(d,J=8.08Hz,1H)8.26(s,1H)。19F NMR(376MHz,DMSO−d6)δ ppm −64.62。13C NMR(100MHz,DMSO−d6)δ ppm 20.40、20.43、29.04、30.01、30.29、30.57、30.84、71.69、108.63、110.72、118.75、120.16、121.07、121.12、123.71、125.72、125.99、126.24、128.07、128.99、132.10、155.03、156.77。LRMS(ESI)m/z 363.2[(M+H)]+、C18H17F3N4Oについての算出値:362.36。
5.6.107. (S)−2−[(3−ヨード−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの合成
N−ヨードスクシンイミド[516−12−1](1.1g、4.7mmol)を、DMF(43mL)中の(S)−3−(イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノメチル)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(1.4g、4.3mmol)の常温の溶液に添加して、N2ブランケット下において一晩撹拌した後、撹拌した5%(w/v)のメタ重亜硫酸ナトリウム沈殿生成物の水溶液に注ぎ、二相混合物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を乾燥させ(CaSO4)、蒸発させて、冷蔵酢酸エチルから再結晶化して、0.6gの(S)−2−[(3−ヨード−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを白色粉末として得た(mp.138℃〜139℃)。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.37(br.s.,8H)1.79(dd,J=9.98、5.18Hz,1H)1.84〜1.92(m,2H)1.97(br.s.,1H)3.23〜3.40(m,4H)3.42〜3.53(m,1H)4.01(br.s.,1H)6.69(d,J=9.60Hz,1H)7.09(t,J=5.94Hz,1H)7.47(s,1H)7.64(d,J=9.60Hz,1H)。13C NMR(100MHz,DMSO−d6)δ ppm 22.35、23.20、28.11、28.54、43.21、45.99、46.35、56.25、70.08、78.32、112.67、125.09、136.22、137.90、154.42。
5.6.108. 4−(3−ピリジン−4−イル−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−ピペラジン−1−カルボン酸イソプロピルエステルの合成
この化合物は、実施例5.6.111に記載のアプローチを用いて、4−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−ピペラジン−1−カルボン酸イソプロピルエステル(101.1mg、0.3mmol)及びピリジン−4−ボロン酸[1692−15−5](39.9mg、0.3mmol)から調製して、51.3mgの4−(3−ピリジン−4−イル−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−ピペラジン−1−カルボン酸イソプロピルエステルジ−ヒドロクロリドを黄色粉末として得た(mp.195℃〜196℃(dec.))。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.23(d,J=6.32Hz,6H)2.50(br.s.,2H)3.52〜3.62(m,4H)3.62〜3.70(m,3H)4.79〜4.88(m,1H)7.58(d,J=10.11Hz,1H)8.16(d,J=10.10Hz,1H)8.73〜8.84(m,3H)8.90(d,J=6.06Hz,2H)。13C NMR(100MHz,DMSO−d6)δ ppm 21.97、30.40、42.61、45.32、68.22、114.29、120.46、122.56、125.88、135.61、139.37、141.63、143.40、154.26、155.42。LRMS(ESI)m/z 367.3[(M+H)]+、C19H22N6O2についての算出値:366.43。
5.6.109. (S)−tert−ブチル2−(((3−(ヒドロキシメチル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレートの合成
パートA. (6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)メタノール:
メタノール(20mL)中の6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−カルバルデヒド(0.55g、3mmol)の溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(0.15g、4mmol)を室温で少量ずつ添加した。室温で30分間撹拌した後、反応物を水でクエンチし、DCMで抽出して、粗生成物(0.55g、収率100%)を得た。40mgの粗生成物を分取HPLCによって精製して、(6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)メタノールを白色固体として得た。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 7.95(d,J=9.35Hz,1H)、7.79(s,1H)、7.11(d,J=9.35Hz,1H)、5.07(s,2H);LRMS(ESI)m/e 184.0[(M+H)+、C7H7ClN3Oについての算出値184.6]。
パートB. (S)−tert−ブチル2−(((3−(ヒドロキシメチル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート
表題の化合物は、実施例5.6.68に記載のアプローチを用いて調製した。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 7.58(d,J=9.60Hz,1H)、7.40(s,1H)、6.70(d,J=9.60Hz,1H)、4.85〜4.94(m,2H)、4.54(br.s.,1H)、4.14〜4.20(m,1H)、3.35〜3.74(m,5H)、1.99〜2.08(m,1H)、1.87〜1.99(m,3H)、1.47(br.s.,9H);LRMS(ESI)m/e 348.3[(M+H)+、C17H26N5O3についての算出値348.4]。
5.6.110. (R)−3−{2−[3−(4−アミノメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ]−エチル}−4−イソプロピル−オキサゾリジン−2−オンの合成
パートA. (R)−3−[2−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ)−エチル]−4−イソプロピル−オキサゾリジン−2−オン
THF(50ml)中の(R)−4−イソプロピル−オキサゾリジン−2−オン(1.3g、10mmol)及びNaH(480mg、60%油分散液、12mmol)の混合物を室温で2時間撹拌した後、0℃に冷却した。THF(30ml)中のブロモアセトニトリル(1.4ml、20mmol)の溶液を反応混合物にゆっくりと添加した。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を少量の水で処理した後、混合物をシリカパッドに通した。濾液を濃縮して、残渣を短カラムに供し、粗生成物を得た。このプロセスを繰り返し、両粗生成物を組み合わせて、別の短カラムによって更に精製して、生成物(3.3g)を得た。
THF(40ml)中の上記生成物(3.3g、19mmol)の溶液に0℃で、THF(1M、200ml)中のBH3THFの溶液を添加した。得られた混合物を0℃で30分、その後室温で4時間撹拌した。次いで混合物を再び0℃に冷却して、低温のHCl(6N、20ml)で強酸性のpHへと処理した。有機溶媒を減圧下で除去した。残渣をNaOH(4N、約40ml)で10を超えるpHへと処理した後、EtOAc(5×80ml)及びDCM(5×80ml)で抽出した。両溶媒から組み合わせた抽出物を乾燥させ(Na2SO4)、濃縮した。EtOAc濃縮物から1.9gの所望の生成物(清澄ではない)が得られ、DCM濃縮物から650mgのより清澄な生成物が得られた。
イソプロピルアルコール(8ml)中の上記生成物(1.9g、11mmol)、3−ブロモ−6−フルオロ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン(650mg、3mmol)及びトリエチルアミン(1.5ml)の混合物をマイクロ波において140℃で20分間、2回加熱した。反応混合物を濃縮して、残渣をISCO(40gカラム)にかけて、表題の化合物(345mg)を得た。LRMS(ESI)m/z 368及び370.2[(M+H)]+、C14H18BrN5O2についての算出値:368.24。
パートB. (R)−3−{2−[3−(4−アミノメチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ]−エチル}−4−イソプロピル−オキサゾリジン−2−オン
MeCN/水(3.2ml/0.8ml)中の(R)−3−[2−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ)−エチル]−4−イソプロピル−オキサゾリジン−2−オン(95mg、0.26mmol)、(4−アミノメチルフェニル)ボロン酸塩酸塩(63.7mg、0.34mmol)、K2CO3(108mg、0.78mmol)及びジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(9.1mg、0.013mmol)の混合物をマイクロ波において150℃で15分間加熱した。反応混合物をMeCNで希釈し濾過した。濾液を分取HPLCにかけて、表題の化合物(86.3mg)をHCOOH塩として得た。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)ppm 0.84(dd,J=6.95、0.88Hz,6H)2.09(td,J=6.95、3.54Hz,1H)3.26〜3.31(m,1H)3.59〜3.71(m,2H)3.85(dt,J=13.96、6.79Hz,1H)3.95(ddd,J=8.65、5.24、3.54Hz,1H)4.11〜4.19(m,4H)6.74(d,J=9.60Hz,1H)7.58(d,J=8.34Hz,2H)7.68(d,J=9.85Hz,1H)7.81(s,1H)8.21〜8.26(m,2H)8.52(s,1H)。LRMS(ESI)m/z 395.3[(M+H)]+、C21H26N6O2についての算出値:394.48。
5.6.111. 4−(3−フェニル−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−ピペラジン−1−カルボン酸イソプロピルエステルの合成
50mL容の丸底フラスコに入った4−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−ピペラジン−1−カルボン酸イソプロピルエステル(330.0mg、0.9mmol)、フェニルボロン酸[98−80−8](131.4mg、1.1mmol)、三塩基性リン酸カリウム一水和物[27176−10−9](416.4mg、1.8mmol)、及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン錯体[95464−05−4](77.1mg、0.1mmol)の混合物に、30%(v/v)の1,2−ジメトキシエタン水溶液(25mL)及び磁気撹拌子を加えた。反応ポットを還流冷却器に取り付けて、常温油浴に入れ、急速撹拌しながらシステムを10回の排気/N2ブランケットサイクルに供した。急速撹拌したN2ブランケット反応物を85℃の油浴温度に17時間加熱した後、冷却して、ブライン(3N 水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを10に調整)と酢酸エチルとで分配した。相分離した抽出物を乾燥させ(MgSO4)、蒸発させて、橙色の油を得て、それを分取RP−HPLCによって精製した。単離生成物をメタノールに溶解して、濃塩酸で希釈、蒸発乾固して、メタノールに再溶解して、ジエチルエーテルの添加によって沈殿させた。沈殿物の濾過によって、154.6mgの4−(3−フェニル−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−ピペラジン−1−カルボン酸イソプロピルエステル一塩酸塩が白色結晶粉末として得られた(mp.232℃〜233℃(dec))。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.22(d,J=6.32Hz,6H)3.50〜3.60(m,4H)3.60〜3.70(m,4H)4.77〜4.87(m,1H)7.50(d,J=7.58Hz,1H)7.55〜7.71(m,2H)7.77(d,J=10.11Hz,1H)8.05〜8.17(m,2H)8.25(d,J=10.11Hz,1H)8.54(s,1H)。13C NMR(100MHz,DMSO−d6)δ ppm 21.95、42.49、44.98、68.23、116.22、120.94、122.22、126.28、127.18、128.09、128.83、129.05、132.74、154.26、155.80。LRMS(ESI)m/z 366.2[(M+H)]+、C20H23N5O2についての算出値:395.44。
5.6.112. 4−[3−(3−メトキシ−ピリジン−4−イル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの合成
50mL容の丸底フラスコに入った4−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(524.4mg、1.4mmol)、3−メトキシピリジン−4−ボロン酸水和物[1072952−50−1](253.1mg、1.7mmol)、三塩基性リン酸カリウム一水和物[27176−10−9](632.2mg、2.8mmol)、及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン錯体[95464−05−4](117.6mg、0.1mmol)の混合物に、30%(v/v)の1,2−ジメトキシエタン水溶液(25mL)及び磁気撹拌子を加えた。反応ポットを還流冷却器に取り付けて、常温油浴に入れ、急速撹拌しながらシステムを10回の排気/N2ブランケットサイクルに供した。急速撹拌したN2ブランケット反応物を85℃の油浴温度に17時間加熱した後、冷却して、ブライン(3N 水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを10に調整)と酢酸エチルとで分配した。相分離した抽出物を乾燥させ(CaSO4)、蒸発させて褐色油を得て、それを分取RP−HPLCによって精製して、白色粉末を得た(mp.205℃〜206℃(dec.))。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.43(s,9H)3.46〜3.55(m,8H)4.02(s,3H)7.30(d,J=10.10Hz,1H)8.00(d,J=9.85Hz,1H)8.13(s,1H)8.35(d,J=5.05Hz,1H)8.41(d,J=5.05Hz,1H)8.51(s,1H)。13C NMR(100MHz,DMSO−d6)δ ppm 28.04、45.53、56.33、79.10、111.13、120.39、120.75、124.25、126.24、134.48、135.69、137.20、142.26、151.08、153.85、154.60。LRMS(ESI)m/z 411.3[(M+H)]+、C21H26N6O3についての算出値:410.48。
5.6.113. 1−(4−(3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)ピペラジン−1−イル)−3,3−ジメチルブタン−1−オンの合成
酢酸エチル(50mL)中の3−ブロモ−6−ピペラジン−1−イル−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン(ジヒドロクロリド(400.5mg、1.1mmol)及び3,3−ジメチルブタノイルクロリド[7065−46−5](0.2mL、1.4mmol)の急速撹拌した常温のN2ブランケット懸濁液に、ヒューニッヒ塩基[7087−68−5](0.8mL、4.6mmol)を添加して、反応物を一晩撹拌した。完了後、反応物をブラインで洗浄して、乾燥させ(MgSO4)、冷蔵酢酸エチル/ヘプタンから結晶化して、392.5mgの白色結晶粉末を得た(mp.170℃〜171℃)。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.02(s,9H)2.30(s,2H)3.57(d,J=7.06Hz,4H)3.63〜3.72(m,4H)7.26(d,J=9.92Hz,1H)7.63(s,1H)7.91(d,J=9.92Hz,1H)。13C NMR(100MHz,DMSO−d6)δ ppm 29.57、30.81、40.12、43.50、45.26、45.34、99.17、110.56、125.96、131.44、136.42、154.89、169.49。LRMS(ESI)m/z 380.1/382.1[(M+H)]+、C16H22BrN5Oについての算出値:380.28。
5.6.114. 1−(4−(3−(3−メトキシピリジン−4−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)ピペラジン−1−イル)−3,3−ジメチルブタン−1−オンの合成
25mL容の丸底フラスコに入った1−(4−(3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)ピペラジン−1−イル)−3,3−ジメチルブタン−1−オン(168.9mg、0.4mmol)、3−メトキシピリジン−4−ボロン酸水和物[1072952−50−1](82.3mg、0.5mmol)、三塩基性リン酸カリウム一水和物[27176−10−9](210.4mg、0.9mmol)、及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン錯体[95464−05−4](33.8mg、0.1mmol)の混合物に、30%(v/v)の1,2−ジメトキシエタン水溶液(13mL)及び磁気撹拌子を加えた。反応ポットを還流冷却器に取り付けて、常温油浴に入れ、急速撹拌しながらシステムを10回の排気/N2ブランケットサイクルに供した。急速撹拌したN2ブランケット反応物を85℃の油浴温度に17時間加熱した後、冷却して、ブライン(3N 水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを10に調整)と酢酸エチルとで分配した。相分離した抽出物を乾燥させ(MgSO4)、蒸発させて褐色油を得て、それを分取RP−HPLCによって精製した。単離生成物をメタノールに溶解して、濃塩酸で希釈、蒸発乾固して、メタノールに再溶解して、ジエチルエーテルの添加によって沈殿させた。沈殿物の濾過によって、59.7mgの1−(4−(3−(3−メトキシピリジン−4−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)ピペラジン−1−イル)−3,3−ジメチルブタン−1−オン二塩酸塩を淡黄色粉末として得た(mp.211℃〜212℃(dec))。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.00〜1.04(m,9H)2.26〜2.35(m,2H)3.57〜3.66(m,4H)3.70(br.s.,4H)4.14〜4.21(m,3H)7.68(d,J=9.85Hz,1H)8.20(dd,J=10.10、2.02Hz,1H)8.65(d,J=2.53Hz,2H)8.75〜8.80(m,1H)9.04〜9.10(m,1H)。13C NMR(100MHz,DMSO−d6)δ ppm 29.70、30.94、43.69、45.00、45.43、45.70、57.70、115.22、119.35、121.79、124.70、126.64、130.45、134.42、135.21、136.68、152.58、155.32、169.63。LRMS(ESI)m/z 409.2[(M+H)]+、C22H28N6O2についての算出値:408.50。
5.6.115. 4−[3−(2−メトキシ−フェニル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−ピペラジン−1−カルボン酸イソプロピルエステルの合成
実施例5.6.111と同様に4−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−ピペラジン−1−カルボン酸イソプロピルエステル(310.0mg、0.8mmol)及び2−メトキシフェニルボロン酸[5720−06−9](153.6mg、1.0mmol)から調製して、172.7mgの4−[3−(2−メトキシ−フェニル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−ピペラジン−1−カルボン酸イソプロピルエステルモノヒドロクロリドを白色粉末として得た(mp.243℃〜244℃(dec.))。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.09〜1.24(m,7H)3.54〜3.61(m,5H)3.82〜3.87(m,4H)4.76〜4.84(m,1H)7.15(t,J=7.33Hz,1H)7.24(d,J=8.08Hz,1H)7.49〜7.56(m,1H)7.78(d,J=10.11Hz,1H)7.90(d,J=7.58Hz,1H)8.22〜8.31(m,2H)。13C NMR(100MHz,DMSO−d6)δ ppm 21.92、42.46、44.82、55.70、68.21、111.70、114.19、116.39、120.27、121.81、122.20、125.03、130.44、131.14、131.75、154.24、155.62、156.93。LRMS(ESI)m/z 396.2[(M+H)]+、C21H25N5O3についての算出値:395.47。
5.6.116. (S)−tert−ブチル2−(((3−(プロパ−1−エン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレートの合成
実施例5.6.19に記載の手順に従った鈴木カップリングによって、E異性体とZ異性体との混合物が得られた。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 1.35(br.s.,6H)1.42(br.s.,3H)1.61〜1.74(m,3H)1.78(br.s.,3H)1.98〜2.08(m,3H)2.40(br.s.,1H)3.11(t,J=12.76Hz,1H)3.27〜3.40(m,1H)4.13(d,J=13.89Hz,1H)4.50(br.s.,1H)5.87〜6.00(m,1H)6.75〜6.94(m,2H)7.59〜7.72(m,2H);LRMS(ESI)m/372.0[(M+H)+、C20H29N5O2についての算出値371.0]
5.6.117. (S)−tert−ブチル2−(((3−プロピルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレートの合成
二重結合の還元は、大気圧下において8時間、0.135mmolのMeOH 25mLと0.2当量のパラジウム炭素(10% Pd/C)とを水素とともに激しく撹拌することによって行った。次いでそれを濾過し、濃縮して、分取HPLCによって精製して、58%の収率で所望の生成物を得た。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 1.04(m,3H)1.28〜1.49(m,9H)1.63(d,J=12.38Hz,1H)1.67〜1.91(m,7H)2.82〜2.95(m,4H)3.35(br.s.,1H)4.01(d,J=11.87Hz,1H)4.62(d,J=7.33Hz,1H)6.40(dd,J=9.60、2.27Hz,1H)7.28(d,J=2.78Hz,1H)7.70(dd,J=9.47、2.15Hz,1H);LRMS(ESI)m/374.0[(M+H)+、C20H31N5O2についての算出値373.0]。
5.6.118. (S)−2−[3−(2−メトキシ−フェニル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−ヘキサヒドロ−ピロロ[1,2−c]イミダゾール−3−オンの合成
パートA. (S)−3−ブロモ−N−(ピロリジン−2−イルメチル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミン:
0℃に冷却したMeOH(100mL)中の(S)−tert−ブチル2−(((3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(13.4g、33.8mmol)の溶液に塩化アセチル(24mL、338mL)を滴加した。反応物を室温に温め一晩撹拌して、濃縮し(S)−3−ブロモ−N−(ピロリジン−2−イルメチル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミン(11g、収率100%)をHCl塩として得た。LRMS(ESI)m/e 298.0[(M+H)+、C11H15BrN5についての算出値298.2]。
パートB. (S)−2−[(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−カルボン酸ビニルエステル
DCM(10ml)中の(S)−2−[(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(450mg、1.14mmol)の溶液にTFA(4ml)を添加した。得られた混合物を0.5時間静置した。混合物を濃縮して、残渣を一晩真空乾燥した。
上記由来の生成物をDCM(10ml)に溶解して、DIEA(993ul、5.7mmol)を添加した。混合物を0℃に冷却して、クロロギ酸ビニル(145ul、1.17mmol)を滴加した。得られた混合物を0℃で2時間、その後室温で一晩撹拌した。混合物を濃縮して、残渣をISCO(40gカラム)にかけて、表題の化合物(251mg)を得た。LRMS(ESI)m/z 366.1及び368.1[(M+H)]+、C14H16BrN5O2についての算出値:366.22。
パートC. (S)−2−[3−(2−メトキシ−フェニル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−ヘキサヒドロ−ピロロ[1,2−c]イミダゾール−3−オン
MeCN/水(3.2ml/0.8ml)中の(S)−2−[(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−カルボン酸ビニルエステル(125mg、0.34mmol)、(2−メトキシフェニル)ボロン酸(67.2mg、0.44mmol)、K2CO3(141mg、1.02mmol)及びジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(12mg、0.017mmol)の混合物をマイクロ波において150℃で15分間加熱した。反応を140℃で繰り返した。水を除去した後、反応混合物を組み合わせて、MeCNで希釈し濾過した。濾液を分取HPLCにかけて、表題の化合物である(S)−2−[3−(2−メトキシ−フェニル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−ヘキサヒドロ−ピロロ[1,2−c]イミダゾール−3−オン(76.5mg)を得た。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 1.39〜1.51(m,1H)1.89〜2.02(m,1H)2.05〜2.18(m,2H)3.18〜3.26(m,1H)3.72〜3.96(m,6H)4.09〜4.16(m,1H)7.04〜7.13(m,2H)7.35〜7.42(m,1H)7.90〜7.96(m,1H)8.03〜8.10(m,2H)8.40(dd,J=9.85、2.78Hz,1H)。LRMS(ESI)m/z 350.2[(M+H)]+、C19H19N5O2についての算出値:349.4。
5.6.119. 3−(4−(アミノメチル)フェニル)−N−((1−(2,2,2−トリフルオロエチル)ピロリジン−2−イル)メチル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミンの合成:
表題の化合物は、実施例5.6.68に記載のアプローチを用いて得られた。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 8.47(s,1H)、8.15〜8.19(m,2H)、7.73(s,1H)、7.59(m,J=9.70Hz,1H)、7.49(d,J=8.60Hz,2H)、6.70〜6.73(m,1H)、4.09(s,2H)、3.55(dd,J=13.45、3.97Hz,1H)、3.35〜3.44(m,1H)、3.14〜3.24(m,2H)、2.96〜3.10(m,2H)、2.46〜2.53(m,1H)、1.91〜2.00(m,1H)、1.74〜1.85(m,2H)、1.62〜1.70(m,1H);LRMS(ESI)m/e 405.2[(M+H)+、C20H24F3N6についての算出値405.4]。
5.6.120. 4−(3−フェニル−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの合成
パートA. 4−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
6−クロロ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン[6775−88−6](4.1g、26.5mmol)及びピペラジン[110−85−0](11.4g、132.8mmol)の密接混合物を120℃に加熱して、融成物としてN2ブランケット下において2時間撹拌した。冷却した反応物を水と酢酸エチルとで分配して、抽出物を乾燥させ(MgSO4)、蒸発させて5.6gの6−ピペラジン−1−イル−イミダゾ[1,2−b]ピリダジンを得て、それを精製することなく酢酸エチル(250mL)で懸濁させた。この撹拌混合物にヒューニッヒ塩基[7087−68−5](9.6mL、55.1mmol)及びジ−tert−ブチルピロカーボネート[24424−99−5](7.2g、33.2mmol)を添加した。N2ブランケット混合物を常温で一晩撹拌した後、ブラインと酢酸エチルとで分配した。相分離した抽出物を乾燥させ(CaSO4)、蒸発させて、酢酸エチル/ヘプタンから結晶化して、白色結晶粉末を得た(mp.122℃〜123℃)。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.43(s,9H)3.46(s,8H)7.16(d,J=10.11Hz,1H)7.50(s,1H)7.81〜7.94(m,2H)。13C NMR(100MHz,DMSO−d6)δ ppm 28.03、42.66、45.42、79.07、110.58、116.43、125.91、131.62、135.77、153.88、154.71。LRMS(ESI)m/z 304.2[(M+H)]+、C15H21N5O2についての算出値:303.37。
パートB. 4−(3−ヨード−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
DMF(120mL)中の4−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(3.6g、11.8mmol)及びN−ヨードスクシンイミド[516−12−1](3.1g、13.1mmol)の溶液をN2ブランケット下において常温で2時間撹拌した後、5%(w/v)メタ重亜硫酸ナトリウム水溶液と酢酸エチルとで分配した。有機相をブラインで洗浄して、乾燥させ(CaSO4)、蒸発させて、酢酸エチル/ヘプタンから結晶化して、白色結晶粉末を得た(mp.203℃〜204℃(dec.))。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.43(s,9H)3.45〜3.51(m,4H)3.51〜3.58(m,4H)7.19(d,J=9.92Hz,1H)7.61(s,1H)7.85(d,J=9.92Hz,1H)。13C NMR(100MHz,DMSO−d6)δ ppm 27.89、45.06、70.52、78.95、110.55、125.66、137.28、137.71、153.73、154.88。LRMS(ESI)m/z 430.0(M+H)]+、C15H20IN5O2についての算出値:429.26。
パートC. 4−(3−フェニル−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
4−(3−フェニル−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルは、実施例5.6.112に記載のアプローチを用いて、4−(3−ヨード−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(513.4mg、1.2mmol)及びフェニルボロン酸[98−80−6](178.3mg、1.5mmol)から調製して、220.2mgの白色粉末を得た(mp.101℃〜103℃(dec.))。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.44(s,9H)3.52(br.s.,8H)7.22(d,J=9.85Hz,1H)7.31〜7.37(m,1H)7.46〜7.54(m,2H)7.95(d,J=10.11Hz,1H)8.00(s,1H)8.11〜8.18(m,2H)。13C NMR(100MHz,DMSO−d6)δ ppm 28.03、42.73、45.56、79.08、110.13、125.75、126.24、126.93、127.14、128.61、129.03、131.07、137.15、153.85、154.63。LRMS(ESI)m/z 411.3[(M+H)]+、C21H25N5O2についての算出値:379.47。
5.6.121. 4−[3−(3−メトキシ−ピリジン−4−イル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−[1,4]ジアゼパン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの合成
パートA. tert−ブチル4−(3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−1,4−ジアゼパン−1−カルボキシレート
2−プロパノール(25mL)中の3−ブロモ−6−フルオロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン(1.6g、7.6mmol)、tert−ブチル1,4−ジアゼパン−1−カルボキシレート[112275−50−0](4.4mL、22.6mmol)及びヒューニッヒ塩基[7087−68−5](5.3mL、30.4mmol)の撹拌溶液を65℃に3日間加熱した後、ブラインと酢酸エチルとで分配した。抽出物を乾燥させ(CaSO4)、蒸発させて5.9gの透明な橙色の液体を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、10%(v/v)メタノール/酢酸エチルで溶出)にかけて、酢酸エチル/ヘプタンから再結晶化して、2.0gの白色粉末を得た(mp.101℃〜102℃)。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm (回転異性体が存在する)1.03(s,5H)1.17(s,4H)1.73(br.s.,1H)1.85(br.s.,1H)2.43〜2.47(m,1H)3.20〜3.29(m,3H)3.49(d,J=5.51Hz,1H)3.55〜3.66(m,3H)3.70〜3.79(m,2H)7.05(d,J=9.92Hz,1H)7.49(d,J=7.28Hz,1H)7.78(d,J=9.70Hz,1H)。13C NMR(100MHz,DMSO−d6)δ ppm (回転異性体が存在する)24.50、24.83、27.45、27.61、44.10、44.78、44.83、45.33、47.58、47.74、48.01、48.09、78.11、78.27、98.80、109.23、109.61、125.65、125.77、130.81、130.89、136.07、153.01、153.18、153.90、154.19。LRMS(ESI)m/z 396.1/398.1[(M+H)]+、C16H22BrN5O2についての算出値:396.29。
パートB. 4−[3−(3−メトキシ−ピリジン−4−イル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−[1,4]ジアゼパン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
50mL容の丸底フラスコに入ったtert−ブチル4−(3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−1,4−ジアゼパン−1−カルボキシレート(329.9mg、0.8mmol)、(3−メトキシピリジン−4−イル)ボロン酸一水和物[1072952−50−1](153.6mg、1.0mmol)、三塩基性リン酸カリウム一水和物[27176−10−9](384.1mg、1.7mmol)、及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン錯体[95464−05−4](69.2mg、0.1mmol)の混合物に、30%(v/v)の1,2−ジメトキシエタン水溶液(25mL)及び磁気撹拌子を加えた。反応ポットを還流冷却器に取り付けて、常温油浴に入れ、急速撹拌しながらシステムを10回の排気/N2ブランケットサイクルに供した。急速撹拌したN2ブランケット反応物を85℃の油浴温度に6時間加熱した後、冷却して、ブライン(3N 水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを10に調整)と酢酸エチルとで分配した。相分離した抽出物を乾燥させ(MgSO4)、蒸発させて、褐色固体を得て、それを分取RP−HPLCによって精製して、79.5mgの4−[3−(3−メトキシ−ピリジン−4−イル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−[1,4]ジアゼパン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルをオフホワイト色の粉末として得た(mp.115℃〜116℃)。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm (回転異性体が存在する)1.01(s,4H)1.20(s,4H)1.91(s,2H)2.51(dt,J=3.60、1.86Hz,2H)3.27〜3.35(m,4H)3.57(br.s.,1H)3.64(s,1H)3.70(br.s.,2H)3.81(d,J=16.67Hz,2H)4.02(s,3H)7.19(d,J=9.85Hz,1H)7.93(s,1H)8.11(d,J=8.59Hz,1H)8.32(d,J=5.05Hz,1H)8.49〜8.54(m,2H)。13C NMR(100MHz,DMSO−d6)δ ppm (回転異性体が存在する)13.89、22.03、24.66、24.75、27.49、27.74、31.20、44.27、44.96、45.60、47.99、48.26、48.39、56.31、78.25、78.41、109.66、109.87、119.88、120.03、120.27、124.50、126.00、126.08、134.46、135.39、135.52、136.92、141.96、150.98、152.56、152.65、154.01、154.34。LRMS(ESI)m/z 425.2[(M+H)]+、C22H28N6O3についての算出値:424.51。
5.6.122. [1−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−ピロリジン−3−イル]−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステルの合成
イソプロピルアルコール(3ml)中のメチル−ピロリジン−3−イル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(1.2g、6mmol)、3−ブロモ−6−フルオロ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン(648mg、3mmol)及びトリエチルアミン(1.67ml、12mmol)の混合物をマイクロ波において140℃で20分間加熱した。反応混合物を一晩静置して、白色固体を濾過によって回収し、MeOHで洗浄して、表題の化合物(750mg)を得た。濾液を濃縮し、残渣をISCO(40gカラム)にかけて、更なる表題の化合物(360mg)を得た。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 1.45〜1.52(m,9H)2.03〜2.27(m,2H)2.83(s,3H)3.39〜3.54(m,2H)3.69〜3.77(m,2H)6.58(d,J=9.92Hz,1H)7.49(s,1H)7.65(d,J=9.70Hz,1H)。LRMS(ESI)m/z 396.1及び398[(M+H)]+、C16H22BrN5O2についての算出値:396.29。
5.6.123. (S)−5−(((3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)メチル)ピロリジン−2−オンの合成
パートA. (S)−2−((5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)イソインドリン−1,3−ジオン
25mLのTHFに溶解した(S)−5−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−2−オン(2.00g、17.39mmol)にフタルイミド(2.81g、19.13mmol)、トリフェニルホスフィン(5.01g、19.13mmol)及びジイソプロピルアゾジ−カルボキシレート(3.33g、19.13mmol)を添加した。この混合物を約16時間撹拌した後、200mLのヘキサン及び2mLのDCMで希釈し、次いで−30℃で冷却した。生成物を沈殿させ濾過し、乾燥させた(4.11g、96%、白色固体)。
パートB. (S)−5−(アミノメチル)ピロリジン−2−オン
25mLのEtOHに溶解した244mg(1mmol)の(S)−2−((5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)イソインドリン−1,3−ジオンにヒドラジン(500mg、10mmol)を添加し、この混合物を4時間還流させた。この混合物を室温に冷却し、表題の化合物を晶別して、それを濾過し乾燥させた(114mg、収率100%)。
パートC. (S)−5−(((3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)メチル)ピロリジン−2−オン
(S)−5−(アミノメチル)ピロリジン−2−オンは、実施例5.6.42のパートAに記載のアミン置換条件下で3−ブロモ−6−フルオロイミダゾ[1,2−b]ピリダジンと反応させ、62%の収率で表題の化合物を得た。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 1.90〜2.04(m,1H)2.24〜2.50(m,3H)3.46〜3.56(m,2H)4.09(quin,J=5.84Hz,1H)6.74(d,J=9.70Hz,1H)7.43(s,1H)7.60(d,J=9.70Hz,1H);LRMS(ESI)m/310.0 2重線[(M+H)+、C11H12BrN5Oについての算出値309.0]。
5.6.124. (S)−5−(((3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)メチル)−1−イソペンチルピロリジン−2−オンの合成
パートA. (S)−2−((1−イソペンチル−5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)イソインドリン−1,3−ジオン
4mLのDMSOに溶解した244mg(1.000mmol)の(S)−2−((5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)イソインドリン−1,3−ジオンに(227mg、1.500mmol)の1−ブロモ−3−メチルブタン及び60%NaH(42mg、1.050mmol)を添加した。70℃で1時間撹拌した後、反応混合物を室温に冷却し、EtOAcで希釈して、水でクエンチした。有機層を分離し、ブラインで洗浄して、MgSO4で乾燥させた。それを濃縮し、15%→100% EtOAc/ヘキサンで溶出するシリカゲルで精製して、48%の所望の生成物を得た。
パートB. (S)−5−(アミノメチル)−1−イソペンチルピロリジン−2−オン
(S)−2−((1−イソペンチル−5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)イソインドリン−1,3−ジオンを、実施例5.6.123のパートBに記載のフタルイミド脱保護手順に供し、100%の収率の所望の生成物を得た。
パートC. (S)−5−(((3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)メチル)−1−イソペンチルピロリジン−2−オン
3−ブロモ−6−フルオロイミダゾ[1,2−b]ピリダジンを、実施例5.6.42のパートAに記載のアミン置換条件下で(S)−5−(アミノメチル)−1−イソペンチル−ピロリジン−2−オンと反応させ、60%の表題の化合物を得た。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 0.95(d,J=6.32Hz,6H)1.39〜1.66(m,3H)1.95〜2.08(m,1H)2.13〜2.26(m,1H)2.31〜2.53(m,2H)3.02(ddd,J=13.89、9.22、4.93Hz,1H)3.48(dt,J=14.15、5.18Hz,1H)3.79(ddd,J=13.77、9.35、6.95Hz,1H)3.91(ddd,J=14.08、7.01、2.91Hz,1H)4.00〜4.11(m,1H)5.42(t,J=5.31Hz,1H)6.67(d,J=9.60Hz,1H)7.52(s,1H)7.66(d,J=9.85Hz,1H);LRMS(ESI)m/380.0 2重線[(M+H)+、C16H22BrN5Oについての算出値379.0]。
5.6.125. 2,2−ジメチル−1−[4−(3−フェニル−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−ピペラジン−1−イル]−プロパン−1−オンの合成
パートA. 1−[4−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−ピペラジン−1−イル]−2,2−ジメチル−プロパン−1−オン
ヒューニッヒ塩基[7087−99−5](1.8mL、10.3mmol)を、常温の撹拌した酢酸エチル(50mL)中の3−ブロモ−6−ピペラジン−1−イル−イミダゾ[1,2−b]ピリダジンジヒドロクロリド(907.1mg、2.6mmol)の懸濁液に添加した。30分後、塩化ピバロイル[3282−30−2](0.3mL、2.5mmol)を添加して、懸濁液をN2ブランケット下で17時間撹拌した後、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、ヘプタンで希釈した。撹拌溶液を冷蔵することで白色粉末を晶別して、それを濾過により単離した(618.5mg)。LRMS(ESI)m/z 366.0/368.0[(M+H)]+、C15H20BrN5Oについての算出値:366.26。
パートB. 2,2−ジメチル−1−[4−(3−フェニル−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−ピペラジン−1−イル]−プロパン−1−オン
50mL容の丸底フラスコに入った1−[4−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−ピペラジン−1−イル]−2,2−ジメチル−プロパン−1−オン(526.7mg、1.4mmol)、フェニルボロン酸[98−80−8](211.3mg、1.7mmol)、三塩基性リン酸カリウム一水和物[27176−10−9](664.4mg、2.9mmol)、及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン錯体[95464−05−4](123.2mg、0.2mmol)の混合物に、30%(v/v)の1,2−ジメトキシエタン水溶液(25mL)及び磁気撹拌子を加えた。反応ポットを還流冷却器に取り付けて、常温油浴に入れ、急速撹拌しながらシステムを10回の排気/N2ブランケットサイクルに供した。急速撹拌したN2ブランケット反応物を85℃の油浴温度に17時間加熱した後、冷却して、ブライン(3N 水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを10に調整)と酢酸エチルとで分配した。相分離した抽出物を乾燥させ(MgSO4)、蒸発させて、透明な橙色の油を得て、それを分取RP−HPLCによって精製した。単離生成物をメタノールに溶解して、濃塩酸で希釈、蒸発乾固して、メタノールに再溶解して、ジエチルエーテルの添加によって沈殿させた。沈殿物の濾過によって、85.8mgの2,2−ジメチル−1−[4−(3−フェニル−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−ピペラジン−1−イル]−プロパン−1−オン一塩酸塩が淡黄色粉末として得られた(mp.277℃〜278℃(dec))。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.24(s,9H)3.59〜3.67(m,4H)3.71〜3.79(m,4H)7.55〜7.64(m,2H)8.06〜8.15(m,2H)8.57(br.s.,1H)。13C NMR(100MHz,DMSO−d6)δ ppm 28.00、38.08、43.85、45.30、116.00、121.14、122.29、126.29、127.20、128.85、129.04、155.84、175.34。LRMS(ESI)m/z 364.2[(M+H)]+、C21H25N5Oについての算出値:363.47。
5.6.126. (S)−5−(((3−(4−(アミノメチル)フェニル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)メチル)−1−イソペンチルピロリジン−2−オンの合成
実施例5.6.19に記載の手順に従った鈴木カップリングによって、71%の収率で表題の化合物が得られた。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 0.78〜0.90(m,6H)1.31〜1.50(m,3H)1.93〜2.06(m,1H)2.12〜2.36(m,2H)2.39〜2.52(m,1H)3.09(ddd,J=13.83、8.15、5.56Hz,1H)3.56〜3.75(m,3H)3.99〜4.08(m,1H)4.19(s,2H)6.78(d,J=9.85Hz,1H)7.58(m,J=8.34Hz,2H)7.70(d,J=9.85Hz,1H)7.80(s,1H)8.20(m,J=8.34Hz,2H);LRMS(ESI)m/407.0[(M+H)+、C23H30N6Oについての算出値406.0]。
5.6.127. 4−(3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−N−(tert−ブチル)ピペラジン−1−カルボキサミドの合成
ジクロロメタン(26mL)中の3−ブロモ−6−ピペラジン−1−イル−イミダゾ[1,2−b]ピリダジンジヒドロクロリド(934.9mg、2.6mmol)及びヒューニッヒ塩基[7087−68−5](1.8mL、10.6mmol)の急速撹拌した0℃のN2ブランケット懸濁液に、2−イソシアナト−2−メチルプロパン[1609−86−5](340μL、2.9mmol)を添加した。懸濁液を撹拌して17時間かけて常温に温めた後、ブラインと酢酸エチルとで分配した。有機相の容量を削減して、442.1mgの生成物を黄色固体として沈殿させた。129.3mgのアリコートを分取RP−HPLCによって精製して、61.8mgの4−(3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−N−(tert−ブチル)ピペラジン−1−カルボキサミドを白色粉末として得た(mp.199℃〜200℃)。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.28(s,8H)2.51(s,1H)3.30(s,1H)3.39〜3.46(m,4H)3.48〜3.54(m,4H)7.26(d,J=10.11Hz,1H)7.61(s,1H)7.88(d,J=10.11Hz,1H)。13C NMR(100MHz,DMSO−d6)δ ppm 29.15、43.05、45.27、49.94、99.27、110.77、126.00、131.50、136.54、155.16、156.93。LRMS(ESI)m/z 381.1/383.1[(M+H)]+、C15H21BrN6Oについての算出値:381.28。
5.6.128. (S)−2−(((3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)メチル)−N−(tert−ブチル)ピロリジン−1−カルボキサミドの合成
DCM(10mL)中の(S)−3−ブロモ−N−(ピロリジン−2−イルメチル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−アミン(400mg、1.2mmol)及びトリエチルアミン(0.5mL、3.5mmol)の溶液にt−ブチルイソシアネート(0.2mL、1.75mmol)を滴加した。室温で2時間撹拌した後、反応混合物を濃縮し、ISCOカラムクロマトグラフィー(10% MeOH/DCM)によって精製して、(S)−2−(((3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)メチル)−N−(tert−ブチル)ピロリジン−1−カルボキサミド(360mg、収率76%)を得た。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 7.58(d,J=9.60Hz,1H)、7.42(s,1H)、6.72(d,J=9.85Hz,1H)、5.07(s,1H)、4.26(dd,J=6.57、1.77Hz,1H)、3.35〜3.48(m,4H)、2.09〜2.20(m,1H)、1.90〜2.05(m,3H)、1.26(s,9H);LRMS(ESI)m/e 395.2[(M+H)+、C16H24BrN6Oについての算出値396.3]。
5.6.129. (S)−1−(2−(((3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)(メチル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−イル)−3−メチルブタン−1−オンの合成:
THF(10mL)中の(S)−1−(2−(((3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−イル)−3−メチルブタン−1−オン(380mg、1.0mmol)の溶液に、水素化ナトリウム(120mg、3.0mmol)を室温で添加した。15分間撹拌した後、ヨウ化メチルを滴加した。反応物を室温で一晩撹拌し、塩化アンモニウム溶液を作用させ、酢酸エチルで抽出して、濃縮し、ISCOカラムクロマトグラフィー(10% MeOH/DCM)によって精製して、非純粋の生成物を得た。非純粋の生成物を分取HPLC(中性)によって更に精製して、(S)−1−(2−(((3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)(メチル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−イル)−3−メチルブタン−1−オンを油として得た。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 7.65〜7.75(m,1H)、7.44〜7.52(m,1H)、7.04〜7.22(m,1H)、4.45〜4.61(m,1H)、3.45〜3.92(m,4H)、3.19〜3.23(m,3H)、1.90〜2.32(m,7H)、0.78〜0.92(m,6H);LRMS(ESI)m/e 394.1[(M+H)+、C17H25BrN5Oについての算出値395.3]。
5.6.130. (S)−3−メチル−1−(2−((メチル(3−(ピリジン−4−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−イル)ブタン−1−オン(微量の回転異性体を含む)の合成:
この化合物は、実施例5.6.68に記載のアプローチを用いて調製した。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 8.50〜8.73(m,2H)、8.16〜8.31(m,2H)、7.93〜8.16(m,1H)、7.65〜7.93(m,1H)、7.38(d,J=10.11Hz,1H)、4.49(q,J=5.81Hz,1H)、3.96(dd,J=14.78、5.94Hz,1H)、3.37〜3.66(m,3H)、3.25(m,3H)、2.07〜2.20(m,3H)、1.88〜2.06(m,4H)、0.72〜0.96(m,6H);LRMS(ESI)m/e 393.2[(M+H)+、C22H29N6Oについての算出値393.5]。
5.6.131. N−(tert−ブチル)−4−(3−フェニルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)ピペラジン−1−カルボキサミドの合成
50mL容の丸底フラスコに入った4−(3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−N−(tert−ブチル)ピペラジン−1−カルボキサミド(301.0mg、0.8mmol)、フェニルボロン酸[98−80−8](117.8mg、1.0mmol)、三塩基性リン酸カリウム一水和物[27176−10−9](366.4mg、1.6mmol)、及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン錯体[95464−05−4](68.7mg、0.1mmol)の混合物に、30%(v/v)の1,2−ジメトキシエタン水溶液(25mL)及び磁気撹拌子を加えた。反応ポットを還流冷却器に取り付けて、常温油浴に入れ、急速撹拌しながらシステムを10回の排気/N2ブランケットサイクルに供した。急速撹拌したN2ブランケット反応物を85℃の油浴温度に17時間加熱した後、冷却して、ブライン(3N 水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを10に調整)と酢酸エチルとで分配した。相分離した抽出物を乾燥させ(MgSO4)、蒸発させて、褐色油を得て、それを分取RP−HPLCによって精製した。単離生成物をメタノールに溶解して、濃塩酸で希釈、蒸発乾固して、メタノールに再溶解して、ジエチルエーテルの添加によって沈殿させた。沈殿物の濾過によって、39.3mgのN−(tert−ブチル)−4−(3−フェニルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)ピペラジン−1−カルボキサミド一塩酸塩を白色粉末として得た(mp.210℃〜211℃(dec))。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.28(s,8H)2.51(br.s.,2H)3.47(br.s.,4H)3.57〜3.63(m,4H)7.49(s,1H)7.55〜7.60(m,2H)7.76(d,J=10.11Hz,1H)8.11(d,J=7.58Hz,2H)8.21(d,J=10.10Hz,1H)8.48(s,1H)。13C NMR(100MHz,DMSO−d6)δ ppm 29.15、42.92、45.19、49.98、116.08、121.27、122.26、126.43、127.18、128.08、128.78、129.02、132.90、155.89、156.83。LRMS(ESI)m/z 379.2[(M+H)]+、C21H26N6Oについての算出値:378.48。
5.6.132. tert−ブチル(1−(3−(ピリジン−4−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)ピペリジン−3−イル)カルバメートの合成
この化合物は、実施例5.6.42に記載のアプローチを用いて調製した。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 1.48(s,9H)1.57〜1.64(m,1H)1.78(ddt,J=13.34、8.88、4.44、4.44Hz,1H)1.91(ddd,J=13.56、6.62、3.20Hz,1H)1.96〜2.06(m,1H)3.27(dd,J=12.90、7.61Hz,1H)3.43(t,J=9.15Hz,1H)3.70〜3.79(m,1H)3.99(d,J=12.79Hz,1H)4.70(br.s.,1H)6.98(d,J=9.92Hz,1H)7.80(d,J=9.92Hz,1H)8.03〜8.08(m,3H)8.66〜8.73(m,2H);LRMS(ESI)m/395.0[(M+H)+、C21H26N6O2についての算出値394.0]。
5.6.133. (3aR,6aS)−tert−ブチル5−(3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)ヘキサヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−2(1H)−カルボキシレートの合成
この化合物は、実施例5.6.42のパートAに記載のアプローチを用いて調製した。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 1.49(s,9H)1.57(s,2H)3.06(br.s.,2H)3.39(br.s.,2H)3.50(d,J=9.35Hz,2H)3.69(br.s.,2H)3.76〜3.89(m,2H)6.60(d,J=9.85Hz,1H)7.53(s,1H)7.68(d,J=9.85Hz,1H);LRMS(ESI)m/408.0[(M+H)+ 2重線、C17H22BrN5O2についての算出値407.0]。
5.6.134. 3−ブロモ−6−(3−フェニルピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジンの合成
この化合物は、実施例5.6.42のパートAに記載のアプローチを用いて調製した。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 2.15〜2.29(m,1H)2.44〜2.55(m,1H)3.51〜3.73(m,3H)3.80〜3.89(m,1H)4.01〜4.11(m,1H)6.65(d,J=9.60Hz,1H)7.29〜7.42(m,5H)7.52(s,1H)7.68(d,J=9.60Hz,1H);LRMS(ESI)m/343.0[(M+H)+ 2重線、C16H15BrN4についての算出値342.0]。
5.6.135. tert−ブチル2−(1−(3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)ピロリジン−2−イル)アセテートの合成
この化合物は、実施例5.6.42のパートAに記載のアプローチを用いて調製した。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 1.46〜1.51(m,10H)1.96〜2.24(m,4H)2.31(dd,J=14.99、9.92Hz,1H)2.97(dd,J=14.77、3.09Hz,1H)3.42〜3.53(m,1H)3.59〜3.70(m,1H)4.48(ddt,J=10.01、7.25、2.73、2.73Hz,1H)6.66(d,J=9.70Hz,1H)7.51(s,1H)7.67(d,J=9.70Hz,1H);LRMS(ESI)m/381.0[(M+H)+ 2重線、C16H21BrN4O2についての算出値380.0]。
5.6.136. S−イソプロピル4−(3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)ピペラジン−1−カルボチオエートの合成
ヒューニッヒ塩基[7087−68−5](0.4mL、2.4mmol)、その後S−イソプロピルカルボノクロリドチオエート[13889−93−5](0.2mL、1.6mmol)を、酢酸エチル(30mL)中の3−ブロモ−6−ピペラジン−1−イル−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン(450.0mg、1.6mmol)の常温の撹拌溶液に添加した。次いで迅速に形成した懸濁液を一晩、N2ブランケット下で撹拌した後、ブライン洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、蒸発させて、酢酸エチル/ヘプタンから結晶化して、482.9mgの白色粉末を得た(mp.186℃〜187℃)。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.30(d,J=6.82Hz,6H)2.51(dt,J=3.60、1.86Hz,1H)3.49〜3.59(m,1H)3.59〜3.71(m,7H)7.58(d,J=9.85Hz,1H)8.09〜8.13(m,2H)。13C NMR(100MHz,DMSO−d6)δ ppm 23.22、35.48、44.71、101.63、110.84、113.71、114.69、116.58、119.46、123.56、126.04、134.22、155.61、157.77、158.15、158.53、158.90、166.18。LRMS(ESI)m/z 384.0/386.0[(M+H)]+、C14H18BrN5OSについての算出値:384.30。
5.6.137. 3−ブロモ−6−(4−(ピラジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジンの合成
この化合物は、実施例5.6.42のパートAに記載のアプローチを用いて調製した。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 3.70〜3.87(m,8H)6.90(d,J=10.11Hz,1H)7.58(s,1H)7.75(d,J=9.85Hz,1H)7.94(d,J=2.53Hz,1H)8.13(dd,J=2.53、1.52Hz,1H)8.23(d,J=1.52Hz,1H);LRMS(ESI)m/360.0[(M+H)+ 2重線、C14H14BrN7についての算出値359.0]。
5.6.138. tert−ブチル(2−(1−(3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)ピペリジン−4−イル)エチル)カルバメートの合成
この化合物は、実施例5.6.42のパートAに記載のアプローチを用いて調製した。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 1.19〜1.40(m,2H)1.41〜1.53(m,11H)1.60(dtd,J=10.71、7.15、7.15、3.79Hz,1H)1.85(d,J=12.38Hz,2H)2.88〜3.01(m,2H)3.21(q,J=6.57Hz,2H)4.21(d,J=13.14Hz,2H)6.84(d,J=9.85Hz,1H)7.52(s,1H)7.64(d,J=9.85Hz,1H);LRMS(ESI)m/424.0[(M+H)+ 2重線、C18H26BrN5O2についての算出値423.0]。
5.6.139. メチル−[1−(3−ピリジン−4−イル−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−ピロリジン−3−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルの合成
MeCN/水(3.2ml/0.8ml)中の[1−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−ピロリジン−3−イル]−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(100mg、0.25mmol)、4−ピリジニルボロン酸(40mg、0.33mmol)、K2CO3(104mg、0.75mmol)及びジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(8.8mg、0.013mmol)の混合物をマイクロ波において150℃で15分間加熱した。水層を除去し、有機層をMeCNで希釈して濾過した。濾液を分取HPLCにかけて、表題の化合物(25.3mg)を得た。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 1.50〜1.55(m,9H)2.22〜2.32(m,2H)2.89(s,3H)3.46〜3.57(m,2H)3.72〜3.80(m,2H)4.91(t,J=7.61Hz,1H)6.95(d,J=9.92Hz,1H)7.77(d,J=9.70Hz,1H)8.11(s,1H)8.23〜8.27(m,2H)8.53〜8.58(m,2H)。LRMS(ESI)m/z 395.2[(M+H)]+、C21H26N6O2についての算出値:394.48。
5.6.140. S−イソプロピル4−(3−フェニルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)ピペラジン−1−カルボチオエートの合成
50mL容の丸底フラスコに入ったS−イソプロピル4−(3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)ピペラジン−1−カルボチオエート(360.9mg、0.9mmol)、フェニルボロン酸[98−80−8](137.5mg、1.1mmol)、三塩基性リン酸カリウム一水和物[27176−10−9](438.1mg、1.9mmol)、及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン錯体[95464−05−4](78.4mg、0.1mmol)の混合物に、30%(v/v)の1,2−ジメトキシエタン水溶液(25mL)及び磁気撹拌子を加えた。反応ポットを還流冷却器に取り付けて、常温油浴に入れ、急速撹拌しながらシステムを10回の排気/N2ブランケットサイクルに供した。急速撹拌したN2ブランケット反応物を85℃の油浴温度に17時間加熱した後、冷却して、ブライン(3N 水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを10に調整)と酢酸エチルとで分配した。相分離した抽出物を乾燥させ(MgSO4)、蒸発させて、暗褐色油を得て、それを分取RP−HPLCによって精製した。単離生成物をメタノールに溶解して、濃塩酸で希釈、蒸発乾固して、メタノールに再溶解して、ジエチルエーテルの添加によって沈殿させた。沈殿物の濾過によって、226.9mgのS−イソプロピル4−(3−フェニルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)ピペラジン−1−カルボチオエート一塩酸塩が白色粉末として得られた(mp.276℃〜277℃(dec))。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.30(d,J=6.82Hz,6H)2.49〜2.52(m,2H)3.52(dt,J=13.64、6.82Hz,1H)3.60〜3.71(m,7H)7.46〜7.51(m,1H)7.55〜7.60(m,2H)7.77(d,J=10.11Hz,1H)8.09〜8.13(m,2H)8.25(d,J=10.10Hz,1H)8.54(s,1H)。13C NMR(100MHz,DMSO−d6)δ ppm 23.27、35.50、44.94、116.00、121.27、122.33、126.38、127.14、128.02、128.82、128.97、132.91。LRMS(ESI)m/z 384.0/386.0[(M+H)]+、C20H23N5OSについての算出値:381.50。
5.6.141. N−イソプロピル−4−(3−フェニルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)ピペラジン−1−カルボキサミドの合成
パートA. 4−(3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−N−イソプロピルピペラジン−1−カルボキサミド
2−イソシアナトプロパン[1795−48−8](120μL、1.2mmol)をシリンジに通して、ジクロロメタン(20mL)中の3−ブロモ−6−ピペラジン−1−イル−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン(334.6mg、1.2mmol)の撹拌した常温、無色透明の溶液に添加した。この溶液を17時間後に蒸発乾固して、481.5mgの淡黄色固体フォームを得た。LRMS(ESI)m/z 367.0/369.0[(M+H)]+、C14H19BrN6Oについての算出値:367.25。
パートB. N−イソプロピル−4−(3−フェニルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)ピペラジン−1−カルボキサミド
50mL容の丸底フラスコに入った4−(3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−N−イソプロピルピペラジン−1−カルボキサミド(481.5mg、1.3mmol)、フェニルボロン酸[98−80−8](191.8mg、1.6mmol)、三塩基性リン酸カリウム一水和物[27176−10−9](608.4mg、2.6mmol)、及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン錯体[95464−05−4](111.4mg、0.1mmol)の混合物に、30%(v/v)の1,2−ジメトキシエタン水溶液(25mL)及び磁気撹拌子を加えた。反応ポットを還流冷却器に取り付けて、常温油浴に入れ、急速撹拌しながらシステムを10回の排気/N2ブランケットサイクルに供した。急速撹拌したN2ブランケット反応物を85℃の油浴温度に17時間加熱した後、冷却して、ブライン(3N 水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを10に調整)と酢酸エチルとで分配した。相分離した抽出物を乾燥させ(MgSO4)、蒸発させて、褐色油を得て、それを分取RP−HPLCによって精製した。単離生成物をメタノールに溶解して、濃塩酸で希釈、蒸発乾固して、メタノールに再溶解して、ジエチルエーテルの添加によって沈殿させた。沈殿物の濾過によって、219.4mgのN−イソプロピル−4−(3−フェニルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)ピペラジン−1−カルボキサミド一塩酸塩を白色粉末として得た(mp.217℃〜218℃(dec))。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.08(d,J=6.57Hz,6H)2.51(d,J=1.52Hz,2H)3.50(d,J=5.05Hz,4H)3.56〜3.63(m,4H)3.73〜3.82(m,1H)7.49(d,J=7.33Hz,1H)7.54〜7.60(m,2H)7.80(d,J=10.10Hz,1H)8.08〜8.13(m,2H)8.22(d,J=10.11Hz,1H)8.53(s,1H)。13C NMR(100MHz,DMSO−d6)δ ppm 22.88、41.82、42.69、45.13、116.22、120.96、122.08、126.38、127.20、128.03、128.76、129.02、132.77、155.89、156.69。LRMS(ESI)m/z 365.1[(M+H)]+、C20H24N6Oについての算出値:364.45.mw=364.45。
5.6.142. (S)−tert−ブチル2−(((3−アミノイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート及び(S)−tert−ブチル2−(((3−アセトアミドイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレートの合成
パートA. N−(6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)アセトアミド:
DCM(25mL)中の6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−アミン及びトリエチルアミン(0.8mL、6.0mmol)の溶液に塩化アセチルを滴加して、室温で一晩撹拌した。混合物を濃縮し、ISCOカラムクロマトグラフィー(10% MeOH/DCM)によって精製して、あまり純粋ではないN−(6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)アセトアミド(500mg、収率95%)を得た。60mgの純粋ではない材料を分取HPLC(中性)によって更に精製して、純粋なN−(6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)アセトアミドを得た。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 8.01(d,J=9.35Hz,1H)、7.94(s,1H)、7.26(d,J=9.35Hz,1H)、2.29(s,3H);LRMS(ESI)m/e 210.9[(M+H)+、C8H8ClN4Oについての算出値211.6]。
パートB. (S)−tert−ブチル2−(((3−アミノイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート及び(S)−tert−ブチル2−(((3−アセトアミドイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート
表題の化合物は、実施例5.6.68に記載のアプローチを用いて調製した。
(S)−tert−ブチル2−(((3−アミノイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート:
1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 7.43〜7.46(m,1H)、6.80〜6.87(m,1H)、6.48〜6.51(m,1H)、4.19(br.s.,1H)、3.40〜3.79(m,4H)、1.96〜2.04(m,4H)、1.41〜1.50(m,9H);LRMS(ESI)m/e 333.1[(M+H)+、C16H25N6O2についての算出値333.4]。
(S)−tert−ブチル2−(((3−アセトアミドイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート:1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 7.51〜7.67(m,2H)、6.61〜6.91(m,1H)、2.89〜4.30(m,6H)、1.80〜2.37(m,7H)、1.45〜1.49(m,9H);LRMS(ESI)m/e 375.2[(M+H)+、C18H27N6O3についての算出値375.5]。
5.6.143. 4−[3−(2−メトキシ−ピリジン−4−イル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−ピペラジン−1−カルボン酸イソプロピルエステルの合成
この化合物は、実施例5.6.111に記載のアプローチを用いて、4−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−ピペラジン−1−カルボン酸イソプロピルエステル(452.7mg、1.2mmol)及び2−メトキシピリジン−4−ボロン酸[762262−09−9](225.6mg、1.5mmol)から調製して、229.7mgの4−[3−(2−メトキシ−ピリジン−4−イル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−ピペラジン−1−カルボン酸イソプロピルエステルジ−ヒドロクロリドを白色粉末として得た(mp.215℃〜216℃(dec.))。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.22(d,J=6.06Hz,6H)2.51(s,2H)3.53〜3.60(m,4H)3.62〜3.72(m,4H)3.94(s,2H)4.82(spt,J=6.19Hz,1H)7.65(s,1H)7.75〜7.83(m,2H)8.25(d,J=10.11Hz,1H)8.33(d,J=5.56Hz,1H)8.81(s,1H)。13C NMR(100MHz,DMSO−d6)δ ppm 21.95、42.48、45.02、53.67、68.26、106.68、114.00、116.54、122.59、124.17、125.11、134.06、137.16、147.16、154.28、155.83、163.92。LRMS(ESI)m/z 397.1[(M+H)]+、C20H24N6O3についての算出値:396.45。
5.6.144. (S)−1−(3,3−ジメチルブチル)−5−(((3−(2−メトキシピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)メチル)ピロリジン−2−オンの合成
この化合物は、実施例5.6.126に記載のアプローチを用いて調製した。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 0.91(s,9H)1.35(td,J=12.25、5.56Hz,1H)1.48(td,J=12.38、4.55Hz,1H)1.90〜2.05(m,1H)2.11〜2.25(m,1H)2.30〜2.53(m,2H)2.88〜3.01(m,1H)3.49(dt,J=14.21、4.01Hz,1H)3.67〜3.81(m,2H)3.95〜4.04(m,1H)4.07(s,3H)5.10(br.s.,1H)6.66(d,J=9.60Hz,1H)7.04(dd,J=7.45、4.93Hz,1H)7.84(d,J=9.60Hz,1H)8.06(s,1H)8.19(dd,J=5.05、1.77Hz,1H)8.61(dd,J=7.58、1.77Hz,1H);LRMS(ESI)m/423.0[(M+H)+、C23H30N6O2についての算出値422.0]。
5.6.145. 4−[3−(2−イソプロポキシ−フェニル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−ピペラジン−1−カルボン酸イソプロピルエステルの合成
この化合物は、実施例5.6.111に記載のアプローチを用いて、4−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−ピペラジン−1−カルボン酸イソプロピルエステル(370.2mg、1.0mmol)及び2−イソプロポキシフェニルボロン酸[138008−97−6](217.4mg、1.2mmol)から調製して、250.7mgの4−[3−(2−イソプロポキシ−フェニル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−ピペラジン−1−カルボン酸イソプロピルエステルモノヒドロクロリドを白色粉末として得た(mp.216℃〜217℃(dec.))。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.22(dd,J=18.95、6.06Hz,11H)2.51(dt,J=3.54、1.77Hz,3H)3.47〜3.53(m,4H)3.54〜3.60(m,4H)4.69〜4.83(m,2H)7.08〜7.13(m,1H)7.22(d,J=8.34Hz,1H)7.47(td,J=7.89、1.64Hz,1H)7.78(d,J=10.11Hz,1H)7.95(dd,J=7.71、1.64Hz,1H)8.25(t,J=5.05Hz,2H)。13C NMR(100MHz,DMSO−d6)δ ppm 21.70、21.92、42.50、44.87、68.20、70.05、113.38、115.03、116.05、119.86、121.98、122.68、124.87、130.37、130.78、131.87、154.25、154.99、155.54。LRMS(ESI)m/z 424.1[(M+H)]+、C23H29N5O3についての算出値:423.52。
5.6.146. イソプロピル4−(3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−3−メチルピペラジン−1−カルボキシレートの合成
パートA. tert−ブチル4−(3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−3−メチルピペラジン−1−カルボキシレート
2−プロパノール(40mL)中のtert−ブチル3−メチルピペラジン−1−カルボキシレート[120737−59−9](987.7mg、4.9mmol)、3−ブロモ−6−フルオロ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン(361.7mg、4.9mmol)及びヒューニッヒ塩基[7087−68−5](0.9mL、5.2mmol)の撹拌懸濁液を65℃にN2ブランケット下で21日間加熱した。冷却した反応懸濁液をブラインと酢酸エチルとで分配し、抽出物を乾燥させ(MgSO4)、蒸発させて1.2gの透明な褐色油を得た。LRMS(ESI)m/z 215.9/217.9[(M+H)]+、C16H22BrN5O2についての算出値:396.29。
パートB. 3−ブロモ−6−(2−メチルピペラジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジンジヒドロクロリド
濃塩酸(3.0mL)を、メタノール(60mL)中のtert−ブチル4−(3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−3−メチルピペラジン−1−カルボキシレート(1.2g、3.1mmol)の溶液に添加して、常温でN2ブランケット下において3日間撹拌した。次いで溶液を蒸発乾固して、1.1gの淡褐色固体を得た。LRMS(ESI)m/z 295.9/297.9[(M+H)]+、C11H14BrN5についての算出値:296.17。
パートC. イソプロピル4−(3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−3−メチルピペラジン−1−カルボキシレート
ヒューニッヒ塩基[7087−68−5](2.1mL、12.1mmol)を酢酸エチル(150mL)中の3−ブロモ−6−(2−メチルピペラジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジンジヒドロクロリド(1.1g、3.0mmol)の常温の撹拌懸濁液に添加した。懸濁液を1.5時間撹拌した後、トルエン(3.0mL)中のクロロギ酸イソプロピルの1.0M溶液をゆっくりと添加して、反応物を17時間後、ブラインで洗浄した。酢酸エチル相を乾燥させ(MgSO4)、蒸発させた。生成物を分取RP−HPLCによって精製して、52.1mgのラセミ型イソプロピル4−(3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−3−メチルピペラジン−1−カルボキシレートを淡黄色固体として得た(mp.52℃〜54℃)。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.11(d,J=6.57Hz,3H)1.15〜1.25(m,6H)2.51(dt,J=3.73、1.80Hz,2H)3.15(dd,J=12.88、2.78Hz,2H)3.86(d,J=13.39Hz,1H)3.98(d,J=13.39Hz,2H)4.47(br.s.,1H)4.78〜4.87(m,1H)7.23(d,J=10.10Hz,1H)7.64(s,1H)7.91(d,J=10.11Hz,1H)。13C NMR(100MHz,DMSO−d6)δ ppm 13.53、21.90、42.71、48.04、68.05、99.42、110.59、126.00、131.15、136.33、154.41、154.71。LRMS(ESI)m/z 382.0/384.0[(M+H)]+、C15H20BrN5O2についての算出値:382.26。
5.6.147. イソプロピル4−(3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレートの合成
パートA. 4−tert−ブチル1−イソプロピル2−メチルピペラジン−1,4−ジカルボキシレート
酢酸エチル(300mL)中のtert−ブチル3−メチルピペラジン−1−カルボキシレート[120737−59−9](3.0g、148.4mmol)及びヒューニッヒ塩基[7087−65−5](31.0mL、178.0mmol)の0℃の撹拌溶液に、トルエン(150mL)中のクロロギ酸イソプロピルの1.0M溶液を添加した。反応物を撹拌し、常温に一晩N2ブランケット下で温めた。次いで反応混合物をブラインで洗浄して、乾燥させ(CaSO4)、蒸発させて4.2gの透明な黄色油を得た。LRMS(ESI)m/z 193.1[(M+H)]+、C14H26N2O4についての算出値:286.37。
パートB. イソプロピル2−メチルピペラジン−1−カルボキシレートヒドロクロリド
濃塩酸(6.0mL)を、メタノール(250mL)中の4−tert−ブチル1−イソプロピル2−メチルピペラジン−1,4−ジカルボキシレート(4.2g、14.6mmol)の溶液に添加して、常温でN2ブランケット下において3日間撹拌した。次いでこの溶液を蒸発乾固して、得られた粘性の黄色油をアセトン中でトリチュレートして、微細な白色粉末を沈殿させ、それをN2ブランケット下での濾過によって単離して、2.0gの化合物を得た。LRMS(ESI)m/z 187.0[(M+H)]+、C9H18N2O2についての算出値:186.26。
パートC. イソプロピル4−(3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレート
2−プロパノール(40mL)中のイソプロピル2−メチルピペラジン−1−カルボキシレートヒドロクロリド(1.8g、8.0mmol)、3−ブロモ−6−フルオロ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン(1.5g、6.6mmol)及びヒューニッヒ塩基[7087−68−5](5.5mL、31.6mmol)の撹拌懸濁液をN2ブランケット下で2日間加熱還流した。冷却した反応懸濁液をブラインと酢酸エチルとで分配して、抽出物を乾燥させ(MgSO4)、蒸発させて3.0gの淡褐色固体を得た。217mgのこのサンプルのアリコートを分取RP−HPLCによって精製して、76.4mgのラセミ型イソプロピル4−(3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレートを淡黄色粉末として得た(mp.144℃〜145℃)。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.13〜1.24(m,10H)2.49〜2.52(m,2H)3.19〜3.32(m,2H)3.87(d,J=13.39Hz,1H)4.02(d,J=13.39Hz,1H)4.78〜4.86(m,1H)7.22(d,J=10.10Hz,1H)7.60(s,1H)7.89(d,J=10.11Hz,1H)。13C NMR(100MHz,DMSO−d6)δ ppm 15.57、21.93、37.98、44.82、46.94、48.94、68.01、99.25、110.49、126.08、131.50、136.47、154.20、155.35。LRMS(ESI)m/z 382.0/384.0[(M+H)]+、C15H20BrN5O2についての算出値:382.26。
5.6.148. 4−[3−(2−ヒドロキシ−ピリジン−3−イル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−ピペラジン−1−カルボン酸イソプロピルエステルの合成
メタノール中での塩酸加水分解によって、4−[3−(2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−ピペラジン−1−カルボン酸イソプロピルエステルから調製して、4−[3−(2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−ピペラジン−1−カルボン酸イソプロピルエステルジ−ヒドロクロリドを白色粉末として得た(mp.275℃〜276℃)。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.15(d,J=6.06Hz,5H)3.51(br.s.,7H)4.37(s,4H)4.67〜4.79(m,1H)6.51(t,J=6.82Hz,1H)7.45〜7.57(m,2H)7.97(d,J=10.10Hz,1H)8.41(s,1H)8.65(dd,J=7.33、1.77Hz,1H)。13C NMR(100MHz,DMSO−d6)δ ppm 21.58、42.23、44.60、69.30、106.47、115.89、116.31、121.12、122.00、122.89、131.50、135.26、139.85、155.11、155.49、159.85。LRMS(ESI)m/z 383.1[(M+H)]+、C19H22N6O3についての算出値:382.43。
5.6.149. (S)−tert−ブチル2−(((3−(ジフルオロメチル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレートの合成
パートA. 6−クロロ−3−(ジフルオロメチル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン:
DCM(1mL)中の6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−カルバルデヒド(0.36g、2mmol)の溶液に、DCM(2mL)及びEtOH(0.023mL、0.5mmol)中のDeoxo−Fluor(0.67mL、3.6mmol)の溶液を室温で添加した。室温で一晩撹拌した後、この溶液を飽和NaHCO3に注ぎ、DCM(2×20mL)で抽出して、Na2SO4で乾燥させ、濾過して真空蒸発させた。粗物質をISCOカラムクロマトグラフィー(50% EtOAC/ヘキサン)によって精製して、6−クロロ−3−(ジフルオロメチル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン(180mg、収率50%)を白色固体として得た。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 8.15(d,J=9.60Hz,1H)、8.03〜8.06(m,1H)、7.18〜7.49(m,2H);LRMS(ESI)m/e 203.9[(M+H)+、C7H5ClF2N3についての算出値204.6]。
パートB. (S)−tert−ブチル2−(((3−(ジフルオロメチル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート
この化合物は、実施例5.6.68に記載のアプローチを用いて調製した。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 7.62〜7.67(m,2H)、7.10〜7.40(m,1H)、6.81(d,J=9.60Hz,1H)、4.15(bs,1H)、3.37〜3.41(m,4H)、1.87〜2.06(m,4H)、1.44(br.s.,9H);LRMS(ESI)m/e 368.0[(M+H)+、C17H24F2N5O2についての算出値368.4]。
5.6.150. (S)−N−(tert−ブチル)−2−(((3−シアノイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−カルボキサミドの合成:
この化合物は、実施例5.6.68に記載のアプローチを用いて調製した。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 8.02(s,1H)、7.73(d,J=9.85Hz,1H)、6.91(d,J=9.85Hz,1H)、5.15(s,1H)、4.25(m,1H)、3.35〜3.50(m,3H)、3.30(m,1H)、1.92〜2.17(m,4H)、1.30(s,9H);LRMS(ESI)m/e 342.3[(M+H)+、C17H24N7Oについての算出値342.4]。
5.6.151. 4−[3−(2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−ピペラジン−1−カルボン酸イソプロピルエステルの合成
この化合物は、実施例5.6.111に記載のアプローチを用いて、4−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−ピペラジン−1−カルボン酸イソプロピルエステル(309.2mg、0.8mmol)及び2−メトキシピリジン−3−ボロン酸[163105−90−6](154.8mg、1.0mmol)から調製して、94.0mgの4−[3−(2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−ピペラジン−1−カルボン酸イソプロピルエステルジ−ヒドロクロリドを黄色粉末として得た(mp.179℃〜181℃(dec.))。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.20〜1.24(m,6H)2.51(dt,J=3.54、1.77Hz,2H)3.50〜3.61(m,7H)3.62〜3.68(m,1H)3.98(s,2H)4.78〜4.86(m,1H)7.24(dd,J=7.58、5.05Hz,1H)7.69(d,J=10.10Hz,1H)8.18〜8.25(m,1H)8.28〜8.35(m,2H)8.56(dd,J=7.58、1.77Hz,1H)。13C NMR(100MHz,DMSO−d6)δ ppm 21.93、42.50、45.01、53.64、68.20、109.84、115.44、116.90、122.75、122.83、125.22、133.07、138.18、146.97、154.26、155.45、159.81。LRMS(ESI)m/z 397.0[(M+H)]+、C20H24N6O3についての算出値:396.45。
5.6.152. tert−ブチル4−(3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)ヘキサヒドロピロロ[3,2−b]ピロール−1(2H)−カルボキシレートの合成:
この化合物は、実施例5.6.68に記載のアプローチを用いて調製した。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 7.73(d,J=9.85Hz,1H)、7.44〜7.50(m,1H)、6.96〜6.99(m,1H)、4.49〜4.66(m,2H)、3.52〜3.85(m,3H)、3.21〜3.39(m,2H)、2.14〜2.32(m,3H)、1.46〜1.57(m,9H);LRMS(ESI)m/e 409.9[(M+H)+、C17H23BrN5Oについての算出値409.3]。
5.6.153. (S)−tert−ブチル2−(((3−(メチルカルバモイル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレートの合成
パートA. 6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−カルボン酸:
t−BuOH(90mL)中の6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−カルバルデヒド(1.82g、10mmol)及びTHF(30mL、2.0M)中の2−メチル−2−ブテンの溶液に、亜塩素酸ナトリウム(80%、9.0g、100mmol)及びNaH2PO4(1g、8mmol)の水溶液(45mL)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌し、濃縮して、水で希釈し、pH4ヘと酸性化して、白色固体を沈殿させ濾過して、6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−カルボン酸(1.2g、収率67%)を白色固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 8.29(d,J=9.60Hz,1H)、8.22(s,1H)、7.50(d,J=9.60Hz,1H);LRMS(ESI)m/e 198.1[(M+H)+、C7H5ClN3O2についての算出値198.6]。
パートB. 6−クロロ−N−メチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−カルボキサミド:
通常のアミドカップリング反応によって表題の化合物が得られた。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 8.37(d,J=1.77Hz,1H)、8.24(dd,J=9.60、2.02Hz,1H)、7.56(dd,J=9.47、2.15Hz,1H)、3.08(d,J=2.02Hz,3H);LRMS(ESI)m/e 211.0[(M+H)+、C8H8ClN4Oについての算出値211.6]。
パートC. (S)−tert−ブチル2−(((3−(メチルカルバモイル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート
この化合物は、実施例5.6.68に記載のアプローチを用いて調製した。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 8.66(br.s.,1H)、8.19(s,1H)、7.82(d,J=9.60Hz,1H)、7.28(s,1H)、7.22(br.s.,1H)、6.72(d,J=9.60Hz,1H)、4.29(br.s.,1H)、3.32〜3.51(m,5H)、3.07〜3.11(m,3H)、2.11〜2.21(m,1H)、1.91〜2.02(m,2H)、1.77〜1.85(m,1H)、1.46〜1.52(m,9H);LRMS(ESI)m/e 375.2[(M+H)+、C18H27N6O3についての算出値375.4]。
5.6.154. イソプロピル5−(3−(2−メトキシフェニル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−2,5−ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−カルボキシレートの合成
パートA. (1S,4S)−2−tert−ブチル5−イソプロピル2,5−ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,5−ジカルボキシレート
酢酸エチル(120mL)中の(1S,4S)−tert−ブチル2,5−ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−カルボキシレート[113451−59−5](1.0g、5.0mmol)及びヒューニッヒ塩基[7087−68−5](1.4mL、8.0mmol)の常温の撹拌溶液に、トルエン(5.1mL)中のクロロギ酸イソプロピルの1.0M溶液を10分かけてゆっくりと添加した。反応物を一晩撹拌した後、ブラインで洗浄して、乾燥させ(MgSO4)、蒸発させて1.3gの黄色油を得た。LRMS(ESI)m/z 285.1[(M+H)]+、C14H24N2O4についての算出値:284.35。
パートB. (1S,4S)−イソプロピル2,5−ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−カルボキシレート
(1S,4S)−2−tert−ブチル5−イソプロピル2,5−ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,5−ジカルボキシレート(1.3g、4.6mmol)をメタノール(200mL)に溶解した。濃塩酸(6mL、72mmol)を添加して、溶液を50℃で2時間撹拌した後、蒸発乾固して、0.9gの(1S,4S)−イソプロピル2,5−ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−カルボキシレートヒドロクロリドを白色固体として得た。LRMS(ESI)m/z 185.1[(M+H)]+、C9H16N2O2についての算出値:184.24。
パートC. イソプロピル5−(3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−2,5−ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−カルボキシレート
2−プロパノール(21mL)中の(1S,4S)−イソプロピル2,5−ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−カルボキシレートヒドロクロリド(0.9g、4.2mmol)、3−ブロモ−6−フルオロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン(1.0g、4.6mmol)及びヒューニッヒ塩基[7087−68−5](3.0mL、17.2mmol)の溶液を還流しながらN2ブランケット下で3日間撹拌した後、ブラインと酢酸エチルとで分配した。抽出物を乾燥させ(MgSO4)、蒸発させて1.6gの黄色固体を得た。LRMS(ESI)m/z 380.0/382.0[(M+H)]+、C15H18BrN5O2についての算出値:380.24。
パートD. イソプロピル5−(3−(2−メトキシフェニル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−2,5−ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−カルボキシレート
50mL容の丸底フラスコに入ったイソプロピル5−(3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−2,5−ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−カルボキシレート(429.1mg、1.1mmol)、2−メトキシフェニルボロン酸[5720−06−9](206.7mg、1.4mmol)、三塩基性リン酸カリウム一水和物[27176−10−9](520.7mg、2.3mmol)、及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−フェロセン]ジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン錯体[95464−05−4](93.4mg、0.1mmol)の混合物に、30%(v/v)の1,2−ジメトキシエタン水溶液(25mL)及び磁気撹拌子を加えた。反応ポットを還流冷却器に取り付けて、常温油浴に入れ、急速撹拌しながらシステムを10回の排気/N2ブランケットサイクルに供した。急速撹拌したN2ブランケット反応物を85℃の油浴温度に17時間加熱した後、冷却して、ブライン(3N 水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを10に調整)と酢酸エチルとで分配した。相分離した抽出物を乾燥させ(MgSO4)、蒸発させてフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、10%(v/v)メタノール/酢酸エチルで溶出)にかけて、褐色油を得て、それを分取RP−HPLCによって更に精製した。単離生成物をメタノールに溶解して、濃塩酸で希釈、蒸発乾固して、メタノールに再溶解して、ジエチルエーテルの添加によって沈殿させた。沈殿物の濾過によって、207.1mgの生成物の一塩酸塩を黄色粉末として得た(mp.173℃〜174℃)。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.06〜1.31(m,7H)1.91〜2.06(m,2H)3.30(br.s.,1H)3.40(br.s.,2H)3.58(d,J=9.60Hz,1H)3.84(s,3H)4.54(d,J=9.60Hz,1H)4.67〜4.79(m,1H)4.84(br.s.,1H)7.13(br.s.,1H)7.24(d,J=8.08Hz,1H)7.51(t,J=7.20Hz,2H)7.95(br.s.,1H)8.20(d,J=10.11Hz,1H)8.27(s,1H)。13C NMR(100MHz,DMSO−d6)δ ppm 13.88、21.94、22.00、28.29、31.19、36.44、36.92、52.49、55.67、56.08、56.44、56.95、57.43、67.74、111.65、114.33、116.61、120.16、121.59、121.87、124.72、130.33、131.05、131.70、153.57、153.74、156.91。LRMS(ESI)m/z 408.3[(M+H)]+、C22H25N5O3についての算出値:407.47
5.6.155. [4−(3−ピリジン−2−イル−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−ピペラジン−1−イル]−ピロリジン−1−イル−メタノンの合成
パートA. [4−(3−ブロモ−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−イル)−ピペラジン−1−イル]−ピロリジン−1−イル−メタノン
酢酸エチル(200mL)中の3−ブロモ−6−ピペラジン−1−イル−イミダゾ[1,2−b]ピリダジンジヒドロクロリド(3.1g、8.8mmol)及びヒューニッヒ塩基[7087−68−5](6.2mL、35.6mmol)の磁気撹拌した常温のN2ブランケット溶液に、ピロリジン−1−カルボニルクロリド[1192−63−8](1.2mL、10.9mmol)を添加した。反応を一晩進行させると、十分に撹拌した懸濁液が得られた。完了後、反応物をブラインで洗浄して、乾燥させ(MgSO4)、ヘプタンで希釈して、微細な淡黄色粉末(2段階で(in two crops)2.6g)を沈殿させた。LRMS(ESI)m/z 379.0/381.0[(M+H)]+、C15H19BrN6Oについての算出値:379.26。
パートB. [4−(3−ピリジン−2−イル−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−ピペラジン−1−イル]−ピロリジン−1−イル−メタノン
25mL容の丸底フラスコに入った[4−(3−ブロモ−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−イル)−ピペラジン−1−イル]−ピロリジン−1−イル−メタノン(381.0mg、01.0mmol)、2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン[874186−98−8](512.7mg、2.5mmol)、塩化銅[7758−89−6](99.4mg、1.0mmol)、炭酸セシウム[534−17−8](651.8mg、2.0mmol)、及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン錯体[95464−05−4](82.1mg、0.1mmol)の混合物に、無水DMF及び磁気撹拌子を加えた。反応ポットを還流冷却器に取り付けて、常温油浴に入れ、急速撹拌しながらシステムを10回の排気/N2ブランケットサイクルに供した。急速撹拌したN2ブランケット反応物を100℃の油浴温度に17時間加熱した後、冷却して、ブラインと酢酸エチルとで分配した。相分離した抽出物を乾燥させ(MgSO4)、蒸発させて、褐色油を得て、それを分取RP−HPLCによって精製した。単離生成物をメタノールに溶解して、濃塩酸で希釈、蒸発乾固して、メタノールに再溶解して、ジエチルエーテルの添加によって沈殿させた。沈殿物の濾過によって、83.2mgの[4−(3−ピリジン−2−イル−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−ピペラジン−1−イル]−ピロリジン−1−イル−メタノンジヒドロクロリド塩が淡黄色粉末として得られた(mp.202℃〜203℃)。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.73〜1.84(m,4H)3.33(t,J=6.44Hz,4H)3.36〜3.43(m,4H)3.62〜3.72(m,4H)7.45〜7.52(m,1H)7.66(d,J=10.11Hz,1H)8.08(td,J=7.83、1.77Hz,1H)8.18(d,J=10.10Hz,1H)8.54(s,1H)8.60(d,J=8.08Hz,1H)8.72(d,J=4.55Hz,1H)。13C NMR(100MHz,DMSO−d6)δ ppm 25.04、45.05、45.27、47.84、114.83、121.12、123.43、123.55、126.59、127.01、134.87、138.20、145.21、149.07、155.74、161.49。LRMS(ESI)m/z 378.2[(M+H)]+、C20H23N7Oについての算出値:377.45。
5.6.156. {(S)−1−[3−(2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−ピロリジン−3−イル}−メチル−カルバミン酸イソプロピルエステルの合成
パートA. [(S)−1−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−ピロリジン−3−イル]−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル
イソプロピルアルコール(10ml)中の(S)−ピロリジン−3−イル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(2.8g、15mmol)、3−ブロモ−6−フルオロ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン(2.16g、10mmol)及びトリエチルアミン(5.58ml、40mmol)の混合物をマイクロ波において140℃で30分間加熱した。反応混合物を濃縮して、残渣を短カラムに通し、所望の生成物(3.8g)を得た。DMF(40ml)中の上記生成物(3.8g)の溶液に0℃でMeI(1.13ml)を添加した。混合物を0℃で5分間撹拌して、NaH(800mg、60%油分散液、20mmol)を少量ずつ添加した。反応混合物を0℃で5分間及び室温で30分間撹拌した後、反応混合物を水で処理してEtOAc(250ml)で希釈した。この混合物を水(100ml)及びブライン(100ml)で洗浄した。水層をEtOAc(2×50ml)で逆抽出した。組み合わせたEtOAcを乾燥させ(Na2SO4)、濃縮した。残渣をISCO(120gカラム)にかけて、表題の化合物(3.1g)を得た。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 1.43(s,9H)2.04〜2.22(m,2H)2.78(s,3H)3.37(dd,J=10.80、7.28Hz,1H)3.46(dt,J=10.36、8.05Hz,1H)3.65〜3.72(m,2H)4.87(br.s.,1H)6.53(d,J=9.70Hz,1H)7.44(s,1H)7.64(d,J=9.70Hz,1H)。LRMS(ESI)m/z 396及び398.1[(M+H)]+、C16H22BrN5O2についての算出値:396.29。
パートB. [(S)−1−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−ピロリジン−3−イル]−メチル−カルバミン酸イソプロピルエステル
MeOH(80ml)中の[(S)−1−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−ピロリジン−3−イル]−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(1.35g、3.4mmol)の溶液に0℃で、AcCl(2.5ml、35mmol)を添加した。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を濃縮して、生成物(1.25g)として白色固体を得た。
上記生成物(610mg、1.65mmol)及びDIEA(1.44ml、8.25mmol))をTHF(15ml)に懸濁させた。懸濁液にトルエン(1M、2ml、2mmol)中のクロロギ酸イソプロピルの溶液を添加した。得られた混合物を室温で5時間撹拌した。この混合物を濃縮して、残渣をISCO(12gカラム)にかけて、表題の化合物(350mg)を得た。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 1.27(d,J=6.32Hz,6H)2.09〜2.28(m,2H)2.87(s,3H)3.39〜3.56(m,2H)3.68〜3.79(m,2H)4.96(m,2H)6.57(d,J=9.85Hz,1H)7.49(s,1H)7.64(d,J=9.85Hz,1H)。LRMS(ESI)m/z 382.1及び384.1[(M+H)]+、C15H20BrN5O2についての算出値:382.26。
パートC. {(S)−1−[3−(2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−ピロリジン−3−イル}−メチル−カルバミン酸イソプロピルエステル
MeCN/水(3.2ml/0.8ml)中の[(S)−1−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−ピロリジン−3−イル]−メチル−カルバミン酸イソプロピルエステル(88mg、0.23mmol)、2−メトキシピリジン−3−ボロン酸(46mg、0.3mmol)、K2CO3(95mg、0.69mmol)及びジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(8.4mg、0.012mmol)の混合物をマイクロ波において150℃で15分間加熱した。水層を除去し、有機層をMeCNで希釈して濾過した。濾液を分取HPLCにかけて、表題の化合物(82.5mg)を得た。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 1.29(d,J=6.06Hz,6H)2.13〜2.32(m,2H)2.89(s,3H)3.43(dd,J=10.48、6.95Hz,1H)3.48〜3.56(m,1H)3.69〜3.76(m,2H)4.09(s,3H)4.99(dt,J=12.38、6.19Hz,2H)6.62(d,J=9.85Hz,1H)7.04(dd,J=7.45、4.93Hz,1H)7.79(d,J=9.85Hz,1H)8.13〜8.19(m,2H)8.86(dd,J=7.71、1.64Hz,1H)。LRMS(ESI)m/z 411.2[(M+H)]+、C21H26N6O3についての算出値:410.48。
5.6.157. シクロペンタンカルボン酸{(S)−1−[3−(2−ヒドロキシ−ピリジン−3−イル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−ピロリジン−3−イル}−メチル−アミドの合成
パートA. {(S)−1−[3−(2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−ピロリジン−3−イル}−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル
MeCN/水(3.2ml/0.8ml)中の[(S)−1−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−ピロリジン−3−イル]−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(83mg、0.21mmol)、2−メトキシピリジン−3−ボロン酸(43mg、0.28mmol)、K2CO3(87mg、0.63mmol)及びジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(7.4mg、0.011mmol)の混合物をマイクロ波において150℃で15分間加熱した。水層を除去し有機層をMeCNで希釈して濾過した。濾液を分取HPLCにかけて、表題の化合物(69.3mg)を得た。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 1.50(s,9H)2.11〜2.29(m,2H)2.84(s,3H)3.40(dd,J=10.48、6.95Hz,1H)3.46〜3.53(m,1H)3.67〜3.74(m,2H)4.08(s,3H)4.94(br.s.,1H)6.61(d,J=9.60Hz,1H)7.03(dd,J=7.58、4.80Hz,1H)7.77(d,J=9.85Hz,1H)8.12〜8.18(m,2H)8.86(dd,J=7.58、1.77Hz,1H)。LRMS(ESI)m/z 425.3[(M+H)]+、C22H28N6O3についての算出値:424.51。
パートB. シクロペンタンカルボン酸{(S)−1−[3−(2−ヒドロキシ−ピリジン−3−イル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−ピロリジン−3−イル}−メチル−アミド
MeOH(40ml)中の{(S)−1−[3−(2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−ピロリジン−3−イル}−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(540mg、1.27mmol)の溶液に0℃で、AcCl(1.2ml、16.8mmol)を添加した。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を濃縮して生成物を得た。
DCM(2ml)中の上記生成物(80mg、0.2mmol)及びTEA(112ul、0.8mmol)の混合物にシクロペンタンカルボニルクロリドを室温で添加した。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を濃縮して、残渣を分取HPLCにかけて、表題の化合物(49.9mg)を得た。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 1.57〜1.67(m,2H)1.74〜1.93(m,6H)2.12〜2.22(m,1H)2.27〜2.35(m,1H)2.95(t,J=7.28Hz,2H)3.04(s,2H)3.42(dd,J=10.14、6.62Hz,1H)3.52〜3.62(m,1H)3.78(t,J=9.04Hz,2H)5.50(t,J=7.28Hz,1H)6.47〜6.51(m,1H)6.63(d,J=9.70Hz,1H)7.40(d,J=5.95Hz,1H)7.83(d,J=9.48Hz,1H)8.77(s,1H)9.12(d,J=6.62Hz,1H)。LRMS(ESI)m/z 407.2[(M+H)]+、C22H26N6O2についての算出値:406.49。
5.6.158. (S)−N−(1−(3−(2−メトキシフェニル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)ピロリジン−3−イル)−N−メチルピロリジン−1−カルボキサミドの合成
この化合物は、実施例5.6.42に記載のアプローチを用いて調製した。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 1.78〜1.92(m,4H)2.13(dq,J=12.63、8.76Hz,1H)2.21〜2.32(m,1H)2.81(s,3H)3.31〜3.50(m,6H)3.67〜3.82(m,2H)3.89(s,3H)4.64(quin,J=7.83Hz,1H)6.59(d,J=9.60Hz,1H)7.04(d,J=8.34Hz,1H)7.09(td,J=7.58、1.01Hz,1H)7.33(ddd,J=8.21、7.45、1.77Hz,1H)7.74(d,J=9.60Hz,1H)7.99(s,1H)8.30(dd,J=7.71、1.64Hz,1H);LRMS(ESI)m/421.0[(M+H)+、C23H28N6O2についての算出値420.0]。
5.6.159. (S)−N−(1−(3−(2−メトキシピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)ピロリジン−3−イル)−N−メチルピロリジン−1−カルボキサミドの合成
この化合物は、実施例5.6.42に記載のアプローチを用いて調製した。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 1.82〜1.93(m,4H)2.12〜2.25(m,1H)2.27〜2.38(m,1H)2.85(s,3H)3.35〜3.46(m,5H)3.47〜3.56(m,1H)3.70〜3.78(m,1H)3.83(dd,J=10.36、8.08Hz,1H)4.09(s,3H)4.61〜4.74(m,1H)6.70(d,J=9.85Hz,1H)7.05(dd,J=7.58、5.05Hz,1H)7.92(d,J=9.85Hz,1H)8.12〜8.20(m,2H)8.85(dd,J=7.58、1.77Hz,1H);LRMS(ESI)m/422.0[(M+H)+、C22H27N7O2についての算出値421.0]。
5.6.160. (S)−イソプロピル(1−(3−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)ピロリジン−3−イル)(メチル)カルバメートの合成
パートA. [(S)−1−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−ピロリジン−3−イル]−メチル−アミン
[(S)−1−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−ピロリジン−3−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(1.2g、3.1mmol)を15mLのDMF中に取り、氷浴内で0℃に冷却した。ヨードメタン(342uL、5.42mmol)を添加して、5分間撹拌した。次いで油中60%の水素化ナトリウム(251mg、6.2mmol)をゆっくりと添加した。反応物を0℃で5分間撹拌した後、氷浴から取り出し、室温で30分間撹拌した。反応物を氷でクエンチした後、酢酸エチルで2回抽出した。組み合わせた酢酸エチル画分を硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空減圧(reduce in vacuo)濾過した。次いでこれを26mLのDCM中に取り、4mLのTFAを添加した。LC/MSが完了するまで1時間撹拌した。反応物を1N NaOHで洗浄して、DCM層を除去し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空減圧濾過して、951mgの粗生成物を得て、これをそのままパートBへと移行した。LRMS(ESI)m/z 296/298[(M+H)]+、C11H14BrN5についての算出値:296.17。
パートB. [(S)−1−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−ピロリジン−3−イル]−メチル−カルバミン酸イソプロピルエステル
[(S)−1−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−ピロリジン−3−イル]−メチル−アミン(951mg、3.2mmol)をDCM中に取り、クロロギ酸エチル(459uL、4.8mmol)及びトリエチルアミン(895uL、6.4mmol)を添加した。反応物を室温で窒素下において1時間撹拌した。次いで反応混合物を水、その後1N HClで洗浄した。DCM層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空減圧濾過して、粗生成物(1.1g)を得て、それをそのままパートCに使用した。LRMS(ESI)m/z 382/384[(M+H)]+、C15H20BrN5O2についての算出値:382.26。
パートC. (S)−イソプロピル(1−(3−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)ピロリジン−3−イル)(メチル)カルバメート
[(S)−1−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−ピロリジン−3−イル]−メチル−カルバミン酸イソプロピルエステル(120mg、0.3mmol)、5−フルオロ−2−メトキシフェニルボロン酸(107mg、0.6mmol)、炭酸カリウム(65mg、0.45mmol)及びPd(dppf)Cl2ジクロロメタン(26mg、0.03mmol)を2mLのアセトニトリル及び1mLの水中に取り、封管内において140℃で15分間マイクロ波処理した。次いで反応物をアセトニトリルとともにセライトに通し真空減圧濾過した後、Shimadzuの中性相分取で精製して、生成物の画分を凍結乾燥して、52mgの(S)−イソプロピル(1−(3−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)ピロリジン−3−イル)(メチル)カルバメートを得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)d 8.33〜8.38(m,1H)、7.99(s,1H)、7.91(d,J=9.85Hz,1H)、7.13〜7.18(m,2H)、6.92(d,J=9.85Hz,1H)、4.76〜4.86(m,2H)、3.87(s,3H)、3.63〜3.70(m,2H)、3.36〜3.50(m,2H)、2.80(s,3H)、2.10〜2.22(m,2H)、1.21(d,J=6.32Hz,6H)。(ESI)m/z 428[(M+H)]+、C22H26FN5O3についての算出値:427.4。
5.6.161. (S)−イソプロピル(1−(3−(2−メトキシ−5−メチルピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)ピロリジン−3−イル)(メチル)カルバメートの合成
[(S)−1−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−ピロリジン−3−イル]−メチル−カルバミン酸イソプロピルエステル(120mg、0.3mmol)、2−メトキシ−5−メチルピリジン−3−ボロン酸(105mg、0.6mmol)、炭酸カリウム(65mg、0.45mmol)及びPd(dppf)Cl2ジクロロメタン(26mg、0.03mmol)を2mLのアセトニトリル及び1mLの水中に取り、封管内において140℃で15分間マイクロ波処理した。次いで反応物をアセトニトリルとともにセライトに通し真空減圧濾過した後、Shimadzuの中性相分取で精製して、生成物の画分を凍結乾燥して、65mgの(S)−イソプロピル(1−(3−(2−メトキシ−5−メチルピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)ピロリジン−3−イル)(メチル)カルバメートを得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.75(d,J=2.02Hz,1H)、7.99(s,1H)、7.94〜7.97(m,1H)、7.91(d,J=9.60Hz,1H)、6.92(d,J=9.85Hz,1H)、4.75〜4.85(m,2H)、3.95(s,3H)、3.64〜3.70(m,2H)、3.38〜3.51(m,2H)、2.81(s,3H)、2.29(s,3H)、2.11〜2.23(m,2H)、1.21(d,J=6.32Hz,6H)。(ESI)m/z 425[(M+H)]+、C22H28N6O3についての算出値:424.5。
5.6.162. {(S)−1−[3−(1,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−ピロリジン−3−イル}−メチル−カルバミン酸イソプロピルエステルの合成
パートA. 3−ブロモ−1,6−ジメチル−1H−ピリジン−2−オン
3−ブロモ−6−メチルピリジン−2−オール(2g、10.6mmol)をTHF中に取り、撹拌した。水素化ナトリウム(油中60%、510mg、12.7mmol)を少量ずつ添加した後、30分間撹拌した。臭化リチウム(1.85g、21.2mmol)を添加して、1時間撹拌した。次いでヨードメタン(1.32mL、21.2mmol)を添加して、反応混合物を一晩撹拌した。反応混合物をDCMで希釈して、1N NaOHで洗浄した。DCM層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空乾燥して、1.19gの生成物を得て、それをそのまま次の工程に移行させた。LRMS(ESI)m/z 202/204[(M+H)]+、C7H8BrNOについての算出値:202.05。
パートB. 1,6−ジメチル−1H−ピリジン−2−オン−3−ボロン酸
3−ブロモ−1,6−ジメチル−1H−ピリジン−2−オン(1.19g、5.9mmol)を窒素下で10mLのDMF中に取った。ビス(ピナカラト)ジボラン(2.24g、8.8mmol)、酢酸カリウム(1.73g、17.7mmol)及びPD(dppf)Cl2ジクロロメタン(481mg、0.59mmol)を添加して、反応混合物を85℃に加熱して一晩撹拌した。反応混合物を室温に冷却して、アセトニトリルとともにセライトを通して濾過した。これを真空減圧させ、1N NaOH中に取り、DCMで洗浄した。次いで水層を1N HClで酸性化して、DCMで抽出した。DCM層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空減圧濾過して、パートCに使用する収率が90%を超える929mgの生成物を得た。LRMS(ESI)m/z 167[(M+H)]+、C7H10BNO3についての算出値:166.97。
パートC. {(S)−1−[3−(1,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−ピロリジン−3−イル}−メチル−カルバミン酸イソプロピルエステル
[(S)−1−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−ピロリジン−3−イル]−メチル−カルバミン酸イソプロピルエステル(120mg、0.3mmol)、1,6−ジメチル−1H−ピリジン−2−オン−3−ボロン酸(105mg、0.6mmol)、炭酸カリウム(65mg、0.45mmol)及びPd(dppf)Cl2ジクロロメタン(26mg、0.3mmol)を2mLのアセトニトリル及び1mLの水中に取り、封管内において140℃で15分間マイクロ波処理した。次いで反応混合物をアセトニトリルとともにセライトに通して濾過し、真空減圧させ、Shimadzuの中性相分取で精製して、生成物の画分を凍結乾燥して、43mgの{(S)−1−[3−(1,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]−ピロリジン−3−イル}−メチル−カルバミン酸イソプロピルエステルを得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.91(d,J=7.58Hz,1H)、8.45(s,1H)、7.88(d,J=9.60Hz,1H)、6.87(d,J=9.85Hz,1H)、6.36(d,J=8.08Hz,1H)、4.77〜4.88(m,2H)、3.67(dd,J=7.58、10.61Hz,2H)、3.39〜3.51(m,2H)、3.31(s,2H)、2.82(s,3H)、2.42(s,3H)、2.10〜2.22(m,2H)、1.22(dd,J=1.89、6.19Hz,6H)。(ESI)m/z 425[(M+H)]+、C22H28N6O3についての算出値:424.51。
5.6.163. (S)−イソプロピル(1−(3−(2−メトキシ−6−メチルピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)ピロリジン−3−イル)(メチル)カルバメートの合成
マイクロ波バイアル内の80mg(0.217mmol)の(S)−イソプロピル(1−(3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)ピロリジン−3−イル)(メチル)カルバメートに、54mg(0.326mmol)の(2−メトキシ−6−メチルピリジン−3−イル)ボロン酸、92mg(0.435mmol)のK3PO4、18mg(0.022mmol)PdCl2(dppf)2、3mLのDME、その後1mLの水を添加した。得られた混合物を140℃で0.5時間マイクロ波処理した。この混合物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄して、有機層をMgSO4で乾燥させた。それを濃縮して、中性分取HPLCで精製して、50.6mgの所望の生成物を得た。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 1.30(d,J=6.32Hz,6H)2.13〜2.31(m,2H)2.53(s,3H)2.89(s,3H)3.43(dd,J=10.61、7.07Hz,1H)3.49〜3.56(m,1H)3.70〜3.76(m,2H)4.06(s,3H)4.99(m,2H)6.61(d,J=9.85Hz,1H)6.89(d,J=7.83Hz,1H)7.79(d,J=9.85Hz,1H)8.12(s,1H)8.69(d,J=7.83Hz,1H)。LRMS(ESI)m/e 425[(M+H)+、C22H28N6O3についての算出値424]。
5.6.164. (S)−2−アミノ−1−(4−(3−(2−メトキシピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)ピペラジン−1−イル)−4−メチルペンタン−1−オンの合成
パートA. (S)−tert−ブチル(4−メチル−1−オキソ−1−(ピペラジン−1−イル)ペンタン−2−イル)カルバメート
1.00g(4.33mmol)の(S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−4−メチルペンタン酸に、750mg(8.66mmol)のピペラジン、20mLのDCM、1.34g(6.5mmol)のDCC及び17.9mL(12.99mmol)のTEAを添加した。これを室温で一晩撹拌した。翌朝、それをより多くのDCMで希釈し濾過した。濾液を濃縮して、40グラムのカラムを用いて、0%→10% MeOH/DCMで溶出するISCOで精製して、79%の収率で所望の生成物を得た。
パートB. (S)−tert−ブチル(1−(4−(イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)ピペラジン−1−イル)−4−メチル−1−オキソペンタン−2−イル)カルバメート
305mg(2.23mmol)の6−フルオロイミダゾ[1,2−b]ピリダジンに、1.00g(3.34mmol)の(S)−tert−ブチル(4−メチル−1−オキソ−1−(ピペラジン−1−イル)ペンタン−2−イル)カルバメート、10mLのイソプロピルアルコール及び0.93mL(6.68mmol)のTEAを添加した。これを150℃で0.5時間マイクロ波処理した。それをEtOAcで希釈して、ブラインで洗浄し、有機層をMgSO4で乾燥させた後、濃縮した。それを、0%→10% MeOH/DCMで溶出する、40グラムのカラムを用いたISCOで精製して、78%の収率で所望の生成物を得た。
パートC. (S)−tert−ブチル(1−(4−(3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)ピペラジン−1−イル)−4−メチル−1−オキソペンタン−2イル)カルバメート
5mLのAcOHに溶解した104mg(0.25mmol)の(S)−tert−ブチル(1−(4−(イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)ピペラジン−1−イル)−4−メチル−1−オキソペンタン−2−イル)カルバメートに臭素(48mg、0.3mmol)を添加して、得られた混合物を室温で撹拌した。0.25時間後、反応を行い、ロータリーエバポレーター、その後高真空ポンプによって濃縮して、139mg(収率100%)の所望の生成物の一酢酸塩を得た。
パートD. (S)−2−アミノ−1−[4−(3−ブロモ−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−イル)−ピペラジン−1−イル]−4−メチル−ペンタン−1−オン
5mlのDCM中の139mg(0.25mmol)の(S)−tert−ブチル(1−(4−(3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)ピペラジン−1−イル)−4−メチル−1−オキソペンタン−2−イル)カルバメートの一酢酸塩に2mLのTFAを添加して、得られた混合物を室温で1時間撹拌した。この混合物を濃縮して、100%の所望の生成物を(ジ−TFA塩として)得た。
パートE. (S)−2−アミノ−1−(4−(3−(2−メトキシピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)ピペラジン−1−イル)−4−メチルペンタン−1−オン
マイクロ波処理用バイアル内の124mg(0.20mmol)の(S)−2−アミノ−1−(4−(3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)ピペラジン−1−イル)−4−メチルペンタン−1−オン(ジ−TFA酸塩)に51mg(0.33mmol)の(2−メトキシピリジン−3−イル)ボロン酸、110mg(0.80mmol)のK2CO3、31mgのPdCl2(dppf)2、3mLのMeCN及び1.5mLの水を添加した。これを140℃で0.5時間マイクロ波処理した。次いでそれをEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄して、有機層をMgSO4で乾燥させ濃縮した。それを中性分取HPLCで精製して、51.6mg(61%)の所望の生成物を得た。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 0.98〜1.10(m,6H)1.60〜1.84(m,3H)3.48〜3.60(m,2H)3.62〜3.81(m,5H)3.94〜4.02(m,1H)4.05(s,3H)4.48(dd,J=9.47、4.17Hz,1H)7.13(dd,J=7.45、4.93Hz,1H)7.27(d,J=9.85Hz,1H)7.88(d,J=9.85Hz,1H)8.01(s,1H)8.17(dd,J=5.05、1.77Hz,1H)8.51(s,2H)8.66(dd,J=7.58、1.77Hz,1H)。
5.6.165. メチル1−(3−(2−メトキシピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレートの合成
パートA. 3−ブロモ−6−ヒドラジニルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン
ヒドラジン一水和物(10mL)中の3−ブロモ−6−フルオロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン(2.16g、10mmol)の懸濁液を70℃で30分間加熱した。混合物を室温に冷却して、表題の化合物(1.78g)を濾過により回収した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 4.27(br.s.,2H)6.78(d,J=9.60Hz,1H)7.51(s,1H)7.73(dd,J=9.60、1.52Hz,1H)8.20(br.s.,1H)。
パートB. メチル1−(3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート
EtOH(20mL)中の3−ブロモ−6−ヒドラジニルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン(866mg、3.8mmol)及びメチル2−ホルミル−3−オキソプロパノエート(500mg、3.8mmol)の混合物を70℃で一晩加熱した。混合物を濃縮して、MeOHで処理した。表題の化合物(410mg)を濾過により回収した。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 3.94(s,3H)7.84(s,1H)8.01(d,J=9.60Hz,1H)8.11(d,J=9.60Hz,1H)8.19(s,1H)9.09(s,1H)。
パートC. メチル1−(3−(2−メトキシピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート
表題の化合物は、典型的な鈴木カップリング条件を用いて、メチル1−(3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート及び適切なボロン酸により得られた。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 3.92(s,3H)4.08(s,3H)7.15(dd,J=7.58、5.05Hz,1H)7.98(d,J=9.60Hz,1H)8.14〜8.21(m,2H)8.26〜8.33(m,2H)8.46(dd,J=7.58、2.02Hz,1H)8.83(s,1H)。LRMS(ESI)m/z 351.0[(M+H)]+、C22H29N7O2についての算出値:350.33。
5.6.166. 大員環の合成
パートA. 2−(3−ブロモ−フェノキシ)−エタノール
2−ブロモエタノール[540−51−2](5.8mL、78.9mmol)を、500mL容の丸底フラスコに入った撹拌した常温のアセトン(260mL)中の3−ブロモフェノール[591−20−8](9.0g、52.3mmol)及び炭酸カリウム[584−08−7](36.2g、262.1mmol)の懸濁液に添加した。反応フラスコを還流冷却器に取り付けて、一晩加熱還流させ、冷却して、濾過し蒸発させて、11.7gの透明な淡褐色油を得た。フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、50%(v/v)酢酸エチル/ヘプタンで溶出)によって、4.5gの2−(3−ブロモ−フェノキシ)−エタノールが透明な黄色油として得られた。LRMS(ESI)m/z 217.0/219.0[(M+H)]+、C8H9O2Brについての算出値:217.06。
パートB. N1−(2−(3−ブロモフェノキシ)エチル)エタン−1,2−ジアミン
酢酸エチル(200mL)中の2−(3−ブロモ−フェノキシ)−エタノール(3.6g、16.7mmol)及びN−メチルモルホリン[109−02−4](2.2mL、20.0mmol)の常温の磁気撹拌溶液に、塩化メタンスルホニル[124−63−0](1.3mL、16.8mmol)を添加した。反応物を一晩撹拌した後、ブラインで洗浄して、相を分離した酢酸エチル抽出物を乾燥させ(MgSO4)、酢酸エチル(300mL)中のエチレンジアミン[107−15−3](33.3mL、497.0mmol)の常温の撹拌溶液に均圧添加用漏斗から15分かけて添加した。添加用漏斗を冷却器に交換して、反応物を4時間還流させた後、冷却してブラインで洗浄した。酢酸エチル相を乾燥させ(CaSO4)、蒸発させて、4.7gのN1−(2−(3−ブロモフェノキシ)エチル)エタン−1,2−ジアミンを透明な黄色液体として得た。LRMS(ESI)m/z 259.1/261.1[(M+H)]+、C10H15BrN2Oについての算出値:259.15。
パートC. N−{2−[2−(3−ブロモ−フェノキシ)−エチルアミノ]−エチル}−2,2,2−トリフルオロ−アセトアミド
無水テトラヒドロフラン(180mL)中のN1−(2−(3−ブロモフェノキシ)エチル)エタン−1,2−ジアミン(4.7g、17.9mmol)の0℃の撹拌溶液に、トリフルオロ酢酸エチル[383−63−1](2.1mL、17.9mmol)を添加した。得られた溶液をN2ブランケット下で15分間撹拌した後、蒸発乾固して、6.3gのN−{2−[2−(3−ブロモ−フェノキシ)−エチルアミノ]−エチル}−2,2,2−トリフルオロ−アセトアミドを黄色固体として得た。LRMS(ESI)m/z 355.1/357.1[(M+H)]+、C12H14BrF3N2O2についての算出値:355.16。
パートD. [2−(3−ブロモ−フェノキシ)−エチル]−[2−(2,2,2−トリフルオロ−アセチルアミノ)−エチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル
ジ−t−ブチルピロカーボネート[24424−99−5](4.7g、21.44mmol)を、酢酸エチル(150mL)中のN−{2−[2−(3−ブロモ−フェノキシ)−エチルアミノ]−エチル}−2,2,2−トリフルオロ−アセトアミド(6.3g、17.6mmol)及びヒューニッヒ塩基[7087−68−5](3.1mL、17.8mmol)の常温の溶液に添加して、N2ブランケット下で1時間撹拌した後、ブラインで洗浄し、乾燥させ(CaSO4)、蒸発させて、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、30%(v/v)酢酸エチル/ヘプタンで溶出)にかけて、5.5gの[2−(3−ブロモ−フェノキシ)−エチル]−[2−(2,2,2−トリフルオロ−アセチルアミノ)−エチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルを無色透明な油として得た。LRMS(ESI)m/z 399.1/401.1[(M−tert−bu+H)]+、C17H22BrF3N2O4についての算出値:455.28。
パートE. (2−アミノ−エチル)−[2−(3−ブロモ−フェノキシ)−エチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル
炭酸カリウム[584−08−7](35.8g、259.2mmol)を、[2−(3−ブロモ−フェノキシ)−エチル]−[2−(2,2,2−トリフルオロ−アセチルアミノ)−エチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(4.7g、10.3mmol)の10%(v/v)メタノール水溶液(200mL)に添加して、50℃で5時間撹拌した。反応混合物を濾過して、濾液を蒸発乾固して、酢酸エチルに溶解し、ブラインで洗浄して、乾燥させ(CaSO4)、蒸発させて、3.8gの(2−アミノ−エチル)−[2−(3−ブロモ−フェノキシ)−エチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルを透明な黄色油として得た。LRMS(ESI)m/z 359.1/361.1[(M+H)]+、C15H23BrN2O3についての算出値:359.27。
パートF. [2−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ)−エチル]−[2−(3−ブロモ−フェノキシ)−エチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル
2−プロパノール(45mL)中の3−ブロモ−6−フルオロ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン(1.9g、9.0mmol)、(2−アミノ−エチル)−[2−(3−ブロモ−フェノキシ)−エチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(3.8g、10.6mmol)及びヒューニッヒ塩基[7087−68−5](3.1mL、17.8mmol)の撹拌混合物を65℃にN2ブランケット下で17時間加熱した。冷却した反応溶液をブラインと酢酸エチルとで分配した。抽出物を乾燥させ(CaSO4)、蒸発させて、5.1gの褐色油を得た。この油をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、100%酢酸エチルで溶出)にかけた後、生成物を結晶化して(酢酸エチル/ヘプタン)、2.7gの[2−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ)−エチル]−[2−(3−ブロモ−フェノキシ)−エチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルを微細な白色結晶粉末として得た(mp.134℃〜135℃)。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)ppm 1.27(br.s.,5H)1.33(br.s.,4H)2.51(s,1H)3.41〜3.52(m,3H)3.55(br.s.,1H)3.63(br.s.,2H)4.14(br.s.,2H)6.69(d,J=9.35Hz,1H)6.94(dd,J=8.21、2.15Hz,1H)7.08〜7.29(m,4H)7.48(s,1H)7.70(d,J=9.60Hz,1H)。13C NMR(100MHz,DMSO−d6)δ ppm 27.85、45.46、45.77、46.28、66.04、78.72、99.00、112.79、113.89、117.34、122.05、123.50、125.47、130.35、131.10、136.55、153.98、154.76、159.27。LRMS(ESI)m/z 554.1/556.1/558.1[(M+H)]+、C21H25Br2N5O3についての算出値:555.27。
パートG. 大員環
250mL容の丸底フラスコに入った[2−(3−ブロモ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルアミノ)−エチル]−[2−(3−ブロモ−フェノキシ)−エチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(818.1mg、1.47mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン[73183−34−3](1.9g、7.4mmol)、三塩基性リン酸カリウム一水和物[27176−10−9](1.7g、7.3mmol)、及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−フェロセン]ジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン錯体[95464−05−4](241.2mg、0.3mmol)の混合物に、30%(v/v)の1,2−ジメトキシエタン水溶液(125mL)及び磁気撹拌子を加えた。反応ポットを還流冷却器に取り付けて、常温油浴に入れ、急速撹拌しながらシステムを10回の排気/N2ブランケットサイクルに供した。急速撹拌したN2ブランケット反応物を85℃の油浴温度に17時間加熱した後、冷却して、ブライン(3N 水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを10に調整)と酢酸エチルとで分配した。相分離した抽出物を乾燥させ(CaSO4)、蒸発させて、褐色油を得て、それを分取RP−HPLCによって精製した。クロマトグラフィー画分を合わせて、酢酸エチルで抽出して、乾燥させ(CaSO4)、ヘプタンで希釈して、39.4mgの大員環生成物を白色粉末として沈殿させた(mp.244℃〜245℃(dec.))。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.45(s,8H)3.37(br.s.,2H)3.49〜3.67(m,4H)4.22〜4.35(m,2H)6.68(dd,J=9.60、6.82Hz,1H)6.79〜6.85(m,1H)7.30〜7.48(m,3H)7.78(d,J=9.60Hz,1H)7.92(d,J=3.03Hz,1H)8.45〜8.61(m,1H)。13C NMR(100MHz,DMSO−d6)δ ppm 27.96、27.99、38.49、61.97、79.22、79.26、108.11、108.21、111.93、115.57、117.89、118.03、126.01、126.32、129.84、130.08、130.51、137.29、152.90、154.53、156.75。LRMS(ESI)m/z 396.0[(M+H)]+、C21H25N5O3についての算出値:395.47.HRMS(MS/MS)m/z 396.2021[(M+H)]+、C21H26N5O3についての算出値:396.2036。
5.6.167. P81フィルタープレートアッセイ
化合物を、最大化合物濃度が96μMとなるようにMutiprobe(PerkinElmer)及びBiomek FX(Beckman Coulter)を用いてLabcyte LDVプレート(Labcyte、カタログ番号LP−0200)へと段階希釈させた。次いで化合物を、ECHO 550 Liquid Handler(Labcyte)を用いてGreiner 384ウェル反応プレート(Greiner、番号781076)に分注した(pinged)(1ウェル当たり75nL)。その後、合計12μlの反応バッファー(Molecular Devices製のTweenとDTTとを含有するIMAPバッファー)を陰性対照用のカラム1及びカラム13の各ウェルに添加して、12μlの2×AAK1(0.2nMの完全長ヒトタンパク質、NCBIアクセッション番号NP_055726.2)を残りのウェルに添加した。次に酵素を化合物と室温で10分間プレインキュベートした。反応は、2×Mu2(0.2μM、完全長ヒトタンパク質)、2×低温ATP(2μM)、及び1.3μCiの高温33P−ATPを含有する12μlの基質ミックスをMinitrak(PerkinElmer)によって添加することで開始した。反応は室温で1時間進行させた。一方で、Millipore 384ウェルP81フィルタープレート(Millipore、カタログ番号MZPHN0W10)をプレートウォッシャー(plate washer)(Zoom ZW、Titertek製)に載せ、50μlの1%リン酸で予め湿潤させた。次いでキナーゼ反応は24μlの2%リン酸を各ウェルに添加することで停止した後、Minitrakを使用して、40μlを各ウェルから予め湿潤させたMillipore 384ウェルP81フィルタープレートに移した。反応混合物をP81プレートにおいて室温で10分間インキュベートし、その後Zoomフィルターウォッシャー(filter washer)を用いて100μl/ウェルの1%リン酸で5回洗浄した。各フィルタープレートの下部に封をした後、各ウェルに20μlのMicroscint 40を添加して、プレートの上部にFlashplateカバーで封をした後、TopCount(PerkinElmer)による読み取りまで1時間置いた。
5.6.168. HEK281細胞ベースアッセイ
HEK293F細胞をDMEM(Gibco、カタログ番号11965)、10% FBS(SAFC Biosciences、カタログ番号12103C)、1×GPS(グルタミン、ペニシリン及びストレプトマイシン)を含む培地中で培養した。細胞がトランスフェクション時に約80%コンフルエントとなるように、1日目に細胞を10cm径の皿の上でプレーティングした。およそ1200万の細胞がトランスフェクション時の10cm径の皿に存在していた。2日目、各皿を48ugのDNA及び144ulのLipofectamine 2000(Invitrogen、カタログ番号11668−019)でトランスフェクトした。DNAは、3ugのAAK1/HA/pIRES(完全長ヒト、NCBIアクセッション番号NP_055726.2)、45μgのFlag/AP2MI/pcDNA(完全長ヒト)、及び1.5mlのOPTI−MEMを含む混合物(10cm径の皿1つ当たり)で構成されていた。Lipofectamine 2000は、144μlのLipofectamine 2000及び1.5mlのOPTI−MEMを含む混合物(10cm径の皿1つ当たり)で構成されていた。各混合物を個々の15ml容のチューブに移し、室温で5分間インキュベートした後、2つの混合物を組み合わせて、室温で20分間インキュベートした。次いで成長培地を各10cm径のプレートから吸引して、10mlのDMEM+10% FBS(GPSなし)と交換した。最後に、3mlのDNA/Lipofectamineミックスを各10cm径の皿に添加し、穏やかに混合した後、プレートを37℃、5% CO2で一晩、インキュベートした。
3日目、化合物を1000倍の最終濃度で100% DMSOで希釈した後、合計5つの試験濃度となるように3倍の段階希釈を行った。10cm径の皿1つ当たり4つの化合物を試験した。次いで1ulの各化合物希釈液をディープウェルの96ウェルプレートへとピペッティングした後、各化合物が2倍の最終濃度となるように500μlのDMEM+0.5% FBSを各ウェルに添加した。細胞を10cm径の皿において単純なピペッティングによって再懸濁させ(この時点でHEK293細胞がプレートから容易に剥がれ落ちる)、次いで50ml容の円錐チューブに移し、1000rpmで5分間の遠心分離によってペレット化した。次いで細胞ペレットを10cm径の皿1つ当たり2.75mlのDMEM+0.5% FBSで再懸濁させ、100μlの細胞懸濁液を96ウェルTCプレートの各ウェルに移した。次いで最後に、DMEM+0.5% FBSで希釈した100μlの2×化合物を1倍の最終濃度となるように細胞懸濁液の入ったウェルに添加した。その後プレートを37℃及び5% CO2で3時間インキュベートした後、細胞懸濁液を各ウェルから12チューブPCRストリップへと移した。PCRストリップをチップラック内において1000rpmで5分間スピンさせ、細胞をペレット化し、培地をピペッティングによって細胞ペレットを破壊することなく取り除いた。
ウェスタンブロット分析の準備のために、細胞ペレットを40ulの1×LDS−PAGEサンプルバッファー(Invitrogen、カタログ番号NP0008)+2×Haltリン酸及びプロテアーゼ阻害剤カクテル(Thermo Scientific、カタログ番号1861284)で再懸濁させた後、それぞれを5に設定されたマイクロチップソニケーターセットを用いて8秒〜10秒超音波処理した。5ulの10×NuPage Sample Reducing Agent(50mM DTTを含む)を各サンプルに添加した後、PCR機器において70℃で10分間熱変性させた。リン−mu2ブロットについては、1サンプル当たり合計10μlを4%〜20% Tris−Glycine Criterion 26ウェルゲル(Biorad、カタログ番号345−0034)の各レーンに、及びmu2ブロットについては1レーン当たり10μlを4%〜12% Bis−Tris(+MESバッファー)NuPAGE 26ウェルゲル(Invitrogen、カタログ番号WG1403BX10)に充填した。対照については、2ngのリン−mu2又は20ngのmu2/Flagタンパク質を各ゲルの最後のウェルに充填した。SDS−PAGE後、各ゲル上のサンプルを、iBlotを用いてPVDF膜へと移し、膜はTBST+5%ミルクで1時間ブロッキングした後、5〜10分間TBSTで3回洗浄した。Criterionゲルを、TBST+5% BSA中のウサギ抗リン−mu2(1:5000、New England Peptideにより作製され、Lexiconでアフィニティー精製されたウサギポリクローナル抗体)を用いてプローブした一方で、NuPAGEゲルは、TBST+5%ミルク中のマウス抗Flag(1:500、Sigma、カタログ番号F1804)を用いてプローブして、これらの一次抗体はロッカーにおいて4℃で一晩インキュベートした。
4日目、ウェスタンブロット膜を5〜10分間TBSTで3回洗浄して、TBST+5%ミルク中の抗ウサギ−HRP(1:2000、BioRad、カタログ番号170−6515)又は抗マウス−HRP(1:2000、Biorad、カタログ番号170−6516)を用いて室温で1時間プローブして、10分間TBSTで3回洗浄して、VersadocにおいてECL試薬(GE Healthcare、カタログ番号RPN2132)を用いて展開させた。最後に、10分間30秒毎に撮影するようにカメラを設定して、各ブロットについて飽和シグナルのない最良の画像を保存した(シグナルが飽和すると、バンドが赤色に強調表示される)。各バンドの容量分析を行い、密度値を得た。各サンプルについてのパーセント阻害を、初めに総Mu2発現レベルに正規化した後、0%対照及び100%対照と比較することによって算出した。次いでIC50値を、エクセルのフィッティングソフトウェアを用いて算出した。
5.6.169. in vitroデータ
様々な本発明の化合物で得られたin vitroデータを下記表1に提示する。表1において、「MW」は分子量を意味し、「P81アッセイ」は上記のP81フィルタープレートアッセイを表し、「CBA」は上記のHEK281細胞ベースアッセイを表し、「−−」は所与のアッセイの結果が得られなかったことを意味し、「*」は1.0μM以下の値を意味し、「**」は0.1μM以下の値を意味し、「***」は0.01μM以下の値を意味する。
5.6.170. 薬理効果
AAK1ノックアウトマウスの研究によって、AAK1遺伝子の破壊がホルマリン脚試験を用いて測定される疼痛応答に影響を及ぼすことが示された。上記の実施例5.6.1を参照されたい。同じ試験を用いて、AAK1阻害剤の投与も疼痛応答に影響を与え得ることが確認された。
マウスを、Automatic Nociception Analyzer(カリフォルニア大学サンディエゴ校のOzaki labから購入)を用いて侵害受容について試験した。試験の30分前に金属バンドを強力瞬間接着剤で各マウスの左後肢に巻いた。30分の馴化期間の後、20μlの5%ホルマリンを左後肢の背面に皮下注射した。マウスを個々に45分間、円筒型のチャンバに収容した。新たな5%ホルマリン溶液を、ホルムアルデヒド(Formalde−fresh 20%、Fisher Scientific、ニュージャージー州フェアローン)を蒸留水で希釈することによって調製した。調査対象の化合物をホルマリン注射の30分前に投与した。
コンピューターソフトウェアによって、電磁場による1分当たりのフリンチ回数、第1相(急性期=最初の8分)の総フリンチ回数、及び第2相(20分〜40分の間の持続期)の総フリンチ回数を記録した。Yaksh TL, Ozaki G, McCumber D, Rathbun M, Svensson C, Malkmus S, Yaksh MC. An automated flinch detecting system for use in the formalin nociceptive bioassay. J Appl Physiol., 2001; 90:2386-402を参照されたい。
様々な本発明の化合物を様々な用量で試験した。ガバペンチン及びプレガバリンを陽性対照として使用した。結果を下記表2に示す。表2において、「*」は200mpkでのガバペンチンの効果の50パーセント以上の効果を意味し、「**」は200mpkでのガバペンチンの効果の100パーセント以上の効果を意味し、「sc」は皮下投与を意味し、「ip」は腹腔内投与を意味し、「po」は経口投与を意味する。
これらの結果から、AAK1阻害剤を使用して、疼痛を治療することができることが明らかとなる。
上記に挙げられた全ての公報(例えば、特許及び特許出願)はその全体が、引用することにより本明細書の一部をなす。