JP6417846B2 - 弦楽器 - Google Patents

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Description

本発明は、弦楽器に関する。
従来、弦の振動を電気信号に変換して出力するエレクトリックアコースティックギター等の弦楽器が存在している。このような弦楽器は、一般に響板を有する中空状のボディと、この響板の表面に設けられるブリッジと、複数の弦を支持するサドルとを備える。また、前記ブリッジは、響板の裏面に設けられるプレートと響板を挟んで連結されることによって響板の表面に固定される。このような弦楽器は、弦の振動がボディに伝わって共鳴することによって演奏音を放音可能に構成されている。
また、このような弦楽器は、弦の振動を電気信号に変換して出力するための振動センサを備えている。このような振動センサは、今日ではサドルの裏面、響板の表裏面又はブリッジを固定するプレートの裏面に配置されている。
サドルの裏面に配置される振動センサを有する弦楽器としては、例えば特開2008−304558号公報に開示される電子弦楽器がある。この電子弦楽器は、サドルと響板との間に振動センサが挿入されるもので、サドルに伝達される振動を振動センサによって検出可能とされている。しかしながら、このようにサドルと響板との間に振動センサを配置すると、振動が響板に伝わる経路に振動センサが介在することになるため、響板の特性を含む振動を検出することが困難であると共に、この振動センサが弦と響板との間に介在することにより、振動が響板に伝わるのを阻害するおそれがある。また、この弦楽器は、振動センサが弦を支持するサドルの裏面に挿入されるので、振動センサに対して常に弦の圧力が加えられることとなり、振動センサは常に圧縮された状態となる。そのため、この弦楽器は、振動センサによって出力される信号の減衰が不自然に早められ、本来の振動に基づく余韻感が得られないおそれがある。
また、響板の表裏面に配置される振動センサを有する弦楽器としては、例えば特開平6−12064号公報に開示される電子弦楽器がある。この電子弦楽器は、響板の表面に摺動可能に配置される振動センサを有するので、響板表面の振動を検出可能とされている。しかしながら、この電子弦楽器は、振動センサが響板表面に密接して配置されているため、この振動センサの存在によって響板の振動が阻害されるおそれが高い。そのため、この電子弦楽器は、響板の特性を含んだ振動を振動センサによって的確に検出できないおそれが高い。また、この電子弦楽器は、最も振動しやすい部位に振動センサが密接されるので、ハウリングが発生するおそれが高い。さらに、この電子弦楽器は、響板が実際に振動した後で電気信号が出力されるものであるため、弦の振動に対する応答が遅くなるおそれがある。
さらに、ブリッジに連結されるプレートの裏面に振動センサを配置することも考えられる。しかしながら、ブリッジに連結されるプレートは、通常ブリッジを響板表面に的確に固定する必要性から、響板とは異なる硬質材料を用いて形成されている。そのため、このプレートから伝わる振動は、響板の振動とは異質となる可能性が高く、このようなプレートの裏面に振動センサを配置しても響板の特性を含んだ振動を的確に検出できないおそれが高い。
特開2008−304558号公報 特開平6−12064号公報
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、響板の振動を阻害するのを抑制すると共に、響板の振動を的確に検出して電気信号に変換することができる弦楽器を提供することにある。
前記課題を解決するためになされた本発明は、響板を有する中空状のボディと、前記響板の内面に付設される響棒と、前記響棒に固定される振動センサとを備える弦楽器である。
当該弦楽器は、響板の内面に付設される響棒に振動センサを固定する。当該弦楽器は、振動センサが直接響板に取り付けられないため、振動センサによって響板の振動を阻害するおそれが少ない。また、当該弦楽器は、響板の内面に付設される響棒に振動センサが固定され、弦の振動が響板に伝えられる伝達経路に振動センサが介在されないため、弦から響板への振動の伝達が振動センサによって阻害されるおそれが少ない。そのため、当該弦楽器は、弦の振動に近い振動を響板に伝達しつつ、この響板の特性を含んだ振動を振動センサによって的確に検出して電気信号に変換することができる。また、一般に響板に対する弦の振動は、響棒によって内面から支持された部位に対して比較的素早く伝わる傾向がある。そのため、当該弦楽器は、このように弦の振動が素早く伝達される部位の内面に付設される響棒に振動センサを固定することによって、弦の振動に近い立ち上がりの早い振動を的確に検出して電気信号に変換することができる。
前記振動センサと前記響板とが離れているとよい。このように、前記振動センサと前記響板とが接触していないことによって、振動センサ及び響板の接触に基づいて響板の振動が阻害されるのを防止し、響板の特性を含んだ振動を振動センサによってさらに的確に検出することができる。
前記振動センサの固定箇所が前記響棒の裏面側であるとよい。このように、前記振動センサの固定箇所が前記響板の裏面側とされることによって、響板の振動をさらに的確に検出することができる。
前記振動センサが前記響板の厚み方向に振幅する振動を検出するとよい。このように、前記振動センサが前記響板の厚み方向に振幅する振動を検出することによって、弦から響板へ伝達される振動を容易かつ確実に検出することができる。
前記響棒が、前記響板の内面の中央部でX状に結合される第一棒及び第二棒を有し、前記振動センサが前記第一棒又は第二棒に固定されるとよい。このように、前記振動センサが、前記響板の内面の中央部でX状に結合される第一棒又は第二棒に固定されることによって、弦の振動が前記振動センサに素早く伝達され易い。そのため、弦の振動に近い立ち上がりの早い鋭い音を前記振動センサによって素早く検出して出力することができる。
以上説明したように、本発明の弦楽器は、響板の振動を阻害するのを抑制すると共に、響板の振動を的確に検出して電気信号に変換することができる。
本発明の第一実施形態に係る弦楽器を示す模式的斜視図である。 図1の弦楽器の響板の内面側を示す模式的平面図である。 図1の弦楽器とは異なる形態に係る弦楽器の響板の内面側を示す模式的平面図である。 振動センサの固定態様を示す模式的斜視図である。 図1及び図3の弦楽器とは異なる形態に係る弦楽器の響板の内面側を示す模式的平面図である。 振動センサの固定箇所を示す模式的平面図である。 振動センサの固定箇所と弦の振動の応答特性との関係を示すグラフである。
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の実施の形態を詳説する。
[第一実施形態]
<弦楽器>
図1及び図2の弦楽器1は、響板2を有する中空状のボディ3と、響板2の内面に付設される響棒4と、響棒4に固定される振動センサ5とを主に備える。また、弦楽器1は、ボディ3に連結され、響板2の一端側から延びるネック6と、ネック6の一端側に設けられるヘッド7と、響板2の外面に設けられるブリッジ8と、ブリッジ8の表面に設けられるサドル9と、ヘッド7及びサドル9に懸架される複数の弦10とを備える。複数の弦10は、ヘッド7に設けられる複数のペグ11に一端側が巻きつけられて固定され、かつ他端側がサドル9に支持された上、ブリッジ8に設けられる複数のピン12に固定されている。弦楽器1は、弦10の振動を振動センサ5によって電気信号に変換して出力するエレクトリックアコースティックギターとして構成されている。
(ボディ)
ボディ3は、対向する響板2及び裏板13並びに側板14を有する。響板2は、ネック6の他端とブリッジ8との間に響孔15を有する。ボディ3の形成材料としては、特に限定されないが、典型的には木材が用いられる。
響板2の形成材料としては、例えばスプルース等の針葉樹や、メープル、シデ等の広葉樹が挙げられる。また、響板2の形成材料としては、スプルース、メープル、シデ等を突き板として用いた合板等も用いることができる。
図2に示すように、響板2の内面には、複数の響棒4が付設されている。また、響板2の内面には、響板2を挟んでブリッジ8と対向する位置に配置されるプレート16と、響板2の強度を補強するための補強板17とが設けられている。ブリッジ8及びプレート16は、響孔15を挟んでヘッド7と対向する位置に設けられている。
響棒4は、響板2の内面に付設されて響板2の強度を高める。響棒4は、響板2の内面の中央部でX状に結合される第一棒4a及び第二棒4bを含む。また、第一棒4a及び第二棒4bは、各端部が響板2の内面の端縁付近に固定される。詳細には、第一棒4a及び第二棒4bは、響孔15とプレート16との間において結合されている。また、第一棒4a及び第二棒4bの結合部分をネック6の中心軸が通っている。さらに、第一棒4a及び第二棒4bは、ネック6の中心軸に対して対称に配置されている。また、響棒4は、プレート16よりも外側位置において第一棒4aの内側面に一端が固定され、かつ他端がネック6の中心軸方向に向けて延びる第三棒4cと、第三棒4cよりも外側位置において第一棒4aの内側面に一端が固定され、かつ他端がネック6の中心軸方向に向けて延びる第四棒4dとを含む。
響棒4の形成材料としては、特に限定されないが、典型的には木材が用いられる。響棒4の形成材料として用いられる木材としては、響板2の形成材料と同様のものが挙げられる。
プレート16は、響板2を介してブリッジ8と連結されることで、ブリッジ8を響板2の表面に固定する。プレート16は、響孔15側に短底辺が位置する平面視略台形の平板状に形成され、ネック6の中心軸に対して対向配置される両斜辺において第一棒4a及び第二棒4bと接する。
(振動センサ)
振動センサ5は、響棒4の裏面側に固定されている。具体的には、振動センサ5は、第一棒4aのプレート16と隣接する部分の裏面側に固定されている。つまり、振動センサ5と響板2とは離れている。また、振動センサ5は、響板2の厚み方向に振幅する振動を検出する。振動センサ5を響棒4に固定する方法としては、特に限定されるものではなく、例えば粘着テープや接着剤等で固定する方法が挙げられる。なお、「響棒の裏面」とは、響棒の響板と接する面の反対側の面をいう。
振動センサ5の種類としては、響板2の厚み方向に振幅する振動を検出できる限り特に限定されるものではなく、例えば歪みセンサ、多孔質センサ、加速度センサ等が挙げられる。
前記歪みセンサとしては、特に限定されるものではなく、例えば圧電膜の両面を一対の電極で挟み込んだ構造のものが挙げられる。前記圧電膜の形成材料としては、例えばチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等のセラミックやポリフッ化ビニリデン(PVDF)等の合成樹脂が挙げられる。また、前記電極の形成材料としては、例えばステンレス、チタン(Ti)、シリコン(Si)、カーボン(C)等が挙げられる。
前記多孔質センサとしては、例えば多孔質ピエゾフィルムの両面を一対の電極で挟み込んだ構造のものが挙げられる。前記多孔質ピエゾフィルムとしては、例えば多孔質ポリエチレンフィルム、多孔質ポリプロピレンフィルム等の多孔質ポリオレフィンフィルムや、多孔質フッ素樹脂フィルム等が挙げられる。
前記加速度センサとしては、特に限定されるものではなく、例えば機械式、光学式、半導体式のいずれを採用してもよい。前記機械式としては、コイルばねや板ばねを用いるものが挙げられる。前記光学式としては、光センサを用いるものが挙げられる。前記半導体式としては、静電容量型、ピエゾ抵抗型、ガス温度分布型等が挙げられる。また、前記加速度センサとしては、1軸加速度センサ、2軸加速度センサ又は3軸加速度センサのいずれを用いてもよい。
なお、振動センサ5としては、前述の歪みセンサ、多孔質センサ、加速度センサ等が採用可能であるが、響板2の厚み方向に振幅する振動を的確に検出する点からは、前記多孔質センサ又は1軸加速度センサが好ましい。
振動センサ5の形状及び大きさとしては、響板2と離れた状態で響棒4と固定可能である限り特に限定されるものではない。振動センサ5の形状及び大きさとしては、例えば響棒4に固定される側の面の長手方向平均長さが1cm以上20cm以下、響棒4に固定される側の面の短手方向平均長さが1cm以上3cm以下、平均厚みが10μm以上2cm以下程度の直方体状とすることができる。
<利点>
当該弦楽器1は、響板2の内面に付設される響棒4に振動センサ5を固定する。当該弦楽器1は、振動センサ5が直接響板2に取り付けられないため、振動センサ5によって響板の振動を阻害するおそれが少ない。また、当該弦楽器1は、響板2の内面に付設される響棒4に振動センサ5が固定され、弦10の振動が響板2に伝えられる伝達経路に振動センサ5が介在されないため、弦10から響板2への振動の伝達が振動センサ5によって阻害されるおそれが少ない。そのため、当該弦楽器1は、弦10の振動に近い振動を響板2に伝達しつつ、この響板2の特性を含んだ振動を振動センサ5によって検出して的確に電気信号に変換することができる。また、一般に響板2に対する弦10の振動は、響棒4によって内面から支持された部位に対して比較的素早く伝わる傾向がある。そのため、当該弦楽器1は、このように弦10の振動が素早く伝達される部位の内面に付設される響棒4に振動センサ5を固定することによって、弦10の振動に近い立ち上がりの早い振動を的確に検出して電気信号に変換することができる。
当該弦楽器1は、振動センサ5と響板2とが離れているので、振動センサ5及び響板2の接触に基づいて響板2の振動が阻害されるのを防止し、響板2の特性を含んだ振動を振動センサ5によってさらに的確に検出することができる。
当該弦楽器1は、振動センサ5の固定箇所が響板2の裏面側とされているので、振動センサ5と響板2とが接触するのを的確に防止すると共に、響板2の厚み方向の振動を容易かつ確実に検出することができる。その結果、当該弦楽器1は、響板2の振動をさらに的確に検出することができる。
当該弦楽器1は、振動センサ5が響板2の厚み方向に振幅する振動を検出することができるので、弦10から響板2へ伝達される振動を容易かつ確実に検出することができる。特に、当該弦楽器1は、振動センサ5と響板2とが離れているので、響板2の厚み方向の振動を振動センサ5が阻害するおそれが低い。そのため、当該弦楽器1は、響板2の厚み方向に振幅する振動を振動センサ5によって検出することで、響板2の特性を含んだ信号を容易かつ確実に検出することができる。
当該弦楽器1は、響棒4の中でも響板2の強度を強く補強するために用いられる第一棒4aに振動センサ5が固定されているので、弦10の振動がブリッジ8を介して振動センサ5に素早く伝達され易い。そのため、当該弦楽器1は、弦10の振動に近い立ち上がりの早い鋭い音を振動センサ5によって素早く検出して出力することができる。また特に、当該弦楽器1は、振動センサ5が第一棒4aのプレート16と隣接する部分に固定されているので、弦10の振動に近い立ち上がりの早い鋭い音を振動センサ5によってさらに的確に検出して出力することができる。なお、当該弦楽器1では、振動センサ5が第一棒4aに固定される構成としたが、振動センサ5は第二棒4bに固定されてもよい。当該弦楽器1は、振動センサ5が第二棒4bに固定される場合でも、第一棒4aに固定する場合と同様の効果を奏することができる。
当該弦楽器1は、振動センサ5が響棒4に固定されているので、振動センサ5から延び、振動センサ5によって変換された電気信号を外部に送るためのリード線(図示せず)を響棒4に沿って配置し易い。そのため、当該弦楽器1は、前記リード線と響板2とが接触するのを抑制することができ、ひいては前記リード線と響板2との接触に起因して響板2の振動が阻害されるのを抑制することができる。
[第二実施形態]
<弦楽器>
図3の弦楽器21は、響板2を有する中空状のボディ3と、響板2の内面に付設される響棒4と、響棒4に固定される振動センサ22とを主に備える。図3の弦楽器21は、振動センサ22の固定箇所が異なる以外、図1の弦楽器1と同様の構成を有する。そのため、振動センサ22以外については、図1の弦楽器1と同一符号を付して説明を省略する。
(振動センサ)
振動センサ22は、響棒4の裏面側に固定されている。具体的には、振動センサ22は、プレート16よりも外側位置において第一棒4aの内側面に一端が固定され、かつ他端がネック6の中心軸方向に向けて延びる第三棒4c及び第四棒4dのうち、外側に設けられる第四棒4dの裏面側に固定されている。つまり、振動センサ22と響板2とは離れている。また、振動センサ22は、響板2の厚み方向に振幅する振動を検出する。振動センサ22を響棒4に固定する方法としては、特に限定されるものではなく、例えば粘着テープや接着剤等で固定する方法が挙げられる。
<利点>
当該弦楽器21は、振動センサ22が第四棒4dに固定されているので、ブリッジを介して響板2に伝えられる弦の振動を的確に検出することができる。また、当該弦楽器21は、振動センサ22の固定箇所がプレート16から比較的離れていることに基づいて、響板2の振動に基づく余韻感を含んだ信号を出力することができる。
[その他の実施形態]
なお、本発明に係る弦楽器は、前記態様の他、種々の変更、改変を施した態様で実施することができる。例えば、前記響棒に固定される前記振動センサは、必ずしも1個である必要はなく、2個以上の振動センサが前記響棒に固定されてもよい。また、前記響棒に複数の振動センサが固定される場合、少なくとも1個の振動センサが前記響板の厚み方向に振幅する振動を検出可能である限り、他の振動センサの振動検出方向については特に限定されない。
当該弦楽器は、前記響棒に固定される前記振動センサと共に、前記響棒以外の箇所に固定される他の振動センサを有していてもよい。前記響棒以外の箇所に固定される他の振動センサの固定箇所としては、特に限定されるものではなく、例えば前記響板の表面又は裏面、前記ブリッジを固定する前記プレートの裏面等が挙げられる。
前記響棒に対する前記振動センサの固定箇所は、特に限定されるものではない。前記振動センサの固定箇所としては、例えば前記響孔及び前記プレート間における前記第一棒又は前記第二棒の裏面側や、前記第三棒の裏面側等が挙げられる。当該弦楽器は、前記振動センサの固定箇所を選択することによって種々の音色の電気信号を出力することができる。例えば、当該弦楽器は、前記振動センサを前記響孔及び前記プレート間における前記第一棒又は前記第二棒の裏面側に固定することによって、前記響板の特性を含み、胴鳴り感が向上された音を出力することができる。
また、振動センサ31は、図4(a)、(c)に示すように、響棒32の裏面側に固定されてもよく、また図4(b)、(d)に示すように、響棒32の側面側に固定されてもよい。さらに、振動センサ31の固定手段としては、図4(a)、(b)に示すように、響棒32に直接固定してもよく、図4(c)、(d)に示すように、支持部材33、34を介して固定してもよい。当該弦楽器は、響板の振動を的確に検出するためには振動センサ31を響棒32の裏面に直接固定するのが好ましい。一方、当該弦楽器は、振動センサ31を響棒32の側面に直接固定することによって、従来の固定箇所(サドルの裏面、響板の表裏面又はブリッジを固定するプレートの裏面)によっては検出困難であったモードの振動を検出し易くなる。また、当該弦楽器は、振動センサ31を支持部材33、34を介して響棒32に固定することによって、振動センサ31を安定的に響棒32に固定することができる。特に、振動センサ31を支持部材34を介して響棒32の側面側に固定するようにすれば、振動センサ31と響板とが接触するのを防止できる。
当該弦楽器における響棒の配置パターンは、特に限定されるものではない。当該弦楽器の響棒は、例えば図5(a)に示すように、響孔41の周囲を覆う複数の棒42a〜42dと、響孔41の周囲を覆うこれら複数の棒42a〜42dのうちブリッジ配置側に設けられる棒42dの側面からブリッジ配置方向に延びる複数の棒42e〜42jを有していてもよく、また図5(b)に示すように、響孔46に対して対向して互いに平行に設けられる複数の棒47a〜47cと、響孔46に対向して設けられる複数の棒47a〜47cのうちブリッジ配置側に設けられる棒47cの側面からブリッジ配置方向に延びる複数の棒47d〜47iと、これら複数の棒47d〜47iを両端側から挟むよう設けられる複数の棒47j〜47lを有していてもよい。
当該弦楽器としては、前述のエレクトリックアコースティックギターの他、響棒を備える種々の弦楽器が挙げられ、例えばクラシックギター、ヴァイオリン、チェロ、マンドリン等種々の弦楽器が挙げられる。
以下、実施例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
対向する響板及び裏板並びに側板を有する中空状のボディと、前記響板の内面に付設される響棒と、前記ボディに連結され、前記響板の一端側から延びるネックと、前記ネックの一端側に設けられるヘッドと、前記響板の外面に設けられるブリッジと、前記ブリッジの表面に設けられるサドルと、前記ヘッド及び前記サドルに懸架される複数の弦とを備え、前記響板の前記ネックの他端及び前記ブリッジの間に響孔を有する弦楽器本体を用意した。前記ブリッジは、前記響板を挟んで対向する位置に設けられるプレートと連結されることで前記響板の表面に固定される構成とした。また、図6に示すように、前記響棒は、響孔51とプレート52との間において交叉されると共に、各端部が響板53の端縁付近に固定される第一棒54a及び第二棒54bと、プレート52よりも外側位置において第一棒54aの内側面に一端が固定され、かつ他端が前記ネックの中心軸方向に向けて延びる第三棒54cと、第三棒54cよりも外側位置において第一棒54aの内側面に一端が固定され、かつ他端が前記ネックの中心軸方向に向けて延びる第四棒54dとを有する構成とした。さらに、加速度センサを第一棒54aの裏面側のプレート52と隣接される箇所Aに固定して実施例1の弦楽器を得た。
[比較例1]
実施例1と同様の弦楽器本体を用い、プレート52の裏面Bに実施例1と同様の加速度センサを固定して比較例1の弦楽器を得た。
[比較例2]
実施例1と同様の弦楽器本体を用い、響板53の裏面における第四棒54dよりも外側位置Cに実施例1と同様の加速度センサを固定して比較例2の弦楽器を得た。
前記実施例1及び比較例1、2において弦を振動させた場合のインパルス応答を測定した。その結果を図7に示す。
図7に示すように、比較例1の弦楽器は、弦の振動を素早く検出できるものの、出力する信号の減衰が早く、響板53の特性を含む胴鳴り感のある音を出力し難いことが分かった。また、比較例2の弦楽器は、弦の振動に対する反応が遅いと共に、立ち上がりの早い信号を出力することも困難であることが分かった。これに対し、実施例1の弦楽器は、弦の振動を比較的素早く検出できると共に、出力される信号の減衰も抑制され、響板53の特性を含む胴鳴り感のある音を出力できることが分かった。
以上説明したように、本発明の弦楽器は、響板の振動を阻害するのを抑制すると共に、響板の振動を的確に検出して電気信号に変換することができ、エレクトリックアコースティックギター等の弦楽器に好適に用いられる。
1、21 弦楽器
2、53 響板
3 ボディ
4、32、42、47、54 響棒
4a〜4d、42a〜42j、47a〜47l、54a〜54d 棒
5、22、31 振動センサ
6 ネック
7 ヘッド
8 ブリッジ
9 サドル
10 弦
11 ペグ
12 ピン
13 裏板
14 側板
15、41、46、51 響孔
16、52 プレート
17 補強板
33、34 支持部材

Claims (2)

  1. 響板を有する中空状のボディと、前記響板の内面に付設される響棒と、前記響棒に固定される振動センサと、前記ボディに連結され、前記響板の一端側から延びるネックとを備え
    前記響棒が、前記響板の内面の中央部でX状に結合される第一棒及び第二棒を有し、
    前記第一棒及び第二棒の結合部分を前記ネックの中心軸が通り、
    前記振動センサが、前記第一棒又は第二棒に固定される弦楽器。
  2. 響板を有する中空状のボディと、前記響板の内面に付設される響棒と、前記響棒に固定される振動センサと、前記ボディに連結され、前記響板の一端側から延びるネックとを備え、
    前記響棒が、前記響板の内面の中央部でX状に結合される第一棒及び第二棒を有し、
    前記第一棒及び第二棒の結合部分を前記ネックの中心軸が通り、
    前記響棒が、前記第一棒の内面側に一端が固定され、かつ他端が前記ネックの中心軸方向に向けて延びる第三棒及び第四棒をさらに有し、
    前記第四棒が、前記第三棒より外側に設けられ、
    前記振動センサが、前記第四棒に固定される弦楽器。
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