JP6417767B2 - 割繊性複合繊維及びその製造方法並びに不織布及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、割繊性複合繊維及びその製造方法並びに該繊維を用いた不織布及びその製造方法に関する。
近年、不織布ワイパー等の製品には、割繊性を有するアクリル繊維が使われている。これら製品の多くは、長さが5mm以下の繊維が使用され、抄紙法により製品に加工されているのが一般的であり、叩解機による強い力を繊維に与えることにより繊維を細かく割繊されている。そのため、前記製品は、拭き取り性は良いが、バインダーを使用しているためペーパーライクでボリュウムがなく硬い風合いであった。
そのため、長さが10mm以上の繊維を用いることが、繊維間に絡みを生じさせて不織布にすることができるため、バインダーを使用せずに済み、柔らかな風合いを得られるので好ましい。また、割繊後の繊維は、優れた拭き取り性を発揮させるために、より細いものであることが好ましい。
しかし繊維長の長い繊維を用いる場合、繊維を割繊する工程にビーター・デイスクリファイナー等の叩解機を用いることは、繊維が絡み合ってファイバーボールを形成し、スクリーン詰まりや生地の品質を悪化させる等の問題が生じ、工業的に困難である。
繊維長の長い繊維の割繊は、ウォータージェット等に使われる高圧柱状水流を用いることが好ましい。しかし、高圧柱状水流は叩解機に比べて割繊能力が小さいので、用いる繊維は、高圧柱状水流の力で割繊可能であるものが望まれる。一方、従来の割繊性を有するアクリル繊維の多くは、叩解機では容易に割繊するが、高圧柱状水流程度の外力では十分な割繊性が得られないものであった。
高圧柱状水流で割繊し得るアクリル繊維についての提案(特許文献1)がされている。このアクリル繊維を割繊した部分の繊維径は0.1dtex(直径約3μm)以上と太いものであり、このアクリル繊維を用いた不織布は、拭き取り性に課題が残る。また、アクリロニトリル系重合体とセルロースアセテートとを海島構造に複合化した繊維についての提案(特許文献2)もされている。しかし、この複合繊維は高圧柱状水流程度の力で割繊できないものであった。
特開2004−115946号公報 特開2003−89924号公報
本発明の目的は、高圧柱状水流程度の弱い外力で割繊し、かつ割繊後の繊維が極細であることで、不織布にした際に優れた拭き取り性を発揮する割繊性複合繊維を提供することにあり、また、この割繊性複合繊維を用いた拭き取り性に優れた不織布を提供することにある。
本発明の割繊性複合繊維は、成分Aが60質量%以上90質量%以下、成分Bが10質量%以上40質量%以下を含む繊維であって、成分Aと成分Bとは非相溶性であり、成分Aまたは成分Bはアクリロニトリル系重合体からなり、繊維軸に垂直な繊維断面の形状が以下に規定する扁平率3以上20以下の扁平形状であり、成分Aが海部、成分Bが島部である複合構造を有する。
なお、本発明における扁平率は、繊維軸に垂直な繊維断面における最長となる長さを最大幅、前記最大幅方向と直交する厚み方向において最長となる長さを最大厚さとし、最大幅/最大厚さを扁平率とする。
本発明の割繊性複合繊維においては、成分Aが60質量%以上90質量%以下、成分Bが10質量%以上40質量%以下を含む繊維であって、成分Aと成分Bとは非相溶性であり、成分Aがアクリロニトリル系重合体からなる成分であり、繊維軸に垂直な繊維断面の形状が扁平率3以上20以下の扁平形状であり、成分Aが海部、成分Bが島部である複合構造を有することが好ましい。
本発明の割繊性複合繊維においては、アクリロニトリル系重合体からなる成分に対して非相溶性である成分がセルロースアセテート、ポリビニルピロリドン、ポリ塩化ビニル及びセルロースアセテートがアルカリ処理されたセルロースの群から選ばれる少なくとも一つの成分であることが好ましい。
本発明の割繊性複合繊維においては、単繊維の繊維軸に垂直な繊維断面において、単位繊度当たりの島部の個数が60個/dtex以上200個/dtex以下であることが好ましい。
本発明の割繊性複合繊維においては、単繊維繊度が1dtex以上20dtex以下、前記扁平形状の最大厚さが1μm以上10μm以下、単繊維伸度が10%以上50%以下であることが好ましい。
本発明の割繊性複合繊維の製造方法は、アクリロニトリル系重合体である成分Aが溶剤Cに溶解した溶液と、成分Aと非相溶性である成分Bが溶剤Cに溶解した溶液とを、成分Aと成分Bとの質量比率A/Bが90/10〜60/40となるように混合して混合溶液とし、紡糸口金の吐出孔形状が長方形状であり、前記扁平形状の長辺長さと短辺長さとの比である孔径比(長辺長さ/短辺長さ)が3以上20以下である吐出孔を有する紡糸口金から、溶剤Cを含む凝固液中に前記混合溶液を吐出する割繊性複合繊維の製造方法である。
また、本発明の割繊性複合繊維の製造方法は、アクリロニトリル系重合体である成分Bが溶剤Cに溶解した溶液と、成分Bと非相溶性である成分Aが溶剤Cに溶解した溶液とを、成分Aと成分Bとの質量比率A/Bが90/10〜60/40で混合して混合溶液とし、紡糸口金の吐出孔形状が長方形状であり、前記長方形状の長辺長さと短辺長さとの比である孔径比(長辺長さ/短辺長さ)が3以上20以下である吐出孔から、溶剤Cを含む水溶液中に前記混合溶液を吐出する割繊性複合繊維の製造方法である。
本発明の割繊性複合繊維の製造方法においては、アクリロニトリル系重合体と非相溶性である成分がセルロースアセテートであることが好ましい。
本発明の割繊性複合繊維の製造方法においては、前記混合溶液の固形分濃度が15質量%以上30質量%以下であり、前記凝固液の溶剤Cの濃度が20%以上60%以下、温度が20℃以上60℃以下であることが好ましい。
本発明の不織布は、前記割繊性複合繊維を含有する不織布であって、前記割繊性複合繊維が割繊された割繊部を有し、前記割繊部は繊維幅が0.01μm以上1μm以下である部分を有する。
本発明の不織布においては、前記割繊性複合繊維の繊維長が25mm以上150mm以下であり、前記割繊性複合繊維の含有率が20質量%以上100質量%以下であることが好ましい。
本発明の不織布においては、前記割繊性複合繊維が20質量%以上80質量%以下含有、不織布表面の5mm×5mmの任意の範囲に割繊部を有することが好ましい。
本発明の不織布の製造方法は、前記割繊性複合繊維を含むウェブに、吐出口から吐出された高圧柱状流体を当てて割繊性複合繊維を割繊処理し、前記高圧柱状流体の圧力が5MPa以上30MPa以下であり、前記高圧柱状流体の吐出口からウェブ表面までの距離が10mm以上100mm以下である。
本発明の不織布の製造方法においては、前記高圧柱状流体を吐出する吐出口の直径が80μm以上200μm以下であり、割繊性複合繊維の割繊処理が行われるウェブの移送速度が5m/分以上200m/分以下であることが好ましい。
本発明のワイピングクロスは、前記不織布を含むワイピングクロスである。
本発明によれば、割繊性複合繊維が、ウォータージェット等に使用される高圧柱状水流程度の弱い外力で割繊し、かつ割繊後の割繊部が極細の繊維になり、不織布にした際に優れた拭き取り性を発揮する割繊性複合繊維を提供することができる。また、この割繊性複合繊維を含むことで、拭き取り性に優れた不織布を提供することができる。
本発明の不織布の一例の倍率100倍での電子顕微鏡写真 本発明の不織布の他の例の倍率100倍での電子顕微鏡写真
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
本発明において、割繊性複合繊維は、成分Aが60質量%以上90質量%以下、成分Aと共通の溶剤Cに可溶である成分Bが10質量%以上40質量%以下を含む繊維であって、成分Aと成分Bは非相溶性であり、成分Aまたは成分Bはアクリロニトリル系重合体であり、繊維軸に垂直な繊維断面(以下、単に「繊維断面」ともいう)の形状が扁平率3以上20以下の扁平形状である。
本発明の割繊性複合繊維は、成分Aと成分Bが非相溶性であるため、繊維断面において、質量比率の多い成分Aが海部、質量比率の少ない成分Bが島部となる複合構造となり、かかる複合構造をとることにより高圧柱状水流程度の弱い外力で割繊し易くなる。
本発明において、非相溶性とは、成分Aが溶剤Cに溶解した溶液Xと成分Bが溶剤Cに溶解した溶液Yを混合した際に、溶液Xと溶液Yとは界面を有し、互いに分離していることが観察される性質を言う。
成分Aまたは成分Bはアクリロニトリル系重合体であることが、本発明の割繊性複合繊維を含有する不織布は、親水、親油の両性を有するので好ましい。さらに、成分Aがアクリロニトリル系重合体であることで、非常に細く鋭角な割断面を有することにより、他の天然・化学繊維を用いた際よりも優れた拭き取り性能が得られ易くなる。また、割繊性複合繊維の製造面で、延伸がし易く、紡糸性が良好になり易くなるためより好ましい。
一方、成分Bがアクリロニトリル系重合体であっても、成分Aに紡糸性に問題なく、高圧柱状水流程度の弱い外力で割繊性が得られるものを選ぶことが好ましい。ここで、成分Aとしては、セルロースアセテート、ポリビニルピロリドン、ポリ塩化ビニル、セルロースが挙げられる。
割繊性複合繊維中の成分Aの質量比率が60質量%以上であれば、割繊性複合繊維が海島の複合構造になり、90質量%以下であれば、割繊性複合繊維は割繊されやすくなる。
また、この繊割繊性複合維中の成分Bの質量比率が10質量%以上であれば、高圧柱状水流程度の弱い外力で割繊性複合繊維は割繊され易く、前記質量比率が40質量%以下であれば、割繊性複合繊維は海島の複合構造になり易く、紡糸の際に延伸切れの回数が低下し、工程通過性が良好となり易い。本発明において、弱い外力とは、圧力で30MPa程度の水流が目安となる。
本発明の割繊性複合繊維の成分であるアクリロニトリル系重合体は、アクリロニトリル単量体及びこれと共重合可能な不飽和単量体とからなり、アクリロニトリル単位が50質量%以上占める重合体である。また、このようなアクリロニトリル単量体と共重合可能な不飽和単量体として、アクリル酸、メタクリル酸、若しくはこれらのアルキルエステル類、酢酸ビニル、アクリルアミド、塩化ビニル、塩化ビニリデン、さらに目的によってはビニルベンゼンスルホン酸ソーダ、メタリルスルホン酸ソーダ、アリルスルホン酸ソーダ、アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸ソーダ、ソディウムパラスルホフェニールメタリルエーテル等のイオン性不飽和単量体が挙げられる。 アクリロニトリル単量体と共重合可能な不飽和単量体は、酢酸ビニルがより好ましい。酢酸ビニルを採用することで、染色性が良好となり、製造コストが安くなる。
本発明の割繊性複合繊維におけるアクリロニトリル系重合体と非相溶性である成分は、アクリロニトリル系重合体に対して非相溶性であり、アクリロニトリル系重合体を溶解する溶剤に溶解する成分であれば特に制限はない。前記成分は、セルロースアセテート、セルロース、ポリビニルピロリドン、ポリ塩化ビニル及びセルロースアセテートがアルカリ処理されたセルロースの群から選ばれる成分であることが好ましい。
これらの成分であれば、紡糸性が良好であり、海島構造の形成が容易になり易い。
アクリロニトリル系重合体と非相溶性である成分は、高圧柱状水流程度の弱い外力での割繊性が良好であるセルロースアセテートがより好ましい。さらに、前記セルロースアセテートは、吸水性の観点から、平均酢化度が48.8%以上62.5%以下のセルロースアセテートが好ましく、平均酢化度が48.8%以上56.2%以下のセルロースジアセテートがより好ましい。
また、これらセルロースアセテートの全部または一部をアルカリ処理によりセルロース化したセルロースであれば吸水性がさらに向上するためより好ましい。
本発明の割繊性複合繊維は、海島構造に由来する割繊性を損なわない範囲で、他の重合体、抗菌剤、制電剤、防腐剤等を含有することができる。
また、本発明の割繊性複合繊維は、繊維断面において、扁平率3以上20以下の扁平形状をなすことが好ましい。繊維断面での前記扁平率が3以上であると高圧柱状水流の外力を受けやすく、割繊されやすくなり、前記扁平率が20以下であると割繊性複合繊維の紡糸が容易になる。前記扁平率は4〜15であることが割繊性、紡糸性の観点からより好ましく、前記扁平率は5〜10であることがさらに好ましい。
本発明において扁平率とは、後述する方法(扁平率の測定方法)によって測定したものである。
本発明の割繊性複合繊維では、高圧柱状水流程度の弱い外力を与えることで割繊する。そのため割繊性複合繊維の繊維断面は、高圧柱状水流程度の弱い外力による衝撃を受け易い扁平形状が好ましい。また、割繊性複合繊維を形成する重合体が繊維軸方向に適度に延伸配向して、割繊性複合繊維内部に異種重合体間に界面を形成していることが重要である。そのため、本発明の割繊性複合繊維は、外力に対して脆い複合構造となっており、高圧柱状水流程度の弱い外力でも効果的に割繊性複合繊維が割繊されるという優れた割繊性が発揮される。
本発明の割繊性複合繊維は、単繊維の繊維断面において、単位繊度当たりの島部の個数が60個/dtex以上200個/dtex以下であることが好ましい。単位繊度当たりの島部の個数が60個/dtex以上であれば、2成分間の界面が多くなり割繊性が良好なため不織布にした時の拭き取り性が良好となり、単位繊度あたりの島部の個数が200個/dtex以下であれば、割繊性複合繊維の繊維強度が低下し難く、紡糸性が良好となる。前記単位繊度あたりの島部の個数は、前記観点から70個以上130個以下であることが好ましく、72個以上110個以下がより好ましい。
本発明の割繊性複合繊維は、単繊維繊度が1dtex以上20dtex以下であることが好ましい。割繊性複合繊維の単繊維繊度が1dtex以上であれば、割繊性複合繊維の紡糸が容易になり易く、前記単繊維繊度が20dtex以下であれば、繊維断面の厚さが小さくなり高圧柱状水流程度の弱い外力でも割繊し易くなる。前記単繊維繊度は、前記観点から2dtex以上10dtex以下であることがより好ましく、3dtex以上6dtex以下であることがさらに好ましい。
本発明の割繊性複合繊維は、繊維断面の扁平形状の最大厚さ(後述の(扁平率の測定)を参照)が1μm以上10μm以下であることが好ましい。前記最大厚さが1μm以上であれば、割繊性複合繊維を用いた不織布の製造において、高圧柱状水流を当てるウェブを形成するカード工程での単繊維切れが少ないため、カード工程通過性が良好であり、10μm以下であれば、割繊性複合繊維が高圧柱状水流程度の弱い外力でも割繊し易くなる。前記最大厚さの長さは、前記観点から3μm以上8μm以下がより好ましい。なお、ウェブとは、複数の短繊維が引き揃えられてまたはランダムに積層されてシート状になったものである。
本発明の割繊性複合繊維は、単繊維伸度が10%以上50%以下であることが好ましい。前記単繊維伸度が10%以上であれば、割繊性複合繊維は、前記カード工程で単繊維切れが少ないため、カード工程通過性が良好であり、前記単繊維伸度が50%以下であれば割繊性複合繊維は高圧柱状水流程度の弱い外力でも容易に割繊する。前記単繊維伸度は、前記観点から、20%以上40%以下であることがより好ましく、25%以上35%以下であることがさらに好ましい。
本発明の割繊性複合繊維は、単繊維強度が1cN/dtex以上3cN/dtex以下であることが好ましい。前記単繊維強度が1cN/dtex以上であれば、割繊性複合繊維を用いて不織布に形成する際に単繊維切れが少ないため、カード工程通過性が良好であり、前記単繊維強度が3cN/dtex以下であれば、高圧柱状水流程度の弱い外力で容易に割繊する。前記単繊維強度は、1.5cN/dtex以上2.5cN/dtex以下であることがより好ましい。
本発明の割繊性複合繊維は繊維長25mm以上150mm以下に切断されていることが好ましい。割繊性複合繊維の繊維長が25mm以上であれば、カード工程でウェブがつながり易いため工程通過性が良く、割繊性複合繊維の繊維長が150mm以下であれば、ネップの発生が少なくなり品質の良いウェブが得られ易く、また、割繊性複合繊維同士が交絡し易くなり、不織布の強度が得やすくなる。割繊性複合繊維の繊維長は、前記観点から30mm以上120mm以下であることがより好ましく、35mm以上80mm以下であることがさらに好ましい。
本発明の割繊性複合繊維の製造方法は、アクリロニトリル系重合体である成分Aが溶剤Cに溶解した溶液と、成分Aと非相溶性である成分Bが溶剤Cに溶解した溶液とを、成分Aと成分Bとの質量比率A/Bが90/10〜60/40で混合して混合溶液とし、紡糸口金の吐出孔形状が長方形状であり、前記長方形状の長辺長さと短辺長さとの比である孔径比(長辺長さ/短辺長さ)が3以上20以下である吐出孔から、溶剤Cを含む水溶液中に前記混合溶液を吐出する割繊性複合繊維の製造方法である。
また、本発明の割繊性複合繊維の製造方法は、アクリロニトリル系重合体である成分Bが溶剤Cに溶解した溶液と、成分Bと非相溶性である成分Aが溶剤Cに溶解した溶液とを、成分Aと成分Bとの質量比率A/Bが90/10〜60/40で混合して混合溶液とし、紡糸口金の吐出孔形状が長方形状であり、前記長方形状の長辺長さと短辺長さとの比である孔径比(長辺長さ/短辺長さ)が3以上20以下である吐出孔から、溶剤Cを含む水溶液中に前記混合溶液を吐出する割繊性複合繊維の製造方法である。
本発明の割繊性複合繊維の製造方法は、アクリロニトリル系重合体が溶剤Cに溶解した溶液と、アクリロニトリル系重合体と非相溶性である成分が溶剤Cに溶解した溶液とを混合することが好ましい。アクリロニトリル系重合体とアクリロニトリル系重合体と非相溶性である成分をそれぞれ溶剤に溶解した後に混合することで、海島構造を形成する繊維断面において、単位繊度当たりの島部の個数が60個/dtex以上200個/dtex以下になり易くなる。
さらに、成分Aと成分Bとの質量比率A/Bが90/10〜60/40で混合することで、単位繊度当たりの島部の個数が60個/dtex以上200個/dtex以下になり易くなる。
また、本発明の割繊性複合繊維の製造方法においては、アクリロニトリル系重合体と非相溶性である成分がセルロースアセテート、ポリビニルピロリドン及びポリ塩化ビニルの群から選ばれる少なくとも一つの成分であることが好ましく、さらにセルロースアセテートであることがより好ましい。
溶剤Cは、成分Aのアクリロニトリル系重合体を溶解する溶剤であれば特に限定されるものではなく、無機系溶剤、有機系溶剤のいずれでも良い。このような溶剤として、例えば、硝酸(水溶液)、塩化亜鉛水溶液、ロダン塩水溶液、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、アセトン等が挙げられ、特に、溶解性、取扱い性の観点から、ジメチルアセトアミドが好ましいものとして挙げられる。
紡糸口金の吐出孔形状は、長方形状であって、割繊性複合繊維の繊維断面形状が扁平率3以上20以下の扁平になれば、紡糸口金の吐出孔の孔径比(長辺長さ/短辺長さ)には、特に制限はないが、前記吐出孔形状は、孔径比が3以上20以下であることが、割繊性複合繊維の繊維断面形状の扁平率が3以上20以下になり易いため好ましく、孔径比が5以上15以下であることがより好ましい。また、紡糸口金の吐出孔形状は、扁平形状であっても良い。前記吐出孔の孔径比は、繊維の吐出速度、延伸倍率等の製造条件により繊維での扁平の程度の発現率が異なるため、好ましくは前記孔径比の範囲内で目的とする繊維の扁平率と製造条件に応じて適宜選定する。
混合溶液の重合体濃度は、溶剤によっても異なるが、有機溶剤であれば、固形分濃度で15質量%以上30質量%以下であることが好ましい。前記固形分濃度が15質量%以上であれば、繊維断面の形状が扁平形状になり易くなり、28質量%以下であれば、混合溶液の粘度が高くなり過ぎないため、工程通過性が良好となり易い。前記固形分濃度は18質量%以上28質量%以下であることがより好ましく、20質量%以上24質量%以下であることがさらに好ましい。
本発明の割繊性複合繊維の製造方法は、湿式紡糸法、乾湿式紡糸用及び乾式紡糸法のいずれも用いることができるが、これらの中で、湿式紡糸法が、混合溶液の凝固が早く、繊維断面が扁平形状を形成し易いため好ましい。また湿式紡糸法は、繊維表面に多数の皺ができ易くなるため、割繊し易くなるため好ましい。
湿式紡糸法または乾湿式紡糸法を用いる際の凝固液には、混合溶液に使用する溶剤と同じ溶剤の水溶液を用いることが好ましい。前記凝固液の温度は20℃以上60℃以下、溶剤濃度は20質量%以上60質量%以下の水溶液が好ましい。凝固液の温度、濃度が前記範囲であれば、混合溶液の凝固が遅くなり過ぎず、緻密な繊維になり難いので割繊し易くなり、また、凝固が早くなり過ぎず、繊維表面に過剰な皺構造ができにくく、扁平な繊維形状を維持でき好ましい。前記凝固液は温度が30℃以上50℃以下、溶剤濃度が30質量%以上50質量%以下であることがより好ましい。
混合溶液は、紡糸原液として、吐出孔形状が長方形状である紡糸口金を用いて、凝固液中に吐出されて繊維形態に賦型された未延伸糸とし、この未延伸糸を沸水中で洗浄すると同時に延伸倍率3〜7倍に延伸する。延伸倍率が3倍以上であれば、得られる繊維の機械的強度が低下することなく、紡績性、製品の耐久性が向上する。また延伸倍率が7倍以下であれば、糸切れ等の工程トラブルが生じ難くなる。得られた延伸糸には、常法により油剤処理、乾燥、緩和熱処理等を施す。
なお、本発明の割繊性複合繊維の製造方法においては、乾燥緻密化する前の凝固糸、洗浄糸または延伸糸に対して、防汚性、抗菌性等の機能性物質、例えばフッ素系化合物、アミン系化合物等の物質やキチン、キトサン等の天然系物質を付与することもできる。
また、本発明の割繊性複合繊維の製造方法においては、前記のようにして得られた割繊性複合繊維にアルカリ処理を施し、島部のセルロースアセテートの全部または一部をセルロース化することもできる。この場合は、セルロースアセテートの全部または一部がセルロース化された島部、アクリロニトリル系重合体が海部となる構造の割繊性複合繊維を得ることができる。
前記アルカリ処理は、トウ染色機、綿染色機、チーズ染色機、綛染色機等で行うことができる。前記アルカリ処理条件は、割繊性複合繊維を、例えば、島部がセルロースジアセテートであれば、濃度12質量%、温度60℃の苛性ソーダ水溶液に、30分程度浸漬する。かかるアルカリ処理によれば、本発明の割繊性複合繊維は、島部のセルロースジアセテートの全部がセルロース化され、セルロースが島部、アクリロニトリル系重合体が海部の複合構造の複合繊維となる。アルカリ処理条件は、使用目的に応じて、苛性ソーダ等のアルカリ、濃度、温度、時間等を変更しても良い。
次に、本発明の割繊性複合繊維を用いた不織布について説明する。
本発明の不織布は、割繊性複合繊維を含有する不織布であって、他の繊維が含まれていても良い。本発明の不織布は、割繊性複合繊維が割繊して極細の繊維となった割繊部を有し、前記割繊部の繊維は、繊維幅が0.01μm以上5μm以下の範囲内にある部分を有する。
先の特許文献1に記載されている割繊性繊維の割繊後の最も細い部分の繊度が0.1dtex(3μm)であるのに比べれば、本発明の不織布における割繊部の繊維は、繊維幅が0.01μm以上1μm以下というさらに細い繊維を有している。
本発明の不織布における割繊部は、不織布の製造の際、ウェブに高圧柱状水流を当てることにより形成された部分であり、高圧柱状水流を当てる前の繊維の原形をとどめない程度に割繊して極細の繊維になっている。また、この割繊部には、セルロースアセテート及び/またはセルロース主体の低親水性〜高親水性の極細の繊維とアクリロニトリル系重合体主体の疎水性の極細の繊維とが混在する。
本発明の不織布の割繊部の繊維は、繊維幅が0.01μm以上5μm以下の繊維を有することが好ましい。前記繊維幅が0.01μm以上であれば、割繊された繊維部が切断されにくくなり、1μm以下であれば、良好な拭き取り性が得られ易くなる。前記繊維幅は、0.1μm以上0.8μm以下がより好ましく、0.2μm以上0.5μm以下がさらに好ましい。
このように極細の繊維からなる割繊部を有する不織布は、良好な拭き取り性能を有するものである。したがって、本発明の割繊性アクリル繊維を用いた不織布は、親水、親油の両性を有し、繊維幅が0.01μm以上1μm以下の極細の繊維を有することにより、水性、油性の汚れ、微細粒子の吸着汚れに対して優れた拭き取り性能が得られる。
本発明の不織布は、繊維長が25mm以上150mm以下の本発明の割繊性複合繊維を含有することが好ましい。繊維長が25mm以上150mm以下であれば、交絡し易くなり、不織布の強度が十分得られ易くなる。前記繊維長は、30mm以上120mm以下であることがより好ましく、35mm以上80mm以下であることがさらに好ましい。
本発明の不織布は、本発明の割繊性複合繊維を20質量%以上含有することが好ましく、40質量%以上で含有することがより好ましい。20質量%以上含有すると、拭き取り性が良好になる割繊部を不織布中に十分得ることができる。不織布の物性に問題なければ、本発明の割繊性複合繊維の含有率は高い方が好ましい。本発明の不織布には、不織布に必要な物性を得るための他素材を含有することができる。
本発明の不織布は、不織布表面のたてよこ5mm×5mmの任意の範囲に割繊部を有することで不織布全体に均一に割繊部を有するため、拭き取り性が良好となるので好ましい。
本発明の不織布は、目付が30g/m以上150g/m以下であることが好ましい。前記目付の範囲であると、不織布は、強度が十分となり、繰り返し使用することができ、原料単価も低くなる。前記目付は、40g/m以上100g/m以下であることがより好ましく。45g/m以上75g/m以下であることがさらに好ましい。
また、本発明の不織布に含有される他の繊維としては、不織布製造設備で適用可能な繊維であれば特に限定はなく、アクリル繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリオレフィン繊維等の合成繊維、レーヨン、セルロースアセテート繊維、銅アンモニア繊維等の化学繊維、綿、麻、羊毛、絹等の天然繊維が挙げられ、不織布の使用目的によって使い分けることが好ましい。たとえば、拭き取られる対象が、油性汚れの場合は親油性の合成繊維、泥汚れや汗等の水性汚れ場合は親水性の化学繊維や天然繊維が本発明の不織布に含まれることは効果を増強するうえで好ましいことである。
本発明の不織布の製造方法について説明する。
本発明の不織布は、乾式法及び湿式法を採用することができる。乾式法とは、短繊維(繊維長15mm〜100mm)を、カード機で一定方向に並べる方法及びエアレイと呼ばれる空気流でランダムに積層する方法で、ウェブと呼ばれる単繊維が積層したシート状物とし、そのウェブに液流または気流により弱い外力を与えて繊維同士を交絡させて不織布にする方法である。
また、湿式法とは、短繊維(繊維長6mm以下)を水中に分散し網状のネットに漉き上げてフリースと呼ばれる紙状物とし、そのフリースを乾燥して不織布にする方法である。湿式法では、短繊維を水中に分散した際に、叩解処理を行うことで割繊性複合繊維に高圧柱状水流の外力より強い外力を与えることができる。
本発明の割繊性複合繊維は、高圧柱状水流程度の弱い外力で割繊するため、前記湿式法により不織布にする方法に適しており、次にその方法について具体的に説明する。
本発明の割繊性複合繊維を含むウェブの作製には、梳毛カード、ランダムカード、エアレイ方式、抄造方式等が用いられる。割繊性複合繊維の繊維長が長い場合は、ウェブの作成は、梳毛カードまたはランダムカードを用いることが好ましい。
ウェブの目付は、30g/m以上150g/m以下になるようにして積層するのが好ましい。前記目付が30g/m以上であれば、不織布の強度が高くなり不織布の取扱い性が良好となり、150g/m以下であれば、ウェブ全体に交絡ができ、厚さ方向にも均一に割繊性複合繊維が割繊され易くなる。
次に、得られたウェブは、ネット上に載せられて、高圧柱状水流をウェブに与えて、繊維同士の交絡と、割繊性複合繊維の割繊を行う場所に移送される。高圧柱状水流は、ウェブの移送方向と垂直な方向に並ぶ多数の吐出口から吐出される。
割繊性複合繊維の割繊処理は、静止する或いは移動する金属製または樹脂製のネット上にウェブを載せ、前記ウェブに吐出口から噴射する高圧柱状水流を当てるものである。高圧柱状水流を噴射するノズルの口径、数、配置については本発明の割繊性複合繊維の繊維幅が0.01μm以上1μm以下の範囲内まで割繊されれば特に制限はない。また高圧柱状水流を用いての割繊処理は、繰り返し処理しても良いし、ノズルのユニットを多段に設け、繰り返し処理或いは水圧を変えた多段処理としても良い。
ウェブに与える高圧柱状水流の水圧は、5MPa以上30MPa以下であることが好ましい。前記水圧が5MPa以上であれば、割繊性複合繊維が十分に割繊され、30MPa以下であれば、割繊された繊維の切断や不織布の穴開きの発生を少なくできる。前記水圧は、前記観点から7MPa以上15MPa以下であることがより好ましい。
前記高圧柱状水流を吐出する吐出口が並ぶ列を複数にしてウェブに高圧柱状水流を数回当てることが好ましい。高圧柱状水流をウェブに数回当てることで、ウェブ中の割繊性複合繊維の繊維幅を0.01μm以上1μm以下の範囲を有するまで割繊し易くなり、また、ウェブ全体且つ均一に割繊部を得やすくなる。
割繊性複合繊維の割繊処理は、高圧柱状水流を吐出する吐出口からウェブまでの距離が10mm以上100mm以下であることが好ましい。前記距離が10mm以上であれば、吐出口とウェブが接触し難くなるため、ウェブの状態を乱し難く、100mm以下であれば、ウェブに割繊に必要な外力を十分与え易くなるため、割繊が十分にでき易くなる。前記距離は、15mm以上50mm以下であることがより好ましく、15mm以上35mm以下であることがさらに好ましい。
また、高圧柱状水流を吐出する吐出口の直径が80μm以上200μm以下であることが好ましい。80μm以上であれば、高圧柱状水流がウェブを突き抜け難くいため、不織布の穴あきが発生しにくくなり、200μm以下であれば、割繊に必要な外力を高くし易くなるため割繊性複合繊維を割繊し易くなる。前記直径は、前記観点から100μm以上180μm以下であることがより好ましく、120μm以上160μm以下であることがさらに好ましい。
さらに、割繊性複合繊維の割繊処理を行う際のウェブが移送される速度が5m/分以上50m/分以下であることが好ましい。前記速度が5m/分以上であれば、生産性が良好であり、50m/分以下であれば、任意の点に高圧柱状水流を十分当てることができるため、割繊し易くなる。前記速度は10m/分以上、40m/分以下であることがより好ましく、15m/分以上、30m/分以下であることがより好ましい。
また、不織布が割繊性複合繊維以外に他の繊維を含む場合、割繊性複合繊維と他の繊維を任意の混用手段で混合した後にウェブにし、前記ウェブに高圧柱状水流を当てて割繊性複合繊維を割繊するとともに交絡一体化して不織布にする。
次に、本発明の不織布からなるワイピングクロスについて説明する。
従来より、極細の繊維の不織布を用いたワイピングクロスが知られており、ワイピングクロスとして、ドライシートタイプのワイピングクロスやウエットシートタイプのワイピングクロスが知られている。ドライシートタイプのワイピングクロスはシートを形成する極細の繊維が被拭き取り面との摩擦により帯電することにより、埃や糸くずを吸着して繊維に絡めて捕捉する。一方、ウエットシートタイプのワイピングクロスは、綿やレーヨン、キュプラ等のセルロース系繊維から形成されており、水、またはシートに含浸させた洗剤やワックス剤等により、床等に付着した汚れを拭き取る。
本発明の不織布からなるワイピングクロスは、ドライシートタイプ或いはウエットシートタイプであっても良い。本発明のワイピングクロスは、繊維幅が0.01μm以上1μm以下の範囲内にある極細の繊維を含んでいる。前記繊維幅の極細の繊維を含んでいることにより、ドライシートタイプでは、埃、脂等の汚れとの接触面積が増え、吸着による汚れの捕捉や汚れ皮膜の剥ぎ取り等により、従来のものよりも優れた拭き取り性能を発揮する。また、本発明のワイピングクロスは、セルロースアセテート及び/またはセルロースとアクリロニトリル系重合体の割繊性複合繊維を含むため、セルロース系繊維の親水性によりウエットシートタイプにも優れた拭き取り性能が発揮される。本発明のワイピングクロスは、優れた拭き取り性能を有するだけでなく、不織布の作製の際に特別な技術や工程を必要としないことから、従来の極細の繊維を使用したワイピングクロスより安価に得ることができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。なお、実施例における各項目の測定は次の方法に拠った。
(扁平率の測定方法)
約200本の割繊性複合繊維を、内径1mmのポリエチレンチューブに入れ、その後ドライヤーの熱風を当てて、割繊性複合繊維の束が抜け落ちない程度にポリエチレンチューブを収縮させた。ここで、前記ポリエチレンチューブは周方向にのみ縮むものを使用した。
次に、割繊性複合繊維が詰まった前記ポリエチレンチューブを未使用のカミソリの刃で軸方向に略垂直方向に切断し、約1cmの長さにした。
前記切断した面の一方を両面テープで台に固定し、低温イオンスパッタリング装置(日本電子株式会社製、JFC−1100)を使用し、1200V−5mA、10分間の条件で、切断面の他方の面にある観察面とする割繊性複合繊維の切断面に金を蒸着させサンプルを作製した。
走査電子顕微鏡(株式会社日立製作所製、S−3500N)を使用し、前記サンプルの割繊性複合繊維の繊維断面を倍率500倍にて観察し、チューブに入れた際に外力で扁平形状が曲がったものを除いた割繊性複合繊維を25本選び、繊維断面における最長となる長さを最大幅、前記最大幅方向と直交する厚み方向において最長となる長さを最大厚さとし、それぞれの最大幅と最大厚さを測定し、最大幅/最大厚さを扁平率とした。25本の割繊性複合繊維の繊維断面の扁平率を算出し、その扁平率の平均値を用いた。
(単繊維繊度の測定)
割繊性複合繊維を、温度25℃、湿度65%の環境下に60分間静置した後、オートバイブロ式繊度測定器(サーチ制御電気株式会社製、Denior ComputerDC−11)を使用し、温度25℃、湿度65%の条件下で測定した。測定は、25本の割繊性複合繊維について行い、その平均値を使用した。
(単位繊度当たりの島部の個数)
前記扁平率の測定方法と同様の方法でサンプルを準備した。3本の割繊性複合繊維について、その繊維断面を倍率500倍にて観察し、繊維断面中の島部の個数を数え、その島部の数を単繊維繊度で除して求めた。この測定は3本の割繊性複合繊維について行い、その平均値を用いた。
(割繊性評価)
各実施例で得た不織布を、5mm×5mmの大きさに切断し、両面テープで台に固定し、低温イオンスパッタリング装置(日本電子株式会社製、JFC−1100)を使用し、1200V−5mA、10分間の条件で、観察する側の不織布表面に金を蒸着させサンプルを作製した。走査電子顕微鏡(株式会社日立製作所製、S−3500N)にて100倍の倍率で観察した。5カ所の表面を観察し、割繊性は以下の基準で判定した。
○:図1のD部に示すように、繊維の原型を留めていないほど割繊している部分を有することが5つのサンプルの少なくとも1つに認められる場合
×:図1のE部に示すように、繊維の原型を留めていないほど割繊している部分を有さず、ほぼ完全に原型を留めていることが、5つのサンプル全てで認められる場合
(割繊された繊維の繊維幅(最大幅と最小幅))
前記割繊性評価と同様の方法でサンプルを準備した。作成した不織布を走査電子顕微鏡により倍率100倍で観察し、割繊部を選定した。この割繊部を1500倍で観察し、割繊した繊維のうち最も太い繊維と最も細い繊維を選定し、選定した繊維について8000倍拡大写真を撮影し、その繊維の幅を測定した。ここで、繊維幅とは繊維の長手方向に対し直角の幅方向の長さをいう。
この測定は10カ所の割繊部について行い、その平均値を用いた。
(拭き取り性)
サクラクレパス社製、マット水彩絵の具(あお)の原液と水とを、質量比で1:1に混合した水性汚れをパスツールピペットで吸い上げ、幅25mm、長さ75mm、厚さ1mm、質量(W)gのスライドガラスの端から10mm以上の内側に、パスツールピペットで1滴の量を付着させ、スライドグラスと水性汚れの合計の質量(W)gを測定した。スライドガラス上の水性汚れは直径約10mmの大きさであった。その後直ちに、2cm×2cmに切断した不織布全体に200gの荷重を載せ、前記不織布を、水性汚れの上を通るようにスライドガラス上を1m/minの速度で移送させながら、汚れを拭き取った。次いで、拭き取り後のスライドグラスの質量(W)gを測定した。拭き取られた水性汚れの質量割合を以下の式で算出し、得られた値から拭き取り性を求めた。
拭き取られた水性汚れの質量割合(%)=〔1−(W−W)/(W−W)〕×100
拭き取り性評価は、拭き取った汚れの質量割合(%)を、下記の基準で判定した。
5級:99%以上、4級:98%以上99% 未満、3級:97% 以上98%未満、 2級:96%以上97%未満、1級:96%未満
(相溶性の確認方法)
アクリロニトリル系重合体を固形分濃度が20質量%になるようにジメチルアセトアミドに混合し、80℃に加熱して溶解し200ccの溶液を作製する。また、もう一方の成分を固形分濃度が20質量%になるようにジメチルアセトアミドに混合し、80℃に加熱して溶解し200ccの溶液を作製する。前記2つの溶液を1つの容器に合わせ入れ、25℃の雰囲気下において、スリーワンモーター(iuchi株式会社製、SCR−100)で回転数600rpm、30分撹拌し混合溶液とする。前記混合溶液を、スライドガラスの上に約5g載せ、光学顕微鏡を使用し200倍の倍率で観察する。非相溶性であれば、界面が観察できる。
(実施例1)
成分Aとして、アクリロニトリル単位と酢酸ビニル単位が表1に示す組成割合になるように、公知の水系懸濁重合法によりアクリロニトリル系重合体(成分A1)を得た。前記成分A1をジメチルアセトアミド(溶剤C)に成分A1の質量比率が24質量%になるように混合し、温度80℃に加熱して成分A1が溶剤Cに溶解した溶液Pを得た。成分Bとして、平均酢化度55.2%のセルロースジアセテート(成分B1)をジメチルアセトアミド(溶剤C)に成分B1の質量比率が18質量%になるように混合し、80℃に加熱して成分B1が溶剤Cに溶解した溶液Qを得た。
成分A1と成分B1を質量比率が70/30となるように溶液Pと溶液Qとを混合し、成分A1と成分B1が均一に混ざるように撹拌混合して混合溶液を調製した。この混合溶液を、温度が40℃、ジメチルアセトアミドの濃度が35質量%の水溶液からなる凝固液中に、長辺長さと短辺長さの比である孔径比が10の長方形状の吐出孔から、吐出線速度が30m/分で吐出して凝固糸とし、沸水中で凝固糸中の溶剤を洗浄しながら3倍に延伸、油剤を付与し、さらに150℃で乾燥、緩和熱処理を施し、割繊性複合繊維を得た。得られた割繊性複合繊維を40mmの繊維長に切断した。
得られた割繊性複合繊維は、表2に示す通り、単繊維繊度が3.3dtex、繊維断面が扁平率7の扁平形状をなし、繊維断面においてアクリロニトリル系重合体が海部、セルロースジアセテートが島部の複合構造をなし、表3に示す通り、優れた割繊性を有するものであった。
40mmの繊維長に切断した割繊性複合繊維を梳毛カードに通してウェブを得た。このウェブを20m/分で移送されるネット上に載せた。吐出口直径が150μmの吐出口から、水圧10MPaの高圧柱状水流を移送されるウェブに向かって吐出し、ウェブに高圧柱状水流を当てた。前記吐出口からウェブまでの距離は30mmとした。ウェブ中の割繊性複合繊維を高圧柱状水流で割繊するとともに割繊性複合繊維を交絡した。その後、110℃3分間で乾燥して目付50g/mの不織布を得た。
この不織布は、割繊性複合繊維が割繊し、アクリロニトリル系重合体主体の極細の繊維とセルロースジアセテート主体の極細の繊維とが混在する割繊部を有し、表2に示すように、割繊した繊維は、繊維幅の最大幅が3.8μm、最小幅が0.02μmの極細の繊維からなる割繊部を有し、また、この不織布は、表3に示すように、極めて優れた拭き取り性を有するものであった。
(実施例2)
実施例1において、混合溶液中のアクリロニトリル系重合体(成分A1)とセルロースジアセテートと(成分B1)との質量比率を変更し、割繊性複合繊維中のアクリロニトリル系重合体(成分A1)とセルロースジアセテートと(成分B1)との質量比率を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして、割繊性複合繊維及び不織布を作製した。割繊性複合繊維、不織布の性状等は表2及び表3に示す通りであった。
(実施例3)
成分Bを、表1に示すポリビニルピロリドン(日本触媒株式会社製、PVP K−79)に変更した以外は、実施例1と同様にして、割繊性複合繊維及び不織布を作製した。割繊性複合繊維、不織布の性状等は表2及び表3に示す通りであった。
(実施例4)
成分Bを、表1に示すポリ塩化ビニル(三菱化学株式会社製、SG−1100)に変更した以外は、実施例1と同様にして、割繊性複合繊維及び不織布を作製した。割繊性複合繊維、不織布の性状等は表2及び表3に示す通りであった。
(実施例5〜7)
不織布中の割繊性複合繊維の含有率を表3に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして、割繊性複合繊維及び不織布を作製した。割繊性複合繊維、不織布の性状等は表2及び表3に示す通りであった。
不織布中の本発明の割繊性複合繊維以外の繊維には、単繊維繊度1.0dtex、繊維長40mmのアクリル繊維を使用した。
(実施例8)
紡糸の際の紡糸口金の吐出孔形状を変更し、繊維断面の扁平率が13の割繊性複合繊維を得た以外は、実施例1と同様にして、複割繊性合繊維及び不織布を作製した。紡糸の際の紡糸口金の吐出孔形状、得られた割繊性複合繊維の繊維断面の扁平率、割繊性、及び不織布の割繊部での割繊した繊維の最大幅と最小幅及び拭き取り性を表2及び表3に示す。
(比較例1〜3)
混合溶液中の成分A1のアクリロニトリル系重合体と成分B1のセルロースジアセテートの質量比率、紡糸口金の吐出孔形状を表2に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして、複合繊維及び不織布を作製した。比較例1〜3で得られた複合繊維は、いずれもその繊維断面が扁平状をなすものではなかった。比較例1〜3で得られた複合繊維の割繊性及び拭き取り性を表3に示すが、得られた複合繊維は、いずれも全く割繊していなかった。
(比較例4)
繊維中の成分Aのアクリロニトリル系重合体と成分Bのセルロースジアセテートの質量比率を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして、アクリル繊維及び不織布を作製した。得られたアクリル繊維の割繊性及び拭き取り性を表2に示すが、得られたアクリル繊維は、全く割繊していなかった。
本発明の割繊性複合繊維は、ウォータージェットによる繊維の交絡処理に使われるような高圧柱状水流程度の弱い外力で割繊し、かつ割繊後の繊維が極細であることで、不織布にした際に優れた拭き取り性を発揮することにより、布ライクでボリュウム感があり拭き取り性に優れた不織布の素材として有用なものであり、また本発明の不織布は、布ライクで拭き取り性に優れたワイピングクロスとして有用なものである。
また、本発明の割繊性複合繊維は、特別な紡糸方法を用いることなく、通常のアクリル繊維の製造方法と同様な湿式紡糸法で製造され、割繊も不織布の製造に用いられる高圧柱状水流による交絡処理の過程で行われることから、割繊性複合繊維も不織布もさらにはワイピングクロスも安価に得ることが可能なるものである。
D 本発明の不織布において複合繊維が繊維の原型を留めていないほど割繊している部分
E 本発明の不織布において複合繊維が繊維の原型を留めている部分

Claims (13)

  1. 成分Aが60質量%以上90質量%以下、成分Bが10質量%以上40質量%以下を含む繊維であって、成分Aと成分Bとは非相溶性であり、成分Aまたは成分Bはアクリロニトリル系重合体からなる成分であり、アクリロニトリル系重合体からなる成分に対して非相溶性である成分がセルロースアセテートまたはセルロースアセテートがアルカリ処理されたセルロースからなる成分であり、繊維軸に垂直な繊維断面の形状が扁平率3以上20以下の扁平形状であり、成分Aが海部、成分Bが島部である複合構造を有する割繊性複合繊維。
  2. 単繊維繊度が3dtex以上20dtex以下である請求項1に記載の割繊性複合繊維。
  3. 単繊維の繊維軸に垂直な繊維断面において、単位繊度当たりの島部の個数が60個/dtex以上200個/dtex以下であり、前記扁平形状の最大厚さが1μm以上10μm以下である請求項1または請求項2に記載の割繊性複合繊維。
  4. 単繊維伸度が10%以上50%以下である請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の割繊性複合繊維。
  5. アクリロニトリル系重合体である成分Aが溶剤Cに溶解した溶液と、成分Aと非相溶性であるセルロースアセテートからなる成分Bが溶剤Cに溶解した溶液とを、成分Aと成分Bとの質量比率A/Bが90/10〜60/40で混合して混合溶液とし、紡糸口金の吐出孔形状が長方形状であり、前記長方形状の長辺長さと短辺長さとの比である孔径比(長辺長さ/短辺長さ)が3以上20以下である吐出孔から、溶剤Cを含む水溶液中に前記混合溶液を吐出し、洗浄、延伸、乾燥緻密化、熱緩和処理、またはさらにアルカリ処理を施す割繊性複合繊維の製造方法。
  6. アクリロニトリル系重合体である成分Bが溶剤Cに溶解した溶液と、成分Bと非相溶性であるセルロースアセテートからなる成分Aが溶剤Cに溶解した溶液とを、成分Aと成分Bとの質量比率A/Bが90/10〜60/40で混合して混合溶液とし、紡糸口金の吐出孔形状が長方形状であり、前記長方形状の長辺長さと短辺長さとの比である孔径比(長辺長さ/短辺長さ)が3以上20以下である吐出孔から、溶剤Cを含む水溶液中に前記混合溶液を吐出し、洗浄、延伸、乾燥緻密化、熱緩和処理、またはさらにアルカリ処理を施す割繊性複合繊維の製造方法。
  7. 前記混合溶液の固形分濃度が15質量%以上30質量%以下であり、前記凝固液の溶剤Cの濃度が20質量%以上60質量%以下、温度が20℃以上60℃以下である請求項5または請求項6に記載の割繊性複合繊維の製造方法。
  8. 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の割繊性複合繊維を含有する不織布であって、前記割繊性複合繊維が割繊された割繊部を有し、前記割繊部は繊維幅が0.01μm以上1μm以下である極細の繊維の部分を有する不織布。
  9. 前記割繊性複合繊維の繊維長が25mm以上150mm以下であり、前記割繊性複合繊維の含有率が20質量%以上100質量%以下である請求項8に記載の不織布。
  10. 不織布表面の5mm×5mmの任意の範囲に割繊部を有する請求項8または請求項9に記載の不織布。
  11. 請求項8〜請求項10のいずれか一項に記載の不織布を得る不織布の製造方法であって、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の割繊性複合繊維を含むウェブに、吐出口から吐出された高圧柱状流体を当てて割繊性複合繊維を割繊処理し、前記高圧柱状流体の圧力が5MPa以上15MPa以下であり、前記高圧柱状流体の吐出口からウェブ表面までの距離が10mm以上100mm以下である不織布の製造方法。
  12. 前記高圧柱状流体を吐出する吐出口の直径が80μm以上200μm以下であり、割繊性複合繊維の割繊処理が行われるウェブの移送速度が5m/分以上200m/分以下である請求項11に記載の不織布の製造方法。
  13. 請求項8〜請求項10のいずれか一項に記載の不織布を含むワイピングクロス。
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