JP6417692B2 - はんだ組成物、はんだペースト、はんだ接合構造、及び電子機器 - Google Patents
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Cu粒子と、はんだ粒子とを含み、
前記はんだ粒子は、Biを含み、
前記Biの含有率は、前記Cu粒子及びはんだ粒子の全量に対して、0.1〜4.0質量%であることを特徴とする。
基板電極、電子素子電極、及びはんだ接合部を含み、
前記基板電極と前記電子素子電極とは、前記はんだ接合部により接合されており、
前記はんだ接合部は、本発明の前記はんだペーストから形成され、
前記Cu粒子と前記はんだとの界面には、前記Cu粒子と前記はんだの成分とのCu化合物相が形成されており、前記Cu粒子及び前記Cu化合物相の近傍にBiが存在することを特徴とする。
基板電極と電子素子電極とがはんだで接合されており、前記はんだの接合が、本発明の前記はんだ接合構造を含む事を特徴とする。
本発明のはんだ組成物は、前述の通り、Cu粒子と、はんだ粒子とを含む。ここでいう、「粒子」とは、例えば、粉(粉末)等をいう。
前記Cu粒子径の平均粒子径(以下、「平均粒子径」を、単に「粒子径」ということがある。)としては、特に制限されず、例えば、前記はんだ粒子の平均粒子径の0.5〜1.5倍である。Cu粒子径が、はんだ粒子径よりも1.5倍以下であれば、印刷時に印刷版の孔にCu粒子が入りやすい。また、Cu粒子径が、はんだ粒子径よりも0.5倍以上であれば、Cu粒子が、はんだ接合時にはんだ中に溶解しにくくなる。具体的には、例えば、はんだ組成物における前記はんだ粒子として、現状一般的に用いられている最大直径が35μmのはんだ粒子を用いる場合、前記Cu粒子としては、直径35μmのCu粒子を混練させて用いても良い。
前記はんだ粒子は、例えば、Sn基合金(はんだ合金)とBiとを含む。前記Biは、前記はんだ合金粒子中に含まれていてもよいし、前記はんだ合金とは別に、純金属のBi粒子もしくはBi合金粒子として含まれていても良い。前記はんだ粒子は、必要に応じて、その他の金属を含んでも良い。
前記Biの含有率は、前記Cu粒子及びはんだ粒子の全量に対して、0.1質量%〜4.0質量%である。
前記その他の金属としては、特に制限されず、例えば、Ag、Cu、Sb、In、Zn、Ni、Ge、Co、Fe等が挙げられる。
Vsol/(2.0×10−3)≦S×q≦Vsol/(0.5×10−3)・・・(1)
前記式(1)中、
前記Sは、Cu粒子の表面積を表し、S=4πr2(mm2)で表され、
前記rは、Cu粒子の半径を表し、
前記qは、はんだ組成物中のCu粒子数を表し、
前記Vsolは、はんだ組成物中に含まれるBiの体積を表し、前記Vsolは、下記式(2)で表される。
Vsol(mm3)=M/ρ・・・(2)
前記式(2)中、
Mは、はんだペースト中に含まれるBiの質量(g)を表し、
ρは、Biの密度を表す。すなわち、ρ=9.78×10−3(g/mm3)である。
Sn:7.37(g/cm3) 95.5mass%×7.37=703.83
Ag:10.49(g/cm3) 3.0mass%×10.49=31.47
Cu:8.94(g/cm3) 0.5mass%×8.94=4.47
Bi:9.78(g/cm3) 1.0mass%×9.78=9.78
749.55(=703.83+31.47+4.47+9.78)/100 = 7.50g/cm3となる。
次に、はんだバンプの体積を球として概算すれば、Vsol=4πr3/3=0.01413mm3となる。
これより、はんだバンプの質量は、Msol=0.01413×7.5×10-3=0.106×10-3(g)となる。
従って、はんだバンプ中のBiの質量は、1mass%であるから、
Mbi=1.06×10-6(g)となる。
よって、はんだ中に含まれるBiの体積は、
Vsol=Mbi/ρ=0.108×10-3 (mm3)となる。
一方、Cu粒子の半径rが17.5μmの場合、S=0.00385(mm2) だから、前記式(1)にSおよびVsolを代入すると、qは、下記式の範囲内となる。
14 ≦ q ≦ 56
従ってこの例の場合、Cu粒子の直径Φ35μmにおいては、Cu粒子の個数q=14個以上、56個以下にて調整すればよい。
以下、本発明のはんだペーストについて説明する。前記はんだペーストは、本発明の前記はんだ組成物を含む。
前記添加剤における、前記フラックス成分としては、特に制限されず、従来のものを使用できる。具体的には、例えば、接合信頼性の観点から熱硬化性樹脂を含有するものであればよく、前記熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂等が挙げられる。これらは、1種を単独で使用しても良いし、2種以上を併用しても良い。また、前記フラックス成分として、さらに溶剤、チクソ剤等を含んでも良い。
前記添加剤における、前記溶剤としては、特に制限されず、従来のものを使用できる。具体的には、例えば、メタノールなどのアルコール類、エチレングリコール系溶剤等が挙げられる。これらは、1種を単独で使用しても良いし、2種以上を併用しても良い。
前記添加剤における、前記チクソ剤としては、特に制限されず、従来のものを使用できる。具体的には、例えば、水添ヒマシ油、脂肪酸アマイド類等が挙げられる。これらは、1種を単独で使用しても良いし、2種以上を併用しても良い。
前記はんだペーストの製造方法は、特に制限されず、従来公知の製造方法に準じて良い。具体的には、例えば、前記はんだ組成物、必要な前記フラックス成分、及びCu粒子を加えたものを混練してはんだペーストを製造する。
以下、本発明のはんだ接合構造について、図1の模式図を用いて説明する。
前記基板電極及び電子素子電極としては、特に制限されず、従来公知のものを使用できる。
はんだ接合部1は、本発明の前記はんだ組成物を含む。同図(B)に、前記はんだ接合部の模式図を示す。同図(B)に示すように、本発明のはんだ接合構造においては、はんだ中にはCu粒子6が存在し、Cu粒子の周囲には、はんだ中のSnとCuSn化合物相7を形成している。製品動作時の熱による経時変化(時効効果)でCuSn化合物相7が成長するとSnが消費されるため、CuSn化合物相7周辺のSn濃度が低下する。これにより、Sn中に固溶していたBiが、Cu粒子およびCuSn化合物相の近傍に析出して存在する。これにより、基板電極2bもしくは電子素子電極3bとはんだ1との接合界面に生成される化合物相4の周囲に析出するBi5bは相対的に減少して、層状のBi5bの形成が抑制される。
以下、本発明のはんだ接合構造の製造方法の一例を示す。
以下、本発明の電子機器について図2を用いて説明する。
2b 基板電極
3b 電子素子電極
Claims (7)
- Cu粒子と、はんだ粒子とを含み、
前記はんだ粒子は、Sn基合金であり、
前記はんだ粒子は、Biを含み、
前記Biの含有率は、前記Cu粒子及びはんだ粒子の全量に対して、0.1質量%〜4.0質量%であり、
前記Cu粒子の平均粒子径は、前記はんだ粒子の平均粒子径の0.5倍〜1.5倍の範囲内であることを特徴とするはんだ組成物。 - Cu粒子と、はんだ粒子とを含み、
前記はんだ粒子は、Sn基合金であり、
前記はんだ粒子は、Biを含み、
前記Biの含有率は、前記Cu粒子及びはんだ粒子の全量に対して、0.1質量%〜4.0質量%であり、
前記Cu粒子の平均粒子径が、10〜100μmの範囲内であることを特徴とするはんだ組成物。 - Cu粒子と、はんだ粒子とを含み、
前記はんだ粒子は、Sn基合金であり、
前記はんだ粒子は、Biを含み、
前記Biの含有率は、前記Cu粒子及びはんだ粒子の全量に対して、0.1質量%〜4.0質量%であり、
前記Cu粒子及びBiが、下記式(1)を満たすことを特徴とするはんだ組成物。
V sol /(2.0×10 −3 )≦S×q≦V sol /(0.5×10 −3 )…(1)
(式(1)中、
V sol は、V sol =M(前記はんだ組成物中のBiの質量(g))/ρ(Biの密度:9.78×10 −3 (g/mm 3 ))で表され、
Sは、Cu粒子の表面積(mm 2 )であり、
qは、前記はんだ組成物中のCu粒子数である。) - 請求項1から3のいずれか一項に記載のはんだ組成物を含むことを特徴とするはんだペースト。
- 基板電極、電子素子電極、及びはんだ接合部を含み、
前記基板電極と前記電子素子電極とは、前記はんだ接合部により接合されており、
前記はんだ接合部は、請求項4記載のはんだペーストから形成され、
前記Cu粒子と前記はんだとの界面には、前記Cu粒子と前記はんだの成分とのCu化合物相が形成されており、前記Cu粒子及び前記Cu化合物相の近傍にBiが存在することを特徴とするはんだ接合構造。 - 前記Cu粒子及びCu化合物の近傍に存在するBiにおいて、あるCu粒子及びCu化合物の近傍に存在するBiが、他のCu粒子及びCu化合物の近傍に存在するBiと、互いに接触せず独立して存在している請求項5記載のはんだ接合構造。
- 基板電極と、電子素子電極とが、はんだで接合されており、前記はんだの接合が、請求項5又は6記載の接合構造を含むことを特徴とする電子機器。
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JP2014066888A JP6417692B2 (ja) | 2014-03-27 | 2014-03-27 | はんだ組成物、はんだペースト、はんだ接合構造、及び電子機器 |
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