JP6414686B2 - プレキャストコンクリート床板における接合構造 - Google Patents

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Description

本発明は、プレキャストコンクリート床板における接合構造に関する。
従来、床材として、プレキャストコンクリート製の床板(以下、単に「PC床板」という)を鉄骨梁によって下方から支持される構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。
このように鉄骨梁によってPC床板を支持する場合には、鉄骨梁の上フランジのフランジ上面にスタッド等の突起部材を設け、隣り合うPC床板同士の接合部分を後施工の現場打ちコンクリートとする接合構造とすることで、PC床板と鉄骨梁との地震力の伝達が可能な架構とすることが一般的となっている。
特開2011−122352号公報
しかしながら、上述したような従来のPC床板の構造では、以下のような問題があった。
すなわち、鉄骨梁とPC床板との接合部において、コンクリートを打設するといった手間と時間のかかる作業が必要となり、PC床板を使用することによる施工の簡易化の利点が損なわれてしまう。
また、このようなPC床板による床材の場合には、例えば床上のレイアウト変更等によって荷重条件に合せてPC床板の仕様を変更する場合や、床下の設備を変更する場合において、PC床板を取り外す場合がある。ところが、上述したように、スタッド等により鉄骨梁とPC床板との接合部、およびPC床板同士の接合部がコンクリートにより接合され、敷設される複数のPC床板および鉄骨梁が全体として一体的に設けられることから、PC床板の取り外しにかかる作業が困難、かつ大規模になるという問題があった。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、簡単な作業により施工することができ、かつプレキャストコンクリート床板の取り外しを容易に行うことができるプレキャストコンクリート床板における接合構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るプレキャストコンクリート床板における接合構造は、鉄骨梁又は支持柱の上面に位置する接合上面に載置させることにより接合されるプレキャストコンクリート床板における接合構造であって、前記接合上面には、前記プレキャストコンクリート床板の水平移動を規制する面材のみから形成される留め部材が面方向を上下方向に向けた状態で突設して設けられ、前記プレキャストコンクリート床板の下面側における隅角部には、前記留め部材に対して緩やかに嵌合される切欠部が設けられ、前記切欠部は、前記プレキャストコンクリート床板が前記留め部材に嵌合した状態において、前記留め部材に対して水平方向及び上方に間隔をあけた状態で配置され、前記留め部材との間の隙間に固化材が充填されていることを特徴としている。
本発明では、プレキャストコンクリート床板の切欠部を鉄骨梁の留め部材に嵌合させ、かつ切欠部との間の隙間に充填された固化材が硬化することによって、プレキャストコンクリート床板と、鉄骨梁又は支持柱とが位置決めされるとともに、水平移動が規制された状態で接合される。このとき、プレキャストコンクリート床板は、その隅角部で留め部材を介して鉄骨梁又は支持柱に一体的に接合した状態となる。このように、従来のようなコンクリートの打設を不要とした簡単な施工により、プレキャストコンクリート床板に作用する地震力などの水平力を鉄骨梁又は支持柱に伝達可能な仕口構造を構築することができる。
なお、鉄骨梁又は支持柱の接合上面に突設された留め部材にプレキャストコンクリート床板の切欠部を緩やかに隙間をもたせた状態で嵌合させることができ、切欠部と留め部材との間に形成される隙間の範囲でプレキャストコンクリート床板を移動させて位置合わせをすることが可能となる。そのため、プレキャストコンクリート床板の取り付け精度の向上を図ることができる。
また、留め部材は、縦横に隣接する4つのプレキャストコンクリート床板に共通する交点の位置に配置させることが可能となり、これら4つのプレキャストコンクリート床板で共有することができる。そのため、留め部材の数量の増加が抑えられ、施工が容易になる利点がある。
また、プレキャストコンクリート床板の隅角部と留め部材との密着による接合となるので、例えばジャッキ等を使用してプレキャストコンクリート床板(とくに隅角部)を下方から押し上げることで容易に取り外すことが可能である。つまり、プレキャストコンクリート床板の着脱が可能となるので、プレキャストコンクリート床板の設置後においても、自由に、かつ効率よくプレキャストコンクリート床板を交換することができ、多様な使用条件(荷重条件)に適合した床板を配置することができる。
さらに、床下の設備を変更したり、メンテナンス等をしたりする場合でも、一部又は全てのプレキャストコンクリート床板を取り外して作業を行うことができる。したがって、従来のように大掛かりな取り外し作業を行う必要が無く、効率的となる利点がある。
また、本発明に係るプレキャストコンクリート床板における接合構造は、前記接合上面には、敷きモルタルが敷設されていることが好ましい。
このように構成することで、鉄骨梁又は支持柱の接合上面全体にわたってプレキャストコンクリート床板を敷きモルタルを介して接合させることができるので、双方の密着性を高めることができる。
また、本発明に係るプレキャストコンクリート床板における接合構造は、前記留め部材は、周方向にわたって延在する筒状に形成され、該留め部材の筒部内には前記固化材が充填されていることが好ましい。
この場合には、筒状の留め部材の内部に充填される固化材を介してプレキャストコンクリート床板と、鉄骨梁又は支持柱の接合上面とがより強固に接合されるので、双方の密着性を高めることができる。
また、本発明に係るプレキャストコンクリート床板における接合構造は、前記接合上面は、前記支持柱の上面であることが好ましい。
この場合には、プレキャストコンクリート床板の四隅を支持柱で支持する構造となり、鉄骨梁を設けずに、プレキャストコンクリート床板の角部のみで床板に作用する地震力を支持柱に直接伝達することができる。
本発明のプレキャストコンクリート床板における接合構造によれば、簡単な作業により施工することができ、かつプレキャストコンクリート床板の取り外しを容易に行うことができる。
本発明の実施の形態による建物の構成を示した斜視図である。 図1に示すPC床板における接合構造の一部を拡大した斜視図である。 図2に示す接合構造の一部を示す平面図であって、PC床板を鉄骨梁に載置する前の状態を示す図である。 図3に示す鉄骨梁のフランジ上面における留め部材の拡大図である。 図4に示すA−A線矢視図である。 図5に示す鉄骨梁の留め部材とPC床板の切欠部との嵌合構造を示す拡大図である。 図4に示すB−B線矢視図である。 PC床板の構成を示す図であって、(a)は下方から見た平面図、(b)は側面図である。 本実施の形態の第1変形例による留め部材の構成を示す平面図であって、図4に対応する図である。 図9に示す留め部材とPC床板の切欠部との嵌合構造を示す側断面図である。 第1変形例によるPC床板の構成を示す図であって、(a)は下方から見た平面図、(b)は側面図である。 第2変形例による留め部材の構成を示す平面図であって、図9に対応する図である。 第3変形例による留め部材の構成を示す平面図であって、図9に対応する図である。
以下、本発明の実施の形態によるプレキャストコンクリート床板における接合構造について、図面に基づいて説明する。
図1及び図2に示すように、本実施の形態によるプレキャストコンクリート床板(以下、PC床板1という)は、例えば生産ラインを有する工場等の生産物を製造するため建物10において、室部Rの床材として構成されている。PC床板1の床下には、ピット部11が設けられている。
ここで、本実施の形態では、室部Rは平面視で長方形をなし、その幅方向(短辺方向)を横方向Xとし、長手方向を縦方向Yとして、以下説明する。
ピット部11は、底盤12と、側壁13とからなり、平面視で室部Rと略同等の広さを有するピット空間が設けられている。ピット部11には、底盤12上に立設され、横方向X及び縦方向Yのそれぞれの方向毎に一定の間隔をあけて配列された支持柱2と、支持柱2の上面2aに接合されて架設されるとともに、縦方向Yに沿って長手方向を向けて配列された鉄骨梁3と、が設けられている。
図3〜図7に示すように、支持柱2は、例えば鉄筋コンクリート(RC)製をなし断面視で正方形に形成され、底盤12に対して一体的にコンクリート打設されており、横方向X及び縦方向Yともに同一の間隔(図2に示すL1、L2)をもって配列されている。これら複数の支持柱2、2、…の上面2aは、それら全てが同一の高さ(レベル)になっている。
なお、支持柱2の寸法や配置間隔L1、L2は、PC床板1の形状、重量、このPC床板1上に走行、或いは設置される機器・設備の重量、及びピット部11の高さ等の条件に応じて適宜設定される。
そして、支持柱2の上面2aには、複数本(4本)のアンカーボルト21(図5参照)が埋設されている。図5および図7に示すように、支持柱2の上面2aには、無収縮モルタル24を介してベースプレート23が設けられている。鉄骨梁3は、下フランジ32がベースプレート23上に載置され、アンカーボルト21を使用してボルト締結により着脱可能に接合されている。
鉄骨梁3は、上下のフランジ31、32の幅寸法が支持柱2の辺寸法より小さいH形鋼が用いられ、長さ寸法が例えば支持柱2における3スパン分の長さ寸法となっている。つまり、鉄骨梁3は、支持柱2の配置間隔L1、L2(図2参照)が4mである場合に長さ寸法が12mとなる。なお、鉄骨梁3の長さに制限はなく、任意に設定することができる。
鉄骨梁3は、支持柱2の上面2aに対してボルト締結により着脱可能に固定されている。具体的には、図5に示すように、鉄骨梁3の下フランジ32に形成されるボルト穴(図示省略)に挿通させた支持柱2のアンカーボルト21にナット22で締め付けることで、鉄骨梁3が支持柱2上のベースプレート23に固定されている。そのため、鉄骨梁3は、支持柱2からナット22を取り外すことにより、長手方向の向きを例えば縦方向Yから横方向Xに変更することが可能となっている。
鉄骨梁3のフランジ上面31a(接合上面)には、鉄骨梁3の支持柱2上に位置する部分において、面方向を上下方向に向けた平面視で十字形状の留め部材33が突設されている。留め部材33は、縦方向Yに沿う縦材33aと、横方向Xに沿う横材33bとを交差させた平面視で十字状をなしている。留め部材33は、縦横に隣接する4つのPC床板1に共通する交点の位置に配置され、これら4つのPC床板1で共有される位置決め部材となっている。
PC床板1は、平面視で正方形をなし、一方の対向する側縁部に位置する支持端1a、1aの2辺がそれぞれ鉄骨梁3のフランジ上面31aに載置された2辺支持となっている。つまり、PC床板1は、複数が横方向X及び縦方向Yに隙間なく配設され、各支持端1aが鉄骨梁3の幅寸法の半分の領域に線状に載置して下方から支持されている。
図8に示すように、PC床板1の四隅の隅角部には、前述の留め部材33に対して緩やかに間隔をあけて嵌合可能する切欠部14が形成されている。切欠部14は、PC床板1の角部を形成する二面にわたって連続的に切り取られ、その切込み深さは少なくとも留め部材33の厚さ寸法の1/2より大きくなるように設定されている。このような寸法にしておくことで、図6に示すように、隣り合うPC床板1、1の切欠部14、14同士を対向させて形成される凹部を留め部材33に嵌合させることができ、PC床板1の水平方向の位置決めが行われることになる。
そして、留め部材33に切欠部14を嵌合させた状態において、切欠部14と留め部材33との間の隙間には例えば無収縮モルタル等のグラウト材7(固化材)が充填されている。
なお、PC床板1は、例えば現地で製造しても良いし、現地とは別の生産工場などで製造して現地に搬入するようにしても良い。
また、PC床板1には、図示しない設備の取り出し口や空調用の開口を配置することも可能である。
また、鉄骨梁3には、図4及び図5に示すように、上フランジ31のフランジ上面31aの幅方向の全体にわたって延在し、かつ鉄骨梁3の長さ方向に間隔をあけて配置されるスペーサ4と、スペーサ4、4同士の間に充填される無収縮モルタル等の敷きモルタル5と、を備えている。
スペーサ4は、PC床板1の自重によって圧縮変形するゴム製などの部材からなり、所定の厚さを有する断面視で矩形状をなしている。ここで、スペーサ4は、PC床板1の自重に伴う圧縮変形量(潰れ量)が小さいものが好ましい。スペーサ4の下面には、粘着性を有する貼着シール材(図示省略)が設けられており、鉄骨梁3のフランジ上面31aに貼着させることにより所定位置に固定されている。
なお、スペーサ4における鉄骨梁3の長さ方向の間隔は、PC床板1の荷重条件などに応じて適宜設定することができる。
敷きモルタル5は、フランジ上面31aにおけるスペーサ4、4同士の間に盛り付けられ、PC床板1の下面1bの支持端1aに密着される。
次に、上述した構成からなるプレキャストコンクリート床板における接合方法について、図面に基づいて詳細に説明する。
先ず、図1に示すように、ピット部11の底盤12上に複数の支持柱2、2、…をコンクリートを打設することにより構築する。このときの支持柱2は、底盤12において、横方向X及び縦方向Yのそれぞれの方向に沿って一定の間隔をあけて配置される。また、図5に示すように、支持柱2の上面2aには、アンカーボルト21を埋め込み、そのボルト先端側を上面2aから突設させておく。本実施の形態では、支持柱2毎に4本のアンカーボルト21が埋め込まれている。
そして、これとは別の工程で、例えば現場あるいは工場などにおいて、図3に示すように、鉄骨梁3のフランジ上面31aの所定位置に平面視で十字状の留め部材33を溶接により接合させておく。また、鉄骨梁3のフランジ上面31aの幅方向の全体にわたってスペーサ4を延在させるとともに、鉄骨梁3の長さ方向に間隔をあけて固着しておく。
次に、図5に示すように、支持柱2の上面2aに鉄骨梁3を固定する。具体的には、鉄骨梁3の下フランジ32を支持柱2の上面2aにから突出するアンカーボルト21に挿通させてナット22を締め付けて固定する。このとき、鉄骨梁3は、支持柱2に対してボルト締結により固定されているだけなので、取り付け、取り外しが容易な構造となっている。
そして、支持柱2上に鉄骨梁3を設置した後に、フランジ上面31aにおいて、スペーサ4、4同士の間の領域に敷きモルタル5を盛り付ける。このとき、敷きモルタル5の盛り付け高さがスペーサ4の厚さよりも高くなるように盛り付ける。
次いで、PC床板1の対向する支持端1a、1a(図3参照)をそれぞれ鉄骨梁3に配置されるスペーサ4上に載置する。このとき、PC床板1の切欠部14を留め部材33に嵌合させ、この嵌合状態で切欠部14と留め部材33との間に生じる隙間にグラウト材7を充填して硬化させる。
そして、スペーサ4はPC床板1の自重により所定量だけ圧縮変形した状態でPC床板1を下方より支持する。これにより、PC床板1の下面で敷きモルタル5を押し潰して密着した状態となり、PC床板1と鉄骨梁3とが敷きモルタル5を介して一体的に接合されることになる。
グラウト材7と敷きモルタル5が固化することにより、PC床板1の施工が完了となる。
なお、スペーサ4は、工場等で鉄骨梁3に留め部材33を固着する際に設けられるが、このタイミングで設けられる必要はない。例えば、現場において鉄骨梁3のフランジ上面31aに敷きモルタル5を盛り付ける際に、スペーサ4を配置するようにしておいても良い。
これにより複数のPC床板1、1、…が横方向X及び縦方向Yに隙間なく配列された床材が構築される。なお、構築されるピット部11内は、設備機器やインフラ供給スペースとして利用し、フレキシビリティの向上に寄与することができる。これにより、PC床板1上の床面に配置する設備を少なくすることができ、生産スペースを確保することができ、スペースの有効利用が可能となる。
次に、上述したプレキャストコンクリート床板における接合構造の作用について、図面に基づいて詳細に説明する。
本実施の形態では、図4に示すように、PC床板1の切欠部14を鉄骨梁3の留め部材33に嵌合させ、かつ切欠部14との間の隙間に充填されたグラウト材7が硬化することによって、PC床板1と、鉄骨梁3とが位置決めされるとともに、水平移動が規制された状態で接合される。このとき、PC床板1は、図3に示すように、その隅角部で留め部材33を介して鉄骨梁3に一体的に接合した状態となる。このように、従来のようなコンクリートの打設を不要とした簡単な施工により、PC床板1に作用する地震力などの水平力を鉄骨梁3に伝達可能な仕口構造を構築することができる。
なお、鉄骨梁3のフランジ上面31aに突設された留め部材33にPC床板1の切欠部14を緩やかに隙間をもたせた状態で嵌合させることができ、切欠部14と留め部材33との間に形成される隙間の範囲でPC床板1を移動させて位置合わせをすることが可能となる。そのため、PC床板1の取り付け精度の向上を図ることができる。
また、留め部材33は、縦横に隣接する4つのPC床板1に共通する交点の位置に配置させることが可能となり、これら4つのPC床板1で共有することができる。そのため、留め部材33の数量の増加が抑えられ、施工が容易になる利点がある。
また、PC床板1の隅角部と鉄骨梁3の留め部材33との密着による接合となるので、例えばジャッキ等を使用してPC床板1(とくに隅角部)を下方から押し上げることで容易に取り外すことが可能である。つまり、PC床板1の着脱が可能となるので、PC床板1の設置後においても、自由に、かつ効率よくPC床板1を交換することができ、多様な使用条件(荷重条件)に適合した床板を配置することができる。
さらに、床下の設備を変更したり、メンテナンス等をしたりする場合でも、一部又は全てのPC床板1を取り外して作業を行うことができる。したがって、従来のように大掛かりな取り外し作業を行う必要が無く、効率的となる利点がある。
また、本実施の形態では、鉄骨梁3のフランジ上面31aの全体にわたってPC床板1を敷きモルタル5を介して接合させることができるので、双方の密着性を高めることができる。
上述のように本実施の形態によるプレキャストコンクリート床板における接合構造では、簡単な作業により施工することができ、かつPC床板1の取り外しを容易に行うことができる。
以上、本発明によるプレキャストコンクリート床板における接合構造の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であり、また上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。
例えば、本実施の形態では、留め部材33の形状を平面視で十字状としているが、このような形状に限定されることはない。
また、本実施の形態では、1つの留め部材33で縦横に配列される4つのPC床板1の隅角部の切欠部14を同時に嵌合させる構成としているが、これに限らず、上記4つのPC床板1を各別に留め部材33に嵌合させる構成であってもよい。
例えば、図9〜図10に示す第1変形例のように、平面視で正方形状をなす留め部材33Aであってもよい。留め部材33Aは、周方向にわたって延在する筒状に形成され、この筒部33c内にはグラウト材7(固化材)が充填される。なお、図11(a)、(b)に示すように、この場合のPC床板1の下面側の隅角部に形成される切欠部14は、正方形状の留め部材33Aの角部に嵌合するように下面視で正方形状に切り欠かれている。
また、図12に示す第2変形例のように、平面視でひし形状で、かつ筒状の留め部材33Bであってもよい。さらに、図13に示す第3変形例のように、平面視で円形状で、かつ筒状の留め部材33Cであってもよい。そして、第2変形例、および第3変形例によるPC床板1の切欠部14もまた、それぞれの留め部材33B、33Cの形状に嵌合可能な形状に切り欠かれている。
上述した変形例のように筒状に形成された留め部材33A、33B、33Cの場合には、筒部33c内に充填されるグラウト材7を介してPC床板1と、鉄骨梁3のフランジ上面31aとがより強固に接合されるので、双方の密着性を高めることができる。
また、本実施の形態では、支持柱2の上面2aに鉄骨梁3を配置し、その鉄骨梁3の上フランジ31のフランジ上面31aにPC床板1を接合する構成としているが、鉄骨梁3を省略した構成としてもよい。すなわち、支持柱2の上面2aをPC床板1が載置される接合上面としてもよい。
この場合には、PC床板1の四隅を支持柱2で支持する構造となり、鉄骨梁3を設けずに、PC床板1の角部のみで床板に作用する地震力を支持柱2に直接伝達することができる。
また、本実施の形態ではスペーサ4と敷きモルタル5を鉄骨梁3のフランジ上面31aに設けているが、これらスペーサ4や敷きモルタル5を省略してPC床板1を鉄骨梁3に直接載置させるようにしてもよい。要は、PC床板1が鉄骨梁3に載置され、留め部材33によってPC床板1の水平移動が規制される構成であればよいのである。
また、鉄骨梁3と支持柱2の固定方法として、支持柱2に埋め込まれたアンカーボルト21を使用したボルト締結としているが、これに限定されることはなく、着脱可能であれば他の固定手段を採用することも可能である。
1 PC床板(プレキャストコンクリート床板)
1a 支持端
2 支持柱
2a 上面
3 鉄骨梁
4 スペーサ
5 敷きモルタル
7 グラウト材(固化材)
10 建物
14 切欠部
11 ピット部
31 上フランジ
31a フランジ上面(接合上面)
33、33A、33B、33C 留め部材
X 横方向
Y 縦方向

Claims (4)

  1. 鉄骨梁又は支持柱の上面に位置する接合上面に載置させることにより接合されるプレキャストコンクリート床板における接合構造であって、
    前記接合上面には、前記プレキャストコンクリート床板の水平移動を規制する面材のみから形成される留め部材が面方向を上下方向に向けた状態で突設して設けられ、
    前記プレキャストコンクリート床板の下面側における隅角部には、前記留め部材に対して緩やかに嵌合される切欠部が設けられ、
    前記切欠部は、前記プレキャストコンクリート床板が前記留め部材に嵌合した状態において、前記留め部材に対して水平方向及び上方に間隔をあけた状態で配置され、前記留め部材との間の隙間に固化材が充填されていることを特徴とするプレキャストコンクリート床板における接合構造。
  2. 前記接合上面には、敷きモルタルが敷設されていることを特徴とする請求項1に記載のプレキャストコンクリート床板における接合構造。
  3. 前記留め部材は、周方向にわたって延在する筒状に形成され、
    該留め部材の筒部内には前記固化材が充填されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のプレキャストコンクリート床板における接合構造。
  4. 前記接合上面は、前記支持柱の上面であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のプレキャストコンクリート床板における接合構造。
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