JP6414168B2 - 仮締め工具 - Google Patents

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Description

本発明は仮締め工具に関し、特に、ワークの被螺合部に螺合部材を仮締めする仮締め工具に関する。
一般的に、工具を用いてワークの被螺合部に螺合部材(ボルト及びナット等)を本締めする前に、被螺合部に螺合部材を仮締めする。このように被螺合部に螺合部材を仮締めする際には、従来は手作業で行われていたが、仮締めの効率化を図るために、仮締め工具が用いられている。
例えば、特許文献1は、複数の螺合部材を同時に仮締めできる多軸仮締め工具を開示している。特許文献1にかかる多軸仮締め工具は、複数のソケットを備え、工具本体に入力する回転力により複数のソケットを回転駆動して、複数のソケットに係合した複数の螺合部材に対して同時に回転力を付与する。ソケットは、磁性体からなり回転軸の一端部に支持される螺合部材と係合する係合部と、係合部に隣接して配置される磁着力を有する磁石とを備える。
特開2013−000871号公報
特許文献1にかかる技術では、ソケットに螺合部材を挿入しようとする際に、螺合部材の角部が係合部に干渉してしまい、適切にソケットに螺合部材を挿入できないおそれがある。この問題を解決するために、ソケットを円筒形状として、その内面部に複数のピンを設けてそのピンを螺合部材の角部に係合させることで、螺合部材を回転させて被螺合部に螺合部材を螺合させるといった構成が考えられる。しかしながら、この構成であっても、ソケットに螺合部材を挿入する際に螺合部材の角部がピンに干渉するおそれがある。したがって、効率的に仮締めを行うことができないおそれがある。
本発明は、効率的に仮締めを行うことが可能な仮締め工具を提供する。
本発明にかかる仮締め工具は、ワークの被螺合部に螺合部材を仮締めする仮締め工具であって、工具本体と、前記工具本体に設置されたツマミと、前記工具本体に回転可能に支持され、前記螺合部材が挿入される少なくとも1つの円筒形状のソケットと、前記ツマミに入力された回転駆動力を前記ソケットに伝達する伝達機構と、前記ソケットの内面部に前記ソケットの底部から開口部に向かって延びるように配置された複数のピンと、前記ソケットの底部に設置された2個のマグネットとを有し、前記ピンの側面の少なくとも一部は、前記ソケットの内面部から前記ソケットの中心軸の側に張り出しており、前記ソケットに前記螺合部材が挿入された状態で前記ソケットが回転したときに、前記ピンの前記張り出した部分が前記螺合部材の角部に突き当たることで、前記螺合部材が回転して前記被螺合部に螺合し、前記マグネットは、前記ソケットの中心軸を中心とし前記螺合部材の前記角部が形成された外周部に外接する円の半径を半径とする仮想円の外側に、前記マグネットの中心が位置するように配置され、前記マグネットは、前記ソケットを前記開口部の側から見たときに前記ピンと重ならない位置に配置されている。
マグネットが上記のように配置されていることで、螺合部材がソケットに挿入されるときに、螺合部材は、螺合部材の角部がピンを避けるように回転しながら、マグネットに吸着する。これにより、ソケットに螺合部材を挿入する際に螺合部材の角部がピンに干渉することが抑制される。したがって、本発明にかかる仮締め工具は、効率的に仮締めを行うことが可能である。
また、好ましくは、前記2個のマグネットは、磁極の向きが互いに異なるように設置されている。
このように構成されていることで、ソケットに挿入された螺合部材に他の部品が吸着することが防止される。したがって、ソケットに挿入された螺合部材のみの取り付けを行うことが可能となる。
また、好ましくは、前記2個のマグネットは、磁極の向きが互いに同じとなるように設置されている。
このように構成されていることで、ソケットに挿入された螺合部材に他の部品が吸着される。したがって、ソケットに挿入された螺合部材だけでない複数の部品の取り付けを行うことが可能となる。
また、好ましくは、前記ソケットの底部から前記ピンの先端までの長さは、仮締めの際に必要とされる前記螺合部材の締め量に応じて定められている。
このように構成されていることで、螺合部材の仮締めを必要な締め量だけ行ったときに、ピンが螺合部材から離れるので、これ以上、螺合部材が被螺合部にねじ込まれることが防止される。したがって、仮締めの際の螺合部材の締め過ぎを抑制することが可能となる。
また、好ましくは、前記ソケットの前記開口部の近傍は、前記開口部に向かって前記ソケットの内径が大きくなるように形成されている。
このように構成されていることで、螺合部材をソケットに容易に挿入することが可能となる。
また、好ましくは、前記ピンの先端はテーパ形状に形成されている。
このように構成されていることで、ソケットに螺合部材を挿入する際に、仮に螺合部材がピンの先端に接触したとしても、螺合部材は容易にピンを避けることが可能となる。
本発明によれば、効率的に仮締めを行うことが可能な仮締め工具を提供できる。
実施の形態1にかかる仮締め工具の適用対象となるワークを示す図である。 実施の形態1にかかる仮締め工具の適用対象となるワークを示す図である。 実施の形態1にかかる仮締め工具を示す図である。 実施の形態1にかかる仮締め工具を示す図である。 実施の形態1にかかるソケットを示す斜視図である。 実施の形態1にかかるソケットを示す断面図である。 実施の形態1にかかるソケットを開口部の側から見た平面図である。 実施の形態1にかかるソケットにボルトを挿入し易いことを説明するための図である。 実施の形態1にかかるソケットにボルトを挿入し易いことを説明するための図である。 実施の形態1にかかるソケットに設けられたピンについて説明するための図である。 実施の形態1にかかるソケットに設けられたピンについて説明するための図である。 実施の形態1にかかるソケットに設けられたマグネットの配置について説明するための図である。 実施の形態1にかかるソケットに設けられたマグネットの配置について説明するための図である。 実施の形態1にかかるソケットにボルトを挿入するときのボルトの挙動を示す図である。 実施の形態1にかかるソケットにボルトを挿入するときのボルトの挙動を示す図である。 実施の形態1にかかるソケットにマグネットを取り付ける方法を説明するための図である。 実施の形態1にかかるソケットにマグネットを取り付ける方法を説明するための図である。 実施の形態1にかかる仮締め工具の工具本体をソケットが設けられた側から見た図である。 実施の形態1にかかる仮締め工具を用いた仮締め方法を示すフローチャートである。 実施の形態1にかかる仮締め工具を用いた仮締め方法を説明するための図である。 実施の形態1にかかる仮締め工具を用いた仮締め方法を説明するための図である。 実施の形態1にかかる仮締め工具を用いた仮締め方法を説明するための図である。 実施の形態1にかかる仮締め工具を用いた仮締め方法を説明するための図である。 実施の形態1にかかる仮締め工具を用いた仮締め方法を説明するための図である。 第1の比較例について説明するための図である。 第2の比較例について説明するための図である。 第2の比較例について説明するための図である。 第2の比較例について説明するための図である。 第2の比較例について説明するための図である。 実施の形態2にかかるソケットを示す図である。 実施の形態2にかかるソケットにボルトが挿入された状態を示す図である。 実施の形態3にかかるソケットを示す図である。 実施の形態3にかかるソケットにボルトが挿入された状態を示す図である。 実施の形態3にかかるソケットの適用例を示す図である。 ピンの数が3本である場合のソケットを示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。但し、本発明が以下の実施の形態に限定されるわけではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。
(実施の形態1)
図1及び図2は、実施の形態1にかかる仮締め工具の適用対象となるワーク80を示す図である。ワーク80は、図1に示す状態から図2に示す状態に、キャリパー90がアクスルのキャリア82にセットされて構成される。その際、キャリパー90の雌ネジ部92(被螺合部)がキャリア82の貫通穴84と位置合わせされる。そして、実施の形態1にかかる仮締め工具を用いて、ボルト(螺合部材)が雌ネジ部92に螺合され、仮締めされる。また、キャリパー90には、ブラケット96が設けられている。
図3及び図4は、実施の形態1にかかる仮締め工具1を示す図である。図3は、仮締め工具1の斜視図であり、図4は、仮締め工具1の側面図である。仮締め工具1は、工具本体2と、ツマミ4と、伝達機構6と、ソケット10と、ピン20と、マグネット30とを有する。工具本体2は、板状に形成されている。ツマミ4は、工具本体2に回転可能に設置されている。ソケット10は、円筒形状に形成されており、工具本体2に回転可能に支持されている。後述するように、伝達機構6は、歯車及び回転軸で構成されている。歯車及び回転軸の数は、ソケット10の数に対応している。
作業者がツマミ4を指で把持して回転させると、伝達機構6を介してソケット10が回転する。つまり、伝達機構6は、ツマミ4に入力された回転駆動力をソケット10に伝達する。伝達機構6は、ツマミ4に固定された歯車6aと、歯車6aと噛み合う歯車6bと、歯車6bと噛み合う歯車6cと、歯車6cの中心に固定された回転軸6dを有する。回転軸6dの先端は、ソケット10に固定されている。
ツマミ4の回転に伴って歯車6aが回転し、歯車6aの回転によって歯車6bが回転し、歯車6bの回転によって歯車6cが回転する。これにより、回転軸6dが回転するので、ソケット10も回転する。このようにして、ツマミ4に入力された回転駆動力が、伝達機構6を介してソケット10に伝達される。
ソケット10には、略円柱形状の複数のピン20と、略円筒形状の2個のマグネット30とが設けられている。ピン20及びマグネット30については後述する。ソケット10の開口部10aからボルトが挿入される。このとき、マグネット30の磁力によって、ボルトがマグネット30に吸着する。これによって、ボルト70がソケット10から脱落することを防止できる。
図5は、実施の形態1にかかるソケット10を示す斜視図である。図5は、ソケット10を開口部10aの側から見た図である。また、図6は、実施の形態1にかかるソケット10を示す断面図である。また、図7は、実施の形態1にかかるソケット10を開口部10aの側から見た平面図である。なお、図6及び図7には、ボルト70が示されている。ここで、本実施の形態では、ボルト70は六角ボルトであるが、ボルト70はこれに限られない。
ソケット10は、底部10bと内面部10cとを有する。これらの底部10bと内面部10cとで形成される収容部12に、ボルト70の頭部72(ボルトの外周部)が収容される。ピン20は、内面部10cに設けられている。本実施の形態では、2本のピン20が、内面部10cにおいて向かい合う位置に設けられている。つまり、2本のピン20は、ソケット10の中心軸10dに対して反対側に位置している。好ましくは、2本のピン20は、中心軸10dに対して対称となる位置に配置されている。
また、後述するように、ピン20の側面の少なくとも一部は、内面部10cから中心軸10dの側に張り出している。これにより、仮締めの際にソケット10を回転させると、ピン20の張り出した部分がボルト70の頭部72の角部74に突き当たる。このようにピン20が角部74に引っ掛かる(係合する)ことによってボルト70が回転するので、ボルト70が雌ネジ部92に螺合することができる。詳しくは後述する。
マグネット30は、ソケット10の底部10bに設置されている。2個のマグネット30は、ソケット10の中心軸10dに対して互いに反対側に位置している。好ましくは、2個のマグネット30は、ソケット10の中心軸10dに対して対称となる位置に配置されている。
ここで、ソケット10を開口部10aの側から見たときに、2個のマグネット30は、2本のピン20と重ならない位置に配置されている。言い換えると、ソケット10の中心軸10dを中心とした円を仮定した場合、2個のマグネット30は、マグネット30の位相がピン20の位相と同じとならないように、配置されている。図7に示す例では、上側のマグネット30の位相を0°とし時計回りを正とすると、右側のピン20の位相は90°であり、下側のマグネット30の位相は180°であり、左側のピン20の位相は270°である。マグネット30をこのような配置とすることで、ソケット10にボルト70を挿入しようとするときに、ボルト70の頭部72の角部74がピン20に干渉することを抑制することが可能となる。詳しくは後述する。
図8及び図9は、実施の形態1にかかるソケット10にボルト70を挿入し易いことを説明するための図である。図8は、ソケット10を開口部10aの側から見た平面図であり、図9は、ソケット10を側面の側から見た断面図である。なお、図8及び図9では、ピン20及びマグネット30は省略されている。
図8及び図9に示すように、ソケット10の内径Dsは、ボルト70の頭部72の径Dh(頭部72において互いに対角の位置にある2つの角部74の距離)よりも少し大きい。内径Dsは、頭部72の径Dh及びピン20の径などに応じて適宜定められる。また、ソケット10の開口部10aの近傍には、収容部12の端部12aから開口部10aに向かってソケット10の内径が大きくなるような斜面10eが設けられている。このように、開口部10aの近傍に斜面10eが設けられ、さらに内径Dsが頭部72の径Dhよりも大きいので、ボルト70を収容部12に容易に挿入することが可能となる。
図10及び図11は、実施の形態1にかかるソケット10に設けられたピン20について説明するための図である。なお、図10及び図11では、マグネット30は省略されている。ピン20は、底部10bから開口部10aに向かって延びるように配置されている。また、上述したように、ピン20の側面20aの少なくとも一部は、ソケット10の中心軸10dの側に張り出している。これにより、図11に示すように、ソケット10が矢印Aで示すように回転すると、ピン20の張り出した側面20aがボルト70の頭部72の角部74に引っ掛かる。したがって、ソケット10の回転に伴ってボルト70も回転することができる。
また、好ましくは、ピン20の先端20bは、テーパ形状に形成されている。また、ソケット10の底部10bからピン20が突き出た長さである出代Dp(底部10bからピン20の先端20bまでの距離)は、後述するように、ボルト70の締め量及びマグネット30の磁力等に応じて、適宜定められ得る。
図12及び図13は、実施の形態1にかかるソケット10に設けられたマグネット30の配置について説明するための図である。図12に示すように、ソケット10の底部10bにおいて、ソケット10の中心軸10dを中心とし、ボルト70の頭部72に外接する円の半径を半径とする仮想円32を想定する。このとき、マグネット30は、マグネット30の中心30cが仮想円32の外側に位置するように配置される。このような配置とすることで、ソケット10の収容部12にボルト70の頭部72が挿入されるときに、図13に示すように、マグネット30の磁力によって、対向する2つの角部74が、それぞれ、対向する2個のマグネット30の中心30cに向く。このように、ソケット10の収容部12にボルト70の頭部72が挿入されるときの頭部72の向きが安定する。そして、上述したように、マグネット30は、マグネット30の位相がピン20の位相と同じとならないように配置されているので、ボルト70の角部74は、ピン20と干渉しない。これにより、効率的に仮締めを行うことが可能となる。
さらに、2個のマグネット30の磁力が等しければ、ボルト70の頭部72は、ボルト70の中心軸70cがソケット10の中心軸10dに一致する方向に移動する。したがって、ボルト70の中心軸70cがソケット10の中心軸10dからずれることが抑制される。これにより、仮締めの際の不具合が抑制されるので、さらに効率的に仮締めを行うことが可能となる。
なお、マグネット30の中心30cが仮想円32の外側に位置するように配置されることで角部74がマグネット30の中心30cに向く理由は、以下の2つが考えられる。1つ目の理由は、マグネット30の磁力は、マグネット30の中心において最も強くなるので、角部74がマグネット30の中心に引き付けられるからである。2つ目の理由は、角部74がマグネット30の中心30cに向くときに、頭部72とマグネット30とが接する面積が最大となるので、角部74がマグネット30の中心30cに向く場合に、これらの対向する角部74それぞれに加えられる磁力が釣り合ってボルト70が安定するからである。
図14及び図15は、実施の形態1にかかるソケット10にボルト70を挿入するときのボルト70の挙動を示す図である。図14は、ソケット10の側面から見た断面図であり、図15は、ソケット10の開口部10aの側から見た平面図である。なお、図15では、6個の角部74を区別するため、角部74を、角部74A,74B,74C,74D,74E,74Fと示している。また、図15の(a)は、図14の(a)及び(b)に示す状態の平面図であり、図15の(b)は、図14の(c)に示す状態の平面図である。
図14の(a)及び図15の(a)で示すように、ボルト70及びソケット10が、ボルト70の角部74(角部74A及び角部74D)がピン20と対向するような位置関係であったとする。このとき、図14の(b)の矢印Bで示すようにソケット10をボルト70に近づける。すると、図14の(c)の矢印Cで示すように、マグネット30の磁力によって、ボルト70は、ソケット10の底部10bに引き寄せられる。
この場合、仮にボルト70が中心軸70cの周りに回転しなければ、角部74A及び角部74Dはピン20と干渉する。しかしながら、本実施の形態では、図12及び図13を用いて説明したようにマグネット30が配置されているので、図14の(c)の矢印Dで示すように、対向する2つの角部74(角部74B及び角部74E、又は、角部74C及び角部74F)がマグネット30の中心30cに向くように、ボルト70が中心軸70cの周りに回転する。なお、図15の(a)において時計回りにボルト70が回転するときは、(b)に示すように対向する2つの角部74B及び角部74Eがマグネット30の中心30cに向く。一方、図15の(a)において反時計回りにボルト70が回転するときは、対向する2つの角部74C及び角部74Fがマグネット30の中心30cに向く。
このとき、図7を用いて説明したように、マグネット30はマグネット30の位相がピン20の位相と同じとならないように配置されているので、ボルト70は、角部74(角部74A及び角部74D)がピン20を避けるようにして回転する。したがって、角部74がピン20と干渉することが抑制される。なお、仮に角部74がピン20と接触したとしても、ピン20の先端20bはテーパ形状となっているので、角部74(頭部72)は容易にピン20を避けることができる。つまり、ピン20の先端20bに接触した角部74は、テーパ形状となっているピン20の先端20bの斜面に沿って、容易に収容部12に案内される。
そして、図15の(b)に示すように、ボルト70は、対向する2つの角部74(図15の例では角部74B及び角部74E)がマグネット30の中心30cに向くようにして、ソケット10の収容部12の内部で安定する。このようにして、本実施の形態においては、ソケット10にボルト70を挿入したときに、ボルト70の姿勢を安定させることが可能となる。したがって、効率的に仮締めを行うことが可能となる。さらに、2つのマグネット30の磁力が同じであれば、ソケット10の中心軸10dにボルト70の中心軸70cが合うように、ソケット10の収容部12の内部でボルト70が安定する。したがって、さらに効率的に仮締めを行うことが可能となる。
図16及び図17は、実施の形態1にかかるソケット10にマグネット30を取り付ける方法を説明するための図である。図17の(a)は、ソケット10の断面図であり、(b)は、ソケット10を開口部10aの側から見た平面図である。図16及び図17では、ピン20は省略されている。図16に示すように、ソケット10には、2つのマグネット取付穴14が設けられている。
マグネット取付穴14は、ソケット10の上端部10tから底部10bまで設けられている。マグネット取付穴14の内径は、マグネット30の径と略等しい。2つのマグネット取付穴14は、ソケット10の中心軸10dに対して互いに反対側に位置している。好ましくは、2つのマグネット取付穴14は、ソケット10の中心軸10dに対して対称となる位置にそれぞれ設けられている。
ここで、マグネット取付穴14の全体がソケット10の底部10bで貫通しているわけではない。マグネット取付穴14の一部が内面部10cよりも外側にあることによって、マグネット30が開口部10aの側に脱落することを防止する抜け防止部14aが形成されている。これにより、図17に示すように、ソケット10の上端部10tからマグネット30をマグネット取付穴14に挿入すると、マグネット30が抜け防止部14aに引っ掛かる。これによって、マグネット30が開口部10aの側に脱落することを防止することができる。
図18は、実施の形態1にかかる仮締め工具1の工具本体2をソケット10が設けられた側から見た図である。工具本体2には、ボルト70を雌ネジ部92に仮締めする際に仮締め工具1とワーク80(キャリパー90)との位置決めを行うための位置決め溝2aが設けられている。位置決め溝2aは、キャリパー90のブラケット96の形状に対応して形成されている。つまり、ボルト70を雌ネジ部92に仮締めする際に、位置決め溝2aにブラケット96が挿入されることとなる。これにより、仮締め工具1とワーク80との位置決めを行うことができる。
さらに、後述するように、ボルト70を雌ネジ部92に仮締めする際に、位置決め溝2aの溝底2bにブラケット96が突き当たることで、ボルト70の締め過ぎを防止することができる。なお、本実施の形態においては、位置決め溝2aは、ブラケット96に対して仮締め工具1がどの向きでも位置決めが可能であるように、線対称及び点対称に4本設けられている。しかしながら、位置決め溝2aの数は任意であってもよい。
次に、実施の形態1にかかる仮締め工具1を用いた仮締め方法について説明する。
図19は、実施の形態1にかかる仮締め工具1を用いた仮締め方法を示すフローチャートである。また、図20〜図24は、実施の形態1にかかる仮締め工具1を用いた仮締め方法を説明するための図である。
まず、仮締め工具1をワーク80にセットする(ステップS12)。このとき、図20に示すように、仮締め工具1を、ブラケット96が位置決め溝2aに対向し、ボルト70の先端が雌ネジ部92に対向するような位置から、図21に示すように、仮締め工具1を、ボルト70の先端が雌ネジ部92の入口に突き当たるように、仮締め工具1をワーク80にセットする。この時点では、ブラケット96は位置決め溝2aには挿入されているが、ブラケット96の上端96aは溝底2bには突き当たっていない。したがって、仮締め工具1は、ボルト70の先端でワーク80に支持されている。なお、図6、図7、図14(c)及び図15(b)で示されるように、ボルト70は、ソケット10の内部で、対向する2つの角部74がマグネット30の中心30cに向き、ソケット10の中心軸10dにボルト70の中心軸70cが合うような状態となっている。
次に、作業者は、ツマミ4を回す(ステップS14)。これにより、伝達機構6を介してソケット10が回転するので、上述したように、ソケット10に設けられたピン20によって、ボルト70が回転する(ステップS16)。ボルト70が回転すると、ボルト70は雌ネジ部92に螺合するので、ボルト70は、徐々に雌ネジ部92に進入し、下降していく。これに伴い、矢印Eで示すように、仮締め工具1も下降する。
そして、作業者がさらにツマミ4を回すことによってボルト70が回転し、図22に示すようにブラケット96の上端96aが位置決め溝2aの溝底2bに突き当たると、仮締め工具1は、下降を停止する(ステップS18)。これにより、仮締め工具1は、位置決め溝2aにおいて、ワーク80に指示されることとなる。このとき、ボルト70の頭部72は、図6等に示すように、ソケット10の底部10bに接触したままである。そして、作業者がさらにツマミ4を回すと、ピン20によってボルト70は回転するので、ボルト70は雌ネジ部92の内部に下降する。しかしながら、仮締め工具1自身は、ブラケット96の上端96aが位置決め溝2aの溝底2bに突き当たっていることにより下降しないので、図23に示すように、ボルト70がマグネット30から離れる(ステップS20)。
この状態であっても、ピン20はボルト70の頭部72(角部74)と接触しているので、作業者がさらにツマミ4を回すことによって、ボルト70は回転し、雌ネジ部92の内部にさらに下降していく。そして、ピン20の先端20bよりも頭部72の上端が下降すると、図24に示すように、ピン20は頭部72と接触しなくなる。したがって、ピン20は、これ以上、ボルト70を回転させることができなくなるので、ボルト70の回転が停止する(ステップS22)。これにより、ソケット10が空回りするので、作業者がツマミ4を回す負荷が軽くなる。したがって、作業者は、仮締めが終了したことを把握することができる。さらに、必要とされる締め量だけボルト70が締め付けられたときにピン20がボルト70から外れるので、ボルト70の締め過ぎを防止することが可能となる。
ここで、ピン20の出代Dp(図10)について説明する。ピン20の出代Dpが短いと、図19に示した仮締め方法において、あまりボルト70が雌ネジ部92の内部に下降しないで、ピン20が頭部72から離れることとなる(S22)。したがって、この場合、ボルト70のねじ込み量つまり締め量は小さくなる。一方、ピン20の出代Dpが長いと、ボルト70が雌ネジ部92の内部に深く下降したあとで、ピン20が頭部72から離れることとなる(S22)。したがって、この場合、ボルト70のねじ込み量つまり締め量は大きくなる。したがって、出代Dpを調整することによって、仮締めの際のボルト70の締め量を調整することができる。
また、マグネット30の磁力が強い場合、図14の(c)において、ボルト70の頭部72がマグネット30(底部10b)から遠い位置であっても、ボルト70は、角部74がピン20を避けるように回転する。したがって、この場合は、ピン20の出代Dpが長くても、ボルト70の頭部72はピン20と干渉しない。一方、マグネット30の磁力が弱い場合、図14の(c)において、ボルト70の頭部72がマグネット30(底部10b)に近づかないと、ボルト70は、角部74がピン20を避けるように回転しない。したがって、この場合は、ボルト70の頭部72がピン20と干渉することを避けるために、ピン20の出代Dpを短くする必要がある。したがって、マグネット30の磁力に応じて、ピン20の出代Dpを調整する必要がある。
(比較例)
次に、比較例について説明する。
図25は、第1の比較例について説明するための図である。第1の比較例にかかるソケット110は、内面が六角形状である六角ソケットである。そして、ソケット110の底部110bの中央に、1個のマグネット30が設けられている。ソケット110の内面の六角形の大きさは、ボルト70の頭部72の六角形の大きさよりも少し大きい。また、ソケット110の内面の六角形それぞれの角が、係合部120(120A〜120F)を形成している。ボルト70がソケット110に挿入されたときに、ボルト70の角部74A〜74Fが、それぞれ、係合部120A〜120Fと係合する。そして、その状態のままソケット110が回転することで、ボルト70が回転する。
このようなソケット110を採用すると、ソケット110にボルト70を挿入しようとしたときに、ボルト70の角部74がソケット110に干渉してしまうおそれがある。また、ボルト70がソケット110に挿入された場合であっても、マグネット30が1個のときは、ソケット110の中心軸110dとボルト70の中心軸70cとがずれるおそれがある。図25に示す例では、係合部120Dと角部74Dとの間の間隔G1、及び、係合部120Eと角部74Eとの間の間隔G2が大きくなっている。このような状態でソケット110を回転させた場合、角部74D及び角部74Eがそれぞれ係合部120D及び係合部120Eに係合せずに、ボルト70が回転することとなる。これによって、ボルト70は、ソケット110の中心軸10dの周りに回転せずに振れて回転してしまう。言い換えると、ボルト70が回転すると、ボルト70の中心軸70cは、常にソケット10の中心軸10dと一致しているわけではなく、ソケット10の中心軸70cの周りを回る円を描くようになる。この場合、仮締めの際に作業者が受ける負荷が大きくなってしまう。
これに対し、実施の形態1にかかる仮締め工具1は、ソケット10にボルト70を挿入した際に、ソケット10の中心軸10dとボルト70の中心軸70cとがずれることが抑制されるように構成されている。したがって、ボルト70はソケット110の中心軸10dの周りに回転することが可能となる。さらに、実施の形態1にかかるソケット10は、円筒形状に形成されているので、ソケット10にボルト70を挿入するときにボルト70の角部74がソケット10に干渉することが抑制される。したがって、実施の形態1にかかる仮締め工具1を用いることによって、効率的に仮締めを行うことが可能となる。
図26〜図29は、第2の比較例について説明するための図である。第2の比較例では、図26に示すように、2個のマグネット30が、ソケット10の中心軸10dを中心とし、ボルト70の頭部72に内接する円の半径を半径とする仮想円34の上にマグネット30の中心30cが位置するように配置されている。その他の構成については、実施の形態1にかかるソケット10と同様である。
第2の比較例のような構成では、図27〜図29に示すように、ボルト70の頭部72がマグネット30に吸着しようとするときの頭部72の向きにばらつきが生じる。つまり、図27に示すような状態となる場合もあれば、図28に示すような状態となる場合もあれば、図29に示すような状態となる場合もある。
図27に示すように、対向する2つの角部74が、それぞれ、対向する2個のマグネット30の中心30cの近傍にある状態であれば、図13に示した状態と同様であるので、図14の(c)で示したように、角部74はピン20に干渉しない。しかしながら、図28に示すように角部74がマグネット30の中心30cの近傍にない場合、又は図29に示すように頭部72の平面部76がマグネット30の中心30cの上に位置する場合では、角部74がピン20と干渉するおそれがある。したがって、ボルト70をソケット10の内部に挿入することが困難となるおそれがある。
これに対し、実施の形態1にかかる仮締め工具1は、図14の(c)で示したように、ボルト70をソケット10に挿入する際に、ボルト70の頭部72が、角部74がピン20を避けるようにして回転する。したがって、角部74がピン20と干渉することが抑制される。したがって、実施の形態1にかかる仮締め工具1を用いることによって、効率的に仮締めを行うことが可能となる。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2について説明する。実施の形態1では、マグネット30の磁極については言及しておらず、任意としている。これに対し、実施の形態2にかかるソケット10では、2個のマグネット30の磁極の向きが定められている。
図30は、実施の形態2にかかるソケット10を示す図である。実施の形態2にかかるソケット10では、一方のマグネット30(図30の左側のマグネット30)は、S極面30Sを下側(開口部10aの側)とし、N極面30Nを上側としている。一方、他方のマグネット30(図30の右側のマグネット30)は、N極面30Nを下側(開口部10aの側)とし、S極面30Sを上側としている。つまり、実施の形態2にかかるソケット10では、2個のマグネット30は、磁極の向きが互いに異なるように配置されている。
図31は、実施の形態2にかかるソケット10にボルト70が挿入された状態を示す図である。(a)に示すようにソケット10にボルト70が挿入された状態である場合、ソケット10に挿入されたボルト70内で、N極面30NからS極面30Sに磁界が発生している。これにより、ソケット10に挿入されたボルト70による磁力が遮断される。したがって、(b)に示すように、ボルト等の部品が収容された部品箱にボルト70を入れても、(c)に示すように、ソケット10に挿入されたボルト70には、他の部品は吸着されない。
このように、実施の形態2にかかるソケット10を用いると、1つの部品(ボルト70)のみが、ソケット10によって吸着される。言い換えると、ソケット10に挿入されたボルト70等の部品に他の部品が吸着することを抑制できる。したがって、実施の形態2にかかるソケット10は、ソケット10に挿入されたボルト70等の部品に他の部品を吸着させないことが望まれる場合に、有効である。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3について説明する。実施の形態3では、2個のマグネット30の磁極の向きが実施の形態2とは異なる。
図32は、実施の形態3にかかるソケット10を示す図である。実施の形態3にかかるソケット10では、2個のマグネット30の両方について、N極面30Nを下側(開口部10aの側)とし、S極面30Sを上側としている。つまり、実施の形態3にかかるソケット10では、2個のマグネット30は、磁極の向きが互いに同じとなるように配置されている。
図33は、実施の形態3にかかるソケット10にボルト70が挿入された状態を示す図である。(a)に示すようにソケット10にボルト70が挿入された状態である場合、ソケット10に挿入されたボルト70は、頭部72の側のN極面30Nによって磁化される。これにより、ソケット10に挿入されたボルト70の先端70aから磁界が発生する。したがって、(b)に示すようにボルト等の部品が収容された部品箱にボルト70を入れると、(c)に示すように、ソケット10に挿入されたボルト70に、他の部品70Xが吸着される。
このように、実施の形態3にかかるソケット10を用いると、ソケット10に挿入されたボルト70だけでなく、他の部品も、ソケット10によって吸着される。したがって、実施の形態3にかかるソケット10は、ソケット10に挿入されたボルト70等の部品に他の部品を吸着させることが望まれる場合に、有効である。なお、上述した例では、2個のマグネット30のN極面30Nがソケット10の開口部10aの側を向いているとしたが、2個のマグネット30のS極面30Sがソケット10の開口部10aの側を向いていてもよい。
図34は、実施の形態3にかかるソケット10の適用例を示す図である。まず、(a)に示すようにソケット10をボルト70に近づけて、ボルト70をマグネット30に吸着させる。これにより、ボルト70がソケット10に挿入される。次に、(b)に示すように、ソケット10に挿入されたボルト70をワッシャ98に近づけると、(c)に示すように、ワッシャ98が、磁化されたボルト70に吸着される。これにより、ボルト70の頭部72の下側にワッシャ98が取り付けられる。したがって、ボルト70の仮締め工程をより効率化することが可能となる。
(変形例)
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、上述した実施の形態にかかる仮締め工具1は、2個のソケット10を備えているが、ソケット10の数は2個に限定されない。ソケット10の数は、1個であってもよいし、3個以上であってもよい。なお、ソケット10の数が多い多軸仮締め工具である場合に、より効率的に仮締めを行うことが必要となるので、ソケット10の数が多い場合であるほど、本実施の形態にかかる仮締め工具1は有効である。
また、上述した実施の形態では、ピン20の数は2本としたが、ピン20の数は2本に限られない。ピン20の数は、複数であって、ボルト70の頭部72の角部74の数に応じて、適宜定められ得る。ボルト70が六角ボルトである場合、ピン20の数は、2本又は3本であってもよい。
図35は、ピン20の数が3本である場合のソケット10を示す図である。図35は、ソケット10を開口部10aの側から見た図である。3本のピン20(20A〜20C)は、ソケット10の中心軸10dを中心とした正三角形の頂点に位置している。そして、この場合であっても、2個のマグネット30は、3本のピン20と重ならない位置に配置されている。言い換えると、この場合であっても、ソケット10の中心軸10dを中心とした円を仮定した場合に、マグネット30の位相が、ピン20の位相と同じとならないようになっている。
図35に示す例では、上側のピン20Aの位相を0°とし時計回りを正とすると、右下のピン20Bの位相は60°であり、左下のピン20Cの位相は120°である。また、右側のマグネット30の位相は90°であり、左側のマグネット30の位相は270°である。したがって、この場合であっても、ソケット10にボルト70を挿入しようとするときに、ボルト70の頭部72の角部74がピン20に干渉することを抑制することが可能となる。
また、上述した実施の形態では、被螺合部が雌ネジ部92であり、螺合部材がボルトであるが、これに限定されない。被螺合部がボルト(例えば、スタッドボルト)であり、螺合部材がナットであってもよい。なお、螺合部材がナットである場合、ナットの外面が、外周部に対応する。
また、2個のマグネット30の磁力は互いに同じであることが望ましいが、厳密に同じである必要はない。2個のマグネット30の磁力が異なる場合、磁力の強いマグネット30とソケット10の中心軸10dとの距離を、磁力の弱いマグネット30とソケット10の中心軸10dとの距離よりも大きくすればよい。これにより、2個のマグネット30の磁力が異なっていても、ボルト70がソケット10に挿入されたときにボルト70の中心軸70cがソケット10の中心軸70cから離れることが抑制される。しかしながら、2個のマグネット30の磁力を同じとすることで、2つのマグネット30をソケット10の中心軸10dに対して対称の位置に配置できるので、ソケット10を容易に製作することができる。
また、上述した実施の形態においては、工具本体2には、ブラケット96が係合する位置決め溝2aが形成されているが、このような構成に限られない。ワーク80に位置決めの基準となるような他の部材があれば、その部材と係合するような何らかの位置決め部材が、工具本体2に設けられていればよい。
1・・・仮締め工具、2・・・工具本体、2a・・・位置決め溝、2b・・・溝底、4・・・ツマミ、6・・・伝達機構、10・・・ソケット、10a・・・開口部、10b・・・底部、10c・・・内面部、10d・・・中心軸、10e・・・斜面、10t・・・上端部、12・・・収容部、14・・・マグネット取付穴、14a・・・抜け防止部、20・・・ピン、20a・・・側面、20b・・・先端、30・・・マグネット、30N・・・N極面、30S・・・S極面、32・・・仮想円、70・・・ボルト、70a・・・先端、70c・・・中心軸、72・・・頭部、74・・・角部、80・・・ワーク、92・・・雌ネジ部

Claims (6)

  1. ワークの被螺合部に螺合部材を仮締めする仮締め工具であって、
    工具本体と、
    前記工具本体に設置されたツマミと、
    前記工具本体に回転可能に支持され、前記螺合部材が挿入される少なくとも1つの円筒形状のソケットと、
    前記ツマミに入力された回転駆動力を前記ソケットに伝達する伝達機構と、
    前記ソケットの内面部に前記ソケットの底部から開口部に向かって延びるように配置された複数のピンと、
    前記ソケットの底部に設置された2個のマグネットと
    を有し、
    前記ピンの側面の少なくとも一部は、前記ソケットの内面部から前記ソケットの中心軸の側に張り出しており、前記ソケットに前記螺合部材が挿入された状態で前記ソケットが回転したときに、前記ピンの前記張り出した部分が前記螺合部材の角部に突き当たることで、前記螺合部材が回転して前記被螺合部に螺合し、
    前記マグネットは、前記ソケットの中心軸を中心とし前記螺合部材の前記角部が形成された外周部に外接する円の半径を半径とする仮想円の外側に、前記マグネットの中心が位置するように配置され、
    前記マグネットは、前記ソケットを前記開口部の側から見たときに前記ピンと重ならない位置に配置されている
    仮締め工具。
  2. 前記2個のマグネットは、磁極の向きが互いに異なるように設置されている
    請求項1に記載の仮締め工具。
  3. 前記2個のマグネットは、磁極の向きが互いに同じとなるように設置されている
    請求項1に記載の仮締め工具。
  4. 前記ソケットの底部から前記ピンの先端までの長さは、仮締めの際に必要とされる前記螺合部材の締め量に応じて定められている
    請求項1から3のいずれか1項に記載の仮締め工具。
  5. 前記ソケットの前記開口部の近傍は、前記開口部に向かって前記ソケットの内径が大きくなるように形成されている
    請求項1から4のいずれか1項に記載の仮締め工具。
  6. 前記ピンの先端はテーパ形状に形成されている
    請求項1から5のいずれか1項に記載の仮締め工具。
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