JP6413938B2 - 半導体基板の評価方法 - Google Patents
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例えば、固体撮像素子では微量の金属不純物原子が白キズ不良などとして影響する。この微量の金属不純物の影響を簡単な接合構造で測定できれば、ウェーハの高品質化、ひいてはデバイスの高性能化に貢献することが可能となる。
このように同じドーパントを用いることで、より簡便にウェル中のEOR欠陥領域を形成することができる。
本発明の半導体基板の評価方法では、このような接合リーク電流評価を好適に行うことができる。
上記の範囲の測定温度で、発生電流を測定することで、接合リーク電流評価を行う際の金属不純物に対する測定感度をより確実に向上させることができる。
なお、ウェル濃度(注入ドーズ量)が低すぎると、基板抵抗の影響を受けてしまい、安定した測定が困難となる場合もあるので、ドーズ量は5×1011atoms/cm2以上とすることが好ましい。
この場合、pn接合に逆方向電圧を印加して空乏層中に生じる発生電流を測定することができる。このような接合リーク電流評価を好適に行うことができる。
また、発生電流を測定する際の測定温度を20℃以上、40℃以下とすることが好ましい。上記の範囲の測定温度で、発生電流を測定することで、接合リーク電流評価を行う際の金属不純物に対する測定感度を確実に向上させることができる。
このとき、接合リーク電流評価の際に空乏層3が形成される領域(図2参照)に作り込まれたEOR欠陥に、半導体基板4に含まれる微量金属不純物がゲッタリングされているので、金属不純物に対する測定感度を向上させることができる。
評価対象の半導体基板として、抵抗率10Ω・cmのボロンドープされた直径200mmのp型シリコンウェーハを2枚準備した。一方のシリコンウェーハは、ウェーハライフタイムが100μsecのシリコンウェーハであり、他方のシリコンウェーハはウェーハライフタイムが300μsecのシリコンウェーハである。ここで、ウェーハライフタイムが異なるということは、シリコンウェーハ中に含まれる金属不純物の量が異なることを意味する。
次に、Pyro雰囲気で1000℃90分の熱処理により200nmの酸化膜を形成した。この後、レジストを塗布し、フォトリソグラフィーによりレジストパターンを形成した。今回はレジストとして、ネガレジストを選択した。このレジスト付きウェーハに対してバッファードHF溶液により酸化膜エッチングを行った。その後、硫酸過酸化水素混合液を用いてレジストを除去し、RCA洗浄を行った。
このウェーハにドーズ量2×1012atoms/cm2、加速電圧55、80、100、125keVでボロンをイオン注入して、4層のイオン注入層を形成した。これによりp型のウェルが形成された。このときのボロン濃度プロファイルを図5に示す。1000℃、窒素雰囲気下で回復アニールを行った後、リンガラスを塗布拡散し、リンを表面より拡散することで、n型の拡散層を形成し、pn接合を形成した。
実施例1と同様にして評価対象の半導体基板を準備し、実施例1と同様にしてpn接合を形成した。ただし、ウェル形成時のボロン注入は、ドーズ量9×1012atoms/cm2、加速電圧55keVで注入後に、ドーズ量2×1012atoms/cm2、加速電圧80、100、125keVでイオン注入し、4層のイオン注入層を形成した。このときのボロン濃度プロファイルを図6に示す。
実施例1と同様にして評価対象の半導体基板を準備し、実施例1と同様にしてpn接合を形成した。ただし、ウェル形成時のボロン注入は、ドーズ量1.8×1013atoms/cm2、加速電圧55keVで注入後に、ドーズ量2×1012atoms/cm2、加速電圧80、100、125keVでイオン注入し、4層のイオン注入層を形成した。このときのボロン濃度プロファイルを図7に示す
実施例1と同様にして評価対象の半導体基板を準備し、実施例1と同様にしてpn接合を形成した。ただし、ウェル形成時のボロン注入は、ドーズ量2×1012atoms/cm2、加速電圧55keVでイオン注入し、イオン注入層を1層のみ形成した。
また、実施例1―3の間で比較すると、初段のドーズ量を増加させるほど、ウェーハライフタイムに対する接合リーク電流値の感度が向上しており、すなわち、初段のドーズ量を増加させるほど、金属不純物に対する感度が向上している。
5…拡散層、 6…チャネルストップ層、 7…電極、 8…電流計、 9…電源。
Claims (4)
- 半導体基板の主表面に第1の導電型を有するウェルを形成する工程と、
熱処理を行う工程と、
前記ウェル中に、前記第1の導電型の逆導電型である第2の導電型を有する拡散層を形成し、pn接合を形成する工程と、
前記pn接合の接合リーク電流評価を行う工程と
を有し、
前記ウェルを形成する工程において、異なる加速電圧で2回以上のイオン注入を行い、前記ウェル中の前記拡散層の直下であって前記接合リーク電流評価の際に空乏層が形成される領域にEOR欠陥を作り込み、
前記熱処理を行う工程において、前記半導体基板に含まれる微量金属不純物を前記EOR欠陥にゲッタリングさせ、
前記接合リーク電流評価により、前記微量金属不純物の評価を行うことを特徴とする半導体基板の評価方法。 - 前記ウェルを形成する工程において、同じドーパントを用いて異なる加速電圧で2回以上のイオン注入を行うことを特徴とする請求項1に記載の半導体基板の評価方法。
- 前記接合リーク電流評価を行う工程において、前記pn接合に逆方向電圧を印加して空乏層中に生じる発生電流を測定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導体基板の評価方法。
- 前記発生電流を測定する際の測定温度を20℃以上、40℃以下とすることを特徴とする請求項3に記載の半導体基板の評価方法。
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