JP6412748B2 - 自動二輪車用空気入りタイヤ - Google Patents
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Description
本発明の自動二輪車用空気入りタイヤは、トレッド踏面に複数のブロックが配置され、前記トレッド踏面の展開幅をタイヤ幅方向に6等分した際の、タイヤ赤道面に最も近い2つの領域をセンター領域とし、タイヤ幅方向最外側の2つの領域をそれぞれショルダー領域とし、前記センター領域と前記ショルダー領域との間に位置する2つの領域をそれぞれ中間領域とするとき、前記センター領域に、タイヤ周方向に連続して延びる周方向溝が形成され、前記トレッド踏面の展開視において、前記周方向溝により区画されてタイヤ幅方向に隣接する前記ブロック間のタイヤ幅方向の離間距離をW、前記トレッド踏面の幅をTとするとき、関係式、0.05≦W/T≦0.2を満たすことを特徴とするものである。
本発明の自動二輪車用空気入りタイヤによれば、トラクション性能及びコーナリンググリップ性能を向上させることができる。
比S/Tを上記の範囲とすることにより、トラクション性能及びコーナリンググリップ性能を向上させることができる。
また、「タイヤ周方向の位相を揃えて」とは、トレッド踏面の展開視で、一の列の全てのセンターブロックについて、当該一の列のセンターブロックの重心位置と、当該一の列にタイヤ幅方向に隣接する他の列のセンターブロックの重心位置とが、タイヤ周方向に離間する最小距離が10mm以下であることをいうものとする。
さらに、「内挿される部分」とは、図2に示すように、上記各側壁がなす線同士の端点間をそれぞれ直線で結んでなる、1つの閉じた線により囲まれる部分を意味するものとする。
なお、本発明では、側方ブロック7bのタイヤ幅方向の長さ(トレッド踏面の展開視において、当該側方ブロック7bの寸法をタイヤ幅方向に沿って測定した際に最大長さとなる部分の長さ)をW2とするとき、関係式、0.07≦W2/T≦0.25、を満たすことが好ましい。比W2/Tを0.07以上とすることにより、側方ブロック7bの耐久性を確保することができ、一方で、比W2/Tを0.25以下とすることにより、泥はけ性を確保して、トラクション性能及びコーナリンググリップ性能を向上させることができるからである。
なお、図1に示すように、幅広ブロック7aのブロック高さH(トレッド踏面4aの法線方向の高さ)は、当該幅広ブロック7aを区画する周方向溝12の溝深さ(最大深さ)Dに等しい。
以下、本実施形態の自動二輪車用空気入りタイヤの作用効果について説明する。
以上のように、本実施形態の自動二輪車用空気入りタイヤによれば、トラクション性能及びコーナリンググリップ性能を向上させることができる。
比S/Tを20(mm)以上とすることにより、大きな面積の溝のみからなる部分を確保して、泥はけ性をより向上させて、トラクション性能及びコーナリンググリップ性能をさらに向上させることができ、一方で、比S/Tを40(mm)以下とすることにより、センターブロック7aの面積を確保して、トラクション性能及びコーナリンググリップ性能をさらに向上させることができるからである。
少なくとも中間領域Mに跨る幅広ブロック7aのタイヤ幅方向長さW1について、比W1/Lが1.5以上、且つ、比W1/Tが0.2以上とすることにより、中間領域Mにおいてタイヤ周方向に対するエッジ成分を確保してトラクション性能をさらに向上させることができ、一方で、比W1/Lを5.5以下、且つ、比W1/Tを0.4以下とすることにより、泥はけ性をさらに向上させてトラクション性能及びコーナリンググリップ性能をさらに向上させることができるからである。そして、かような幅広ブロック7aのタイヤ幅方向中心よりタイヤ幅方向外側に凹部9を設けることにより、幅広ブロック7aのタイヤ幅方向中心よりタイヤ幅方向外側位置での剛性を緩和してコーナリンググリップ性能をさらに向上させることができるからである。
なお、図示例では、凹部(周方向細溝)9は、その全体が幅広ブロック7aのタイヤ幅方向中心よりタイヤ幅方向外側に位置しており、凹部(周方向細溝)8は、その一部が幅広ブロック7aのタイヤ幅方向中心よりタイヤ幅方向外側に位置している。
なお、周方向細溝8、9について、「タイヤ周方向に延びる」とは、タイヤ周方向に連続して延びていればよく、必ずしもタイヤ周方向に対して0°の角度で延びている必要はない。
なお、「深さh1、h2」は、周方向細溝の最大深さをいうものとする。
ここで、「突起のタイヤ周方向長さ」とは、トレッド踏面の展開視において、当該突起の寸法をタイヤ周方向に沿って測定した際に最大長さとなる部分の長さをいうものとし、「突起のタイヤ幅方向長さ」トレッド踏面の展開視において、当該突起の寸法をタイヤ幅方向に沿って測定した際に最大長さとなる部分の長さをいうものとする。
なお、「幅広ブロックの高さH」は、当該幅広ブロックを区画する溝のうち、最も溝深さが深い溝の最大深さの値をいうものとする。
10≦H≦19、且つ、10≦H´≦19
を満たすことが好ましい。
高さH及び高さH´を10mm以上とすることにより、トラクション性能をより一層確保することができ、一方で、高さH及び高さH´を19mm以下とすることにより、幅広ブロック7a及び側方ブロック7bの耐久性をより一層確保することができるからである。
なお、「側方ブロックの高さH´」は、当該側方ブロックを区画する溝のうち、最も溝深さが深い溝の最大深さの値をいうものとする。
上記各タイヤを装着した車両で不整地のテストコースを実車走行したときのトラクション性能をライダーの官能評価により評価した。評価結果は、比較例1を100とする指数で相対評価し、数値が大きい程、トラクション性能が優れていることを示す。
<コーナリンググリップ性能>
上記各タイヤを装着した車両で不整地のテストコースを実車走行したときのコーナリンググリップ性能をライダーの官能評価により評価した。評価結果は、比較例1を100とする指数で相対評価し、数値が大きい程、コーナリンググリップ性能が優れていることを示す。
これらの評価結果をタイヤの諸元とともに以下の表1に示している。
2 ビード部
2a ビードコア
3 サイドウォール部
4 トレッド部
4a トレッド踏面
5 カーカス
6 ベルト
7 ブロック
7a 幅広ブロック
7b 側方ブロック
8 周方向細溝(凹部)
9 周方向細溝(凹部)
10 突起
11 突起周縁凹部
12 周方向溝
13 周方向溝
CL タイヤ赤道面
TE トレッド端
Claims (10)
- トレッド踏面に複数のブロックが配置された自動二輪車用空気入りタイヤであって、
前記トレッド踏面の展開幅をタイヤ幅方向に6等分した際の、タイヤ赤道面に最も近い2つの領域をセンター領域とし、タイヤ幅方向最外側の2つの領域をそれぞれショルダー領域とし、前記センター領域と前記ショルダー領域との間に位置する2つの領域をそれぞれ中間領域とするとき、
前記センター領域に、タイヤ周方向に連続して延びる周方向溝が形成され、
前記トレッド踏面の展開視において、前記周方向溝により区画されてタイヤ幅方向に隣接する前記ブロック間のタイヤ幅方向の離間距離をW、前記トレッド踏面の幅をTとするとき、関係式、
0.05≦W/T≦0.2
を満たし、
前記周方向溝により区画されてタイヤ幅方向に隣接する前記ブロックに、少なくとも1つの凹部が形成されたことを特徴とする、自動二輪車用空気入りタイヤ。 - 少なくとも前記センター領域に跨るブロックであるセンターブロックがタイヤ周方向に配列されたセンターブロック列がタイヤ周方向の位相を揃えて複数列形成され、
前記センターブロック列の各々は、少なくとも前記中間領域まで跨る、タイヤ幅方向の長さがタイヤ周方向の長さより長い幅広ブロックを少なくとも1つ含み、
少なくとも前記ショルダー領域に跨る側方ブロックからなる側方ブロック列が形成され、
前記センターブロックと前記側方ブロックとは、タイヤ幅方向に投影した際に、互いに重なる部分を有しないように、タイヤ周方向に位相差を設けて配置されており、
前記トレッド踏面の展開視において、タイヤ周方向に隣接する前記センターブロックのうちタイヤ周方向一方側の前記センターブロックのタイヤ周方向他方側の側壁がなす線と、タイヤ周方向他方側の前記センターブロックのタイヤ周方向一方側の側壁がなす線と、前記側方ブロックのタイヤ幅方向内側の側壁がなす線と、により内挿される部分の面積をS(mm2)とするとき、関係式、
20(mm)≦S/T≦40(mm)
を満たす、請求項1に記載の自動二輪車用空気入りタイヤ。 - 前記凹部は、周方向細溝であり、又は、幅方向細溝であり、又は、前記トレッド踏面の展開視で円形又は多角形の形状を有する、請求項1又は2に記載の自動二輪車用空気入りタイヤ。
- 前記幅広ブロックに突起が形成されてなる、請求項2に記載の自動二輪車用空気入りタイヤ。
- 前記側方ブロックの寸法をタイヤ幅方向に沿って測定した際に最大長さとなる部分の長さをW2とするとき、関係式、
0.07≦W2/T≦0.25
を満たす、請求項2に記載の自動二輪車用空気入りタイヤ。 - 前記幅広ブロックのタイヤ周方向長さをL、前記幅広ブロックのタイヤ幅方向長さをW1とするとき、関係式、
1.5≦W1/L≦5.5、且つ、0.2≦W1/T≦0.4
を満たす、請求項2に記載の自動二輪車用空気入りタイヤ。 - 前記凹部は、タイヤ周方向に連続して延びる周方向細溝である、請求項3に記載の自動二輪車用空気入りタイヤ。
- 前記周方向細溝を2本有する、請求項7に記載の自動二輪車用空気入りタイヤ。
- 前記2本の周方向細溝のうち、タイヤ幅方向外側に位置する前記周方向細溝の深さをh1とし、タイヤ幅方向内側に位置する前記周方向細溝の深さをh2とするとき、
h1<h2
を満たす、請求項8に記載の自動二輪車用空気入りタイヤ。 - 前記幅広ブロックの高さをHとするとき、
h1/H≦0.5、且つ、h2/H≦0.8
を満たす、請求項9に記載の自動二輪車用空気入りタイヤ。
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