JP6412022B2 - エンドミルおよび切削加工物の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、エンドミルおよび切削加工物の製造方法に関する。
エンドミルは、ワークの溝削りや片削りなどに利用されているが、切削によって発生する切屑をスムーズに排出する必要がある。例えば、特許文献1では、アルミ系等の延性の高いワークを加工する際に、切屑がエンドミル本体にからみついて、切屑が詰まってしまうという問題に対し、すくい面に3本以上の多数条のブレーカ溝を設けて、すくい面からの切屑離れを改善することが記載されている。
特開2011−110655号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたエンドミルでは、多数条のブレーカ溝の形状では、切刃の数が3つ以上と多くなると、切屑排出溝の容量が小さくなり、ブレーカ溝の切屑を分断する効果が弱くなるという問題があり、特に、切込量を大きくした場合に、切屑がブレーカ溝を乗り越えてしまって、ブレーカ溝がブレーカとして機能しなくなり、切屑排出性が低下して切削長が短くなるという問題があった。
一実施形態のエンドミルは、回転中心軸を有するエンドミル本体と、該エンドミル本体の先端側に設けられた3つ以上の底刃と、該底刃の後方に設けられた外周刃と、該外周刃間にそれぞれ設けられた切屑排出溝と、該切屑排出溝を挟んで前記外周刃の対岸に位置するヒールとを備えている。前記回転中心軸に直交する横断面において、前記切屑排出溝は、前記外周刃及び前記ヒールの間であって、前記外周刃から前記ヒールに向かって延びる線及び前記ヒールから前記外周刃に向かって延びる線とが交わる部分に位置し、前記回転中心軸から最も離れて位置する頂部を有する突起と、前記頂部及び前記外周刃の間であって、前記頂部及び前記外周刃から離れて位置する、曲率半径がRで示される第1凹曲線と、前記頂部及び前記ヒールの間であって、前記頂部及び前記ヒールから離れて位置する、曲率半径がrで示される第2凹曲線とを有している。前記回転中心軸を中心として前記切屑排出溝に内接する仮想円を円cとしたとき、前記円cから前記外周刃までの距離Hに対する前記円cから前記突起の前記までの距離hの比(h/H)が0.1〜0.4倍である。そして、曲率半径が前記Rである前記第1凹曲線を前記ヒール側に延ばした仮想線を第1円弧、前記第2凹曲線を通り、曲率半径が前記rである戦記第2凹曲線を前記外周刃側に延ばした仮想線を第2円弧としたとき、前記頂部は、前記第1円弧及び前記第2円弧が交わる交点と前記回転中心軸とを結ぶ仮想直線上であって、前記交点よりも前記回転中心軸から離れて位置している。
本実施形態のエンドミルによれば、切屑排出溝の横断面形状が2つの凹曲線からなるように、切屑排出溝に2つの凹曲面が形成されているために、底刃およびそれに続く外周刃の数が3つ以上と多い多刃エンドミルにおいて、切屑排出溝の容積が小さい場合でも、2つの凹曲線を含む面がブレーカとして機能し、切屑排出性が良好である。また、2つの凹曲線間に設けられた突起の高さが、切屑排出溝の深さに対して0.1〜0.4倍であるために、切屑が突起によって浮いてエンドミル本体にベタ当たりせず、エンドミル本体から離れやすくなる。しかも、離れた切屑がエンドミル本体の切屑排出溝の後方に進む際に、突起が切屑の進行の邪魔をしないので、切込量が多くて厚い切屑が発生する場合でも、切屑が詰まることを抑制できる。その結果、切削長を長くすることができる。
本実施形態のエンドミルの実施態様について、先端から見た正面図である。 図1のエンドミルの切屑排出溝を有する位置における、エンドミルの回転中心軸に直交する横断面図である。 図2のエンドミルの突起付近の拡大図である。 図1のエンドミルの側面図である。 図1〜4のエンドミルを用いて、被削材を切削加工する切削加工物の製造方法を示す模式図である。
図1−4のエンドミル10はソリッドタイプのエンドミルであり、少なくとも切刃9を含む部分が、超硬合金、サーメット、cBN等の硬質材料からなり、エンドミル10の回転中心軸Oを中心とした直径Dの略円柱状のエンドミル本体1を備えている。エンドミル本体1は、図4に示すように、シャンク部15と切刃部16とからなる。図1の先端から見た正面図によれば、エンドミル10は、回転中心軸Oを有するエンドミル本体1と、エンドミル本体1の先端に設けられた3つ以上(図1では6つ)の底刃2と、各底刃2からエンドミル10の回転方向にそれぞれ設けられた切屑排出溝7と、切屑排出溝7において底刃2の外周端の対岸の位置に設けられたヒール3とを具備している。図1の先端から見た正面図において、底刃2の逆回転方向には先端逃げ面4が設けられている。本実施態様によれば、底刃2の数が4つ以上、特に6つ以上と多く、各切屑排出溝7の容量が小さい場合に特に効果が大きい。
また、図4に示すように、切屑排出溝7はエンドミル本体1の外周に、エンドミル本体1の先端から所定の長さに亘ってらせん状に設けられ、切屑排出溝7の外周端には、各底刃2の後方に設けられた外周刃5が存在する。外周刃5と底刃2とはコーナ8にて滑らかに連結され、切刃9として機能する。切屑排出溝7と底刃2との間には、ギャッシュを形成することによって平面状のすくい面6が設けられている。図1において、すくい面6は見えないが、括弧書きですくい面6の位置を示す。すくい面6と先端逃げ面4との交差両側線が底刃2である。なお、図4において、回転中心軸Oは破線で示す。
エンドミル10は、切屑排出溝7を有する位置における回転中心軸Oに直交する横断面図である図2に示すように、外周刃5と、切屑排出溝7と、切屑排出溝7を挟んで外周刃5の対岸にヒール3とが存在する。
本実施態様では、外周刃5間に設けられた各切屑排出溝7の横断面形状は、外周刃5側に設けられた凹曲線の第1凹曲線12と、ヒール3側に設けられた第2凹曲線13の2つの凹曲線と、該2つの凹曲線を両側線として設けられた突起14とを有する。つまり、外周刃5間に設けられた各切屑排出溝7の横断面形状において、突起14の先端は、回転中心軸Oと、エンドミル本体1の第1凹曲線12の外周刃5側の曲線と第2凹曲線13のヒール3側の曲線とを延長した交差部と、を通る直線上に設けられている。そのため、図2の横断面図において、突起14の頂点から裾野に向かう両側線(突起14の表面の形状)は凹曲線である。つまり、切屑排出溝7には、第1凹曲面と第2凹曲面の2つの曲面を有しており、その間に、頂上から裾野に向かう両壁面が凹曲面の突起14が設けられている。すなわち、切屑排出溝7の第1凹曲面、第2凹曲面、突起14はすくい面6の終端から切刃部16の終端までらせん状に延びている。側面視において、突起14は突条であり、らせん状に延びている。つまり、突起14は切屑排出溝7に沿って連続して存在している。これによって、切屑が突起14に沿ってスムーズに排出される。
また、回転中心軸Oを中心としてエンドミル本体2内に描ける最大径の円cから外周刃5までの距離H(切屑排出溝7の深さに相当する)に対する円cから突起14の頂上までの距離h(突起14の高さに相当する)の比(h/H)が0.1〜0.4倍である。比(h/H)の望ましい範囲は0.1〜0.3倍であり、特に望ましい範囲は0.1〜0.2倍である。
これによって、切屑排出溝7が小さい場合でも2つの凹曲線を含む面がブレーカとして機能し、切屑排出性が良好である。しかも、切屑が突起によって浮いて切屑排出溝7のエンドミル本体1の表面にべた当たりすることなく、エンドミル本体1から離れやすくなるとともに、エンドミル本体1から離れた切屑が切屑排出溝7の後方に進む際に、突起が切屑の進行の邪魔をしないので、切込量が大きくて厚い切屑が発生する場合でも、切屑が詰まることを抑制できる。
なお、切屑排出溝7の深さHは、エンドミル1の横断面図である図2にて、回転中心軸Oと外周刃5との線分長さから、芯厚dの半分の長さ(d/2)を引いた長さである。また、芯厚dは、図2において、エンドミル本体1の回転中心軸Oを中心として、エンドミル本体1内に描ける最大の直径であり、切屑排出溝7の最深点を通る円cの直径である。突起14の高さhは、エンドミル10の横断面図である図2にて、回転中心軸Oと突起14の頂点との距離から、芯厚dの半分の長さ(d/2)を引いた長さである。
また、本実施態様によれば、底刃2と切屑排出溝7との間に平面状のすくい面6が設けられている。すなわち、すくい面6には、ギャッシュが形成されることによって、平面状のすくい面6となっており、第1凹曲線12、第2凹曲線13、突起14が設けられていない。そのために、底刃2にも第1凹曲線12、第2凹曲線13、突起14に続く凹凸が形成されない。その結果、底刃2における切削抵抗が高くなることがなく、加工面が荒れたり切屑が詰まったり、底刃が欠損したりすることを抑制できる。
ここで、図2の横断面図において、突起14の頂点から裾野に向かう両側線は、第1凹曲線12および第2凹曲線13の一部からなる凹曲線であるが、突起14の頂部には第1凹曲線12または第2凹曲線13でない平坦面が存在していてもよい。また、この平坦面をブラスト処理等で研磨して頂部を凸曲面としてもよい。頂部の形状に関わらず、突起14のすそ野部分は凹曲面である。突起14の頂部が凸曲面である場合、凸曲面の範囲は、突起14の高さhに対して、突起14の頂上から1/5h以内とすることがよい。つまり、突起14の底面から4/5hの高さの部分は、両側線が凹曲線であることが望ましい。
本実施態様によれば、第1凹曲線12の曲率半径および第2凹曲線13の曲率半径は、曲面全体に亘って一定ではない。第1凹曲線12の曲率半径は、芯厚dを決める円cと接する第1凹曲線12の最深点を挟んで、外周刃5側と突起14側で異なっている。また、第2凹曲線13の曲率半径は、芯厚dを決める円cと接する第2凹曲線13の最深点を挟んで、ヒール3側と突起14側で異なっている。本実施態様によれば、第1凹曲線12および第2凹曲線13のいずれも、突起14側の曲線の曲率半径が小さい。なお、いずれの曲線も凹曲線である。本実施態様によれば、第1凹曲線12の最も外周刃5側に近い曲線の曲率半径が、第2凹曲線13のヒール3側に最も近い曲線の曲率半径よりも小さい。これによって、外周刃5で発生した切屑が突起14によってエンドミル本体1から離れやすく、切削抵抗が過剰に大きくなることがない。また、切屑排出溝7のヒール3側の肉厚が小さくなることもなく、ヒール3が欠損することがない。
また、第1凹曲線12および第2凹曲線13の曲率半径を変えることによって、突起14の位置を変えることができる。本実施態様によれば、突起14は、横断面形状において、回転中心軸Oと溝底11とを通る直線L1上に設けられている。溝底11は、図3に示すように、第1凹曲線12の外周刃5側の曲面と第2凹曲線13のヒール3側の曲面とを延長した交差部である。つまり、第1凹曲線12の外周刃5側の曲線(図3の曲率半径Rの曲線)と、第2凹曲線13のヒール3側の曲線(図3の曲率半径rの曲線)とを延長した交点が溝底11である。そして、外周刃5の外周端5aと回転中心軸Oとを通る直線をL2とし、ヒール3と回転中心軸Oとを通る直線をL3としたとき、突起14の先端における直線L2からの距離x1と直線L3からの距離x2との比は、溝底11における直線L2からの距離y1と直線L3からの距離y2との比と同じである。
これによって、突起14が溝底11よりもすくい面6寄りに設けられていないので、外周刃5で発生した切屑が早い段階で突起14に衝突することがなく、切削抵抗が過剰に大きくなることがない。また、突起14が溝底11よりもヒール3寄りに設けられていないので、切屑が切屑排出溝7内に滞留する時間が長くならない。その結果、安定した切屑の排出が可能である。
また、図2に示す切屑排出溝7を有する位置での回転中心軸Oに直交する断面において、芯厚dはエンドミル10の直径Dに対して0.5〜0.8倍である。この範囲であれば、エンドミル10の強度が高く、エンドミル10の折損を抑制できる。なお、芯厚dは、エンドミル10の中心部に描かれる最も大きな円cの直径で定義され、切屑排出溝7の最深点間の距離に等しくなる。
さらに、切刃9の数によって異なるが、図2に示す6枚刃の場合には、切屑排出溝7の開き角βの望ましい範囲は30°〜60°である。この範囲であれば、切屑排出溝7に切屑が詰まることなく、かつ切屑が切屑排出溝7によってカールされず切屑排出溝7を飛び出すこともない。なお、切屑排出溝7の開き角βは、図2において、切屑排出溝7の切刃9側の外周端Pと回転中心軸Oとを結ぶ直線L2(破線で示す。)と、切屑排出溝7のヒール3である外周端Qと回転中心軸Oとを結ぶ直線L3(破線で示す。)とのなす角度で定義される。
本実施態様では、外周刃5のねじれ角αは30°〜45°である。この角度であれば、回転中心軸Oと直交する方向への切削抵抗成分が減少するため、工具への負荷を低下させることができるという効果がある。先端側から見た隣接する外周刃5、5間の間隔(距離)wは、エンドミル10の直径Dに対して0.25〜0.5倍となる。本実施態様によれば、切屑排出溝7がこのように狭くなっても良好な切屑排出性を発揮する。外周刃5のねじれ角αは、エンドミル10の側面視で、回転中心軸Oと外周刃5とのなす角度で定義される。
本実施態様では、複数の切刃9の少なくとも1つが、他の切刃9とは点対称の形状ではない不等分割になっている。つまり、少なくとも1つの切刃9は他の切刃9に対して非対称な形状となり、切削時にエンドミル10が共振してびびりが発生することを抑制することができる。少なくとも1つの切刃9を非対称な形状とする一例としては、一部の切屑排出溝の開き角βが他の切屑排出溝7の開き角β’と異なる形状(不等分割)が挙げられる。他の実施形態として、ねじれ角αを変える形状(不等リード)等がある。
本実施形態において、不等分割形状からなるエンドミル10では、外周刃5間に設けられた各切屑排出溝7の横断面形状において、一部の切屑排出溝7(開き角β)における第1凹曲線12の長さx1と第2凹曲線13の長さx2との比(x1/x2)が、他の切屑排出溝7(開き角β’)における比(x1/x2)との比で0.9〜1.1である。つまり、一部の切屑排出溝7における突起14の位置が、他の切屑排出溝7における突起14の位置に対してほぼ相似な関係である。これによって、開き角の異なる切屑排出溝7を有する場合、一部の切屑排出溝7における切屑排出性が他の切屑排出溝7における切屑排出性に対して低下しにくく、エンドミル10全体としての切屑排出性が向上する。
本実施態様のエンドミル10は、再研磨によって切刃を再生することが可能である。具体的には、切屑排出溝7の再研磨加工とすくい面6のギャッシュの再研磨加工によって、底刃2および外周刃5を再生させることができる。
<切削加工物の製造方法>
本実施形態に係る切削加工物の製造方法を、図5を用いて説明する。
本実施形態では、アーバ(図示せず)に取り付けたエンドミル10を、図5Aに示すように、エンドミル10の回転中心軸Oを基準に矢印A方向に回転させつつ矢印B方向に動かして、被削材100に近づける。
次に、図5Bに示すように、回転しているエンドミル10の底刃2および外周刃5を被削材100の表面に接触させる。具体的には、回転しているエンドミル10を、回転中心軸Oに対して垂直な方向である矢印C方向に移動させ、底刃2および外周刃5を被削材100の表面に接触させる。これにより、切刃のうち主として外周刃5に接触して切削された被削材100の被削面が、切削面101となる。また、被削材100の被削面のうち底刃2によって切削された部位が切屑となって加工部から除去され、露出した被削材の平面が仕上げ面102となる。
切削加工が終了したら、図5Cに示すように、エンドミル10を矢印C方向にそのまま動かし、エンドミル10を被削材100から離隔させることによって、所望の切削加工物110を得る。エンドミル10が上述した理由から優れた切削能力を備えているので、加工面精度に優れる切削加工物110を得ることができる。
なお、切削加工を継続する場合には、エンドミル10を回転させた状態を保持したまま、被削材100の異なる箇所にエンドミル10の切刃5を接触させる工程を繰り返せばよい。本実施形態では、エンドミル10を被削材100に近づけているが、エンドミル10および被削材100は相対的に近づけばよく、例えば被削材100をエンドミル10に近づけてもよい。この点、エンドミル10を被削材100から離隔させる工程についても同様である。
以上、本発明に係る好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限り任意のものとすることができることは言うまでもない。
超硬合金製のエンドミル本体からなり(TiAl)N系の硬質層をコーティングした表1に示す第1凹曲線の外周刃側の曲率半径(mm)、第2凹曲線のヒール側の曲率半径(mm)、回転中心軸Oと溝底とを通る直線に対する突起の頂上の位置、切屑排出溝の深さHに対する突起の高さhの比(h/H)の形状のエンドミルを準備した。なお、各試料とも、6枚刃、D=8mm、d=5.4mm、w=2.8mmとした。
また、試料No.1〜12については、α=42°、43°、44°(外周刃6枚のうちの対向する2枚ずつでねじれ角αが異なる不等リード形状)、β=63°、56°、51°とした。このとき、試料No.4〜10については、開き角β=63°、51°の切屑排出溝における第1凹曲線の長さx1と第2凹曲線の長さx2との比(x1/x2)は、開き角β=56°の切屑排出溝における比(x1/x2)との比で0.9〜1.1とした。一方、試料No.13については、α=43°(ねじれ角αはすべて同じ等リード形状)、β=60°(開き角βはすべて同じ等分割形状)とした。
また、試料No.1〜11、13については、ギャッシュを設けて、底刃と切屑排出溝との間に平面状のすくい面が設けられた形状とした。試料No.12については、底刃と切屑排出溝との間にギャッシュを設けず、底刃と切屑排出溝との間に平面状のすくい面を設けない形状とした。
なお、表中、突起の先端と溝底との関係については、突起位置と記載して示し、突起の先端が、直線L1(第1凹曲線の外周刃側の曲面と第2凹曲線のヒール側の曲面とを延長した交差部である溝底と回転中心軸とを通る直線)上に設けられている位置にあるものについては、溝底と記載し、突起の先端が直線L1よりもすくい面側に位置するものはすくい面側と記載し、突起の先端が直線L1よりも逃げ面側に位置するものは逃げ面側と記載した。また、試料No.3においては、第1凹曲線の突起側および第2凹曲線の突起側が凸曲面に加工され、横断面において突起の両側線が凸曲線であった。
そして、エンドミルの性能を下記切削条件によって評価した。結果は表1に示した。
(切削条件)
被削材 :SUS304
加工径 :φ8mm
加工速度:83m/分
回転数 :3300回/分
送り :0.035mm/刃
切込深さ:5mm
切込み幅:3mm
切削形態:肩加工
切削環境:湿式切削
評価項目:切削長、加工終了時点でのエンドミルの状態
Figure 0006412022
表1に示すように、切屑排出溝が1つの凹曲線からなり突起が設けられていない試料No.1では、切屑排出性が悪く、切屑が詰まり気味で切削長が短かった。突起が凸曲面である試料No.3では、切屑が切屑排出溝の外に飛び出して外周刃が噛み込み、外周刃に欠損が発生した。切屑排出溝の深さHに対する突起の高さhの比(h/H)が0.4倍を超える試料No.4では、突起が切屑排出の障害になり、切屑が詰まってエンドミルが折損した。比(h/H)が0.1倍未満の試料No.8では、切屑がエンドミル本体にべた当たりして、切屑が詰まり気味になり、底刃にチッピングが見られ、切削長が短かった。
これに対して、各切屑排出溝の横断面が、外周刃側に設けられた第1凹曲線と、ヒール側に設けられた第2凹曲線の2つの凹曲線と、該2つの凹曲線を両側線として設けられた突起とを有するとともに、比h/Hが0.1〜0.4倍である試料No.2、5〜7、9〜13では、切削長は28m以上と長いものであった。
特に、底刃と切屑排出溝との間に平面状のすくい面が設けられるとともに、切屑排出溝が不等リード形状でかつ不等分割形状である試料No.2、5〜7、9〜11では、切削長は37m以上と長いものであった。
中でも、突起の先端が、直線L1上に設けられている(表1の突起位置が溝底である)とともに、第1凹曲線の外周刃側の曲率半径が、第2凹曲線のヒール側の曲率半径よりも小さい試料No.No.5〜7では、切屑排出性が良好で、切削長も40m以上と長いものであった。
1 エンドミル本体
2 底刃
3 ヒール
4 先端逃げ面
5 外周刃
6 すくい面
7 切屑排出溝
8 コーナ
9 切刃
10 エンドミル
11 溝底
12 第1凹曲線
13 第2凹曲線
14 突起
15 シャンク部
16 切刃部
O 回転中心軸
D エンドミルの直径
H 切屑排出溝の深さ
h 突起の高さ
α ねじれ角
β 開き角
c 屑排出溝を有する位置での回転中心軸に直交する断面において、エンドミルの中心部に描かれる最も大きな円
d 芯厚

Claims (6)

  1. 回転中心軸を有するエンドミル本体と、該エンドミル本体の先端側に設けられた3つ以上の底刃と、該底刃の後方に設けられた外周刃と、該外周刃間にそれぞれ設けられた切屑排出溝と、該切屑排出溝を挟んで前記外周刃の対岸に位置するヒールとを備えたエンドミルであって、
    前記回転中心軸に直交する横断面において、
    前記切屑排出溝は、前記外周刃及び前記ヒールの間であって、前記外周刃から前記ヒールに向かって延びる線及び前記ヒールから前記外周刃に向かって延びる線とが交わる部分に位置し、前記回転中心軸から最も離れて位置する頂部を有する突起と、前記頂部及び前記外周刃の間であって、前記頂部及び前記外周刃から離れて位置する、曲率半径がRで示される第1凹曲線と、前記頂部及び前記ヒールの間であって、前記頂部及び前記ヒールから離れて位置する、曲率半径がrで示される第2凹曲線とを有し、
    前記回転中心軸を中心として前記切屑排出溝に内接する仮想円を円cとしたとき、前記円cから前記外周刃までの距離Hに対する前記円cから前記突起の前記までの距離hの比(h/H)が0.1〜0.4倍であり、
    曲率半径が前記Rである前記第1凹曲線を前記ヒール側に延ばした仮想線を第1円弧、前記第2凹曲線を通り、曲率半径が前記rである戦記第2凹曲線を前記外周刃側に延ばした仮想線を第2円弧としたとき、前記頂部は、前記第1円弧及び前記第2円弧が交わる交点と前記回転中心軸とを結ぶ仮想直線上であって、前記交点よりも前記回転中心軸から離れて位置しているエンドミル。
  2. 前記横断面において、前記突起は、前記第1凹曲線に接続された凹曲線形状の第1接続曲線と、前記第2凹曲線に接続された凹曲線形状の第2接続曲線とを有し、
    前記第1接続曲線及び前記第2接続曲線の曲率半径が、前記R及び前記rよりも小さい請求項1記載のエンドミル。
  3. 前記底刃と前記切屑排出溝との間に平面状のすくい面が設けられている請求項1又は2記載のエンドミル。
  4. 前記横断面において、前記が前記よりも小さい請求項1乃至3のいずれか記載のエンドミル。
  5. 前記横断面において、前記円cは、前記第1凹曲線及び前記第2凹曲線のそれぞれに接している請求項1乃至4のいずれか記載のエンドミル。
  6. 請求項1乃至5のいずれか記載のエンドミルを回転させる工程と、回転している前記エンドミルの前記底刃および前記外周刃を被削材に接触させる工程と、前記エンドミルを前記被削材から離す工程とを備えた切削加工物の製造方法。
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