JP6411567B2 - 薄膜式ガスセンサの検査方法 - Google Patents
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Description
R=aXb ・・・(式1)
前記抵抗値R及び前記ガス濃度Xから成る直交座標上にて、前記ガス濃度Xが4000ppm以上である領域における前記抵抗値R及び前記ガス濃度Xから成る2つの測定点を用いて、前記(式1)の係数a及び勾配係数bを算出し、前記算出された係数a及び勾配係数bと、前記ガス濃度Xが0ppmであるときに前記初期状態の薄膜式ガスセンサにて測定された前記ガス検知層の抵抗値R0とを用いて、前記(式1)によってゼロガス濃度X0を算出し、前記ゼロガス濃度X 0 を前記指標値とし、前記ゼロガス濃度X 0 の閾値を150ppmと設定し、前記ゼロガス濃度X 0 が前記閾値の150ppm以上である場合に、前記測定された薄膜式ガスセンサが良品であると判定する。このような判定によって選別された薄膜式ガスセンサは、長期間に渡って検知対象ガスの検知性能を維持可能できるようになっている。そのため、長期間に渡って検知対象ガスの検知性能を維持できる薄膜式ガスセンサを製品初期段階で選別できる。
本発明の第1参考形態に係る薄膜式ガスセンサ及びその検査方法について以下に説明する。図1に示すように、ガス検知装置に用いられる薄膜式ガスセンサ1は、検知対象ガスを検知するセンサ素子2を有している。センサ素子2はテーブル3上に配置されており、センサ素子2の底部とテーブル3の頂面とが当接している。テーブル3は複数のステム4によって支持されている。ステム4は、上下方向に延びる棒状に形成されている。また、テーブル3上には、センサ素子2を囲むようにキャップ5が配置されている。キャップ5は、上下方向に延びる筒状に形成されており、キャップ5の底部には底部開口5aが設けられ、テーブル3の頂面とキャップ5の底部開口5aの周縁部とが当接している。キャップ5の頂部には頂部開口5bが設けられ、キャップ5の頂部には、頂部開口5bを覆うように網状の上部ネット6が取付けられている。キャップ5の内部には、網状の下部ネット7が上部ネット6の下方に間隔を空けて配置されている。上部ネット6と下部ネット7との間には、活性炭から構成されたフィルタ8が配置されている。薄膜式ガスセンサ1は、センサ素子2、テーブル3、ステム4、キャップ5、上部ネット6、下部ネット7、及びフィルタ8を収容する筐体9を有しており、筐体9は上下方向に延びる筒状に形成されている。筐体9の頂部には、通気開口9aが設けられている。
本発明の第2参考形態に係る薄膜式ガスセンサ及びその検査方法について以下に説明する。第2参考形態は、基本的には、第1参考形態と同様になっている。第1参考形態と同様な要素は、第1参考形態と同様の符号および名称を用いて説明する。ここでは、第1参考形態と異なる構成について説明する。
本発明の実施形態に係る薄膜式ガスセンサ及びその検査方法について以下に説明する。実施形態は、基本的には、第1参考形態と同様になっている。第1参考形態と同様な要素は、第1参考形態と同様の符号および名称を用いて説明する。ここでは、第1参考形態と異なる構成について説明する。
本発明の参考例1について説明する。参考例1においては、本発明の第1参考形態に係る薄膜式ガスセンサ1の検査方法を用いて、複数の薄膜式ガスセンサ1を検査する。検査対象の薄膜式ガスセンサ1は、第1参考形態で説明したセンサ素子2の好ましい構成の一例におけるセンサ素子2を有しており、センサ素子2は、第1参考形態で説明したセンサ素子2の製造方法の好ましい一例のように作製されている。また、薄膜式ガスセンサ1については、ガス漏れ警報を発する基準となるガス検知層14の抵抗値(以下、「警報抵抗値」という)が所定の値に定められている。
本発明の参考例2について説明する。参考例2においては、本発明の第2参考形態に係る薄膜式ガスセンサ1の検査方法を用いて、複数の薄膜式ガスセンサ1を検査する。検査対象の薄膜式ガスセンサ1は、参考例1と同様のセンサ素子2を有しており、センサ素子2は、参考例1と同様に作製されている。また、薄膜式ガスセンサ1については、参考例1と同様に、警報抵抗値が所定の値に定められている。
本発明の実施例について説明する。実施例においては、本発明の実施形態に係る薄膜式ガスセンサ1の検査方法を用いて、複数の薄膜式ガスセンサ1を検査する。検査対象の薄膜式ガスセンサ1は、参考例1と同様のセンサ素子2を有しており、センサ素子2は、参考例1と同様に作製されている。また、薄膜式ガスセンサ1については、参考例1と同様に、警報抵抗値が所定の値に定められている。
2 センサ素子
12 ヒータ層
14 ガス検知層
R,R0 抵抗値
X ガス濃度
X0 ゼロガス濃度
D1 第1の測定点
D2 第2の測定点
D3 第3の測定点
D4 第4の測定点
D5 第5の測定点
D6 第6の測定点
L1,L2 直線
b 勾配係数
T,T’,T’’ 警報濃度変動比
S ガス感度
Claims (3)
- メタンガスとの接触により電気的特性が変化する、ガス検知層と、前記メタンガス以外のガスが前記ガス検知層に到達することを防ぐように、触媒を添加した多孔質体から構成され、かつ前記ガス検知層を覆うように形成される選択燃焼層と、前記ガス検知層を加熱可能なヒータ層とを有するセンサ素子を備え、
400℃〜500℃の温度である前記ヒータ層により加熱された前記ガス検知層の抵抗値に基づいて前記メタンガスを検知可能とするように構成された薄膜式ガスセンサの検査方法であって、
初期状態の前記薄膜式ガスセンサにて測定された前記ガス検知層の抵抗値Rと前記メタンガスのガス濃度Xと用いて所定の指標値を算出し、予め設定された前記指標値の閾値を基準として前記薄膜式ガスセンサの良否を判定する薄膜式ガスセンサの検査方法において、
前記抵抗値Rと前記ガス濃度Xとの関係を下記(式1)により定義し、
R=aXb ・・・(式1)
前記抵抗値R及び前記ガス濃度Xから成る直交座標上にて、前記ガス濃度Xが4000ppm以上である領域における前記抵抗値R及び前記ガス濃度Xから成る2つの測定点を用いて、前記(式1)の係数a及び勾配係数bを算出し、
前記算出された係数a及び勾配係数bと、前記ガス濃度Xが0ppmであるときに前記初期状態の薄膜式ガスセンサにて測定された前記ガス検知層の抵抗値R0とを用いて、前記(式1)によってゼロガス濃度X0を算出し、
前記ゼロガス濃度X 0 を前記指標値とし、
前記ゼロガス濃度X 0 の閾値を150ppmと設定し、
前記ゼロガス濃度X 0 が前記閾値の150ppm以上である場合に、前記測定された薄膜式ガスセンサが良品であると判定する薄膜式ガスセンサの検査方法。 - 前記センサ素子が、貫通孔を有する板状のシリコン基板と、前記貫通孔の開口を覆うように前記シリコン基板上に重ねて形成される薄膜状の支持層と、前記支持層上に配置される前記ヒータ層を覆うように前記支持層上に形成される電気絶縁層とをさらに有し、かつダイヤフラム構造になっている、請求項1に記載の薄膜式ガスセンサの検査方法。
- 前記センサ素子が、前記貫通孔の位置に対応して前記電気絶縁層上に互いに間隔を空けて形成される2つの電極をさらに有し、
前記ガス検知層が、前記2つの電極間を結ぶように前記電気絶縁層上に形成され、
前記選択燃焼層が、前記貫通孔の位置に対応して前記電気絶縁層上にて前記2つの電極及び前記ガス検知層を覆うように形成され、
前記ヒータ層が、前記貫通孔の位置に対応して前記支持層上に形成されている、請求項2に記載の薄膜式ガスセンサの検査方法。
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