JP5129553B2 - 水素検知素子 - Google Patents

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Description

本発明は、水素ガスに反応してその電気抵抗が変化することにより水素を検知することを基本原理とする水素検知素子に関するものである。
化石燃料の枯渇、地球温暖化防止に代表される環境問題などにより、近年、燃料電池を中心とした水素エネルギーの活用に関する研究開発が活発に行なわれている。この燃料電池の自動車への活用において必要とされるデバイスに水素検知素子があり、その用途としては水素ガスの漏れ検知用と燃料電池用水素ガスの濃度検知用の2種類に大別される。このうち後者の濃度検知用については、HO、CO、CH、COなどの検知素子の性能を劣化させるさまざまなガスを含んだ水素ガスの濃度を検知する必要があり、そのため耐被毒性に優れた水素検知素子の開発が待たれている。また同時に水素ガス配管内での水素濃度の検出に用いられるため、酸素がない雰囲気下での検知が必須条件となる。
このように、燃料電池用水素ガスの濃度検知に用いられる水素検知素子には、他のガスに対する耐被毒性と、酸素がない雰囲気下での検知が要求されるが、既存の水素検知素子ではこれらの要件を満たすものがないのが現状である。
すなわち、既存の水素検知素子として代表的なものとしては、半導体式と接触燃焼式の2種類があるが、いずれの方式の検知素子もその検知原理から酸素がない雰囲気下での正確な検知は困難である。またHO、CO、CH、COなどの被毒性ガスに対する耐性については、半導体式の場合はSnOに代表される金属酸化物半導体粒子を用いるため、金属酸化物半導体粒子そのものが酸化、還元などの被毒を受けることはないが、その検知原理が、金属酸化物半導体粒子の表面に形成される電子空乏層が空気中とHやCOなどの還元性ガス中とで変化することにより、検知素子の導電率変化が生じ、これによりガス検知を可能とするものであり、HO、CO、CH、COなどのガスが水素中に存在すると、これらのガス吸着によって電子空乏層が変化するため、正確な水素濃度測定は困難となる。
また接触燃焼式の場合は、アルミナやアルミナシリカなどのセラミックスにPtやPdなどの貴金属触媒を担持させたものが使用されるが、COなどのガスによりこの貴金属触媒が被毒されて触媒活性を消失し、水素検知機能も消失してしまう。
一方、これらの半導体式と接触燃焼式以外に、酸素がない雰囲気下での検知が可能な水素検知素子として、金属合金が水素を溶解することによって電気抵抗が変化するという原理を利用した水素検知素子が提案されており(特許文献1参照)、また米国「H2scan社」より上市されている(非特許文献1参照)。
例えば米国「H2scan社」より上市されている水素検知素子は、Pd−Niの結晶質合金で感応部を形成するようにしたものであり、この金属合金に測定気体中の水素が溶解することにより生じる電気抵抗変化を検出することによって、水素濃度を測定することができるようにしたものである。
特開2004−125513号公報 Ross C. Thomas and Robert C. Hughes, J . Electrochem . Soc., Vol. 144 , No. 9 , September , 3245 (1997)
しかし上記のような、金属合金に水素が溶解することによって生じる電気抵抗変化を検出することを原理とする水素検知素子にあって、測定するガスや測定条件によっては、測定値がばらつくことがあり、水素濃度を正確に測定することが困難であるという問題があった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、水素濃度を正確に測定することができる水素検知素子を提供することを目的とするものであり、また酸素がない雰囲気下での検知が可能であると共に、水素検知の繰り返しによる劣化もなく、かつHO、CO、CH、COなどの被毒性ガスに対する耐性に優れる水素検知素子を提供することを目的とするものである。
本発明者は、金属合金が水素を溶解したときの電気抵抗の変化率には圧力依存性があることを見出して本発明を完成したものである。つまり、測定気体中の水素濃度が同じでも、測定気体の圧力、すなわち水素ガスの圧力が高いほど、金属合金に溶解する水素の量は多くなるため、電気抵抗の変化率も大きくなるものであり、例えば100kPaの圧力を有する90%濃度の水素ガスと、200kPaの圧力を有する90%濃度の水素ガスとでは、電気抵抗の変化率が異なるものとなることを見出した。そこで本発明は、水素ガスを含む気体の圧力が変動する場合において、その圧力変動を検出して、正確に水素濃度を測定することができるようにしたものである。
すなわち本発明の請求項1に係る水素検知素子は、金属合金からなる感応部と、前記感応部の前記金属合金が水素を溶解することにより生じる電気抵抗変化を検出する電気抵抗検出部と、前記感応部近傍の気体の圧力を検出する圧力検出部と、前記電気抵抗検出部で検出された電気抵抗変化の検出信号を前記圧力検出部で検出された圧力変化の検出信号で補正する補正部とを備える水素検知素子において、前記感応部は、一定温度において下式(1)の関係を満たす前記金属合金からなり、前記金属合金は、Pd−Cu−Si系、Pd−Ni−Si系、及びPd−Cu−Ni−P系の合金から選ばれることを特徴とする。
H/M=a×PH2 式(1)
H/M:金属合金への水素溶解量、PH2:水素圧力、a:定数、b:定数
この発明によれば、水素ガスを含む気体の圧力が変化して、電気抵抗検出部で検出される電気抵抗変化が変動しても、圧力検知部による気体の圧力の変化の検出に基づいて、補正部で電気抵抗変化の変動を補正することができ、水素ガスを含む気体の圧力が変化しても正確に水素濃度を測定することができるものである。
また、この発明によれば、水素溶解量と水素圧力の間に明確な相関関係を有する金属合金としてPd−Cu−Si系、Pd−Ni−Si系、Pd−Cu−Ni−P系の合金で感応部を形成することができ、気体の圧力の変化の検出に基づいて電気抵抗変化の変動を正確に補正することができるものであり、水素ガスを含む気体の圧力が変化しても水素濃度を正確に測定することができるものである。
また、Pd−Cu−Si系、Pd−Ni−Si系、Pd−Cu−Ni−P系の合金は、酸素がない雰囲気下での水素検知が可能であると共に、H O、CO、CH 、CO などを含む雰囲気においても優れた耐性を持ち、かつ水素溶解時の体積膨張が小さいものであり、金属合金膜で形成される感応部に剥離などが生じることがなく、耐久性に優れた水素検知素子を作製することができるものである。
また請求項の発明は、上記金属合金からなる感応部に、水素解離触媒層としてPdもしくはPtが薄膜状に積層されていることを特徴とするものである。
この発明によれば、PdもしくはPtからなる水素解離触媒層によって、水素分子の解離が促進され、金属合金への水素原子拡散が促進されるものであり、金属合金からなる感応部の電気抵抗変化率がより大きくなり、かつ応答速度が速くなるものであって、感度の高い水素検知素子を作製することができるものである。
また請求項の発明は、上記感応部を加熱する加熱手段を備えることを特徴とするもの
である。
この発明によれば、感応部を加熱して一定温度に保持することができ、水素検知感度が雰囲気温度に左右されることがなくなり、安定して水素検知ができるものである。
本発明によれば、水素ガスを含む気体の圧力が変化して、電気抵抗検出部で検出される電気抵抗変化が変動しても、圧力検知部による気体の圧力の変化の検出に基づいて、補正部で電気抵抗変化の変動を補正することができるものであり、水素ガスを含む気体の圧力が変化しても水素濃度を正確に測定することができるものである。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
本発明に係る水素検知素子は、金属合金からなる感応部と、感応部の金属合金が水素を溶解することにより生じる電気抵抗変化を検出する電気抵抗検出部と、水素濃度を測定する気体の圧力を検出する圧力検出部と、電気抵抗検出部で検出された電気抵抗変化の検出信号を圧力検出部で検出された圧力変化の検出信号で補正する補正部とを備えて形成されるものである。
水素が溶解することにより電気抵抗変化を生ずる金属合金としては、Pd系合金、La系合金、Zr系合金、Ni系合金、Ti系合金、Mg系合金などが知られており、代表的な合金として、PdSi、PdNi、PdCuSi、PdNiSi、PdCuNiP、LaNi、ZrNi、ZrPd、TiNi、TiMn、NiNbZr、MgPdなどが挙げられる。これらの金属合金で感応部を形成することができるものである。
感応部を形成するこれらの金属合金に水素ガスを含有する気体が接触して、気体中の水素が金属合金に溶解すると、金属合金の電気抵抗が増大して水素の溶解量に応じた電気抵抗変化が生じる。そして感応部のこの電気抵抗変化を電気抵抗検出部で検出して、電気抵抗値の変化を信号として出力し、気体中の水素濃度を検知することができるものである。
ここで、金属合金への水素の溶解量には圧力依存性がある。すなわち、雰囲気の測定気体の圧力が高くなって水素圧が高くなると、金属合金に溶解する水素の量が増えるものであり、このように金属合金中に溶解する水素の量が増えるということは、電気抵抗の変化も大きくなるということである。従って同じ濃度の水素ガスを検知する場合でも、水素ガスを含む雰囲気の気体の圧力が変化して水素圧力が変化すると、金属合金中に溶解する水素の量が変動するため、金属合金の電気抵抗も変動してしまい、正確な水素濃度を検出することができなくなる。
そこで本発明では、金属合金からなる感応部の電気抵抗変化を検出する電気抵抗検出部とともに、感応部近傍において測定する気体の圧力を検出する圧力検出部を備えるものである。圧力検知部は圧力変化を電気信号の変化として検出する圧力検知素子で形成されるものである。そして上記のように電気抵抗検出部から出力された電気抵抗変化の検出信号と、圧力検知部から出力された圧力変化の検出信号は、補正部に入力されるようになっている。補正部は、CPUやメモリー等を備えて形成されるものであり、感応部を形成する金属合金への水素溶解による電気抵抗の変化率と、水素を含む気体の圧力との関係から、水素濃度の測定値を補正する補正式がメモリーに保存されている。
そして電気抵抗検出部から出力された電気抵抗変化の検出信号と、圧力検知部から出力された圧力変化の検出信号が補正部に入力されると、上記の補正式に基づいて、電気抵抗変化の検出信号が圧力変化の検出信号で補正される演算がCPUで行なわれ、圧力変化による電気抵抗変化の変動を補正することができる。このようにして、測定気体の圧力が変化して金属合金への水素の溶解量が変動し、電気抵抗検出部で検出される電気抵抗変化に変動が生じても、圧力変化によるこの変動を補正して、正確に水素濃度を検出することができるものである。
上記のように、雰囲気の気体の圧力変化を検出して、圧力変化の影響による金属合金の電気抵抗変化の変動を補正する場合、感応部を形成する金属合金への水素溶解量と水素ガスを含む気体の圧力、すなわち水素圧力との間に相間関係があることが必要である。そこで本発明では、同じ一定の温度において、金属合金への水素溶解量と水素圧力とが下式(1)の関係となる特性を有する金属合金を用いるのが好ましい。
H/M=a×PH2 式(1)
H/M:金属合金への水素溶解量、PH2:水素圧力、a:定数、b:定数
このような関係を満たす特性を有する合金金属は、Pd−Cu−Si系、Pd−Ni−Si系、Pd−Cu−Ni−P系のものであることが好ましい。
感応部を形成する金属合金としては上記した各種のものを用いることができるが、なかでも、PdとSiを含む非晶質合金や、PdとPを含む非晶質合金が好ましい。これらは、上記のような圧力補正が可能となる特性を有するだけではなく、HO、CO、CH、COなどを含む雰囲気においても優れた耐性を持ち、かつ水素溶解時の体積膨張が小さいため耐久性に優れた水素検知素子を提供することができるものである。
ここで非晶質合金とは、金属元素がランダムに配列し、最近接原子間距離や配位数及び原子間の相対位置は結晶質のように一定ではない形態を持つものをいうものである。この非晶質合金には、加熱すると結晶化の前段階にガラス遷移と広い過冷却液体域を示すことが特徴である、いわゆる金属ガラス合金も含まれるものであり、この金属ガラス合金は、金属ガラス、ガラス合金、ガラス金属などの各種の表現でも呼ばれている。
非晶質合金は結晶質のものに比べ次のような長所がある。(1)結晶質に比べ、化学的及び物理的な安定性に優れる。(2)結晶質に比べ、水素溶解による体積膨張が小さいため、劣化しにくい。(3)広い組成域で均一な層が得られるため、水素溶解量を連続的にコントロールしやすい。(4)電気抵抗が結晶質よりも大きいので水素溶解に伴う電気抵抗変化を読み取るのに向いている。(5)非晶質合金は表面に不働態皮膜を形成しやすく、そのためHO、CO、CH、COなど被毒ガスに対する耐性に優れている。
このような非晶質の合金薄膜で形成される感応部の内部に水素が侵入すると、水素の侵入によって合金薄膜の電気抵抗が変化するものであり、この現象を生かして水素を検知することができるものである。また金属合金内に水素が溶解すると体積膨張を生じるが、この体積膨張は結晶質合金に比べ、非晶質合金の方がはるかに小さい。これは結晶質合金の場合、溶解した水素原子が結晶を構成する結晶格子内に侵入し、所定の位置に規則配列するため、結晶格子が押し広げられて大きな体積膨張を示すが、非晶質合金の場合は、溶解した水素原子がばらばらに配列した金属原子間の隙間に入り込むため、結晶質合金のように大きな体積膨張を示さないことによるものである。このため、非晶質合金を用いて感応部を形成することによって、金属合金の脆化による寿命低下や、薄膜形状で使用した場合の感応部の剥離などの問題を防止することができるものである。
また、Pdは水素との親和性が強く、室温において900倍以上の体積の水素を吸収する能力があり、また水素の吸収により電気抵抗が増加するという特性を有すると共に、水素分子を原子状態に解離する触媒能があるため、水素の吸収を容易にするといった水素検知素子用材料として適した特徴を有しているものである。
PdとSiを含む非晶質合金や、PdとPを含む非晶質合金には、他の金属元素や半金属元素を含むものであってもよい。例えばPdとSiを含む非晶質合金においては、他の金属や半金属として、Cu、Cr、Co、Ni、Mn、Fe、Ag、Au、Ge、B、C等を挙げることができるものであり、これらから選ばれた1種以上の元素を含有させるのが好ましい。またPdとPを含む非晶質合金においては、他の金属や半金属として、Ni、Cu、Fe等を挙げることができるものであり、これらから選ばれた1種以上の元素を含有させるのが好ましい。
感応部を形成する金属合金の形態としては、薄膜、箔、粉体などを用いることができる。また金属合金で形成される感応部の形状は水素検知時の抵抗変化量が大きくなるように設定するのが好ましい。
金属合金の薄膜で感応部を形成するにあたって、その薄膜作製法は、例えば、スパッタリング法、真空蒸着法、電子ビーム蒸着法、化学気相蒸着法(CVD)、めっき法等が好適である。勿論、これらの方法及び手段に制限されるものではなく、適宜の方法及び手段を使用することができる。また感応部を形成する金属合金の膜厚は、10〜10000nm程度に設定するのが好適である。金属合金の薄膜は基材の表面に直接形成するようにしてもよく、金属合金の密着力を強化するために下地にTiやCrなどの金属薄膜を形成するようにしてもよい。感応部を形成する基材の材料は特に制限されないものであり、ガラス、プラスティックのような堅いものから、ビニールシート、ラップのような柔らかいものまで、様々な種類のものを使用することが可能である。また基材の形態も特に制限されるものではないが、例えば、基板状のものが好適である。
金属合金の箔を用いて感応部を形成する場合は、セラミックスなどでできた円筒状の基材に箔を巻き付けて感応部を形成するようにしてもよい。粉体の金属合金で感応部を形成する場合は、有機バインダーや有機溶剤などとともに金属合金粉体を混練し、ペースト化して、表面に酸化膜を形成したシリコン基板、セラミックス基板、ガラス基板などの上にこのペーストをスクリーン印刷によって、感応部を成膜することができる。この場合は薄膜や箔に比べて電気抵抗が高くなるので、基板上に予め金などの金属で電極を形成しておき、その上に成膜するようにするのが好ましい。
また本発明において、基材の上に上記のように形成した金属合金からなる感応部の表面に、水素解離触媒作用に優れた触媒層を形成するようにしてもよい。この触媒層はPdもしくはPtの薄膜で形成するのが好ましいが、これらに限定されるものではなく、これらと同効のものであれば同様に使用することができる。この触媒層は、例えば、感応部を形成する金属合金薄膜の露出した表面上に、膜厚1〜100nmのPdもしくはPtをコートして積層することによって形成することができるものであり、膜厚は5nm程度が特に望ましい。勿論、触媒層の形成方法、厚さ及びその形態は、特に制限されるものではない。この触媒層は、例えば、スパッタリング法、真空蒸着法、電子ビーム蒸着法、化学気相蒸着法(CVD)、めっき法等により好適に作製することができるが、これらの方法及び手段に制限されるものではなく、任意の方法及び手段を使用することができる。
このように金属合金からなる感応部の表面に水素解離触媒作用を有する触媒層を設けることによって、水素分子の解離が促進され、金属合金への水素原子拡散が促進されるため、金属合金からなる感応部の電気抵抗変化率がより大きくなり、かつ応答速度が速くなるものであり、感度の高い水素検知素子を作製することができるものである。
ここで、上記したように、金属合金への水素の溶解量には圧力依存性があるが、さらに金属合金への水素の溶解量には温度依存性もある。すなわち、雰囲気の測定気体の温度が下がると合金中に溶解する水素の量が増加し、金属合金中に溶解する水素の量が増加すると電気抵抗の変化も大きくなる。従って同じ濃度の水素ガスを検知する場合でも、水素検知素子の検知温度が変化すると、金属合金中に溶解する水素の量が変動するため、電気抵抗も変動することになり、正確な水素濃度を検出することができない。
そこで本発明では、加熱手段を備えて感応部を加熱するようにしてある。変化する雰囲気温度の最高値よりも高い一定の温度に感応部を加熱するように加熱手段を設定しておけば、一定の温度条件で水素濃度を検出することができるものであり、温度の変化に影響を受けることなく、正確に水素濃度を検出することができるものである。
加熱手段としては、例えば通電により発熱するヒーターなどを用いることができるものであり、表面に金属合金からなる感応部を設けた基板の裏面側にヒーターを形成して、ヒーターで感応部を加熱するようにすることができる。また金属合金からなる感応部の裏面側に絶縁層を介してヒーターを設けるようにしてもよく、円筒形の基材に金属合金の箔を巻き付けて感応部を形成する構造の場合は、箔の下に絶縁層を介してヒーター線などを巻き付けるようにすることも可能である。ヒーターの材質としては、Pt、Ta、ニクロムなど任意のものを用いることができる。
水素検知素子の具体的な構造の一例を図1(a)に示す。図1(a)において1は素子のボディとなる金属ステムであり、金属ステム1は基板2の上面に枠状の筒部3を設けて形成してある。この筒部3内において金属ステム1の基板2の上面には圧力センサチップ4が設けてある。圧力センサチップ4は、例えば、ピエゾ抵抗ゲージを上面に設けたダイアフラム構造のシリコン基板で形成されるものであり、その下面は金属ステム1の基板2に設けた貫通孔5で周囲の雰囲気と連通されるようにしてある。また筒部3の上面の開口部にはステンレス製のダイアフラム6が、開口部を塞ぐように張って取り付けてあり、ダイアフラム6で塞ぐことによって密閉される筒部3内の空間にはシリコーンオイル7が密封状態で充填してある。さらにダイアフラム6の外面にはポリイミドの絶縁膜8が設けてあり、この絶縁膜8の外面に金属合金の薄膜からなる感応部9が設けてある。絶縁膜8の外面にはこの感応部9の他にヒーター20の薄膜が設けてある。金属ステム1の基板2には絶縁層10で基板2に接触しない状態でリードピン11,12が取り付けてあり、リードピン11はワイヤ13を介して感応部9に、リードピン12はワイヤ14を介して圧力センサチップ4に、それぞれ電気的に接続してある。そしてリードピン11には抵抗計測器15が接続してあり、リードピン12にはブリッジ回路等を有するセンサ回路16が接続してある。さらにこれらの抵抗計測器15とセンサ回路16は、CPUやメモリー等を備えて形成される補正部17に電気的に接続してある。図1(a)のものにあって、抵抗値計測器15等で電気抵抗検出部18が形成されるものであり、圧力センサチップ4、ダイアフラム6、センサ回路16等で圧力検出部19が形成されるものである。
上記のように形成される水素検知素子にあって、測定気体中の水素ガスが感応部9に接触すると、感応部9を形成する金属合金に水素が溶解し、金属合金に水素が溶解することによって金属合金で形成される感応部9の電気抵抗値が変化する。この電気抵抗の変化は、抵抗計測器15で検出され、水素の溶解による電気抵抗変化の検出信号が補正部17に入力される。また測定気体の圧力に応じてダイアフラム6がたわみ、ダイアフラム6の内側に密封されたシリコーンオイル7を介して圧力センサチップ4に圧力が伝わって、圧力センサチップ4に圧力に応じた変形が生じ、変形に応じて電気抵抗が変化する。この電気抵抗の変化はセンサ回路16で検出され、圧力の変化による電気抵抗変化の検出信号が補正部17に入力される。そして補正部17では、抵抗計測器15(電気抵抗検出部18)で検出された電気抵抗変化の検出信号に基づいて、感応部9を形成する金属合金に溶解した水素の量、すなわち水素濃度が演算される。またセンサ回路16(圧力検出部19)で検出された電気抵抗変化の検出信号に基づいて、測定気体の圧力が演算され、さらにこの測定気体の圧力に応じて、水素濃度を補正する演算がなされ、測定気体の正確な水素濃度を検出することができるものである。またヒーター20によって非晶質合金薄膜からなる感応部9が一定温度に加熱されており、感応部9の温度を一定に保って雰囲気温度の変化による影響を受けないようになっている。尚、図1は本発明の水素検知素子の一例を示したものであり、この構造に限定されるものではなく、他の構造であってもよい。
次に、本発明を実施例によって具体的に説明する。
片面に厚さ5μmのポリイミド絶縁膜8を有する厚さ50μmのステンレス板を直径10mmの円形に打ち抜いてダイアフラム6を作製し、スパッタ装置を用いてポリイミド絶縁膜8の上に厚み100nmの非晶質合金薄膜をスパッタすることによって、感応部9を作製した。このとき、ステンレス製マスクを用いて、感応部9を図1(b)のような蛇行状にパターンニングして形成した。
感応部を形成する非晶質合金薄膜の組成は、Pd−Si系(参考例1)、Pd−Cu−Si系(実施例2)、Pd−Ni−Si系(実施例3)、Pd−Cu−Ni−P系(実施例4)の4種類とした。それぞれの元素組成比を「表1」に示す。また、Pd−Cu−Si系非晶質合金薄膜の上に、厚み5nmのPd薄膜からなる触媒層を形成した試料も作製した(実施例5)。これらの各合金薄膜をX線回折によって相同定した結果、Pd薄膜の触媒層を除いて、各合金薄膜は非晶質単相として形成されていた。また、ポリイミド絶縁膜8の上には、上記と同様にスパッタ装置とステンレスマスクを用いてPtをスパッタし、図1(b)のように、感応部9に沿った蛇行状のパターンでヒーター20を形成した。
Figure 0005129553
上記のようにして作製した非晶質合金薄膜からなる感応部への水素溶解量と気体圧力との関係を測定するために、密閉チャンバーの中に試料を入れ、マスフローコントローラーで流量を制御したガスを流しながら、非晶質合金薄膜からなる感応部の電気抵抗を測定した。まず始めにチャンバー内に窒素ガスを導入し、感応部の電気抵抗が安定しているのを確認した後、窒素ガスで水素濃度が1〜100%となるように調整したガスを、チャンバー内圧力が100kPa、200kPa、300kPaとなるように導入した。
そして窒素ガス導入時の感応部の電気抵抗をRとし、水素ガス導入後に安定した電気抵抗をRとして、電気抵抗の変化ΔR=R−Rと置き、ΔR/R(%)を各水素濃度及びチャンバー内の各圧力毎に求めた。水素溶解量(H/M)は電気抵抗の変化率(ΔR/R(%))と比例関係にあるので、水素溶解量と水素圧力との関係はそのまま電気抵抗の変化率(ΔR/R(%))と水素圧力との関係に置き換えることができる。尚、測定はすべて常温(25℃)で行なった。
上記のようにして、参考例1及び実施例25において得られた電気抵抗の変化率(ΔR/R(%))と水素圧力のデータを両対数グラフにプロットしたところ、参考例1及び実施例2〜5のすべてにおいて直線関係が得られた。図2にその一例として、参考例1において得た電気抵抗の変化率(ΔR/R(%))と水素圧力(PH2)の関係を示す。
そして参考例1の金属合金からなる感応部の場合、図2のグラフから近似式の式(2)を導き出すことができる。この式(2)を展開して水素圧力(PH2)を求める式(3)を導き、さらに最終的には式(3)の結果を式(4)に代入することによって、水素ガス濃度(CH2)を求めることができるものである。この式(3)(4)が圧力変化による水素濃度の補正式となる。
(ΔR/R)×100=0.1323×PH2 0.4292 式(2)
H2=((ΔR/R)×100)1/0.4292/0.13231/0.4292 式(3)
H2=PH2/(PGAS/100) 式(4)
R:水素/水素と窒素混合ガス中での感応部の電気抵抗(Ω)
:窒素ガス中での感応部の電気抵抗(Ω)
ΔR=R−R
H2:水素ガス濃度(%)
GAS:ガス圧力(kPa)
次に、上記のようにして作製した、非晶質合金薄膜からなる感応部9を設けたダイアフラム6を用い、図1に示す水素検知素子を組み立てた。そしてこの水素検知素子を密閉チャンバー内に取り付け、感応部9の電気抵抗の変化を抵抗計測器15で検出し、圧力の変化をセンサ回路16で検出する試験を行なった。まず始めにチャンバー内に窒素ガスを導入し、感応部9の電気抵抗が安定しているのを確認した後、「表2」に示すステップ1〜9の順序で、チャンバー内に導入する水素ガス濃度とガス圧力を切り替え、各ステップでの水素ガス濃度による電気抵抗変化(ΔR/R(%))の信号と、ガス圧力(PGAS)の信号を検出した。
Figure 0005129553
参考例1の感応部9を用いた水素検知素子について検出したデータをグラフ化したものを、図3に示す。図3において水素ガス検知信号から得られる電気抵抗変化(ΔR/R(%))を上のグラフに、ガス圧力(PGAS)を下のグラフに表示する。図3のステップ2〜4、ステップ5〜6、ステップ7〜8にみられるように、水素ガス濃度が同じでも、圧力が変化することによって、電気抵抗変化(ΔR/R(%))が変動するものであり、圧力が変化すると水素ガス濃度を正しく検出することができない。
そして電気抵抗変化(ΔR/R(%))の信号と、ガス圧力(PGAS)の信号を補正部17に入力し、上記の補正式(3)(4)を用い、電気抵抗変化(ΔR/R(%))をガス圧力(PGAS)で補正して水素ガス濃度を求めた。補正して求めた水素ガス濃度を図4のグラフに示す。図4において上のグラフに水素ガス濃度(%)を、下のグラフにガス圧力(PGAS)を表示する。図4のステップ2〜4、ステップ5〜6、ステップ7〜8にみられるように、圧力が変化しても、チャンバー内に導入されたガス中の水素濃度が正しく検出されていることが確認される。
上記のように、ガス圧力が一定の場合は、感応部の電気抵抗の変化を検出することによってガス濃度を測定することが可能であるが、ガス圧力が変化する場合には、感応部の電気抵抗の変化を検出するだけでは図3のグラフのようにガス濃度を測定することは不可能である。これに対して本発明のように、感応部の電気抵抗の変化を検出すると同時に、ガス圧力の変化を検出して補正をすることによって、ガス圧力が変化する場合においても、図4のグラフのようにガス濃度を測定することが可能になるものである。
また、上記の参考例1及び実施例2〜5の感応部を設けて作製した水素検知素子は、水素を検知する感応部の金属合金がPdとSiもしくは、PdとPを含む非晶質合金であるので、水素溶解時の合金の体積膨張が小さく、上記の試験後もステンレス製のダイアフラム(ポリイミド薄膜付き)から感応部が剥離するということがなく、耐久性にも優れていることが確認された。
本発明に係る水素検知素子の一例を示すものであり、(a)はその断面図、(b)は感応部とヒーターのパターンを示す図である。 参考例1における感応部の、電気抵抗の変化率(ΔR/R(%))と水素圧力(PH2)の関係を示すグラフである。 参考例1における、水素ガス濃度による電気抵抗変化(ΔR/R(%))と、ガス圧力(PGAS)の変化を示すグラフである。 参考例1における、水素ガス濃度と、ガス圧力(PGAS)の変化を示すグラフである。
符号の説明
9 感応部
17 補正部
18 電気抵抗検出部
19 圧力検出部

Claims (3)

  1. 金属合金からなる感応部と、前記感応部の前記金属合金が水素を溶解することにより生じる電気抵抗変化を検出する電気抵抗検出部と、前記感応部近傍の気体の圧力を検出する圧力検出部と、前記電気抵抗検出部で検出された電気抵抗変化の検出信号を前記圧力検出部で検出された圧力変化の検出信号で補正する補正部とを備える水素検知素子において、前記感応部は、一定温度において下式(1)の関係を満たす前記金属合金からなり、前記金属合金は、Pd−Cu−Si系、Pd−Ni−Si系、及びPd−Cu−Ni−P系の合金から選ばれることを特徴とする水素検知素子。
    H/M=a×PH2 式(1)
    H/M:金属合金への水素溶解量、PH2:水素圧力、a:定数、b:定数
  2. 上記金属合金からなる感応部に、水素解離触媒層としてPdもしくはPtが薄膜状に積層されていることを特徴とする請求項1に記載の水素検知素子。
  3. 上記感応部を加熱する加熱手段を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の水素検知素子。
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