JPH08271464A - 過酸化水素蒸気の濃度検出方法及びその装置 - Google Patents

過酸化水素蒸気の濃度検出方法及びその装置

Info

Publication number
JPH08271464A
JPH08271464A JP7073731A JP7373195A JPH08271464A JP H08271464 A JPH08271464 A JP H08271464A JP 7073731 A JP7073731 A JP 7073731A JP 7373195 A JP7373195 A JP 7373195A JP H08271464 A JPH08271464 A JP H08271464A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
concentration
hydrogen peroxide
pressure
sensor
vapor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7073731A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichi Ando
紳一 安藤
Taizo Ichida
泰三 市田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taiyo Toyo Sanso Co Ltd
Original Assignee
Taiyo Toyo Sanso Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taiyo Toyo Sanso Co Ltd filed Critical Taiyo Toyo Sanso Co Ltd
Priority to JP7073731A priority Critical patent/JPH08271464A/ja
Publication of JPH08271464A publication Critical patent/JPH08271464A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Fluid Adsorption Or Reactions (AREA)
  • Packages (AREA)
  • Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)
  • Apparatus For Disinfection Or Sterilisation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 密閉容器内における過酸化水素蒸気の濃度を
正確に検出できるようにする。 【構成】 滅菌処理システムの濃度検出装置7は、真空
雰囲気に保持された密閉容器2内に供給された過酸化水
素蒸気4aの濃度を検出する半導体ガスセンサー8と、
密閉容器2内の圧力を検出する圧力検出器9と、センサ
ー出力によって与えられる検出濃度を、密閉容器2内の
圧力をパラメータとして、予め求めた当該圧力条件下に
おけるセンサー出力と過酸化水素蒸気の濃度との相関関
係データに基づき、演算補正する演算器10と、その補
正値に基づいて過酸化水素蒸気の濃度を表示する濃度表
示器11と、を具備してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】一般に、医薬品・医療機材の製造
分野や食品加工分野においては、医薬品原末や医薬品・
食品の包装材等を過酸化水素により滅菌処理することが
行われている。すなわち、包装材等の被滅菌処理物を密
閉容器に収容すると共に該容器内を真空ポンプにより適
当な真空状態とした上、密閉容器内に過酸化水素蒸気を
供給させて、被滅菌処理物を過酸化水素蒸気との接触に
より滅菌処理するようにしている。本発明は、このよう
な滅菌処理を行う場合等において、真空雰囲気に保持さ
れた密閉容器内に供給された過酸化水素蒸気の濃度を半
導体ガスセンサーにより検出する過酸化水素蒸気の濃度
検出方法及びこれを実施するための濃度検出装置に関す
るものである。
【0002】
【発明の背景】例えば、食品包装材等の滅菌処理システ
ムにあっては、被滅菌処理物を収容した密閉容器内を真
空ポンプにより適度の真空状態(760Torr以下)
に保持した上、この密閉容器内に過酸化水素蒸気を供給
させて、被滅菌処理物を過酸化水素蒸気との接触により
滅菌処理する。
【0003】ところで、密閉容器内に供給された過酸化
水素蒸気の濃度は、過酸化水素が被滅菌処理物や容器内
壁面との接触により容易に分解,消費されることから、
時間の経過と共に低下することになる。一方、過酸化水
素蒸気による滅菌処理は、過酸化水素の分解により発生
する発生期酸素の作用により行われるものであり、過酸
化水素蒸気の濃度が一定値未満(一般には、0.1mg
・H2 2 /l未満)に低下すると、有効な滅菌処理機
能が発揮されなくなる。かといって、過酸化水素蒸気を
密閉容器内に過量供給して、蒸気濃度を必要以上に高く
しておくことは、滅菌処理上無駄であり、過剰な過酸化
水素蒸気を大気放出する際の無害化処理装置が大型化す
る等の経済的負担も大きい。
【0004】したがって、滅菌処理を効率良く行うため
には、密閉容器内における過酸化水素蒸気濃度を、有効
な滅菌処理機能が発揮されるに適切な濃度範囲に維持管
理することが必要であり、このような濃度管理を行うた
めには、密閉容器内における過酸化水素蒸気の濃度を正
確に検出する必要がある。
【0005】しかし、従来においては、かかる過酸化水
素蒸気の濃度を直接的に検出する方法が全く提案されて
おらず、滅菌処理を効率良く行い得ないでいたのが実情
である。
【0006】そこで、本発明者は、先に、一般にH2
CO等の濃度を検出する場合に広く使用されている半導
体ガスセンサーが、過酸化水素蒸気の濃度を検出する場
合にも使用できることに着目して、真空雰囲気に保持さ
れた密閉容器内に供給された過酸化水素蒸気の濃度を半
導体ガスセンサーにより検出する方法を開発した。半導
体ガスセンサーは、例えば、金属酸化物焼結体からなる
センサー素子とこれに埋設された電極とセンサー素子を
加熱する手段(傍熱型又は直熱型)と具備してなるもの
であり、センサー素子を構成するn型半導体酸化物(例
えば、SnO2,ZnO,V2 5 ,γ−Fe2 3
TiO2 ,CdO)やp型半導体酸化物(例えば、Ni
O,Cr2 3 ,Cu2 O,MnO2 ,MnO)等の酸
化物粒子表面にガス成分が吸着されることにより、表面
近傍の自由電子が移動して電気抵抗を変化させることを
利用したものであって、センサー出力によりガス濃度を
把握できるようになっている。
【0007】このような検出方法(以下「従来方法」と
いう。)によれば、密閉容器内の過酸化水素蒸気濃度を
直接的に検出することができるから、上記した濃度管理
を的確に行うことができ、滅菌処理を効率良く行うこと
ができる。
【0008】しかし、かかる従来方法にあっては、セン
サー出力によって与えられる検出濃度が、密閉容器内に
おける過酸化水素蒸気の実際の濃度(以下「真正濃度」
という)と異なる場合が生じ、半導体ガスセンサーによ
っては真正濃度を正確に検出できないといった問題があ
った。
【0009】このため、本発明者は、かかる問題の原因
を究明すべく、幾多の実験,研究を行った。その結果、
真正濃度が同一であっても、密閉容器内の圧力が異なる
と、センサー出力が当該圧力によって変動することが判
明した。すなわち、真空雰囲気下にある密閉容器内に過
酸化水素蒸気を供給,封入した時点の圧力によって、或
いは濃度低下に伴い過酸化水素蒸気を新たに密閉容器に
補給することによる圧力変化によって、センサー出力に
よって与えられる検出濃度が真正濃度と異なることが判
明した。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる点に
着目して、密閉容器内の圧力に拘わらず、常に真正濃度
を直接的に正確に検出することができる過酸化水素蒸気
の濃度検出方法とこれを好適に実施することができる濃
度検出装置を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の過酸化水素蒸気
の濃度検出方法は、真空雰囲気に保持された密閉容器内
に供給された過酸化水素蒸気の濃度を半導体ガスセンサ
ーにより検出する方法において、上記の目的を達成すべ
く、特に、センサー出力によって与えられる検出濃度
を、密閉容器内の圧力をパラメータとして、予め求めた
当該圧力条件下におけるセンサー出力と過酸化水素蒸気
の濃度つまり真正濃度との相関関係データ(以下「補正
データ」という。)に基づき、演算補正するようにする
ことを提案するものである。
【0012】また、この方法を実施するための本発明の
過酸化水素蒸気の濃度検出装置は、真空雰囲気に保持さ
れた密閉容器内に供給された過酸化水素蒸気の濃度を検
出する半導体ガスセンサーと、密閉容器内の圧力を検出
する圧力検出器と、センサー出力によって与えられる検
出濃度を、密閉容器内の圧力をパラメータとして、予め
求めた当該圧力条件下における補正データに基き、演算
補正する演算器と、その補正値に基づいて過酸化水素蒸
気の濃度を表示する濃度表示器と、を具備するものであ
る。
【0013】
【作用】上記の補正データは、例えば、次のようにして
得る。すなわち、当該検出方法に使用する半導体ガスセ
ンサーと同一のセンサーを適当な密閉状の実験容器にセ
ットして、実験容器内を真空ポンプにより適当な真空状
態(以下、この真空状態における実験容器内の圧力を
「気化前圧力」という。)に保持した上、この実験容器
内に一定濃度の過酸化水素水溶液をマイクロシリンジ等
により注入し、更にこれをヒータ等により加熱して完全
に気化させて、実験容器内の圧力(過酸化水素水溶液が
完全に気化した後における実験容器内の圧力であり、以
下「気化後圧力」という。)が所定圧力となるようにす
ると共に、センサー出力を測定する。このときの実験容
器内における過酸化水素蒸気の濃度は、実験容器の容積
と過酸化水素水溶液の濃度及び注入量とから正確に把握
することができる。また、気化前圧力を調整することに
よって、過酸化水素水溶液の濃度及び注入量が異なって
も、気化後圧力が同一となるようにすることができる。
そして、一定範囲内(密閉容器において実際に測定され
るであろう容器内圧力の範囲内)において気化後圧力を
変化させて、各気化後圧力毎に、過酸化水素水溶液の濃
度及び注入量を同一条件で変えながら、上記実験を繰り
返すことによって、各気化後圧力におけるセンサー出力
と過酸化水素上記の濃度との相関関係データを求めるの
である。このように圧力をパラメータとして得られた各
圧力毎の補正データは、当該圧力条件下におけるセンサ
ー出力と真正濃度との相関関係を真正に示すものであ
る。なお、以下の説明においては、かくして得られた補
正データにおけるセンサー出力及び濃度を夫々「データ
出力」及び「データ濃度」という。
【0014】而して、本発明の濃度検出方法にあって
は、このようにして求めた補正データに基づき、半導体
ガスセンサーによって与えられる検出濃度を、圧力をパ
ラメータとして次のように補正する。
【0015】すなわち、密閉容器内の圧力を検出して、
その検出圧力に相当する気化後圧力条件下において求め
た補正データを選択する。そして、半導体ガスセンサー
の出力によって与えられる検出濃度を、当該センサー出
力との相関関係が選択された補正データにおけるデータ
出力とデータ濃度との相関関係に一致するように演算補
正するのである。したがって、かかる如く補正された検
出濃度は、補正データを精密なものとすることにより、
真正濃度そのものを又は可及的にこれに近似する濃度を
表すことになる。かかる補正は、演算器により、これに
予め記憶させた補正データとの比較演算により行われ、
その補正値に基づいて濃度表示器による濃度表示が行わ
れる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の構成を図1及び図2に示す実
施例に基づいてより具体的に説明する。
【0017】この実施例は、本発明を医薬品原末等の滅
菌処理システムに適用した例に係る。
【0018】すなわち、この滅菌処理システムは、図1
に示す如く、医薬品原末等の被滅菌処理物1を収納しう
る密閉容器2と、密閉容器2内を真空減圧する真空ポン
プ3と、過酸化水素水溶液4の貯蔵タンク5と、貯蔵タ
ンク5から供給された過酸化水素水溶液4をヒータによ
り加熱気化させる気化器6と、濃度検出装置7とを具備
してなる。
【0019】密閉容器2は被滅菌処理物1を充分に収容
しうる容積のものであり、被滅菌処理物1の収容後であ
って過酸化水素蒸気4aの供給前において、密閉され且
つ真空ポンプ3により所定の真空雰囲気(760Tor
r以下)に保持される。なお、この実施例では、密閉容
器2内の真空度を、容器内圧力が過酸化水素蒸気4aの
供給後に6〜30Torrとなるように調整している。
【0020】貯蔵タンク5は、過酸化水素水溶液(例え
ば、濃度50.14%,比重1.196の過酸化水素
水)を貯蔵しており、必要に応じて、所定量を気化器6
に供給する。
【0021】気化器6は、貯蔵タンク5から供給された
過酸化水素水溶液4を気化させて、その蒸気4aを供給
弁6aの開閉により密閉容器2に所定量供給するように
なっている。
【0022】濃度検出装置7は、密閉容器2内における
過酸化水素蒸気4aの濃度を検出する半導体ガスセンサ
ー8と、密閉容器2内の圧力を検出する圧力検出器9
と、半導体ガスセンサー8及び圧力検出器9からの検出
信号が常時入力され、継続的に補正データとの比較演算
を行う演算器10と、演算器10からの入力信号により
濃度表示を行う濃度表示器11とを具備する。
【0023】半導体ガスセンサー8としては、冒頭で述
べた周知のものを任意に使用することができるが、この
実施例では、都市ガス(CH4 ,H2 )等のガス漏れ検
知用センサーとして市販されているフィガロ技研株式会
社製#812(センサー素子をSnO2 焼結体で構成し
たもの)を使用している。
【0024】演算器10は、半導体ガスセンサー8と同
一のセンサーを使用して得た補正データが記憶されてお
り、半導体ガスセンサー8の出力によって与えられる検
出濃度を、圧力検出器9による検出圧力をパラメータと
して、当該圧力に相当する気化後圧力条件下における補
正データと比較演算して、真正濃度に一致させるべく補
正する。
【0025】濃度表示器は、演算器10で演算された補
正値に基づいて、濃度を表示するものである。すなわ
ち、センサー出力により与えられる検出濃度をそのまま
表示するのではなく、演算器10により補正された濃度
を真正濃度として表示するものである。
【0026】ところで、演算器10に記憶させる補正デ
ータは、上記半導体ガスセンサー8と同一のセンサーを
使用して、次のようにして求めたものである。補正デー
タを得るためのパラメータとしての気化後圧力の範囲
は、密閉容器2に過酸化水素蒸気4aを供給させた場合
における容器内圧力の変動範囲(6〜30Torr)に
一致させる。なお、以下においては、便宜上、補正デー
タの一部(気化後圧力を6Torr,10Torr,2
0Torr,30Torrとした場合の補正データ)に
ついてのみ説明する。
【0027】すなわち、密閉状の実験容器(容積2.3
7lの耐熱性ガラス容器)内の気化前圧力を真空ポンプ
により1〜25Torrの範囲で調整して、気化後圧力
が6Torr,10Torr,20Torr,30To
rrとなるようにしておく。そして、気化後圧力が6T
orrとなる条件下において、実験容器にマイクロシリ
ンジにより過酸化水素水溶液(濃度50.14%,比重
1.96)を注入し、これをヒータ等で瞬間的に加熱し
て完全に気化させた上、常温(25〜30℃)におい
て、実験容器にセットした上記半導体ガスセンサー8と
同一のセンサーによる出力を測定した。このとき、過酸
化水素水溶液の注入量を変化させて、各注入量について
センサー出力を測定し、その測定値たるデータ出力と実
験容器内における過酸化水素蒸気の濃度たるデータ濃度
との相関関係を求めた。その結果は、図2に実線で示す
通りである。なお、データ濃度は、実験容器の容積、過
酸化水素水溶液の濃度及びその注入量から得られる。例
えば、注入量を9.8μl,6.8μl,3.8μlと
した場合におけるデータ濃度は、夫々、2.48mg・
2 2 /l,1.72mg・H2 2 /l,0.96
mg・H2 2 /lとなる。さらに、気化後圧力が10
Torr,20Torr,30Torrとなる条件下に
おいて、夫々、以上と全く同一の実験を行い、各気化後
圧力におけるデータ出力とデータ濃度との相関関係を求
めた。その結果は、図2に破線(10Torrの場
合),一点鎖線(20Torrの場合),二点鎖線(3
0Torrの場合)で示す通りである。
【0028】而して、上記した滅菌処理システムにあっ
ては、被滅菌処理物1を密閉容器2内に収容すると共
に、真空ポンプ3を作動させて密閉容器2内を適当な真
空雰囲気に保持させた上、供給弁6aを開閉して、気化
器6から密閉容器2内に過酸化水素蒸気4aを供給,充
満させることによって、被滅菌処理物1を過酸化水素蒸
気4aにより滅菌処理させることができる。
【0029】このとき、密閉容器2内における過酸化水
素蒸気4aの濃度は、本発明によって、次のようにして
正確に検出される。
【0030】密閉容器2内の過酸化水素蒸気は、その濃
度に応じて、半導体ガスセンサー8の酸化物半導体素子
に化学吸着される。その結果、素子内で自由電子の移動
が行われ、素子の電気伝導度が増大する。なお、かかる
反応速度は高く(数十秒)、センサー出力は濃度変化に
迅速に対応することになる。
【0031】そして、このセンサー出力をそのまま検出
濃度に変換すると、冒頭で述べた如く、真正濃度との間
に誤差が生じるが、かかる誤差は、演算器10により補
正,消失されて、濃度表示器11には真正濃度が表示さ
れることになる。
【0032】すなわち、演算器10においては、センサ
ー出力と共に圧力検出器9により密閉容器2内の圧力が
入力され、当該圧力に相当する補正データが選択され
る。そして、センサー出力が、圧力をパラメータとして
選択された補正データとの比較演算により補正されて、
当該センサー出力に相当するデータ出力に対応するデー
タ濃度に相当する値を検出濃度として、濃度表示器11
に表示させる。具体的には、例えば、センサー出力がA
であった場合、図2に示す如く、圧力検出器9による検
出圧力が6Torrであるときは実線で示す補正データ
が選択され、この補正データとの比較演算により、セン
サー出力Aに相当するデータ出力A1 に対応するデータ
濃度B1 が抽出され、このデータ濃度B1 に相当する値
が検出濃度として濃度表示器11で表示される。また、
センサー出力は同一Aであるが、検出圧力が30Tor
rであるときは、二点鎖線で示す補正データが選択さ
れ、この補正データとの比較演算により、センサー出力
Aに相当するデータ出力A2 に対応するデータ濃度B2
が抽出され、このデータ濃度B2 に相当する値が検出濃
度として濃度表示器11で表示される。
【0033】このように、センサー出力が同一であって
も、密閉容器2内の圧力をパラメータとして、当該圧力
に相当する気化後圧力条件下で求められた補正データに
おけるセンサー出力に相当するデータ出力が抽出され、
半導体ガスセンサー8によって与えられる検出濃度が当
該データ出力に対応するデータ濃度に相当する値に補正
される。したがって、補正データが気化後圧力を一定に
保持させた状態におけるセンサー出力と真正濃度との相
関関係を示すものであることから、補正された検出濃度
は真正濃度を示し、半導体ガスセンサー2による濃度検
出(ないし濃度表示器11による濃度表示)を正確に行
うことができる。
【0034】而して、上記した如く、密閉容器2内にお
ける過酸化水素蒸気4aの濃度を正確にモニタリングで
きることから、当該濃度を有効な滅菌処理機能が発揮さ
れるに適切な濃度範囲に容易に維持管理しておくことが
でき、滅菌処理を効率良く行うことができる。
【0035】なお、本発明は上記各実施例に限定される
ものではなく、本発明の基本原理を逸脱しない範囲にお
いて、適宜に変更,改良することができる。例えば、演
算器10から出力される補正濃度信号により供給弁6a
(及び気化器6等)を自動制御することによって、密閉
容器2内の濃度管理を自動的に行うようにすることも可
能である。また、密閉容器2内の温度は、滅菌処理等に
おいては常温であるが、常温でない場合には、センサー
出力によって与えられる検出濃度の補正を、圧力に加え
て温度をパラメータとして補正するようにしておくこと
が好ましい。常温でない条件下では、センサー出力が温
度によっても変動する虞れがあるからである。勿論、か
かる場合には、温度をパラメータとしてセンサー出力と
濃度との相関関係データを求めておく必要がある。この
データの採取手法及び演算手法は上記した補正データと
同様である。また、本発明は、上記した滅菌処理システ
ムに適用する場合に限定されず、過酸化水素蒸気を密閉
容器内に供給して何らかの処理を行う、あらゆるシステ
ム,機器について適用することができる。
【0036】
【発明の効果】以上の説明から容易に理解されるよう
に、本発明の濃度検出方法によれば、密閉容器内におけ
る過酸化水素蒸気の濃度を、半導体ガスセンサーを使用
して、簡便且つ正確に直接的に検出し或いはモニタリン
グすることができ、過酸化水素蒸気による滅菌処理等を
効率良く適正に行うことができる。
【0037】また、本発明の濃度検出装置によれば、か
かる方法を好適に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る濃度検出装置を装備した滅菌処理
システムの一例を示す系統図である。
【図2】圧力をパラメータとして得られたデータ出力と
データ濃度との相関関係図である。
【符号の説明】
1…被滅菌処理物、2…密閉容器、7…濃度検出装置、
8…半導体ガスセンサー、9…圧力検出器、10…演算
器、11…濃度表示器。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空雰囲気に保持された密閉容器内に供
    給された過酸化水素蒸気の濃度を半導体ガスセンサーに
    より検出する方法において、センサー出力によって与え
    られる検出濃度を、密閉容器内の圧力をパラメータとし
    て、予め求めた当該圧力条件下におけるセンサー出力と
    過酸化水素蒸気の濃度との相関関係データに基づき、演
    算補正するようにしたことを特徴とする過酸化水素蒸気
    の濃度検出方法。
  2. 【請求項2】 真空雰囲気に保持された密閉容器内に供
    給された過酸化水素蒸気の濃度を検出する半導体ガスセ
    ンサーと、密閉容器内の圧力を検出する圧力検出器と、
    センサー出力によって与えられる検出濃度を、密閉容器
    内の圧力をパラメータとして、予め求めた当該圧力条件
    下におけるセンサー出力と過酸化水素蒸気の濃度との相
    関関係データに基づき、演算補正する演算器と、その補
    正値に基づいて過酸化水素蒸気の濃度を表示する濃度表
    示器と、を具備することを特徴とする、過酸化水素蒸気
    の濃度検出装置。
JP7073731A 1995-03-30 1995-03-30 過酸化水素蒸気の濃度検出方法及びその装置 Pending JPH08271464A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7073731A JPH08271464A (ja) 1995-03-30 1995-03-30 過酸化水素蒸気の濃度検出方法及びその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7073731A JPH08271464A (ja) 1995-03-30 1995-03-30 過酸化水素蒸気の濃度検出方法及びその装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08271464A true JPH08271464A (ja) 1996-10-18

Family

ID=13526682

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7073731A Pending JPH08271464A (ja) 1995-03-30 1995-03-30 過酸化水素蒸気の濃度検出方法及びその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08271464A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10328276A (ja) * 1997-05-29 1998-12-15 Shibuya Kogyo Co Ltd 滅菌装置および滅菌方法
US6189368B1 (en) * 1997-11-28 2001-02-20 Taiyo Toyo Sanso Co., Ltd. Method and apparatus for detection of concentration of hydrogen peroxide vapor
KR100701440B1 (ko) * 1996-12-20 2007-07-09 죤슨 앤드 죤슨 메디칼 인코포레이티드 제어된펌핑배기속도를사용하여액체살균제로살균하는방법
KR100646118B1 (ko) * 1996-12-20 2008-08-13 죤슨 앤드 죤슨 메디칼 인코포레이티드 액상살균제를사용하는2단계살균방법
JP2009139106A (ja) * 2007-12-03 2009-06-25 Panasonic Electric Works Co Ltd 水素検知素子
JP2011072809A (ja) * 2000-06-27 2011-04-14 Ethicon Inc 滅菌に対する負荷の適合性を判定する方法
CN112168997A (zh) * 2020-09-22 2021-01-05 杭州东生生物技术有限公司 一种隔离器及过氧化氢气体灭菌方法
CN113607662A (zh) * 2021-07-27 2021-11-05 浙江省计量科学研究院 一种负压过氧化氢检测仪校准装置及其校准方法

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100701440B1 (ko) * 1996-12-20 2007-07-09 죤슨 앤드 죤슨 메디칼 인코포레이티드 제어된펌핑배기속도를사용하여액체살균제로살균하는방법
KR100646118B1 (ko) * 1996-12-20 2008-08-13 죤슨 앤드 죤슨 메디칼 인코포레이티드 액상살균제를사용하는2단계살균방법
JPH10328276A (ja) * 1997-05-29 1998-12-15 Shibuya Kogyo Co Ltd 滅菌装置および滅菌方法
US6189368B1 (en) * 1997-11-28 2001-02-20 Taiyo Toyo Sanso Co., Ltd. Method and apparatus for detection of concentration of hydrogen peroxide vapor
JP2011072809A (ja) * 2000-06-27 2011-04-14 Ethicon Inc 滅菌に対する負荷の適合性を判定する方法
JP2009139106A (ja) * 2007-12-03 2009-06-25 Panasonic Electric Works Co Ltd 水素検知素子
CN112168997A (zh) * 2020-09-22 2021-01-05 杭州东生生物技术有限公司 一种隔离器及过氧化氢气体灭菌方法
CN112168997B (zh) * 2020-09-22 2022-03-22 杭州东生生物技术有限公司 一种隔离器及过氧化氢气体灭菌方法
CN113607662A (zh) * 2021-07-27 2021-11-05 浙江省计量科学研究院 一种负压过氧化氢检测仪校准装置及其校准方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH08313468A (ja) 過酸化水素蒸気の濃度検出方法及びその装置
JP3291227B2 (ja) 過酸化水素蒸気による処理システムにおける過酸化水素蒸気濃度検出方法及びその装置
EP0207417B1 (en) Hydrogen peroxide plasma sterilization system
EP1301218B1 (en) Plasma disinfection system
EP1016421B1 (en) Sterilization process using small amount of sterilant to determine the load
US4512951A (en) Hydrogen peroxide liquid film sterilization method
US4230663A (en) Cold gas sterilization process using hydrogen peroxide at low concentrations
US7025932B2 (en) Control of gaseous sterilization
KR890001593A (ko) 증기 멸균법
JPH08271464A (ja) 過酸化水素蒸気の濃度検出方法及びその装置
BR112012006740B1 (pt) Método para esterilização de um artigo em uma câmara de esterilização vedada; sistema de liberação e unidade de medição do peróxido de hidrogênio e recipiente comsolução do mesmo; método para controlar indesejada condensação do peróxido de hidrogênio em uma câmara de esterilização, e métodos de medição de um pré-selecionado volume de peróxido de hidrogênio em um evaporador sob vácuo e de gás de peróxido de hidrogênio em uma câmara de esterilização evacuada
NZ223182A (en) Hydrogen peroxide plasma sterilisation system and process therefor
WO2005094907A1 (ja) 滅菌方法及び装置
EP1558295B1 (en) Plasma treatment module-equipped sterilization apparatus and sterilization method
CN107375960B (zh) 用于检测真空室中的水分的设备和方法
AU2004276380B2 (en) Apparatus and method for humidifying a sterilization chamber
US5961922A (en) Method and apparatus for detecting water entrapment in a vaccum chamber
US5332555A (en) Ozone beam generation apparatus and method for generating an ozone beam
JP3704129B2 (ja) プラズマ滅菌処理方法
EP0452780A2 (en) Method for sterilizing an enclosure with noncondensing hydrogen peroxide-containing gas
JP2005021686A (ja) 殺菌・消毒検査システムおよび殺菌・消毒処理の制御方法
WO2003103729A1 (ja) ガス滅菌の方法及び装置
KR102258695B1 (ko) 멸균장치 및 상기 멸균장치의 과산화수소 농도 측정방법
WO2021125129A1 (ja) 水素付加装置及び水素付加装置の殺菌方法
KR20180077837A (ko) 멸균장치 및 상기 멸균장치의 과산화수소 농도 측정방법