JP6410396B2 - モータ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、逆転防止機能を備えたモータ装置に関する。
従来、自動車等の車両に搭載されるパワーウィンド装置やサンルーフ装置等の駆動源には、小型でありながら大きな出力が得られる減速機構付きのモータ装置が用いられている。このモータ装置は、車室内等に設けられた開閉スイッチにより回転駆動され、これによりウィンドガラスやサンルーフ等の開閉体が開閉される。パワーウィンド装置やサンルーフ装置等には、開閉体への外力の負荷により開閉体が開かないようにするために逆転防止機能が設けられている。逆転防止機能は、モータ装置に設けられたクラッチにより発揮され、これにより開閉体がこじ開けられるのを防止して車両盗難等を未然に防ぐ。このようなクラッチを備えたモータ装置には、例えば、特許文献1に記載された技術がある。
特許文献1に記載された減速機構付モータ(モータ装置)は、ドライブプレート(回転体)を収容するケーシングを有し、ドライブプレートとケーシングとの間には、ロックプレートが設けられている。ロックプレートは、環状のプレート本体と、プレート本体の上面に突出成形された凸部とを備えている。そして、ロックプレートは、ドライブプレートに外力が負荷されて回転されると、ドライブプレートに設けた凸部が、ロックプレートに設けた凸部の傾斜面上を滑り、これによりプレート本体の下面がケーシングの底部に設けたフェーシング材に押し付けられる。よって、ロックプレートとフェーシング材との摩擦力が大きくなってドライブプレートの回転にブレーキが掛かり、ドライブプレートの逆転が防止される。
特開2010−048353号公報(図2)
しかしながら、上述の特許文献1に記載された減速機構付モータによれば、ロックプレートのプレート本体の上面に、当該プレート本体の軸方向に突出するようにして凸部を一体に設けている。凸部の高さ寸法はプレート本体の厚み寸法よりも大きくなっており、ロックプレートを焼結金属や切削加工等で形成する必要があった。これにより、減速機構付モータのコスト増加や重量増加、さらには大型化が問題となり、減速機構付モータの汎用性を高めるのが難しかった。また、ロックプレートの凸部の傾斜面上を、ドライブプレートの凸部が摺動するため、ロックプレートの軸心とドライブプレートの軸心とがずれて、クラッチ動作(ブレーキ力)にばらつきが生じ易いという問題を生じ得る。
本発明の目的は、モータ装置の小型軽量化およびコスト低減を実現し、かつクラッチ動作を安定させることが可能なモータ装置を提供することにある。
本発明の一態様では、駆動源により回転されるウォームホイールと、前記ウォームホイールにより回転される回転体と、前記ウォームホイールおよび前記回転体を収容するとともに、前記駆動源に組み付けられるハウジングと、前記回転体と前記ハウジングとの間に設けられるロックプレートと、前記回転体に設けられ、前記ロックプレートに向けて延びる突起部と、前記ハウジングに設けられ、前記ロックプレートに設けられる外周部が押し付けられる押付部と、前記ロックプレートに設けられ、前記ロックプレートの軸方向に傾斜され、かつ前記突起部が摺接する傾斜部と、を備え、前記駆動源によって前記ウォームホイールが回転するとき、前記ウォームホイールが前記ロックプレートと前記回転体とを同時に回転させ、前記ウォームホイールよりも先に前記回転体が回転するとき、前記回転体が前記ロックプレートの外周部を前記ハウジングの押付部に押し付けて摩擦力を発生させ、外力による前記回転体の回転を規制するように構成されているモータ装置において、前記ロックプレートの前記傾斜部は、前記ロックプレートを径方向から見たときに前記外周部の投影範囲内に配置されており、前記傾斜部の周囲に、前記ロックプレートの軸方向に延びる壁部が設けられ、前記壁部は、前記ロックプレートの径方向から前記突起部を支持する。
本発明の他の態様では、前記傾斜部が、前記ロックプレートの周方向に沿って対向配置され、対向配置された前記傾斜部の間に、前記ロックプレートの軸方向に貫通する貫通孔が設けられる。
本発明によれば、回転体に設けた突起部が摺接する傾斜部を、ロックプレートを径方向から見たときに、当該ロックプレートの外周部の投影範囲内に配置されるように設けたので、ロックプレートの軸方向寸法を薄くできる。したがって、モータ装置の小型軽量化を図ることができる。
また、ロックプレートの軸方向寸法を薄くできるので、鋼板をプレス加工(打ち抜き加工)等することにより、ロックプレートを容易に形成することができる。したがって、モータ装置のコスト低減を実現できる。
さらに、傾斜部および外周部は、ロックプレートの径方向に重ねられるので、外周部の径方向内側を突起部のガイドとして機能させることができる。したがって、回転体の軸心とロックプレートの軸心とのずれを抑制して、クラッチ動作を安定させることができる。
本発明に係る減速機構付きモータの平面図である。 図1のA−A線に沿う断面図である。 図1の減速機構付きモータの分解斜視図である。 ギヤケースの詳細構造を示す斜視図である。 ウォームホイールの詳細構造を示す斜視図である。 ドライブプレートの詳細構造を示す斜視図である。 ロックプレートの詳細構造を示す斜視図である。 クラッチ機構の動作を説明する図1のB−B線に沿う断面図である。 (a),(b)は、図8の矢印D方向から見たクラッチ機構の図である。 (a),(b)は、実施の形態2に係るウォームホイールの詳細構造を示す斜視図である。 実施の形態2に係るロックプレートの詳細構造を示す斜視図である。 (a),(b)は、実施の形態2に係るクラッチ機構の図9に対応した図である。
以下、本発明の実施の形態1について、図面を用いて詳細に説明する。
図1は本発明に係る減速機構付きモータの平面図を、図2は図1のA−A線に沿う断面図を、図3は図1の減速機構付きモータの分解斜視図を、図4はギヤケースの詳細構造を示す斜視図を、図5はウォームホイールの詳細構造を示す斜視図を、図6はドライブプレートの詳細構造を示す斜視図を、図7はロックプレートの詳細構造を示す斜視図を、図8はクラッチ機構の動作を説明する図1のB−B線に沿う断面図を、図9(a),(b)は図8の矢印D方向から見たクラッチ機構の図をそれぞれ示している。
図1に示すように、モータ装置としての減速機構付きモータ10は、自動車等の車両に搭載されるパワーウィンド装置(図示せず)の駆動源として用いられ、ウィンドガラスを昇降させるウィンドレギュレータ(図示せず)を駆動するものである。減速機構付きモータ10は、車両のドア(図示せず)の内部に形成される幅狭の空間内に設置されるため、図2の上下方向の厚み寸法が薄くされている。減速機構付きモータ10は、モータ部20とギヤ部30とを備え、モータ部20およびギヤ部30は、複数の締結ネジ(図示せず)により取り付けられることで一体化されている。
駆動源としてのモータ部20は、磁性材料よりなる鋼板をプレス加工(深絞り加工)することで有底筒状に形成されたヨーク21を備えている。図3に示すように、ヨーク21の内側には6個の板状のマグネット22が固定されており、各マグネット22はヨーク21の周方向に沿って等間隔(60度間隔)で配置されている。また、各マグネット22の内側には、コイル(図示せず)が所定の巻き方および巻き数で巻装されたアーマチュア23が回転自在に設けられている。なお、アーマチュア23のスロット数は9個となっている。
アーマチュア23の回転中心には、アーマチュア軸24が貫通して固定されている。アーマチュア軸24のアーマチュア23に近接する部分には、コンミテータ25が固定されている。コンミテータ25には、アーマチュア23に巻装されたコイルの端部が電気的に接続されている。コンミテータ25の外周部分には、ブラシホルダ26に移動自在に設けられた一対のブラシ(図示せず)が摺接するようになっている。各ブラシは、ブラシホルダ26に設けられたバネ部材(図示せず)によりコンミテータ25に所定圧でそれぞれ押圧されている。これにより、各ブラシにコントローラ(図示せず)から駆動電流を供給することでアーマチュア23に電磁力が発生し、アーマチュア軸24が所定の回転方向および回転数で回転される。
ここで、ブラシホルダ26には、一対の導電部材27が装着されており、各導電部材27の一端側は、各ブラシにそれぞれ電気的に接続されている。一方、各導電部材27の他端側はオス型端子とされ、車両側コネクタのメス型端子(図示せず)に電気的に接続されるようになっている。ブラシホルダ26の断面形状は略小判形状に形成され、これにより減速機構付きモータ10の薄型化が図られている。ブラシホルダ26は、ギヤケース31のブラシホルダ収容部33に収容される。なお、ブラシホルダ収容部33とヨーク21との間には、略小判形状に形成されたシール部材Sが設けられている。これにより、ヨーク21の内部やブラシホルダ収容部33の内部に、雨水等の異物が進入するのを防止できる。
アーマチュア軸24の軸方向基端側(図3中左側)は、ヨーク21の小径底部21aの内側に固定された第1軸受(ラジアル軸受)B1によって回転自在に支持されている。アーマチュア軸24の軸方向先端側(図3中右側)には、ギヤケース31の内部に収容される減速機構SD(図2参照)を形成するウォームギヤ28が一体に設けられている。ウォームギヤ28は、アーマチュア軸24の軸方向先端側に転造加工等によって螺旋状に形成されている。
また、アーマチュア軸24のコンミテータ25とウォームギヤ28との間には、第2軸受B2が固定されている。この第2軸受B2は、内輪,外輪および複数の鋼球(何れも図示せず)を備えたボールベアリング(玉軸受)とされ、第2軸受B2の内輪がカシメや止め輪等(図示せず)によりアーマチュア軸24の外周部分に固定されている。なお、第2軸受B2の外輪は、ギヤケース31の軸受固定部36に、ストッパプレート29によって抜け止めされた状態で固定されている。
ギヤ部30は、ハウジングとしてのギヤケース31を備えている。ギヤケース31は、図4に示すように、アルミニウム等の金属材料を鋳造成形することで略椀状に形成され、第1開口部32aを有するケース本体部32と、第2開口部33aを有するブラシホルダ収容部33とを備えている。ケース本体部32は、略円盤状に形成された底部32bと、底部32bを囲うようにして立設された壁部32cとを有している。ここで、第2開口部33aの開口方向は、第1開口部32aの開口方向に対して直交する方向となっている。
ケース本体部32における底部32bの略中央部分には、センターシャフト34が一体に設けられている。センターシャフト34は、ギヤケース31を鋳造成形する際に、ギヤケース31に一体成形されるものである。センターシャフト34は、壁部32cが立ち上がる方向(図中上方)に向けて延びており、その基端側は底部32bに連結されている。センターシャフト34の長さ寸法は、壁部32cの高さ寸法よりも長い長さ寸法に設定されている。そのため、センターシャフト34の先端側は、ケース本体部32の外部に配置されている(図2参照)。
センターシャフト34は、ウォームホイール41およびドライブプレート42(図2参照)を回転自在に支持するもので、センターシャフト34の先端側には、固定ナットNT(図2参照)がネジ結合されている。これにより、ウォームホイール41およびドライブプレート42のセンターシャフト34からの抜け止めがなされる。つまり、センターシャフト34は、固定ナットNTと協働して、ウォームホイール41およびドライブプレート42の軸方向への移動を規制している。
センターシャフト34の基端側の径方向外側で、かつ底部32bの略中央部分には、押付部としての環状の傾斜面35が設けられている。この傾斜面35においても、センターシャフト34とともに、ギヤケース31を鋳造成形する際に、ギヤケース31に一体成形されるものである。つまり、センターシャフト34と傾斜面35とは互いに一体成形されている。傾斜面35は、底部32bを、第1開口部32a側とは反対側(図中下側)に窪ませることにより形成されている。傾斜面35は、第1開口部32a側に向かうにつれて徐々に拡開するように、略すり鉢状に形成されている。センターシャフト34と傾斜面35とは同軸上に配置され、傾斜面35には、センターシャフト34の軸方向に延びるようにして複数の溝部35aが設けられている。これらの溝部35aは、傾斜面35の周方向に沿って等間隔で設けられ、その内部にはグリス(図示せず)が保持されている。つまり、溝部35aはグリス溜めとして機能する。これにより、ロックプレート43の摺動面43d(図2参照)が、傾斜面35に対して長期に亘りスムーズに摺動可能となっている。ここで、傾斜面35はクラッチ機構CL(図8参照)を形成しており、当該クラッチ機構CLは、減速機構付きモータ10の逆転防止機能を発揮する。
図2に示すように、センターシャフト34の基端側、および傾斜面35の第1開口部32a側とは反対側には、断面形状が略円弧形状に形成された第1円弧部34aおよび第2円弧部35bがそれぞれ設けられている。つまり、センターシャフト34と傾斜面35との間の断面形状は略円弧形状となっている。これらの第1円弧部34aおよび第2円弧部35bは、センターシャフト34の基端側、および傾斜面35の第1開口部32a側とは反対側に応力が集中するのを緩和(応力を分散)させる機能を有し、当該部分に亀裂(クラック)等が発生するのを防止する役割を果たしている。
第1円弧部34aは、底部32bのウォームホイール摺動面SLを基準として、第1開口部32a側とは反対側に配置されている。これにより、センターシャフト34の外周部分をストレート形状として、ウォームホイール41のセンターシャフト34に対するスムーズな回転を確保している。また、第2円弧部35bは、傾斜面35の第1開口部32a側とは反対側に配置されている。これにより、傾斜面35を平坦面形状として、ロックプレート43の傾斜面35に対するスムーズな摺動を確保している。
図4に示すように、ケース本体部32の側方には、断面形状が略小判形状に形成されたブラシホルダ収容部33が一体成形されている。これにより、断面形状が略小判形状に形成されたブラシホルダ26(図3参照)が、ブラシホルダ収容部33の内部にがたつくこと無く収容される。ケース本体部32の内部で、かつブラシホルダ収容部33と対向する部分には、軸受固定部36が設けられている。この軸受固定部36においてもケース本体部32に一体成形されている。
また、軸受固定部36のブラシホルダ収容部33側(図中左側)には、ストッパプレート29(図3参照)が差し込まれる差込孔36aが設けられている。これにより、アーマチュア軸24に固定された第2軸受B2(図3参照)を軸受固定部36の内部に装着した状態のもとで、ストッパプレート29を差込孔36aに差し込むことで、アーマチュア軸24がギヤケース31に対して回転自在に支持される。
ケース本体部32における壁部32cの第1開口部32a寄りの部分には、カバー装着凹部37が設けられている。カバー装着凹部37には、カバー部材39の外周縁部39a(図2参照)が入り込むようになっている。なお、カバー装着凹部37と外周縁部39aとの間には、減速機構付きモータ10の組み立て時において、ゴム等の弾性材料よりなるシール部材(図示せず)が組み込まれるようになっている。これにより、ギヤケース31のシール性(密閉性)が確保される。
また、ケース本体部32における壁部32cの第1開口部32a寄りの部分には、3つの固定部38が一体に設けられている。これらの固定部38においても、ケース本体部32に一体成形されている。各固定部38は、ケース本体部32の外側に突出して設けられ、センターシャフト34および傾斜面35を囲うようにして略等間隔(120度間隔)で配置されている。各固定部38には、固定ボルト(図示せず)が貫通する貫通孔38aがそれぞれ設けられている。これにより、減速機構付きモータ10が、車両のドア内にある固定部(図示せず)に強固に固定される。
図2および図3に示すように、ケース本体部32の第1開口部32aは、カバー部材39によって閉塞されている。カバー部材39は、プレス加工された鋼板、または樹脂によって略円盤状に形成されている。カバー部材39の外周部分には、略直角に折り曲げて形成された外周縁部39aが設けられている。また、カバー部材39の略中央部分には、ドライブプレート42が挿通される挿通孔39bが設けられ、当該挿通孔39bの径方向内側には、ゴム等の弾性材料よりなる環状シール40が装着されている。環状シール40は、例えば、加硫接着等の接着手段により挿通孔39bに装着されている。なお、環状シール40は、カバー部材39とドライブプレート42の本体部42aとの間を密閉しており、これにより、ギヤケース31のシール性(密閉性)が確保される。
図2に示すように、ギヤケース31に回転自在に収容される減速機構SDは、アーマチュア軸24に一体に設けたウォームギヤ28と、プラスチック等の樹脂材料により略円盤状に形成されたウォームホイール41とから形成されている。ウォームホイール41の外周部分には、ウォームギヤ28が噛み合わされる歯部41aが形成されている。これにより、アーマチュア軸24の回転速度が減速されて、高トルク化された回転力がウォームホイール41から出力される。
図5に示すように、ウォームホイール41の回転中心には、センターシャフト34(図2参照)が摺動自在に挿通される挿通孔41bが設けられている。また、図2に示すように、ウォームホイール41の底部32bと対向する部分には、底部32bのウォームホイール摺動面SL上を摺動する環状突起41cが設けられている。環状突起41cは、ウォームホイール摺動面SLに対して略線接触するようになっている。これにより、ウォームホイール41のギヤケース31に対する摺動抵抗の増大が抑えられて、ウォームホイール41はスムーズに回転することができる。
ウォームホイール41の環状突起41c側とは反対側の部分には、環状突起41cの直径寸法よりも若干小さい直径寸法の円形凹部41gが設けられている。円形凹部41gを設けることで、ウォームホイール41における歯部41aの剛性を確保しつつ、ウォームホイール41の軽量化を図っている。また、円形凹部41gを設けることで、ウォームホイール41の成形時における「ヒケ」の発生が抑制され、これにより、ウォームホイール41の成形精度を向上させている。
ウォームホイール41の円形凹部41gが設けられる部分で、かつウォームホイール41の径方向に沿う歯部41aと挿通孔41bとの間には、図5に示すように、略扇形形状に形成された3つの第1貫通孔41dが設けられている。各第1貫通孔41dは、ウォームホイール41の周方向に等間隔(120度間隔)で配置されている。また、隣り合う第1貫通孔41dの間には、第1貫通孔41dの開口面積よりも小さい開口面積の第2貫通孔41hが設けられている。第2貫通孔41hにおいても3つ設けられ、ウォームホイール41の周方向に等間隔(120度間隔)で配置されている。
図9に示すように、各第1貫通孔41dには、ウォームホイール41の周方向に互いに対向する一対の第1当接面41eが設けられている。また、各第2貫通孔41hには、ウォームホイール41の周方向に互いに対向する一対の第2当接面41fが設けられている。そして、各第1貫通孔41dには、ドライブプレート42に設けた動力伝達突起42c(図9の扇形の網掛部分)がそれぞれ入り込み、各第1当接面41eは、動力伝達突起42cに設けた各第3当接面42dに当接される。また、各第2貫通孔41hには、ロックプレート43に設けたロックプレート突起43b(図9の円形の網掛部分)がそれぞれ入り込み、各第2当接面41fは、ロックプレート突起43bの外周部分が当接される。
ウォームホイール41は、モータ部20のアーマチュア軸24(図3参照)によって回転され、ドライブプレート42は、ウォームホイール41によって回転される。ドライブプレート42は、本発明における回転体を構成しており、その一部がギヤケース31に回転自在に収容されている。ドライブプレート42は、プラスチック等の樹脂材料により、段付きの略円盤状に形成されている。ドライブプレート42は、図6に示すように、大径の本体部42aと、本体部よりも小径のピニオン部42bとを備えている。
また、図2に示すように、本体部42aのウォームホイール41側(図中下側)には、3つの動力伝達突起42c(図示では1つのみ示す)が一体に設けられている。各動力伝達突起42cは、本発明における突起部を構成している。各動力伝達突起42cは、本体部42aからロックプレート43に向けて延在され、外周面42hと内周面42kとを備えている。各動力伝達突起42cは、ウォームホイール41に設けた各第1貫通孔41dに対応して設けられ、本体部42aの周方向に等間隔(120度間隔)で配置されている。ドライブプレート42の周方向に沿う各動力伝達突起42cの幅寸法は、ウォームホイール41の周方向に沿う各第1貫通孔41dの幅寸法よりも短い寸法に設定されている。つまり、図8および図9に示すように、動力伝達突起42cは第1貫通孔41dに対して余裕を持って入り込むことができ、ドライブプレート42およびウォームホイール41は、互いの回転方向に「遊び」を有している。そして、本体部42aの周方向に沿う動力伝達突起42cの両側には、第1貫通孔41dの各第1当接面41eにそれぞれ当接し得る第3当接面42dが設けられている。なお、図8においては、カバー部材39の図示を省略している。
動力伝達突起42cの先端側、つまりドライブプレート42の軸方向に沿う本体部42a側とは反対側は、断面が略V字形状(楔形状)に形成されている。動力伝達突起42cの先端側には、一対の傾斜カム面42eが設けられている。各傾斜カム面42eは、動力伝達突起42cを先端側に向かうに連れて徐々に先細り形状とするようにそれぞれ傾斜されている。ここで、各傾斜カム面42eを備える動力伝達突起42cは、クラッチ機構CL(図8参照)を形成している。
ピニオン部42bには、ウィンドレギュレータを形成するギヤ(図示せず)が噛み合わされる。これにより、ドライブプレート42の回転力がウィンドレギュレータに伝達され、ひいてはウィンドガラス(図示せず)が昇降される。ピニオン部42bの先端側、つまりピニオン部42bの軸方向に沿う本体部42a側とは反対側には、本体部42a側に窪んだナット凹部42fが設けられている。このナット凹部42fには、固定ナットNT(図2参照)の一部が入り込むようになっている。これによっても、減速機構付きモータ10の薄型化が図られている。
また、ドライブプレート42の回転中心には、センターシャフト34(図2参照)が摺動自在に挿通される挿通孔42gが設けられている。挿通孔42gは、本体部42aおよびピニオン部42bの双方を貫通するようにして設けられている。
ウォームホイール41の軸方向に沿う底部32b側には、略円盤状に形成されたロックプレート43が設けられている。ロックプレート43は、図7に示すように、厚み寸法が約3.5mmの鋼板をプレス加工(打ち抜き加工)等することにより所定形状に形成され、環状のロックプレート本体43aと、3つのロックプレート突起43bと、3つの凹部43gとを備えている。ここで、ロックプレート43は、傾斜面35(図4参照)および動力伝達突起42c(図6参照)とともに、クラッチ機構CLを形成している。
ロックプレート本体43aの径方向内側には、センターシャフト34が貫通する大径孔43cが設けられている。大径孔43cは、センターシャフト34の直径寸法よりも大径となっており、センターシャフト34が余裕を持って貫通できるようになっている。これにより、図2に示すように、減速機構付きモータ10を組み立てた状態のもとで、大径孔43cには、第1円弧部34aの一部も余裕を持って入り込んでいる。つまり、ロックプレート43のギヤケース31に対する回転時において、ロックプレート43は、センターシャフト34および第1円弧部34aの双方に干渉することが無い。
ロックプレート本体43aの径方向外側には、ギヤケース31に設けた傾斜面35に摺接する摺動面43dが設けられている。摺動面43dは、本発明における外周部を構成している。摺動面43dは、図2に示すように、傾斜面35に対して略全面で摺接するように傾斜されている。なお、溝部35aにはグリスが溜められているため、摺動面43dが傾斜面35に押し付けられていない場合には、ロックプレート43はギヤケース31に対してスムーズに回転することができる。
ロックプレート本体43aには、当該ロックプレート本体43aの軸方向に向けて突出する3つのロックプレート突起43bが一体に設けられている。具体的には、各ロックプレート突起43bは、ロックプレート43の軸方向に沿う摺動面43d側とは反対側に突出されている。各ロックプレート突起43bの突出高さは、ロックプレート本体43aの板厚寸法の略半分の小さい寸法に設定されており、これにより、各ロックプレート突起43bをプレス成形する際に、各ロックプレート突起43bに亀裂等が生じることが無い。なお、各ロックプレート突起43bの断面形状は円形に限らず、四角形や三角形等の断面形状であっても良い。
各ロックプレート突起43bは、ウォームホイール41に設けた各第2貫通孔41h(図5参照)に対応して設けられ、ロックプレート本体43aの周方向に等間隔(120度間隔)で配置されている。各ロックプレート突起43bの直径寸法は、ウォームホイール41の周方向に沿う各第2貫通孔41hの幅寸法よりも小さい寸法に設定されている。つまり、図9に示すように、ロックプレート突起43bは第2貫通孔41hに対して余裕を持って入り込むことができ、ロックプレート43およびウォームホイール41は、互いの回転方向に「遊び」を有している。
図7に示すように、3つの凹部43gは、隣り合うロックプレート突起43bの間に配置され、各ロックプレート突起43bと同様に、ロックプレート本体43aの周方向に等間隔(120度間隔)で配置されている。各凹部43gは、ドライブプレート42の各動力伝達突起42cに対応して設けられ、各凹部43gには、ドライブプレート42の軸方向から各動力伝達突起42cの先端部分、つまり一対の傾斜カム面42eが突き合わされる。このように、ロックプレート43は、ドライブプレート42とギヤケース31との間に設けられている。
凹部43gは、ドライブプレート42側に向けられた一対の傾斜面43fと、ロックプレート43の軸方向に貫通された貫通孔43hとを有している。各傾斜面43fは、本発明における傾斜部を構成しており、各傾斜面43fには、動力伝達突起42cの各傾斜カム面42eが摺接するようになっている。各傾斜面43fは、ロックプレート43を径方向から見たときに、摺動面43dの投影範囲内に配置されている。つまり、各傾斜面43fは、ロックプレート43の軸方向(板厚方向)に沿う一側面および他側面から突出されていない。各傾斜面43fは、ロックプレート43の周方向に沿って対向配置され、対向配置された各傾斜面43fの間に貫通孔43hが配置されている。
各傾斜面43fは、凹部43gの周方向に沿うロックプレート突起43b寄りの部分から貫通孔43h寄りの部分に向けて下る下り坂状(滑り台状)に傾斜されている。つまり、各傾斜面43fは、ロックプレート43の軸方向に傾斜されている。また、ロックプレート43の径方向に沿う各凹部43gの外側には、ロックプレート43の軸方向に延びる外周壁43kが設けられ、ロックプレート43の径方向に沿う各凹部43gの内側には、ロックプレート43の軸方向に延びる内周壁43mが設けられている。外周壁43kおよび内周壁43mは、傾斜面43fの周囲に設けられ、本発明における壁部を構成している。そして、凹部43gの外周壁43kには動力伝達突起42cの外周面42h(図2参照)が対向し、凹部43gの内周壁43mには動力伝達突起42cの内周面42k(図2参照)が対向している。
これにより、外周壁43kは、ロックプレート43の径方向から外周面42hを支持し、内周壁43mは、ロックプレート43の径方向から内周面42kを支持するため、ドライブプレート42の軸心とロックプレート43の軸心とのずれが抑制される。なお、ドライブプレート42の軸心とロックプレート43の軸心とのずれを抑制しつつ、ドライブプレート42とロックプレート43との相対回転をスムーズにするために、外周壁43kと外周面42hおよび内周壁43mと内周面42kの双方を摺動させずに、いずれか一方を摺動させるようにするのが望ましい。
ロックプレート43の各傾斜面43fの傾斜角度と、動力伝達突起42cの各傾斜カム面42eの傾斜角度とは、同じ傾斜角度に設定されている(図8参照)。したがって、各傾斜面43fには、各傾斜カム面42eが略全面で接触するようになっている。つまり、図8に示すように、互いの中心線Cが一致したクラッチ機構CLの「中立状態」においては、各傾斜面43fと各傾斜カム面42eとが、それぞれ互いに略全面で接触した状態とされる。
ここで、ロックプレート43をプレス加工(打ち抜き加工)する際に、各傾斜面43fと、その間にある貫通孔43hとが同時に形成される。したがって、各傾斜面43fの塑性変形により発生する余肉が、貫通孔43hの成形とともに打ち抜かれるため、各傾斜面43fに、所謂「シワ」が発生するのを抑制できる。したがって、各傾斜面43fの成形精度を十分に確保できる。ただし、各傾斜面43fに必要とされる成形精度によっては貫通孔43hを成形しなくても良い。この場合には、ロックプレート43を成形する際に発生する端材の量を少なくすることができ、歩留まりを良くすることが可能となる。
次に、以上のように形成した減速機構付きモータ10の動作、特にクラッチ機構CLの動作について、図面を用いて詳細に説明する。
[通常動作]
例えば、ウィンドガラスを閉じるために減速機構付きモータ10を正回転させると、ウォームギヤ28の回転がウォームホイール41に伝達される。これにより、図8および図9(b)に示すように、ウォームホイール41が破線矢印Rの方向に回転される。すると、図8および図9(a)に示す状態から、ウォームホイール41が、ドライブプレート42およびロックプレート43に対して距離S1の分だけ相対回転し、その後、図9(b)に示すように、ウォームホイール41の第1当接面41eが、ドライブプレート42の第3当接面42dに符号CP1のように当接し、かつウォームホイール41の第2当接面41fが、ロックプレート突起43bの外周部分に符号CP2のように当接する。このとき、図8に示すように、動力伝達突起42cの中心線Cと凹部43gの中心線Cとは一致された状態、つまり「中立状態」が保持され、各傾斜カム面42eと各傾斜面43fとが、それぞれ互いに略全面で接触された状態となる。これにより、減速機構付きモータ10によってウォームホイール41が回転されるとドライブプレート42およびロックプレート43は、互いに最も近付いた位置関係に保たれたまま同時に回転され、ウォームホイール41とともに回転する。よって、ロックプレート43の摺動面43dはギヤケース31の傾斜面35に押し付けられることが無く、ロックプレート43はギヤケース31に対してスムーズに回転できる。このように、減速機構付きモータ10の通常動作時には、ウォームホイール41の回転力がドライブプレート42に効率良く伝達されて、ウィンドガラスがスムーズに閉じられる。なお、ウィンドガラスを開けるときの減速機構付きモータ10の逆回転時においても、上述と同様にウィンドガラスはスムーズに開けられる。
[外力負荷状態]
例えば、閉じられたウィンドガラスに、こじ開けるように外力が加えられると、その外力は、ウィンドレギュレータ(図示せず)を介してドライブプレート42に伝達される。すると、図8に示すように、破線矢印Rの方向とは逆の方向にドライブプレート42が回転しようとする。このとき、ウォームホイール41とドライブプレート42とは互いの回転方向に遊びを有しており、また、ウォームホイール41とロックプレート43とも互いの回転方向に遊びを有しているため、ウォームホイール41より先にドライブプレート42が回転しようとする。そして、これにより、ドライブプレート42がロックプレート43に対して相対回転する。このとき、ドライブプレート42の一方側(図8中左側)の傾斜カム面42eが、ロックプレート43の一方側(図8中左側)の傾斜面43fに対して摺動し、かつ一方側の傾斜面43fを登ろうとする。すると、センターシャフト34の軸方向に向けて、ドライブプレート42からロックプレート43に押圧力F1が作用して、ひいてはロックプレート43の摺動面43dが傾斜面35に対して押圧力F2で押し付けられる。これにより、ロックプレート43とギヤケース31との間の摩擦力が大きくなり、ロックプレート43にブレーキ力が発生する。このように、ドライブプレート42に外力が負荷されると、ロックプレート43のギヤケース31に対する相対回転ができなくなる。このように、ロックプレート43はドライブプレート42の外力による回転を規制する。したがって、ドライブプレート42の逆転が防止されて、ウィンドガラスの無理なこじ開けを未然に防ぐことができる。
ドライブプレート42に外力が負荷されている状態においては、ドライブプレート42からロックプレート43に作用する押圧力F1の反力F3(F1≒F3)が、固定ナットNTに作用する。これにより、センターシャフト34は、図中上方に引っ張られることになる。このとき、反力F3が作用するセンターシャフト34と、押圧力F2が作用する傾斜面35とは、アルミニウム製のギヤケース31に一体成形されているため、ギヤケース31の剛性は十分であり、ギヤケース31が変形するようなことが無い。
また、センターシャフト34と傾斜面35との間には、応力を分散させる第1円弧部34aと第2円弧部35bとが配置されているため(図2参照)、反力F3によって、センターシャフト34の基端部分周辺や傾斜面35の周辺に、亀裂等が発生するようなことも無い。
さらに、各傾斜面43fは、ロックプレート43を径方向から見たときに、摺動面43dの投影範囲内に配置されるため、従前のようにロックプレートに凸部を成形して当該凸部の先端部分に傾斜面を形成したものに比して、傾斜面43f(ロックプレート43)の剛性を高めることができる。具体的には、ドライブプレート42のロックプレート43に対する相対回転が大きいとき、つまりウィンドガラスのこじ開け力が大きいときにおいて、従前構造では、凸部の先端部分が先細り形状であるため応力集中により潰れ易い。一方、本実施の形態では、傾斜面43fが凹部43g内にあるため、傾斜面43fのロックプレート突起43b寄りの部分は先細り形状ではなく肉厚となっている。よって、当該部分に応力集中があっても潰れ等の不具合が発生し難く、クラッチ動作が不安定になるのが抑制される。
以上詳述したように、本実施の形態に係る減速機構付きモータ10によれば、ドライブプレート42に設けた動力伝達突起42cが摺接する傾斜面43fを、ロックプレート43を径方向から見たときに、当該ロックプレート43の摺動面43dの投影範囲内に配置されるように設けたので、ロックプレート43の軸方向寸法を薄くできる。したがって、減速機構付きモータ10の小型軽量化を図ることができる。
また、ロックプレート43の軸方向寸法を薄くできるので、鋼板をプレス加工(打ち抜き加工)等することにより、ロックプレート43を容易に形成することができる。したがって、減速機構付きモータ10のコスト低減を実現できる。
さらに、傾斜面43fおよび摺動面43dは、ロックプレート43の径方向に重ねられるので、摺動面43dの径方向内側に形成される外周壁43kおよび内周壁43mを、動力伝達突起42cのガイドとして機能させることができる。したがって、ドライブプレート42の軸心とロックプレート43の軸心とのずれを抑制して、クラッチ動作を安定させることができる。
また、傾斜面43fが、ロックプレート43の周方向に沿って対向配置され、対向配置された傾斜面43fの間に、ロックプレート43の軸方向に貫通する貫通孔43hを設けたので、傾斜面43fに所謂「シワ」が発生するのを抑制して、傾斜面43fの成形精度を十分に確保することができる。
次に、本発明の実施の形態2について、図面を用いて詳細に説明する。なお、上述した実施の形態1と同様の機能を有する部分については同一の記号を付し、その詳細な説明を省略する。
図10(a),(b)は実施の形態2に係るウォームホイールの詳細構造を示す斜視図を、図11は実施の形態2に係るロックプレートの詳細構造を示す斜視図を、図12(a),(b)は実施の形態2に係るクラッチ機構の図9に対応した図をそれぞれ示している。
実施の形態2においては、実施の形態1に比して、図10および図11に示すように、ウォームホイール50およびロックプレート60の構造のみが異なっている。具体的には、実施の形態1においては、ロックプレート43に3つのロックプレート突起43b(図7参照)を設けるとともに、ウォームホイール41に3つの第2貫通孔41h(図5参照)を設け、これにより、ウォームホイール41の回転力をロックプレート43に伝達していた。実施の形態2においては、実施の形態1に比して、回転力を伝達する凹凸の関係を逆の関係にしている。
図10(b)に示すように、ウォームホイール50のロックプレート60側には、実施の形態1の各第2貫通孔41h(図5参照)に代えて、3つのウォームホイール突起51が設けられている。各ウォームホイール突起51は、隣り合う第1貫通孔41dの間に設けられ、ウォームホイール50の周方向に等間隔(120度間隔)で配置されている。
一方、図11に示すように、ロックプレート60のロックプレート本体43aには、当該ロックプレート本体43aの軸方向に貫通する3つのロックプレート貫通孔61が設けられている。各ロックプレート貫通孔61は、ウォームホイール50に設けた各ウォームホイール突起51に対応して設けられ、隣り合う凹部43gの間で、かつロックプレート本体43aの周方向に等間隔(120度間隔)で配置されている。
各ウォームホイール突起51の直径寸法は、各ロックプレート貫通孔61の直径寸法よりも小さい直径寸法に設定されている。つまり、図12に示すように、ウォームホイール突起51(円形の網掛部分)はロックプレート貫通孔61に対して余裕を持って入り込むことができ、実施の形態1と同様に、ロックプレート60およびウォームホイール50は、互いの回転方向に「遊び」を有している。
なお、各ウォームホイール突起51および各ロックプレート貫通孔61の断面形状は円形に限らず、四角形や三角形等の断面形状であっても良い。また、実施の形態2のクラッチ動作は、以下のようになる。
[通常動作]
図12(b)に示すように、ウィンドガラスを閉じるべく、ウォームホイール50が破線矢印Rの方向に回転されると、図12(a)に示す状態から、ウォームホイール50が、ドライブプレート42およびロックプレート60に対して距離S2の分だけ相対回転する。その後、図12(b)に示すように、ウォームホイール50の第1当接面41eが、ドライブプレート42の第3当接面42dに符号CP3のように当接し、かつウォームホイール突起51の外周部分が、ロックプレート貫通孔61の内周部分に符号CP4のように当接する。このとき、実施の形態1と同様に、動力伝達突起42cおよび凹部43gは「中立状態」が保持される(図8参照)。これにより、ロックプレート60はギヤケース31(図8参照)に対してスムーズに回転できる。
[外力負荷状態]
ウィンドガラスに、こじ開けるように外力が加えられると、ドライブプレート42がロックプレート60に対して相対回転する。このとき、実施の形態1と同様に、センターシャフト34の軸方向に向けて、ドライブプレート42からロックプレート60に押圧力F1が作用する(図8参照)。よって、ロックプレート60の摺動面43dが傾斜面35に対して押圧力F2で押し付けられる。これにより、ドライブプレート42の逆転が防止されて、ウィンドガラスの無理なこじ開けを未然に防ぐことができる。
以上のように形成した実施の形態2においても、上述した実施の形態1と同様の作用効果を奏することができる。これに加えて、実施の形態2においては、ロックプレート60の軸方向寸法をより薄くして、その厚み寸法が、材料となる鋼板の厚み寸法を越えないので、ロックプレート60の製造時における部品管理を容易にすることができる。
本発明は上記各実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。例えば、上記各実施の形態においては、モータ装置としての減速機構付きモータ10を、車両に搭載されるパワーウィンド装置の駆動源として用いたものを示したが、本発明はこれに限らず、サンルーフ装置やパワーシート装置等の駆動源としても用いることができる。要は、開閉体やシート等の駆動対象物を所定の基準位置で固定する必要がある装置の駆動源、つまり逆転防止機能を必要とする装置の駆動源として用いることができる。
また、上記各実施の形態においては、モータ部(駆動源)20として、ブラシ付きの電動モータを採用したものを示したが、本発明はこれに限らず、例えば、ブラシレスの電動モータ等を採用することもできる。
10 減速機構付きモータ(モータ装置)
20 モータ部(駆動源)
21 ヨーク
21a 小径底部
22 マグネット
23 アーマチュア
24 アーマチュア軸
25 コンミテータ
26 ブラシホルダ
27 導電部材
28 ウォームギヤ
29 ストッパプレート
30 ギヤ部
31 ギヤケース(ハウジング)
32 ケース本体部
32a 第1開口部
32b 底部
32c 壁部
33 ブラシホルダ収容部
33a 第2開口部
34 センターシャフト
34a 第1円弧部
35 傾斜面(押付部)
35a 溝部
35b 第2円弧部
36 軸受固定部
36a 差込孔
37 カバー装着凹部
38 固定部
38a 貫通孔
39 カバー部材
39a 外周縁部
39b 挿通孔
40 環状シール
41 ウォームホイール
41a 歯部
41b 挿通孔
41c 環状突起
41d 第1貫通孔
41e 第1当接面
41f 第2当接面
41g 円形凹部
41h 第2貫通孔
42 ドライブプレート(回転体)
42a 本体部
42b ピニオン部
42c 動力伝達突起(突起部)
42d 第3当接面
42e 傾斜カム面
42f ナット凹部
42g 挿通孔
42h 外周面
42k 内周面
43 ロックプレート
43a ロックプレート本体
43b ロックプレート突起
43c 大径孔
43d 摺動面(外周部)
43f 傾斜面(傾斜部)
43g 凹部
43h 貫通孔
43k 外周壁(壁部)
43m 内周壁(壁部)
50 ウォームホイール
51 ウォームホイール突起
60 ロックプレート
61 ロックプレート貫通孔
B1 第1軸受
B2 第2軸受
CL クラッチ機構
NT 固定ナット
S シール部材
SD 減速機構
SL ウォームホイール摺動面

Claims (2)

  1. 駆動源により回転されるウォームホイールと、
    前記ウォームホイールにより回転される回転体と、
    前記ウォームホイールおよび前記回転体を収容するとともに、前記駆動源に組み付けられるハウジングと、
    前記回転体と前記ハウジングとの間に設けられるロックプレートと、
    前記回転体に設けられ、前記ロックプレートに向けて延びる突起部と、
    前記ハウジングに設けられ、前記ロックプレートに設けられる外周部が押し付けられる押付部と、
    前記ロックプレートに設けられ、前記ロックプレートの軸方向に傾斜され、かつ前記突起部が摺接する傾斜部と、
    を備え、
    前記駆動源によって前記ウォームホイールが回転するとき、前記ウォームホイールが前記ロックプレートと前記回転体とを同時に回転させ、
    前記ウォームホイールよりも先に前記回転体が回転するとき、前記回転体が前記ロックプレートの外周部を前記ハウジングの押付部に押し付けて摩擦力を発生させ、外力による前記回転体の回転を規制するように構成されているモータ装置において、
    前記ロックプレートの前記傾斜部は、前記ロックプレートを径方向から見たときに前記外周部の投影範囲内に配置されており、
    前記傾斜部の周囲に、前記ロックプレートの軸方向に延びる壁部が設けられ、
    前記壁部は、前記ロックプレートの径方向から前記突起部を支持する、
    モータ装置。
  2. 請求項記載のモータ装置において、
    前記傾斜部が、前記ロックプレートの周方向に沿って対向配置され、対向配置された前記傾斜部の間に、前記ロックプレートの軸方向に貫通する貫通孔が設けられる、モータ装置。
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