JP6399935B2 - モータ装置 - Google Patents

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本発明は、ケーシング内に設けられる軸受により回転自在に支持される回転軸を備えたモータ装置に関する。
従来、自動車等の車両に搭載されるパワーウィンド装置等の駆動源には、車載バッテリ等からの駆動電流の供給により回転駆動されるモータ装置が用いられている。このような車両に搭載されるモータ装置は、モータ部および減速部を備えており、これにより小型でありながら大きな出力が得られるようにしている。つまり、減速部はモータ部の回転を所定の回転数にまで減速して高トルク化し、当該高トルク化された回転を外部の駆動対象物に出力するようになっている。
減速機構としては、大きな減速比が得られるウォーム減速機が多く採用されており、この場合、回転子に固定される回転軸は、ウォーム減速機のウォーム軸を兼ねた構造とされる。つまり、回転軸は、モータ部を形成するモータケースと、減速部を形成するギヤケースとの双方に跨るようにして配置され、回転軸のギヤケース内に突出された部分には、ウォームギヤが一体回転可能に設けられている。そして、当該ウォームギヤはギヤケース内に回転自在に収容されたウォームホイールの歯部に噛合されている。
このようなモータ部および減速部を備えたモータ装置としては、例えば、特許文献1に記載された技術が知られている。特許文献1に記載されたモータ装置(モータ)は、回転子(アーマチュア)に固定された回転軸(アーマチュア軸)を備えており、当該回転軸の軸方向両端部および中央部の計3箇所は、それぞれ軸受によって回転自在に支持されている。
ギヤケース側に対応する回転軸の軸方向一端部には、第1のスラスト受部材(スラスト軸受)および第1の軸受(ラジアル軸受)を備えた軸受ホルダが設けられている。軸受ホルダは、中空の略円錐台形状に形成されており、当該軸受ホルダの内部には、第1のスラスト受部材および第1の軸受が収容されている。これにより、回転軸の軸方向一端部は、径方向および軸方向からそれぞれ回転自在に支持されている。
また、軸受ホルダとギヤケースとの間には樹脂部が設けられ、当該樹脂部には、軸受ホルダに設けられた4つの突起よりなる回止部が食い込むようになっている。これにより、回転軸の回転に伴って軸受ホルダが回転されるのを防止して、モータ装置の作動音の増大等が抑制されるようになっている。
特開2002−101601号公報(図1,図12)
しかしながら、上述の特許文献1に記載されたモータ装置においては、軸受ホルダの回転軸の軸方向と交差する方向の断面が円形形状に形成され、かつ回止部の樹脂部への食い込みによって、軸受ホルダのギヤケースに対する回り止めがなされている。したがって、例えば、モータ装置が高温環境下等で使用されて樹脂部が軟化されると、回止部の樹脂部への食い込みが外れて相対回転可能となったり、樹脂部がギヤケースに対して回動可能となったりするようなことが起こり得る。よって、回転軸の回転に伴って軸受ホルダが回転されるのを確実に防止して、モータ装置の作動音をより低減できるようにする工夫が必要となっていた。
本発明の目的は、回転軸の回転に伴って軸受ホルダが回転されるのを確実に防止して、作動音をより低減させることができるモータ装置を提供することにある。
本発明の一態様では、回転軸が回転自在に収容されるケーシングと、前記回転軸を径方向から支持するラジアル軸受と、前記ラジアル軸受を保持する軸受保持部、および前記回転軸を軸方向から支持するスラスト支持部を有する軸受ホルダと、前記ケーシングに設けられ、前記回転軸の軸方向と交差する方向の断面が非円形形状に形成されたホルダ収容部と、前記軸受ホルダの外周面に設けられ、前記回転軸の軸方向と交差する方向の断面が非円形形状に形成され、前記ホルダ収容部に相対回転不能に装着される回転防止部と、を備え、前記軸受保持部と前記ホルダ収容部との間に隙間が形成される。
本発明の他の態様では、前記ホルダ収容部および前記回転防止部の非円形形状の断面が、多角形形状の断面である。
本発明の他の態様では、前記軸受保持部は、前記ラジアル軸受を径方向から保持する複数の保持爪を有し、前記保持爪の数が、前記回転防止部の断面の角数に等しい。
本発明の他の態様では、前記隙間の寸法は、前記回転軸の軸方向に沿う前記軸受保持部と前記ラジアル軸受との重ね代の寸法よりも小さい。
本発明によれば、ケーシングに、回転軸の軸方向と交差する方向の断面が非円形形状に形成されたホルダ収容部を設け、軸受ホルダの外周面に、回転軸の軸方向と交差する方向の断面が非円形形状に形成され、ホルダ収容部に相対回転不能に装着される回転防止部を設ける。したがって、従前のように樹脂部を介さずに、軸受ホルダをケーシングに対して直に相対回転不能に設けることができる。よって、回転軸の回転に伴って軸受ホルダが回転されるのを確実に防止して、モータ装置の作動音をより低減させることができる。
本発明の一実施の形態に係るモータ装置を示す概要図である。 (a)はモータケースの詳細を示す斜視図、(b)は(a)の矢印B方向から見た部分拡大図である。 図1の破線円A部分の内部構造を示す部分拡大断面図である。 (a)は軸受ホルダをスラスト支持部側から見た斜視図、(b)は軸受ホルダを軸受保持部側から見た斜視図である。 (a),(b),(c)は、軸受機構の組み立て手順を説明する説明図である。
以下、本発明の一実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
図1は本発明の一実施の形態に係るモータ装置を示す概要図を、図2(a)はモータケースの詳細を示す斜視図、(b)は(a)の矢印B方向から見た部分拡大図を、図3は図1の破線円A部分の内部構造を示す部分拡大断面図を、図4(a)は軸受ホルダをスラスト支持部側から見た斜視図、(b)は軸受ホルダを軸受保持部側から見た斜視図を、図5(a),(b),(c)は軸受機構の組み立て手順を説明する説明図をそれぞれ示している。
図1に示すモータ装置10は、自動車等の車両に搭載されるパワーウィンド装置(図示せず)の駆動源として用いられ、ウィンドガラスを昇降させるウィンドレギュレータ(図示せず)を駆動するものである。モータ装置10は、小型でありながら大きな出力が可能な減速機構付きモータであって、車両のドア内に形成される幅狭のスペース(図示せず)に設置されるようになっている。
モータ装置10は、モータ部20と減速部40とを備えている。これらのモータ部20および減速部40は、複数の締結ネジ11(図示では2つのみ示す)によって互いに連結されてユニット化されている。モータ装置10は、その外郭を形成するケーシング12を備えており、当該ケーシング12の内部には、アーマチュアシャフト(回転軸)13が回転自在に収容されている。ここで、ケーシング12は、モータ部20を形成するモータケース21と、減速部40を形成するギヤケース41とによって構成されている。
図1および図2に示すように、モータ部20は、モータケース(ケーシング)21を備えている。モータケース21は、磁性材料よりなる鋼板をプレス加工(深絞り加工)することにより有底筒状に形成されている。モータケース21は、ケース本体22を備えており、このケース本体22は、互いに対向配置された一対の平坦部22aおよび一対の円弧部22bを有している。これにより、ケース本体22の断面形状が略小判形状に形成され、モータ部20の薄型化を実現している。
ケース本体22の内側には、断面が略円弧形状に形成された4つのマグネット23(図示では2つのみ示す)が固定されている。これらのマグネット23は、ケース本体22の平坦部22aと円弧部22bとの間に配置されている。また、各マグネット23の内側には、コイル24が巻装されたアーマチュア25が、所定の隙間(エアギャップ)を介して回転自在に収容されている。
モータケース21の開口側(図2(a)中下側)には、ケース本体22よりも大径に形成されたブラシホルダ収容部26が形成されている。ブラシホルダ収容部26においても、一対の平坦部26aおよび一対の円弧部26bを備えており、ブラシホルダ収容部26の断面形状も略小判形状に形成されている。ブラシホルダ収容部26の内部には、ブラシホルダ27がガタつかないように収容されており、当該ブラシホルダ27は、モータケース21の開口部分を閉塞するようになっている。
ここで、ブラシホルダ27は、図1に示すように、プラスチック等の樹脂材料により所定形状に形成され、本体部27aと軸受保持筒27bとを備えている。本体部27aには、複数のブラシ28と複数のブラシバネ29(図示では2つずつのみ示す)とが設けられている。一方、軸受保持筒27bの径方向内側には、中間部ラジアル軸受30が装着されており、この中間部ラジアル軸受30は、アーマチュアシャフト13の軸方向に沿う略中間部分を径方向から支持するようになっている。なお、中間部ラジアル軸受30は、粉末冶金法により製造された多孔質の金属体に潤滑油を含浸させて、略円筒形状に形成されている。
ブラシホルダ収容部26のギヤケース41側には、ブラシホルダ収容部26から径方向外側に膨出するようにして、フランジ部31が一体に設けられている。フランジ部31の各円弧部22b,26bに対応する部分は、径方向外側に大きく膨出され、フランジ部31の各平坦部22a,26aに対応する部分は、径方向外側に微小寸法で膨出されている。これにより、モータ部20の薄型化を実現しつつ、モータケース21の開口側の剛性を十分に確保している。なお、フランジ部31の各円弧部22b,26bに対応する部分には、複数の締結ネジ11(図1参照)が貫通されるネジ孔31aが形成されている。
モータケース21の開口側とは反対側(図2(a)中上側)には底壁部32が設けられており、当該底壁部32はケース本体22の底部側を閉塞している。底壁部32は段付形状に形成され、底壁部32の中心部分には、底部33aを有するホルダ収容部33が一体に設けられている。ホルダ収容部33はケース本体22よりも小径に形成されている。
ホルダ収容部33における、アーマチュアシャフト13の軸方向と交差する方向の断面は、図2(b)に示すように、非円形形状に形成されている。より具体的には、ホルダ収容部33の断面形状は、6つの平坦部33bと6つの角部33cとを備える正六角形形状(多角形形状)に形成されている。そして、6つの平坦部33bをそれぞれ接続する6つの角部33cの断面形状は、所定の曲率半径の円弧形状に形成されている。これは、モータケース21が深絞り加工により形成されるため、ホルダ収容部33の周囲に「割れ」等の不具合を生じさせないようにするためである。
図1に示すように、アーマチュア25の回転中心には、アーマチュアシャフト13が貫通して固定されている。アーマチュアシャフト13は、モータ部20および減速部40の双方を跨ぐようにして配置され、アーマチュアシャフト13の軸方向一端側(図中右側)はモータケース21の内部に設けられ、アーマチュアシャフト13の軸方向他端側(図中左側)はギヤケース41の内部に設けられている。
アーマチュアシャフト13の軸方向に沿う略中間部分で、かつアーマチュア25に近接する部位には、略円柱形状に形成されたコンミテータ34が固定されている。このコンミテータ34には、アーマチュア25に巻装されたコイル24の端部が電気的に接続されている。
コンミテータ34の外周には、複数のブラシ28が摺接するようになっている。これらのブラシ28は、ブラシバネ29によってそれぞれコンミテータ34に向けて所定圧で弾性接触されている。これにより、図示しない車載コントローラ等から各ブラシ28に駆動電流を供給することで、アーマチュア25に回転力(電磁力)が発生し、ひいてはアーマチュアシャフト13が所定の回転数および回転トルクで回転されるようになっている。
アーマチュアシャフト13のコンミテータ34よりも軸方向他端側には、ウォームギヤ35が一体に設けられている。ウォームギヤ35は略円筒形状に形成(詳細図示せず)され、アーマチュアシャフト13に圧入により強固に固定されている。ウォームギヤ35には、ギヤケース41内に回転自在に設けられたウォームホイール36の歯部(図示せず)が噛み合わされている。これにより、ウォームギヤ35はギヤケース41内でアーマチュアシャフト13の回転に伴って回転され、その回転がウォームホイール36に伝達されるようになっている。ここで、ウォームギヤ35およびウォームホイール36によって、減速機構SDが形成されている。
アーマチュアシャフト13の軸方向他端側には、他端部ラジアル軸受37と他端部スラスト軸受38が配置されている。これらの他端部ラジアル軸受37および他端部スラスト軸受38は、ギヤケース41の内部に装着されている。そして、他端部ラジアル軸受37は、アーマチュアシャフト13の軸方向他端側を径方向から回転自在に支持し、他端部スラスト軸受38は、アーマチュアシャフト13の軸方向他端側を軸方向から回転自在に支持している。ここで、他端部スラスト軸受38は、アーマチュアシャフト13の軸方向へのガタつきを防止するために、図示しないスラスト調整部材(樹脂充填材等)によって、アーマチュアシャフト13に向けて押さえ付けられている。
なお、他端部ラジアル軸受37においても、上述した中間部ラジアル軸受30と同様に、粉末冶金法により製造された多孔質の金属体に潤滑油を含浸させて、略円筒形状に形成されている。一方、他端部スラスト軸受38については、自己潤滑性に優れたプラスチック材料、例えば、ポリアセタール(POM)等によって略円盤状に形成されている。
図1に示すように、減速部40は、ギヤケース(ケーシング)41およびコネクタ部材39を備えている。ギヤケース41は樹脂製であって、プラスチック等の樹脂材料を射出成形することにより所定形状に形成されている。ギヤケース41は、モータケース21の開口側、つまりモータケース21のブラシホルダ収容部26側(図2(a)参照)に、複数の締結ネジ11を介して連結されている。
ウォームホイール36の回転中心には、出力ギヤ36aが一体回転可能に配置されており、当該出力ギヤ36aは、ウィンドレギュレータ(図示せず)に動力伝達可能に連結されるようになっている。つまり、アーマチュアシャフト13の回転は、減速機構SDにより減速されて高トルク化され、この高トルク化された回転が出力ギヤ36aからウィンドレギュレータに出力されるようになっている。
コネクタ部材39は、プラスチック等の樹脂材料を射出成形することにより略L字形状に形成されている。コネクタ部材39の一端側には、車両側に設けられた外部コネクタ(図示せず)が電気的に接続され、コネクタ部材39の他端側は、ギヤケース41の側面に差し込まれるようになっている。ここで、外部コネクタは、車載バッテリや車載コントローラ等(何れも図示せず)に電気的に接続されている。これにより、外部コネクタからの駆動電流が、各ブラシ28に供給される。また、アーマチュアシャフト13の回転状態を検出する回転センサ(図示せず)からの検出信号が、モータ装置10の回転状態信号として、車載コントローラ等に送出されるようになっている。
図3に示すように、アーマチュアシャフト13の軸方向一端側には、軸受機構50が設けられている。この軸受機構50は、モータケース21に一体に設けられたホルダ収容部33に相対回転不能に装着され、アーマチュアシャフト13の軸方向一端側を回転自在に支持するようになっている。軸受機構50は、一端部ラジアル軸受60と軸受ホルダ70とから形成され、一端部ラジアル軸受60は、本発明におけるラジアル軸受を構成している。
一端部ラジアル軸受60は、粉末冶金法により製造された多孔質の金属体に潤滑油を含浸させて、扁平された略円筒形状に形成されている。一端部ラジアル軸受60は、アーマチュアシャフト13の軸方向一端側を径方向から回動自在に支持する支持孔61を備えている。支持孔61の軸方向両端側には環状テーパ部61aがそれぞれ設けられており、これにより一端部ラジアル軸受60に対するアーマチュアシャフト13の装着が容易に行えるようになっている。なお、支持孔61とアーマチュアシャフト13との間にはグリース(図示せず)が介在されており、これによりアーマチュアシャフト13は、スムーズに回転可能となっている。
一端部ラジアル軸受60の径方向外側には、曲率半径Rの外周壁部62が設けられている。この外周壁部62は、一端部ラジアル軸受60を軸受ホルダ70の軸受保持部72に装着した状態のもとで、各保持爪72aの円弧凹面72cにそれぞれガタつくこと無く当接されるようになっている。なお、外周壁部62と各円弧凹面72cとの間にもグリース(図示せず)が介在されている。
図3および図4に示すように、軸受ホルダ70は、スラスト支持部71と軸受保持部72とを備えている。軸受ホルダ70は、自己潤滑性に優れたプラスチック材料、例えば、ポリアセタール(POM)等によって、断面が略U字形状に形成されている。
スラスト支持部71は底壁部73を備えており、この底壁部73におけるホルダ収容部33の底部33a側には、当接平面73aが設けられている。当接平面73aは、軸受機構50をホルダ収容部33に装着した状態のもとで、ホルダ収容部33の底部33aの内側に平面で当接されるようになっている。これにより、ホルダ収容部33の内部における軸受機構50のガタつきが防止される。
底壁部73のアーマチュアシャフト13側、つまり当接平面73a側とは反対側には、アーマチュアシャフト13の軸方向一端側が収容される収容凹部73bが設けられている。そして、収容凹部73bにはスラスト受面73cが設けられ、当該スラスト受面73cには、アーマチュアシャフト13の軸方向一端部が摺接するようになっている。ここで、スラスト受面73cとアーマチュアシャフト13との間にもグリース(図示せず)が介在されている。このように、スラスト支持部71は、アーマチュアシャフト13を軸方向から支持するようになっている。
また、収容凹部73bには、環状側面73dが設けられている。この環状側面73dとアーマチュアシャフト13との間には、所定の大きさの環状のクリアランスS1が形成されている。これにより、アーマチュアシャフト13の回転時において、当該アーマチュアシャフト13が環状側面73dに接触するようなことが無く、アーマチュアシャフト13の回転抵抗の増大が防止される。
軸受ホルダ70の外周面で、かつスラスト支持部71に対応する部分には、回転防止部74が設けられている。この回転防止部74は、スラスト支持部71の周囲に所定の厚み寸法で形成され、回転防止部74における、アーマチュアシャフト13の軸方向と交差する方向の断面は、ホルダ収容部33と同様に、非円形形状に形成されている。より具体的には、図4(a),(b)に示すように、回転防止部74の断面形状は、6つの平坦部74aと6つの角部74bとを備える正六角形形状(多角形形状)に形成されている。
これにより、回転防止部74はホルダ収容部33の内部に、相対回転不能に装着可能となっている。ただし、回転防止部74のホルダ収容部33に対するガタつきをより確実に防止するために、回転防止部74はホルダ収容部33の内部に圧入により嵌合されている。
スラスト支持部71の当接平面73aと回転防止部74との間には、環状傾斜面73eが設けられている。この環状傾斜面73eとホルダ収容部33との間には、所定の大きさの環状のクリアランスS2が形成されている。環状傾斜面73eには、図4(a)に示すように、ゲート配置部73fが設けられている。このゲート配置部73fは、軸受ホルダ70を射出成形する際に、溶融樹脂の入口となる鋳型のゲート部(図示せず)が配置されることで形成される。
このように、ホルダ収容部33との間にクリアランスS2を形成する環状傾斜面73eに、ゲート配置部73fを形成することにより、当該ゲート配置部73fに残留した樹脂の量にバラつきが生じたとしても、軸受機構50をホルダ収容部33に対して傾斜させること無く、高精度で装着できるようになっている。したがって、アーマチュアシャフト13の回転抵抗が製品毎にバラつくのを抑制することができ、モータ装置10の信頼性を向上させることができる。
また、ゲート配置部73fは、剛性低下の原因にもなるため、アーマチュアシャフト13の軸方向荷重を受ける底壁部73に設けずに、当該底壁部73以外の部分、つまりアーマチュアシャフト13の軸方向荷重を受けない環状傾斜面73eに設けるようにしている。これにより、スラスト支持部71の十分な剛性を確保している。
軸受保持部72は、軸受ホルダ70のスラスト支持部71よりもアーマチュアシャフト13側に設けられ、図4(b)に示すように、合計6つの保持爪72aを備えている。つまり、保持爪72aの数は、正六角形形状の断面に形成された回転防止部74の角数に等しくされている。これらの保持爪72aは、一端部ラジアル軸受60(図3参照)を径方向から挟むようにして保持しており、回転防止部74の各平坦部74aに対応して設けられている。
隣り合う各保持爪72aの間には、所定の切り込み深さに設定された切欠部72bが設けられ、これにより各保持爪72aは径方向に撓めるようになっている。ここで、各保持爪72aの撓み剛性は、各切欠部72bの幅寸法や深さ寸法を任意に設定することで調整できる。
ここで、各保持爪72aによる一端部ラジアル軸受60の挟持力は、アーマチュアシャフト13の傾斜等に伴う一端部ラジアル軸受60の軸受保持部72に対する傾動を許容する一方で、アーマチュアシャフト13の回転に伴う一端部ラジアル軸受60の軸受保持部72に対する回動を阻止し得る挟持力に設定されている。これにより、アーマチュアシャフト13の回転抵抗の増大を抑制しつつ、一端部ラジアル軸受60の軸受保持部72に対する回動に伴う作動音の増大を効果的に低減している。
各保持爪72aの内側には、図3に示すように、一端部ラジアル軸受60を保持した状態のもとで、一端部ラジアル軸受60の外周壁部62と同じ曲率半径Rとなる円弧凹面72cがそれぞれ設けられている。これにより、各保持爪72aにより挟まれるように保持された一端部ラジアル軸受60は、軸受保持部72の内部でガタつくことが無い。
各保持爪72aの外側には、平坦面72dがそれぞれ設けられている。各平坦面72dとホルダ収容部33との間には、軸受機構50をホルダ収容部33に装着した状態のもとで、所定の大きさのクリアランス(隙間)S3が形成されている。このクリアランスS3は、回転防止部74をホルダ収容部33の内部に圧入する際に、製品毎に圧入力のバラつきが生じたとしても、当該圧入力のバラつきが各保持爪72aに伝達されるのを抑制する役割を果たしている。つまり、クリアランスS3は、各保持爪72aによる一端部ラジアル軸受60の保持力にバラつきが生じないようにし、ひいてはアーマチュアシャフト13の回転抵抗が製品毎にバラつくのを抑制している。
また、クリアランスS3の寸法は、アーマチュアシャフト13の軸方向に沿う、軸受保持部72の各保持爪72aと一端部ラジアル軸受60との重ね代S4の寸法よりも、小さい値となるように設定されている(S3<S4)。したがって、軸受機構50がホルダ収容部33に装着された状態のもとで、軸受保持部72、つまり各保持爪72aが径方向外側に拡げられるようなことがあっても、各保持爪72aがホルダ収容部33に当接されてそれ以上拡がることは無く、各保持爪72aから一端部ラジアル軸受60が脱落することは無い。
次に、以上のように形成したモータ装置10の組み立て手順、特に、軸受機構50の組み立て手順について、図面を用いて詳細に説明する。
まず、図5(a)に示すように、別の製造工程(図示せず)でそれぞれ形成された、一端部ラジアル軸受60および軸受ホルダ70を準備する。また、コンミテータ34やアーマチュア25等(図1参照)が組み付けられたアーマチュアシャフト13を準備する。そして、一端部ラジアル軸受60の軸心と、軸受ホルダ70の軸心とを一致させた状態のもとで、図5(a)の破線矢印(1)に示すように、一端部ラジアル軸受60を、軸受ホルダ70の軸受保持部72側に臨ませる。このとき、一端部ラジアル軸受60の軸方向に沿う両側の形状は同じ形状であるため、一端部ラジアル軸受60の組付方向性は無い。
その後、一端部ラジアル軸受60を軸受保持部72に移動させていくと、外径寸法がd1に設定された一端部ラジアル軸受60の先端部分が、各保持爪72aの先端部分に入り込む。ここで、各保持爪72aの先端部分の内径寸法は、一端部ラジアル軸受60の先端部分の外径寸法d1よりも大きい内径寸法d2に設定されている。したがって、一端部ラジアル軸受60の先端部分は、各保持爪72aの先端部分に抵抗無く入り込める。
次いで、一端部ラジアル軸受60を各保持爪72aに向けて押し込んでいくと、図5(a)の破線矢印(2)に示すように、各保持爪72aが径方向外側に撓む。その後さらに、一端部ラジアル軸受60を各保持爪72aに向けて押し込むことで、図5(b)に示すように、軸受保持部72に一端部ラジアル軸受60が保持されるようになる。これにより、軸受機構50の組み立てが完了する。
次に、図5(b)の破線矢印(3)に示すように、アーマチュアシャフト13の軸心と軸受機構50の軸心とを一致させた状態のもとで、アーマチュアシャフト13の軸方向一端側を、軸受機構50の一端部ラジアル軸受60に臨ませる。そして、アーマチュアシャフト13の軸方向一端側を、一端部ラジアル軸受60の支持孔61に挿入する。このとき、アーマチュアシャフト13の軸方向一端側は、環状テーパ部61aに案内されるので、アーマチュアシャフト13の一端部ラジアル軸受60への装着を容易に行うことができる。これにより、図5(c)に示すように、アーマチュアシャフト13の軸方向一端側に軸受機構50が保持された状態となる。
次に、アーマチュアシャフト13の軸方向一端側に保持された軸受機構50を、当該状態のもとで、図5(c)の破線矢印(4)に示すように、モータケース21の内部に挿入していく。すると、軸受機構50の回転防止部74がホルダ収容部33に、回り止めされた状態のもとで圧入される。これにより、軸受機構50のホルダ収容部33への圧入固定が完了する。ここで、アーマチュアシャフト13のモータケース21への組み付け作業に引き続き、治具等を用いること無く軸受機構50をホルダ収容部33に圧入できるので、モータ装置10の組み付け作業性を大幅に向上させることができる。
以上詳述したように、本実施の形態に係るモータ装置10によれば、モータケース21に、アーマチュアシャフト13の軸方向と交差する方向の断面が正六角形形状に形成されたホルダ収容部33を設け、軸受ホルダ70の外周面に、アーマチュアシャフト13の軸方向と交差する方向の断面が正六角形形状に形成され、ホルダ収容部33に相対回転不能に装着される回転防止部74を設けている。
したがって、従前のように樹脂部を介さずに、軸受ホルダ70をモータケース21に対して直に相対回転不能に設けることができる。よって、アーマチュアシャフト13の回転に伴って軸受ホルダ70が回転されるのを確実に防止して、モータ装置10の作動音をより低減させることができる。
また、本実施の形態に係るモータ装置10によれば、ホルダ収容部33および回転防止部74の断面を多角形形状(正六角形形状)の断面としたので、例えば、断面が非円形形状である楕円等の場合に比して、両者の成形精度を良好なものにできる。よって、ホルダ収容部33に対する回転防止部74のガタつきをより確実に防止することができる。
さらに、本実施の形態に係るモータ装置10によれば、保持爪72aの数を、回転防止部74の断面の角数に等しく設定、つまり6個に設定したので、軸受ホルダ70を成形する鋳型の形状を簡素化でき、軸受ホルダ70の成形性を向上させることができる。
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。例えば、上記実施の形態においては、モータ装置10を、パワーウィンド装置の駆動源として用いたものを示したが、本発明はこれに限らず、モータ装置10を、車両用のワイパ装置等、他の用途の駆動源として用いることもできる。
また、上記実施の形態においては、一端部ラジアル軸受60および軸受ホルダ70よりなる軸受機構50を、ケーシングとしてのモータケース21側に設けたものを示したが、本発明はこれに限らず、ケーシングとしてのギヤケース41側に、軸受機構50を設けるようにしても良い。
さらに、上記実施の形態においては、ホルダ収容部33および回転防止部74の断面を、正六角形形状の断面としたものを示したが、本発明はこれに限らず、正三角形形状や正五角形形状、さらには楕円形形状等の断面としても良い。要は、非円形形状の断面で回り止めが可能な形状であれば、どのような形状の断面でも構わない。
また、上記実施の形態においては、回転防止部74の断面の角数(六角)に等しい数の保持爪72a(6個)を設けたものを示したが、本発明はこれに限らず、例えば、3個や5個等、ラジアル軸受を保持するのに必要な剛性等に応じて任意の数の保持爪を設けるようにしても良い。
10 モータ装置
11 締結ネジ
12 ケーシング
13 アーマチュアシャフト(回転軸)
20 モータ部
21 モータケース(ケーシング)
22 ケース本体
22a 平坦部
22b 円弧部
23 マグネット
24 コイル
25 アーマチュア
26 ブラシホルダ収容部
26a 平坦部
26b 円弧部
27 ブラシホルダ
27a 本体部
27b 軸受保持筒
28 ブラシ
29 ブラシバネ
30 中間部ラジアル軸受
31 フランジ部
31a ネジ孔
32 底壁部
33 ホルダ収容部
33a 底部
33b 平坦部
33c 角部
34 コンミテータ
35 ウォームギヤ
36 ウォームホイール
36a 出力ギヤ
37 他端部ラジアル軸受
38 他端部スラスト軸受
39 コネクタ部材
40 減速部
41 ギヤケース(ケーシング)
50 軸受機構
60 一端部ラジアル軸受(ラジアル軸受)
61 支持孔
61a 環状テーパ部
62 外周壁部
70 軸受ホルダ
71 スラスト支持部
72 軸受保持部
72a 保持爪
72b 切欠部
72c 円弧凹面
72d 平坦面
73 底壁部
73a 当接平面
73b 収容凹部
73c スラスト受面
73d 環状側面
73e 環状傾斜面
73f ゲート配置部
74 回転防止部
74a 平坦部
74b 角部
R 曲率半径
S1,S2 クリアランス
S3 クリアランス(隙間)
S4 重ね代
SD 減速機構
d1 外径寸法
d2 内径寸法

Claims (4)

  1. 回転軸が回転自在に収容されるケーシングと、
    前記回転軸を径方向から支持するラジアル軸受と、
    前記ラジアル軸受を保持する軸受保持部、および前記回転軸を軸方向から支持するスラスト支持部を有する軸受ホルダと、
    前記ケーシングに設けられ、前記回転軸の軸方向と交差する方向の断面が非円形形状に形成されたホルダ収容部と、
    前記軸受ホルダの外周面に設けられ、前記回転軸の軸方向と交差する方向の断面が非円形形状に形成され、前記ホルダ収容部に相対回転不能に装着される回転防止部と、
    を備え
    前記軸受保持部と前記ホルダ収容部との間に隙間が形成される、モータ装置。
  2. 請求項1記載のモータ装置において、
    前記ホルダ収容部および前記回転防止部の非円形形状の断面が、多角形形状の断面である、モータ装置。
  3. 請求項2記載のモータ装置において、
    前記軸受保持部は、前記ラジアル軸受を径方向から保持する複数の保持爪を有し、前記保持爪の数が、前記回転防止部の断面の角数に等しい、モータ装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のモータ装置において、
    前記隙間の寸法は、前記回転軸の軸方向に沿う前記軸受保持部と前記ラジアル軸受との重ね代の寸法よりも小さい、モータ装置。
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