JP4464697B2 - 電動モータ - Google Patents

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本発明は、電動モータに関する。
電動パワーステアリング装置等で用いられる電動モータとして、特許文献1に記載の如く、モータケースに支持された回転軸にコンミテータを設け、モータケースに取付けられたモータベースにブラシホルダを支持し、ブラシホルダに保持したブラシをコンミテータに接触させるものがある。この電動モータでは、車室近辺における静音化のために、ステアリング軸の側の振動が回転軸、モータケース、モータベースを介してブラシホルダに伝達されてブラシが振動し、ブラシ音が発生することを防止し、またブラシの振動音がブラシホルダからモータベースを介してモータケースに伝達することを防止するため、ブラシホルダをモータベースに弾性支持部を介して支持している。
また、この電動モータでは、ブラシホルダの組付時や、ブラシホルダに保持されたブラシに接続されたピグテール等の給電線に作用する外力により、ブラシホルダが回転軸に対して偏心したり傾斜したりしてブラシとコンミテータとの接触状態が不均一になり、モータの性能が悪くなり、またブラシの寿命も低く、ブラシの振動音が大きくなることを防止する必要がある。このため、特許文献1の電動モータでは、ブラシホルダの中心軸を回転軸の中心軸に一致させるように、ブラシホルダをモータベースに対して位置決めするための弾性部材を、ブラシホルダとモータベースの間に設けている。
特開2000-324766
特許文献1の電動モータでは、ブラシホルダが回転軸に対して偏心したり、傾斜することを防止するため、ブラシホルダの中心軸を回転軸の中心軸に一致させる手段として、ブラシホルダとモータベースの間に介装した弾性部材を用いている。弾性部材は外力の付加により常に変形する可能性があり、ブラシホルダの変位を安定的に防止することができない。
本発明の課題は、電動モータにおいて、ブラシホルダをモータベースに弾性支持部を介して支持するとともに、ブラシホルダの変位を安定的に防止してブラシホルダの中心軸と回転軸の中心軸とを確実に一致させることにある。
請求項1の発明は、モータケースに支持された回転軸にコンミテータを設け、モータケースに取付けられて回転軸を軸支するモータベースにブラシホルダを支持し、ブラシホルダに保持したブラシをコンミテータに接触させる電動モータにおいて、ブラシホルダを弾性支持部を介してモータベースに弾性支持するとともに、ブラシホルダの中心軸を回転軸の中心軸に一致させるように、ブラシホルダをモータベースに対して回転方向及び径方向で位置決め支持する位置決めピンを設け、中心軸線方向で弾性変位可能に保持したものであり、前記モータベースとブラシホルダの一方に位置決めピンを設け、他方に位置決め孔を設けるとき、位置決めピンが位置決め孔に係合する部分の側傍で、モータベースとブラシホルダの間にラバーシートを設け、前記ブラシホルダが概ね円弧状をなし、円弧の両端側のそれぞれに弾性支持部を設け、両弾性支持部の間に少なくとも2個の位置決めピンと少なくとも1個のラバーシートを設けたものである。
請求項2の発明は、請求項1の発明において更に、前記ラバーシートが位置決めピンの周囲で該位置決めピンの径方向と軸方向における、モータベースとブラシホルダの間に設けられたものである。
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において更に、前記ブラシホルダの弾性支持部が該ブラシホルダの側縁に開口するU字状取付部にその側方から位置決めピンに対向するように取着されるようにしたものである。
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の電動モータを用いてなるようにしたものである。
(請求項1)
(a)ブラシホルダを弾性支持部を介してモータベースに対して中心軸線方向で弾性変位可能に支持した。従って、ステアリング軸側の振動がモータ回転軸、モータケース、モータベースを介してブラシホルダに直接的に伝達されることを防止し、結果としてブラシの振動、ブラシ音の発生を防止する。また、ブラシの摺動音がブラシホルダからモータベースを介してモータケースに伝達されることも防止する。これらにより、電動モータを車室近辺で静音化できる。
(b)位置決めピンの係合により、モータベースに対するブラシホルダの変位ずれを防止し、ブラシホルダの中心軸をモータ回転軸の中心軸に一致させた。これにより、ブラシホルダの組付時や、ブラシホルダに保持されたブラシに接続されたピグテール等の給電線に作用する外力による変位ずれが押さえられ、ブラシホルダが回転軸に対して偏心したり傾斜したりすることを回避し、ブラシとコンミテータとの接触状態を均一にし、モータの性能を良くし、またブラシの寿命を長くし、ブラシの摺動音も低減できる。
(c)位置決めピンが位置決め孔に係合する部分(位置決め部)の側傍で、モータベースとブラシホルダの間にラバーシートを設けたから、位置決めピン及びその周辺を介したモータベースとブラシホルダの間の振動伝達経路側傍に配置されたラバーシートにより効率良く振動を減衰できる。
(d)円弧状ブラシホルダの両端側のそれぞれに弾性支持部を設け、両弾性支持部の間に少なくとも2個の位置決めピンと少なくとも1個のラバーシートを設けたから、2個の位置決めピンを隣接させ、それらの両位置決めピンのためのラバーシートを単一集約化でき、ラバーシートの部品管理性、組付性を向上できる。
(請求項
(e)位置決めピン及びその周辺を介したモータベースとブラシホルダの間の振動の伝達を、位置決めピンの径方向と軸方向で、ラバーシートにより直接ピン周辺の振動を減衰できる。
(請求項
(f)ブラシホルダの弾性支持部を該ブラシホルダの側縁に開口するU字状取付部にその側方から位置決めピンに対向するように取着可能にしたから、弾性支持部によるブラシホルダのモータベースへの位置決め及び組付性を向上できる。
(請求項
(g)電動パワーステアリング装置のための電動モータにおいて、上述(a)〜(f)を実現できる。
図1は電動パワーステアリング装置を一部破断して示す正面図、図2は図1のII−II線に沿う断面図、図3は図2のIII−III線に沿う断面図、図4は図3のIV−IV線に沿う矢視図、図5は図4のV−V線に沿うモータベースを示す断面図、図6はマグネットホルダを示し、(A)は断面図、(B)は(A)のB−B線に沿う断面図、(C)は端面図、図7はブラシホルダを示し、(A)は正面図、(B)は背面図、(C)は側面図、図8は弾性支持部を示し、(A)は平面図、(B)は断面図、図9はモータベースへのブラシホルダの支持前後の状態を示し、(A)は支持前の状態を示す正面図、(B)は支持後の状態を示す正面図、図10はモータベースに対するブラシホルダの支持構造を示す断面図である。
電動パワーステアリング装置10は、図1、図2に示す如く、車体フレーム等に固定されるアルミ合金製のギヤハウジング11を有する。そして、ステアリングホイールが結合されるステアリング軸12にトーションバー13を介してピニオン軸14を連結し、このピニオン軸14にピニオン15を設け、このピニオン15に噛合うラック16Aを備えたラック軸16をギヤハウジング11に左右動可能に支持している。ステアリング軸12とピニオン軸14の間には、操舵トルク検出装置17を設けてある。尚、ステアリング軸12とピニオン軸14は軸受12A、14A、14Bを介してギヤハウジング11に支持される。ラック軸16は、一端をラックガイド18Aに、他端を軸受18Bに摺動自在に支持される。そして、ラック軸16の中間部には左右のタイロッド19A、19Bが連結される。
ギヤハウジング11には、図3に示す如く、電動モータ30のモータケース31が固定され、電動モータ30の回転軸40にはトルクリミッタ20を介してアシスト軸21が結合され、アシスト軸21はボールベアリング等の軸受21A、21Bによりギヤハウジング11に両端支持されている。そして、アシスト軸21の中間部にウォームギヤ22を一体に備え、このウォームギヤ22に噛合うウォームホイール23をピニオン軸14の中間部に固定してある。電動モータ30の発生トルクは、ウォームギヤ22とウォームホイール23の噛合い、ピニオン15とラック16Aの噛合いを介してラック軸16に操舵アシスト力となって付与され、運転者がステアリング軸12に付与する操舵力をアシストする。
トルクリミッタ20は、電動モータ30の回転軸40に結合される接続体20Aと、アシスト軸21に結合される接続体20Bとを含む摩擦板式トルクリミッタである。電動パワーステアリング装置10の通常使用されるトルク(リミットトルクより小なるトルク)では、トルクリミッタ20の摩擦力により回転軸40とアシスト軸21を滑りなく結合し続け、他方、タイヤが操舵中に縁石に乗り上げる等により、ラック軸16のストロークが急停止せしめられたときの電動モータ30の慣性トルクがトルクリミッタ20の摩擦力を越える衝撃トルク(リミットトルク以上のトルク)に対しては、回転軸40をアシスト軸21に対してスリップさせ、電動モータ30のトルクをアシスト軸21の側に伝達させないように機能する。
また、アシスト軸21はハウジング11に対し、軸方向の双方向に弾性支持され、電動パワーステアリング装置10の反転駆動時や、タイヤの縁石乗り上げ時等に、アシスト軸21に作用する過大推力を吸収可能とする。具体的には、アシスト軸21のための軸受21A、21Bの外輪をギヤハウジング11に固定し、アシスト軸21を軸受21A、21Bの内輪に隙間嵌めする。そして、アシスト軸21にフランジ25、26を設け、フランジ25と軸受21Aの内輪との間に予圧縮された弾性変形具27Aを、フランジ26と軸受21Bの内輪との間に予圧縮された弾性変形具27Bを介装する。即ち、弾性変形具27A、27Bは、アシスト軸21への装填状態で、一定の予圧縮量(一定の衝撃緩和性能)をもって組込まれ、結果としてアシスト軸21を軸方向の双方向に弾性支持する。
ここで、電動モータ30は以下の如くに構成される。
電動モータ30は、図3〜図5に示す如く、モータケース31とモータベース32がボルト34でギヤハウジング11に固定され、回転軸40をモータケース31とモータベース32のそれぞれに設けたボールベアリング等からなる軸受31A、32Aで支持している。
そして、電動モータ30は、固定子35を有する。固定子35は、モータケース31を構成する鉄等の磁性材料により形成される有底筒状のヨーク36と、ヨーク36に内挿されて内周の周方向複数位置にマグネット収容区画37Aを形成する絶縁性樹脂材料により形成された筒状体からなるマグネットホルダ37と、マグネットホルダ37のマグネット収容区画37Aに収容されて位置決め保持されるマグネット38と、マグネットホルダ37に位置決め保持されたマグネット38の内側に圧入される非磁性材料の極薄板により成形されたマグネットカバー39とからなる。
尚、ヨーク36は、筒状体の底部に軸受31Aのための凹状支持部36Aを備える。マグネットホルダ37は、図6に示す如く、筒状体の両端の端壁37Bと、筒状体の周方向複数位置に配置されて両端壁37B、37Bをつなぐリブ37Cとを有し、両端壁37Bとリブ37Cに囲まれる筒断面内の空間をマグネット38の厚みに略等しいマグネット収容区画37Aとする。端壁37Bは、マグネットホルダ37の軸方向でマグネット収容区画37Aを外方に対して塞ぐ。マグネット38、マグネットカバー39は各マグネット収容区画37Aの扇形空間に対し半径方向の外方から挿着される。マグネット38はマグネットホルダ37の周方向に沿う両側部を各リブ37Cの側面にて支持される。マグネットカバー39はマグネットホルダ37の周方向に沿う両側部を、マグネット38の内面側で、各リブ37Cの側面の半径方向の内方側の拡幅部R面に載せられて支持される。
また、電動モータ30は、固定子35の内側に挿入されて回転軸40に固定される回転子41を有する。回転子41は、回転軸40の外周に設けられるアマチュアコア42にコイル42Aを巻回して形成されるとともに、回転軸40の一端部側に固定されたコンミテータ43を備える。
また、電動モータ30は、モータベース32に後述する如くに支持されるブラシホルダ33に保持され、回転子41のコンミテータ43に接触せしめられるブラシ44を有する。ブラシ44は、ピグテール(リード線)45の一端が接続され、このピグテール45の他端にターミナル46が接続される。モータベース32は給電コネクタ47を一体に有し、給電コネクタ47にターミナル挿入孔48を備える。ブラシ44に接続された上述のターミナル46はターミナル挿入孔48に挿入されて固定化される。
電動モータ30は、給電コネクタ47に相手コネクタ(不図示)を取付けることにより、相手コネクタの給電端子をターミナル46に嵌合する等の状態で接続し、ブラシ44に給電可能にする。電動モータ30は、ブラシ44から回転子41のコンミテータ43を経てアマチュアコア42に給電されると、アマチュアコア42の磁力線が固定子35のマグネット38で発生している磁界を切ることにより、回転子41が回転する。
しかるに、モータベース32は以下の如くに構成される。
モータベース32は、給電コネクタ47を一体成形した、絶縁性プラスチック材料からなる射出成形体である。モータベース32は、短円筒体51の一端側にヨーク36(モータケース31)をOリング51Aを伴なってインロー結合するとともに、短円筒体51の他端側にギヤハウジング11をOリング51Bを伴なってインロー結合し、ヨーク36とギヤハウジング11の間に挟持され、ボルト34によりヨーク36とモータベース32とギヤハウジング11の3者を同軸結合可能とする。
また、モータベース32は、短円筒体51の一端側の周方向特定位置(本実施形態では2位置)に係合凹部52を形成し、マグネットホルダ37の一方の端面にて外周に沿って設けた円弧状の係合凸部37Dをこの係合凹部52に係合させることにより、マグネットホルダ37が位置決めする固定子35のマグネット38に対する、モータベース32に支持したブラシホルダ33が保持するブラシ44の位置ずれをなくし、電動モータ30の回転性能が正転方向と逆転方向で異なるものになることを回避する。
モータベース32は、ヨーク36の内部とギヤハウジング11の内部とを仕切る仕切壁53を短円筒体51の内部に設け、この仕切壁53の中央部に、回転軸40のためのボールベアリング等からなる前述の軸受32Aを備える。
モータベース32は、仕切壁53のコンミテータ43に臨む端面に、回転軸40の軸受32Aを囲んで回転軸40と同軸をなす円弧状のホルダ支持面54を設け(図9(A))、このホルダ支持面54にブラシホルダ33を以下の如くに支持する。
ブラシホルダ33は、図7(A)に示す如く、モータベース32の円弧状ホルダ支持面54に着座せしめられる円弧状をなし、円弧の両端側のそれぞれの側縁にU字状陥凹部を開口するU字状取付部61を備え、両U字状取付部61に弾性支持部70(図8)を側方から取着して設け、弾性支持部70に挿着されるボルト81をモータベース32のホルダ支持面54に螺着してモータベース32に支持される(図10)。モータベース32は、樹脂又はアルミ合金等により構成され、樹脂製のときにはボルト81が螺合するナット82をホルダ支持面54の円弧の両端側のそれぞれにインサートしてある(図9(A))。このとき、弾性支持部70は、ブラシホルダ33のU字状取付部61とボルト81との間で、ブラシホルダ33の円弧の中心軸の軸方向(ボルト81の軸方向でもある)と径方向(ボルト81の径方向でもある)の双方向に介在し、ブラシホルダ33はその円弧の中心軸33Aの軸方向及び径方向において、モータベース32に弾性支持される。
尚、弾性支持部70は、図8に示す如く、ボルト81が挿着される金属ブッシュ71の外周にゴムブッシュ72を焼付けて構成され、ゴムブッシュ72の軸方向の両端部に外周に張り出る上下のフランジ72A、72Bを備える。弾性支持部70は、ブラシホルダ33のU字状取付部61の上下両面をゴムブッシュ72の上下のフランジ72A、72Bで挟みつつ、ゴムブッシュ72をU字状取付部61のU字状嵌合部に押し入れることにて取着される。ボルト81の頭部はゴムブッシュ72の上フランジ72Aに当接するものとすることができる。
ブラシホルダ33は、モータベース32への支持状態で、ブラシホルダ33の円弧の中心軸33Aを回転軸40(軸受32A)の中心軸40Aに一致させるように、ブラシホルダ33をモータベース32に対して位置決めする位置決めピン90をブラシホルダ33の背面の段丘部33Bに設けてある(図7(B))。ブラシホルダ33は、円弧の両端側に設けた両弾性支持部70、70の間の段丘部33B上で、ブラシホルダ33の周方向の中央を通る中心線に対し線対称をなす2位置に、2個の位置決めピン90、90を設ける。ブラシホルダ33は、ボルト81によるモータベース32への支持状態で、モータベース32のホルダ支持面54に穿設してある2個の位置決め孔55、55(図9(A))に、位置決めピン90、90を係入する(図10)。位置決めピン90は先端側外周部を位置決め孔55の内周面に係合し、先端部を位置決め孔55の底面から浮かせ、該底面に非当接としている。これにより、ブラシホルダ33は中心軸33Aを回転軸40(軸受32A)の中心軸40Aに一致するように、更に、中心軸40A線上では弾性変位可能にモータベース32に対して位置決め支持される。
ブラシホルダ33は、位置決めピン90が位置決め孔55に係合する部分(位置決め部)の側傍で、モータベース32とブラシホルダ33の間に介装されるラバーシート100を付帯的に備える。ラバーシート100は、ブラシホルダ33の背面の段丘部33Bと同一平面形状をなす1個からなり、2個の位置決めピン90の基端側外周部まわりに被着される。ラバーシート100は、ブラシホルダ33がモータベース32に支持され、位置決めピン90が位置決め孔55に係合する状態で、モータベース32のホルダ支持面54に刻設してある陥凹部56(図9(A))に嵌合する(図10)。陥凹部56は、ブラシホルダ33の段丘部33B、ラバーシート100と同一輪郭形状をなす。ラバーシート100は、位置決めピン90まわりに装填される厚肉の円環部101と、両円環部101、101をつなぐ薄肉のつなぎ部102とからなり、陥凹部56も円環部101に対応する深い丸孔部56Aと、つなぎ部102に対応する浅いつなぎ部56Bとからなる。
尚、モータベース32の陥凹部56に嵌合せしめられたラバーシート100の上面(ブラシホルダ33の段丘部33Bの位置決めピン90が設けられている下面が当接する面)は、モータベース32のホルダ支持面54よりわずかに突出し、結果として、ラバーシート100は位置決めピン90の周囲で該位置決めピン90の径方向と軸方向における、モータベース32とブラシホルダ33の間に介装するものとされる。尚、ラバーシートは実施例に限らず、ブラシホルダとモータベースのホルダ支持面間に、所定の位置、形状で、配置可能であり、ブラシホルダの接触面の全面に介設しても良い。
以上により、ブラシホルダ33は図9(B)に示す如くにモータベース32のホルダ支持面54に支持される。ブラシホルダ33は、正面の周方向複数位置(例えば左右2位置)にブラシ保持部110を設け、各ブラシ保持部110に左右のブラシ44のそれぞれをスライド可能に挿入するための貫通孔121を形成したケース体120が組付けられる。貫通孔121はブラシ44をコンミテータ43の側にスライド突出可能に納めてこれを位置決め保持する。ブラシホルダ33は、貫通孔121に挿入したブラシ44をバックアップ支持し、ブラシ44を貫通孔121の先端開口から突出させてコンミテータ43に押接せしめるブラシスプリング130を付帯して備える。
このとき、ブラシホルダ33は各ブラシ保持部110の中心線がその中心軸33Aを通るように設定してあり、ブラシ保持部110に組付けられるケース体120の貫通孔121に挿入されたブラシ44の中心線もその中心軸33Aを通る。そして、ブラシホルダ33の中心軸33Aは前述の通り、回転軸40(軸受32A)の中心軸40Aに一致されているから、ブラシ44は回転軸40に固定されたコンミテータ43に均一に接触する。
本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
(a)ブラシホルダ33を弾性支持部70を介してモータベース32に対して中心軸線方向で弾性変位可能に支持した。従って、ステアリング軸12側の振動がモータ回転軸40、モータケース31、モータベース32を介してブラシホルダ33に直接的に伝達されることを防止し、結果としてブラシ44の振動、ブラシ音の発生を防止する。また、ブラシ44の摺動音がブラシホルダ33からモータベース32を介してモータケース31に伝達されることも防止する。これらにより、電動モータ30を車室近辺で静音化できる。
(b)位置決めピン90の係合により、モータベース32に対するブラシホルダ33の変位ずれを防止し、ブラシホルダ33の中心軸33Aをモータ回転軸40の中心軸40Aに一致させた。これにより、ブラシホルダ33の組付時や、ブラシホルダ33に保持されたブラシ44に接続されたピグテール45等の給電線に作用する外力による変位ずれが押さえられ、ブラシホルダ33が回転軸40に対して偏心したり傾斜したりすることを回避し、ブラシ44とコンミテータ43との接触状態を均一にし、モータ30の性能を良くし、またブラシ44の寿命を長くし、ブラシ44の摺動音も低減できる。
(c)位置決めピン90が位置決め孔55に係合する部分(位置決め部)の側傍で、モータベース32とブラシホルダ33の間にラバーシート100を設けたから、位置決めピン90及びその周辺を介したモータベース32とブラシホルダ33の間の振動伝達経路側傍に配置されたラバーシート100により効率良く振動を減衰できる。
(d)位置決めピン90及びその周辺を介したモータベース32とブラシホルダ33の間の振動の伝達を、位置決めピン90の径方向と軸方向で、ラバーシート100により直接ピン周辺の振動を減衰できる。
(e)円弧状ブラシホルダ33の両端側のそれぞれに弾性支持部70を設け、両弾性支持部70の間に少なくとも2個の位置決めピン90と少なくとも1個のラバーシート100を設けたから、2個の位置決めピン90を隣接させ、それらの両位置決めピン90のためのラバーシート100を単一集約化でき、ラバーシート100の部品管理性、組付性を向上できる。
(f)ブラシホルダ33の弾性支持部70を該ブラシホルダ33の側縁に開口するU字状取付部61にその側方から位置決めピンに対向するように取着可能にしたから、弾性支持部70によるブラシホルダのモータベースへの位置決め及び組付性を向上できる。
(g)電動パワーステアリング装置10のための電動モータ30において、上述(a)〜(f)を実現できる。
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
図1は電動パワーステアリング装置を一部破断して示す正面図である。 図2は図1のII−II線に沿う断面図である。 図3は図2のIII−III線に沿う断面図である。 図4は図3のIV−IV線に沿う矢視図である。 図5は図4のV−V線に沿うモータベースを示す断面図である。 図6はマグネットホルダを示し、(A)は断面図、(B)は(A)のB−B線に沿う断面図、(C)は端面図である。 図7はブラシホルダを示し、(A)は正面図、(B)は背面図、(C)は側面図である。 図8は弾性支持部を示し、(A)は平面図、(B)は断面図である。 図9はモータベースへのブラシホルダの支持前後の状態を示し、(A)は支持前の状態を示す正面図、(B)は支持後の状態を示す正面図である。 図10はモータベースに対するブラシホルダの支持構造を示す断面図である。
符号の説明
10 電動パワーステアリング装置
30 電動モータ
31 モータケース
32 モータベース
33 ブラシホルダ
40 回転軸
43 コンミテータ
44 ブラシ
55 位置決め孔
61 U字状取付部
70 弾性支持部
90 位置決めピン
100 ラバーシート

Claims (4)

  1. モータケースに支持された回転軸にコンミテータを設け、モータケースに取付けられて回転軸を軸支するモータベースにブラシホルダを支持し、ブラシホルダに保持したブラシをコンミテータに接触させる電動モータにおいて、
    ブラシホルダを弾性支持部を介してモータベースに弾性支持するとともに、
    ブラシホルダの中心軸を回転軸の中心軸に一致させるように、ブラシホルダをモータベースに対して回転方向及び径方向で位置決め支持する位置決めピンを設け、中心軸線方向で弾性変位可能に保持したものであり、
    前記モータベースとブラシホルダの一方に位置決めピンを設け、他方に位置決め孔を設けるとき、位置決めピンが位置決め孔に係合する部分の側傍で、モータベースとブラシホルダの間にラバーシートを設け、
    前記ブラシホルダが概ね円弧状をなし、円弧の両端側のそれぞれに弾性支持部を設け、両弾性支持部の間に少なくとも2個の位置決めピンと少なくとも1個のラバーシートを設けたことを特徴とする電動モータ。
  2. 前記ラバーシートが位置決めピンの周囲で該位置決めピンの径方向と軸方向における、モータベースとブラシホルダの間に設けられた請求項に記載の電動モータ。
  3. 前記ブラシホルダの弾性支持部が該ブラシホルダの側縁に開口するU字状取付部にその側方から位置決めピンに対向するように取着される請求項1又は2に記載の電動モータ。
  4. 請求項1〜のいずれかに記載の電動モータを用いてなる電動パワーステアリング装置。
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