JP6406515B2 - 自由勾配u形側溝 - Google Patents
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Description
この場合、側溝本体を布設する前工程としてベースコンクリートの打設、養生を必要とするため工期を短縮できず省力化のネックとされている。しかし、門形側溝の利点は内壁が垂直面のため、調整コンクリートは最小厚さ5cm程度としても両側とベースコンクリートによる内底面とで拘束されて安定することである。
しかしU形側溝の場合、底版によって先施工のベースコンクリートは構造上必要とせず、工期も短縮できる利点はあるものの両内壁が上開き傾斜面で、調整コンクリートは水流による浮力や継目屈曲に対し内底面との付着が安定せず、とくに最小厚さ5cm近くでは上開きに加え隅角部の曲面やハンチ斜面で皿形状となるので密着していても拘束がなく、維持管理におけるスコップの衝撃等で剥離滑脱が生じたり圧水噴射清掃にも適合しないことがある。
そのため、U形側溝の底面に凹部や開口部を長さ方向一定間隔に設けたり、開口部に鉄筋を露出させる等調整コンクリートを拘束するための改良もすすめられているが、開口部が側溝本体の強度を低下させ、開口しない部分は皿形状のままで調整コンクリートを拘束しないので連続した安定向上には不十分とされ、普及するに至っていない。
そのためU形側溝において、側溝内底へのあと打ち調整コンクリートが最小厚さでも流れ方向に連続して拘束され、水流による浮力やブロック継目の屈曲、さらに維持管理時の衝撃に対しても剥離滑脱がなく安定を高めるものとする。
そして、作業困難な深いU形側溝や、上版付のボックスU形側溝で上部開口が無くても調整コンクリート打設と自由勾配形成を可能とすることである。
底版全長にわたり、調整コンクリートを根入拘束する連続状態のスリットを形成し、調整コンクリートが密着硬化しスリット内根入部がアンカーとなり調整コンクリート全体を安定向上させるものである。
小梁は左右底版の延長であり主鉄筋が小梁内を通って配設されていて1個のU形側溝ブロックを構成し、底版にスリットのない従来のU形側溝と同等に輸送、小運搬、吊上げ、吊下ろし、据付布設でき、取扱い全般において変わらない。
スリットは上下に貫通し、調整コンクリートの根入部アンカーとなる。
さらに上版付のボックスU形側溝における調整コンクリートの打設と自由勾配形成において、あらかじめ内底全長に沿って調整勾配の高さに埋設するフレーム定規を固定するため、アタッチメントをスリットに内接してセットする。
長さは1m、2m等とするプレキャストコンクリートで供給され、基礎上に固定勾配施工で布設する。
自由勾配施工はその通水断面内底に厚さを、骨材寸法の2倍程度の最小5cmとし、最大15cm程度の調整コンクリートをあと打ちするもので、最小厚さ5cm以上の15cmまでが高さ調整分となる。
本発明のU形側溝では、底部長さ方向に連続状態のスリットが形成されていて調整コンクリートは下面がスリット内根入アンカー付となり拘束されるものである。
小梁の断面は、側溝延長方向の上幅でおおむね7〜15cm、下方に向って1〜2cmの拡大又は縮小テーパー付とし、梁高さは側溝底版の厚さと一致するか又は上面から0.5〜1cm下りとする。
小梁の配置は、スリットを横切って側溝長さ1m当り2〜3本、2m当り4〜5本等の間隔でU形側溝の構造計算により配設する。
小梁は調整コンクリートの填充打継によって耐久性も高まり底版部全体が増強される。
なお、小梁の材質をL形鋼等に変更し、一体成形か左右連結する構造とすることもできる。
そして、深いU形側溝は連続布設後にコンクリートを投入打設し埋設するフレーム定規上面に合わせて手作業に適す長い柄のトンボやローラー作業具等で均し、自由勾配に整形する。
また、ボックスU形側溝では据付接合と同時に一方の開口端からコンクリートを投入打設し、その都度埋設するフレーム定規に合わせて長い柄のトンボやローラー作業具等で均し仕上げることで1個設置毎に自由勾配を形成し、順次連続して全体を完成する。
フレーム定規は主にコンクリート埋設型枠材やプラスチック等の平板、I形で側溝ブロック単体とほぼ同長とし両端寄で固定する。
図1は歩車道境界掛蓋を用いた自由勾配U形側溝の実施例、図2は落し蓋を用いた自由勾配U形側溝の実施例である。
図1の実施例は図3図5にも示すとおりU形側溝(1)と歩車道境界掛蓋(3)の組合せとする自由勾配排水施設である。
U形側溝(1)は、内底に1条のスリット(5)が連続し、複数の小梁(8)による左右一体ブロックである。U形側溝(1)は外壁が垂直で内断面は上開きの台形状で内底面(6)がせまく隅角部が曲面となっているが、排水勾配調整コンクリート(10)にはスリット(5)によって底版(7)の全厚さ分の根入アンカーが側溝延長にそって連続状態で形成される。
歩車道境界掛蓋(3)はU形側溝(1)と全幅が一致する組合せとし、車道(21)と歩道(22)の境界で集水し自由勾配排水するもので、車道部路肩端まで舗装し自転車専用通行帯としても利用される。
U形側溝(1)は内底に2条のスリット(5)が断続し、それぞれ複数の小梁(8)による左右一体ブロックである。U形側溝(1)の内断面は上開きの逆台形状で内底面(6)がせまく隅角部が曲面となっているが、排水勾配調整コンクリート(10)はスリット(5)によって底版(7)の全厚さ分の根入アンカーが側溝延長にそって連続状態で形成される。
(1)は上版付きのボックスU形側溝で一部開口と開口無しである。上面に連続する流入口(9)があり、内底に1条のスリット(5)が断続し小梁(8)による左右一体とする矩形断面ブロックで内底隅角部がハンチ斜面である。
(30)はアタッチメント(31)はフレーム定規である。
アタッチメント(30)はU形側溝内底面(6)へスリット(5)内から立上がってフレーム定規(31)を必要な高さに組込むものであり、数種類の高さ別に用意される。
さらに、型枠も従来からの一般品を流用加工できるため、生産供給においても在来の道路用コンクリート製品と同等に安価に流通する。
2 落し蓋
3 歩車道境界掛蓋
4 蓋受小段
5 スリット
6 内底面
7 底版
8 小梁
9 流入口
10 調整コンクリート
15 根入アンカー
20 基礎
21 車道
22 歩道
30 アタッチメント
31 フレーム定規
Claims (1)
- 矩形断面で隅角部が曲面又はハンチ斜面のプレキャストコンクリートボックスU形側溝の内底に、調整コンクリートをあと打ちする自由勾配施工側溝であって、内底部全長にわたり連続状態のスリットが形成され、複数の小梁がスリットを横切って左右にほぼ隔離したままでの一体構造としてなり、アタッチメントを有し、あらかじめ内底全長に沿って調整勾配の高さに埋設するフレーム定規を固定するため、当該アタッチメントをスリットに内接してセットすることにより、あと打ち調整コンクリートの勾配整形と根入りアンカーが連続状態で形成され、あと打ち調整コンクリートの付着を安定させることを特徴とする自由勾配ボックスU形側溝。
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