JP5601648B2 - 自由勾配兼用有底側溝 - Google Patents
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この場合、門型側溝内壁が垂直面のため調整コンクリートは最小厚さ5cm程度としても両側とベースコンクリートによる内底面とで拘束されて安定する。
一方、有底の側溝ブロックによるU形側溝や上面一部蓋掛ボックス側溝等では、もっぱら固定勾配を目的としつつも、通常の固定勾配施工を延長しそのまま一部を設計で必要な自由勾配施工とすることがあり、内底に従来の門形無底側溝に準じて一般に最小厚さ5cm以上の調整コンクリート打ちとしている。
しかし有底側溝の場合、先施工のベースコンクリート不要などの利点はあるものの一般に両内壁が上開き傾斜面で、調整コンクリートは水流による浮力やブロック継目屈曲に対し側溝ブロック内底磨面との付着が安定せず、とくに最小厚さ5cm近くでは上開きの皿形状となるので拘束がなく維持管理におけるスコップの衝撃等で剥離滑脱が生じたり圧水噴射清掃にも適合しないことがある。
そのため、有底側溝ブロックの底面に凹部や開口部を設けたり、開口部に鉄筋を露出させる等調整コンクリートとの一体化安定を高める改良もすすめられているが、一般品との併用には不向きな特殊品となり、普及するに至っていない。
そのため有底側溝において、側溝断面の低水位部形状をあと打ち調整コンクリートが最小厚さでも両側壁間で拘束され、水流による浮力やブロック継目の屈曲、さらに維持管理時の衝撃に対しても剥離滑脱がなく安定を高めるものとする。
そして作業困難な深いU形側溝でも勾配調整を容易とし、さらに上部開口のないボックス側溝の調整コンクリート打設と自由勾配形成をも可能とすることである。
通水断面両側の低水位部内全長にわたり、底面から少なくとも調整コンクリートの碇着基部を含む一定の内高範囲のみ垂直か、下開きに基部内壁面を形成し、調整コンクリートが前記基部内壁面に当接硬化し碇着基部より上も含む調整コンクリート全体の付着を安定向上させるものである。
通水断面は内底及び両側壁とも水流に適し、側溝延長内で調整コンクリート打の有無が混在する兼用においても支障が生じない。
さらに上面開口のないボックス側溝でも自由勾配形成作業が可能となる。
長さ1m、2m等とするプレキャストコンクリートで供給され、基礎上に固定勾配施工で布設する。
自由勾配施工ではその通水断面内底に厚さを最小5〜最大15cm程度の調整コンクリートをあと打ちするもので、最小厚さ5cmは碇着基部となりそれ以上の15cmまでが高さ調整分となる。
本発明では、低水位部内の両側一定高の内壁を全長にわたり垂直か、下開きに基部内壁面を形成し、自由勾配施工の場合には調整コンクリートの少なくとも碇着基部を拘束するものである。
そして、深いU形側溝は連続布設後にコンクリートを投入打設し埋設するフレーム定規上面に合わせて手作業に適す長い柄のトンボやローラー作業具等で均し、自由勾配に整形する。
また、ボックス側溝では据付接合と同時に一方の開口端からコンクリートを投入打設し、その都度埋設するフレーム定規に合わせて長い柄のトンボやローラー作業具等で均し仕上げることで1個設置毎に自由勾配を形成し、順次連続して全体を完成する。
フレーム定規は主にコンクリート埋設型枠材の平板、I形、L形等で側溝ブロック単体とほぼ同長とし、内底面にスペーサーを介して高さ調整し両端寄にボルトや接着等で固定する。
(1)は落し蓋側溝ブロックによる蓋受小段(4)付きの有底側溝、(2)は落し蓋である。
有底側溝(1)は図1、図2、図3に示すとおり低水位部の両側全長にわたり垂直の基部内壁面(7)が形成されている。
基部内壁面(7)は両側間をわずかにテーパー2〜5mm程度の下開きとしてもよい。
有底側溝(1)は、上面を道路に合わせて基礎(30)の上に固定勾配で布設するが、あらかじめインサート(23)付きの内底面(6)にフレーム定規(20)が勾配調整高さにスペーサー(21)を介してボルト(22)で固定されている。
そして排水勾配に合わせて調整コンクリート(10)を打設し、埋設するフレーム定規(20)上面に沿い同一面に整形し自由勾配有底側溝を構築する。
有底側溝(1)は低水位部の両側全長にわたり垂直の基部内壁面(7)(7)であと打ち調整コンクリート(10)の少なくとも碇着基部(11)を両側で固定し、スリップが生じなく上方に向ってひろがる通水断面の内底で、上面が開放され基部内壁面(7)(7)と内底面(6)の三面のみの拘束であっても上方へ滑脱せず碇着を強化する構造となっている。
(1)はスリット(5)付きボックス及び側溝上面一部開口部(3)付きの有底側溝で、(4)は蓋受小段、(2)はスリット(5)付き落し蓋である。
有底側溝(1)は低水位部内の両側全長にわたり垂直の基部内壁面(7)(7)を形成しこの実施例ではフレーム定規を固定するインサート(23)が埋込まれてあと打ち調整コンクリートを通水断面の内底において基部内壁面(7)(7)と内底面(6)の三面のみで拘束するものとなっている。
さらに、型枠も従来からの一般品と同一であるため、生産供給においても在来の道路用コンクリート製品と同等に安価に流通する。
2 落し蓋
3 開口部
4 蓋受小段
5 スリット
6 内底面
7 基部内壁面
10 調整コンクリート
11 碇着基部
20 フレーム定規
21 スペーサー
22 ボルト
23 インサート
30 基礎
Claims (1)
- 上開きの逆台形状通水断面とするU形側溝、ボックス側溝等プレキャストコンクリート有底側溝の内底に調整コンクリートをあと打ちする自由勾配兼用有底側溝であって、低水部内の底面から一定の内高範囲のみ全長にわたり両内壁を垂直か、下開きに基部内壁面を形成してなり、あらかじめ内底全長に沿って調整勾配の高さにフレーム定規を固定し、調整コンクリート打設の都度埋設するフレーム定規に合わせて仕上げ整形し自由勾配を形成することを特徴とする自由勾配兼用有底側溝。
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JP2012101805A JP5601648B2 (ja) | 2012-04-11 | 2012-04-11 | 自由勾配兼用有底側溝 |
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JP2012101805A JP5601648B2 (ja) | 2012-04-11 | 2012-04-11 | 自由勾配兼用有底側溝 |
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