JP6406518B2 - 自由勾配u形側溝 - Google Patents
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Description
門形側溝は内壁が垂直面のため、調整コンクリートは最小厚さ5cm程度としても両側とベースコンクリートによる内底面とで拘束されて安定する。
U形側溝の場合、先施工のベースコンクリートは構造上必要とせず、工期短縮できることが大きな利点である。
しかし反面、両内壁が上開き傾斜面で、調整コンクリートは水流による浮力や継目屈曲に対し内底面との付着が安定せず、とくに最小厚さ5cm近くでは隅角部の曲面やハンチ斜面で皿形状となるので密着していても拘束がなく弱点となり、維持管理におけるスコップの衝撃等で剥離滑脱が生じ適合しないことがある。
そのため、U形側溝の底面に凹部や開口部を長さ方向一定間隔に設けたり、開口部に鉄筋を露出させる等調整コンクリートを拘束する改良もすすめられているが、開口部が側溝本体の強度を低下させ、開口しない部分は皿形状のままで調整コンクリートを拘束しないので不十分とされ、普及するに至っていない。
その上で、この特徴を維持し調整コンクリートによる自由勾配施工に適合できれば先施工のベースコンクリート不要とする利点とともに用途が拡大する。
そのためU形側溝において、側溝内底へのあと打ち調整コンクリートが最小厚さでも隅角部の曲面やハンチ斜面も含めて内底面で流れ方向に連続して拘束され、水流による浮力やブロック継目の屈曲、さらに維持管理時の衝撃に対しても剥離滑脱がなく安定を高めるものとする。
底版全長にわたり、並列し調整コンクリートを隅角部の曲面やハンチ斜面も含めて根入拘束する横スリットを設け、調整コンクリート底の一部が横スリット内根入部がアンカーとなり調整コンクリート全体を拘束安定させるものである。
鉄筋は横鉄筋がスリット外を通って配設されて1個のU形側溝ブロックを構成し、底版にスリットのない従来のU形側溝ブロックと同等に輸送、小運搬、吊上げ、吊下ろし、据付布設でき、取扱い全般において変わらず、設計外圧荷重に対しても実用上同等となる。
横スリットは左右の隅角部間で上下に貫通し、調整コンクリートの一部が充填硬化し根入部アンカーとなる。
さらに上版付のボックスU形側溝における調整コンクリートの打設と自由勾配形成において、あらかじめ内底全長に沿って調整勾配の高さに埋設するフレーム定規を固定するため、アタッチメントを横スリットに内接してセットする。
U形状横鉄筋は設計荷重によって底版スラブに生じる曲げモーメントに対して線径、間隔が最適に配設される必要があり、横スリットはU形状横鉄筋と長辺が同一方向で幅がせまく、鉄筋間隔内に余裕を持って位置することができ底版スラブの断面削減も少ない。
長さは1m、2m等とするプレキャストコンクリートで供給され、基礎上に固定勾配施工で布設する。
自由勾配施工はその通水断面内底に厚さを、骨材寸法の2倍程度の最小5cmとし、最大15cm程度の調整コンクリートをあと打ちするもので、最小厚さ5cm以上の15cmまでが高さ調整分となる。
本発明のU形側溝では、底部長さ方向に並列する横スリットが形成されていて調整コンクリートは下面が横スリット内根入アンカー付となり拘束されるものである。
横スリットの配置は、側溝長さ1m当り2〜3本、2m当り4〜5本等の間隔でU形側溝ブロックの構造計算により配設する。
そして、深いU形側溝は連続布設後にコンクリートを投入打設し埋設するフレーム定規上面に合わせて手作業に適す長い柄のトンボやローラー作業具等で均し、自由勾配に整形する。
また、ボックスU形側溝では据付接合と同時に一方の開口端からコンクリートを投入打設し、その都度埋設するフレーム定規に合わせて長い柄のトンボやローラー作業具等で均し仕上げることで1個設置毎に自由勾配を形成し、順次連続して全体を完成する。
フレーム定規は主にコンクリート埋設型枠材やプラスチック等の平板、I形で側溝ブロック単体とほぼ同長とし両端寄で固定する。
図1の実施例は図2図3図4にも示すとおりU形側溝(1)と落し蓋(2)の組合せとする自由勾配排水施設である。
U形側溝(1)は内底に左右隅角部間の横スリット(5)が長さ方向に並列する底版(3)による左右一体ブロックである。
U形側溝(1)の内断面は上開きの逆台形状で内底面(6)がせまく隅角部が曲面となっているが、排水勾配調整コンクリート(10)は左右隅角部間の横スリット(5)によって底版(3)の全厚さ分で基礎面に届く根入アンカー(15)が側溝延長にそって一定間隔に並列して形成される。
U形側溝ブロックの鉄筋配設は図3図4に示すとおりで、図3は横スリットのない部分の断面を示しU形状横鉄筋(7)と直線の縦鉄筋(8)は交点で溶接したメッシュが使用されている。
図4は横スリット(5)のある部分の断面を示し、縦鉄筋(8)のみ両側壁に必要な線径、間隔で配設されている。
(1)は上版付きのボックスU形側溝で一部開口と開口無しである。この実施例においては上面に連続する流入口(9)があり、内底に左右隅角部間の横スリット(5)が長さ方向に並列する矩形断面ブロックで内底隅角部がハンチ斜面である。
(30)はアタッチメント(31)はフレーム定規である。
アタッチメント(30)はU形側溝内底面(6)へ横スリット(5)内から立上がってフレーム定規(31)を必要な高さに組込むものであり、数種類の高さ別に用意される。
さらに、型枠も従来からの一般品を流用加工できるため、生産供給においても在来の道路用コンクリート製品と同等に安価に流通する。
2 落し蓋
3 底版
4 隅角部
5 横スリット
6 内底面
7 横鉄筋
8 縦鉄筋
9 流入口
10 調整コンクリート
15 根入アンカー
20 基礎
30 アタッチメント
31 フレーム定規
Claims (1)
- 矩形断面で隅角部が曲面又はハンチ斜面のプレキャストコンクリートボックスU形側溝の内底に、調整コンクリートをあと打ちする自由勾配施工側溝であって、内底部全長にわたり一定間隔に並列する左右隅角部間の横スリットを設けてなり、アタッチメントを有し、あらかじめ内底全長に沿って調整勾配の高さに埋設するフレーム定規を固定するため、当該アタッチメントを前記横スリットに内接してセットすることにより、あと打ち調整コンクリートの勾配整形と同時に底版厚さ分の調整コンクリート根入りアンカーが側溝延長にそって並列に形成され、あと打ち調整コンクリートの拘束付着を安定させることを特徴とする自由勾配ボックスU形側溝。
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