JP2001182141A

JP2001182141A - 側溝ブロック

Info

Publication number: JP2001182141A
Application number: JP37546599A
Authority: JP
Inventors: Takao Izuhara; 孝雄出原
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1999-12-28
Filing date: 1999-12-28
Publication date: 2001-07-03

Abstract

(57)【要約】【課題】工期が短縮化でき、現場打ちコンクリート時
の作業性が良く、ブロックの強度も確保できる地下水還
元型および可変勾配型兼用側溝ブロックを提供する。【解決手段】側溝用ブロック本体１の底版２面に、垂
直方向に貫通する複数の貫通孔５を形成した側溝ブロッ
ク。貫通孔５は、断面形状を下方が広がったハ字状とす
る。また、貫通孔形成部の底版面に凹部２ａを形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、道路などの側部に
埋設設置される地下水還元型にも底版勾配可変型にも適
用することのできる側溝ブロックに関する。

【０００２】

【従来の技術】側溝ブロックは、道路の路面に降った雨
水を集めて下水道や河川に排水することが目的である
が、近年では、都市部における地下水の枯渇の問題が指
摘され、その原因が、地面の舗装化による雨水の地下へ
の浸透が激減し、道路の側溝ブロックや下水を通して河
川や海に直接流出することであると言われている。

【０００３】そこで、側溝ブロックに、集水した雨水を
地下に還元する機能を持たせることが試みられている。
従来においては、地下水還元機能を持たせた側溝ブロッ
クは、いわゆる底版が無く、両側壁を上部の天板で連結
したものである。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところが、底版が無い
側溝ブロックは、天板で側壁が連結されているので、こ
のブロックを用いて、側溝ブロックの底版部に現場打ち
コンクリートで可変勾配の流水路を構築する場合、次の
ような問題点があった。（１）施工に際して、現場施工前に基礎コンクリートを
打ち、養生期間の数日後に側溝を敷設した後、底版部に
インバートコンクリートを打設するため、工期が長期間
かかる。（２）勾配のある箇所に敷設するとき、側溝ブロックの
底面をコンクリートで現場打ちする際に、天板が作業の
邪魔になり、作業性が悪い。（３）天板が側溝ブロックの全面ではなく一部のみに形
成されている場合、底版部の開口した、ないしは底版が
ない側溝ブロックは強度が低下し、鉄筋の配筋も充分に
できない。

【０００５】そこで本発明が解決しようとする課題は、
工期が短縮化でき、現場打ちコンクリート時の作業性が
良く、ブロックの強度も確保できる側溝ブロックを提供
することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明の地下水還元型側溝ブロックは、側溝用ブロ
ック本体の底版面に、垂直方向に貫通する複数の貫通孔
を形成したことを特徴とするものである。この地下水還
元型側溝ブロックにおいて、前記貫通孔の断面形状を下
方が広がったハ字状とすることにより、また、貫通孔形
成部の底版面に凹部を形成することにより、凹部に現場
打ちコンクリートが巻き込み、現場打ちコンクリートと
の結着性を高めることができる。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に示す実施例を参照しながら具体的に説明する。図１
は本発明の実施例の地下水還元型側溝ブロックの断面
図、図２は側面図、図３は平面図、図４は底面図であ
る。

【０００８】これらの図において、１は側溝ブロック本
体、２は底版、３は側壁、４は天板ブロック載置部、５
は底版２に形成した貫通孔、６は基礎砕石、７は基礎コ
ンクリート、８は敷きモルタル、９は可変勾配時に現場
打ちするインバートコンクリートである。

【０００９】図１及び図３，図４に示すように、側溝ブ
ロック本体１の底版２には、垂直方向に貫通する複数の
貫通孔５が形成されており、その断面は、下方が広がっ
たハ字状としている。さらに、貫通孔形成部の底版面に
凹部２ａを形成している。貫通孔５を形成する場所は、
図示のような底版２の両側に限らず、どの場所でもよ
い。また、貫通孔５の個数や形状も、任意とすることが
できる。

【００１０】地下水還元型側溝ブロックとして使用する
場合は、ブロック敷設面に割栗石などを敷いて、そのま
ま、側溝ブロック本体１を設置することにより、側溝ブ
ロックに集まった水を、地下に還元することができる。
また、上部天板を一部連結した構造の側溝ブロックであ
っても、底版が全部または一部連結されているので、鉄
筋の配筋も充分にでき、強度も確保される。

【００１１】勾配を持った箇所に設置する場合は、図１
に示すように基礎砕石６の上に基礎コンクリート７を打
設し、敷きモルタル８を敷いた上に側溝ブロック本体１
を設置し、底版２が流水路となるように、現場でコンク
リートを底版２の上の部分まで打設する。この作業の
際、天板が無いので側溝ブロックは施工性が極めて良く
なる。

【００１２】現場打ちコンクリートは、貫通孔５を通し
てブロック底面の地盤に流れ、敷きモルタル８や基礎コ
ンクリート７と結合するため、底版２のコンクリートと
基礎の部分のコンクリートが一体化し、結着性が向上す
る。更に、貫通孔５の断面形状を下方が広がったハ字状
とすることにより、現場打ちコンクリートの結着性が更
に強大となる。

【００１３】地下水還元可変型側溝ブロックは、基礎コ
ンクリートの打設の必要性がなく、従来の側溝敷設の方
法で施工するので、工期が著しく短縮できる。また、イ
ンバートコンクリート９の打設時に、上部天板の無い可
変型側溝を敷設する場合は作業性が極めて良くなる。

【００１４】

【発明の効果】上述したように、本発明によれば下記の
効果を奏する。（１）勾配のある箇所に側溝ブロック本体を敷設すると
き、側溝ブロックの底面をコンクリートで現場打ちする
際に、天板が無いため、作業性、施工性が著しく向上
し、工期も短縮できる。（２）底版があるので、強度を充分に確保でき、鉄筋の
配筋も充分に行うことができる。（３）底版にハ字状に広がった貫通部ないし凹部がある
ため、勾配調整のためのインバートコンクリートが内部
まで食い込み、剥離されることのない構造とすることが
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例の地下水還元型側溝ブロック
の断面図である。

【図２】本発明の実施例の側面図である。

【図３】本発明の実施例の平面図である。

【図４】本発明の実施例の底面図である。

【符号の説明】

１側溝ブロック本体、２底版、２ａ凹部、３側
壁、４天板ブロック載置部、５貫通孔、６基礎砕
石、７基礎コンクリート、８敷きモルタル、９イ
ンバートコンクリート

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】側溝用ブロック本体の底版面に、垂直方
向に貫通する複数の貫通孔を形成したことを特徴とする
側溝ブロック。
【請求項２】前記貫通孔は、断面形状を下方が広がっ
たハ字状としたことを特徴とする請求項１記載の側溝ブ
ロック。
【請求項３】貫通孔形成部の底版面に凹部が形成され
ている請求項１または２記載の側溝ブロック。