JP6405074B2 - 温度センサ及び温度センサを備えた装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ヒートサイクルに対する耐久性が良好な温度センサ及びこの温度センサを備えた装置に関する。
例えば、エアコン、冷蔵庫、給湯器等の家電機器、自動車等の車載機器の温度を検知するために感温焼結体を感温素子としたサーミスタの温度センサが用いられている。このような温度センサは、使用環境の温度変化が常に生じ、厳しい温度環境下で用いられるため、ヒートサイクルに対する耐久性が要求されている。
そこで、従来、温度センサにおいて、耐ヒートサイクル性をはじめ、耐水性や熱応答性を向上するものが提案されている。具体的には、有底パイプ状の保護ケース内に、感温焼結体の表面に配置された電極を介して接続されたリード線を配置し、保護ケース内における感温焼結体の周囲に充填樹脂を充填した構成である。この構成において、ヒートサイクルに対して充填樹脂が保護ケースから剥離して、感温焼結体とともに保護ケースから抜け出してしまうという不具合を防止するものである。
実開平5−75629号公報 実開平6−37729号公報 特許第5530313号公報 実用新案登録第2566613号公報 特開2003−240642号公報
しかしながら、上記従来の温度センサにおいては、充填樹脂とともに感温焼結体が保護ケースから抜け出してしまうという不具合を防止する着目は存在するものの、ヒートサイクルに対する感温焼結体の特性、つまり、抵抗値の変化については着目されていない。
本発明は、感温焼結体が充填樹脂とともに保護ケースから抜け出してしまうという不具合を防止するばかりではなく、感温焼結体の特性の変化を抑制して信頼性を確保できる温度センサ及びこの温度センサを備えた装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の温度センサは、線膨張係数が7.5〜19.5×10−6/℃の保護ケースと、前記保護ケース内に配置された感温焼結体と、前記感温焼結体に接続され、断面積が0.097mm以下のリード線と、前記保護ケース内における前記感温焼結体の周囲に充填された線膨張係数が7.5〜19.5×10−6/℃の充填樹脂と、を具備し、
前記保護ケースの材質は樹脂であることを特徴とする。
請求項2に記載の温度センサは、請求項1に記載の温度センサにおいて、前記保護ケースの材質は、樹脂であり、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、液晶ポリマー、PAI(ポリアミドイミド)又はPEI(ポリエーテルイミド)であることを特徴とする。
請求項3に記載の温度センサは、請求項1又は請求項2に記載の温度センサに記載の温度センサにおいて、前記保護ケースの材質は、樹脂であり、熱伝導を良くするフィラーを含有していることを特徴とする。
通常の樹脂ケースでは、温度センサの熱時定数が遅くなる欠点があるが熱伝導を良くするフィラーを入れた樹脂を用いることにより、時定数を速くすることができる。
請求項4に記載の温度センサは、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の温度センサにおいて、前記保護ケースに金属のめっきが施されていることを特徴とする。
金属めっきを施すことで耐水及び耐油性が向上する。
請求項5に記載の温度センサは、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の温度センサにおいて、前記リード線は、銅(Cu)、鉄(Fe)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、アルミ(Al)、亜鉛(Zn)、チタン(Ti)又はこれらの少なくとも1種を含む合金であることを特徴とする。
リード線の形態は、単線、角線、撚り線等の任意のものが適用可能である。
請求項6に記載の温度センサは、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の温度センサにおいて、前記充填樹脂は、フィラーを含む酸無水物系のエポキシ樹脂であることを特徴とする。
フィラーとしては、例えば、熱伝導性が良好なセラミック、金属及びカーボン等を用いることができる。
請求項7に記載の温度センサは、請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の温度センサにおいて、前記リード線が撚り線であり、絶縁被覆された電線の芯線として構成されることを特徴とする。
請求項8に記載の温度センサは、請求項7に記載の温度センサにおいて、前記絶縁被覆が2重被覆の電線として構成されることを特徴とする。
2重被覆線にすることで電線の芯線が細くても実用上十分な絶縁性及び引っ張り強度を得ることができる。
請求項9に記載の温度センサを備えた装置は、請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載された温度センサが備えられていることを特徴とする。
温度センサを備えた装置は、エアコン、冷蔵庫、給湯器等の家電機器、自動車等の車載機器など各種温度検出のために温度センサが備えられた各種装置が該当する。格別温度センサが適用される装置が限定されるものではない。
本発明の実施形態によれば、感温焼結体が保護ケースから充填樹脂とともに抜け出してしまうという不具合を防止することができるとともに、感温焼結体の特性の変化を抑制して信頼性を確保できる温度センサ及びこの温度センサを備えた装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係る実施例1の温度センサを示す断面図である。 同実施例2の温度センサを示す断面図である。 同実施例3の温度センサを示す断面図である。 同実施例4の温度センサを示す断面図である。 同温度センサについて、ヒートサイクル試験を行った評価結果を示す表である。
以下、本発明の実施形態に係る温度センサについて図1乃至図5を参照して説明する。図1、図2、図3及び図4は、実施例1乃至実施例4の温度センサを示す断面図であり、図5は、ヒートサイクル試験を行った評価結果を示す表である。なお、各図において、同一又は相当部分には、同一符号を付し重複する説明を省略する。
(実施例1)
図1に示すように、温度センサ1は、感温性能をもつサーミスタであり、保護ケース2と、サーミスタ焼結体の感温焼結体3と、リード線4と、封止材5と、充填樹脂6とを備えている。リード線4が接続され、封止材5によって封止された感温焼結体3が、保護ケース2内に配置され、その周囲に充填樹脂6が充填されて構成されている。
保護ケース2は、樹脂又は金属材料で形成されており、一端側が開口した有底パイプ状であり、円筒状や四角筒状に形成されている。一般的には円筒形で外径が6〜8mmで長さ寸法が20〜30mmのものが選定される。
保護ケース2の材質が樹脂の場合には、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、液晶ポリマー、PAI(ポリアミドイミド)及びPEI(ポリエーテルイミド)等の高耐熱樹脂を用いるのが好ましい。これにより150℃の耐熱性を確保できる。また、保護ケース2の材質が金属の場合には、銅(Cu)、鉄(Fe)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、アルミ(Al)、亜鉛(Zn)、チタン(Ti)又はこれらの少なくとも1種を含む合金を用いることができる。
さらに、保護ケース2の材質が樹脂の場合には、この樹脂の保護ケース2に前記のような金属、すなわち、銅(Cu)、鉄(Fe)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、アルミ(Al)、亜鉛(Zn)、チタン(Ti)又はこれらの少なくとも1種を含む合金のめっきを施すのが望ましい。また、樹脂の保護ケース2に熱伝導性が良好なセラミック、金属及びカーボン等のフィラーを混合分散させるようにしてもよい。このようにフィラーを混合分散させていない場合の熱時定数15.1秒が、混合分散した樹脂を用いることで11.5秒となり、約30%の応答性の改善効果が得られる。
また、樹脂ケースに対して金属めっきを施すことにより、温度センサ1の、耐水性及び耐油性を向上することができる。
感温焼結体3は、略直方体形状に形成されていて、マンガン(Mn)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、鉄(Fe)、イットリウム(Y)、クロム(Cr)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)等の遷移金属元素の中から選ばれる2種あるいはそれ以上の元素から構成され、結晶構造を有する複合金属酸化物を主成分として含む酸化物のサーミスタ材料で構成される。また、特性向上等のために副成分が含有されていてもよい。主成分、副成分の組成及び含有量は、所望の特性に応じて適宜決定することができる。
また、感温焼結体3は、炭化ケイ素(SiC)、窒化ケイ素(Si)等の珪素(Si)系セラミクスから構成されていてもよい。さらに、感温焼結体3の形状は、略直方体形状に限らず、円盤状や多角形の形状等、適宜選択することができる。
リード線4は、導電性を有し、感温焼結体3の表面に形成された金、銀、銅及び白金等の電極に溶着又ははんだ付け等によって電気的に接続され、保護ケース2の一端側の開口から導出されるようになっている。このリード線4は、電線8の各芯線81に半田付け等で電気的に接続され絶縁被覆82することによって絶縁されている。
このリード線4の材料には、ジュメットや42アロイが好適に用いられる。リード線4の材料としては、銅(Cu)、鉄(Fe)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、アルミ(Al)、亜鉛(Zn)、チタン(Ti)又はこれらの少なくとも1種を含む合金を用いることができる。リード線4の長さ寸法は、通常は5〜15mmである。保護ケース2の大きさを勘案して選定される。
封止材5は、感温焼結体3を被覆して保護するものであり、耐熱温度の高いエポキシ樹脂等の絶縁樹脂が用いられる。これにより感温焼結体3等は、高温の環境下で使用される場合にも効果的に保護することができる。
充填樹脂6は、保護ケース2内であって、感温焼結体3の周囲に充填されている。具体的には、充填樹脂6は、酸無水物系のエポキシ樹脂であり、感温焼結体3を被覆している封止材5やリード線4の感温焼結体3への接続部側を含めて、その周囲に充填されている。
なお、充填樹脂6には、熱伝導性が良好なセラミック、金属及びカーボン等のフィラーを含ませるようにしてもよい。
(実施例2)
図2に示すように、本実施例の温度センサ1は、実施例1の構成と基本的な構成は同じである。感温焼結体3を被覆して保護する封止材5は、結晶化ガラス等が用いられている。これにより、高温の環境下で温度センサ1が使用される場合にも感温焼結体3等を効果的に保護することができる。
(実施例3)
図3に示すように、本実施例の温度センサ1は、実施例1の構成と基本的な構成は同じであるが、感温焼結体3の周囲にディップ樹脂7を設けてリード線4及び電気的に接続された各芯線81間の絶縁を確保した構造である。このディップ樹脂7は、リード線4が接続された感温焼結体3を、絶縁性の樹脂中にディッピングすることにより設けられる。
(実施例4)
図4に示すように、本実施例の温度センサ1は、実施例1の構成と基本的な構成は同じであるが、感温焼結体3の周囲にディップ樹脂7を設けてリード線4及び電気的に接続された各芯線81間の絶縁を確保した構造である。このディップ樹脂7は、リード線4が接続された感温焼結体3を、絶縁性の樹脂中にディッピングすることにより設けられる。さらに電線8を2重絶縁被覆83して2重被覆電線として芯線が細くても実用上の絶縁及び引っ張り強度を得る構成である。
次に、基本的に上記のように構成された温度センサ1において、図5を参照してヒートサイクル試験を行った評価結果について説明する。ヒートサイクル試験は、−30℃と150℃を30分ごとに繰り返し変化させて行ったものである。
図5に示すように試料は、No.1〜No.9までの9種類を用意した。各試料においては、構成要素の材質や線膨張率を示している。構成要素としては、感温焼結体、リード線、封止材、充填樹脂及び保護ケースが挙げられる。
例えば、試料No.1は、「感温焼結体」が金属酸化物のセラミクスであり、線膨張係数が10×10−6/℃、「リード線」がジュメットの丸線であり、直径が0.2mm、線膨張係数が9×10−6/℃、「封止部材」がガラスであり、線膨張係数が8.8×10−6/℃、「充填樹脂」がエポキシ樹脂で硬質性であり、線膨張係数が13×10−6/℃、「保護ケース」が銅製であり、線膨張係数が16.8×10−6/℃である。
また、試料No.3は、「感温焼結体」が金属酸化物のセラミクスであり、線膨張係数が10×10−6/℃、「リード線」がジュメットの丸線であり、直径が0.2mm、線膨張係数が×10−6/℃、「封止部材」がガラスであり、線膨張係数が8.8×10−6/℃、「充填樹脂」がエポキシ樹脂で硬質性であり、線膨張係数が13×10−6/℃、「保護ケース」がガラスフィラー入りのPPSであり、線膨張係数が11.0×10−6/℃である。一般的なPPSの線膨張率が40×10−6/℃に対して極めて小さいものを選定している。
さらに、試料No.6は、「感温焼結体」が金属酸化物のセラミクスであり、線膨張係数が10×10−6/℃、「リード線」が42アロイの四角線であり、寸法が0.25×0.35mm、線膨張係数が5×10−6/℃、「封止部材」がエポキシ樹脂であり、線膨張係数が40×10−6/℃、「充填樹脂」がエポキシ樹脂で硬質性であり、線膨張係数が13×10−6/℃、「保護ケース」が銅製であり、線膨張係数が16.8×10−6/℃である。他の試料についても上記と同様に、構成要素の材質や線膨張率を示している。
このような試料No.1〜No.9についてヒートサイクル試験を行った結果を図5中の右側の欄に示している。具体的には、サイクル数が100サイクル、1000サイクル、5000サイクル、10000サイクル、20000サイクルにおけるサーミスタの基準抵抗値からの抵抗値変化ΔR(%)の測定及び外観観察を行った。
まず、外観観察において、試料No.2では5000サイクルで保護ケースの割れが生じている。試料No.8では100サイクルで保護ケースからサーミスタが充填樹脂とともに抜け出してしまう現象が生じている。また、同様に、試料No.9では1000サイクルで保護ケースからサーミスタが充填樹脂とともに抜け出してしまう現象が生じている。
これらの不具合は、主として充填樹脂と保護ケースとの線膨張係数の差が大きいことに起因していると考えられる。
したがって、試料No.2、試料No.8及び試料No.9の構成では、ヒートサイクルに対する耐久性が悪いという結果となっている。
次に、抵抗値変化ΔR(%)をみてみると、100サイクルでは、各試料ともに±0.01(%)であり変化はみられない。1000サイクルでは、試料No.6-1(図5には示していない別試料)が+4.2(%)であり他の試料に比較し、桁違いの変化率を示している。また、試料No.8は10000サイクルにおいて+2.3(%)で大きな変化率を示している。このような大きな変化率を示すのは、感温焼結体に損傷が生じているものと推測される。
したがって、外観観察及び抵抗値変化ΔR(%)を充足し、ヒートサイクルに対する耐久性が良好なのは、試料No.1、試料No.3及び試料No.6であることが分る。
これら試料の構成要素の条件に基づいて、現実的に適切な条件を整理すると、感温焼結体の線膨張係数は4.5〜12×10−6/℃、リード線の断面積は0.097mm以下、充填樹脂の線膨張係数は7.5〜19.5×10−6/℃、保護ケースの線膨張係数は7.5〜19.5×10−6/℃となる。なお、これらの線膨張係数の範囲は、感温焼結体の線膨張係数をベースとして考慮している。
また、抵抗値変化ΔR(%)については、リード線の断面積が大きく関係していると考えられる。試料にみられるように、リード線において、直径0.2mmの丸線の場合(試料No.1乃至No.5)は、断面積は約0.0314mm、直径0.7mmの丸線の場合(試料No.6-1)は、断面積は約0.3847mmである。
形状が0.25×0.35mmの四角線の場合(試料No.6)は、断面積は約0.0875mm、一辺0.5mmの四角線の場合(試料No.7乃至No.9)は、断面積は約0.25mmである。
リード線の断面積が大きくなると、抵抗値変化ΔR(%)が大きくなる傾向がみられ、試料No.6-1では抵抗値変化ΔR(%)が1000サイクルで大きく変化している。試料No.6では抵抗値変化ΔR(%)が5000サイクル、10000サイクルで大きく変化している。
したがって、リード線の断面積が小さく0.097mm以下であれば、抵抗値変化ΔR(%)を小さく抑えることが可能であることが分る。これは、リード線が太く断面積が大きいと、感温焼結体にかかる力が大きくなることに起因すると推察される。加えて、リード線が細く断面積が小さくなることで、リード線からの放熱が少なくなり、正確な温度検知が可能となる。なお、リード線の断面積は、リード線を複数本用いる場合には、その複数本の合計の断面積で把握することができる。
また、上記適切な条件に基づいて、保護ケースの材質と充填樹脂の線膨張率との関係について、好ましい範囲を考察してみた。
試料No.4及び試料No.5のように保護ケースがアルミニウムの場合には、その線膨張係数は23×10−6/℃、である。この場合では抵抗値変化ΔR(%)が10000サイクルで大きく変化している。この結果から、保護ケースの線膨張係数は20×10−6/℃以下が望ましい。アルミ二ウムのような熱膨張が大きな保護ケースを用いると、感温焼結体に圧縮応力が印可され感温焼結体の破壊が進行すると推察される。
一方、充填樹脂に着目すると、もっとも抵抗値変化ΔR(%)の変化が小さい試料No.1、試料No.3及び試料No.6に使用している充填樹脂の線膨張係数は13×10−6/℃であった。
以上の結果と感温焼結体の線膨張係数4.5〜12×10−6/℃の範囲を勘案して、保護ケースと充填樹脂の線膨張係数を13×10−6/℃の±50%の7.5〜19.5×10−6/℃の範囲とした。
また、従来、充填樹脂の線膨張率を30×10−6/℃以下にすれば、耐ヒートサイクル性に優れた温度センサを提供することができるとされている(特許文献1参照)。しかしながら、−30℃〜150℃の温度範囲のサイクル試験では、線膨張率が27×10−6/℃の試料No.4では抵抗値の変化が大きく、抵抗値異常が生じてしまう。
さらに、試料No.5にみられるように、アルミケースの線膨張率が23×10−6/℃でも抵抗値異常が生じている。
以上説明してきたように本実施形態によれば、感温焼結体3が保護ケース2から充填樹脂6とともに抜け出してしまうという不具合を防止することができるとともに、感温焼結体3の特性の変化を抑制して信頼性を確保できる温度センサ1を提供することができる。
また、上記温度センサ1は、エアコン、冷蔵庫、給湯器等の家電機器、自動車等の車載機器の温度を検知するために各種装置に備えられ適用することができる。格別適用される装置が限定されるものではない。
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限定されることなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。また、上記実施形態は、一例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1・・・温度センサ
2・・・保護ケース
3・・・感温焼結体
4・・・リード線
5・・・封止材
6・・・充填樹脂
7・・・ディップ樹脂
8・・・電線
81・・・芯線
82・・・絶縁被覆
83・・・2重絶縁被覆

Claims (9)

  1. 線膨張係数が7.5〜19.5×10−6/℃の保護ケースと、
    前記保護ケース内に配置された感温焼結体と、
    前記感温焼結体に接続され、断面積が0.097mm以下のリード線と、
    前記保護ケース内における前記感温焼結体の周囲に充填された線膨張係数が7.5〜19.5×10−6/℃の充填樹脂と、を具備し、
    前記保護ケースの材質は樹脂であることを特徴とする温度センサ。
  2. 前記保護ケースの材質は、樹脂であり、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、液晶ポリマー、PAI(ポリアミドイミド)又はPEI(ポリエーテルイミド)であることを特徴とする請求項1に記載の温度センサ。
  3. 前記保護ケースの材質は、樹脂であり、熱伝導を良くするフィラーを含有していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の温度センサ。
  4. 前記保護ケースに金属のめっきが施されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の温度センサ。
  5. 前記リード線は、銅(Cu)、鉄(Fe)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、アルミ(Al)、亜鉛(Zn)、チタン(Ti)又はこれらの少なくとも1種を含む合金であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の温度センサ。
  6. 前記充填樹脂は、フィラーを含む酸無水物系のエポキシ樹脂であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の温度センサ。
  7. 前記リード線が撚り線であり、絶縁被覆された電線の芯線として構成されることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の温度センサ。
  8. 前記絶縁被覆が2重被覆の電線として構成されることを特徴とする請求項7に記載の温度センサ。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載された温度センサが備えられていることを特徴とする温度センサを備えた装置。
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