JP6402836B1 - 衛生用紙収納容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】収納する衛生用紙を取り出すための長穴状の取出口を画定するミシン目に包囲された蓋部を一面部に備えるとともに、取出口の全体をカバーするように一面部の内面に貼着された、スリットを有するフィルムを備えた衛生用紙収納容器において、スリットないしはフィルムの損傷が生じない構造を提供する。
【解決手段】蓋部112の長手方向の少なくとも一方の端部領域112eに、ユーザーの指による押圧を受容可能で、押圧によって少なくとも一部が蓋部から分離して変位可能な押圧部を設ける。その押圧部を含む端部領域を、スリット22に対する干渉が緩和されるように設けることで、スリットないしはフィルム20の損傷が防止されるようにする。
【選択図】図3

Description

本発明は、衛生用紙収納容器に関し、特に直方体形状の衛生用紙収納容器において、ユーザーが衛生用紙を取り出すための取出口の改良を図ったものである。
ティシュペーパーなどの衛生用紙を収納する容器、特に紙製の衛生用紙収納容器として、長穴状の取出口(例えば、長楕円形状のものや、一対の長辺と一対の短辺とからなり、一対の長辺を互いに離れる方向に膨出させた略長方形状のもの)を一面部(天面部)に有するものがある。また、天面部の内面(衛生用紙収納容器の内側)にはフィルムが貼着されており、フィルムには長穴状の取出口の長手方向に沿って、切れ目(スリット)が設けられているものが多い。スリットは、衛生用紙を取り出すための機能を果たすほか、外部からの塵埃や異物の侵入を防ぎ、衛生用紙を清潔な状態に保つ機能を果たす。さらに、衛生用紙を取出した際に、スリット間の摩擦により、ポップアップした次葉の衛生用紙が衛生用紙収納容器の内部に落ち込むことを防止し、衛生用紙を取出口から突出させた状態で保持する機能も果たす。
衛生用紙収納容器の使用前には、取出口は蓋部で閉塞されている。蓋部は、取出口を画定する形状のミシン目を天面部に加工することにより形成されており、使用時には蓋部をミシン目部分で切り離すことにより取出口が開放され、フィルムないしはスリットを露出させることができる。さらに、例えば特許文献1に記載された衛生用紙収納容器のように、長手方向の2つの端部領域と、それらの間の中央領域との3つの領域に区画され、中央領域と各端部との間にもミシン目が形成されている蓋部を有したものがある。端部領域は、蓋部の切り離しを開始する際に、ユーザーが最初に指で触れる領域である。
特開2010−179946号公報
本発明は、かかる構成の衛生用紙収納容器の改良を図ったもので、フィルムないしはスリットが果たすべき機能を維持し得るようにすることを目的とする。
そのために、本発明は、収納する衛生用紙を取り出すための長穴状の取出口を画定するミシン目に包囲された蓋部を一面部に備えるとともに、前記取出口の全体をカバーするように前記一面部の内面に貼着されたフィルムを備えた衛生用紙収納容器であって、前記フィルムは、前記長穴状の取出口の長手方向に延在するスリットを有し、前記蓋部は、前記長手方向の少なくとも一方の端部領域に、ユーザーの指による押圧を受容可能で、当該押圧によって少なくとも一部が前記蓋部から分離して変位する押圧部を有し、前記端部領域は、前記蓋部の端縁から離れる方向に張り出して前記スリットと重畳する円弧の形状の凸状部を画定する第2のミシン目によって区画されており、前記凸状部は、その曲率中心が前記スリットの端点よりも前記蓋部の端縁側に位置するように設けられていることで、前記押圧部は、前記変位に伴う前記スリットに対する干渉が緩和されるように形成されることを特徴とする。
本発明によれば、スリットに対する干渉が緩和されるように押圧部が形成されていることで、取出口の開放動作時にスリットないしはフィルムの損傷が防止される。
従来の一般的な衛生用紙収納容器を示す斜視図である。 (a)および(b)は、図1の衛生用紙収納容器の開放動作を示す説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る衛生用紙収納容器を示す斜視図である。 図3の衛生用紙収納容器の展開図である。 従来の容器の蓋部と対比して、本発明の第1の実施形態の蓋部を説明するための説明図である。 (a)および(b)は、本発明の第2の実施形態の2例を説明するための説明図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、以下では衛生用紙としてティシュペーパーを収納するティシュペーパー収納容器を例示する。
(本発明の前提)
図1は、特許文献1に記載されたような、従来の一般的なティシュペーパー容器(以下、単に容器ともいう)の斜視図である。ここでは、それぞれ長手方向に延在して対向する一対の長辺および短手方向に延在して対向する一対の短辺で構成される長方形状の天面部1および底面部2と、天面側および底面側の長辺同士をつなぐ側面部3と、天面側および底面側の短辺同士をつなぐ側面部4と、を有する直方体形状の紙製の容器を例示している。
天面部1は、長手方向に延在するティシュペーパーの取出口10が形成される面であり、使用前には取出口10は蓋部12で閉塞されている。蓋部12は、これを包囲して取出口10を画定する形状のミシン目14を加工することにより形成され、使用時には蓋部12をミシン目14の部分で天面部1から切り取ることにより、取出口10を開放することができる。天面部1の内面には、取出口10の全体をカバーするように、例えばプラスチック製のフィルム20が貼着されており、その長手方向にはスリット22が形成されている。蓋部12は、ミシン目18によって、長手方向における2つの端部領域12eと、それらの間の中央領域12cとの3つの領域に区画されている。ミシン目18は、スリット22と重畳(平面視にて交差)し、且つ、端部領域12e側から中央領域12c側へと半円状に張り出す凸状部13が形成されるように設けられている。
かかる容器では、蓋部12の取り外し(取出口10の開放)動作後に、ティシュペーパーの破れや、フィルム20ないしはスリット22の損傷が認められることがあった。そこで本発明者らは、蓋部の取り外し動作が損傷の発生に関与しているのではないかと考察し、取出口10を開放するためにユーザーが実際に行う蓋部の取り外し動作、および損傷の有無や状態について、117人のユーザーの協力を得て検証した。
図2(a)は、117人中、最も多かった57人(48.7%)のユーザーが行った取り外し動作の説明図である。この動作は、
・いずれか一方の端部領域の凸状部(図示の例では左側の端部領域12eの凸状部13)に片手(図示の例に関しては左手)の親指を添え、矢印A1で示すように容器内方へ押し込むことで、ミシン目18で端部領域12eから中央領域12cを切り離して隙間を作る第1の操作と、
・続いて、切り離された中央領域12cの端部を他方の片手(図示の例に関しては右手)の指でつまみ、矢印A2で示すように他方の端部領域(図示の例では右側の端部領域12e)までを一気に切り取る第2の操作と、
を含むものである。これらの操作を行った結果、図2(b)に示すように、一方の端部領域を残して取出口10が開放されるので、露出したスリット22の部分を介したティシュペーパーの取り出しが可能となる。しかし端部領域が残っていると、取り出し時にティシュペーパーが引っ掛かり、これによって破れが生じてしまうことがあった。したがって、残された端部領域を取り外し、取出口10を完全に開放する第3の操作を行う必要が生じる。
また、57人のうちの42.1%(全体の20.5%)にあたる24人のユーザーが取り外し動作を行った容器には、フィルム20の穴あきや裂け目、あるいはスリット22の拡幅方向への塑性変形などの損傷が生じていた。これは、第1の操作時にユーザーが加える力の大きさによっては、凸状部13の全域がスリット22を拡張しながら急激に押し込まれて行くことが原因であった。
取り外し動作として上記の次に多かったのが、蓋部12の最左端(または最右端)のミシン目部分に指をこじ入れて端部領域をつまみ、そのまま最右端(または最左端)まで、蓋部12の全体を一気に切り離す動作であり、これは117人のうち39人(33.3%)のユーザーが行っていた。このうちの23.1%(全体の7.7%)にあたる9人のユーザーが取り外し動作を行った容器に上記と同様の損傷が認められた。
ユーザーが行う取り外し動作は他にも数種類あったが、上記の2種の取り外し動作を行ったユーザーの合計は96人(全体の82.1%)に達しており、これは全体の大多数を占めている。そして、全体の28.2%にあたる33人(=24人+9人)のユーザーが取り外し動作を行った容器に、フィルムないしはスリットの損傷が認められたことになる。その割合すなわち損傷の発生率は、その他の取り外し動作により生じたものを含んでおらず、また、実際に使用する際に急いで蓋部の取り外しが行われる場合などもあることを考慮すれば、損傷の発生率はさらに増えると考えられる。したがって、ティシュペーパーを清潔な状態に保つ機能や、ティシュペーパーを取出口から突出させた状態で保持する機能を維持する上で、取り外し動作に起因したフィルムないしはスリットの損傷が生じないように容器を改良することは重要である。
本発明者らは、従来の容器では、端部領域12eがスリット22との関係を考慮して構成されていなかったために、押し込み動作を行う際に凸状部13ないし端部領域12eがスリット22に干渉する力が大きく且つこれが急激に作用した場合に、スリット22の損傷が生じたものであるとの知見を得た。そして、その発生率は無視できないことが上記検証によって明らかとなった。そこで本発明者らは、実際にユーザーが押圧操作を行い得る部分である凸状部ないし端部領域(以下、押圧部ともいう)を、スリットに対する干渉が緩和されるように形成することに想到して、本発明に至ったのである。
(第1の実施形態)
まず第1の実施形態では、蓋部の端部領域と中央領域とを区画するミシン目がスリット22と重畳しない端部領域を形成する構成が採用される。しかしスリットの長さは、容器に収納されているティシュペーパーの幅(すなわち図1の容器の長辺方向の長さ)材質および材質などを勘案しつつ、ティシュペーパーの取り出し易さや、ポップアップしたティシュペーパーの摩擦による突出状態保持機能などを勘案して規定されるべきものである。容器に収納されるティシュペーパーの幅(図1の容器の長辺方向の長さ)は、210〜245mmのティシュペーパーが好ましい。スリットの長さは、100〜130mmが好ましく、100〜120mmがさらに好ましく、100〜110mmがより好ましい。スリットの長さを前記数値範囲にすることにより、ティシュペーパーを取り出す際に、取出口が開け易くなり、かつ、ティシュペーパーやフィルムが損傷しにくくなる。
図3および図4は、それぞれ、本発明の一実施形態に係る容器の斜視図およびブランクシートを示す展開図である。なお、これらにおいて図1と同様に構成される部分については、対応箇所に同一符号を付してある。基本的な構造は図1に示した容器と同様であるが、本実施形態は、天面部1に形成すべき取出口を画定する蓋部の構成が異なる。
蓋部112はミシン目114によって形成され、さらに第2のミシン目118によって、長手方向における2つの端部領域112eと、それらの間の中央領域112cとの3つの領域に区画されていることは、図1の構成と同様である。しかし本実施形態のミシン目118は、スリット22と重畳せず、且つ、中央領域112c側から端部領域112e内へと半円形状に張り出す凸状部113が形成されるように設けられている。なお凸状部113は、円弧によって画定されるものに限られず、三角形状や台形状などを呈するものであってもよい(これは、後述する図5の部分(iii)の場合も同様である)。
このような構成とすることによって、蓋部112を取り外すに際し、ユーザーが例えば凸状部113に指を添えて中央領域112cの端部の押し込み動作を行う場合でも、また端部領域112eの押し込み動作を行う場合でも、押し込まれる部分(押圧部)はスリット22に干渉しないか、または干渉が大幅に緩和される。したがって、スリット22が損傷を被るおそれが低減され、スリット22の所期の機能を十分に発揮させることが可能となる。
また、蓋部112の取り外しの仕方としては、上記検証結果から推測して、ユーザーが凸状部113を押し込む動作を伴うものが多いと考えられる。この場合、例えばユーザーは一方の端部領域(例えば図3の左側の端部領域112e)内に張り出している凸状部113の形状に合わせて片手の指(例えば右手の親指)を添えるのが自然であり、押し込みを行った後にそのまま中央領域112cの端部をつまみ、他方の端部領域(例えば右側の端部領域112e)までを切り取る操作を行うと考えられる。つまり、図1の容器は異なり、ほぼ1回の操作で蓋部112を取り外すことができ、取出口110の開放動作が迅速且つ簡単なものとなる。
さらに、本実施形態の場合、端部領域112eの全体がスリット22とは重畳していない。したがって、取り外し動作を行った後に端部領域112eが残っていても、取り出し時にティシュペーパーが引っ掛かることがなく、破れが生じることがない。このため、上述のような第3の操作を行う必要もないため、取出口110の開放はさらに簡単で迅速に行うことができるものとなる。
なお、図4において二点鎖線で示すフィルム20内にハッチングを付して符号124で示される部分は、天面部1の内面にフィルム20が接着される領域であり、ミシン目114によって画定される取出口を包囲するように設けられる。また、図4において、符号41で示すものは、ティシュペーパーの残量が少なくなったときに底上げを行うために底面部2に形成された底上げ部である。図4では、容器内方に折り曲げ可能な2つの領域41a,41bを有し、当該折り曲げ時にその姿勢を維持するための係合部41cが領域41a,41bの境界に設けられている底上げ部41が例示されているが、底上げ部の構成は図示の例に限られず、またその配設も任意である。
(従来例と第1の実施形態との比較)
図5は、図1に示した容器の蓋部と、上記実施形態に係る容器の蓋部(部分(ii))、さらには第1の実施形態の変形例に係る容器の蓋部との構成を比較して説明するための図である。
図1の構成に対応した蓋部(図5の部分(i))と図3の構成に対応した蓋部(部分(ii))との比較から明らかなように、同じ長さLsのスリット22に対して、第1の実施形態のミシン目118は重畳(平面視にて交差)していない。また、凸状部113は、中央領域112cの側から端部領域112eの内部に湾入するように設けられている。このため、上述したように、スリット22の損傷のおそれが低減され、取り外し動作が簡単なものとなり、さらには残った端部領域112eの切り離しも不要となるという効果が得られるのである。
しかし、中央領域112cと端部領域112eとを区画するミシン目118がスリット22と重畳しないという基本的な条件を満たすものであれば、蓋部の構成は図3に示したものに限られない。図5の部分(iii)に示す変形例は、端部領域112eの側から中央領域112cの内側に張り出す凸状部123を設けたものであるが、スリット22と重畳しないよう、凸状部123は凸状部13よりも緩やかな円弧によって画定されている。さらに、図5の部分(iv)に示す変形例のように、凸状部を持たない直線状のミシン目118が形成されていてもよい。
いずれの場合でも、スリット22の仮想的な延長線とミシン目118との交点からスリット22の端点までの距離L1は、取り外し動作に際して押圧部分がスリット22に干渉しないように定められる。そのためには、L1は、0mm以上であることが条件であり、具体的には0mm〜10mm程度であれば好ましい。
また、図5の部分(i)に示す従来構成の蓋部12と、部分(ii)〜(iii)に示す3つの実施形態に係る蓋部112との比較から明らかなように、端部領域112eは長手方向(天面部1の短辺に向かう方向)に拡張されている。この拡張は必須のものではないが、例えば、部分(i)に示す寸法の蓋部12において、部分(ii)に示すようなミシン目118を形成した場合、端部領域の面積の制約上、押圧部となるのに好ましい大きさの突出部を確保しにくくなることがあり得る。したがって、端部領域112eは、部分(i)に示す端部領域12eよりも拡張されていることは有利であり、具体的には、ミシン目118とスリット22の仮想的な延長線との交点から、蓋部112の端縁までの距離L2が15mm〜30mmとなるように拡張されていることが好ましい。
さらに、端部領域の拡張を行わずにミシン目18を形成した場合、図5の部分(i)に示す寸法の取出口に合わせた接着領域24から、凸状部13までの距離La´が短くなる。押圧部分にスリット22が存在する場合と異なり、押し込み動作は展張状態にあるフィルム20自体を変位させつつ行われるものとなるので、接着領域から凸状部13までの距離が短いほど、同じ押圧力に対してフィルムの変位が小さくなる。このため、凸状部をミシン目から破断させるのに必要なたわみを得るためには、より大きな押圧力が必要となる。これは、ユーザーによっては負担となり、また、フィルムを傷つけるおそれも生じる。したがって、接着領域から十分な距離Laを置くよう、拡張された凸状部113は端部領域112に配置されることが好ましい。本発明者らは、凸状部113が端部領域112eに配置されることや、取出口の開放動作に際しては端部領域112eの端縁も押圧部となり得ることを考慮すれば、図5の部分(ii)〜(iv)のいずれの場合でも端部領域112eの端縁から接着領域124までの距離Leを20mm〜40mm、好ましくは、25mm〜35mmの範囲に設定すれば、十分な距離Laを確保できるので好ましいことを確認した。前記数値範囲であれば、ティシュペーパーを取り出す際に収納されているティシュペーパーが取り出し易くなり、かつ、ティシュペーパーやフィルムが損傷しにくくなる。これは、次に述べる第2の実施形態でも同様である。
なお、端部領域を拡張すると、取出口の開放動作後に一方の端部領域が残されている場合には、これを切り取る際の手間がかかることが考えられる。したがって、ミシン目118の接続部分の数を変更したり、接続部分の長さを短く(切れ目を長く)したりするなどして、切り取り操作を行い易くすればよい。
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、蓋部の端部領域と中央領域とを区画するミシン目がスリットと重畳する円弧状の凸状部を形成する構成が採用される。しかし、本実施形態では、スリットの端点の位置と凸状部の曲率中心との関係を適切に規定することで、スリットに対する干渉が緩和されるようにしたものである。
図6(a)は、図5の(i)に示した構成と同様に、第2のミシン目218によって、端部領域212eから中央領域212cに突出する半円状の凸状部213を設けた例である。しかし、この例の凸状部213は、スリット22が蓋部212の端縁側に長く延在するようには設けられておらず、円弧(半円)の曲率中心Ccがスリット22の端点Seよりも蓋部212の端縁側に位置するように設けられている。この構成によると、ユーザーが凸状部213に指を添えて押圧動作を行った際、スリット22に干渉するのは凸状部213の頂点付近のみとなり、他の部位はフィルムに支持された状態となるので、スリット22に対する干渉が緩和されることになる。
図6(b)は、スリット22に対する干渉がさらに緩和される例を示したもので、図6(a)の例よりも凸状部213が緩やかな円弧状に形成されている。つまり、この例の凸状部213の曲率半径は図6(a)の例よりも大きく、したがって、曲率中心Ccはさらに蓋部212の端縁側に偏倚している。凸状部213をこのように形成することで、押圧時にはスリット22との交差方向に広い範囲でフィルムに支持された状態となるので、スリット22に対する凸状部213の干渉が緩和されることになる。
なお、曲率半径の大きさにもよるが、凸状部213とスリット22との交点からスリットの端点Seまでの距離(重畳量))は、0〜12mm、好ましくは、0〜10mm、さらに好ましくは、2〜10mm、特に好ましくは、5〜10mmとすることができ、曲率半径が大きいほど重畳量を大きくすることができる。前記数値範囲とすることでスリット22に対する凸状部213の干渉が緩和される効果が高まる。
また、凸状部213を形成する円弧とスリット22との交点から曲率中心Ccまでの距離(円弧の曲率半径)は、10〜25mmであり、12〜25mmが好ましく、12〜20mmがさらに好ましく、14〜20mmが特に好ましい。前記数値範囲とすることでスリット22に対する凸状部213の干渉が緩和される効果が高まる。
容器に収納されるティシュペーパーの幅(図1の容器の長片方向の長さ)は、210〜245mmのティシュペーパーが好ましい。スリットの長さは、100〜130mmが好ましく、100〜120mmがさらに好ましく、100〜110mmがより好ましい。スリットの長さを前記数値範囲にすることにより、ティシュペーパーを取り出す際に、取出口が開け易くなり、かつ、ティシュペーパーやフィルムが損傷しにくくなる。
(その他)
上述した実施形態では、蓋部の2つの端部領域に、ユーザーの指による押圧を受容可能で、当該押圧によって少なくとも一部が蓋部から分離して変位可能な押圧部を形成した実施形態について説明した。しかし、押圧部は蓋部の一方の端部領域に形成されたものでもよい。また、押圧部は、端部領域と中央領域とを明確に区画するミシン目に関連して設けられていなくてもよい。つまり、そのようなミシン目を設ける代わりに、例えば、直線状の折り曲げ線と、その両端をつなぐ円弧状のミシン目とを有し、指の挿入によって容器内方に折れ曲がることで蓋部の取り外し動作の開始を受容する押圧部(指挿入部)が、蓋部の少なくとも一方の端部に設けられていてもよい。
さらに、以上では、対向する長辺の対およびそれと直交して対向する短辺の対で構成される長方形状の天面部および底面部を有する直方体形状の容器を例示した。しかし本発明は、これに限らず、例えば正方形状の天面部および底面部を有する広義の直方体形状容器にも適用できる。
加えて、本発明は、ティシュペーパーに限らず、ペーパータオルなどの衛生用紙を収納する容器にも適用できる。また、容器の材質としても、折り曲げ操作のしやすさが担保されるのであれば、紙製のものに限らず、プラスチック製のものでもよい。
1 天面部
2 底面部
3 天面側および底面側の長辺同士をつなぐ側面部
4 天面側および底面側の短辺同士をつなぐ側面部
10、110 取出口
12、112 蓋部
12e、112e、212e 蓋部の端部領域
12c、112c、212c 蓋部の中央領域
13、113、123,213 凸状部
14、114 ミシン目
18、118,218 第2のミシン目
20 フィルム
22 スリット
24、124 接着領域
41(41a、41b、41c) 底上げ部

Claims (3)

  1. 収納する衛生用紙を取り出すための長穴状の取出口を画定するミシン目に包囲された蓋部を一面部に備えるとともに、前記取出口の全体をカバーするように前記一面部の内面に貼着されたフィルムを備えた衛生用紙収納容器であって、
    前記フィルムは、前記長穴状の取出口の長手方向に延在するスリットを有し、
    前記蓋部は、前記長手方向の少なくとも一方の端部領域に、ユーザーの指による押圧を受容可能で、当該押圧によって少なくとも一部が前記蓋部から分離して変位する押圧部を有し、
    前記端部領域は、前記蓋部の端縁から離れる方向に張り出して前記スリットと重畳する円弧の形状の凸状部を画定する第2のミシン目によって区画されており、前記凸状部は、その曲率中心が前記スリットの端点よりも前記蓋部の端縁側に位置するように設けられていることで、前記押圧部は、前記変位に伴う前記スリットに対する干渉が緩和されるように形成されることを特徴とする衛生用紙収納容器。
  2. 前記第2のミシン目と前記スリットとの交点から、前記スリットの端点までの距離が0〜12mmの範囲にあることを特徴とする請求項に記載の衛生用紙収納容器。
  3. 前記円弧の曲率半径が10〜25mmの範囲にあることを特徴とする請求項またはに記載の衛生用紙収納容器。
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