JP2006312294A - 書類ホルダ - Google Patents
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Abstract
【課題】 比較的簡単な構造で、書類の脱落を容易にかつ確実に防止でき、工数を増やしたりコストを増大させることなく製造可能な書類ホルダを提供する。
【解決手段】 書類ホルダ1は、柔軟な合成樹脂材料からなる1枚の矩形シート材をその中央で2つに折り曲げて重ね合わせ、折り曲げた一方の側辺4に隣接する下辺5を溶着などにより閉じた表側シート2と裏側シート3とを有する。裏側シートには、開放した側辺6側に第1の切込み8が、反対側の閉じた辺側に突出する第1の舌片9を画定するように形成されている。書類ホルダ内に収納した書類などの紙葉12は、その端縁12aを第1の切込みから第1の舌片の間に差し挟むことにより、確実に収納保持し、脱落又は落下を阻止する。
【選択図】 図2
【解決手段】 書類ホルダ1は、柔軟な合成樹脂材料からなる1枚の矩形シート材をその中央で2つに折り曲げて重ね合わせ、折り曲げた一方の側辺4に隣接する下辺5を溶着などにより閉じた表側シート2と裏側シート3とを有する。裏側シートには、開放した側辺6側に第1の切込み8が、反対側の閉じた辺側に突出する第1の舌片9を画定するように形成されている。書類ホルダ内に収納した書類などの紙葉12は、その端縁12aを第1の切込みから第1の舌片の間に差し挟むことにより、確実に収納保持し、脱落又は落下を阻止する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、矩形の2枚のシートを互いに重ね合わせかつその少なくとも隣接する2辺を閉じ、それらの間に書類等の紙葉を出し入れ可能に収納する書類ホルダに関する。
従来から、書類を挟んで整理、保管し、持ち運ぶための透明又は半透明の書類ホルダが広く使用されている。例えば、1枚の矩形シートを折り曲げて重ね合わせ、折り曲げ部に隣接する1辺を溶着、超音波等により閉じかつ残りの2辺を開放し、書類を出し入れするクリアホルダ又はクリアファイルなどと称する書類ホルダが知られている(例えば、特許文献1乃至3を参照)。クリアホルダは通常、それを広げた矩形の外郭を有する複数枚のシート材を合成樹脂材料の定尺シートから打ち抜き、更に各シート材を2つに折り曲げ、所定の辺を溶着する工程を経て製造される(例えば、特許文献3を参照)。また、表裏別体をなす2片の合成樹脂製又は紙製シートからなり、その少なくとも一側縁部と下縁部とを所定幅にシールしたファイルが知られている(例えば、特許文献4を参照)。
このように隣接する2辺を閉じたクリアホルダは、その間に挟んだ書類が、開放した残りの2辺から不用意に落下又は脱落するという問題がある。そこで、開放部の端部に折り曲げ部とは反対向きの突出部を設け、これを折り曲げ部側に折り曲げて書類の落下を防止するクリアホルダが知られている(例えば、特許文献1,2を参照)。更に特許文献1,2には、表側シートに切り込みを設け、折り曲げた突出部の先端を挿入して開放部を閉じるようにした構造が開示されている。
しかしながら、上述した従来の書類脱落防止構造のクリアホルダには、次のような問題がある。即ち、クリアホルダの開放部に突出部を一体に設ける場合、矩形の一辺に突出部を付け加えた外郭形状にシート材を加工する必要がある。そのため、従来と同じ寸法の定尺シートから打ち抜くことができるシート材の数が少なくなり、歩留まりが悪くなる。また、従来と同数のシート材を打ち抜くためには、定尺シートの寸法をそれだけ大きくしなければならない。いずれの場合にも、材料コストが増大して価格が高くなる。
また、補助片を別個に形成してクリアホルダの開放部に固着する場合には、構造が複雑で、部品点数が多くなり、かつ工数が増える。そのため、製造工程が複雑になりかつ製造コストが増大するので、同様に価格が高くなる。
そこで本発明は、上述した従来の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、比較的簡単な構造で、書類の脱落を容易にかつ確実に防止でき、しかも工数を増やしたりコストを増大させることなく製造可能な書類ホルダを提供することにある。
本発明によれば、上記目的を達成するために、例えば柔軟な合成樹脂材料で形成された矩形の2枚のシートを互いに重ね合わせ、その少なくとも隣接する2辺を閉じかつ他辺を開放すると共に、少なくとも一方のシートには、開放した辺側に第1の切込みを、それとは反対側の閉じた辺側に突出する第1の舌片を画定するように形成した書類ホルダが提供される。
書類ホルダ内に収納した紙葉は、その開放した辺側の端縁を、書類ホルダの内側に開いた第1の舌片の間に差し挟むことによって、書類ホルダ内に確実に収納し、所定位置に保持し、開放した辺から外へ脱落又は落下するのを阻止することができる。しかも、第1の切込みは、従来の書類ホルダの製造工程においてシートの外郭を切断する際に、それと同時に加工することができる。従って、追加の工程や部品を必要としないので、簡単にかつ低価格で製造することできる。
或る実施例では、2枚のシートが、1枚のシート材をその中央で2つに折り曲げて重ね合わせかつこの折り曲げ部に隣接する少なくとも一方の辺を接着することにより、従来の製造方法を用いて簡単に形成することができる。
別の実施例では、いずれか一方のシートは、折り曲げ部からそれとは反対側の辺側に突出する第2の舌片を画定するように、第2の切込みが形成されている。第2の舌片は、折り曲げ部を中心に開閉されるつまみ片として用いることにより、引き出しやフォルダ、かばんの中から所望の書類ホルダを簡単に取り出すことができる。このとき、書類ホルダ内の紙葉は、折り曲げ部とは反対側の端縁が第1の舌片に差し挟まれているので、脱落する虞がない。更に、第2の舌片はインデックス部として用いることができ、例えば色分けしたり、これに文字や記号を直接書き込んだり付箋を貼り付け、又は第2の舌片を開いたことによりシートに開口する窓にインデックスカードなどを挿入することができる。
図1(A)及び(B)は、本発明による書類ホルダの好適な実施例を示している。この書類ホルダ1は、矩形のシート材をその略中央位置で二つに折り曲げて重ね合わせた表側シート2と裏側シート3とを有する。表側シート2と裏側シート3とは、折り曲げ部である一方の側辺4に加えて、それに隣接する一方の辺即ち下辺5が、概ね全長に亘って溶着又は超音波などの従来方法で閉じられている。これらと反対側の他方の側辺6及び上辺7は開放されており、その間から書類などの紙葉を出し入れして収納する。
本実施例の前記表側及び裏側シートは、従来からクリアホルダなどに広く使用されているポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、アクリルなど、様々な柔軟な合成樹脂材料を用いることができる。また、別の実施例では、合成樹脂材料に代えて、紙や紙を樹脂コーティングしたものなど、公知の様々なシート材料を用いることができる。
図1(B)に示すように、裏側シート3には、開放した側辺6側の略中央位置に第1の切込み8が設けられている。第1の切込み8は、その両端8a,8aを側辺6近傍に配置しかつ反対側の折り曲げられた側辺4に向けて凸の概ね半円形に形成されている。これにより、側辺6から側辺4側に突出する半円形の第1の舌片9が画定される。前記第1の切込みの両端8a,8aは、後述するように、開放した側辺6側に凸の小さな円弧状に形成されている。
また、表側シート2には、図1(A)に示すように、側辺4からそれとは反対側の側辺6に向けて凸のコ字形をなす第2の切込み10が形成されている。これにより、側辺4には、後述するように該側辺即ち折り曲げ部を中心に開閉される第2の舌片11が画定される。添付図面では、第2の切込み10が側辺4の上辺7側に配置されているが、側辺4に沿ってあらゆる位置に設けることができる。
図2(A)は、書類ホルダ1の使用状態を示している。書類などの紙葉12は、開放された辺6,7側から差し入れて、表側シート2と裏側シート3との間に収納する。このとき、図2(B)に示すように、第1の舌片9を書類ホルダ1の内側に開き、その間に紙葉12の側辺6側の端縁12aを差し挟む。これにより、紙葉12は書類ホルダ1内に確実に収納され、所定位置に保持され、開放した側辺6から外へ脱落又は落下するのを有効に阻止することができる。また、書類ホルダ1内に収納した紙葉12は、裏側シート3の外面側から第1の切込み8の内側に露出している部分を指で中に押すことによって、容易に取り出すことができる。
第2の舌片11は、側辺4即ち折り曲げ部を中心に開閉されるつまみ片として用いることができる。このつまみ片を指でつまむことによって、引き出しやフォルダ、かばんの中から所望の書類ホルダ1を簡単に取り出すことができる。このとき、書類ホルダ内の紙葉は、側辺4とは反対側の端縁12aが第1の舌片9に差し挟まれているので、脱落する虞がない。
更に、第2の舌片11はインデックス部として用いることができる。例えば、第2の舌片11又は書類ホルダ1全体を色分けしたり、これに文字や記号を直接書き込むことができるようにしたり、付箋を貼り付けることができる。また、第2の舌片11を開いたときに表側シート2に形成される窓13を利用し、これにインデックスカードなどを挿入することもできる。
前記第1及び第2の切込みは、従来のクリアホルダ製造工程を利用して、表側シート2及び裏側シート3を形成する前記シート材を打ち抜き加工などにより切断する際に、それと同時に加工することができる。従って、従来の製造工程に新たな工程を追加したり、部品を追加する必要がないので、簡単にかつ低価格で製造することできる。
第1の切込み8及び第1の舌片9は、表側シート2だけでなく、裏側シート3にも同様に形成することができる。それにより、書類ホルダ1内に仕切りを追加して設けることなく、複数枚の紙葉を2つに分けて収納することが可能になる。
また、前記第1の切込みは、開放した側辺6側だけでなく、図1(B)に想像線14で示すように、開放した上辺7側に設けることができ、更に側辺6又は上辺7に沿って、その中央位置だけでなく、様々な位置に設けることができる。また、図1(B)に想像線15で示すように、その両端をそれぞれ側辺6及び上辺7の近傍に配置しかつ反対側の側辺4及び下辺5に向けて凸の概ね四半円形に形成することもできる。
更に、第1及び第2の切込み8,10は、それぞれ上述した半円形、コ字形又は図示するような寸法に限定されるものでない。前記各切込みの形状及び寸法は、その位置や収納する使用などに対応させ、使用条件に応じて様々に設定し又は変更することができる。
以上、本発明の好適実施例について詳細に説明したが、当業者に明らかなように、本発明はその技術的範囲内において上記各実施例に様々な変更・変形を加えて実施することができる。例えば、書類ホルダの下辺は、表側又は裏側シートの下辺にその概ね全長に亘る折りしろを突設し、それを折り曲げて他方のシートに重ね合わせ、溶着又は接着などして閉じることができる。また、表側及び裏側シートは、別個に裁断された2枚の矩形シートを互いに重ね合わせ、その隣接する2辺を例えば溶着することにより閉じかつ残りの2辺を開放して形成することもできる。更に別の実施例では、開放した側辺又は上辺の一部を閉じて、書類ホルダ内に紙葉をより確実に保持することができる。
1…書類ホルダ、2…表側シート、3…裏側シート、4…側辺、5…下辺、6…側辺、7…上辺、8…第1の切込み、8a,8b…点、9…第1の舌片、10…第2の切込み、11…第2の舌片、12…紙葉、12a…端縁、13…窓、14,15…想像線。
Claims (4)
- 互いに重ね合わせた矩形の2枚のシートからなり、その少なくとも隣接する2辺を閉じかつ他辺を開放した書類ホルダであって、
少なくとも一方の前記シートには、開放した前記辺側に第1の切込みが、それとは反対側の閉じた辺側に突出する第1の舌片を画定するように形成されていることを特徴とする書類ホルダ。 - 前記2枚のシートが、1枚のシート材をその中央で折り曲げて重ね合わせ、かつこの折り曲げ部に隣接する少なくとも一方の辺を接着してなることを特徴とする請求項1に記載の書類ホルダ。
- いずれか一方の前記シートは、前記折り曲げ部からそれとは反対側の辺側に突出する第2の舌片を画定するように、第2の切込みが形成されていることを特徴とする請求項2に記載の書類ホルダ。
- 前記シートが、柔軟な合成樹脂材料からなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の書類ホルダ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005136668A JP2006312294A (ja) | 2005-05-09 | 2005-05-09 | 書類ホルダ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005136668A JP2006312294A (ja) | 2005-05-09 | 2005-05-09 | 書類ホルダ |
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Family Applications (1)
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---|---|---|---|
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Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009012233A (ja) * | 2007-07-02 | 2009-01-22 | King Jim Co Ltd | 収納部材 |
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2005
- 2005-05-09 JP JP2005136668A patent/JP2006312294A/ja active Pending
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