JP6398665B2 - 信号変調回路 - Google Patents

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Description

本発明は信号変調回路に関し、特にデルタシグマ変調を行う回路に関する。
従来から、スイッチングアンプ等においてデルタシグマ変調(ΔΣ変調)が用いられている。デルタシグマ変調器では、減算器と積分器と量子化器と量子化誤差帰還回路を備える。減算器は、入力信号と量子化された帰還信号との差分を算出する。積分器は、差分信号を積分する。積分信号は量子化器で量子化され、例えば1ビット=2値の信号として出力される。
下記の特許文献1には、積分器群、加算器群、量子化器、及びパルス幅切り上げ回路から構成されるデルタシグマ変調回路が開示され、サンプリングクロックに同期した1ビット信号に変換して出力することが開示されている。また、量子化器として、D型フリップフロップを用いることが開示されている。また、特許文献2にも、デルタシグマ変調回路が開示されている。
特許文献3には、量子化出力信号をパルス増幅したスイッチング信号をデルタシグマ変調部へ帰還する帰還ループ上に、スイッチング信号を抵抗分割により減圧して帰還信号を生成することが記載されている。
特開2007−312258号公報 特表2012−527187号公報 特許第3369503号
スイッチング信号をデルタシグマ変調部へ帰還する帰還ループ上に、スイッチング信号を抵抗分割により減圧して帰還信号を生成することは、電力増幅部に加えられる定電圧に含まれるリプルや外来ノイズ等に起因するスイッチング信号の波形の変形をそのままの形で帰還させる点では有効であるが、他方で別の問題を生じ得る。
すなわち、抵抗分割する際の抵抗値が小さい場合にはスイッチング信号で駆動されるスピーカ出力電圧が大きい場合に消費電力が大きくなり発熱問題や部品の大型化を招いてしまう問題があり、逆に、抵抗値が大きい場合にはスイッチング速度が低下してしまうため性能が劣化する問題がある。特に、帰還ループ上のプリント基板パターンは他のラインよりは相対的に長くなる傾向により、帰還ループでの高周波信号の信号減衰が無視できなくなり、性能が低下し易い問題がある。
さらに、出力電圧を可変しボリューム操作する場合や、電源電圧が変動する際には、抵抗分割後の電圧値も変化してしまうため、素子の破壊や動作不良が生じるおそれもある。
本発明の目的は、帰還信号を生成する際に、消費電力の増大を抑制し、かつ、スイッチング速度を低下させることもなくデルタシグマ変調部への帰還信号を生成できる信号変調回路を提供することにある。
本発明は、入力信号をデルタシグマ変調して出力する信号変調回路であって、入力信号と帰還信号との差分を算出する減算器と、前記減算器からの出力を積分する積分器と、前記積分器で積分された信号を量子化する量子化器と、前記量子化器からの信号に基づき負荷を駆動するための駆動信号を生成するドライバ回路と、前記ドライバ回路からの前記駆動信号を前記入力信号に帰還させる帰還信号を生成する帰還回路とを備え、前記帰還回路は、少なくとも互いに直列接続された第1抵抗及び第2抵抗と、前記第1抵抗に並列に接続されたキャパシタと、前記第1抵抗と前記第2抵抗の接続点に接続された電圧制限用ダイオードと、を備え、前記第1抵抗と前記第2抵抗と前記電圧制限用ダイオードの前記接続点から前記帰還信号を生成することを特徴とする。
本発明の1つの実施形態では、前記帰還回路は、さらに、前記キャパシタに直列に接続された第3抵抗を備えることを特徴とする。
本発明の他の実施形態では、前記第3抵抗の抵抗値は、前記第1抵抗の抵抗値よりも小さいことを特徴とする。
本発明のさらに他の実施形態では、前記第1抵抗の抵抗値をR1、定格消費電力をP1、前記第2抵抗の抵抗値をR2、定格消費電力をP2、負荷の駆動電圧をVsp、前記第1抵抗と前記第2抵抗の接続点における電圧をVmidとした場合に
R1>(Vsp―Vmid)/P1
R2>Vmid/P2
であり、かつ、前記帰還回路の寄生容量をCfb、前記キャパシタの容量をC1とした場合に、
R1:R2≒Cfb:C1
であることを特徴とする。
本発明によれば、帰還信号を生成する際に、消費電力の増大を抑制し、スイッチング速度を低下させることもなく、かつ、出力電圧を可変しボリューム操作する場合や電源電圧が変動する際にも素子の破壊や動作不良を防止しつつ帰還信号を生成できる。従って、本発明によれば、従来以上に高効率かつ高性能に負荷を駆動できる。
実施形態の回路構成図である。 図1の1価3値波形生成回路及びドライバ回路の回路構成図である。 図1のパルス合成回路の回路構成図である。 キャパシタC1の容量設定説明図である。 実施形態の信号波形説明図である。 他の実施形態のパルス合成回路の回路構成図である。 さらに他の実施形態のパルス合成回路の回路構成図である。
以下、図面に基づき本発明の実施形態について説明する。
<第1実施形態>
図1は、本実施形態の信号変調回路の回路構成図である。信号変調回路は、減算器10と、積分器12と、位相反転回路14と、1価3値波形生成回路16と、ドライバ回路18と、パルス合成回路22を備える。信号変調回路は、負荷としてのスピーカ20に接続され、スピーカ20を駆動する。
減算器10は、入力信号と帰還信号の差分を算出して積分器12に出力する。
積分器12は、差分信号を積分して位相反転回路14及び1価3値波形生成回路16に出力する。1価3値波形生成回路16に出力する際に、DFFにより1ビットデジタル信号に変換して出力する。量子化機能は、このDFFにより実現されるが、DFFではリセット端子に信号を供給することでその出力をゼロとすることが可能であり、従ってリセット端子にクロック信号を供給することでクロック信号に同期したタイミングでゼロレベルを挿入することができる。
位相反転回路14は、積分器12の出力の位相を反転して1価3値波形生成回路16に出力する。1価3値波形生成回路16に出力する際に、DFFにより1ビットデジタル信号に変換して出力する。上記と同様に、量子化機能は、このDFFにより実現され、リセット端子にクロック信号を供給することでクロック信号に同期したタイミングでゼロレベルを挿入することができる。
クロック信号に同期したタイミングで常にゼロレベルを挿入することで、DFFの出力は1ビットデジタル信号であるとともに、そのパルス幅が常に固定のデジタル信号となる。すなわち、DFFでは入力されたクロック信号の立ち上がりエッジで信号を出力するところ、例えば遅延回路で遅延反転させてクロック信号を供給するとクロック信号の立ち下がりエッジで信号を出力し、次のクロック信号の立ち上がりエッジでその出力がゼロレベルにリセットされ、この処理が繰り返されることで、1ビットデジタル信号のパルス幅は、クロック信号のパルス幅に等しくなる。従って、パルス幅が固定のパルスの数により入力信号の大小を表現することができる。
1価3値波形生成回路16は、積分器12及びDFFからの1ビットデジタル信号、すなわち+1、0の2値信号と、位相反転回路14及びDFFからの1ビットデジタル信号、すなわち−1、0(−1により位相反転していることを示す)の2値信号から、1価3値波形信号を生成する。ここで、「1価3値」とは、単電源で駆動されるスピーカ等の負荷に対し、正電流で駆動する状態、負電流で駆動する状態、オフ状態の3つの駆動状態を実現することを意味する。また、正電流及び負電流は、負荷を流れる電流の向きが互いに逆であることを意味する。
ドライバ回路18は、1価3値波形生成回路16からの1価3値波形信号を用いて負荷としてのスピーカ20を駆動する。ドライバ回路18からの駆動信号は、スピーカ20に供給されるとともに、パルス合成回路22にも供給される。
パルス合成回路22は、帰還回路として機能し、ドライバ回路18からの駆動信号を合成して帰還信号を生成して減算器10に帰還させる。
図1において特徴的な点の一つは、ドライバ回路18が帰還ループ内に含まれている点である。すなわち、ドライバ回路18からの駆動信号はスピーカ20に供給されるだけでなく、パルス合成回路22を介して帰還信号として減算器10に帰還される。従って、ドライバ回路18が帰還ループ外に設けられていた場合にはドライバ回路18の歪がそのまま駆動信号としてスピーカ20に供給されてしまうところ、本実施形態ではドライバ回路18の歪もフィードバックされて低減され得る。
図2は、1価3値波形生成回路16及びドライバ回路18の回路構成図である。1価3値波形生成回路16は、NORゲート33a,33b、及び4つのNOTゲート40a〜40dから構成される。これらのNOTゲート40a〜40dを図中上から順にG11,G12,G13,G14と称する、つまりNOTゲート40aをG11、NOTゲート40bをG12、NOTゲート40cをG13、NOTゲート40dをG14と称すると、G11及びG12にはNORゲート33aの出力信号が供給され、G13及びG14にはNORゲート33bの出力信号が供給される。G11〜G14はそれぞれの入力信号を反転し、出力信号をそれぞれドライバ回路18に供給する。
NORゲート33aは、積分器12の出力を1ビットデジタル信号に変換するDFF32の反転出力端子(Qバー)からの信号と、位相反転回路14からの出力を1ビットデジタル信号に変換するDFF33の出力端子(Q)からの信号を論理演算する。NORゲート33bは、DFF32の出力端子(Q)からの信号と、DFF33の反転出力端子(Qバー)からの信号を論理演算して出力する。
ドライバ回路18は、レベルシフト回路42a1,42a2、ゲート駆動回路42b1〜42b4及びスイッチングFET42c1〜42c4から構成される。スイッチングFET42c1及び42c3はPチャンネルFET,スイッチングFET42c2及び42c4はNチャンネルFETである。
負荷としてのスピーカ20は、互いに直列接続されたスイッチングFET42c1及びスイッチングFET42c2の接続節点にその一端が接続されるとともに、互いに直列接続されたスイッチングFET42c3及びスイッチングFET42c4の接続節点にその他端が接続される。
スイッチングFET42c1及びスイッチングFET42c3は単電源の正極側に接続され、スイッチングFET42c2及びスイッチングFET42c4は単電源の負極側に接続される。従って、スイッチングFET42c1がオンしスイッチングFET42c2がオフし、かつ、スイッチングFET42c3がオフし、スイッチングFET42c4がオンすると、
スイッチングFET42c1→スピーカ44→スイッチングFET42c4
の如く電流が流れ、正電流オン状態となる。
また、スイッチングFET42c1がオフしスイッチングFET42c2がオンし、かつ、スイッチングFET42c3がオンしスイッチングFET42c4がオフすると、
スイッチングFET42c3→スピーカ→スイッチングFET42c2
の如く電流が流れ、負電流オン状態となる。
さらに、スイッチングFET42c1,42c3がオフし、スイッチングFET42c2,42c4がオンすると、スピーカ44には電流は流れずオフ状態(ショートによるオフ状態)となる。
1価3値波形生成回路16の4つの論理ゲートG11〜G14の出力信号は、4つのスイッチングFET42c1〜42c4を駆動するためのそれぞれのゲート駆動回路42b1〜42b4に供給される。すなわち、G11の出力信号は、レベルシフト回路42a1を介してゲート駆動回路42b1に供給され、スイッチングFET42c1を駆動する。G12の出力信号は、ゲート駆動回路42b2に供給され、スイッチングFET42c2を駆動する。G14の出力信号は、レベルシフト回路42a2を介してゲート駆動回路42b3に供給され、スイッチングFET42c3を駆動する。G13の出力信号は、ゲート駆動回路42b4に供給され、スイッチングFET42c4を駆動する。
NORゲート33a,33bの出力がそれぞれ「1」、「0」である場合、G11及びG12の出力は「1」を反転した「0」となり、G13及びG14の出力は「0」を反転した「1」となる。すると、スイッチングFET42c1はオン、スイッチングFET42c2はオフ、スイッチングFET42c3はオフ、スイッチングFETc4はオンとなり、電流は、
スイッチングFET42c1→スピーカ44→スイッチングFET42c4
と流れる(+ON状態)。
NORゲート33a、33bの出力がそれぞれ「0」、「1」である場合、G11及びG12の出力は「0」を反転した「1」となり、G13及びG14の出力は「1」を反転した「0」となる。すると、スイッチングFET42c1はオフ、スイッチングFET42c2はオン、スイッチングFET42c3はオン、スイッチングFET42c4はオフとなり、電流は
スイッチングFET42c3→スピーカ44→スイッチングFET42c2
と流れる(−ON状態)。
NORゲート33b,33aの出力がそれぞれ「1」である場合、G11〜G14の出力は「1」を反転した「0」となる。すると、スイッチングFET42c1はオン、スイッチングFET42c2はオフ、スイッチングFET42c3はオン、スイッチングFETc4はオフとなり、スピーカ44に電流は流れない(オフ状態)。
さらに、NORゲート33b,33aの出力が「0」である場合、G11〜G14の出力は「0」を反転した「1」となる。すると、スイッチングFET42c1はオフ、スイッチングFET42c2はオン、スイッチングFET42c3はオフ、スイッチングFETc4はオンとなり、スピーカ44に電流は流れない(オフ状態)。
以上のように、1価3値波形生成回路16により、3値パルス密度変調信号から単電源3状態スピーカを駆動するための信号を生成することで、回路規模を増大させることなくスピーカ20を駆動することができる。
パルス合成回路22は、ドライバ回路18の駆動信号を合成して帰還信号を生成するが、例えば、図2の回路構成において、スイッチングFET42c2に並列に複数の抵抗を接続してそれらの接続点から信号を出力するとともに、スイッチングFET42c4に並列に複数の抵抗を接続してそれらの接続点から信号を出力し、両信号を合成して帰還信号を生成する。
図3は、パルス合成回路22の回路構成図である。パルス合成回路22は、第1抵抗及び第2抵抗としての抵抗R1,R2、キャパシタC1、ダイオード(ツェナーダイオード)D1、NORゲート50及びスイッチ52を備える。
スイッチングFET42c2に並列に抵抗R1,R2が互いに直列に接続されるとともに、スイッチングFET42c4に並列に抵抗R1,R2が互いに直列に接続される。より詳しくは、スイッチングFET42c1及びスイッチングFET42c2の接続節点の電位Vsp1と接地電位との間に抵抗R1及びR2が直列に接続され、同様に、スイッチングFET42c3及びスイッチングFET42c4の接続節点の電位Vsp2と接地電位との間に抵抗R1及びR2が直列に接続される。抵抗R1,R2は、例えばスピーカ20の出力電圧20V〜100Vを5V程度まで低下させる。
R1及びR2のそれぞれの接続点P、Qは、NORゲート50の入力端子にそれぞれ接続される。NORゲート50は、接続点P、Qでの電圧信号の論理演算を実行し、その演算結果をスイッチ52に出力することでスイッチ52のオンオフを制御する。また、R1及びR2のそれぞれの接続点P,Qは、それぞれスリーステート・バッファを介して接続点Rで合成される。
また、スイッチ52の一端は基準電圧Vrefに接続され、他端は接続点Rに接続される。スイッチ52の他端、すなわち接続点Rは減算器10にも接続され、減算器10に帰還信号Vfbを出力する。従って、スイッチ52がオンすると接続点Rは基準電圧Vrefとなり、他方、スイッチ52がオフすると、接続点Pの出力と接続点Qの出力の合成出力が帰還信号Vfbとして出力される。
接続点Pの出力及び接続点Qの出力がいずれも「0」の場合(つまり、スイッチングFET42c2及び42c4がともにオフの場合)、NORゲート50の出力は「1」となり、スイッチ52をオンする。この場合、基準電圧Vref信号が帰還信号Vfbとして減算器10に出力される。
他方、接続点Pの出力と接続点Qの出力のいずれかが「1」である場合(つまり、スイッチングFET42c2と42c4のいずれかがオンの場合)、NORゲート50の出力は「0」となり、スイッチ52をオフする。この場合、接続点Pからの出力と接続点Qからの出力が接続点Rで合成され、合成電圧信号が帰還信号Vfbとして減算器10に出力される。従って、スピーカ20が+ON状態あるいはーON状態のいずれかにおいて、その駆動信号の合成信号が帰還信号Vfbとして減算器10に出力される。
なお、接続点Pの出力と接続点Qの出力がいずれも「1」となる場合にも論理上はNOR50の出力が「0」となり、スイッチ52をオフすることになるが、接続点Pの出力と接続点Qの出力がいずれも「1」となる条件を排除するように1価3値波形生成回路16あるいはドライバ回路18を構成すればよい。
ところで、単に抵抗R1,R2を接続する場合、既述したように、R1,R2の抵抗値が小さい場合にはスイッチング信号で駆動されるスピーカ出力電圧が大きい場合に消費電力が大きくなり発熱問題や部品の大型化を招いてしまう問題があり、逆に、抵抗値が大きい場合にはスイッチング速度が低下してしまうため性能が劣化する問題がある。
そこで、本実施形態のパルス合成回路22では、図3に示すように、抵抗R1と並列にキャパシタC1を接続することで、たとえ抵抗値を相対的に大きくしてもスイッチング速度の低下、特に過渡応答特性の低下を抑制することができる。
但し、スピーカ20への出力電圧を可変しボリューム操作する場合や、電源電圧が変動する際には、抵抗R1,R2の接続点P、Qにおける電圧値も変動するため、素子の破壊や動作不良が生じるおそれもある。
従って、この点も考慮し、本実施形態のパルス合成回路22では、キャパシタC1に加えて、抵抗R1及びR2の接続点に電圧制限用のダイオードD1を接続する、より詳しくは、キャパシタC1に直列に、かつ抵抗R2に並列にダイオードD1を接続することで、抵抗R1,R2の接続点P、Qにおける電圧を一定値に制限して、素子の破壊や動作不良を防止する。
具体的には、キャパシタC1がない場合、抵抗R1の定格消費電力をP1、抵抗R2の定格消費電力をP2とし、接続点P,Qにおける電圧をVmidとすると、R1及びR2は以下の条件内で使用する必要がある。
R1>(Vsp―Vmid)/P1
R2>Vmid/P2 ・・・(1)
他方、この条件でR1及びR2を決定した場合、帰還ループの寄生容量Cfb、R1、R2により出力波形に「なまり」が生じ、正常な帰還信号を生成できずに性能劣化を生じ得る。
そこで、図4に示すように、ダイオードD1の容量を含む帰還ループの寄生容量をCfbで代表させた場合に、抵抗R1に並列にキャパシタC1を接続し、その容量C1と寄生容量Cfbの比を、抵抗R1とR2の比に対して、
R1:R2=Cfb:C1 ・・・(2)
により決定してインピーダンスマッチングを行う。
なお、本実施形態において、(2)式は必ずしも厳密に満たす必要はなく、
R1:R2≒Cfb:C1 ・・・(3)
であればよいことは当然に理解されよう。
図5は、キャパシタC1及びダイオードD1を接続しない場合と接続した場合の過渡応答特性の一例を示す。図5(a)はキャパシタC1及びダイオードD1を接続しない場合の特性であり、図5(b)はキャパシタC1及びダイオードD1を接続した場合の特性である。
図5(a)において、波形100はドライバ回路18からの出力信号波形であり、波形200は減算器10に帰還させる帰還信号の信号波形である。キャパシタC1及びダイオードD1が接続されていない場合には、出力波形に「なまり」が生じていることがわかる。
他方、図5(b)において、波形100は同様にドライバ回路18からの出力信号波形であり、波形300は減算器10に帰還させる帰還信号の信号波形である。キャパシタC1及びダイオードD1を接続することで、出力波形に「なまり」がほとんど生じておらず、正常な帰還信号を生成できる。また、ダイオードD1がクリップ回路として機能して接続点の電圧を一定値に維持するため、たとえVsp1あるいはVsp2が変動しても、素子の破壊等が防止される。
以上のように、本実施形態では、(1)式を満たすように抵抗R1、R2を十分大きく設定して部品の破損を防止できるとともに、(2)式あるいは(3)式を満たすように抵抗R1に並列にキャパシタC1及びダイオードD1を接続することで応答性の低下を抑制し、正常な帰還信号を生成して性能を向上させることができる。本実施形態のパルス合成回路22は、交流的には寄生容量CfbとC1の比率を設定して帰還信号を生成し、直流的には抵抗R1とR2の比率を設定して帰還信号を生成するといえる。
なお、本願出願人は、本実施形態における全高調波歪特性を測定し、キャパシタC1及びダイオードD1が接続されていない場合に比べ、全てのパワー領域で高調波歪が低減されていることを確認している。
<第2実施形態>
図6は、本実施形態のパルス合成回路22の回路構成図である。図3と異なる点は、ダイオードの接続位置であり、接続点P,QとNORゲート50との間にそれぞれダイオードD1を接続する点である。すなわち、接続点PとNORゲート50の間と、ロジック回路電源電圧との間にダイオードD1を接続するとともに、接続点QとNORゲート50の間と、ロジック回路電源電圧との間にダイオードD1を接続する。
本実施形態によっても、スピーカ20への出力電圧を可変しボリューム操作する場合や、電源電圧が変動する際に抵抗R1,R2の接続点P、Qにおける電圧値はダイオードD1により一定値に維持できる。
<第3実施形態>
図7は、本実施形態のパルス合成回路22の回路構成図である。図3と異なる点は、キャパシタC1及びダイオードD1の間に、さらに第3抵抗として抵抗R3を直列に接続した点である。
第1実施形態で説明したように、抵抗R1に並列にキャパシタC1を接続し、その容量を調整することで、抵抗R1及びR2を定格電力以内で使用しつつ、正常な帰還信号を生成して減算器10に帰還させることが可能である。但し、キャパシタC1を接続することにより、スピーカ20の信号が交流的には寄生容量CfbとC1により瞬間的に短絡状態となるため、急峻な大電流が流れて本来的に不要な輻射が発生する場合もあり得る。このような輻射は電磁ノイズとして音質に影響を与えることも懸念される。
そこで、図7に示すように、キャパシタC1とダイオードD1との間にさらに直列に抵抗R3を接続することで、急峻な大電流が流れることを防止し、不要な輻射の発生を防止できる。
なお、抵抗R3の抵抗値は、帰還信号が劣化しないように抵抗R1の抵抗値よりも小さくすることが望ましい。すなわち、
0<R3<R1 ・・・(4)
である。
本実施形態では、(1)式、(2)式あるいは(2)式、及び(4)式を満たすことで、より高性能にスピーカ20を駆動することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
例えば、本実施形態では、量子化器としてDFFを設けているが、これに代えて、チョッパ回路とDFFから量子化器を構成してもよい。チョッパ回路のスイッチングのオンオフをクロック信号で制御することで、クロック信号に同期したタイミングでゼロレベルを挿入しつつ1ビットデジタル信号を生成することができる。
また、本実施形態では、図3、図6あるいは図7に示すようなパルス合成回路22を示したが、これは例示にすぎず、スピーカ20の駆動信号(駆動電圧信号)から帰還信号を生成する任意の回路構成に適用することができる。例えば、図7では図3の回路構成を前提として抵抗R3をキャパシタC1及びダイオードD1の間に直列に接続しているが、図6の回路構成を前提として抵抗R3をキャパシタC1に直列に接続してもよい。
10 減算器、12 積分器、14 位相反転回路、16 1価3値波形生成回路、18 ドライバ回路、20 スピーカ、22 パルス合成回路。

Claims (4)

  1. 入力信号をデルタシグマ変調して出力する信号変調回路であって、
    入力信号と帰還信号との差分を算出する減算器と、
    前記減算器からの出力を積分する積分器と、
    前記積分器で積分された信号を量子化する量子化器と、
    前記量子化器からの信号に基づき負荷を駆動するための駆動信号を生成するドライバ回路と、
    前記ドライバ回路からの前記駆動信号を前記入力信号に帰還させる帰還信号を生成する帰還回路と、
    を備え、
    前記帰還回路は、少なくとも互いに直列接続された第1抵抗及び第2抵抗と、前記第1抵抗に並列に接続されたキャパシタと、前記第1抵抗と前記第2抵抗の接続点に接続された電圧制限用ダイオードと、を備え、前記第1抵抗と前記第2抵抗と前記電圧制限用ダイオードの前記接続点から前記帰還信号を生成する
    ことを特徴とする信号変調回路。
  2. 請求項1記載の信号変調回路において、
    前記帰還回路は、さらに、前記キャパシタに直列に接続された第3抵抗を備える
    ことを特徴とする信号変調回路。
  3. 請求項2記載の信号変調回路において、
    前記第3抵抗の抵抗値は、前記第1抵抗の抵抗値よりも小さい
    ことを特徴とする信号変調回路。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の信号変調回路において、
    前記第1抵抗の抵抗値をR1、定格消費電力をP1、前記第2抵抗の抵抗値をR2、定格消費電力をP2、負荷の駆動電圧をVsp、前記第1抵抗と前記第2抵抗の前記接続点における電圧をVmidとした場合に
    R1>(Vsp―Vmid)/P1
    R2>Vmid/P2
    であり、かつ、前記帰還回路の寄生容量をCfb、前記キャパシタの容量をC1とした場合に、
    R1:R2≒Cfb:C1
    であることを特徴とする信号変調回路。
JP2014245232A 2014-12-03 2014-12-03 信号変調回路 Expired - Fee Related JP6398665B2 (ja)

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