以下、本発明に係る表示装置をプロジェクターに適用した場合の例について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るプロジェクターの概略構成の一例を示した図である。図1に示すように、プロジェクター1は、画像投写部10、制御部20、記憶部21、操作パネル22、リモコン(リモートコントローラー)23、操作信号受信部24、入力端子群25、入力端子選択部26、画像信号処理部27、OSD(On Screen Display)処理部28、光源駆動部30等を有する。画像投写部10には、光源11、光変調部としての3つの液晶ライトバルブ12R,12G,12B、投写光学系としての投写レンズ13、ライトバルブ駆動部14等が含まれる。画像投写部10は、例えば、本発明の表示部に対応する。
光源11は、高圧水銀ランプやメタルハライドランプ等からなる放電型の光源ランプ11aと、光源ランプ11aが放射した光を液晶ライトバルブ12R,12G,12B側に反射するリフレクター11bとを含んで構成される。光源11から射出された光は、インテグレーター光学系(図示せず)によって輝度分布が略均一な光に変換され、色分離光学系(図示せず)によって光の3原色である赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各色光成分に分離された後、それぞれ液晶ライトバルブ12R,12G,12Bに入射する。
液晶ライトバルブ12R,12G,12Bは、一対の透明基板間に液晶が封入された液晶パネル等によって構成される。液晶ライトバルブ12R,12G,12Bには、マトリックス状に配列された複数の画素が形成されており、液晶に対して画素毎に駆動電圧を印加可能になっている。ライトバルブ駆動部14が、入力される画像データに応じた駆動電圧を各画素に印加すると、各画素は、画像データに応じた光透過率に設定される。つまり、光源11から射出された光は、この液晶ライトバルブ12R,12G,12Bを透過することによって変調され、画像データに応じた画像光が色光毎に形成される。形成された各色の画像光は、色合成光学系(図示せず)によって画素毎に合成されてカラー画像を表す画像光となった後、投写レンズ13によってスクリーンSC等に拡大投写される。
制御部20は、CPU(Central Processing Unit)や、各種データ等の一時記憶に用いられるRAM(Random Access Memory)等を備え、記憶部21に記憶されている制御プログラムに従って動作することによりプロジェクター1の動作を統括制御する。つまり、制御部20は、記憶部21とともにコンピューターとして機能する。
記憶部21は、マスクROM(Read Only Memory)や、フラッシュメモリー、FeRAM(Ferroelectric RAM:強誘電体メモリー)等の不揮発性のメモリーにより構成される。記憶部21には、プロジェクター1の動作を制御するための制御プログラムや各種データ等が記憶されている。
操作パネル22およびリモコン23は、入力操作部に相当するものであり、プロジェクター1に対して各種指示を行うための複数の操作キーを備えている。操作パネル22およびリモコン23が備える操作キーとしては、電源のオン,オフを行うための「電源キー」、各種設定を行うためのメニュー画像を表示させる「メニューキー」、メニュー画像における項目の選択等に用いられる「カーソルキー」、選択された項目を確定させる「決定キー」、操作の取り消し等に用いられる「取消キー」、入力ソース(画像信号の供給元、本実施形態では入力端子に相当する)を切り替えるための「入力ソース切替えキー」、無効にすべき入力ソースを指定するための「入力ソース無効化キー」、有効にすべき入力ソースを指定するための「入力ソース有効化キー」等がある。ユーザーが操作パネル22の各種操作キーを操作すると、操作パネル22は、ユーザーの操作内容に応じた操作信号を制御部20に出力する。また、ユーザーがリモコン23の各種操作キーを操作すると、リモコン23は、ユーザーの操作内容に応じた赤外線の操作信号を発し、操作信号受信部24がこれを受信して制御部20に伝達する。
入力端子群25は、PC等の情報機器、或いはビデオ再生装置等の映像機器等、外部の画像供給装置(図示せず)から、各種形式の画像信号を入力可能な複数の入力端子を備える。入力端子としては、例えば、情報機器等からの画像信号を入力可能なPC系の入力端子、映像機器等からの画像信号を入力可能なビデオ系の入力端子等がある。
具体的には、入力端子群25には、例えば、次のようなものがある。コンピューターの映像信号を入力する入力端子、ビデオ機器のS−ビデオ信号を入力する入力端子、ビデオ機器のコンポジットビデオ信号を入力する入力端子、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)に対応したビデオ機器やコンピューターの信号を入力する入力端子、デジタルカメラやUSB対応のメモリーを接続し、画像データを入力するUSB TypeAの入力端子、USBケーブルでコンピューターと接続して、コンピューターの映像を入力するUSB TypeBの入力端子、およびLANケーブルでコンピューターと接続し、ネットワーク上のコンピューターの画像信号を入力する入力端子がある。入力端子群25は、例えば、本発明の複数の入力端子に対応する。
入力端子選択部26は、入力選択部に相当するものであり、複数の入力端子のうち、制御部20の指示に基づく1つの入力端子を選択し、この入力端子に入力される画像信号を画像信号処理部27に出力する。
画像信号処理部27は、入力端子選択部26から入力された各種形式の画像信号を、液晶ライトバルブ12R,12G,12Bの各画素の階調を表す画像データ、即ち各画素に印加する駆動電圧を規定するための画像データに変換する。さらに、制御部20の指示に基づいて、変換した画像データに対して、明るさ、コントラスト、シャープネス、色合い等の調整や、ガンマ補正等の各種画質調整を施す。画像信号処理部27で画質調整がなされた画像データは、OSD処理部28に出力される。
OSD処理部28は、制御部20の指示に基づいて、メニュー画像やメッセージ画像等のOSD画像を、画像信号処理部27から入力される画像データに基づく画像(入力画像)上に重畳する処理を行う。OSD処理部28は、OSDメモリー(図示せず)を備えており、OSD画像を形成するための図形やフォント等を表すOSD画像データを記憶している。制御部20が、OSD画像の重畳を指示すると、OSD処理部28は、必要なOSD画像データをOSDメモリーから読み出し、入力画像の所定の位置にOSD画像が重畳されるように、画像信号処理部27から入力される画像データにこのOSD画像データを合成する。OSD画像データが合成された画像データは、ライトバルブ駆動部14に出力される。なお、制御部20からOSD画像を重畳する旨の指示がない場合には、OSD処理部28は、画像信号処理部27から出力される画像データを、そのままライトバルブ駆動部14に出力する。
ライトバルブ駆動部14が、入力される画像データに従って液晶ライトバルブ12R,12G,12Bを駆動すると、液晶ライトバルブ12R,12G,12Bは、画像データに応じた画像を形成し、この画像が投写レンズ13からスクリーンSC等に投写される。
光源駆動部30は、制御部20からの指示に従って、光源11を点灯または消灯させる。例えば光源ランプ11aが高圧放電灯の場合には、光源駆動部30は、始動電圧を印加する点灯回路や、適正なランプ電流を供給する安定器などにより構成される。
制御部20について詳細に説明する。以下では説明を簡単にするため、入力端子群25は、PC等のコンピューターからの画像信号を入力できる「PC1」と「PC2」との2つの入力端子と、ビデオ機器の画像信号を入力できる「Video1」と「Video2」との2つの入力端子とを備えているとする。
制御部20は、検知部20aと、設定部20bと、報知部20cと、情報記憶部20dとを有している。
検知部20aは、入力端子群25のそれぞれの入力端子に画像信号が入力されているか否かを検知する。例えば、検知部20aは、入力端子群25のそれぞれの入力端子に、何らかの画像信号または制御信号が入力されている場合その入力を検知し、画像信号または制御信号がその入力端子に入力されていることを検知する。具体的には、入力端子群25の「PC2」に、コンピューターの画像信号が入力されている場合、検知部20aは、「PC2」に入力された画像信号を検知して、「PC2」に画像信号が入力されていることを検知する。
設定部20bは、ユーザーから、入力端子群25のそれぞれの入力端子における、使用の「有効」および「無効」の設定を受付け、受付けた設定を情報記憶部20dに記憶する。具体的には操作パネル22またはリモコン23の「入力ソース無効化キー」「入力ソース有効化キー」により指定された入力端子を有効または無効に設定する。また、メニュー画面により設定してもよい。
図2は、情報記憶部のデータ構成例を説明する図である。図2に示すように、情報記憶部20dには、入力端子情報41と、端子設定情報42とが記憶される。
入力端子情報41は、入力端子群25が有する複数の入力端子の、それぞれを識別する情報である。図2の例の場合、入力端子情報41は、入力端子群25が有する入力端子の名称となっているが、複数の入力端子を識別する識別番号であってもよい。
端子設定情報42は、対応する入力端子情報41の入力端子の使用が「有効」であるか、「無効」であるかを示す情報である。例えば、「有効」の端子設定情報42に対応する入力端子情報41の入力端子は、その使用が「有効」であることを示す。また、「無効」の端子設定情報42に対応する入力端子情報41の入力端子は、その使用が「無効」であることを示す。
入力端子情報41は、予め情報記憶部20dに記憶されており、対応する端子設定情報42は、設定部20bによって記憶される。例えば、設定部20bは、ユーザーから、入力端子情報41のそれぞれに対応する入力端子の端子設定情報42を受付け、受付けた端子設定情報42を情報記憶部20dに記憶する。
制御部20は、リモコン23の「入力ソース切替えキー」が、ユーザーによって操作された場合、端子設定情報42が「有効」となっている入力端子情報41の入力端子間で、画像信号の入力切替えを行う(入力ソースの切替えを行う)。図2の例の場合、制御部20は、「PC1」と「Video1」との2つの入力端子間で、入力ソースの切替えを行う。
なお、制御部20は、操作パネル22の「入力ソース切替えキー」が、ユーザーによって操作された場合も同様の動作を行う。以下では、ユーザーは、リモコン23の「入力ソース切替えキー」を操作するものとして説明し、操作パネル22の「入力ソース切替えキー」をユーザーが操作する場合の説明は省略する。
図1の説明に戻る。報知部20cは、検知部20aによって検知された入力端子が、設定部20bによって「無効」と設定された入力端子である場合、その旨をスクリーンSCに報知する。
図3は、入力ソース切替えおよび報知の例を説明する図である。図3には、プロジェクター1と、コンピューター51とが示してある。プロジェクター1は、図3に示すように、「PC1」と、「PC2」と、「Video1」と、「Video2」との4つの入力端子を有しているとする。また、4つの入力端子のそれぞれは、図3に示すように、「有効」および「無効」の端子設定がされているとする。
ユーザーがリモコン23の「入力ソース切替えキー」を操作すると、制御部20は、「有効」に端子設定がされた入力端子間で、入力ソースの切替えを行う。図3の例の場合、「有効」の端子設定がされている入力端子は「PC1」および「Video1」であるので、制御部20は、矢印A1に示すように、「PC1」および「Video1」の入力端子間で、画像信号の入力を切替える。具体的には、制御部20は、「PC1」および「Video1」のいずれか一方に入力される画像信号を画像信号処理部27に出力するよう、入力端子選択部26を制御する。
図3に示すように、コンピューター51の画像信号が、ケーブルを介して、「無効」に端子設定がされた入力端子「PC2」に入力されている。従って、ユーザーがリモコン23の「入力ソース切替えキー」を操作しても、コンピューター51の画像信号は、画像信号処理部27へ出力されず、その画像はスクリーンSCに投写されない。
検知部20aは、入力端子「PC2」に画像信号が入力されていることを検知する。そして、報知部20cは、検知部20aによって検知された入力端子「PC2」が、「無効」に端子設定がされた入力端子であるので、その旨をスクリーンSCに投写する。例えば、報知部20cは、「PC2に入力あり。」と、画像信号が入力されている、「無効」に設定された入力端子の情報を報知する。
ユーザーは、入力端子「PC1」に接続するのを誤って入力端子「PC2」に接続したのかもしれないし、入力端子「PC2」が「無効」に端子設定がされていることを知らないかもしれない。そのような場合でも、画像信号が入力されている、「無効」に設定された入力端子の情報がスクリーンSCに投写されるので、ユーザーは戸惑わなくて済む。
図1の説明に戻る。情報記憶部20dは、例えば、RAMやフラッシュメモリーなどの記憶装置である。情報記憶部20dには、図2で説明したように、入力端子群25のそれぞれの入力端子における端子設定情報42が記憶される。
図4は、プロジェクターの動作例を説明するフローチャートである。プロジェクター1は、例えば、リモコン23の「入力ソース切替えキー」がユーザーによって操作されると、図4に示す処理を実行する。
なお、設定部20bは、ユーザーから、入力端子群25のそれぞれの入力端子における、「有効」および「無効」の設定情報を受付け、受付けた設定情報を情報記憶部20dに記憶しているとする(設定ステップに相当する)。また、以下では、情報記憶部20dには、図2で説明した入力端子情報41と、端子設定情報42とが記憶されているとする。また、図3に示したコンピューター51が、ケーブルを介してプロジェクター1に接続されるとする。
まず、制御部20は、ユーザーの「入力ソース切替えキー」の操作による、入力ソース切替え情報を取得する(ステップS1)。例えば、ユーザーが、「PC1」から「Video1」に入力ソースの切替えを行った場合、制御部20は、「Video1」の入力ソース切替え情報を取得する。または、ユーザーが、「Video1」から「PC1」に入力ソースの切替えを行った場合、制御部20は、「PC1」の入力ソース切替え情報を取得する。なお、ステップS2は検知ステップに相当する。
次に、検知部20aは、入力端子群25のどの入力端子に画像信号が入力されているかを検知する(ステップS2)。例えば、図3の例の場合、コンピューター51は、入力端子「PC2」に接続されているので、検知部20aは、「PC2」に画像信号が入力されていると検知する。
次に、制御部20は、画像信号の入力ソースを、ステップS1にて取得した入力ソース切替え情報の入力ソースに切替える(ステップS3)。例えば、制御部20は、ステップS1にて、「PC1」の入力ソース切替え情報を取得した場合、「PC1」に入力される画像信号を画像信号処理部27へ出力するよう、入力端子選択部26を制御する。または、制御部20は、ステップS1にて、「Video1」の入力ソース切替え情報を取得した場合、「Video1」に入力される画像信号を画像信号処理部27へ出力するよう、入力端子選択部26を制御する。なお、図示はしないが、ステップS2において、いずれの入力端子にも画像信号が入力されていなかった場合、ここで本動作フローを終了する。
次に、報知部20cは、情報記憶部20dを参照し、ステップS2にて検知された入力端子が、「無効」と設定された入力端子であるか否か判定する(ステップS4)。例えば、ステップS2にて検知された入力端子は「PC2」であったとする。この場合、報知部20cは、図2の情報記憶部20dに基づいて、検知部20aで検知された入力端子「PC2」は「無効」と設定された入力端子であると判定する。報知部20cは、ステップS2にて検知された入力端子が、「無効」と設定された入力端子であると判定した場合(ステップS4で「Yes」)、ステップS4の処理へ移行する。報知部20cは、ステップS2にて検知された入力端子が、「有効」と設定された入力端子であると判定した場合(ステップS4で「No」)、当該フローチャートの処理を終了する。
ステップS4において、報知部20cは、ステップS2にて検知された入力端子が、「無効」と設定された入力端子であると判定した場合(ステップS4で「Yes」)、「無効」の入力端子に画像信号が入力されていることを報知する(ステップS5)。
図5は、スクリーンに投写される画像例を示した図のその1である。図5に示す画像61は、「無効」に設定された入力端子に画像信号が入力された場合の、報知部20cによる報知前の、スクリーンSCに投写される画像の例を示している。画像61の画像領域61aには、現在設定されている入力ソースが表示されている。
ここで、プロジェクター1は、「Video1」に入力ソースが設定されているとする。この設定において、図3に示すようにコンピューター51は、入力端子「PC2」に接続されたとする。
この場合、入力ソースとして設定されている「Video1」には、コンピューター51の画像信号が入力されていないので、スクリーンSCには、画像61に示すように、コンピューター51の画像信号の画像は投写されない。
なお、現在設定されている入力ソースは、「Video1」なので、画像領域61aには、「Video1」が表示されている。
図6は、スクリーンに投写される画像例を示した図のその2である。図6に示す画像62は、報知部20cがステップS5の処理を実行するとスクリーンSCに投写される。画像62の画像領域62aには、現在設定されている入力ソースが表示されている。画像62の画像領域62bには、報知部20cによる報知内容が表示されている。
図5で説明したように、設定されている入力ソースと異なる入力端子に画像信号が入力されると、スクリーンSCには、画像信号の画像が投写されない。そこで、ユーザーは、例えば、「入力ソース切替えキー」を操作して、画像がスクリーンSCに投写されるよう、入力ソースを切替えたとする。例えば、ユーザーは、「Video1」から「PC1」に入力ソースを切替えたとする。
しかし、「無効」に設定された入力端子「PC2」に画像信号が入力されている場合、ユーザーが入力ソースを切替えても、制御部20は、「有効」に設定されている入力端子間で入力ソースを切替えるので、画像信号の画像はスクリーンSCに投写されない。そこで、報知部20cは、画像信号が入力されている、「無効」に設定されている入力端子の情報をスクリーンSCに投写する。
例えば、図3の例では、コンピューター51の画像信号は、「無効」に設定された入力端子「PC2」に入力されているので、画像領域62bには、「PC2に入力あり。」と、「無効」に設定された入力端子「PC2」の情報が表示される。これによって、ユーザーは、「無効」の入力端子「PC2」に画像信号が入力されていることを認識でき、「入力ソース切替えキー」を操作しても、プロジェクター1に入力している画像信号の画像を、スクリーンSCに投写できないことを認識することができる。
なお、入力ソースは、図5の例に対して図6では、「Video1」から「PC1」に切替えられたので、画像領域62aには、「PC1」が表示されている。ステップS5は報知ステップに相当する。
図4の説明に戻る。次に、設定部20bは、タイマーをスタートする(ステップS6)。
次に、設定部20bは、リモコン23または操作パネル22に対し、ユーザーの所定の操作があったか否か判定する(ステップS7)。所定の操作には、例えば、リモコン23または操作パネル22の決定キーの押下やヘルプキーの押下などの操作がある。設定部20bは、リモコン23または操作パネル22に対し、ユーザーの所定の操作があったと判定した場合(ステップS7で「Yes」)、ステップS10の処理へ移行する。設定部20bは、リモコン23または操作パネル22に対し、ユーザーの所定の操作がないと判定した場合(ステップS7で「No」)、ステップS8の処理へ移行する。
ステップS7において、設定部20bは、リモコン23または操作パネル22に対し、ユーザーの所定の操作がないと判定した場合(ステップS7で「No」)、所定時間経過したか否か判定する(ステップS8)。設定部20bは、所定時間経過したと判定した場合(ステップS8で「Yes」)、ステップS9の処理へ移行する。設定部20bは、所定時間経過していないと判定した場合(ステップS8で「No」)、ステップS7の処理へ移行する。なお、所定時間は、例えば、5秒〜30秒の範囲で設定するのが望ましい。
ステップS8において、設定部20bが、所定時間経過したと判定した場合(ステップS8で「Yes」)、報知部20cは、スクリーンSCへの報知の投写を終了する(ステップS9)。例えば、報知部20cは、図6の画像領域62bへの報知情報の表示を終了する。報知部20cは、スクリーンSCへの報知の投写を終了すると、当該フローチャートの処理を終了する。
ステップS7において、設定部20bは、リモコン23または操作パネル22に対し、ユーザーの所定の操作があったと判定した場合(ステップS7で「Yes」)、入力端子の設定画面をスクリーンSCに投写する(ステップS10)。
図7は、入力端子の設定画面例を示した図である。図7に示す画像63は、設定部20bがステップS10の処理を実行するとスクリーンSCに投写される。図7において、図6と同じものには同じ符号を付し、その説明を省略する。
画像63の画像領域63aには、入力端子の使用を設定するための画像が表示される。例えば、画像領域63aには、プロジェクター1が備える入力端子群25のそれぞれの入力端子と、その入力端子に設定されている設定情報とが表示される。
図4の説明に戻る。次に、設定部20bは、ユーザーから、入力端子の設定情報を受付け、受付けた設定情報を情報記憶部20dに記憶する(ステップS11)。設定部20bは、受付けた設定情報を情報記憶部20dに記憶すると、当該フローチャートの処理を終了する。
例えば、ユーザーは、ステップS10にて表示された入力端子の設定画面(図7参照)において、入力端子の設定を変更することができる。例えば、ユーザーは、リモコン23または操作パネル22を操作して、設定変更したい入力端子の設定情報にカーソル63bを移動する。そして、ユーザーは、カーソル63bを移動した設定情報の設定を「無効」から「有効」に変更し、または「有効」から「無効」に変更することができる。設定部20bは、ユーザーが入力した入力端子の設定情報を受付け、受付けた設定情報を図2で説明したように、情報記憶部20dに記憶する。
なお、ユーザーは、図3に示したコンピューター51の画像信号をスクリーンSCに投写したい場合、「PC2」の設定情報を「無効」から「有効」に変更すればよい。これにより、ユーザーは、「入力ソース切替えキー」を操作すると、入力ソースを「PC2」に切替えることができ、プロジェクター1は、「PC2」に入力された画像信号の画像を、スクリーンSCに投写することができる。
このように、プロジェクター1は、画像信号が入力された入力端子を検知し、検知した入力端子が「無効」と設定された入力端子である場合、スクリーンSCに報知する。これにより、プロジェクター1は、「無効」に設定された入力端子に画像信号が入力された場合、ユーザーに報知することができる。
また、プロジェクター1は、「無効」に設定された入力端子に画像信号が入力された場合、ユーザーにその旨を報知するので、ユーザーは、画像信号の画像がスクリーンSCに投写されなくても、投写されない理由を知ることができ、戸惑うことがない。
また、プロジェクター1は、報知部20cによる報知後、入力端子ごとの設定情報を受付ける画像をスクリーンSCに投写する。これにより、ユーザーは、「無効」の入力端子を「有効」に設定変更することができ、スクリーンSCに投写されなかった画像信号の画像を容易に投写することができる。
なお、上記の実施形態では、図4のフローチャートは、リモコン23の「入力ソース切替えキー」が、ユーザーによって操作されると処理が実行されるとしたが、「メニューキー」や「ヘルプキー」などのその他のキーが操作された場合に処理が実行されてもよい。すなわち、プロジェクター1は、ユーザーが入力端子に画像信号を入力し、その画像信号の画像がスクリーンSCに投写されないため、何らかの操作を行った場合に、図4に示す処理を実行してもよい。
また、図4のフローチャートは、プロジェクター1の電源が投入されたときに実行されてもよい。例えば、制御部20は、プロジェクター1の電源がオフされる際、そのときに設定されている入力ソースの情報(入力ソース切替え情報)を情報記憶部20dに記憶する。制御部20は、プロジェクター1の電源投入後のステップS1の処理において、情報記憶部20dを参照し、前回電源がオフされた際に設定されていた入力ソース切替え情報を取得する。以降の処理は、図4のステップS2以降の処理と同様である。
また、上記の実施形態では、設定部20bは、報知部20cの報知後、ユーザーの所定の操作があった場合に、入力端子の設定を行う設定画面をスクリーンSCに投写したが(図7参照)、報知部20cの報知の際に、入力端子の設定を行う設定画面をスクリーンSCに投写してもよい。例えば、設定部20bは、ステップS5の処理において、入力端子の設定を行う設定画面をスクリーンSCに投写してもよい。この場合、ステップS6〜S9の処理は省略する。そして、設定部20bは、ステップS5の処理の後、ステップS11の処理を実行し、図4のフローチャートを終了する。
また、上記の実施形態では、報知部20cは、スクリーンSCに報知情報を投写して、「無効」の入力端子に画像信号が入力されたことを報知するとしたが、例えば、光を発する発光部または音を発する音声部によって、報知してもよい。例えば、報知部20cは、LED(Light Emitting Diode)を発光することによりまたはスピーカーから音を発することにより、「無効」の入力端子に画像信号が入力されたことを報知してもよい。なお、投写による報知と、光による報知と、音による報知は、同時に行ってもよいし、単独に行ってもよい。
また、上記の実施形態において、報知部20cは、「無効」と設定された入力端子に画像信号が入力されなくなった場合、または、「無効」と設定されていた入力端子が「有効」に変更された場合、報知を終了するようにしてもよい。例えば、報知部20cは、図6の画像領域62bの報知情報の表示または図7の画像領域62bの報知情報の表示を終了する。これにより、ユーザーは、入力端子に入力されている画像信号の投写が可能になったことを知ることができる。
また、上記の実施形態において、設定部20bは、報知部20cの報知の際、画像信号が入力された、「無効」に設定されていた入力端子を「有効」に設定変更してもよい。例えば、設定部20bは、ステップS5の処理において、「無効」に設定されていた入力端子を「有効」に設定変更してもよい。この場合、「無効」に設定されていた入力端子は、自動で「有効」に設定変更されるので(設定部20bが「有効」に設定変更するので)、ステップS6〜S11の処理は省略する。
図8は、入力端子の自動設定変更の画面例を示した図である。図8において、図6と同じものには同じ符号を付し、その説明を省略する。
報知部20cは、ステップS5の処理によって、報知情報をスクリーンSCに投写する。例えば、報知部20cは、図8の画像64の画像領域64aに示すように、「PC2に入力あり。」と、「無効」に設定された入力端子に画像信号が入力されていることを報知する。
また、設定部20bは、報知部20cのステップS5の処理の際、画像信号が入力されている、「無効」に設定されている入力端子を「有効」に設定変更する。そして、設定部20bは、画像領域64aに示すように、「自動でPC2を有効にしました。」と、「無効」の入力端子を「有効」に設定変更したことを表示する。
これにより、ユーザーは、入力端子が自動で「無効」から「有効」に設定変更されたことを認識することができ、入力端子の設定情報の設定を行うことなく、「入力ソース切替えキー」の操作のみによって、プロジェクター1に入力した画像信号の画像をスクリーンSCに投写することができる。
なお、設定部20bは、入力端子の設定情報を「無効」から「有効」に自動で設定変更する前に、ユーザーに問いかけてもよい。例えば、設定部20bは、報知部20cが「PC2に入力あり。」と表示する際、「PC2は「無効」ですが、「有効」に設定変更しますか?」という情報を表示してもよい。これにより、ユーザーは、「無効」に設定された入力端子を「有効」に設定変更するか否か選択することができる。例えば、ユーザーは、「無効」に設定された入力端子を「有効」に設定変更し、画像信号をスクリーンSCに投写することができる。または、ユーザーは、「無効」に設定された入力端子を「有効」に設定変更しなくても、例えば、「有効」の入力端子に画像信号を入力するようケーブルを接続し直すことによって、画像信号の画像をスクリーンSCに投写することができる。
また、上記の実施形態では、光変調部として、透過型の液晶ライトバルブ12R,12G,12Bを用いているが、反射型の液晶ライトバルブ等、反射型の光変調部を用いることも可能である。また、入射した光の射出方向を、画素としてのマイクロミラー毎に制御することにより、光源から射出した光を変調する微小ミラーアレイデバイス等を用いることもできる。
また、上記の実施形態では、光源11は、放電型の光源ランプ11aによって構成されているが、LED光源等の固体光源や、その他の光源を用いることもできる。
また、上記の実施形態では、表示装置として、光源11から射出された光を変調して投写するプロジェクター1を例にして説明しているが、透過型のスクリーンを一体的に備えたリアプロジェクター、或いは、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、SED(Surface-conduction Electron-emitter Display)、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等のフラットパネルディスプレイに適用することも可能である。なお、画像表示装置にプロジェクターを用いた場合には、他の画像表示装置に比べて、より大きなサイズで画像を表示することが容易になる。
また、上記したプロジェクター1の構成は、プロジェクター1の構成を理解容易にするために、主な処理内容に応じて分類したものである。構成要素の分類の仕方や名称によって、本願発明が制限されることはない。プロジェクター1の構成は、処理内容に応じて、さらに多くの構成要素に分類することもできる。また、1つの構成要素がさらに多くの処理を実行するように分類することもできる。また、各構成要素の処理は、1つのハードウェアで実行されてもよいし、複数のハードウェアで実行されてもよい。
また、上記で説明したフローチャートの処理単位は、プロジェクター1の処理を理解容易にするために、主な処理内容に応じて分割したものである。処理単位の分割の仕方や名称によって、本願発明が制限されることはない。プロジェクター1の処理は、処理内容に応じて、さらに多くの処理単位に分割することもできる。また、1つの処理単位がさらに多くの処理を含むように分割することもできる。さらに、上記のフローチャートの処理順序も、図示した例に限られるものではない。