JP6395376B2 - アルミニウム又はアルミニウム合金用水系化成処理剤、化成処理方法及び化成処理されたアルミニウム及びアルミニウム合金 - Google Patents

アルミニウム又はアルミニウム合金用水系化成処理剤、化成処理方法及び化成処理されたアルミニウム及びアルミニウム合金 Download PDF

Info

Publication number
JP6395376B2
JP6395376B2 JP2013267873A JP2013267873A JP6395376B2 JP 6395376 B2 JP6395376 B2 JP 6395376B2 JP 2013267873 A JP2013267873 A JP 2013267873A JP 2013267873 A JP2013267873 A JP 2013267873A JP 6395376 B2 JP6395376 B2 JP 6395376B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chemical conversion
aluminum
conversion treatment
water
soluble
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013267873A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015124399A (ja
Inventor
悠 久冨
悠 久冨
一博 前田
一博 前田
賢一郎 大下
賢一郎 大下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nihon Parkerizing Co Ltd
Original Assignee
Nihon Parkerizing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nihon Parkerizing Co Ltd filed Critical Nihon Parkerizing Co Ltd
Priority to JP2013267873A priority Critical patent/JP6395376B2/ja
Priority to PCT/JP2014/083274 priority patent/WO2015098623A1/ja
Priority to TW103144019A priority patent/TW201529888A/zh
Publication of JP2015124399A publication Critical patent/JP2015124399A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6395376B2 publication Critical patent/JP6395376B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C22/00Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals
    • C23C22/05Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions
    • C23C22/06Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions using aqueous acidic solutions with pH less than 6
    • C23C22/34Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions using aqueous acidic solutions with pH less than 6 containing fluorides or complex fluorides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C22/00Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals
    • C23C22/78Pretreatment of the material to be coated
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C2222/00Aspects relating to chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive medium
    • C23C2222/10Use of solutions containing trivalent chromium but free of hexavalent chromium

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Treatment Of Metals (AREA)

Description

本発明は、6価クロムを用いることなく、従来技術では十分な耐食性を付与することが困難なアルミニウムダイキャスト材をはじめとする、アルミニウム又はアルミニウム合金表面に優れた耐食性を付与する化成皮膜を形成する技術に関する。
古くから、クロム酸クロメートに代表される6価クロム含有化成処理剤が、アルミニウム系材料向けの化成処理剤として、航空機材料、建築材料、自動車部品等幅広い分野で使用されてきた。
このような6価クロム含有化成処理剤により形成された化成皮膜は、非常に優れた耐食性を示す。しかしながら、6価クロムは有害化学物質であるため、近年環境規制の面から6価クロムフリー化が求められている。これまで非常に多くの6価クロムフリーの表面処理方法が考案されているが、現在工業的に実用化されているものの中で、6価クロム含有化成処理剤と同等の性能を持つものはない。
特に、耐食性が不利とされるアルミニウムダイキャスト材の場合、6価クロム含有化成処理剤と6価クロムフリー化成処理剤との性能差(耐食性の他、塗装密着性)は顕著である。これは、アルミニウムダイキャスト材の表面には、厚い酸化膜が形成していることが多く、また、成形時に使用される離型剤も残存しているため、緻密で均一な化成皮膜が形成しにくいことが一つの原因である。更に、アルミニウムダイキャスト材には、機械的強度を大きくすることを目的に、合金成分として銅が添加されている。銅は、アルミニウムに対して電気化学的に貴であるために異種金属接触腐食を誘引しやすく、素材自体の耐食性を低下させる。特に、成形条件によっては素材表面に銅が高濃度で偏析する場合があり、より顕著に現れることがある。したがって、通常アルミニウムダイキャスト材は圧延材と比較して、高耐食6価クロムフリー化成皮膜を安定的に得ることが困難である。
6価クロムフリーの表面処理方法の中で、6価クロム含有化成処理剤に次ぐ性能を有する化成処理方法として、3価クロム含有タイプの化成処理剤を用いた表面処理方法が工業化されている。
特開2006−328501号公報(特許文献1)には、アルミニウム及びアルミニウム合金向けの3価クロム含有タイプとして、化成処理剤中のフッ素濃度をコントロールすることで、3価クロムを含有する金属成分の複合皮膜を形成させているものがある。
同じく、特開2006−316334号公報(特許文献2)には、3価クロム化合物とジルコニウム化合物とジカルボン酸化合物とを含むことを特徴とする化成処理剤がある。
更に、完全クロムフリー化成処理剤についても種々考案されており、これらはジルコニウム、チタン、バナジウム等の酸化物を皮膜として形成させている(特許文献3〜5)。
また、特開2003−201576号公報(特許文献6)では、キトサン及び金属化合物を含む事を特徴とする水性下地処理剤について開示されており、反応型の化成処理剤としても適用出来ると記載されている。
特開2006−328501号公報 特開2006−316334号公報 特開2002−332575号公報 特開2003−239079号公報 特開2010−261058号公報 特開2003−201576号公報
しかしながら、特許文献1〜5に係る技術では、アルミニウムダイキャスト等表面状態の悪いアルミニウム材に対しては、安定に高耐食性を付与することは困難である。更に、特許文献6に係る技術でも、金属材料としてアルミニウムに適用した場合には、化成反応が進行しにくく、高耐食性の化成皮膜が得られない。
そこで、本発明は、様々な表面状態を呈するアルミニウム及びアルミニウム合金、特にアルミニウムダイキャスト材に対して、安定的に優れた高耐食性を示す6価クロムフリー化成処理技術を提供することを目的とする。
本発明は、アルミニウム又はアルミニウム合金を表面処理するための水系化成処理剤において、
前記水系化成処理剤が、キトサン類(A)と、水溶性3価クロム化合物、水溶性チタン化合物及び水溶性ジルコニウム化合物からなる群より選択される少なくとも1種からなる成分(B)と、硝酸根(C)と、を添加してなり、且つ、溶解型フッ素成分(D)を含有する剤である
ことを特徴とする、原液のまま又は希釈して使用される水系化成処理剤である。即ち、特許請求の範囲及び明細書にいう「水系化成処理剤」とは、原液及び希釈液のいずれをも包含する概念であり、更には新液及び古液のいずれをも包含する概念である。
ここで、前記キトサン類(A)の添加量(X)と前記成分(B)における金属成分(Cr、Ti、Zr)の合計添加量(Y)との比(X/Y)が、質量比で0.02〜100であってもよい。
また、前記化成処理を行う際の剤における前記(Y)と遊離フッ素量(Z)との比(Y/Z)が、質量比で0.07〜200となるものであってもよい。具体的には、水系化成処理剤(原液)をそのまま化成処理に用いるときには当該水系化成処理剤(原液)における比率であり、他方、原液を希釈して使用したものを化成処理に用いるときには当該水系化成処理剤(希釈液)における比率である。
また、前記成分(B)が、水溶性3価クロム化合物及び水溶性ジルコニウム化合物であってもよい。
また、前記水系化成処理剤が、アルカリ土類金属(E)を含有していてもよい。
また、前記化成処理を行う際の剤のpHが、2.3〜5.0となるものであってもよい。具体的には、水系化成処理剤(原液)をそのまま化成処理に用いるときには当該水系化成処理剤(原液)におけるpHであり、他方、原液を希釈して使用したものを化成処理に用いるときには当該水系化成処理剤(希釈液)におけるpHである。
また、前記化成処理を行う際の剤の遊離フッ素濃度が、5〜150mg/Lとなるものであってもよい。具体的には、水系化成処理剤(原液)をそのまま化成処理に用いるときには当該水系化成処理剤(原液)における遊離フッ素濃度であり、他方、原液を希釈して使用したものを化成処理に用いるときには当該水系化成処理剤(希釈液)における遊離フッ素濃度である。
更に、本発明は、前記水系化成処理剤を原液のまま又は希釈して用いてアルミニウム又はアルミニウム合金を化成処理する工程を含む、アルミニウム又はアルミニウム合金の表面処理方法である。
ここで、前記工程の前に、水溶性フッ素化合物、水溶性硫酸化合物、水溶性硝酸化合物、水溶性リン酸化合物及びオキシカルボン酸化合物からなる群より選択される少なくとも1種を添加してなる酸洗処理液を用いて、アルミニウム又はアルミニウム合金を酸洗する工程を更に含んでいてもよい。
また、前記表面処理されたアルミニウム又はアルミニウム合金が塗装対象材である場合に実行してもよい。
また、前記表面処理されたアルミニウム又はアルミニウム合金上に形成された化成皮膜中の全有機炭素量(M)とCr、Ti及びZrの合計量(N)との比(M/N)が、質量比で0.05〜0.95であってもよい。
更に、本発明は、前記表面処理方法を工程として含む、表面処理されたアルミニウム又はアルミニウム合金の製造方法である。
更に、本発明は、化成皮膜が形成されたアルミニウム又はアルミニウム合金において、
前記化成皮膜中の全有機炭素量(M)とCr、Ti及びZrの合計量(N)との比(M/N)が、質量比で0.05〜0.95である
ことを特徴とする、化成皮膜が形成されたアルミニウム又はアルミニウム合金である。
ここで、前記化成皮膜が形成されたアルミニウム又はアルミニウム合金が、アルミニウムダイキャスト材であってもよい。
本発明によれば、様々な表面状態を呈するアルミニウム及びアルミニウム合金、特にアルミニウムダイキャスト材に対して、安定的に優れた耐食性を示す6価クロムフリー化成処理技術を提供することが可能となる。
以下、本発明の実施形態を、下記の順で説明する。
(1)水系化成処理剤
(2)水系化成処理剤の製造方法
(3)水系化成処理剤の使用方法(化成皮膜付アルミニウム材の製造方法)
(4)化成皮膜付アルミニウム材
(1)水系化成処理剤
本発明に係るアルミニウム又はアルミニウム合金を表面処理するための水系化成処理剤は、キトサン類(A)と、水溶性3価クロム化合物、水溶性チタン化合物及び水溶性ジルコニウム化合物からなる群より選択される少なくとも1種からなる成分(B)と、硝酸根(C)と、を添加してなり、且つ、溶解型フッ素成分(D)を含有する剤であることを特徴とする、原液のまま又は希釈して使用される水系化成処理剤である。以下、各成分、組成(配合量、配合比)及び液性を詳述する。
(1−1)成分
(1−1−1)成分(A)
本発明の水系化成処理剤に係るキトサン類(A)は、化成皮膜のバリアー効果を高めるうえで、極めて重要な成分である。キトサン類が化成皮膜中に有効に取り込まれることによって、化成皮膜の外部腐食因子に対するバリアー性(遮蔽性)が格段に向上し、耐食性に非常に大きな影響を与えるからである。
ここで、本発明において使用するキトサン類は、例えば、カニやエビ等の甲殻類より抽出される天然高分子であるキチンを60〜100モル%脱アセチル化することで得られる。例えば、100モル%脱アセチル化したキトサンは、N−アセチル−β−D−グルコサミンが1位と4位で結合した高分子物質である。
キトサン誘導体は、キトサンがもつ水酸基及び/又はアミノ基に対して、カルボキシル化、グルコール化、トシル化、硫酸化、リン酸化、エーテル化及び/又はアルキル化した反応生成物である。具体的には、カルボキシメチルキトサン、ヒドロキシエチルキトサン、ヒドロキシプロピルキトサン、ヒドロキシブチルキトサン、グリセリル化キトサン及びそれらの酸との塩等を例示することができる。
更に、キトサン類(A)の重量平均分子量は、1,000以上200万以下が好ましく、1万〜100万の範囲であることがより好ましい。1,000未満であるとバリヤー性の高い化成皮膜が得られない。一方、200万超であると処理液の粘度が高すぎ、化成皮膜形成反応が起こりにくくなる。ここで、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法による標準ポリスチレンによる検量線を用いたポリスチレン換算値である。
また、キトサンに、3級若しくは4級アミノ基又はその両方をもつ化合物を用いて、新たに3級又は4級化アミノ基を導入したキトサン誘導体、キトサンのもつアミノ基を直接アルキル化剤でアルキル化し、直接3級化若しくは4級化した3級又は4級アミノ基、或いは、その両方を分子内に有する所謂カチオン化キトサン及びそれらの酸との塩であってもよい。前記3級又は4級アミノ基をもつ化合物としては、例えば、2−クロロエチルジエチルアミン又はその塩酸塩、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルジエチルアミン、2,3−エポキシプロピルジメチルアミン、トリメチル−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド等が挙げられる。また、前記アミノ基を直接アルキル化するアルキル化剤としては、例えば、メチル沃素やエチル沃素等が挙げられる。
ここで、キトサン類の中ではキトサン、ヒドロキシエチルキトサン及びヒドロキシプロピルキトサンが最も好適である。それは、化成皮膜中に取り込まれたときに金属成分との架橋性が特に高いためである。
(1−1−2)成分(B)
本発明の水系化成処理剤に係る水溶性3価クロム化合物、水溶性チタン化合物及び水溶性ジルコニウム化合物からなる群より選択される少なくとも1種からなる成分(B)は、耐食性を大きく左右する。ここで、水溶性とは、20℃での水への溶解度が1g/100ml以上であることをいう。具体的には、硝酸クロム、硫酸クロム、フッ化クロム、フルオロチタン酸、フルオロチタン錯塩、フルオロジルコニウム酸、フルオロジルコニウム錯塩を挙げることができる。
ここで、成分(B)での金属の組み合わせとして、水溶性3価クロム化合物及び水溶性ジルコニウム化合物との組み合わせが最も好ましい。それは、前記2種の金属成分が皮膜中に存在することでキトサンを強固に架橋し、耐食性が特に良好であるからである。
(1−1−3)成分(C)
本発明の水系化成処理剤における硝酸根(C)は、キトサン類及び前記金属成分を処理液中で安定化させ、再析出を防ぐための成分である。更に、アルミニウム又はアルミニウム合金に対しエッチング反応を促進し、皮膜形成を起こり易くする効果がある。加えて、アルミニウム表面上の異種金属の偏析を少なくし、均一な化成皮膜を形成させる効果がある。
ここで、硝酸根(C)源としては、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸マグネシウム、硝酸アンモニウムを挙げることができる。
(1−1−4)成分(D)
本発明の水系化成処理剤は、溶解型フッ素成分(D)(特に遊離フッ素)を含有する。硝酸根(C)と同様に、キトサン類及び金属成分を処理液中で安定化させ、再析出を防ぐためである。加えて、遊離フッ素量がアルミニウム合金に対するエッチング力を決定する。溶解型フッ素成分(D)源としては、フッ化水素酸、フッ化アンモニウム、ケイフッ酸、フッ化ナトリウム、フッ化カリウムを挙げることができる。
(1−1−5)成分(E)
本発明の水系化成処理剤は、アルカリ土類金属成分(E)を含有していることが好ましい。それは、エッチング反応において、金属表面に過剰量の遊離フッ素が供給される事を防ぐためである。特に好適なアルカリ土類金属はMgである。尚、当該成分は、他の化合物(A)〜(C)と独立した成分として添加してもよく、他の化合物{例えば成分(C)}由来であってもよい。
尚、一成分が成分(A)〜成分(E)に該当することもある。例えば、上記のフッ化クロムは、クロム化合物(A)にも溶解型フッ素成分(D)源にも該当する。
(1−2)組成
(1−2−1)配合量
成分(A)の配合量(含有量)は、好適には20〜1000mg/Lであり、より好適には200〜700mgである。成分(A)の含有量が20mg/L未満では、化成皮膜のバリアー効果が不足し、耐食性が不十分になる。一方、1000mg/Lを超えると、皮膜が脆弱になる。ここでの配合量(含有量)は、当該水系化成処理剤を希釈して用いる場合には、当該希釈後での濃度を指す{以下の成分(B)〜(D)に関しても同様}。
成分(B)の配合量(含有量)は、クロム、チタン及び/又はジルコニウム換算合計量が好適には10〜1000mg/Lの範囲内にあり、より好適には200〜400mg/Lの範囲内にある。10mg/L未満及び1000mg/L超いずれの場合でも、最適な皮膜性能を得ることが困難となる。
成分(C)の配合量(含有量)は、他成分で供給される硝酸量も合算した全硝酸換算含有量:(CC)で、500〜10000mg/Lの範囲内にあることが好適である。CCの含有量が500mg/L未満では、エッチング不足による化成不良が起こる他、処理剤の安定性も悪くなる。逆に10000mg/Lを超えると、アルミニウム合金に対するエッチングが過多となり、化成皮膜の形成が起こりにくくなる。
溶解型フッ素成分(D)の内、遊離フッ素濃度(CD)は、好適には5〜150mg/Lであり、より好適には20〜80mg/Lである。CDが5mg/Lを下回るとエッチング不足となり、所定の化成皮膜が得られない場合がある。逆にCDが150mg/Lを超えるとエッチング過多となり、化成皮膜の形成が起こり難くなる。ここで、遊離フッ素は、特公平06−095086号公報(特開昭58−211644号公報)に記載の方法にて測定された値とする。
(1−2−2)配合比
キトサン類(A)の添加量(X)と成分(B)における金属成分(Cr、Ti、Zr)の合計添加量(Y)との比(X/Y)が、好適には質量比で0.02〜100であり、より好適には0.5〜3.5である。前記の比率が0.02を下回る場合、化成皮膜中に取り込まれるキトサンの比率が低いために、高い耐食性が得られず、所定の性能が得られない場合がある。一方、100を上回る場合、金属の比率が低いために化成皮膜中でキトサンが十分に架橋されないため耐食性が低下する場合がある。
(1−3)液性
また、化成処理を行う際の剤における前記(Y)と遊離フッ素量(Z)との比(Y/Z)は、好適には質量比で0.07〜200であり、より好適には2.5〜20である。前記の比率が0.07を下回る場合には、化成皮膜中へのフッ素の取り込みが過剰となり耐食性が低下する場合がある。一方、200を上回る場合、処理液中のフッ素に対する金属成分が過剰であるため、再析出する場合がある。
化成処理を行う際の剤のpHは、好適には2.3〜5.0であり、より好適には3.0〜4.5である。pHが2.3未満では、得られる化成処理剤のエッチング力が強くなり、皮膜の析出効率が悪くなる。また、pHが5.0を超えると連続操業時にスラッジの発生が多くなり効率的な皮膜生成が難しくなる。ここで、pHの測定(下記での「酸洗処理液のpH」も同様)は、周知手法に従い測定された値であり、例えば、東亜ディーケーケー株式会社製 ポータブル電気伝導率・pH計WM−32EP 測定温度:処理温度で行った値である。
(1−4)作用機序
次に、本発明に係る化成処理剤を用いることによる、想定される皮膜形成反応機構について概説する。まず、本発明の必須成分となっている3価クロムイオン、チタンイオン及び/又はジルコニウムイオンは、当初、錯フッ化物の形で存在している。この状態にて、アルミニウム又はアルミニウム合金を酸性溶液に接触させると、アルミニウム又はアルミニウム合金は両性金属であるため、アルミニウムのエッチング反応が起こる。このエッチング反応にてアルミニウムは金属からイオンになり、これに伴い電子が発生する。この電子を水素イオンが受け取り水素となり、素材界面付近では水素イオンの減少、これに伴うpH上昇が発生する。この際、溶出したアルミニウムは、本発明の化成処理剤中で存在するフッ化水素と反応しフッ化アルミニウムになるものと考えられる。他方、前記錯フッ化物は、エッチング反応に伴う水素イオンの消費、フッ化水素酸の解離等により、この錯フッ化物の平衡反応が変化し、結果として3価クロム、チタン及び/又はジルコニウムの酸化物(水酸化物、水和物を含む)が皮膜表面に析出することになる。本発明の化成皮膜は、主成分として当該酸化物と、当該酸化物が形成される際に取り込まれたキトサンと、を含む。即ち、当該化成皮膜は、3価クロム酸化物、ジルコニウム酸化物及び/又はチタン酸化物にキトサンが架橋もしくは複合した形態を構造中に含むものになっていると考えられる。特に、キトサンの皮膜中への複合は、耐食性付与に大きく作用しているものと考えられる。
(2)化成処理剤の製造方法
以下、本発明に係る化成処理剤の製造方法に関して詳述する。尚、製造原料に関しては上述したので省略する。以下、プロセスを詳述する。
本発明に係る水系化成処理剤は、前述した製造原料を水に適量添加して撹拌することにより得ることができる。尚、製造に際しては、固体原料を水に添加してもよく、当該固体原料を予め水に溶解させた後に水溶液として添加してもよい。また、pHの調整方法は、特に限定されないが、硝酸、フッ化水素酸、炭酸水素アンモニウム、又はアンモニア水等を用いて調整することが好ましい。尚、水系化成処理剤を希釈して用いる場合には、前述の方法にて製造した水系化成処理剤(原液)を適量の水にて希釈する。尚、水系化成処理剤(原液、希釈液)の溶媒は水を主体とする。
(3)水系化成処理剤の使用方法(化成皮膜付アルミニウム材の製造方法)
以下、本発明に係る水系化成処理剤の使用方法(化成皮膜付アルミニウム材の製造方法)を詳述する。
(3−1)対象基材
本発明に係る水系化成処理剤は、アルミニウム及びアルミニウム合金、特に、表面の酸化膜が厚く、合金成分が偏析しているアルミニウムダイキャスト材に対して特に有効である。
(3−2)使用方法
以下、使用方法を構成する各工程を詳述する。
(3−2−1)清浄工程
本発明に係る水系化成処理剤に接触させる素材表面は清浄であることが好適である。したがって、化成処理に先立って、溶剤脱脂、若しくはアルカリ脱脂によって、表面を清浄化してから化成処理をすることが好ましい。
(3−2−2)酸洗工程
本発明の表面処理方法として、化成処理工程前に特定の酸洗液を用いた酸洗工程を適用すると、化成皮膜のバリアー性が増幅され、耐食性が大きく向上する。具体的には、上記の酸洗液として、水溶性フッ素化合物、水溶性硫酸化合物、水溶性硝酸化合物、水溶性リン酸化合物及びオキシカルボン酸化合物からなる群より選択される少なくとも1種を添加してなる酸洗処理液を用いることが好適であり、(α)水溶性硫酸化合物、水溶性硝酸化合物、水溶性リン酸化合物及び/又はオキシカルボン酸化合物と、(β)水溶性フッ素化合物と、の組み合わせがより好適である。ここで、水溶性フッ素化合物、水溶性硫酸化合物、水溶性硝酸化合物、水溶性リン酸化合物及びオキシカルボン酸化合物の具体例として、フッ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、過酸化水素を挙げることができる。また、当該液のpHは、好適には1〜5であり、より好適には1〜3である。
使用条件としては、この酸洗液に基材を30〜600秒間接触させ、その後水洗し、続いて化成処理を行う。酸洗工程におけるエッチングの程度は、被処理金属材料の表面状態にもよるが、通常、素地金属に対するエッチング重量が0.1〜5.0g/mの範囲に収まる様に、処理時間と濃度を決定する。
ここで、本発明の表面処理における酸洗方法で耐食性が向上するメカニズムを概説する。特に好適なアルミニウムダイカスト材を例に取り説明する。アルミニウムダイカスト材は溶融状態のアルミニウム合金を高速高圧で射出して成形するため、表面に圧延材等に比べて厚い酸化膜を形成する。酸化膜は化成反応を阻害するため、化成不良の一因とされる。また、前述のごとく、アルミニウムダイカスト材は表面に多種の合金成分を含み、特に銅等の一部の合金成分はアルミニウムに対して電気化学的に非常に貴な標準電極電位を持つ。このような、合金成分は化成処理後、化成皮膜下に偏析すると、耐食性に非常に悪影響を及ぼす。化成処理の前工程として当該酸洗処理を行うことで、酸化膜と合金成分を効果的に除去し、更に化成処理後に塗装する場合においては、塗膜との密着性に優れた凹凸面を得ることが出来る。酸洗中の硫酸、硝酸、リン酸及び/又はオキシカルボン酸は、アルミニウム酸化膜やアルミニウム素地に対しエッチングを行い、酸化膜を除去した上で、素材表面を凹凸化する。同時に、フッ素は、均一にエッチングすることで、表面に偏析した合金成分を除去する役割を担う。その結果、得られる表面は酸化膜と合金成分が適切に除去されているため、塗装しない場合において優れた耐食性を付与できるだけでなく、塗装する場合においても優れた塗装耐食性と、表面の凹凸化による優れた塗膜密着性を付与することができる。
(3−2−3)化成処理工程
本発明の化成処理工程は、水系化成処理剤を30〜70℃の温度に加熱し、清浄なアルミニウム又はアルミニウム合金の表面に10〜600秒間接触させる工程である。尚、当該工程後、水洗し、必要に応じて脱イオン洗浄を施し、その後に乾燥させる。ここで、30℃未満では化成反応が進行しにくく、高耐食性を付与する観点から好ましくない。また、70℃を超えると水の蒸発が激しく経済的にも好ましくない。乾燥温度としては50〜140℃が好ましい範囲である。50℃未満では、目標とするバリアー性の高い化成皮膜が形成せず、耐食性が低下する可能性がある。尚、化成処理剤を金属材料に接触させる方法として、浸漬法、スプレー法、フローコート法等を挙げることができる。
(4)化成皮膜付アルミニウム材
本発明に係る化成皮膜付アルミニウム材における化成皮膜の付着量は、全有機炭素量(M)が1〜1000mg/m、Cr、Ti及びZrの合計量(N)が1〜1000mg/mであることが好適である。更に、全有機炭素量(M)とCr、Ti及びZrの合計量(N)との比(M/N)が、質量比で0.05〜0.95であることが好適である。質量比が0.05未満である場合には化成皮膜中へのキトサンの取り込みが不十分なため耐食性が充分ではなくなる。他方、質量比が0.95超である場合には架橋剤として働く金属成分の取り込みが不十分で化成皮膜のバリアー性が低下し、耐食性が充分ではなくなる。
以下、本発明の実施例及び比較例を説明する。尚、本発明は当該実施例に限定されるものではない。
≪原材料≫
<金属材料>
アルミニウムダイキャスト材(JIS−ADC12)
展伸用アルミニウム合金材(JIS−A6061)
<水系化成処理剤>
表1に示した原料を用い且つ表1に示した濃度となるよう、各原料を水に添加し混合し、実施例及び比較例に係る水系化成処理剤(原液)を得た。尚、使用したキトサン、ヒドロキシエチルキトサン、ヒドロキシプロピルキトサン、カルボキシメチルプロパン、2−クロエチルジエチルアミンで処理されたO−3級アミノ化キトサンの重量平均分子量は、それぞれ15万、17万、19万、14万及び18万である。
<清浄化剤>
アルカリ脱脂剤(ファインクリーナー315E 日本パーカライジング株式会社製)の20g/L水溶液
<酸洗液(前処理液)>
(A):硫酸:5g/L
(B):フッ酸:1g/L
≪各パラメータの測定≫
<遊離フッ素濃度の測定>
遊離フッ素濃度は、市販のフッ素イオンメーター{イオン電極:フッ化物イオン複合電極F−2021(東亜ディーケーケー株式会社製)}を用いて測定した。
<金属付着量>
金属付着量(Cr、Ti、Zr)は、XRF{ZSXprimus II(株式会社リガク製)}を用いて測定した。
<全有機炭素付着量>
全有機炭素付着量は、全有機炭素計{TOC−L(株式会社島津製作所製)}によってC付着量として測定した。
≪処理方法≫
上記清浄化剤中に供試金属材料を65℃で2分浸漬し、次いで水道水にて表面をすすぎ清浄化した。次に、酸洗する実施例に関しては、上記酸洗液に当該供試金属材料を常温にて2分浸漬し、次いで水道水にて表面をすすぎ清浄化した(表2)。その後、実施例及び比較例に係る化成処理剤(表1に示す原液を1倍希釈)に当該供試金属材料を、処理温度50℃、処理時間120秒にて浸漬させた。その後、処理後に水洗水にて流水洗(常温・30秒)+脱イオン水洗(常温・30秒)+電気オーブンにて乾燥(100℃−5分)し、化成皮膜付金属材料を得た。
≪評価方法≫
<耐食性(未塗装仕様)>
化成処理された供試材に塩水噴霧試験(JIS−Z2371)を施し、336時間後の白錆発生面積を測定評価した。結果を表3に示す。表中、
◎++ 336時間での白錆発生面積 5%以下
◎+ 336時間での白錆発生面積 5%超〜10%以下
◎ 336時間での白錆発生面積 10%超〜30%以下
○ 336時間での白錆発生面積 30%超〜50%以下
× 336時間での白錆発生面積 50%超
である。
<耐食性(塗装仕様)>
化成処理された供試材表面上に溶剤系塗料(アミノアルキド系)を厚さ20μmに塗装し、その後、アクリルカッターを用いてエッヂから15mm離し、素地に達するように交差する2本の対角線を引く。前記の供試材に塩水噴霧試験(JIS−Z2371)を施し、168時間後、テープ剥離を行い、カット部からの塗膜の剥離幅を測定した。
◎++ 168時間での剥離幅 0.2mm以下
◎+ 168時間での剥離幅 0.2超〜0.5mm以下
◎ 168時間での剥離幅 0.5超〜1.0mm以下
○ 168時間での剥離幅 1.0超〜2.0mm以下
× 168時間での剥離幅 2.0mm超
である。
Figure 0006395376
Figure 0006395376
Figure 0006395376
Figure 0006395376
Figure 0006395376
Figure 0006395376
Figure 0006395376

Claims (12)

  1. キトサン、ヒドロキシエチルキトサン及びヒドロキシプロピルキトサンからなる群より選択される少なくとも1種のキトサン類(A)と、水溶性3価クロム化合物及び水溶性ジルコニウム化合物(B)と、硝酸根(C)と、を添加してなり、且つ、遊離フッ素(D)を含有する剤であることを特徴とする、アルミニウム又はアルミニウム合金を表面処理するための水系化成処理剤。
  2. 前記キトサン類(A)の添加量(X)と前記成分(B)由来の金属成分(Cr、Zr)の合計添加量(Y)との比(X/Y)が、質量比で0.02〜100である、請求項1記載の水系化成処理剤。
  3. 前記水系化成処理剤が、アルカリ土類金属成分(E)を含有する、請求項1又は2記載の水系化成処理剤。
  4. 前記(Y)と遊離フッ素(D)の量(Z)との比(Y/Z)が、質量比で0.07〜200である、請求項1〜3のいずれか一項記載の水系化成処理剤。
  5. pHが、2.3〜5.0である、請求項1〜4のいずれか一項記載の水系化成処理剤。
  6. 遊離フッ素濃度が、5〜150mg/Lである、請求項1〜5のいずれか一項記載の水系化成処理剤。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項記載の水系化成処理剤を原液のまま又は希釈して用いてアルミニウム又はアルミニウム合金を化成処理する工程を含む、アルミニウム又はアルミニウム合金の表面処理方法。
  8. 前記化成処理前に、水溶性フッ素化合物、水溶性硫酸化合物、水溶性硝酸化合物、水溶性リン酸化合物及びオキシカルボン酸化合物からなる群より選択される少なくとも1種を添加してなる酸洗処理液を用いて、アルミニウム又はアルミニウム合金を酸洗する工程を更に含む、請求項7記載の方法。
  9. 請求項1〜6のいずれか一項記載の水系化成処理剤を原液のまま又は希釈して用いてアルミニウム又はアルミニウム合金を化成処理する工程を含む、化成皮膜付きアルミニウム又はアルミニウム合金の製造方法。
  10. 前記化成処理前に、水溶性フッ素化合物、水溶性硫酸化合物、水溶性硝酸化合物、水溶性リン酸化合物及びオキシカルボン酸化合物からなる群より選択される少なくとも1種を添加してなる酸洗処理液を用いて、アルミニウム又はアルミニウム合金を酸洗する工程を更に含む、請求項9記載の製造方法。
  11. 請求項7又は8記載の表面処理方法で表面処理されたアルミニウム又はアルミニウム合金表面に形成された化成皮膜中の全有機炭素量(M)とCr及びZrの合計量(N)との比(M/N)が、質量比で0.05〜0.95である、請求項7〜9のいずれか一項記載の方法。
  12. アルミニウムダイキャスト材であり、3価クロム酸化物及びジルコニウム酸化物に、キトサン、ヒドロキシエチルキトサン及びヒドロキシプロピルキトサンからなる群より選択される少なくとも1種のキトサン類が架橋もしくは複合した形態を構造中に含む化成皮膜であって、化成皮膜中の全有機炭素量(M)とCr及びZrの合計量(N)との比(M/N)が質量比で0.05〜0.95である化成皮膜を有する、アルミニウム又はアルミニウム合金。
JP2013267873A 2013-12-25 2013-12-25 アルミニウム又はアルミニウム合金用水系化成処理剤、化成処理方法及び化成処理されたアルミニウム及びアルミニウム合金 Active JP6395376B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013267873A JP6395376B2 (ja) 2013-12-25 2013-12-25 アルミニウム又はアルミニウム合金用水系化成処理剤、化成処理方法及び化成処理されたアルミニウム及びアルミニウム合金
PCT/JP2014/083274 WO2015098623A1 (ja) 2013-12-25 2014-12-16 アルミニウム又はアルミニウム合金用水系化成処理剤、化成処理方法及び化成処理されたアルミニウム及びアルミニウム合金
TW103144019A TW201529888A (zh) 2013-12-25 2014-12-17 鋁或鋁合金用水系轉化處理劑、轉化處理方法及經轉化處理的鋁及鋁合金

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013267873A JP6395376B2 (ja) 2013-12-25 2013-12-25 アルミニウム又はアルミニウム合金用水系化成処理剤、化成処理方法及び化成処理されたアルミニウム及びアルミニウム合金

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015124399A JP2015124399A (ja) 2015-07-06
JP6395376B2 true JP6395376B2 (ja) 2018-09-26

Family

ID=53478487

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013267873A Active JP6395376B2 (ja) 2013-12-25 2013-12-25 アルミニウム又はアルミニウム合金用水系化成処理剤、化成処理方法及び化成処理されたアルミニウム及びアルミニウム合金

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP6395376B2 (ja)
TW (1) TW201529888A (ja)
WO (1) WO2015098623A1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105543833A (zh) * 2015-12-31 2016-05-04 芜湖市金宇石化设备有限公司 一种铝合金表面磷化处理方法
CN105463433A (zh) * 2015-12-31 2016-04-06 芜湖市金宇石化设备有限公司 一种铝合金表面磷化处理用处理液
CN105463432A (zh) * 2015-12-31 2016-04-06 芜湖市金宇石化设备有限公司 一种铝合金表面磷化处理用处理液的制备方法
CN106381492A (zh) * 2016-09-13 2017-02-08 昆明理工大学 一种超双疏铝表面的制备方法
CN107641803A (zh) * 2017-10-19 2018-01-30 深圳市鸿美特科技有限公司 铝合金压铸件钝化液、制备方法以及钝化处理的方法

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3319831B2 (ja) * 1993-09-22 2002-09-03 日本パーカライジング株式会社 金属材料の自己析出型表面処理剤及び表面処理方法
JP5183837B2 (ja) * 2001-05-07 2013-04-17 日本ペイント株式会社 化成処理剤及び処理方法
TWI268965B (en) * 2001-06-15 2006-12-21 Nihon Parkerizing Treating solution for surface treatment of metal and surface treatment method
JP4081276B2 (ja) * 2002-01-11 2008-04-23 日本パーカライジング株式会社 水性下地処理剤、下地処理方法および下地処理された材料
JP3784400B1 (ja) * 2005-05-27 2006-06-07 日本パーカライジング株式会社 金属用化成処理液および処理方法
JP5571277B2 (ja) * 2007-04-13 2014-08-13 日本パーカライジング株式会社 亜鉛系金属材料用表面処理液および亜鉛系金属材料の表面処理方法
JP5563236B2 (ja) * 2009-04-30 2014-07-30 日本パーカライジング株式会社 クロムフリー化成処理液、化成処理方法及び化成処理物品
JP5860583B2 (ja) * 2010-01-29 2016-02-16 日本パーカライジング株式会社 金属表面処理剤及び金属表面処理方法

Also Published As

Publication number Publication date
WO2015098623A1 (ja) 2015-07-02
JP2015124399A (ja) 2015-07-06
TW201529888A (zh) 2015-08-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6395376B2 (ja) アルミニウム又はアルミニウム合金用水系化成処理剤、化成処理方法及び化成処理されたアルミニウム及びアルミニウム合金
JP3783995B2 (ja) マグネシウム合金の表面処理方法
JP7206353B2 (ja) 金属基体用の洗浄組成物
JP6281990B2 (ja) アルミニウムおよびアルミニウム合金のための改善された三価クロム含有組成物
JP2008133502A (ja) クロムフリー化成処理液および処理方法
JP2007107069A (ja) アルミニウム系基材の表面処理方法
JP6216936B2 (ja) 反応型化成処理用酸性組成物および化成皮膜をその表面に備える部材の製造方法
JP5549837B2 (ja) クロムめっき皮膜の防錆用浸漬処理液及び防錆処理方法
JP2005325401A (ja) 亜鉛又は亜鉛系合金メッキ鋼材の表面処理方法
JP5827792B2 (ja) 化成処理鉄系材料
JP6006475B2 (ja) 金属表面への微細構造皮膜形成液
JP2013524022A (ja) 基材の予備処理および処理のためのプロセス
US10415140B2 (en) Two-stage pre-treatment of aluminum comprising pickling and passivation
JP2011038167A (ja) 電気亜鉛めっき鋼板の製造方法
US6126997A (en) Method for treating magnesium die castings
JP6255209B2 (ja) 銅箔の防錆方法、防錆液、及び銅箔
CN111094624B (zh) 包括酸洗和转化处理的铝(特别是铸造铝合金)的两级预处理
US20080156653A1 (en) Cyanide-free pre-treating solution for electroplating copper coating layer on magnesium alloy surface and a pre-treating method thereof
JP6850604B2 (ja) 金属表面処理用組成物および金属表面処理方法
JP2007138264A (ja) 鉄鋼表面の防錆処理剤
JP4181970B2 (ja) マグネシウム合金材の低電気抵抗皮膜化成処理方法
JP7228973B2 (ja) 皮膜付金属材料、及びその製造方法
EP3704286B1 (en) Process and composition for treating metal surfaces using trivalent chromium compounds
KR20160022309A (ko) 다단계 전착 방법
JP2023529936A (ja) 水性酸洗い組成物及びその使用方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160927

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170815

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170922

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180306

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180419

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180814

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180828

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6395376

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250