JP5827792B2 - 化成処理鉄系材料 - Google Patents
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Description
また、塗装下地として、塗膜の密着性や耐食性を向上させるために化成処理が行われることが多い。製品を塗装するまでの間、腐食環境下で保管される場合もあり、化成皮膜単膜で、湿潤雰囲気下で腐食しないこと(裸耐食性)も求められる機能の一つである。
したがって、化成処理剤による化成皮膜には、優れた裸耐食性と優れた塗膜密着性の両方が備えることが望まれる。
しかしながら、昨今の環境規制から処理液中に有害なクロムを含むクロメート処理は敬遠される方向にある。
また、環境負荷物質であるリン酸を多量に含んでいるリン酸亜鉛処理も、産業廃棄物となるスラッジの発生が避けられないため、敬遠される方向にある。
そこで、近年、金属表面をジルコニウムのような金属を含む薄膜で被覆することによって、塗装後の耐食性を付与し、さらに、処理液中に有害成分を含まず、スラッジの発生を抑制した技術が開発されてきている。
このような表面処理方法として、従来、以下に示す方法が提案されている。
前記化成皮膜が、銅イオンと、硝酸、硝酸イオン、亜硝酸、亜硝酸イオン、過酸化水素、臭素酸、臭素酸イオン、塩素酸、塩素酸イオンおよび鉄(III)イオンから選択される少なくとも1種の酸化剤とを含有するpH2.0〜6.0の化成処理液に、前記鉄系材料を浸漬することにより形成され、
前記化成処理液中、
前記銅イオンの濃度が10〜1000mg/Lであり、かつ
前記酸化剤の濃度が10〜10000mg/Lである鉄系材料用化成処理方法。
前記化成皮膜中、X線光電子分光分析(島津製作所製ESCA−850M)を用いて、鉄系材料側とは反対側の表面からの深さ方向の定量的組成分析により化成皮膜中の元素分布を測定し、表層の銅原子の検出量と酸素原子の検出量と鉄原子の検出量の比率から計算した、銅に対する酸素の含有比{酸素/銅}が1〜10であり、鉄に対する銅の含有比{銅/鉄}が0.3〜10であり、かつ、
前記化成皮膜の銅付着量が10〜2000mg/m2であることを特徴とする化成処理鉄系材料。
本発明の化成処理液による化成処理の対象は鉄材料である。鉄材料とは、鉄を含有する金属材料であれば特に、限定されず、例えば、冷間圧延鋼板、ニッケルフラッシュされた冷間圧延鋼板、熱間圧延鋼板等の鋼板;鋳鉄;焼結材および亜鉛と一部合金化された鉄亜鉛合金メッキ鋼板等が挙げられる。
本発明の化成処理液により形成された処理皮膜は裸使用用途や塗装下地用途として使用できる。塗装としては特に限定されず、カチオン電着塗装、粉体塗装、溶剤塗装、水系塗装等を挙げることができる。
本発明の化成処理液は、銅イオン10〜1000mg/Lおよび酸化剤10〜10000mg/Lおよびフッ素イオン0〜500mg/Lを含み、pH2.0〜6.0の水溶液である。
上記酸化剤としては、例えば、硝酸、硝酸イオン、亜硝酸、亜硝酸イオン、過酸化水素、臭素酸、臭素酸イオン、塩素酸、塩素酸イオン、鉄(III)イオン等を挙げることができる。
本発明の化成処理液は、上記酸化剤のうち少なくとも1種類を含むことが好ましい。
また、本発明の化成処理液のpHは、3.5〜6.0であるのが好ましい。エッチングに伴う界面のpH上昇で金属酸化物を形成させることから、pHが重要である。
本発明の化成処理液のpHを調整するために、硝酸、硫酸酸性化合物、および、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、アンモニア等の塩基性化合物を使用することができる。
前記したフッ素原子の取込み量の条件の下、本発明の化成被膜中へのジルコニウムおよびフッ素の取込み量の合計は10原子%以下であり、5原子%以下であることがより好ましく、3原子%以下であることがさらに好ましく、1原子%以下であることがいっそう好ましく、検出されないことがよりいっそう好ましい。
本発明方法に用いられるノニオン性界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン−ブロックポリマー等のポリエチレングリコール型ノニオン性界面活性剤、ソルビタン脂肪酸エステル等の多価アルコール型ノニオン性界面活性剤、および脂肪酸アルキロールアミド等のアミド型ノニオン性界面活性剤が挙げられる。
本発明方法に用いられるカチオン性界面活性剤としては、例えば高級アルキルアミン塩、ポリオキシエチレン高級アルキルアミン等のアミン塩型カチオン性界面活性剤、およびアルキルトリメチルアンモニウム塩等の第4級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤が挙げられる。
また、アニオン性界面活性剤は一般的に酸性領域における溶解度が低く、この本発明に実用することが困難なものが多い。しかし、高級アルキルエーテル硫酸エステル塩のようにエチレンオキサイドが付加されているタイプのものであれば、酸性領域においても良好な溶解性が確保されるため、添加実用が可能となる。
アルカリ土類金属イオンは特に限定されないが、例えば、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、ストロンチウムイオン、バリウムイオン等を挙げることができる。
周期表第13族金属イオンは特に限定されないが、例えば、アルミニウムイオン、ガリウムイオン、インジウムイオン、タリウムイオン等を挙げることができる。
これらのアルカリ土類金属イオンおよび/または周期表第13族金属イオンは、1種類を単独でまたは2種類以上を組み合わせて使用することができる。
本発明の化成処理液中の上記アルカリ土類金属イオンおよび/または周期表第13族金属イオンの合計の含有量が、10mg/L未満であると、十分な量が銅と共析しないため、得られる化成被膜の鉄系材料に対する密着性の向上が十分でなく、5000mg/L超であると、5000mg/L含有時に比べて密着性の向上がみられず、経済的に不利である。
本発明の化成処理方法は、鉄系材料に、上述した化成処理液を接触させる処理液接触工程を有する表面処理方法である。鉄系材料に化成処理液を接触させることにより、その表面に銅を含む金属酸化物および金属水酸化物皮膜が析出し、裸耐食性および塗装後耐食性に優れた化成処理皮膜層が形成され、化成処理鉄系材料が得られる。
〈鉄系材料〉
70×150mm、板厚0.8mmの冷延鋼板(SPCC−SD)、70×150mm、板厚1.2mmの熱延鋼板(SPH)、70×150mm、板厚0.8mmの亜鉛メッキ鋼板(GA鋼板)を用い、下記処理工程にて処理を行った。なお、水切り乾燥後の試験板は裸耐食性を評価し、最終的に塗装まで施された試験板については、塗装後耐食性を評価した。
脱脂剤(商品名:ファインクリーナーE2001(A剤13g/L、B剤7g/L)、日本パーカライジング社製)を使用して、液温40℃で120秒間スプレーすることにより金属材料の表面を脱脂した。その後、水道水にて30秒間スプレー水洗を行い、鉄系材料の表面に残存している脱脂剤と水を置換した。
後述する組成の化成処理液を調製し、その後以下の各実施例に示す方法により、清浄化した鉄系材料の化成処理を行った。化成処理後、各鉄系材料の表面を水道水にて常温下で30秒間スプレー水洗し、さらに常温下で30秒間脱イオン水でスプレー水洗を行い、冷風にて乾燥した。
〈皮膜中の金属の定量方法〉
成分付着量は、水切乾燥後の板を、蛍光X線分析装置(ZSXprimusII、株式会社リガク製)を用いて測定した。結果を第1表に示す。
水切り乾燥後の板を、X線光電子分光分析(島津製作所製ESCA−850M)を用いて、深さ方向の定量的組成分析により化成皮膜中の元素分布を測定し、表層の銅原子の検出量と酸素原子の検出量と鉄原子の検出量の比率から計算した。結果を第1表に示す。
なお、上記化成皮膜の表層とはイオンスパッタリングにて化成皮膜表面の汚れ由来のCを除去した後の、1層目の分析値のことである。
冷風にて乾燥した板を、JIS K 5600−7−2に従い、温度50±1℃、湿度95%以上に設定した耐湿性測定装置(商品名「湿潤試験機」、スガ試験機株式会社製)に1時間保持した後、実験室内で速やかに観察し、下記判定基準に従いスコアを付けた。結果を第2表に示す。
10点:錆発生認められず(最良)
9点:試験板上にごくわずかな点錆が発生
8点:試験板上に点錆が2〜3点発生
7点:試験板に占める錆面積の割合 5〜10%
6点:同 10〜20%
5点:同 20〜30%
4点:同 30〜40%
3点:同 40〜50%
2点:同 50〜60%
1点:同 60〜100%(最悪)
塗装焼付け後の板をJIS K 5600−7−1に従い、試験板上の塗装面に、カッターナイフを用いてクロスカットを入れ、塩水噴霧試験機中で所定時間保持した。860時間塩水噴霧後、テープ剥離を行い、カット部からの片側最大剥離幅を計測した。結果を第2表に示す。
《塗装性能試験のためのカチオン電着塗装》
電着塗料として関西ペイント社製「GT−10」を用いた。上記処理液接触工程により得られた鉄系材料を180秒間定電圧陰極電解して、塗膜を鉄系材料の表面に析出させた後、脱イオン水でスプレー水洗して、170℃で20分間加熱焼付けした。なお、電圧の制御により、電着膜厚を20μmに調整した。
1.化成処理液1を調製し、上記した方法で清浄化した鉄系材料(SPCC)の化成処理を行い、鉄系材料上に化成皮膜を形成した。
(1)化成処理液1の調製は、下記成分(A)、(B)をこの順に下記の濃度となるように水に添加し、常温で20分間攪拌した。次いで、所定温度に加温し、アンモニア水または硫酸水溶液を用いてpH4.0に調整し、化成処理液1を得た。
(A)硫酸銅(II):銅イオンとして10mg/L
(B)硝酸:硝酸イオンとして20mg/L
(2)化成処理液1を用いて、90秒間、35℃の条件で、清浄化した鉄系材料の浸漬処理を行った。
(3)上記した方法で水洗、脱イオン水洗、冷風乾燥を行い、化成処理鉄系材料を得た。
2.得られた化成処理鉄系材料を用いて、上記した方法に従って、以下の測定および試験を行った。
(1)銅付着量、化成皮膜表層の銅、酸素および鉄の含有率の測定
(2)耐湿性試験および塩水噴霧試験
1.化成処理液2を調製し、上記した方法で清浄化した鉄系材料(SPCC)の化成処理を行い、鉄系材料上に化成皮膜を形成した。
(1)化成処理液2の調製は、下記成分(A)を下記の濃度となるように水に添加し、常温で20分間攪拌した。次いで、所定温度に加温し、アンモニア水または硫酸水溶液を用いてpH4.0に調整し、化成処理液2を得た。
(A)硝酸銅(II):銅イオンとして1000mg/L
(2)化成処理液2を用いて、90秒間、35℃の条件で、清浄化した鉄系材料の浸漬処理を行った。
(3)上記した方法で水洗、脱イオン水洗、冷風乾燥を行い、化成処理鉄系材料を得た。
2.得られた化成処理鉄系材料を用いて、上記した方法に従って、以下の測定および試験を行った。
(1)銅付着量、化成皮膜表層の銅、酸素および鉄の含有率の測定
(2)耐湿性試験および塩水噴霧試験
1.化成処理液3を調製し、上記した方法で清浄化した鉄系材料(SPCC)の化成処理を行い、鉄系材料上に化成皮膜を形成した。
(1)化成処理液3の調製は、下記成分(A)を下記の濃度となるように水に添加し、常温で20分間攪拌した。次いで、所定温度に加温し、アンモニア水または硫酸水溶液を用いてpH2.0に調整し、化成処理液3を得た。
(A)硝酸銅(II):銅イオンとして50mg/L
(2)化成処理液3を用いて、90秒間、35℃の条件で、清浄化した鉄系材料の浸漬処理を行った。
(3)上記した方法で水洗、脱イオン水洗、冷風乾燥を行い、化成処理鉄系材料を得た。
2.得られた化成処理鉄系材料を用いて、上記した方法に従って、以下の測定および試験を行った。
(1)銅付着量、化成皮膜表層の銅、酸素および鉄の含有率の測定
(2)耐湿性試験および塩水噴霧試験
1.化成処理液4を調製し、上記した方法で清浄化した鉄系材料(SPCC)の化成処理を行い、鉄系材料上に化成皮膜を形成した。
(1)化成処理液4の調製は、下記成分(A)、(B)を下記の濃度となるように水に添加し、常温で20分間攪拌した。次いで、所定温度に加温し、アンモニア水または硫酸水溶液を用いてpH6.0に調整し、化成処理液4を得た。
(A)フッ化銅(II):銅イオンとして100mg/L
(B)過酸化水素:過酸化水素として20mg/L
(2)化成処理液4を用いて、90秒間、35℃の条件で、清浄化した鉄系材料の浸漬処理を行った。
(3)上記した方法で水洗、脱イオン水洗、冷風乾燥を行い、化成処理鉄系材料を得た。
2.得られた化成処理鉄系材料を用いて、上記した方法に従って、以下の測定および試験を行った。
(1)銅付着量、化成皮膜表層の銅、酸素および鉄の含有率の測定
(2)耐湿性試験および塩水噴霧試験
1.化成処理液5を調製し、上記した方法で清浄化した鉄系材料(SPCC)の化成処理を行い、鉄系材料上に化成皮膜を形成した。
(1)化成処理液5の調製は、下記成分(A)、(B)を下記の濃度となるように水に添加し、常温で20分間攪拌した。次いで、所定温度に加温し、アンモニア水または硫酸水溶液を用いてpH4.0に調整し、化成処理液5を得た。
(A)硫酸銅(II):銅イオンとして400mg/L
(B)硝酸ナトリウム:硝酸イオンとして2000mg/L
(2)化成処理液5を用いて、90秒間、35℃の条件で、清浄化した鉄系材料の浸漬処理を行った。
(3)上記した方法で水洗、脱イオン水洗、冷風乾燥を行い、化成処理鉄系材料を得た。
2.得られた化成処理鉄系材料を用いて、上記した方法に従って、以下の測定および試験を行った。
(1)銅付着量、化成皮膜表層の銅、酸素および鉄の含有率の測定
(2)耐湿性試験および塩水噴霧試験
1.化成処理液6を調製し、上記した方法で清浄化した鉄系材料(SPCC)の化成処理を行い、鉄系材料上に化成皮膜を形成した。
(1)化成処理液6の調製は、下記成分(A)、(B)を下記の濃度となるように水に添加し、常温で20分間攪拌した。次いで、所定温度に加温し、アンモニア水または硫酸水溶液を用いてpH4.0に調整し、化成処理液6を得た。
(A)硝酸銅(II):銅イオンとして800mg/L
(B)亜硝酸ナトリウム:亜硝酸イオンとして20mg/L
(2)化成処理液6を用いて、90秒間、35℃の条件で、清浄化した鉄系材料の浸漬処理を行った。
(3)上記した方法で水洗、脱イオン水洗、冷風乾燥を行い、化成処理鉄系材料を得た。
2.得られた化成処理鉄系材料を用いて、上記した方法に従って、以下の測定および試験を行った。
(1)銅付着量、化成皮膜表層の銅、酸素および鉄の含有率の測定
(2)耐湿性試験および塩水噴霧試験
1.化成処理液7を調製し、上記した方法で清浄化した鉄系材料(SPCC)の化成処理を行い、鉄系材料上に化成皮膜を形成した。
(1)化成処理液7の調製は、下記成分(A)、(B)を下記の濃度となるように水に添加し、常温で20分間攪拌した。次いで、所定温度に加温し、アンモニア水または硫酸水溶液を用いてpH4.0に調整し、化成処理液7を得た。
(A)炭酸銅(II):銅イオンとして100mg/L
(B)過酸化水素:過酸化水素として20mg/L
(2)化成処理液7を用いて、45秒間、35℃の条件で、清浄化した鉄系材料の浸漬処理を行った。
(3)上記した方法で水洗、脱イオン水洗、冷風乾燥を行い、化成処理鉄系材料を得た。
2.得られた化成処理鉄系材料を用いて、上記した方法に従って、以下の測定および試験を行った。
(1)銅付着量、化成皮膜表層の銅、酸素および鉄の含有率の測定
(2)耐湿性試験および塩水噴霧試験
1.化成処理液8を調製し、上記した方法で清浄化した鉄系材料(SPCC)の化成処理を行い、鉄系材料上に化成皮膜を形成した。
(1)化成処理液8の調製は、下記成分(A)、(B)を下記の濃度となるように水に添加し、常温で20分間攪拌した。次いで、所定温度に加温し、アンモニア水または硫酸水溶液を用いてpH4.0に調整し、化成処理液8を得た。
(A)フッ化銅(II):銅イオンとして100mg/L
(B)臭素酸ナトリウム:臭素酸イオンとして20mg/L
(2)化成処理液8を用いて、180秒間、35℃の条件で、清浄化した鉄系材料の浸漬処理を行った。
(3)上記した方法で水洗、脱イオン水洗、冷風乾燥を行い、化成処理鉄系材料を得た。
2.得られた化成処理鉄系材料を用いて、上記した方法に従って、以下の測定および試験を行った。
(1)銅付着量、化成皮膜表層の銅、酸素および鉄の含有率の測定
(2)耐湿性試験および塩水噴霧試験
1.化成処理液9を調製し、上記した方法で清浄化した鉄系材料(SPCC)の化成処理を行い、鉄系材料上に化成皮膜を形成した。
(1)化成処理液9の調製は、下記成分(A)、(B)を下記の濃度となるように水に添加し、常温で20分間攪拌した。次いで、所定温度に加温し、アンモニア水または硫酸水溶液を用いてpH4.0に調整し、化成処理液9を得た。
(A)硫酸銅(II):銅イオンとして50mg/L
(B)塩素酸ナトリウム:塩素酸イオンとして20mg/L
(2)化成処理液9を用いて、90秒間、35℃の条件で、清浄化した鉄系材料の浸漬処理を行った。
(3)上記した方法で水洗、脱イオン水洗、冷風乾燥を行い、化成処理鉄系材料を得た。
2.得られた化成処理鉄系材料を用いて、上記した方法に従って、以下の測定および試験を行った。
(1)銅付着量、化成皮膜表層の銅、酸素および鉄の含有率の測定
(2)耐湿性試験および塩水噴霧試験
1.化成処理液10を調製し、上記した方法で清浄化した鉄系材料(SPCC)の化成処理を行い、鉄系材料上に化成皮膜を形成した。
(1)化成処理液10の調製は、下記成分(A)、(B)を下記の濃度となるように水に添加し、常温で20分間攪拌した。次いで、所定温度に加温し、アンモニア水または硫酸水溶液を用いてpH4.0に調整し、化成処理液10を得た。
(A)硝酸銅(II):銅イオンとして50mg/L
(B)過マンガン酸カリウム:過マンガン酸として20mg/L
(2)化成処理液10を用いて、45秒間、35℃の条件で、清浄化した鉄系材料の浸漬処理を行った。
(3)上記した方法で水洗、脱イオン水洗、冷風乾燥を行い、化成処理鉄系材料を得た。
2.得られた化成処理鉄系材料を用いて、上記した方法に従って、以下の測定および試験を行った。
(1)銅付着量、化成皮膜表層の銅、酸素および鉄の含有率の測定
(2)耐湿性試験および塩水噴霧試験
1.化成処理液11を調製し、上記した方法で清浄化した鉄系材料(SPCC)の化成処理を行い、鉄系材料上に化成皮膜を形成した。
(1)化成処理液11の調製は、下記成分(A)、(B)を下記の濃度となるように水に添加し、常温で20分間攪拌した。次いで、所定温度に加温し、アンモニア水または硫酸水溶液を用いてpH4.0に調整し、化成処理液11を得た。
(A)フッ化銅(II):銅イオンとして100mg/L
(B)硝酸鉄(III):鉄イオンとして20mg/L
(2)化成処理液11を用いて、90秒間、35℃の条件で、清浄化した鉄系材料の浸漬処理を行った。
(3)上記した方法で水洗、脱イオン水洗、冷風乾燥を行い、化成処理鉄系材料を得た。
2.得られた化成処理鉄系材料を用いて、上記した方法に従って、以下の測定および試験を行った。
(1)銅付着量、化成皮膜表層の銅、酸素および鉄の含有率の測定
(2)耐湿性試験および塩水噴霧試験
1.化成処理液12を調製し、上記した方法で清浄化した鉄系材料(SPCC)の化成処理を行い、鉄系材料上に化成皮膜を形成した。
(1)化成処理液12の調製は、下記成分(A)、(B)、(C)を下記の濃度となるように水に添加し、常温で20分間攪拌した。次いで、所定温度に加温し、アンモニア水または硫酸水溶液を用いてpH4.0に調整し、化成処理液12を得た。
(A)硫酸銅(II):銅イオンとして200mg/L
(B)亜硝酸ナトリウム:亜硝酸イオンとして20mg/L
(C)硝酸アルミニウム:アルミニウムイオンとして100mg/L
(2)化成処理液12を用いて、90秒間、35℃の条件で、清浄化した鉄系材料の浸漬処理を行った。
(3)上記した方法で水洗、脱イオン水洗、冷風乾燥を行い、化成処理鉄系材料を得た。
2.得られた化成処理鉄系材料を用いて、上記した方法に従って、以下の測定および試験を行った。
(1)銅付着量、化成皮膜表層の銅、酸素、鉄および密着性付与剤の含有率の測定
(2)耐湿性試験および塩水噴霧試験
1.化成処理液13を調製し、上記した方法で清浄化した鉄系材料(SPCC)の化成処理を行い、鉄系材料上に化成皮膜を形成した。
(1)化成処理液13の調製は、下記成分(A)、(B)、(C)を下記の濃度となるように水に添加し、常温で20分間攪拌した。次いで、所定温度に加温し、アンモニア水または硫酸水溶液を用いてpH4.0に調整し、化成処理液13を得た。
(A)硝酸銅(II):銅イオンとして100mg/L
(B)過酸化水素:過酸化水素として20mg/L
(C)硝酸カルシウム:カルシウムイオンとして100mg/L
(2)化成処理液13を用いて、90秒間、30℃の条件で、清浄化した鉄系材料の浸漬処理を行った。
(3)上記した方法で水洗、脱イオン水洗、冷風乾燥を行い、化成処理鉄系材料を得た。
2.得られた化成処理鉄系材料を用いて、上記した方法に従って、以下の測定および試験を行った。
(1)銅付着量、化成皮膜表層の銅、酸素、鉄および密着性付与剤の含有率の測定
(2)耐湿性試験および塩水噴霧試験
1.化成処理液14を調製し、上記した方法で清浄化した鉄系材料(SPCC)の化成処理を行い、鉄系材料上に化成皮膜を形成した。
(1)化成処理液14の調製は、下記成分(A)、(B)、(C)を下記の濃度となるように水に添加し、常温で20分間攪拌した。次いで、所定温度に加温し、アンモニア水または硫酸水溶液を用いてpH4.0に調整し、化成処理液14を得た。
(A)炭酸銅(II):銅イオンとして100mg/L
(B)硝酸鉄(III):鉄イオンとして20mg/L
(C)硝酸マグネシウム:マグネシウムイオンとして100mg/L
(2)化成処理液14を用いて、90秒間、45℃の条件で、清浄化した鉄系材料の浸漬処理を行った。
(3)上記した方法で水洗、脱イオン水洗、冷風乾燥を行い、化成処理鉄系材料を得た。
2.得られた化成処理鉄系材料を用いて、上記した方法に従って、以下の測定および試験を行った。
(1)銅付着量、化成皮膜表層の銅、酸素、鉄および密着性付与剤の含有率の測定
(2)耐湿性試験および塩水噴霧試験
1.化成処理液15を調製し、上記した方法で清浄化した鉄系材料(SPCC)の化成処理を行い、鉄系材料上に化成皮膜を形成した。
(1)化成処理液15の調製は、下記成分(A)、(B)、(C)を下記の濃度となるように水に添加し、常温で20分間攪拌した。次いで、所定温度に加温し、アンモニア水または硫酸水溶液を用いてpH3.0に調整し、化成処理液15を得た。
(A)フッ化銅(II):銅イオンとして100mg/L
(B)硝酸:硝酸イオンとして20mg/L
(C)硝酸ストロンチウム:ストロンチウムイオンとして100mg/L
(2)化成処理液15を用いて、90秒間、35℃の条件で、清浄化した鉄系材料の浸漬処理を行った。
(3)上記した方法で水洗、脱イオン水洗、冷風乾燥を行い、化成処理鉄系材料を得た。
2.得られた化成処理鉄系材料を用いて、上記した方法に従って、以下の測定および試験を行った。
(1)銅付着量、化成皮膜表層の銅、酸素、鉄および密着性付与剤の含有率の測定
(2)耐湿性試験および塩水噴霧試験
1.化成処理液16を調製し、上記した方法で清浄化した鉄系材料(SPCC)の化成処理を行い、鉄系材料上に化成皮膜を形成した。
(1)化成処理液16の調製は、下記成分(A)、(B)、(C)を下記の濃度となるように水に添加し、常温で20分間攪拌した。次いで、所定温度に加温し、アンモニア水または硫酸水溶液を用いてpH5.0に調整し、化成処理液16を得た。
(A)硝酸銅(II):銅イオンとして100mg/L
(B)臭素酸ナトリウム:臭素酸イオンとして20mg/L
(C)硝酸バリウム:バリウムイオンとして100mg/L
(2)化成処理液16を用いて、90秒間、35℃の条件で、清浄化した鉄系材料の浸漬処理を行った。
(3)上記した方法で水洗、脱イオン水洗、冷風乾燥を行い、化成処理鉄系材料を得た。
2.得られた化成処理鉄系材料を用いて、上記した方法に従って、以下の測定および試験を行った。
(1)銅付着量、化成皮膜表層の銅、酸素、鉄および密着性付与剤の含有率の測定
(2)耐湿性試験および塩水噴霧試験
1.化成処理液17を調製し、上記した方法で清浄化した鉄系材料(SPCC)の化成処理を行い、鉄系材料上に化成皮膜を形成した。
(1)化成処理液17の調製は、下記成分(A)、(B)、(C)を下記の濃度となるように水に添加し、常温で20分間攪拌した。次いで、所定温度に加温し、アンモニア水または硫酸水溶液を用いてpH4.0に調整し、化成処理液17を得た。
(A)硝酸銅(II):銅イオンとして100mg/L
(B)塩素酸ナトリウム:塩素酸イオンとして20mg/L
(C)乳酸:乳酸として50mg/L
(2)化成処理液17を用いて、90秒間、55℃の条件で、清浄化した鉄系材料の浸漬処理を行った。その後、上記した方法で水洗、脱イオン水洗、冷風乾燥を行い、化成処理鉄系材料を得た。
2.得られた化成処理鉄系材料を用いて、上記した方法に従って、以下の測定および試験を行った。
(1)銅付着量、化成皮膜表層の銅、酸素および鉄の含有率の測定
(2)耐湿性試験および塩水噴霧試験
1.化成処理液18を調製し、上記した方法で清浄化した鉄系材料(SPCC)の化成処理を行い、鉄系材料上に化成皮膜を形成した。
(1)化成処理液18の調製は、下記成分(A)、(B)、(C)を下記の濃度となるように水に添加し、常温で20分間攪拌した。次いで、所定温度に加温し、アンモニア水または硫酸水溶液を用いてpH4.0に調整し、化成処理液18を得た。
(A)硫酸銅(II):銅イオンとして600mg/L
(B)塩素酸ナトリウム:塩素酸イオンとして20mg/L
(C)グリコール酸:グリコール酸として50mg/L
(2)化成処理液18を用いて、90秒間、35℃の条件で、清浄化した鉄系材料の浸漬処理を行った。
(3)上記した方法で水洗、脱イオン水洗、冷風乾燥を行い、化成処理鉄系材料を得た。
2.得られた化成処理鉄系材料を用いて、上記した方法に従って、以下の測定および試験を行った。
(1)銅付着量、化成皮膜表層の銅、酸素および鉄の含有率の測定
(2)耐湿性試験および塩水噴霧試験
1.化成処理液19を調製し、上記した方法で清浄化した鉄系材料(SPCC)の化成処理を行い、鉄系材料上に化成皮膜を形成した。
(1)化成処理液19の調製は、下記成分(A)、(B)、(C)を下記の濃度となるように水に添加し、常温で20分間攪拌した。次いで、所定温度に加温し、アンモニア水または硫酸水溶液を用いてpH4.0に調整し、化成処理液19を得た。
(A)フッ化銅(II):銅イオンとして50mg/L
(B)過マンガン酸カリウム:過マンガン酸イオンとして20mg/L
(C)しゅう酸:しゅう酸として50mg/L
(2)化成処理液19を用いて、90秒間、35℃の条件で、清浄化した鉄系材料の浸漬処理を行った。
(3)上記した方法で水洗、脱イオン水洗、冷風乾燥を行い、化成処理鉄系材料を得た。
2.得られた化成処理鉄系材料を用いて、上記した方法に従って、以下の測定および試験を行った。
(1)銅付着量、化成皮膜表層の銅、酸素および鉄の含有率の測定
(2)耐湿性試験および塩水噴霧試験
1.化成処理液20を調製し、上記した方法で清浄化した鉄系材料(SPCC)の化成処理を行い、鉄系材料上に化成皮膜を形成した。
(1)化成処理液20の調製は、下記成分(A)、(B)、(C)を下記の濃度となるように水に添加し、常温で20分間攪拌した。次いで、所定温度に加温し、アンモニア水または硫酸水溶液を用いてpH4.0に調整し、化成処理液20を得た。
(A)硝酸銅(II):銅イオンとして50mg/L
(B)硝酸鉄(III):鉄イオンとして20mg/L
(C)酒石酸カリウム:酒石酸として50mg/L
(2)化成処理液20を用いて、45秒間、35℃の条件で、清浄化した鉄系材料の浸漬処理を行った。
(3)上記した方法で水洗、脱イオン水洗、冷風乾燥を行い、化成処理鉄系材料を得た。
2.得られた化成処理鉄系材料を用いて、上記した方法に従って、以下の測定および試験を行った。
(1)銅付着量、化成皮膜表層の銅、酸素および鉄の含有率の測定
(2)耐湿性試験および塩水噴霧試験
1.化成処理液21を調製し、上記した方法で清浄化した鉄系材料(SPCC)の化成処理を行い、鉄系材料上に化成皮膜を形成した。
(1)化成処理液21の調製は、下記成分(A)、(B)を下記の濃度となるように水に添加し、常温で20分間攪拌した。次いで、所定温度に加温し、アンモニア水または硫酸水溶液を用いてpH4.0に調整し、化成処理液21を得た。
(A)硝酸銅(II):銅イオンとして50mg/L
(B)フッ化水素酸:フッ素イオンメーターにて50mg/Lになるように添加
(2)化成処理液21を用いて、90秒間、45℃の条件で、清浄化した鉄系材料の浸漬処理を行った。
(3)上記した方法で水洗、脱イオン水洗、冷風乾燥を行い、化成処理鉄系材料を得た。
2.得られた化成処理鉄系材料を用いて、上記した方法に従って、以下の測定および試験を行った。
(1)銅付着量、化成皮膜表層の銅、酸素および鉄の含有率の測定
(2)耐湿性試験および塩水噴霧試験
1.化成処理液22を調製し、上記した方法で清浄化した鉄系材料(SPCC)の化成処理を行い、鉄系材料上に化成皮膜を形成した。
(1)化成処理液22の調製は、下記成分(A)、(B)を下記の濃度となるように水に添加し、常温で20分間攪拌した。次いで、所定温度に加温し、アンモニア水または硫酸水溶液を用いてpH4.0に調整し、化成処理液22を得た。
(A)硝酸銅(II):銅イオンとして25mg/L
(B)臭素酸ナトリウム:臭素酸イオンとして20mg/L
(2)化成処理液22を用いて、90秒間、35℃の条件で、清浄化した鉄系材料の浸漬処理を行った。
(3)上記した方法で水洗、脱イオン水洗、冷風乾燥を行い、化成処理鉄系材料を得た。
2.得られた化成処理鉄系材料を用いて、上記した方法に従って、以下の測定および試験を行った。
(1)銅付着量、化成皮膜表層の銅、酸素および鉄の含有率の測定
(2)耐湿性試験および塩水噴霧試験
1.化成処理液23を調製し、上記した方法で清浄化した鉄系材料(SPCC)の化成処理を行い、鉄系材料上に化成皮膜を形成した。
(1)化成処理液23の調製は、下記成分(A)、(B)を下記の濃度となるように水に添加し、常温で20分間攪拌した。次いで、所定温度に加温し、アンモニア水または硫酸水溶液を用いてpH3.0に調整し、化成処理液23を得た。
(A)硫酸銅(II):銅イオンとして25mg/L
(B)硝酸鉄(III):鉄イオンとして20mg/L
(2)化成処理液23を用いて、90秒間、35℃の条件で、清浄化した鉄系材料の浸漬処理を行った。
(3)上記した方法で水洗、脱イオン水洗、冷風乾燥を行い、化成処理鉄系材料を得た。
2.得られた化成処理鉄系材料を用いて、上記した方法に従って、以下の測定および試験を行った。
(1)銅付着量、化成皮膜表層の銅、酸素および鉄の含有率の測定
(2)耐湿性試験および塩水噴霧試験
1.化成処理液24を調製し、上記した方法で清浄化した鉄系材料(SPCC)の化成処理を行い、鉄系材料上に化成皮膜を形成した。
(1)化成処理液24の調製は、下記成分(A)、(B)を下記の濃度となるように水に添加し、常温で20分間攪拌した。次いで、所定温度に加温し、アンモニア水または硫酸水溶液を用いてpH4.0に調整し、化成処理液24を得た。
(A)フッ化銅(II):銅イオンとして250mg/L
(B)亜硝酸ナトリウム:亜硝酸イオンとして20mg/L
(2)化成処理液24を用いて、450秒間、35℃の条件で、清浄化した鉄系材料の浸漬処理を行った。
(3)上記した方法で水洗、脱イオン水洗、冷風乾燥を行い、化成処理鉄系材料を得た。
2.得られた化成処理鉄系材料を用いて、上記した方法に従って、以下の測定および試験を行った。
(1)銅付着量、化成皮膜表層の銅、酸素および鉄の含有率の測定
(2)耐湿性試験および塩水噴霧試験
1.化成処理液25を調製し、上記した方法で清浄化した鉄系材料(SPCC)の化成処理を行い、鉄系材料上に化成皮膜を形成した。
(1)化成処理液25の調製は、下記成分(A)、(B)を下記の濃度となるように水に添加し、常温で20分間攪拌した。次いで、所定温度に加温し、アンモニア水または硫酸水溶液を用いてpH4.0に調整し、化成処理液25を得た。
(A)塩化銅(I):銅イオンとして50mg/L
(B)過酸化水素:過酸化水素として20mg/L
(2)化成処理液25を用いて、90秒間、35℃の条件で、清浄化した鉄系材料の浸漬処理を行った。
(3)上記した方法で水洗、脱イオン水洗、冷風乾燥を行い、化成処理鉄系材料を得た。
2.得られた化成処理鉄系材料を用いて、上記した方法に従って、以下の測定および試験を行った。
(1)銅付着量、化成皮膜表層の銅、酸素および鉄の含有率の測定
(2)耐湿性試験および塩水噴霧試験
1.化成処理液26を調製し、上記した方法で清浄化した鉄系材料(SPCC)の化成処理を行い、鉄系材料上に化成皮膜を形成した。
(1)化成処理液26の調製は、下記成分(A)、(B)を下記の濃度となるように水に添加し、常温で20分間攪拌した。次いで、所定温度に加温し、アンモニア水または硫酸水溶液を用いてpH4.0に調整し、化成処理液26を得た。
(A)炭酸銅(II):銅イオンとして50mg/L
(B)硝酸:硝酸イオンとして100mg/L
(2)化成処理液26を用いて、90秒間、35℃の条件で、清浄化した鉄系材料の浸漬処理を行った。
(3)上記した方法で水洗、脱イオン水洗、冷風乾燥を行い、化成処理鉄系材料を得た。
2.得られた化成処理鉄系材料を用いて、上記した方法に従って、以下の測定および試験を行った。
(1)銅付着量、化成皮膜表層の銅、酸素および鉄の含有率の測定
(2)耐湿性試験および塩水噴霧試験
1.化成処理液27を調製し、上記した方法で清浄化した鉄系材料(SPCC)の化成処理を行い、鉄系材料上に化成皮膜を形成した。
(1)化成処理液27の調製は、下記成分(A)、(B)を下記の濃度となるように水に添加し、常温で20分間攪拌した。次いで、所定温度に加温し、アンモニア水または硫酸水溶液を用いてpH4.0に調整し、化成処理液27を得た。
(A)硫酸銅(II):銅イオンとして50mg/L
(B)過酸化水素:過酸化水素として20mg/L
(2)化成処理液27を用いて、90秒間、20℃の条件で、清浄化した鉄系材料の浸漬処理を行った。その後、上記した方法で水洗、脱イオン水洗、冷風乾燥を行い、化成処理鉄系材料を得た。
2.得られた化成処理鉄系材料を用いて、上記した方法に従って、以下の測定および試験を行った。
(1)銅付着量、化成皮膜表層の銅、酸素および鉄の含有率の測定
(2)耐湿性試験および塩水噴霧試験
1.化成処理液28を調製し、上記した方法で清浄化した鉄系材料(SPCC)の化成処理を行い、鉄系材料上に化成皮膜を形成した。
(1)化成処理液28の調製は、下記成分(A)を下記の濃度となるように水に添加し、常温で20分間攪拌した。次いで、所定温度に加温し、アンモニア水または硫酸水溶液を用いてpH4.0に調整し、化成処理液28を得た。
(A)硝酸銅(II):銅イオンとして50mg/L
(2)化成処理液28を用いて、90秒間、60℃の条件で、清浄化した鉄系材料の浸漬処理を行った。
(3)上記した方法で水洗、脱イオン水洗、冷風乾燥を行い、化成処理鉄系材料を得た。
2.得られた化成処理鉄系材料を用いて、上記した方法に従って、以下の測定および試験を行った。
(1)銅付着量、化成皮膜表層の銅、酸素および鉄の含有率の測定
(2)耐湿性試験および塩水噴霧試験
1.化成処理液29を調製し、上記した方法で清浄化した鉄系材料(SPCC)の化成処理を行い、鉄系材料上に化成皮膜を形成した。
(1)化成処理液29の調製は、下記成分(A)、(B)を下記の濃度となるように水に添加し、常温で20分間攪拌した。次いで、所定温度に加温し、アンモニア水または硫酸水溶液を用いてpH4.0に調整し、化成処理液29を得た。
(A)炭酸銅(II):銅イオンとして50mg/L
(B)硝酸:硝酸イオンとして100mg/L
(2)化成処理液29を用いて、10秒間、35℃の条件で、清浄化した鉄系材料の浸漬処理を行った。
(3)上記した方法で水洗、脱イオン水洗、冷風乾燥を行い、化成処理鉄系材料を得た。
2.得られた化成処理鉄系材料を用いて、上記した方法に従って、以下の測定および試験を行った。
(1)銅付着量、化成皮膜表層の銅、酸素および鉄の含有率の測定
(2)耐湿性試験および塩水噴霧試験
1.化成処理液30を調製し、上記した方法で清浄化した鉄系材料(SPCC)の化成処理を行い、鉄系材料上に化成皮膜を形成した。
(1)化成処理液30の調製は、下記成分(A)、(B)を下記の濃度となるように水に添加し、常温で20分間攪拌した。次いで、所定温度に加温し、アンモニア水または硫酸水溶液を用いてpH4.0に調整し、化成処理液30を得た。
(A)フッ化銅(II):銅イオンとして50mg/L
(B)硝酸:硝酸イオンとして100mg/L
(2)化成処理液30を用いて、600秒間、35℃の条件で、清浄化した鉄系材料の浸漬処理を行った。
(3)上記した方法で水洗、脱イオン水洗、冷風乾燥を行い、化成処理鉄系材料を得た。
2.得られた化成処理鉄系材料を用いて、上記した方法に従って、以下の測定および試験を行った。
(1)銅付着量、化成皮膜表層の銅、酸素および鉄の含有率の測定
(2)耐湿性試験および塩水噴霧試験
1.化成処理液31を調製し、上記した方法で清浄化した鉄系材料(SPH)の化成処理を行い、鉄系材料上に化成皮膜を形成した。
(1)化成処理液31の調製は、下記成分(A)を下記の濃度となるように水に添加し、常温で20分間攪拌した。次いで、所定温度に加温し、アンモニア水または硫酸水溶液を用いてpH4.0に調整し、化成処理液31を得た。
(A)硝酸銅(II):銅イオンとして50mg/L
(2)化成処理液31を用いて、90秒間、35℃の条件で、清浄化した鉄系材料の浸漬処理を行った。
(3)上記した方法で水洗、脱イオン水洗、冷風乾燥を行い、化成処理鉄系材料を得た。
2.得られた化成処理鉄系材料を用いて、上記した方法に従って、以下の測定および試験を行った。
(1)銅付着量、化成皮膜表層の銅、酸素および鉄の含有率の測定
(2)耐湿性試験および塩水噴霧試験
1.化成処理液32を調製し、上記した方法で清浄化した鉄系材料(SPCC)の化成処理を行い、鉄系材料上に化成皮膜を形成した。
(1)化成処理液32の調製は、下記成分(A)、(B)を下記の濃度となるように水に添加し、常温で20分間攪拌した。次いで、所定温度に加温し、アンモニア水または硫酸水溶液を用いてpH4.0に調整し、化成処理液32を得た。
(A)硝酸銅(II):銅イオンとして50mg/L
(B)ポリエチレングリコール(MW:2000):ポリエチレングリコールとして1000mg/L
(2)化成処理液32を用いて、90秒間、35℃の条件で、清浄化した鉄系材料の浸漬処理を行った。
(3)上記した方法で水洗、脱イオン水洗、冷風乾燥を行い、化成処理鉄系材料を得た。
2.得られた化成処理鉄系材料を用いて、上記した方法に従って、以下の測定および試験を行った。
(1)銅付着量、化成皮膜表層の銅、酸素および鉄の含有率の測定
(2)耐湿性試験および塩水噴霧試験
1.化成処理液33を調製し、清浄化していない鉄系材料(SPCC)の化成処理を行い、鉄系材料上に化成皮膜を形成した。
(1)化成処理液33の調製は、下記成分(A)、(B)、(C)を下記の濃度となるように水に添加し、常温で20分間攪拌した。次いで、所定温度に加温し、アンモニア水または硫酸水溶液を用いてpH4.0に調整し、化成処理液33を得た。
(A)硫酸銅(II):銅イオンとして100mg/L
(B)硝酸ナトリウム:硝酸イオンとして600mg/L
(C)ポリエチレングリコール(MW:1000):ポリエチレングリコールとして1000mg/L
(2)化成処理液33を用いて、90秒間、35℃の条件で、清浄化した鉄系材料のスプレー処理を行った。
(3)上記した方法で水洗、脱イオン水洗、冷風乾燥を行い、化成処理鉄系材料を得た。
2.得られた化成処理鉄系材料を用いて、上記した方法に従って、以下の測定および試験を行った。
(1)銅付着量、化成皮膜表層の銅、酸素および鉄の含有率の測定
(2)耐湿性試験および塩水噴霧試験
1.化成処理液34を調製し、上記した方法で清浄化した鉄系材料(SPCC)の化成処理を行い、鉄系材料上に化成皮膜を形成した。
(1)化成処理液34の調製は、下記成分(A)、(B)を下記の濃度となるように水に添加し、常温で20分間攪拌した。次いで、所定温度に加温し、アンモニア水または硫酸水溶液を用いてpH4.0に調整し、化成処理液34を得た。
(A)硫酸銅(II):銅イオンとして100mg/L
(B)硝酸ナトリウム:硝酸イオンとして60mg/L
(2)化成処理液34を用いて、90秒間、35℃の条件で、清浄化した鉄系材料の浸漬処理を行った。
(3)上記した方法で水洗、脱イオン水洗、冷風乾燥を行い、化成処理鉄系材料を得た。
2.得られた化成処理鉄系材料を用いて、上記した方法に従って、以下の測定および試験を行った。
(1)銅付着量、化成皮膜表層の銅、酸素および鉄の含有率の測定
(2)耐湿性試験および塩水噴霧試験
1.化成処理液35を調製し、上記した方法で清浄化した鉄系材料(SPCC)の化成処理を行い、鉄系材料上に化成皮膜を形成した。
(1)化成処理液35の調製は、下記成分(A)、(B)を下記の濃度となるように水に添加し、常温で20分間攪拌した。次いで、所定温度に加温し、アンモニア水または硫酸水溶液を用いてpH4.0に調整し、化成処理液35を得た。
(A)硫酸銅(II):銅イオンとして5mg/L
(B)硝酸:硝酸イオンとして100mg/L
(2)化成処理液35を用いて、90秒間、35℃の条件で、清浄化した鉄系材料の浸漬処理を行った。
(3)上記した方法で水洗、脱イオン水洗、冷風乾燥を行い、化成処理鉄系材料を得た。
2.得られた化成処理鉄系材料を用いて、上記した方法に従って、以下の測定および試験を行った。
(1)銅付着量、化成皮膜表層の銅、酸素および鉄の含有率の測定
(2)耐湿性試験および塩水噴霧試験
1.化成処理液36を調製し、上記した方法で清浄化した鉄系材料(SPCC)の化成処理を行い、鉄系材料上に化成皮膜を形成した。
(1)化成処理液36の調製は、下記成分(A)、(B)を下記の濃度となるように水に添加し、常温で20分間攪拌した。次いで、所定温度に加温し、アンモニア水または硫酸水溶液を用いてpH4.0に調整し、化成処理液36を得た。
(A)硝酸銅(II):銅イオンとして1500mg/L
(B)硝酸:硝酸イオンとして100mg/L
(2)化成処理液36を用いて、90秒間、35℃の条件で、清浄化した鉄系材料の浸漬処理を行った。
(3)上記した方法で水洗、脱イオン水洗、冷風乾燥を行い、化成処理鉄系材料を得た。
2.得られた化成処理鉄系材料を用いて、上記した方法に従って、以下の測定および試験を行った。
(1)銅付着量、化成皮膜表層の銅、酸素および鉄の含有率の測定
(2)耐湿性試験および塩水噴霧試験
1.化成処理液37を調製し、上記した方法で清浄化した鉄系材料(SPCC)の化成処理を行い、鉄系材料上に化成皮膜を形成した。
(1)化成処理液37の調製は、下記成分(A)、(B)を下記の濃度となるように水に添加し、常温で20分間攪拌した。次いで、所定温度に加温し、アンモニア水または硫酸水溶液を用いてpH1.5に調整し、化成処理液37を得た。
(A)炭酸銅(II):銅イオンとして100mg/L
(B)硝酸:硝酸イオンとして100mg/L
(2)化成処理液37を用いて、90秒間、35℃の条件で、清浄化した鉄系材料の浸漬処理を行った。
(3)上記した方法で水洗、脱イオン水洗、冷風乾燥を行い、化成処理鉄系材料を得た。
2.得られた化成処理鉄系材料を用いて、上記した方法に従って、以下の測定および試験を行った。
(1)銅付着量、化成皮膜表層の銅、酸素および鉄の含有率の測定
(2)耐湿性試験および塩水噴霧試験
1.化成処理液38を調製し、上記した方法で清浄化した鉄系材料(SPCC)の化成処理を行い、鉄系材料上に化成皮膜を形成した。
(1)化成処理液38の調製は、下記成分(A)、(B)を下記の濃度となるように水に添加し、常温で20分間攪拌した。次いで、所定温度に加温し、アンモニア水または硫酸水溶液を用いてpH8.0に調整し、化成処理液38を得た。
(A)硫酸銅(II):銅イオンとして100mg/L
(B)硝酸:硝酸イオンとして100mg/L
(2)化成処理液38を用いて、90秒間、35℃の条件で、清浄化した鉄系材料の浸漬処理を行った。
(3)上記した方法で水洗、脱イオン水洗、冷風乾燥を行い、化成処理鉄系材料を得た。
2.得られた化成処理鉄系材料を用いて、上記した方法に従って、以下の測定および試験を行った。
(1)銅付着量、化成皮膜表層の銅、酸素および鉄の含有率の測定
(2)耐湿性試験および塩水噴霧試験
1.化成処理液39を調製し、上記した方法で清浄化した鉄系材料(SPCC)の化成処理を行い、鉄系材料上に化成皮膜を形成した。
(1)化成処理液39の調製は、下記成分(A)を下記の濃度となるように水に添加し、常温で20分間攪拌した。次いで、所定温度に加温し、アンモニア水または硫酸水溶液を用いてpH4.0に調整し、化成処理液39を得た。
(A)炭酸銅(II):銅イオンとして800mg/L
(2)化成処理液39を用いて、90秒間、35℃の条件で、清浄化した鉄系材料の浸漬処理を行った。
(3)上記した方法で水洗、脱イオン水洗、冷風乾燥を行い、化成処理鉄系材料を得た。
2.得られた化成処理鉄系材料を用いて、上記した方法に従って、以下の測定および試験を行った。
(1)銅付着量、化成皮膜表層の銅、酸素および鉄の含有率の測定
(2)耐湿性試験および塩水噴霧試験
1.化成処理液40を調製し、上記した方法で清浄化した鉄系材料(SPCC)の化成処理を行い、鉄系材料上に化成皮膜を形成した。
(1)化成処理液40の調製は、下記成分(A)、(B)を下記の濃度となるように水に添加し、常温で20分間攪拌した。次いで、所定温度に加温し、硝酸および水酸化ナトリウムを用いてpH4.0に調整し、化成処理液40を得た。
(A)ジルコンフッ化水素酸(H2ZrF6):ジルコニウムとして250mg/L
(B)硝酸亜鉛:亜鉛イオンとして500mg/L
(2)化成処理液40を用いて、90秒間、35℃の条件で、清浄化した鉄系材料の浸漬処理を行った。
(3)上記した方法で水洗、脱イオン水洗、冷風乾燥を行い、化成処理鉄系材料を得た。
2.得られた化成処理鉄系材料を用いて、上記した方法に従って、以下の試験を行った。
(1)耐湿性試験および塩水噴霧試験
1.化成処理液41を調製し、上記した方法で清浄化した鉄系材料(SPCC)の化成処理を行い、鉄系材料上に化成皮膜を形成した。
(1)化成処理液41の調製は、下記成分(A)、(B)、(C)、(D)を下記の濃度となるように水に添加し、常温で20分間攪拌した。次いで、所定温度に加温し、硝酸および水酸化ナトリウムを用いてpH4.0に調整し、化成処理液41を得た。
(A)ジルコンフッ化水素酸(H2Zr2F6):ジルコニウムとして250mg/L
(B)硝酸亜鉛:亜鉛イオンとして500mg/L
(C)硝酸銅(II):銅イオンとして5mg/L
(D)親水性フュームドシリカ(日本アエロジル社製):ケイ素として200mg/L
(2)化成処理液41を用いて、90秒間、35℃の条件で、清浄化した鉄系材料の浸漬処理を行った。
(3)上記した方法で水洗、脱イオン水洗、冷風乾燥を行い、化成処理鉄系材料を得た。
2.得られた化成処理鉄系材料を用いて、上記した方法に従って、以下の試験を行った。
(1)耐湿性試験および塩水噴霧試験
1.化成処理液42を調製し、上記した方法で清浄化した鉄系材料(SPCC)の化成処理を行い、鉄系材料上に化成皮膜を形成した。
(1)化成処理液42の調製は、下記成分(A)を下記の濃度となるように水に添加し、常温で20分間攪拌した。次いで、所定温度に加温し、硫酸を用いてpH1.5に調整し、化成処理液42を得た。
(A)硫酸銅(II):銅イオンとして636mg/L
(2)化成処理液42を用いて、60秒間、25℃の条件で、清浄化した鉄系材料の浸漬処理を行った。
(3)上記した方法で水洗、脱イオン水洗、冷風乾燥を行い、化成処理鉄系材料を得た。
2.得られた化成処理鉄系材料を用いて、上記した方法に従って、以下の測定および試験を行った。
(1)銅付着量、化成皮膜表層の銅、酸素および鉄の含有率の測定
(2)耐湿性試験および塩水噴霧試験
また、第1表中、酸化剤および密着性付与剤は以下のものである。
酸化剤1:硝酸イオン(NO3 −)
酸化剤2:亜硝酸イオン(NO2 −)
酸化剤3:過酸化水素(H2O2)
酸化剤4:臭素酸イオン(BrO4 −)
酸化剤5:塩素酸イオン(ClO4 −)
酸化剤6:過マンガン酸イオン(MnO4 −)
酸化剤7:鉄(III)イオン(Fe3+)
密着性付与剤1:アルミニウムイオン(Al3+)
密着性付与剤2:カルシウムイオン(Ca2+)
密着性付与剤3:マグネシウムイオン(Mg2+)
密着性付与剤4:ストロンチウムイオン(Sr2+)
密着性付与剤5:バリウムイオン(Ba2+)
安定化剤1:乳酸
安定化剤2:グリコール酸
安定化剤3:しゅう酸
安定化剤4:酒石酸
PEG1:ポリエチレングリコール(MW:1000)
PEG2:ポリエチレングリコール(MW:2000)
実施例1〜34に係る化成皮膜は、第2表の測定結果の欄に示すように、{酸素/銅}、{銅/鉄}および化成皮膜の銅付着量、が、それぞれ、1〜10、0.3〜10および10〜2000mg/m2の範囲内にあるものである。
実施例1〜34に係る化成処理鉄系材料は、第2表の試験結果の欄に示されるように、裸耐食性および塗装後耐食性が優れるものであった。
実施例1〜34に係る化成皮膜は表層に酸化銅の皮膜が均一に析出しているため、良好な裸耐食性および塗装後耐食性が得られたと考えられる。
一方、比較例1〜5および8に係る化成皮膜は、第1表の測定結果の欄に示すように、{酸素/銅}、{銅/鉄}および銅付着量、の少なくとも1つが上記範囲内にないものであり、比較例6および7は本発明の皮膜とは関係性を持たない化成皮膜である。
比較例1〜8に係る化成処理鉄系材料は、第2表の試験結果の欄に示されるように、裸耐食性(耐湿性)および塗装後耐食性(塩水噴霧)のいずれか一方または両方が劣悪なものであった。
実施例2、5、6および18は、銅付着量、が800〜2000mg/m2のものであるが、これらの裸耐食性および塗装後耐食性は、他の実施例(実施例29を除く)に比べると劣るものであった。
従って、銅付着量、は、10〜600mg/m2の範囲内であると、より好ましいとわかる(実施例1、28等を参照)。
また、実施例29は、実施例1と対比すると、{酸素/銅}、{銅/鉄}および銅付着量、において差異が認められないものの、裸耐食性および塗装後耐食性は劣るものであった。
この詳細な理由は容易に説明できるものではないが、より確実に所望の作用効果を奏する傾向が認められる理由から、銅付着量は、50〜500mg/m2の範囲内であると、さらに好ましいとわかる(実施例3、28等を参照)。
化成被膜表面に金属銅が存在しないことは、裸耐食性および塗装後耐食性について所望の作用効果を奏するために必須であると考えられる。
Claims (7)
- 鉄系材料の表面に銅と鉄と酸素とを含有する化成皮膜を形成し、その後、前記化成皮膜を形成した鉄系材料の表面を水洗処理する鉄系材料用化成処理方法であって、
前記化成皮膜が、銅イオンと、硝酸、硝酸イオン、亜硝酸、亜硝酸イオン、過酸化水素、臭素酸、臭素酸イオン、塩素酸、塩素酸イオンおよび鉄(III)イオンから選択される少なくとも1種の酸化剤とを含有するpH2.0〜6.0の化成処理液に、前記鉄系材料を浸漬することにより形成され、
前記化成処理液中、
前記銅イオンの濃度が10〜1000mg/Lであり、かつ
前記酸化剤の濃度が10〜10000mg/Lである鉄系材料用化成処理方法。 - 前記酸化剤が、硝酸イオン、亜硝酸イオン、過酸化水素、臭素酸イオン、塩素酸イオン、過マンガン酸イオンおよび鉄(III)イオンからなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1に記載の鉄系材料用化成処理方法。
- 前記化成処理液が、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤およびカチオン系界面活性剤からなる群から選ばれるに少なくとも1種をさらに含有する、請求項1または2に記載の鉄系材料用化成処理方法。
- 前記化成処理液が、アルカリ土類金属イオンおよび/または周期表第13族金属イオンをさらに含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の鉄系材料用化成処理方法。
- 前記化成処理液が、乳酸、グリコール酸、シュウ酸および酒石酸からなる群から選ばれる少なくとも1種類をさらに含有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の鉄系材料用化成処理方法。
- 銅、鉄および酸素を含有する化成皮膜を表面に有する化成処理鉄系材料であって、
前記化成皮膜中、X線光電子分光分析(島津製作所製ESCA−850M)を用いて、鉄系材料側とは反対側の表面からの深さ方向の定量的組成分析により化成皮膜中の元素分布を測定し、表層の銅原子の検出量と酸素原子の検出量と鉄原子の検出量の比率から計算した、銅に対する酸素の含有比{酸素/銅}が1〜10であり、鉄に対する銅の含有比{銅/鉄}が0.3〜10であり、かつ、
前記化成皮膜の銅付着量が10〜2000mg/m2であることを特徴とする化成処理鉄系材料。 - 塗装下地および/または裸耐食性用途で使用される、請求項6に記載の化成処理鉄系材料。
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