JP6391990B2 - 光学素子、成形型、製造方法及び光学装置 - Google Patents

光学素子、成形型、製造方法及び光学装置 Download PDF

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本発明は、樹脂を硬化して製造する光学素子、光学素子の製造に用いられる成形型、光学素子の製造方法及び光学素子を用いた光学装置の技術分野に関する。
液晶ディスプレイなどに用いられる偏光板や、光学測定器の波長板として、表面に入射光の波長よりも狭い幅の凹凸形状のパターンを付与した光学素子が知られている(例えば特許文献1〜4参照)。
このようなサブ波長レベルの微細構造を表面に形成する方法として、予めレーザーや電子ビーム等によりパターンを付与した原版を型として用いて、光硬化樹脂等の材料と密着させ、加圧によって表面のパターンを成形品に転写する技術が知られている(例えば特許文献2参照)。
また、時間やコストの問題から、原版の加工や大型化は困難であるため、原版を転写した一次転写品を、さらに形成型として用いて、簡易に大型化を図る方法も考えられる。
こうした材料の硬化時には、一般に3〜10%の体積の減少が生じるため、材料の硬化の際に収縮してパターンが崩れる、「ひけ」と呼ばれる現象が発生して凹凸形状の精度が悪化する問題がある。
このような課題を解決するため、パターンに平行な方向に、ライン状の光を順次露光して材料を硬化させて、未硬化部分から材料を供給しながら硬化させることで「ひけ」の発生を抑制する方法が知られている(例えば特許文献5参照)。
しかしながら、かかる方法によっても、例えばパターンの方向が多方向に分割されているような場合には、パターンが孤立して材料の供給がなされず、「ひけ」の発生を抑制することが難しいという問題があった。
このような課題を解決するために、パターンを並べた空隙に、光硬化樹脂等の材料を供給するための材料供給用パターンを形成することで、パターンの孤立を防止する方法が考えられる。
しかしながら、ただ単に材料を供給するためのパターンを設けたのみでは、原版を転写した一次転写品をさらに成形型として利用するような場合には、凹凸が反転してしまうために孤立を防止することができない。
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、大型化を容易にしながらも、材料の硬化時の収縮によるパターンの崩れを抑制することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明にかかる光学素子は、透過させるべき光束の波長よりも短い幅の凹条と、前記波長よりも短い幅の凸条とが周期的に配置された構造体と、前記凹条と前記凸条とに隣接して配置される孤立防止部と、を有し、前記孤立防止部は、前記凹条に対応する高さの凹みである孤立防止凹部と、前記凸条に対応する高さの柱状の孤立防止凸部と、を有し、前記孤立防止凹部と前記孤立防止凸部とは同一の幅を有し、所定の軸に対して対称に配置され、前記凹条と前記凸条とは、何れも、前記孤立防止凹部と、前記孤立防止凸部とに当接して配置される。
本発明によれば、大型化を容易にしながらも、材料の硬化時の収縮によるパターンの崩れを抑制して、精度の良い光学素子を製造することができる。
本発明の実施形態における光学装置の構成の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態における光学素子の構成の一例を示す図である。 図2に示した光学素子の断面図である。 本発明における光学素子の製造方法の工程の一例を示す図である。 図2に示した光学素子を型として転写された一次転写品の一例を示す図である。 本発明の第2の実施形態における光学素子の構成の一例を示す図である。 本発明の第3の実施形態における光学素子の構成の一例を示す図である。 本発明の第4の実施形態における光学素子の構成の一例を示す図である。 本発明の第5の実施形態における光学素子の構成の一例を示す図である。 従来技術における光学素子の構成の一例を示す図である。 図10に示した光学素子を型として転写された一次転写品の一例を示す図である。
図1には、本発明の第1の実施形態たる光学素子を用いた光学装置の一例として、プリンタ、複写機、ファクシミリの単体、あるいはこれらの複合機等の画像形成装置内の光走査装置の概略構成が示されている。
光走査装置100は、走査光たる光束を射出する光源101と、入射した光束を略並行にするコリメータレンズ102と、光源101から入射した光束をランダムな偏光状態を持った光束として出射する光学素子200と、を有している。
光走査装置100はまた、正多角柱の各側面に反射ミラーを有し、高速回転により光束を偏向・走査させる偏向手段たるポリゴンスキャナ103を有している。
光走査装置100はまた、偏向された走査光の等角度運動を等速直線運動へと変える走査レンズであり、走査光を感光体105上に結像させる結像光学系たるfθレンズ104を有している。
光源101は、走査光である光束たるレーザー光を出射する半導体レーザーである。ここで、光源101は、LEDなどの光源を用いても良い。
光学素子200は、コリメータレンズ102からポリゴンスキャナ103への光路上に備えられた偏光解消素子である。
光学素子200は、図2に示すように、透過させるべき光束の波長よりも短い幅の凹条21と、当該光束の波長よりも短い幅の凸条22とが周期的に配置された複数の構造体20と、凹条21と凸条22とに隣接して配置される孤立防止部30と、を有している。
構造体20は、凹条21と凸条22とが互いに略並行に、周期的に配置されることで表面にサブ波長ピッチを有する微細構造パターンたる凹凸形状を形成することで、構造性複屈折機能を有している。
なお、図2において、黒の太線で表示される線を基板からの高さが高い部分である凸部、白線で表示される線を凸部と比較して基板からの高さが低い凹部として表示することとする。以下の図6〜図12においても同様である。
構造性複屈折についてさらに詳細に説明するために、図3に、図2に示した光学素子200のA−A’断面を示す。ここで凹条21、凸条22の長手方向をX方向、光学素子200と平行な面上であってX方向と垂直な方向、すなわち凹条21と凸条22とが交互に並んでいる凹凸形成方向をY方向、X方向とY方向とに垂直な方向をZ方向とする。
構造性複屈折とは、屈折率の異なる2種類の媒質を光の波長よりも短い周期で交互にストライプ状に配置した場合に、ストライプに平行なX方向の偏光成分TEと、ストライプに垂直な方向たるY方向の偏光成分TMとで屈折率が異なる作用をいう。
ここで、構造体20を空気との相対屈折率nの媒質で形成した場合には、屈折率n、幅L、高さdの凸条22と、屈折率1、幅S、高さdの凹条21とが交互に周期的に配置されたストライプ構造を形成するから、かかる構造体20は構造性複屈折を生じさせる。
構造体20は、構造性複屈折機能によって、透過する光束の偏光方向を凹条21と凸条22とが並ぶ方向である凹凸形成方向に限定する偏光方向限定機能を有している。
光学素子200は、複数のかかる構造体20を、同一平面状に、互いに凹凸形成方向が異なるように配置することで、透過する光束の偏光方向を各構造体20の凹凸形成方向へと限定する。
光学素子200は、かかる構成により、入射する光束が特定の方向に偏光している場合にも、全体としては特定の偏光方向を持たない非偏光の光束を出射する偏光解消素子としての機能を有している。
図2または図3に示すように、孤立防止部30は、構造体20の周縁部に配置され、凹条21に対応する高さの凹みである孤立防止凹部31と、凸条22に対応する高さの柱状の孤立防止凸部32と、を有している。
孤立防止部30は、孤立防止凹部31が凹条21と当接することで、後述する露光工程において凹条21が構造体20外部との接続を絶たれる孤立状態を防いでいる。
孤立防止部30はまた、孤立防止凸部32が凸条22と当接することで、露光工程において凸条22が構造体20外部との接続を絶たれる孤立状態を防いでいる。
孤立防止部30は、かかる構成により、露光工程における孤立防止手段としての機能を有している。
孤立防止凹部31と、孤立防止凸部32とは、光学素子200の対角線を対称軸33として対称になるよう、周期的に配置されている。
凹条21と凸条22とは、何れも、孤立防止凹部31と、孤立防止凸部32との両方に当接して配置されている。
ポリゴンスキャナ103は、図示しない駆動源によって図1のA方向に示す方向に回転する回転多面鏡である。
感光体105は、表面に図示しない走査光の被走査面たる感光層を有しているドラム状の像担持体たる回転体である。
感光体105は、光走査装置100によって走査光を照射されることで、感光層に潜像を形成される。
このような構成の光走査装置100において、感光層に潜像を形成するときの動作について説明する。
光源101から射出された光束は、コリメータレンズ102を透過して略並行な光へと変化する。
ここで、光源101から射出された光束は、特定な方向に偏光した光束である。
コリメータレンズ102を透過した光束は、光学素子200を透過することで特定の方向の偏光がなくなり、非偏光な光束へと変化して、ポリゴンスキャナ103によって偏向されて走査光となり、感光体105上に潜像を形成する。
なお、ここで光学素子200に図示しないモーター等の駆動手段を接続して、光学素子200を、光束の光軸を回転中心として、光束に対して垂直な方向に回転させることとしても良い。かかる駆動手段を有することで、光学素子200は、入射した光束の時間的な偏光も解消して、所謂インコヒーレントな光束を射出することができる。
かかる光学素子200を製造するための方法の一例について図4を用いて説明する。
光学素子200の製造に先立って、光学素子200の微細構造パターンを形成するための原版となる成形型たるマザー型の製造を行う(ステップS1)。
型作成工程であるステップS1について説明する。
まず石英の金型基板表面に、レジストを塗布した上で電子線を照射して、処理対象となる光束の波長よりも短い幅の、微細なレジストパターンを形成する。次いでレジストパターンをマスクとして金属蒸着を行い、最後に金属蒸着膜をマスクとしてドライエッチングを行う。ステップS1はこれらの工程を含む電子線リソグラフィーである。
かかる方法によって、石英金型基板の表面には、図2に示した光学素子200と同様の、ただし凹凸を反転した状態の凹凸形状を付与された、図5に示すような微細構造パターンが形成される。すなわち、かかるマザー型は、処理対象となる光束の波長よりも短い幅の凹条21と、当該波長よりも短い幅の凸条22とが周期的に配置された構造体20と、凹条21と凸条22とに隣接して配置される孤立防止部30と、を有している。
その他、マザー型の構成は、光学素子200と同様であるため、説明を省略する。
次に、かかるマザー型を用いて、光学素子200の製造を行う。
石英基板とマザー型との間に、光硬化性樹脂を充填し、マザー型を押圧して光硬化性樹脂に密着させる(ステップS2)。
かかる密着工程たるステップS2において、光硬化性樹脂はまだ流動性を持った状態である。
光硬化性樹脂をマザー型に密着させた状態とすることで、マザー型表面の微細構造パターンたる凹条21と、凸条22と、孤立防止部30と、が光硬化性樹脂の表面に仮形成される。
このとき、孤立防止部30は、凹条21に対応する高さの凹みである孤立防止凹部31と、凸条22に対応する高さの柱状の孤立防止凸部32と、が仮形成された状態である。
このようにして微細構造パターンを形成された光硬化性樹脂を露光することで、光硬化性樹脂が硬化して、マザー型表面の微細構造パターンが光硬化性樹脂に転写される(ステップS3)。ここでステップS3は、光硬化性樹脂を露光する露光工程であるとともに、光硬化性樹脂を硬化させるための硬化工程である。
かかるステップS3を経て硬化した光硬化性樹脂とマザー型とを剥離する分離工程を経て、光硬化性樹脂を材料とする光学素子200を得ることができる(ステップS4)。
上記のような光学素子200の製造方法において、ステップS1〜S4で得られたような光学素子200を、さらに一次転写版たる成形型としてのシスター型として、マザー型の代わりに使用しても良い。
図4に示したように原版を転写した一次転写版を、さらに形成型として利用して、ステップS2〜S4の工程をシスター型形成工程として繰り返すことで、電子線リソグラフィーのような高価で大型化の難しい処理を行うことなく、大型のシスター型を形成する。
かかるシスター型を用いて、ステップS2〜S4の工程を行うことで、容易に大型化しながら繰り返し安価に光学素子200を製造する。
ところで、かかる光学素子200の製造方法の、光硬化性樹脂を硬化させる硬化工程たるステップS3においては、光硬化性樹脂は硬化する際に、通常3〜10%程度その体積が減少する。
かかる体積減少により、特に波長よりも短い幅の微細構造パターンを必要とする光学素子200の製造においては、光硬化性樹脂上に形成された微細構造パターンが崩れる「ひけ」と呼ばれる問題が生じる懸念がある。
かかる問題を解決するために、ステップS3において露光する際に、マザー型と、光硬化性樹脂とを密着させた状態で、凹条21と凸条22との長手方向に平行なX方向に、順次露光して硬化させる方法が考えられる。
しかしながら、かかる方法によっても、例えば図2のように、構造体20の微細構造パターンの方向が多方向に分割されているような場合には、凹条21または凸条22が孤立して材料の供給がなされず、「ひけ」の発生を抑制することが難しいという懸念がある。
あるいは、凹条21と凸条22とを並べた空隙に、光硬化性樹脂を供給するための孤立防止部30を形成することで、凹条21と凸条22との孤立を防止する方法が考えられる。
しかしながら、図11に示す従来例のように、ただ単に構造体20の周囲に孤立防止部30を設けたのみでは、シスター型を用いて光学素子200を製造する場合は、図12の孤立防止部30のように凹凸が反転してしまい孤立を防止することができない。
そこで、光学素子200において、凹条21と凸条22とは、何れも、孤立防止凹部31と、孤立防止凸部32とに当接して配置されている。
かかる構成により、ステップS3において、孤立防止凹部31から、凹条21へ、未硬化の光硬化性樹脂が流入するから、大型化を容易にしながらも、材料の硬化時の収縮によるパターンの崩れを抑止して、精度の良い光学素子を製造する。
また、かかる構成により、図5に示すように、シスター型において凹凸が反転した場合にも孤立防止凹部31から凹条21へ光硬化性樹脂が流入し、大型化を容易にしながらも、材料の硬化時の収縮によるパターンの崩れを抑止して、精度の良い光学素子を製造する。
また、孤立防止部30は、構造体20の周縁部に配置されている。かかる構成により、構造体20を透過する光束が、孤立防止部30を透過することを抑止ないし防止して、光学素子200の開口度たる有効使用率を向上しながらも、材料の硬化時の収縮によるパターンの崩れを抑止して、精度の良い光学素子を製造する。
図6に本発明の第2の実施形態を示す。
なお、以降の図面においては、他の実施形態の図と同様の構成ついては、図示を適宜省略し、あるいは、同一の符号を付する等して、説明を適宜省略する。
本実施形態において、光学素子200の孤立防止凹部31と、孤立防止凸部32とは、光学素子200の対角線たる対称軸33に対して対称に配置されている。
かかる構成により、大型化を容易にしながらも、材料の硬化時の収縮によるパターンの崩れを抑止して、精度の良い光学素子を製造する。
第2の実施形態におけるその他の構成は、第1の実施形態と同様であるため説明を適宜省略する。
図7に本発明の第3の実施形態を示す。
第3の実施形態において、孤立防止凸部32は、構造体20の内部に重複して配置されている。
かかる構成により、孤立防止部30の配置を自由に設計できて、光学素子200の設計自由度を向上させながらも、材料の硬化時の収縮によるパターンの崩れを抑止して、精度の良い光学素子を製造する。
また、孤立防止凸部32は、光束が透過する構造体20の内部、すなわち光学特性に影響する領域に配置されている為、光束が透過する場合には、孤立防止凸部32の方が孤立防止凹部31よりも光束の透過率に寄与する。
このように光学特性に影響する領域に配置されている為、第3の実施形態における孤立防止凸部32は、光学的に無視できる幅を有している。すなわち、孤立防止凸部32は、凸条22または凹条21よりも狭い幅であり、望ましくは透過させるべき光束の波長の1/2以下の幅である。
なお、孤立防止凸部32は、光学的に無視できる幅であればよく、幅が一定でなくとも良い。
かかる構成により、さらに光学素子200の開口度たる有効使用率を向上しながらも、材料の硬化時の収縮によるパターンの崩れを抑止して、精度の良い光学素子を製造する。
第3の実施形態におけるその他の構成は、第1の実施形態と同様であるため説明を適宜省略する。
図8に本発明の第4の実施形態を示す。
図8は、光学素子200の構造体20を拡大して図示したものであり、第4の実施形態において、凸条22と凹条21とが同心円状に、交互に配列されるように形成されている。
かかる構成においては、図2に示すように孤立防止部30を構造体20の外側に配置するのみでは、凸条22あるいは凹条が露光時に孤立状態となることを防止することができない。
そこで、孤立防止凸部32と、孤立防止凹部31とが何れも構造体20の内部に重複して配置されている。
かかる構成により、さらに光学素子200の設計の自由度を向上しながらも、材料の硬化時の収縮によるパターンの崩れを抑止して、精度の良い光学素子を製造する。
また、構造体20内部に凸条22よりも大きい幅の孤立防止部30が形成されると、透過する光束に大きく影響を与えてしまい、光学素子200の開口度が変化してしまうおそれがある。
そこで、第4の実施形態における孤立防止凸部32と孤立防止凹部31とは、何れも、光学的に無視できる幅を有している。すなわち、孤立防止凸部32と孤立防止凹部31とは、凸条22および凹条21よりも狭い幅であり、望ましくは透過させるべき光束の波長の1/2以下の幅である。
かかる構成により、さらに光学素子200の開口度を向上しながらも、材料の硬化時の収縮によるパターンの崩れを抑止して、精度の良い光学素子を製造する。
なお、第4の実施形態において、光学素子200は、図8に示された構造体20を複数並べたものであっても良いし、構造体20単体を光学素子200として用いるものであっても良い。
第4の実施形態におけるその他の構成は、第3の実施形態と同様であるため説明を適宜省略する。
図9に本発明の第5の実施形態を示す。
図9は、光学素子200の構造体20を拡大して図示したものである。第5の実施形態において、構造体20は、複数の放射状の分割領域25に分割されている。また、各分割領域25内において、凹条21と凸条22とは平行に、周期的に配置されている。
ここで凹条21と凸条22とは、1つの分割領域25内において、等間隔に配置されているが、この間隔はそれぞれの分割領域25において異なるとしても良い。
すなわち、凹条21と凸条22とは、それぞれの分割領域25において、異なる所定の間隔を有するとしてもよい。
また、孤立防止凸部32は、構造体20の周縁部と、構造体20の内部とに、配置され、同様に孤立防止凹部31は、構造体20の周縁部と、構造体20の内部とに、配置されている。また、構造体20内部に配置された孤立防止凸部32と孤立防止凹部31とは、分割領域25が互いに隣接する境界たる境界部に配置されている。
構造体20内部に配置された孤立防止凸部32と孤立防止凹部31とは、何れも光学的に無視できる幅を有し、凹条21と凸条22とは、何れも、孤立防止凹部31と、孤立防止凸部32とに当接して配置されている。
かかる構成により、ステップS3において、孤立防止部30から、凸条22または凹条21へ、未硬化の光硬化性樹脂が流入するから、大型化を容易にしながらも、材料の硬化時の収縮によるパターンの崩れを抑止して、精度の良い光学素子を製造する。
また、かかる構成により、光学素子200の開口度を向上しながらも、材料の硬化時の収縮によるパターンの崩れを抑止して、精度の良い光学素子を製造する。
なお、第5の実施形態において、光学素子200は図9に示された構造体20を複数並べたものであっても良いし、図9に示すような構造体20を単体で光学素子200として用いるものであっても良い。
第5の実施形態におけるその他の構成は、第1の実施形態と同様であるため説明を適宜省略する。
以上本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定していない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
例えば、第1〜第5の実施形態において、光学素子200は、光走査装置100内で用いる偏光解消素子であるとしたが、これに限らず、例えば構造体20の配列が互いに同方向になるように配置して、偏光素子として用いても良い。
また、光学素子200は、各構造体20の配列が互いに直行方向になるように配置して、S偏光成分とP偏光成分とを分離する領域分割フィルタとして使用しても良い。
なお、光学素子200を有する光学装置は、このような領域分割フィルタを用いて、S偏光成分とP偏光成分とのそれぞれの画像情報から3次元位置情報を演算するステレオカメラなどの光学装置であっても良い。
また、光学素子200は、光走査装置100内で用いられるとしたが、光ファイバ増幅器や、光ピックアップ装置、液晶ディスプレイ等に用いても良く、偏光を生じさせ、あるいは解消させて所望の光学特性を得る目的において、種々の光学装置に用いても良い。
本発明の実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
20 構造体
21 凹条
22 凸条
25 分割領域
30 孤立防止部
31 孤立防止凹部
32 孤立防止凸部
33 軸(対称軸)
100 光走査装置
101 光源
102 コリメータレンズ
103 ポリゴンスキャナ
105 感光体
200 光学素子
S1 型作成工程
S2 密着工程
S3 硬化工程(露光工程)
S4 分離工程
特開2008−298869号公報 特許4192597号公報 特開2004−341453号公報 特開2011−180581号公報 特開2003−291159号公報

Claims (7)

  1. 透過させるべき光束の波長よりも短い幅の凹条と、前記波長よりも短い幅の凸条とが周期的に配置された構造体と、
    前記凹条と前記凸条とに隣接して配置される孤立防止部と、を有し、
    前記孤立防止部は、前記凹条に対応する高さの凹みである孤立防止凹部と、前記凸条に対応する高さの柱状の孤立防止凸部と、を有し、前記孤立防止凹部と前記孤立防止凸部とは同一の幅を有し、所定の軸に対して対称に配置され、
    前記凹条と前記凸条とは、何れも、前記孤立防止凹部と、前記孤立防止凸部とに当接して配置される光学素子。
  2. 請求項1に記載の光学素子において、
    周期的に配置された複数の前記構造体を有することを特徴とする光学素子。
  3. 請求項1又は2に記載の光学素子において、
    前記孤立防止部は、前記構造体の周縁部に配置されることを特徴とする光学素子。
  4. 請求項1乃至3の何れか1つに記載の光学素子において、
    前記孤立防止部は、前記構造体に重複して配置されることを特徴とする光学素子。
  5. 処理対象となる光束の波長よりも短い幅の凹条と、前記波長よりも短い幅の凸条とが周期的に配置された構造体と、
    前記凹条と前記凸条とに隣接して配置される孤立防止部と、を有し、
    前記孤立防止部は、前記凹条に対応する高さの凹みである孤立防止凹部と、前記凸条に対応する高さの柱状の孤立防止凸部と、を有し、前記孤立防止凹部と前記孤立防止凸部とは同一の幅を有し、所定の軸に対して対称に配置され、
    前記凹条と前記凸条とは、何れも、前記孤立防止凹部と、前記孤立防止凸部とに当接して配置される成形型。
  6. 請求項5に記載の成形型を用いて、前記成形型と、光硬化性樹脂とを密着させた状態で順次露光して硬化させる硬化工程を有し、
    前記硬化工程では、前記孤立防止部から前記凸条または前記凹条へ、未硬化の前記光硬化性樹脂が流入することを特徴とする光学素子の製造方法。
  7. 請求項1乃至4の何れか1つに記載の光学素子を有する光学装置。
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