JP2011027867A - 光学部品、光学部品の製造方法、レンズ集合体及びレンズ集合体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】表面と裏面とを有する基板10と、基板10の表裏面のいずれか少なくとも一方の面に形成された絞り20,30と、基板10の表裏面のいずれか少なくとも一方の面に形成された硬化性樹脂からなるレンズ部42,52と、を有するウエハレンズ1であって、絞り20,30の表面には可視光領域の波長より短いピッチの凹凸20a,30aが形成されている。
【選択図】図1
Description
に関する。
更に、この技術を適用した光学部品の製造方法としては、ガラス平板の表面に、絞りを形成し、さらに、絞りの表面に硬化樹脂からなるレンズ部を複数設けたいわゆる「ウエハレンズ」を形成する。その後、複数のウエハレンズを別途設けられたガラス基板等のスペーサーをはさんだり光学面と同時成形された突出部を突き当てたりして各ウエハレンズの光学部材間の間隔を調整しながら積み重ねて、接着しウエハレンズ集合体を形成する。
このウエハレンズのような複数のレンズ部が形成された部材に絞りを形成する方法としては、光学基板上に金属膜を蒸着することによって形成する技術が知られている。また特許文献1では、アルミニウムやクロムといった金属膜や黒色レジストで絞りを形成する方法が開示されている。
このようなウエハレンズは、更なる高解像力を得るため、ウエハレンズやウエハレンズ集合体を切断して個片化してレンズ集合体を形成し、それらをセンサーに取り付けること、もしくは、同じくセンサもウエハ化し、ウエハレンズ(集合体)と当該センサウエハとを接合して切断して一挙に個片化する方法によりセンサーを含めた撮像装置を大量生産できるという点でも注目されている。
そこで本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、反射率を低減させて、フレアやゴーストを防ぐことのできる光学部品、光学部品の製造方法、レンズ集合体及びレンズ集合体の製造方法を提供することを目的としている。
前記基板の表裏面のいずれか少なくとも一方の面に形成された絞り部材と、
前記基板の表裏面のいずれか少なくとも一方の面に形成された硬化性樹脂からなるレンズ部と、を有する光学部品であって、
前記絞り部材の表面には可視光領域の波長より短いピッチの凹凸が形成されていることを特徴とする光学部品が提供される。
前記基板の表裏面のいずれか少なくとも一方の面に形成された、絞り部材と、
前記基板の表裏面のいずれか少なくとも一方の面に形成された、硬化性樹脂からなるレンズ部と、を有する光学部品の製造方法であって、
前記基板の表面に絞り部材の材料層を所望の形状にパターニングした後、前記材料層の表面に、リソグラフィー法を用いて、可視光領域の波長より短いピッチの凹凸を形成することを特徴とする光学部品の製造方法が提供される。
前記第1基板の表裏面のいずれか少なくとも一方の面に形成された、硬化性樹脂製のレンズ部と、を備えた第1光学部品と、
表面と裏面とを有する第2基板と、
前記第2基板の表裏面のいずれか少なくとも一方の面に形成された絞り部材と、
前記第2基板の表裏面のいずれか少なくとも一方の面に形成された、硬化性樹脂製のレンズ部と、を備えた第2光学部品と、を有し、
前記第1基板の表裏面と第2基板の表裏面とが互いに略平行となるように積層してなるレンズ集合体であって、
前記第1及び第2光学部品に形成される前記絞り部材のうち、いずれか少なくとも一方の絞り部材の表面には、可視光領域の波長より短いピッチの凹凸が形成されていることを特徴とするレンズ集合体が提供される。
前記第1基板の表裏面のいずれか少なくとも一方の面に形成された絞り部材と、
前記第1基板の表裏面のいずれか少なくとも一方の面に形成された、硬化性樹脂製のレンズ部と、を備えた第1光学部品と、
表面と裏面とを有する第2基板と、
前記第2基板の表裏面のいずれか少なくとも一方の面に形成された絞り部材と、
前記第2基板の表裏面のいずれか少なくとも一方の面に形成された、硬化性樹脂製のレンズ部と、を備えた第2光学部品と、を有し、
前記第1基板の表裏面と第2基板の表裏面とが互いに略平行となるように積層してなるレンズ集合体の製造方法であって、
前記第1基板及び前記第2基板の表面に絞り部材の材料層を所望の形状にパターニングした後、前記材料層の表面に、リソグラフィー法を用いて、可視光領域の波長より短いピッチの凹凸を形成することを特徴とするレンズ集合体の製造方法が提供される。
同様に、本発明でいう「レンズ集合体」も、特に限定がない限り、後述する詳細な説明からわかるように「ウエハレンズ集合体」から切断個片化して得られるものが含まれることは勿論だが、予め単一のレンズ部を有する基板を複数積層し、切断個片化工程を経ずに得られる集合体も含まれる。
また本発明でいう「レンズ部」は必ずしも屈折パワーを有する球面、非球面レンズ形状を有するものには限定されず、所定のパワーを有する形状部分を有するものはこれに含まれ、所定の凹凸形状からなる回折構造もここでいうレンズ部に含まれるものとする。
また本発明でいう「基板の一方の面に形成された絞り部材」、「基板の一方の面に形成されたレンズ部」は、特に限定がない限り、基板面に直接接触するように絞り部材やレンズ部が形成されない場合も含むものである。
[第1の実施形態]
図1(a)に示す通り、ウエハレンズ(光学部品)1は主にガラス基板10、絞り20,30、樹脂部40,50で構成されている。図1(a)は図2のI−I線断面図である。ガラス基板10はウエハレンズ1の中央部に配置されており、ガラス基板10の上下には絞り20,30がそれぞれ形成されている。ガラス基板10の上部には樹脂部40が形成されており、樹脂部40は光の通過を許容する光透過部22を覆っている。ガラス基板10の下部には樹脂部50が形成されており、樹脂部50は光の通過を許容する光透過部52を覆っている。
なお、ガラス基板10に代えて、熱硬化性樹脂,光硬化性樹脂,熱可塑性樹脂等の透明なプラスチック基板を用いてもよいし、透明なセラミック基板を用いてもよく、ガラス基板10に相当する基板は光透過性の材料から構成されていれば、その種類は問わない。
絞りの厚みは、その設計や材料によっても異なるが50nm以上3μm以下程度が好ましい。
なお凹凸ピッチは個々に多少のばらつきがある。従って本発明でいう凹凸ピッチは、公
知の測定装置によって個々の測定ピッチを測定し、所定のN数(例えばN=3)での平均値
をここでいう凹凸ピッチとする事が好ましい。
黒色レジストの場合、黒色レジストに含まれる黒色材料としてはカーボンブラック、チタンブラック、アニリンブラック、ペリレン系色素、アントラキノン系色素があるが、カーボンブラック又はチタンブラックが好ましい。
黒色レジストに含まれる光硬化型樹脂としては、不飽和二重結合を有するエポキシ樹脂やアクリル樹脂、ウレタン樹脂等が挙げられる。
また、重合開始剤としては、アセトフェノン系重合開始剤、ベンソイン系重合開始剤等が挙げられる。
黒色レジスト中の黒色材料の含有量としては、4wt%以上50wt%以下が好ましい。含有量が多い方が絞りの遮蔽力が大きくなるが、多すぎると黒色レジスト材料としての安定性が低下する。
黒色レジストの場合は、スピンコート等の公知の方法で塗布、乾燥後、フォトレジスト材料等を利用して所望の形状にパターニング後、さらに、絞り表面をフォトリソグラフィー法、電子ビームリソグラフィー法等を利用して、10nm以上400nm以下のピッチの凹凸構造にする。もしくは、レジスト材料を塗布、乾燥後、フォトレジスト材料等を利用して所望の形状にパターニング後、さらにナノインプリント法等で所望の表面凹凸構造にする。
図3(a)に示す通り、公知のフォトエッチング技術(フォトリソグラフィー技術)を用いてガラス基板10に絞り20を形成する。詳しくは、ガラス基板10に対し、蒸着、スパッタリング等の方法で金属膜20Aを成膜し、その後ポジ型のフォトレジストを公知の方法で塗布、乾燥する。その後、絞り20に対し光透過部22とアライメントマーク24a,24b,24cとを形成可能なパターンを有するマスクを用い、レジストの露光・現像処理を行った、その後、露光部の金属膜20Aをエッチングで除去し、不要なレジストを除去、加熱して、光透過部22、アライメントマーク24a,24b,24cを有する絞り20を形成した。その後、電子ビーム照射により、上記所定のピッチの凹凸20a(図1(b)参照)が形成されるように絞り20の表面を加工した。
当該マスクとしては、絞り30に対し光透過部32と開口部34cとを形成可能なパターン形状を有し、かつ、絞り20のアライメントマーク24bに対応するような位置決め部を有するマスクを用いる。そして実際に露光する工程では、図3(b)の工程において、絞り20のアライメントマーク24aに対しマスター60の位置決め部64を合致させたのと同様に、アライメントマーク24bに対し当該マスクの位置決め部を合致させた状態で露光する。
その後、現像を行い、レジスト像を形成する。
その後、蒸着装置を用いて、フォトレジストのない部分に金属膜30Aを成膜し、最終的に残留しているフォトレジストを剥離して光透過部、アライメントマークを有する絞り30を形成した。そして、電子ビーム照射により、上記所定のピッチの凹凸30aが形成されるように絞り30の表面を加工した。
絞り20にアライメントマーク24a,24b,24cを形成せずに、ガラス基板10の1箇所にアライメントマークを付してこれを絞り20,30,樹脂部40,50の位置決めの基準としてもよい。すなわち、当該アライメントマークに対し、マスクの位置決め部を合致させて絞り20,30を形成し、マスター60,80の位置決め部64,84を合致させて樹脂部40,50を形成すればよい。この場合、絞り20,30には当該アライメントマークを視認可能な開口部を形成する必要があり、その開口部を介して当該アライメントマークとマスター60,80の位置決め部64,84を合致させる。
絞り20,30は金属膜20A,30Aに代えて、プリント(印刷・描画)により構成されてもよい。
絞り20,30は金属膜20A,30Aに代えて、カーボンブラック等の遮光性物質を含有させたフォトレジストにより構成されてもよい。例えば、絞り20を形成する場合を一例として挙げると、図7に示す通り、ガラス基板10に対し、カーボンブラックを含有させたフォトレジスト20Bを塗布して露光・現像し、残存するフォトレジスト20Bをそのまま絞り20として使用する。そして、絞り20の表面に凹凸20aを形成すれば良い。この場合、金属膜20A,20Bに係る工程(スパッタリングや蒸着、エッチング等)を省くことができ、ウエハレンズ1の製造工程を簡素化することができる。
第2の実施形態は主には下記の点で第1の実施形態と異なっており、それ以外は第1の実施形態と同様である。
図8に示す通り、ウエハレンズ(第1光学部品)1に対しウエハレンズ(第2光学部品)101が、ウエハレンズ1の基板10の表裏面とウエハレンズ101の基板10の表裏面とが互いに略平行となるように積層されており、ウエハレンズ集合体100が構成されている。ウエハレンズ1の樹脂部50の下部には接着層142を介してスペーサー140が接着されている。スペーサー140はガラス又は透明な樹脂で構成された円盤状を呈する部材であり、ウエハレンズ1のレンズ部52に対応する位置に開口部が形成されている(当該開口部からレンズ部52が露出している)。接着層142は光硬化性樹脂製の接着剤142Aで構成されている。
さらに、電子ビーム照射により、上記所定のピッチの凹凸130a(図1(b)参照)が形成されるように絞り130の表面を加工する。
また、電子ビーム照射により、上記所定のピッチの凹凸120a(図1(b)参照)が形成されるように絞り120の表面を加工する。
また、前駆体160Bを製造する工程において、スペーサー150に対向する位置に絞り130を形成しないから(図11参照)、前駆体160Aと前駆体160Bとを接着させる場合に、接着剤154Aの硬化用の光が前駆体160Bのガラス基板10を介して直接的に接着剤154Aに入射し(図12(a)参照)、確実に接着剤154Aを硬化させることができる。
第3の実施形態は主には下記の点で第2の実施形態と異なっており、それ以外は第2の実施形態と同様である。
図13に示す通り、ウエハレンズ(第1光学部品)201及びウエハレンズ(第2光学部品)301において、レンズ部62が上側に窪む部位となっている。なお、これらウエハレンズ201,301の絞り20,30にも上述した図1(b)に示すような所定のピッチの凹凸20a,30aが形成されている。
また、図14に示す通り、ウエハレンズ201,301は、ウエハレンズ201の基板10の表裏面と、ウエハレンズ301の基板10の表裏面とが互いに略平行となるように対向配置し、一方のウエハレンズ201の樹脂部60のレンズ部62を除く箇所に接着剤202が塗布されて、他方のウエハレンズ301を載置することによって両ウエハレンズ201,301同士が固定される。このようにしてスペーサーを使用しないでウエハレンズ集合体400が製造される。
なお、下記に示す実施例1〜12及び比較例1〜2は、上述した第3の実施形態と同様の形状の第1及び第2ウエハレンズを使用して、ウエハレンズ集合体とし、これを個片化した。
[実施例1]
(第1ウエハレンズの作製)
0.6mm厚のガラス基板の一方の面にクロム化合物の金属膜を成膜し、ポジ型フォトレジストを公知の方法で塗布、乾燥した。その後、マスクを用いて、レジストの露光・現像処理を行い、さらに露光部のクロム化合物をエッチングで除去し、不要なレジストを除去、130℃、2分加熱して、光透過部、アライメントマークを有する絞りを形成した。そして、電子ビーム照射により15nmピッチの凹凸構造を持つように絞りの表面加工を行った。
その後は、ガラス基板上に樹脂を載置し、マスターで押圧してキャビティに樹脂を充填した状態で光照射し、樹脂を硬化させる。
次いで、マスターを離型して、ガラス基板を裏返し、ガラス基板の他方の面にフォトレジストを塗布、乾燥し、その後にマスクをフォトレジストと露光装置との間に介在させた状態で、フォトレジストに対し露光する。その後、現像を行い、レジスト像を形成する。さらに、蒸着装置を用いてフォトレジストのない部分にクロム化合物の膜を成膜し、最終的に残留しているフォトレジストを剥離して絞りを形成した。そして、電子ビームにより15nmピッチの凹凸構造を持つように絞りの表面加工を行った。
その後は、ガラス基板上に樹脂を載置し、マスターで押圧してキャビティに樹脂を充填した状態で光照射し、樹脂を硬化させる。最後に、マスターを離型して第1ウエハレンズを作製した。
1.3mm厚のガラス基板の一方の面に、第1ウエハレンズと同様にクロム化合物でアライメントマークを有する絞りを形成した。そして、電子ビーム照射により、15nmピッチの凹凸構造を持つように絞りの表面加工を行った。その後、レンズ部を形成し、ガラス基板の他方の面にもアライメントマークを有する絞りと、レンズ部を形成し、第2ウエハレンズを作製した。
上記第1ウエハレンズ及び第2ウエハレンズを、それぞれ最初に絞り加工した面を上にして、積層し、接着層が40μm厚となるように接着剤で接着した。この際のアライメントは、レンズ自体で行い、レンズ部に接着剤が付着しないように接着した。この後、絞りとレンズ部が形成されていない部分を公知のダイサーで断裁し、ウエハレンズ集合体を個片化した。
表1に記載のピッチの凹凸構造を持つように絞りの表面加工を行った以外は、実施例1と同様の方法で第1ウエハレンズ及び第2ウエハレンズを作製した。その後、実施例1と同様に、第1ウエハレンズ及び第2ウエハレンズを積層して、接着し、断裁個片化を行った。
上述の図7で説明したように、0.6mm厚のガラス基板の一方の面に、カーボンブラックを含むネガ型黒色レジスト材料をスピンコーターで塗布し、黒色のレジストを成膜した。その後、黒色膜に対して光透過部とアライメントマークとを形成可能なパターンを有するマスクを用い、レジストの露光・現像処理を行った。200℃、30分加熱して、光透過部、アライメントマークを有する絞りを形成した。その後、電子ビーム照射により、表1に記載のピッチの凹凸構造を持つように絞りの表面加工を行った。それ以降は、実施例1と同様にレンズ部を形成して、ガラス基板の他方の面にもカーボンブラックを含むネガ型黒色レジストを用いて、絞りとレンズ部を形成し、第1ウエハレンズを作製した。
また、1.3mm厚のガラス基板の一方の面に上記第1ウエハレンズと同様に、カーボンブラックを含むネガ型黒色レジストを塗布して、レジスト膜を成膜し、レジストの露光・現像処理を行い、さらに加熱して絞りを形成した。その後、表1に記載のピッチの凹凸構造を持つように絞りの表面加工を行った。さらに、レンズ部を形成して、ガラス基板の他方の面にもカーボンブラックを含むネガ型黒色レジストを用いて、絞りとレンズ部を形成し、第2ウエハレンズを作製した。
その後、実施例1と同様に、第1ウエハレンズ及び第2ウエハレンズを積層して、接着し、断裁個片化を行った。
上記実施例4〜実施例6において、ネガ型黒色レジストとしてチタンブラックを含むものを使用して、表1に記載のピッチの凹凸構造を持つように絞りの表面加工を行った以外は、実施例4〜実施例6と同様の方法で第1ウエハレンズ及び第2ウエハレンズを作製した。その後、第1ウエハレンズ及び第2ウエハレンズを積層して、接着し、断裁個片化を行った。
実施例1〜9に記載の複数レンズと絞り、アライメントマークからなる構成ではなく、単数レンズと絞り、アライメントマークの構成で、表1に記載のピッチの凹凸構造を持つように絞りの表面加工を行った以外は、実施例4〜実施例6と同様の方法で第1光学部品及び第2光学部品を作製した。その後、第1光学部品及び第2光学部品を積層して、接着した。
表1に記載のピッチの凹凸構造を持つように絞りの表面加工を行った以外は、実施例1と同様の方法で第1ウエハレンズ及び第2ウエハレンズを作製した。その後、実施例1と同様に、第1ウエハレンズ及び第2ウエハレンズを積層して、接着し、断裁個片化を行った。
表1に記載のピッチの凹凸構造を持つように絞りの表面加工を行った以外は、実施例4と同様の方法で第1ウエハレンズ及び第2ウエハレンズを作製した。その後、実施例4と同様に、第1ウエハレンズ及び第2ウエハレンズを積層して、接着し、断裁個片化を行った。
(反射率)
オリンパス社製反射率測定器USPM−RuIII(380nm〜780nm測定可能)を使用し、絞りを形成した基板の表面の反射率を測定した。そして、550nmの反射率を表1に示した。反射率は1.5%以下であることが好ましい。
なお上記実施例、比較例では基板の両面に絞りが形成されている。従って表1に記載の反射率は、これら各面の絞り表面の反射率を測定し、その平均値で示している。
レンズユニットをCCDモジュールに積層してカメラモジュール化し、正面に人形、60°上方に光源を置き、正面から光源まで10°おきに撮影して、ゴースト発生レベルを評価した。表1に、正面から光源側に20°上方を撮影した際のゴーストレベルを示した。○:ゴーストなし、△:ゴースト許容レベル、×:ゴースト不可
10 ガラス基板(第1基板、第2基板)
20,30,120,130 絞り(絞り部材)
20a,30a,120a,130a 凹凸
42,52 レンズ部
100,400 ウエハレンズ集合体(レンズ集合体)
101,301 ウエハレンズ(第2光学部品)
Claims (17)
- 表面と裏面とを有する基板と、
前記基板の表裏面のいずれか少なくとも一方の面に形成された絞り部材と、
前記基板の表裏面のいずれか少なくとも一方の面に形成された硬化性樹脂からなるレンズ部と、を有する光学部品であって、
前記絞り部材の表面には可視光領域の波長より短いピッチの凹凸が形成されていることを特徴とする光学部品。 - 前記絞り部材のピッチは、10nm以上400nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の光学部品。
- 前記絞り部材は、クロム又はクロム化合物、黒色レジストから選ばれた材料、又はそれら材料の複合材料を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の光学部品。
- 前記絞り部材は黒色レジストであり、その黒色レジストが、カーボンブラック又はチタンブラックを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の光学部品。
- 前記レンズ部を形成する硬化性樹脂は前記絞り部材上に形成されており、前記レンズ部は周辺部が前記絞り部材と直接接し、中央部は前記絞りが形成された基板に直接接するように形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の光学部品。
- 前記レンズ部及び前記絞り部材は前記基板の両面に形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の光学部品。
- 前記光学部品は複数のレンズ部を基板上に形成したウエハレンズを、レンズ部毎に切断されて形成される事を特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の光学部品。
- 表面と裏面とを有する基板と、
前記基板の表裏面のいずれか少なくとも一方の面に形成された、絞り部材と、
前記基板の表裏面のいずれか少なくとも一方の面に形成された、硬化性樹脂からなるレンズ部と、を有する光学部品の製造方法であって、
前記基板の表面に絞り部材の材料層を所望の形状にパターニングした後、前記材料層の表面に、リソグラフィー法を用いて、可視光領域の波長より短いピッチの凹凸を形成することを特徴とする光学部品の製造方法。 - 前記光学部品は複数のレンズ部を基板上に形成したウエハレンズを、レンズ部毎に切断されて形成されることを特徴とする請求項8に記載の光学部品の製造方法。
- 表面と裏面とを有する第1基板と、
前記第1基板の表裏面のいずれか少なくとも一方の面に形成された絞り部材と、
前記第1基板の表裏面のいずれか少なくとも一方の面に形成された、硬化性樹脂製のレンズ部と、を備えた第1光学部品と、
表面と裏面とを有する第2基板と、
前記第2基板の表裏面のいずれか少なくとも一方の面に形成された絞り部材と、
前記第2基板の表裏面のいずれか少なくとも一方の面に形成された、硬化性樹脂製のレンズ部と、を備えた第2光学部品と、を有し、
前記第1基板の表裏面と第2基板の表裏面とが互いに略平行となるように積層してなるレンズ集合積層体であって、
前記第1及び第2光学部品に形成される前記絞り部材のうち、いずれか少なくとも一方の絞り部材の表面には、可視光領域の波長より短いピッチの凹凸が形成されていることを特徴とするレンズ集合体。 - 前記絞り部材に形成されるピッチは、10nm以上400nm以下であることを特徴とする請求項10に記載のレンズ集合体。
- 前記絞り部材は、クロム又はクロム化合物、黒色レジストから選ばれた材料、又はそれら材料の複合材料を含むことを特徴とする請求項10又は11に記載のレンズ集合体。
- 前記絞り部材は黒色レジストであり、その黒色レジストが、カーボンブラック又はチタンブラックを含むことを特徴とする請求項10又は11に記載のレンズ集合体。
- 前記レンズ部を形成する硬化性樹脂は前記絞り部材上に形成されると共に、前記レンズ部は周辺部が前記絞り部材と直接接し、中央部は前記絞り部材が形成された基板に直接接するように形成されていることを特徴とする請求項10〜13のいずれか一項に記載のレンズ集合体。
- 前記レンズ部及び前記絞り部材は前記基板の両面に形成されていることを特徴とする請求項10〜14のいずれか一項に記載のレンズ集合体。
- 表面と裏面とを有する第1基板と、
前記第1基板の表裏面のいずれか少なくとも一方の面に形成された絞り部材と、
前記第1基板の表裏面のいずれか少なくとも一方の面に形成された、硬化性樹脂製のレンズ部と、を備えた第1光学部品と、
表面と裏面とを有する第2基板と、
前記第2基板の表裏面のいずれか少なくとも一方の面に形成された絞り部材と、
前記第2基板の表裏面のいずれか少なくとも一方の面に形成された、硬化性樹脂製のレンズ部と、を備えた第2光学部品と、を有し、
前記第1基板の表裏面と第2基板の表裏面とが互いに略平行となるように積層してなるレンズ集合体の製造方法であって、
前記第1基板及び前記第2基板の表面に絞り部材の材料層を所望の形状にパターニングした後、前記材料層の表面に、リソグラフィー法を用いて、可視光領域の波長より短いピッチの凹凸を形成することを特徴とするレンズ集合体の製造方法。 - 前記レンズ集合体は複数のレンズ部を前記第1基板又は前記第2基板上に形成したウエハレンズを、レンズ部毎に切断されて形成されることを特徴とする請求項16に記載のレンズ集合体の製造方法。
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