JPH10210213A - 光学装置 - Google Patents

光学装置

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JPH10210213A
JPH10210213A JP1142997A JP1142997A JPH10210213A JP H10210213 A JPH10210213 A JP H10210213A JP 1142997 A JP1142997 A JP 1142997A JP 1142997 A JP1142997 A JP 1142997A JP H10210213 A JPH10210213 A JP H10210213A
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lens
light
lens array
optical device
array plate
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Withdrawn
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JP1142997A
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English (en)
Inventor
Takashi Katsuki
隆史 勝木
Michio Miura
道雄 三浦
Tomoshi Ueda
知史 上田
Yoshiro Ishikawa
芳朗 石川
Ippei Sawaki
一平 佐脇
Fumitaka Abe
文隆 安部
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は、光学装置に関し、良好なコント
ラストを保ったまま、結像に寄与しない光の侵入を防止
して光量を増加させることを課題とする。 【解決手段】 複数のレンズからなるレンズアレイを一
方の表面に形成した2つのレンズ基板と、前記2つのレ
ンズ基板の間に配置され、一方のレンズ基板の各レンズ
からの射出光を他方のレンズ基板の対向するレンズへ通
過させるように、各レンズに対向する位置に透孔が形成
され、その透孔の側壁部分が遮光性を有する遮光部材と
から構成され、前記2つのレンズ基板のレンズアレイが
形成された表面が、互いに内側を向いて対向し、かつ前
記遮光部材と密着していることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、イメージスキャ
ナやLEDプリンタなどに用いられる画像読取りまたは
画像形成のための光学装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】画像読取りのための光学装置として、通
常凸レンズによって原稿の縮小像をCCDなどのイメー
ジセンサー上に形成する縮小光学系のものと、屈折率分
布型レンズアレイやロッドレンンズアレイを用いて原稿
の等倍像を長尺のイメージセンサー上に形成する等倍光
学系のものとが存在する。後者は原稿面とイメージセン
サーとが極接近した状態となるため、通常、密着光学系
とも呼称される。
【0003】従来の密着光学系の光学装置においては、
結像素子として屈折率分布型レンズアレイやロッドレン
ズアレイが用いられているが、焦点距離を数mm程度以下
にすることは困難であり、実際の光路長として、15〜
20mm程度を必要としている。
【0004】また、基板上に多数の微小レンズを形成し
たマイクロレンズアレイは、作製プロセスなどの選択に
よって比較的容易に短距離焦点レンズの製作が可能であ
る。一般に、マイクロレンズアレイを用いた光学装置
は、2枚のマイクロレンズアレイ基板と、これらの基板
間に配置され、かつ各レンズに対向する位置に透孔が形
成された遮光板とから構成される。また、特開昭60−
247220号公報には、2枚のホログラムプレート
と、このプレート間に遮光用の筒集合体を設けて、量産
的、安価であって、隣接する結像系からの光の侵入を防
止する正立像投影装置が記載されている。
【0005】図13に、従来のマイクロレンズアレイを
用いた光学装置の断面図を示す。ここで、この光学装置
は、第1及び第2のレンズアレイ板101、102と、
これらのレンズアレイ板の間に挟まれたスペーサ板10
5とから構成され、各板の厚み(L101,L102,
L103)は600μm程度である。そして、第1レン
ズアレイ板101とスペーサ板105との間には隣接レ
ンズからの光を遮蔽するための第1中間アパーチャ10
3が形成され、さらに第2レンズアレイ板102とスペ
ーサ板105との間には第2中間アパ−チャ104が形
成される。
【0006】また、各レンズアレイ板101、102上
の各レンズは外側表面に形成され、外側に向かって突起
している。そして、各レンズの開口幅L109は400
μm、レンズ間ピッチ(L108+L109)は660
μm程度である。また、第1、第2の中間アパーチャの
開口幅L104,L106は440μm、アパーチャの
ピッチ(L104+L105,L106+L107)は
660μm程度である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のマイク
ロレンズアレイを用いた光学装置では、各レンズが微少
な距離をおいて配置されており、かつ各マイクロレンズ
アレイは各マイクロレンズアレイの基板の外側表面上で
あって外側に突起した形状となっているため、隣接する
レンズからの入り込むクロストーク光を完全に除去する
ことが困難である。また、ホログラムプレートを用いた
ものは、回折光の原理を用いているが、非回折光のオー
バーラップを除去することはできない。すなわち、非回
折光のオーバーラップが除去されないとコントラストに
悪影響を及ぼす。
【0008】ところで、一般的な光学装置では、コント
ラストを向上させるために、できるだけ結像に寄与する
光量を増加させたいという要求がある。しかし、上記の
ような光学装置のうち、2つのマイクロレンズアレイ基
板間に遮光板を挟むような構造をもち、各レンズが外側
に突起した形状となっているものでは次のような問題が
ある。
【0009】すなわち、2つのマイクロレンズアレイ基
板の各レンズの開口幅をすべて等しく“k”とし、レン
ズ間のピッチを“p”、挟む遮光板の枚数を“n”、遮
光板の張り合わせ誤差を“α”とした場合、ピッチpと
開口幅kとの関係は、次式のようになる。 p>k(n+1)/n+2nα ここで、一般に単位面積当たりの光量を増加させるため
には、開口幅に対するピッチの大きさを小さくすること
が要求される。
【0010】前式の関係をみると、遮光板の枚数を多く
すれば、ある程度ピッチを短くすることは可能である
が、枚数が増えるほど張り合わせの誤差が大きくなるた
め、実際上、ピッチを短くすることは困難である。すな
わち、従来の構成では光量の改善は困難である。また、
遮光板の枚数を増加させると、張り合わせの工程が複数
化し、さらに光学装置の薄型化の要請に反することにな
る。したがって、従来のものでは薄型化とクロストーク
光を防止し、さらにコントラストを維持したまま光量の
改善をすることは難しい。
【0011】この発明は、以上のような事情を考慮して
なされたものであり、隣接レンズ間のクロストーク光を
防止して一定のコントラストを維持したままレンズ間の
ピッチを短くして光量を改善すること、および外部から
光学装置に突入した迷光の影響を低減させることのでき
る光学装置を提供しようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明は、複数のレン
ズからなるレンズアレイを一方の表面に形成した2つの
レンズ基板と、前記2つのレンズ基板の間に配置され、
一方のレンズ基板の各レンズからの射出光を他方のレン
ズ基板の対向するレンズへ通過させるように、各レンズ
に対向する位置に透孔が形成され、その透孔の側壁部分
が遮光性を有する遮光部材とから構成され、前記2つの
レンズ基板のレンズアレイが形成された表面が、互いに
内側を向いて対向し、かつ前記遮光部材と密着している
ことを特徴とする光学装置を提供するものである。
【0013】また、前記レンズ基板のレンズアレイを形
成している表面上の各レンズを除く領域に遮光性材料を
配置してもよい。また、前記レンズ基板のレンズアレイ
を形成していない表面の一部が、結像に寄与しない光の
侵入を防止するように遮光性を有することが好ましい。
さらに、前記レンズ基板のレンズアレイを形成していな
い表面上であって、前記レンズアレイが形成された表面
上の各レンズと対向する位置を除く領域の全部又は一部
に、遮光性材料を配置してもよい。
【0014】
【発明の実施の形態】また、上記の他、この発明の好ま
しい形態としては次のものが挙げられる。ここで、レン
ズ基板は、ガラス,石英,光学用合成樹脂等の材料を用
いることができるが、特に、製造及び光学特性の点でポ
リメチルメタクリレート樹脂(PMMA樹脂)を用いる
ことが好ましい。また、レンズ基板上に作られるレンズ
は、製造の容易さ,性能,小型化の点で屈折型レンズよ
りも、回折型レンズを用いることが好ましい。回折型レ
ンズとして、フレネルレンズあるいはバイナリレンズを
利用することができる。前記レンズ基板の一方の表面に
形成したレンズアレイが、複数の列からなり、前記レン
ズ基板のレンズアレイを形成していない他方の表面上で
あって、前記レンズアレイと対向する位置に、レンズア
レイの各列ごとに異なる色分離フィルタを配置して各色
素ごとの正立像を形成させてもよい。
【0015】また、前記遮光部材は、一枚の板状部材で
あってもよいが、複数の薄板状材料を積層して形成する
こともできる。 前記遮光部材の透孔の側壁部分が、結
像に寄与しない迷光の出射を減少させるような形状とし
てもよい。あるいは前記遮光部材の透孔の側壁部分が、
その内径が一定でないようにしたり、光吸収体材料から
なるようにしてもよい。
【0016】遮光部材は、レンズ基板と同じ材料を用い
て、その表面、特に透孔の側壁部分に、カーボンブラッ
ク等の入った遮光性塗料を塗布するとよい。また、外部
から結像に寄与しない光や、隣接したレンズからもれて
きた光(隣接光)の悪影響を避けるため、遮光部材の両
表面であって透孔を除く部分の全体あるいは一部に、カ
ーボンブラック等を用いた遮光膜を形成することが好ま
しい。
【0017】また、遮光部材の透孔の側壁部分は、その
内径が一定あるいは一定でない筒形状であってもよい
が、透孔内部で発生した逆光の影響を低減するために、
側壁に凹凸を設け、円錐台形状や多角錐台形状等にして
もよい。その他、内径が一定でない場合は、透孔の原稿
面に近い部分の内径を、透孔の結像面に近い部分の内径
よりも大きくして、透孔の側壁に一定の傾きを持たせて
もよい。
【0018】以下、図面に示す実施の形態に基づいてこ
の発明を詳述する。なお、これによってこの発明が限定
されるものではない。図1はこの発明に係る光学装置3
を用いた画像読取り装置1の一部を断面して示す図であ
る。
【0019】画像読取り装置1は、CCDなどからなる
帯状のイメージセンサー2、光学装置3、及び、図示し
ない駆動機構、ハウジング、制御回路、信号処理回路な
どからなっている。
【0020】イメージセンサー2と光学装置3とは互い
に一体的に連結されており、それらに原稿DMを照明す
るための図示しない光源が一体的に取り付けられ、これ
によって、図1の左右方向に長く延びるスキャナが構成
されている。そのスキャナが、図1の紙面に対して垂直
方向に移動することによって、光学装置3の上方に配置
された原稿DMの表面をスキャンし、原稿DMに描かれ
た画像を読み取って電気信号に変換する。そのときに、
光学装置3は、原稿DMからの反射光をイメージセンサ
ー2に導き、原稿DMの画像の正立等倍像をイメージセ
ンサー2上に形成する。
【0021】光学装置3の厚さL2は、例えば約1.2
75mm、光学装置3と原稿DMとの間隔L1は例えば約
1.6mm、光学装置3とイメージセンサー2との間隔L
3は例えば約1.8mmである。
【0022】第1実施例:図2は、この発明の光学装置
3の一部を断面して示した斜視図である。この光学装置
は、第1レンズアレイ板11、第2レンズアレイ板1
2、これらのレンズ板の間に配置される遮光部材15と
2つのレンズ開口遮光膜13、14によって構成され
る。第1および第2レンズアレイ板11、12は、厚さ
500μm程度の薄い帯状板のアクリル樹脂又はPMM
A樹脂などの透明な合成樹脂によって形成され、レンズ
アレイ板上の各レンズは図2のアレイ方向に等ピッチで
配列されている。
【0023】ここで、第1および第2のレンズアレイ板
11、12上の各レンズは対向する位置に設けられ、互
いに内側に向いて突起した凸レンズとなっている。ま
た、光学装置として2つの表面、すなわち、第1レンズ
アレイ板の表面11aと第2レンズアレイ板の表面12
aは平らな表面である。
【0024】レンズ開口遮光膜13、14は、外部から
の光を遮断するためのものであり、金属(Crなど)の
蒸着膜に酸化物(Cr23)の薄膜を重ねて反射率を数
%程度に抑えた無反射コーティング、黒色塗料の塗布又
は印刷などによって形成されている。遮光部材15は、
柱状形状であり、レンズアレイ板と同じ部材もしくは異
なる材料の場合は、光屈折率及び熱膨張率の近いものを
使用することが好ましい。また、遮光部材の側面には、
隣接するレンズへの光の透過を防止するため、遮光材
料、例えばカーボンブラックの入った遮光性塗料等を塗
布する。
【0025】図3に、図2の光学装置をアレイ方向に断
面した図を示す。ここで、第1、第2レンズアレイ板1
1、12の表面のうち、レンズ開口遮光膜13、14と
接する側の表面にレンズが配列され、第1及び第2レン
ズアレイ板11、12の反対側の外側表面は平面状にな
っている。このように、レンズをいわゆるレンズアレイ
板11、12の内側表面に設けることによって、レンズ
間のピッチを小さくすることができる。これは、従来の
ようにレンズアレイ板11、12の外側表面にレンズを
設けるよりも内側表面に設けた方が隣接光の影響を少な
くできるからである。たとえば、アレイ方向のレンズの
ピッチ570μm、レンズの開口幅400μm、遮光部
材の幅150μm程度とすることができる。
【0026】図3に示したこの発明の光学装置の構成に
おいては、光学装置の全体の厚みを800μm程度とし
て場合には、ピッチpと開口幅kとの間には、 p>k+150(μm)+α の関係が成立するようにできる。すなわち、この関係式
が成立することは従来よりもピッチpを小さくできるこ
とを意味する。
【0027】したがって、2つのレンズアレイ板のレン
ズ間のピッチを小さくできるということは、レンズアレ
イ板表面の単位面積当たりの開口部分の広さが大きくで
きるため、レンズアレイ板を透過して結像に寄与しうる
光量を増加させることが可能となる。この光量の増加に
よって、コントラストを向上させることができる。たと
えば、図3に示したように、レンズの開口幅400μ
m、ピッチ570μmとすることによって、図13に示
した従来のものに比べて約20%だけ光量を増加させる
ことができる。また、レンズアレイ板の各レンズは互い
に内側に向いて突起したレンズであるため、各レンズは
密閉された空間内に閉じ込められ、レンズ面は外界から
保護される。したがって長年の使用による性能の劣化が
防止できる。
【0028】第2実施例:図4に、この発明の光学装置
の第2実施例の斜視図を示す。ここで、第1レンズアレ
イ板11の外側表面に図のように遮光フード16を取り
付けることを特徴とする。さらに、第1及び第2レンズ
アレイ板上のアレイ方向に並んだレンズは、図2及び図
3と同様にレンズアレイ板の対応するレンズの光軸が一
致するように配置してもよいが、図4に示したように、
第1レンズアレイ11上のレンズと、これに対応する第
2レンズアレイ板12上のレンズとの光軸が少しずれた
位置となるように各レンズを配置してもよい。
【0029】遮光フード16は、レンズアレイ板の内側
表面上にあるレンズと対応する外側表面の部分を除いて
取り付ける。すなわち、図4の第1レンズアレイ板11
の外側表面の黒色部分が遮光フード16である。遮光フ
ード16は、読取り対象外の領域から入射してきた光の
侵入を防止できる材料であればよいが、レンズ開口遮光
膜13,14と同じ材料で作ることが製作上好ましい。
また、遮光フード16は、第2レンズアレイ板12の外
側表面にも取り付けてもよい。
【0030】図5に、図4に示した第2実施例の断面図
を示す。この図は、第1及び第2レンズアレイ板11,
12の対応するレンズの光軸をずらした構成としたもの
である。ここで、各レンズアレイ板のレンズの開口幅L
13,L14は約125μm、ピッチは295μm、レ
ンズアレイ板の厚みL10,L12は600μm、遮光
部材の高さL11は1389μm、遮光部材の透光部分
の幅L16は500μm、第1レンズアレイ板11の外
側表面の遮光フード16を除く開口部の幅L15は17
7μmとすることができる。このように、遮光フードを
レンズアレイ板の外側表面に取り付けることによって、
結像に寄与しない光である迷光を減少させることができ
るため、コントラストの向上を図ることができる。
【0031】図5において、レンズアレイ板11、12
の各レンズには、いわゆるバイナリレンズを用いてもよ
い。バイナリレンズは回折型フレネルレンズの表面形状
を階段状に近似したものであり、その形状の制御が容易
であり、焦点距離の再現性もよい。また、第2レンズア
レイ板12の各レンズの開口の中心と、このレンズの光
学的な中心とを大きく偏心させてもよく、同様に、第1
レンズアレイ板11の各レンズの開口の中心と光学的な
中心とを大きく偏心させてもよい。このように偏心させ
ると、対応するレンズの光軸がずれるが、このずれのた
めに、直進する光である非回折光による像と、第2レン
ズアレイ12によって得られる実像とを分離することが
でき、その結果コントラストを向上させることができ
る。
【0032】図6は、図5の第2実施例における光学装
置の光線の進路及び結像の様子の概略図を示したもので
ある。図6によれば、回折光による実像A’と、非回折
光による像Bとを分離できることがわかる。また、遮光
フード16によって結像に寄与しない光線C1、C2等
は、第1レンズアレイの中に侵入しないようにできるこ
とがわかる。
【0033】ここでは、第1及び第2のレンズアレイ板
11,12の各レンズとして、バイナリレンズを用いる
実施例を示したが、この他に通常の光学レンズやフレネ
ルレンズを用いることができる。また、遮光部材15と
しては、レンズアレイ板の各レンズの位置に相当する部
分に透孔を備えた一枚の薄板を用いてもよいが、所定の
位置に透孔を備えた複数枚の薄板を重ねて形成してもよ
い。また、第1及び第2のレンズアレイ板11,12に
形成するレンズは、一列に並んだ構造であってもよい
が、千鳥状に並べて形成してもよい。さらに、光量を上
げて鮮明な結像を得るためには、形成されるレンズの列
の数を増加させればよい。
【0034】第3実施例:図7に、第1及び第2レンズ
アレイ板11,12の間に中間レンズアレイ板を挿入し
た構成の光学装置の断面図を示す。中間レンズアレイ板
17は、図7に示すように2つの遮光部材15a、15
bに挟まれるように形成される。中間レンズアレイ板1
7には、第1と第2のレンズアレイ板11,12の各レ
ンズと対応する位置に凸レンズが形成される。この凸レ
ンズは、中間レンズアレイ板17の両表面に形成され、
外側に突起した形状を有する。第1及び第2のレンズア
レイ板11、12と、遮光部材15a、15bは、前記
した第2実施例等で示したのと同じ材料、形状のものを
用いることができる。図7において、たとえば、L30
=L34=600μm,L31=L33=800μm,
L32=400μm,L35=125μm,L36=1
70μmとすることができる。
【0035】このように中間レンズアレイ板17を挿入
することによって、結像に寄与する光量を増加させるこ
とができる。図8(a)に示すように、中間レンズアレ
イ板17がない場合は、第1レンズアレイ板11の各レ
ンズに入射した光のうちかなりの部分が、第2レンズア
レイ板12の各レンズの開口部から外れてしまうため、
結像に寄与する光量が少ない。一方、図8(b)に示す
ように、中間レンズアレイ板17を挿入した場合には、
第2レンズアレイ板12の各レンズの開口部から外れた
光を結像に寄与させることが可能となり、その結果光量
を増加させることができる。
【0036】第4実施例:図9に、この発明の光学装置
を用いたカラー画像読取り装置の断面図を示す。カラー
画像読取り装置は、主として光学装置とイメージセンサ
ーと図示していない光源とから構成される。第2実施例
と同様に、光学装置は第1及び第2レンズアレイ板とそ
の間に挿入された遮光部材から形成される。また、第1
及び第2レンズアレイ板の外側表面には遮光フードが設
けられ、さらに第1レンズアレイ板の外側表面上で遮光
フードのない部分に色フィルタを塗布する。カラー画像
は、赤、緑、青の3原色光から形成されるので、図9に
示すように各レンズ列ごとに赤色透過フィルタ、緑色透
過フィルタ及び青色透過フィルタをそれぞれ塗布する。
【0037】原稿によって反射された光が光学装置に入
射すると、各色フィルタによって色分解されて、各色要
素ごとの実像がイメージセンサー上に結像される。この
ように、この発明の光学装置をカラー画像読取り装置に
利用することによて、よりコントラストの高いカラー画
像を得ることが可能となる。なお、3原色の色フィルタ
は、第1レンズアレイ板の外側表面でなく、第2レンズ
アレイ板の外側表面に配置してもよく、また、第1及び
第2のレンズアレイ板の両外側表面に配置してもよい。
【0038】第5実施例:図10に、この発明の光学装
置の第5実施例の断面図を示す。ここでは、遮光部材の
内壁面の形状を様々に形成させることを特徴とし、図1
0はその一例を示したものである。例えば、図10のよ
うに遮光部材の内壁面に傾斜をつけて凹凸面にすれば遮
光部材の内壁面に当たった「結像には寄与しない光」が
第2レンズアレイ板の各レンズから結像面へ出射される
のを防ぐことができる。
【0039】すなわち、遮光部材の内壁面の形状を工夫
することにより、内壁面に当たった光を第2レンズアレ
イ板の各レンズへ到達しないようにすることができ、結
像のコントラストを向上させることができる。なお、遮
光部材の内壁面の形状は、図10に限られるものではな
く、内壁面に当たった光が第2レンズアレイ板の各レン
ズへ到達しないような形状であればよい。またその内壁
面を化学薬品で粗面化して光を乱反射させる又は吸収さ
せる構成でも良い。
【0040】第6実施例:図11に、正立拡大像を形成
する光学装置の斜視図を示す。図11において、第1及
び第2の遮光部材15a、15bは、複数枚の薄板を重
ねて形成される。また、遮光部材15a、15bは、第
1レンズアレイ板11、第2レンズアレイ板12及び中
間レンズアレイ板17の各レンズの位置と対応する位置
に、そのレンズが配置されるような開口部を有する。
【0041】そして、拡大像を得るために、第1レンズ
アレイ板11、第2レンズアレイ板12及び中間レンズ
アレイ17の対応する各レンズは、光軸を少しずらし
て、ピッチも異なるように形成される。また、第1レン
ズアレイ板11及び第2レンズアレイ板12に各レンズ
は、光学装置の内側表面上に形成され、レンズアレイ板
11,12の反対側の外側表面は平面状である。
【0042】図12は、図11に示した正立拡大像を形
成する光学装置の断面図である。ここでは、第1及び第
2の遮光部材15a、15bは、どちらも3層の薄板か
ら形成される例を示している。原稿面によって反射され
た光は、第2レンズアレイ板12に入射し、その各レン
ズを透過して中間レンズアレイ板17および第1レンズ
アレイ板11の対応する各レンズから投影面へ出射され
る。このとき、結像される正立像は、拡大像となる。
【0043】たとえば、第1レンズアレイ板11のレン
ズピッチを6.08mm、第2レンズアレイ板12のレン
ズピッチを5.77mm、中間レンズアレイ板17のレン
ズピッチを5.93mm、第1レンズアレイ板11のレン
ズの焦点距離を9.49mm、第2レンズアレイ板12の
レンズの焦点距離を9.49mm、中間レンズアレイ板1
7のレンズの焦点距離L41を7.355mm、すべての
レンズの開口の大きさを3.8×3.8mmの正方形、原
稿面と第2レンズアレイ板との距離L43を25.52
mm、第2と中間レンズアレイ板との距離L42を15.
11mm、第1と中間レンズアレイ板との距離L41を1
4.33mm、投影面と第1レンズアレイ板との距離L4
0を28.09mmとすると、投影面には拡大率n=1.
16倍の正立像が得られる。
【0044】このように、拡大像を形成する場合にも、
前記実施例と同様に、光量を増加してコントラストのよ
い画像を得ることができる。なお、図11及び図12の
実施例では、遮光フードは取り付けていないが、第2実
施例と同様な遮光フードを第1レンズアレイ板11及び
第2レンズアレイ板12の外側平面に取り付けることも
でき、この場合には、よりコントラストを向上させるこ
とができる。
【0045】
【発明の効果】この発明によれば、2つのレンズアレイ
板のレンズを形成した表面を互いに内側に向けて配置し
ているので、結像に寄与する光量を増加させ、コントラ
ストのよい正立像を得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る光学装置を用いた画像読み取り
装置の一部を断面して示す図である。
【図2】この発明の光学装置の一部を断面して示した斜
視図である。
【図3】図2の光学装置をアレイ方向に断面して示した
図である。
【図4】この発明の光学装置の第2実施例の斜視図であ
る。
【図5】図4に示した第2実施例の断面図である。
【図6】図5に示した光学装置の光線の進路及び結像の
様子の概略図である。
【図7】この発明において、中間レンズアレイ板を備え
た構成の光学装置の断面図である。
【図8】この発明において、中間レンズアレイ板の有無
による光量についての説明図である。
【図9】この発明の光学装置を用いたカラー画像読取り
装置の断面図である。
【図10】この発明の光学装置の第5実施例の断面図で
ある。
【図11】この発明において、正立拡大像を形成する光
学装置の斜視図である。
【図12】図11に示した光学装置の断面図である。
【図13】従来のマイクロレンズアレイを用いた光学装
置の断面図である。
【符号の説明】
1 画像読取り装置 2 イメージセンサー 3 光学装置 11 第1レンズアレイ板 12 第2レンズアレイ板 13 レンズ開口遮光膜 14 レンズ開口遮光膜 15 遮光部材 16 遮光フード 17 中間レンズアレイ板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上田 知史 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 石川 芳朗 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 佐脇 一平 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 安部 文隆 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のレンズからなるレンズアレイを一
    方の表面に形成した2つのレンズ基板と、 前記2つのレンズ基板の間に配置され、一方のレンズ基
    板の各レンズからの射出光を他方のレンズ基板の対向す
    るレンズへ通過させるように、各レンズに対向する位置
    に透孔が形成され、その透孔の側壁部分が遮光性を有す
    る遮光部材とから構成され、前記2つのレンズ基板のレ
    ンズアレイが形成された表面が、互いに内側を向いて対
    向し、かつ前記遮光部材と密着していることを特徴とす
    る光学装置。
  2. 【請求項2】 前記レンズ基板のレンズアレイを形成し
    ている表面上の各レンズを除く領域に遮光性材料を配置
    したことを特徴とする請求項1記載の光学装置。
  3. 【請求項3】 前記レンズ基板のレンズアレイを形成し
    ていない表面上であって、前記レンズアレイが形成され
    た表面上の各レンズと対向する位置を除く領域の全部又
    は一部に、遮光性材料を配置したことを特徴とする請求
    項1または2記載の光学装置。
  4. 【請求項4】 前記レンズ基板の一方の表面に形成した
    レンズアレイが、複数の列からなり、前記レンズ基板の
    レンズアレイを形成していない他方の表面上であって前
    記レンズアレイと対向する位置に、レンズアレイの各列
    ごとに異なる色分離フィルタを配置して各色素ごとの正
    立像を形成させることを特徴とする請求項1,2または
    3記載の光学装置。
  5. 【請求項5】 前記遮光部材が、複数の薄板状材料を積
    層して形成されたことを特徴とする請求項1から4のい
    ずれかに記載した光学装置。
  6. 【請求項6】 前記遮光部材の透孔の側壁部分が、結像
    に寄与しない迷光の出射を減少させるような形状である
    ことを特徴とする請求項1から5に記載した光学装置。
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