JPH1130711A - 回折光学素子及びその製造方法及び光学機器 - Google Patents

回折光学素子及びその製造方法及び光学機器

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JPH1130711A
JPH1130711A JP20236897A JP20236897A JPH1130711A JP H1130711 A JPH1130711 A JP H1130711A JP 20236897 A JP20236897 A JP 20236897A JP 20236897 A JP20236897 A JP 20236897A JP H1130711 A JPH1130711 A JP H1130711A
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optical element
coating material
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Masaaki Nakabayashi
正明 中林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 異方性ドライエッチングにより多層構造を有
する高精度の回折光学素子を低コストで量産する。 【解決手段】 2層構造の回折光学素子では、光学的特
性から材料を選択し、第1層と第2層の回折格子それぞ
れの格子構造が所望の形状を得られるよう設計した型を
用いて、加工したい材料の所定の位置に有機性被膜材料
を成形し、異方性ドライエッチングを施して所望の形状
に作成して第1層の回折格子11とし、分散の大きいT
iO2 などを蒸着又はスパッタ技術で成膜し、そのTi
2 膜上に有機性被膜材料を型で成形し、異方性ドライ
エッチングでTiO2 を所望の形状に加工して第2層の
回折格子12とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、使用波長領域の光
束が特定次数に集中する格子構造を有する回折光学素子
及びその製造方法及び光学機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、光学系の色収差は、分散の異なる
硝材から成る光学素子を組み合わせることによって補正
されており、屈折型光学系ではなく回折型光学系を用い
ることが、SPIE Vol.1354(Internationa
l Lens Design Conference1990)の第24〜37巻
に開示されている。
【0003】分光特性を有する光学系に回折面を付加す
る場合には、使用する波長領域における回折効率を高く
保つことが重要である。しかし、設計次数以外の次数の
光は、次数が離れるに伴い回折角が大きくなり、焦点距
離の差が増大するためにデフォーカスとして現われ、特
に高輝度の光源が存在する場合には光源回りにサイドロ
ーブが見られることがある。
【0004】このために、2層構造の回折光学素子を使
用することによって、色収差補正の効果がある光学系に
おいては、使用波長の領域内で設計次数近傍の回折効率
を大幅に低減することができ、画質及び情報にかなりの
品質向上が期待できる。
【0005】このような2層又はそれ以上の多層構造を
有する回折光学素子を製造するためには、微細加工技術
の代表的なものとして従来から半導体製造工程であるフ
ォトリソグラフィ技術が知られている。これは、フォト
レジストと呼ばれる感光性の樹脂を保護膜として、微細
なパターニングを行ってエッチング加工し、現像された
フォトレジストのパターンを基板に転写する技術であ
る。
【0006】図15は従来のフォトリソグラフィ技術に
より、8段構造の階段状格子を製造する手順を示し、工
程(a) においては基板1にスピンナによりフォトレジス
ト2を塗布してパターン露光を行い、工程(b) で現像、
リンス、ポストベークを行い、工程(c) で基板1をエッ
チングしその後に洗浄、剥離する。続いて、工程(d)で
スピンナにより基板1にフォトレジスト2を塗布しパタ
ーン露光を行い、工程(e) 、(f) で現像、リンス、ポス
トベークを行い、以後工程(g) 〜(i) を繰り返して、
(j) に示すような8段構造の回折光学素子が形成され
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述の従
来例においては、所望の光学的性能を有する2層構造の
回折光学素子を作成するための、フォトリソグラフィ技
術による半導体製造工程は相当に複雑であり、この工程
を多数回繰り返すことによって大幅に製造コストが掛か
り、通常のカメラ等の機器用の素子として普及させるた
めには困難さが伴う。
【0008】また、通常の平面構造を転写する露光方式
のリソグラフィ工程では、1回の工程で所望の回折光学
素子の形成条件である立体形状の高さを所望の分布で制
御できないという問題があり、更に異なる高さ(厚み)
を設定する場合には、所望の格子構造を完成するために
フォトリソグラフィの工程を複数回繰り返す必要があ
る。また、このような回折光学素子では2層目として上
側に形成する回折格子についても、1層目の下側の回折
格子の高さ(厚み)が均一でないために、多数回の工程
を実行しなければならないという問題がある。
【0009】本発明の目的は、上述の問題点を解消し、
異方性ドライエッチングにより高精度の光学性能を有す
る多層構造の回折光学素子を提供することにある。
【0010】本発明の他の目的は、工程を短縮して低コ
ストで量産可能な回折光学素子の製造方法を提供するこ
とにある。
【0011】本発明の発明の目的は、前述の回折光学素
子を使用し光学性能が良好な光学機器を提供することに
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係る回折光学素子は、複数層構造の回折格子
を加工するに適した形状の型を用いて材料上に有機性被
膜材料から成る所望の立体形状を成形し、異方性ドライ
エッチングにより前記材料に前記有機性被膜材料の立体
形状を転写する工程を、成膜過程を挟んで複数回行うこ
とによって形成することを特徴とする。
【0013】本発明に係る回折光学素子の製造方法は、
複数層構造の回折格子を加工するに適した形状の型を用
いて材料上に有機性被膜材料から成る所望の立体形状を
成形し、異方性ドライエッチングにより前記材料に前記
有機性被膜材料の立体形状を転写する工程を、成膜過程
を挟んで複数回行うことを特徴とする。
【0014】本発明に係る光学機器は、複数層構造の回
折格子加工するに適した形状の型を用いて材料上に有機
性被膜材料から成る所望の立体形状を成形し、異方性ド
ライエッチングにより前記材料に前記有機性被膜材料の
立体形状を転写する工程を成膜過程を挟んで複数回行う
ことによって形成した回折光学素子を搭載したことを特
徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明を図1〜図14に図示の実
施例に基づいて詳細に説明する。複数層構造の回折光学
素子は、光学的設計上の最適条件から層数を決定し、材
料の環境耐久性から最外層の有機性被膜材料を決定す
る。なお、有機性被膜材料には、例えば半導体製造用の
ネガ型レジスト、光硬化型樹脂、光硬化型接着剤などが
ある。
【0016】例えば2層構造の回折光学素子では、第1
層と第2層の回折格子はTiO2 、ZnS、CeO2
Ta25 、HfO2 などの材料を使用し、その屈折率
や分散等の光学的特性から材料を選択し、スパッタ及び
蒸着などの方法で成膜する。その製造方法としては、そ
れぞれの格子構造が所望の形状を得られるように設計し
た型を使い、加工すべき材料の所定の位置に有機性被膜
材料を成形し、異方性ドライエッチングを施して所望の
形状を材料に作成し、分散の大きいTiO2 などを蒸着
又はスパッタ技術で成膜し、TiO2 膜上に有機性被膜
材料を型で成形し、異方性ドライエッチングでTiO2
を所望の形状に加工するという一連の工程を行う。
【0017】図1は8段構造の階段形状の回折光学素子
の断面図を示し、石英ガラスなどの透明材料から成る第
1層の回折格子11と、TiO2 などの高分散材料から
成る第2層の回折格子12から構成されている。即ち、
透明材料の石英ガラスを第1層としてスパッタリングに
より成膜し、TiO2 を第2層として図1に示すような
形状に形成されており、この複数層構造の製造方法はこ
の形状に限らず、他の形状についても応用可能である。
【0018】図2において、第1層の回折格子11に加
工する石英ガラスの基板13の表面に、シランカップリ
ング剤をスピンナで塗布した後に乾燥させる。このカッ
プリングは離型の際に石英ガラスの基板13と有機性被
膜材料14の密着性を良くし、かつ石英ガラスの型との
剥離性を向上して、成形した被膜材料14を基板13に
定着させる役割を有する。
【0019】石英ガラスの第1層の回折格子11を形成
するために、基板13上に予めエッチングレートが分か
っている有機性被膜材料14を、石英ガラスと被膜材料
14とのエッチングレートを考慮して、エッチング後の
所望の形状を基板13が有するように設計した石英ガラ
ス製の第1型15で成形した後に、紫外線を照射して硬
化させる。なお、この第1型15はフォトリソグラフィ
工程により製造され、例えば転写する型の形状が階段状
格子の場合は、複数回フォトリソグラフィ工程を繰り返
すことにより形成することができる。
【0020】図3に示すように第1型15を離型した後
に、図4に示すように異方性ドライエッチングにより有
機性被膜材料14と石英ガラスの基板13をイオンエッ
チングして、被膜材料14の厚みを所望のエッチングレ
ートで転写する。このときの被膜材料14の厚み設定
は、被膜材料14と回折格子11の石英ガラス材料との
エッチング速度によって決定される。
【0021】なお、エッチングは異方性の高いドライエ
ッチングを採用し、CF4 とCHF3 の混合ガスにより
RIE(Reactive Ion Etching)法で実施する。このと
き、有機性被膜材料14のエッチングレートを緩和させ
るためにCHF3 を混合し、エッチングレートは例えば
TiO2 に対して1〜10段階の範囲で調整することが
可能である。また、RIE法の他にECR法、RiBE
法などがあり、型の深さ量については被膜材料14と石
英ガラスとのエッチングレートを考慮して設計する。
【0022】次に、図5に示すような格子形状を有する
石英ガラスの回折格子11上に、図6に示すように例え
ばスパッタリングにより分散の大きいTiO2 薄膜16
を形成する。このときの成膜は、基板13面にできるだ
け垂直に蒸着粒子が入射するように、蒸着距離を大きく
とることが望ましい。特に、格子構造のアスペクト比
(縦/横比)が大きいものについては、壁面への成膜時
に深刻な形状乱れを生ずるために、クラスタイオンビー
ム法等の指向性の高い蒸着法が好適である。
【0023】なお、クラスタイオンビーム法とは、加熱
るつぼの噴射ノズルから噴射したクラスタイオンビーム
が一部イオン化され、このイオンが加速電圧によって基
板13へ射突して膜を生成する方法であり、膜成長の指
向性が比較的高い。
【0024】次に、例えば成膜されたTiO2 薄膜16
の上にチタネート系カップリング剤を塗布処理する。こ
れは、TiO2 薄膜16上に有機性被膜材料14を成形
した後の離型の際に、被膜材料14がTiO2 薄膜16
側に密着して残留することを目的とするものである。
【0025】図7において有機性被膜材料14をTiO
2 薄膜16と被膜材料14のエッチングレートを考慮し
てエッチングした後に、TiO2 薄膜16が所望の形状
を有するように設計した石英ガラス製の第2型17で、
TiO2 薄膜16上に紫外線を照射し成形する。
【0026】このとき、石英ガラスの回折格子11は段
差240nmとし、TiO2 の回折格子12は厚みでは
石英ガラスの回折格子11と左右が逆の格子となり、厚
みの段差は47nmの8段形状となっている。これは、
TiO2 の屈折率が波長530nm、400nm、65
0nmにおいて、それぞれ2.335、2.581、
2.282であることから、各波長で回折効率が最適と
なるように格子形状を定めている。
【0027】また、第2型17を石英ガラスの格子構造
に嵌合するようにしなければならないために、有機性被
膜材料14の厚みが格子高さより小さいと、アライメン
トの正確さと嵌合寸法の設定が難しく、第2型17及び
第1層の回折格子11を破損する可能性がある。従っ
て、被膜材料14とTiO2 薄膜16とのエッチングレ
ートの差が十分できるように、CHF3 を反応ガスに混
入して調整して図8のように成形する。
【0028】第1層の回折格子11と第2層用の型17
の嵌合は、有機性被膜材料14を格子間に閉じ込めるよ
うにするために、被膜材料14の逃げ道が小さくなり非
常に難しい。また、アライメントの精度によっては、互
いに接触することによって型が破損をする虞れがあるの
で、成形方法を最適化するように設定する必要がある。
【0029】また、実際に型により樹脂を成形する際に
は、粘性を有する樹脂を型内に閉じ込めることになるた
めに、通常では型と格子材料の間隔を無限に小さくする
ことはできない。原理的には、エッチングの速度差によ
って形状を転写する場合には、全体のエッチング時間が
長くなるだけであるが、エッチングによる有機性被膜材
料14の形状乱れを考慮すると、型と格子材料の間を極
力薄くすることが望ましい。
【0030】第2型17から離型した後に、図9におい
て異方性ドライエッチングで有機性被膜材料14とTi
2 薄膜16をエッチングすることにより、図10に示
すように有機性被膜材料14の厚みがエッチングレート
で転写される。
【0031】また、石英ガラスを第1層、真空蒸着で成
膜したCeO2 を第2層として8段構造の階段形状回折
光学素子を形成する場合には、石英ガラスの回折格子1
1は段差が228nmで、CeO2 は石英ガラスの格子
と左右が逆の格子となり、厚み差は44nmとなる。こ
こで、石英ガラス及びCeO2 の屈折率が波長530n
m、400nm、650nmにおいて、それぞれ1.4
61、1.470、1.1457及び2.268、2.
536、2.239であることから、各波長での回折効
率を最適となるように格子形状を決めている。製造方法
はTiO2 の場合と略同様であり、CeO2 はTiO2
よりも膜の硬度においては劣るが、安価なのでコスト的
な優位性がある。
【0032】また、型で成形する有機性被膜材料14と
してウレタン変性ポリアクリレート材料ではなく、エポ
キシ樹脂又はネガタイプの半導体用レジストなどを使用
することもできる。被膜材料14の種類により、エッチ
ングガスとしてCF4 にCHF3 以外に、H2 OやC2
4 などを混合することによりエッチング量を調節す
る。
【0033】また、フォトリソグラフィ工程により作成
した石英型の他に、ブランク材上のKNメッキ層を切削
加工して作成した型を使い、ブレーズ型の2層回折光学
素子を作成することもできる。このときの製造方法は石
英ガラスのエッチング型を使用した場合と同様である
が、金属型を使うために、有機性被膜材料14を硬化さ
せる紫外線などの照射は第1層の回折格子11側から行
うようにする。
【0034】また、第1層の回折格子11が平面以外の
複雑な形状を有する下地の場合には、マスクアライナな
どでアライメントを行って、第2層の有機性被膜材料1
4を成形する必要がある。このとき、被膜材料14の膜
厚を均一にすることが望ましく、除去できない膜厚むら
に対しては、被膜材料14と回折格子11に加工する材
料のエッチングレートを大きくすることにより、膜厚む
らの影響を縮小して転写するようにする。
【0035】図11は第2層加工時の有機性被膜材料1
4の平面化を示し、被膜材料14の上側表面を立体形状
ではなく平面状に形成する場合も、エッチングレートを
調整することにより達成することができる。この場合
は、既に加工された第1層の回折格子11の構造とエッ
チングレートを用いて、第2層の回折格子12を加工す
ることができるので、第2層用の成形型と成形時のアラ
イメントなどの工程を廃止することができ、平面状の板
で被膜材料14の上面を平面に成形するだけでよい。
【0036】このように、第2層の回折格子12を等し
い段差の階段形状に成膜する場合は、その形状を埋める
有機性被膜材料14の厚みも同様に均一段差形状を有す
るので、各段差において被膜材料14がエッチングによ
り消滅する時間が同じだけ差が生じ、そのときの差は第
2層がエッチングされる量として現れる。このような条
件を満たすための第2層の成膜膜厚及びエッチング条件
を設定することによって、第2層の被膜材料14の上側
を平面で成形することができ、型のアライメントなど品
質上に大きな影響を及ほず工程を廃止することができ
る。
【0037】例えば、混合のエッチングガスを使用し
て、エッチングレートが次の条件を満たすように設定す
る。 被膜材料の最大厚みD/被膜材料のエッチングレート=
第2層の成膜厚みd/第2層材料のエッチングレート
【0038】ここで、例えば石英ガラスとTiO2 の場
合は、被膜材料のエッチングレート/第2層材料のエッ
チングレートは約2μm/350nm=5.7となり、
このエッチングレートは混合ガスの調整することによっ
て実施可能である。なお、この手法は階段構造とブレー
ズ型の回折格子双方において応用が可能である。
【0039】図12は2層回折光学素子の平面図を示
し、1つの格子ピッチの境界のみを実線で表しており、
1つの格子ピッチ内の階段構造の境界線は省略してあ
る。
【0040】上述の方法により製造された2層回折光学
素子は、使用波長全域において設計次数の回折光の回折
効率を高くすることができるので、良好な光学性能を発
揮することができる。なお、鋸歯状断面を8レベルの階
段構造で近似したものを示しているが、8レベル以外の
近似、例えば4レベルや16レベルでも製造可能であ
る。
【0041】図13は2層回折光学素子を搭載したカメ
ラの正面図、図14は側面図を示している。カメラ本体
20、撮影光学系21及びファインダ光学系22を有
し、2層回折光学素子は撮影光学系21又はファインダ
光学系22中の任意の位置に設けることができる。この
ようにして、2層回折光学素子をカメラ等の光学機器の
光学系に用いることにより、光学機器の光学性能を向上
させることができる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る回折光
学素子は、使用波長領域の光束が特定次数に集中する高
精度の多層の回折格子とすることができる。
【0043】本発明に係る回折光学素子の製造方法は、
低コストかつ高量産性を確得し大幅に工程を短縮するこ
とができる。
【0044】また、本発明に係る光学機器は、高精度の
多層回折光学素子を使用することにより光学性能を向上
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】回折光学素子の側面図である。
【図2】有機性被膜材料の成形の側面図である。
【図3】有機性被膜材料の成形離型後の側面図である。
【図4】RIEによる転写過程の側面図である。
【図5】RIEによる転写終了状態の側面図である。
【図6】TiO2 薄膜の成膜の側面図である。
【図7】有機性被膜材料の成形の側面図である。
【図8】離型後の側面図である。
【図9】RIEによる転写過程の側面図である。
【図10】RIEによる転写完了後の側面図である。
【図11】第2層加工での有機性被膜材料の平面化の側
面図である。
【図12】回折光学素子の平面図である。
【図13】回折光学素子を配置したカメラの正面図であ
る。
【図14】側面図である。
【図15】従来例の8段バイナリ格子形状の製造工程の
説明図である。
【符号の説明】
11 第1層の回折格子 12 第2層の回折格子 13 石英ガラス基板 14 有機性被膜材料 15、17 成形型 16 TiO2 薄膜 20 カメラ本体 21 撮影光学系 22 ファインダ光学系

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数層構造の回折格子を加工するに適し
    た形状を有する型を用いて材料上に有機性被膜材料から
    成る所望の立体形状を成形し、異方性ドライエッチング
    により前記材料に前記有機性被膜材料の立体形状を転写
    する工程を、成膜過程を挟んで複数回行うことによって
    形成することを特徴とする回折光学素子。
  2. 【請求項2】 異なる材料の2層構造の回折格子から成
    る請求項1に記載の回折光学素子。
  3. 【請求項3】 ブレ−ズ型又は階段形状の格子形状を有
    する請求項1に記載の回折光学素子。
  4. 【請求項4】 第2層の回折格子は膜厚が均一な有機性
    被膜材料とし、第1の回折格子の上側表面にのみ成膜す
    る請求項1に記載の回折素子。
  5. 【請求項5】 前記回折格子の材料としてTiO2 、Z
    nS、CeO2 、Ta25 、HfO2 の何れか1つを
    使用する請求項2に記載の回折光学素子。
  6. 【請求項6】 複数層構造の回折格子を加工するに適し
    た形状の型を用いて材料上に有機性被膜材料から成る所
    望の立体形状を成形し、異方性ドライエッチングにより
    前記材料に前記有機性被膜材料の立体形状を転写する工
    程を、成膜過程を挟んで複数回行うことを特徴とする回
    折光学素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 第2層の回折格子は薄膜成膜加工により
    形成する請求項6に記載の回折光学素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 蒸着方法として、指向性蒸着法であるク
    ラスタイオンビーム蒸着を使用する請求項6に記載の回
    折光学素子の製造方法。
  9. 【請求項9】 平面以外の複雑な形状を有する下地の上
    に前記有機性被膜材料を成形して、前記下地の形状を加
    工する請求項6に記載の回折光学素子の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記第2層の回折格子を加工する際に
    前記有機性被膜材料を成形するための型は、第1層の回
    折格子を加工する際の前記有機性被膜材料を成形する型
    に対して格子を逆向きとし、前記第1層の回折格子と前
    記第2層の型が互いに嵌合しないようにする請求項7に
    記載の回折光学素子の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記有機性被膜材料と前記第2層の回
    折格子に加工するTiO2 材料のエッチングレートは、
    CF4 とCHF3 の混合反応ガスの混合比を調整するこ
    とによって決める請求項10に記載の回折光学素子の製
    造方法。
  12. 【請求項12】 前記エッチングレートの調節によって
    前記有機性被膜材料の上側表面を立体形状ではなく平面
    形状に成形する請求項11に記載の回折光学素子の製造
    方法。
  13. 【請求項13】 複数層構造の回折格子を加工するに適
    した形状の型を用いて材料上に有機性被膜材料から成る
    所望の立体形状を成形し、異方性ドライエッチングによ
    り前記材料に前記有機性被膜材料の立体形状を転写する
    工程を成膜過程を挟んで複数回行うことによって形成し
    た回折光学素子を搭載したことを特徴とする光学機器。
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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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