JP6390358B2 - 内視鏡用鋏 - Google Patents

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本発明は、内視鏡用鋏に関する。
従来から、体腔内の病変部位等を切除し、または生体組織を切開するなどの処置を実施するための医療用器具として、内視鏡とともに用いられ操作ワイヤ(操作線)の先端部に鋏が配置された内視鏡用鋏が知られる。
たとえば、特許文献1には、回動軸により互い軸支されて開放状態と閉鎖状態とに回動変位する一対の鋏片を備え、操作ワイヤの進退操作により上記鋏片が開放状態と閉鎖状態とに変位する内視鏡用鋏(以下、「従来技術1」ともいう)が開示されている。
従来技術1は、一対の鋏片における一方の鋏片の周面に突出する突条のストッパーが一体的に設けられており、一対の鋏片の開放状態および閉鎖状態において、上記ストッパーが他方の鋏片に係合する。これによって、他方の鋏片は、開き方向の相対移動が規制されるとともに閉じ方向の相対移動が規制される。
即ち、ストッパーを有する従来技術1によれば、図7に示すように、鋏の先端同士の間隔が開き過ぎ、または図8に示すように、当該先端同士が交差して先端が外側に突出するといった、鋏特有の不具合が改善される。
国際公開第2011/043340号パンフレット
しかし、従来技術1には、以下の問題があった。即ち、従来技術1のような内視鏡用鋏における鋏片は、刃渡りが1cm前後であって、幅寸法は数mm程度である。このような小さい歯の周面に突出する突状のストッパーを一体的に設けることは、容易な作業ではない。
たとえば金属製の鋏片を鋳造する際に、同時にストッパーを当該鋏片の周面に一体形成することは可能ではあるが、鋳造の精度を鑑みれば、一定の割合で微小な突状体であるストッパーの形成位置がずれる可能性が高い。ストッパーの形成位置がずれると、開放状態における一対の鋏片の所望の最大開き角度が実現できないという問題がある。
換言すると、従来技術1は、製造工程上、一定の割合で所望の最大開き角度が実現できない不良品が発生する虞があり生産性が悪い。
また、体腔における内視鏡用鋏の使用予定部位によって、一対の鋏片の所望の最大開き角度の大きさは変わり得る。最大開き角度の設計変更の要求を従来技術1において満たすためには、所望される最大開き角度ごとに、ストッパーの形成位置が変更された鋏片を製造しなければならなかった。そのため鋏片の部品種類数が多くなるという製造管理上の問題があった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものである。即ち、本発明は、一対の鋏片の最大開き角度を規制するストッパーを有しながらも生産性に優れ、かつ、最大開き角度を設計変更した場合にも、鋏片の部品種類数を増やすことなく対応可能な内視鏡用鋏を提供するものである。
本発明の内視鏡用鋏は、体内に挿入される可撓管と、上記可撓管に挿通された操作線と、上記操作線の先端部に配置され回動軸により互いに開閉可能に軸支された一対の鋏片を備える処置部と、上記可撓管の基端部に付設され上記操作線を操作して上記一対の鋏片を開閉する操作部と、を有し、上記一対の鋏片を構成する一方の鋏片は、他方の鋏片に係合することにより上記一対の鋏片の最大開き角度を規制する係合部および上記係合部を上記一方の鋏片に固定する支持部を備えるストッパーを有しており、上記ストッパーが、上記一方の鋏片の厚み方向に穿設された孔に上記支持部が挿入され上記一方の鋏片に対して固定されていることを特徴とする。
本発明の内視鏡用鋏によれば、予めストッパーと鋏片とを別体で準備した上、一方の鋏片に設けられた孔にストッパーの支持部を挿入して、当該ストッパーを一方の鋏片に装着することができる。そのため、従来に比べ、ストッパーを備える内視鏡用鋏片の生産性を向上させることができるとともに、鋏片自体の部品種類数を増やすことなく、一対の鋏片の最大開き角度の変更に対応することができる。
本発明の第一実施形態にかかる内視鏡用鋏の全体側面図である。 図1に示す内視鏡用鋏の閉鎖状態における先端部の縦断面図である。 図1に示す内視鏡用鋏の開放状態における先端部の縦断面図である。 (a)はストッパーが装着される前の一方の鋏片の縦断面概略図であり、(b)は一方の鋏片の縦断面概略図であり、(c)は第一実施形態の変形例における一方の鋏片の縦断面概略図である。 第二実施態様の内視鏡用鋏の閉鎖状態における先端部を説明する説明図である。 第二実施態様の内視鏡用鋏の開放状態における先端部を説明する説明図である。 開放状態である従来技術の内視鏡用鋏の先端部側面図である。 閉鎖状態である従来技術の内視鏡用鋏の先端部側面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明は適宜に省略する。
本発明の内視鏡用鋏の各種の構成要素は、個々に独立した存在である必要はなく、複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、1つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等を許容する。
本発明に関し先端とは、本発明の内視鏡用鋏を内視鏡の鉗子孔に挿入する際の挿入先端を意味し、基端とは、上記先端とは反対側の端部、即ち、操作者側の端部を意味する。
また本発明に関し、特段の断りなく鋏片の端縁という場合には、一対の鋏片が互いに向き合う側の端縁(エッジ)を意味する。
本明細書において、縦断面とは、操作線の延在方向に平行し、一対の鋏片を軸支する回動軸の両端の中間部を切断してなる切断面を意味する。
<第一実施形態>
以下に、本発明の第一実施形態にかかる内視鏡用鋏100について図1から図4を用いて説明する。また比較のために従来技術である内視鏡用鋏を図7、図8に示す。
図1は、本発明の第一実施形態にかかる内視鏡用鋏100の全体側面図である。
図2は、図1に示す内視鏡用鋏100の閉鎖状態における先端部の縦断面図である。
図3は、図1に示す内視鏡用鋏100の開放状態における先端部の縦断面図である。
図4(a)は、ストッパー(第一ストッパー15)が装着される前の一方の鋏片12の縦断面概略図であり、図4(b)は一方の鋏片12の縦断面概略図であり、図4(c)は第一実施形態の変形例における一方の鋏片12の縦断面概略図である。
図7は、開放状態である従来技術の内視鏡用鋏900の先端部側面図である。
図8は、閉鎖状態である従来技術の内視鏡用鋏900の先端部側面図である。
尚、図2および図3では支持部15b、16bを挿入するための孔19を図示省略している。孔については図4を適宜参照することができる。
はじめに、本実施形態の内視鏡用鋏100の概要について説明する。
内視鏡用鋏100は、体内に挿入される可撓管(シース40)と、可撓管(シース40)に挿通された操作線30と、操作線30の先端部に配置され回動軸29により互いに開閉可能に軸支された一対の鋏片12、22を備える処置部10を有している。可撓管(シース40)の基端部には、操作線30を操作して一対の鋏片12、22を開閉する操作部50が付設されている。
一対の鋏片12、22を構成する一方の鋏片12は、ストッパー(第一ストッパー15、第二ストッパー16)を有している。ストッパー(第一ストッパー15、第二ストッパー16)は、他方の鋏片22に係合することにより一対の鋏片12、22の最大開き角度を規制する係合部15a、16a、および係合部15a、16aを一方の鋏片12に固定する支持部15b、16bを備える。
内視鏡用鋏100は、ストッパー(第一ストッパー15、第二ストッパー16)が、一方の鋏片12の厚み方向に穿設された孔19(図4(a)、(b)参照)に支持部15b、16bが挿入され一方の鋏片12に対して固定されている。
内視鏡用鋏100は、係合部15aと支持部15bとを備える第一ストッパー15、および係合部16aと支持部16bとを備える第二ストッパー16を有している。係合部15a、16aは、一方の鋏片12に設けられた孔19(図4(a)、(b)参照)に支持部15b、16bがそれぞれ挿入されて固定されている。かかる構成により、鋏片の周面に対して突状のストッパーが一体的に設けられた従来技術1と比して、内視鏡用鋏100は、生産性に優れる。
即ち、内視鏡用鋏100において、第一ストッパー15および第二ストッパー16は、それぞれ、一方の鋏片12とは別体に形成することができる。そのため、第一ストッパー15および第二ストッパー16の寸法制御は、製造工程において精密に管理され得る。
また従来技術1のごとく鋏片に微細な突状のストッパーを直接に固着形成する場合の当該ストッパーの位置精度の制御に比べて、一方の鋏片12の所定の箇所において厚み方向に孔19を穿設する際の位置精度の制御は容易である。
したがって内視鏡用鋏100の構成は、良好に寸法制御された第一ストッパー15および第二ストッパー16を用い、位置精度が高い孔19に支持部15b、16bをそれぞれ挿入して係合部15a、16aを固定することにより、ストッパー付きの内視鏡用鋏100を製造することを可能とする。これにより内視鏡用鋏100では、一方の鋏片12において係合部15aまたは係合部16aの配置位置が所定位置からずれた不良品の発生率を低くすることができる。
また内視鏡用鋏100は、一方の鋏片12に形成される孔19の位置を変更し、または係合部15aもしくは係合部16aの形状を変更することで、一方の鋏片12における係合部15aもしくは係合部16aと他方の鋏片22との係合位置を変更することができる。これにより内視鏡用鋏100は、一方の鋏片12自体の部品種類数を増やすことなく、一対の鋏片12、22の最大開き角度の変更に対応することができる。一対の鋏片12、22の所望の最大開き角度は、内視鏡用鋏100が用いられる体腔の箇所や、処置内容によって異なり得る。そのため、最大開き角度が異なる複数種類の内視鏡用鋏100の提供が望まれるところ、内視鏡用鋏100は、一方の鋏片12自体の部品種類数を増やすことなく、製造管理上、有利に上記要望に対応することができる。
尚、本実施形態では、具体的には、2つのストッパー(第一ストッパー15、第二ストッパー16)を備え、また一方の鋏片12に、各ストッパーに設けられた支持部の数(具体的には2つ)だけ孔19が設けられた態様を例に説明する。しかし、本発明の内視鏡用鋏は、1つ、または3つ以上のストッパーが装着された一方の鋏片を備える態様を広く包含する。一方の鋏片に設けられる孔の数は、特に限定されず、装着されるストッパーに対応して適宜変更することができる。
次に、本実施形態の内視鏡用鋏100について詳細に説明する。
内視鏡用鋏100は、内視鏡の鉗子孔(図示せず)に挿入して用いられ、生体組織(図示せず)を剪断して切開する器具である。内視鏡用鋏100は、一対の鋏片12、22と、操作線30と、を備えている。一対の鋏片12、22には、互いに開閉可能に軸支され生体組織を剪断する刃部13、23をそれぞれ有している。一対の鋏片12、22を備える処置部10が、内視鏡用鋏100の先端部に設けられている。処置部10は操作線30により開閉駆動される。操作線30は、たとえば、ステンレス鋼などの導電性の金属材料で作成されている。たとえば操作線30として導電性のワイヤを用いることができる。操作線30は、鋏片12、22の基端部に駆動力を付与して、鋏片12、22の先端部を開閉操作する部材である。
薄板状の鋏片12、22は、互いに重ね合わされ回動軸29によって開閉可能に軸支されている。操作線30により、一対の鋏片12、22のそれぞれに設けられた刃部13、23の距離を増大する方向に操作して、鋏片12、22を開き方向に回動させることによって、一対の鋏片12、22が開放状態となる。操作部50の操作により一対の鋏片12、22の距離が最大となった状態において示される、鋏片12、22の刃部13、23を有する側の端縁により成す角度が、最大開き角度である。一方、操作部50の操作により、一対の鋏片12、22のそれぞれに設けられた刃部13、23の距離を減少する方向に操作して、鋏片12、22を閉じ方向に回動させることによって、一対の鋏片12、22が閉鎖状態となる。
図3に示すように、内視鏡用鋏100は、一対の鋏片12、22を開き方向に回動させることで、所定の開き角度で一方の鋏片12に設けられた第一ストッパー15および第二ストッパー16に他方の鋏片22の端縁が係合する。これによって他方の鋏片22は、さらに相対的に開き方向に回動することが規制され、一対の鋏片12、22の端縁において最大開き角度が示される。換言すると、内視鏡用鋏100は、第一ストッパー15および第二ストッパー16と、他方の鋏片22の端縁と、が互いに係合する位置を調整することによって、一対の鋏片12、22の最大開き角度を調整することができる。
これにより内視鏡用鋏100は、図7に示すストッパーを有しない内視鏡用鋏900における一対の鋏片212、222の最大開き角度が所望の角度以上になることを防止することができる。
図2に示すとおり、内視鏡用鋏100は、一対の鋏片12、22が閉鎖状態で、係合部15a、16aが他方の鋏片22に係合し、他方の鋏片22が閉じ方向に相対的に回動することを規制する。これにより、一対の鋏片12、22の所望の閉鎖状態を規定することができる。たとえば、図8に示すストッパーを有しない内視鏡用鋏900のように、
一対の鋏片212、222が閉じ方向に回動しすぎて互いの先端が交差して外側に突出した状態となることが防止される。
本実施形態における一対の鋏片12、22は、中間部で互いに重ね合わされた領域で回動軸29に軸支されている。図4に示すように係合部15aは、一方の鋏片12の内向きの側面120から、対向する他方の鋏片22の側に向かって突出している。図4において図示省略する係合部16aも、同様に、一方の鋏片12の内向きの側面120から、対向する他方の鋏片22の側に向かって突出している。内視鏡用鋏100は、操作部50の操作により開き方向に所定の角度だけ相対的に回動した他方の鋏片22の端縁が、係合部15a、16aに係合している。ここで内向きの側面120とは、薄板状の鋏片12の一方の側面であって、中間部で重ね合わされた他方の鋏片22に対向する側の側面を意味する。尚、本明細書において内向きの側面120とは反対側の側面を外向きの側面122という場合がある。
より具体的には、相対的に開き方向に回動する他方の鋏片22の端縁が係合部15a、16aに当接し、これによって他方の鋏片22が、さらに開き方向に相対的に回動することが困難となり、一対の鋏片12、22の最大開き角度が所定角度で規制される。
中間部で互いに重ね合わされた領域で回動軸29に軸支された一対の鋏片12、22は、図2に示すとおり、閉鎖状態で、他方の鋏片22の端縁が、一方の鋏片12の内向きの側面120から対向する他方の鋏片22の側に向かって突出した係合部15aに係合している。
より具体的には、閉鎖状態の一対の鋏片12、22において、他方の鋏片22の端縁が係合部15aに当接し、これによって、他方の鋏片22が、さらに閉じ方向に相対的に回動することが困難となっている。
図4を用い、係合部15aを例に、孔19と第一ストッパーの詳細を説明する。
本実施形態における係合部15aは、図4に示すとおり、一方の鋏片12の内向きの側面120から突出している。一方の鋏片12は、内向きの側面120において開口するとともに、これと対向する側面である外向きの側面122に向かって厚み方向に延在する孔19が形成されている。図4(a)から(c)に示す孔19は、内向きの側面120から外向きの側面122に亘って厚み方向に一方の鋏片12を貫通している。図示省略する孔19の変形例としては、孔19は内向きの側面120において開口するとともに、上記厚み方向の任意の位置で閉鎖された有底であってもよい。
第一ストッパー15は、支持部15bが孔19に挿入されることにより一方の鋏片12に対して立設されている。
第一ストッパー15は、たとえば図4(b)に示すとおり、支持部15bの一方の端部に、支持部15bの径よりも大きい径の係合部15aが設けられた有頭ピンである。かかる態様では、孔19の径と略同等の径を有する支持部15bが、孔19に挿入されると所定の位置で係合部15aの裏面が孔19の開口周りの面(内向きの側面120)に当接する。これにより、挿入時の挿込み深さを特段制御することなく、係合部15aが所定の高さとなるよう、第一ストッパー15を一方の鋏片12に装着することができる。
また別の態様として、第一ストッパー15は、図4(c)に示すとおり、支持部15bと係合部15aの径とが略同等である同径の柱状ピンである。柱状ピンは製造が容易であって寸法安定性に優れるため、内視鏡用鋏100の生産性をより向上させ得る。上記柱状ピンの形状は特に限定されず、角柱または円柱などであってよい。また、孔19に挿入される部分(即ち支持部15b)は円柱であり、孔19から露出する部分(即ち係合部15a)は角柱であるなど、柱状ピンの断面形状は任意の位置で異なっていてもよい。
第一ストッパー15は、係合部15aの表面とは反対側の面である端面15cを、図4(b)に示すように孔19の途中に配置することができる。これにより、外向きの側面122から端面15cに向かって接着剤などを注入することにより、第一ストッパー15を一方の鋏片12に確実に固着させることができる。もちろん、図4(b)の態様において、端面15c側から溶接手段により第一ストッパー15を一方の鋏片12に溶接して固着してもよい。
また別の態様として、第一ストッパー15は、端面15cを、図4(c)に示すように外向きの側面122と略同一面となるよう配置することができる。これにより、柱状ピンである支持部15bの挿入深さを実質的に規制することができる。
支持部15bが孔19に挿入されることで一方の鋏片12に装着された第一ストッパー15は、接着剤による接着またはレーザー溶接などの任意の手段で一方の鋏片12に対し確実に固着することができる。
第一ストッパー15を一方の鋏片12に固着させる1つの好ましい態様としては、まず支持部15bを端面15c側から孔19に圧入し、次いで、端面15c側から、レーザーなどの任意の手段を用いて端面15cの周囲を第一ストッパー15に対し溶接するとよい。
これにより、図4(c)に示すように、支持部15bの端面15cと一方の鋏片12の一部とに亘る溶接部110が設けられる。
より具体的には、たとえば内視鏡用鋏100は、孔19が、一方の鋏片12の他方の鋏片12に対向する内向きの側面120から、内向きの側面120とは反対側の側面である外向きの側面122まで貫通している。支持部15bの端面15cは、外向きの側面122と略同一面となるよう配置され、溶接部110が支持部15bの端面15cと外向きの側面122とに亘って設けられている。
溶接部110を外向きの側面122の側に設けることによって、一対の鋏片12、22の回動動作を阻害することなく、かつ、係合部15aの形状を実質的に変化させる虞なく、第一ストッパー15を一方の鋏片12に固着することができる。
特に端面15cを外向きの側面122に対し略面一として溶接することによって、溶接不良の発生を防止することができる。
第一ストッパー15における係合部15aは、円柱状である。そのため、第一ストッパー15は、一方の鋏片12に装着される際に方向規制を受けず装着容易であるとともに、取付位置のずれにより、所定の最大開き角度がずれることがない。
尚、上述にて図4を用いて第一ストッパー15に関し説明する事項は、適宜、第二ストッパー16にも参照される。第一ストッパー15および第二ストッパー16は、同形状であってもよいし、異なる形状であってもよい。ストッパーの部品種類を少なくするという観点からは、図2、図3に示すように、第一ストッパー15および第二ストッパー16は、同形状であることが好ましい。
本実施形態において、一方の鋏片12には複数のストッパー(第一ストッパー15、第二ストッパー16)が設けられている。本実施形態では、操作部50の操作により開き方向に所定の角度だけ相対的に回動した他方の鋏片22が、複数のストッパーのうちの2つ以上のストッパー(第一ストッパー15、第二ストッパー16)に設けられた係合部15a、16aのいずれにも係合している。
本実施形態では、具体的には、図3に示すとおり、他方の鋏片22の端縁が、複数のストッパー(第一ストッパー15、第二ストッパー16)の全てにおいて、これらに設けられた係合部15a、16aのそれぞれに対し、同時に係合する態様を図示して説明している。
開き方向に相対的に回動する他方の鋏片22が、2以上のストッパー(第一ストッパー15、第二ストッパー16)のいずれにも係合することにより、ストッパーが受ける他方の鋏片22の当接圧が分散される。これにより一度の処置において、一対の鋏片12、22が操作部50の操作により繰り返し開閉した場合にも、開き方向に相対的に回動する他方の鋏片22を繰り返し受けとめるストッパーの消耗を防止することができる。
一方、本実施形態では、一対の鋏片12、22が閉鎖状態において、複数のストッパー(第一ストッパー15、第二ストッパー16)のうちのいずれかのストッパーにおける係合部(具体的には第一ストッパー15における係合部15a)が、他方の鋏片22に係合している。
上述する複数のストッパーにおいて、閉鎖状態で他方の鋏片22に係合するいずれかのストッパーは、開放状態では他方の鋏片22に係合しない態様、または開放状態でも他方の鋏片22に係合する態様のいずれであってもよい。
即ち、複数のストッパーは、操作部50の操作により開き方向に所定の角度だけ相対的に回動した他方の鋏片22(開放状態における鋏片22)、および一対の鋏片12、22が閉鎖状態における他方の鋏片22のいずれにも係合する共通ストッパーを含んでいてもよい。図2、図3に示す内視鏡用鋏100において、第一ストッパー15が上述する共通のストッパーである。
また図2、図3に示す内視鏡用鋏100は、複数のストッパー(第一ストッパー15、第二ストッパー16)のいずれもが、操作部50(図1参照)の操作により開き方向に所定の角度だけ相対的に回動した他方の鋏片22と係合している。
図2および図3に示すとおり、内視鏡用鋏100は、一対の鋏片12、22の開放状態および閉鎖状態のいずれにおいても他方の鋏片22に係合する共通ストッパーとなっている。加えて、残りのストッパー(第二ストッパー16)が、一対の鋏片12、22の開放状態でのみ他方の鋏片22に係合している。かかる構成は、限られた数(たとえば2つ)のストッパーで、より効果的に一対の鋏片の最大開き角度および所望の閉鎖状態を規制するという観点で好ましい。
内視鏡用鋏100において一対の鋏片12、22を閉止状態にする場合には、通常、操作線30を基端側に引くよう操作部50を操作し、一対の鋏片12、22に連結するリンク片17、27が互いに平行となる方向に動作させる(図2参照)。これに対し、一対の鋏片12、22を開放状態にする場合には、通常、操作線30を先端側に押し込むよう操作部50を操作し、リンク片17、27を外側方向に屈曲させるよう動作させる(図3参照)。上述の操作において、一般的に、一方の鋏片に設けられたストッパーと他方の鋏片とを係合させて所望の最大開き角度に規制するために要する力は、所定の閉鎖状態を維持するために要する力よりも大きい傾向にある。そのため開き方向に回動する他方の鋏片に係合するストッパーの数を、閉じ方向に回動する他方の鋏片に係合するストッパーの数より多くすることが有効である。
図示省略するが、本実施形態は、上述する複数のストッパーが、開放状態における他方の鋏片と係合するとともに、閉鎖状態における他方の鋏片とは係合しない開放状態専用ストッパー、および閉鎖状態における他方の鋏片と係合するとともに、開放状態における他方の鋏片とは係合しない閉鎖状態規専用ストッパーを含む態様であってもよい。このように複数のストッパーを、開放状態専用ストッパーと閉鎖状態専用ストッパーとに形成し分けることによって、最大角度を規制するためにより好ましい位置、および所望の閉鎖状態を維持するためにより好ましい位置にそれぞれ形成することができる。
図1に示すとおり、内視鏡用鋏100は、可撓性のシース40と、シース40の近位側に設けられた操作部50とを備えている。シース40は絶縁性の可撓管であり、その内部に操作線30が挿通されている。
操作部50は、操作線30が挿通された軸部58と、この軸部58の基端部に設けられた指掛リング54と、操作線30の基端が連結されて軸部58に対して進退移動するスライダ56と、を備えている。操作線30は軸部58に対して摺動可能に挿通されている。ユーザは、指掛リング54に例えば親指を挿入し、スライダ56を他の2本の指で軸部58の長手方向に沿って進退駆動する。これにより、操作線30は操作部50に対して前進または後退する。操作線30はシース40に対して進退可能に挿通されており、スライダ56の移動に連動して操作線30の先端部はシース40に対して前進または後退する。
図2および図3に示すように、操作線30の先端側には進退部26が一体に連結されている。進退部26には、2枚のリンク片17、27が回動可能に連結されている。さらに、リンク片17には一方の鋏片12が回動可能に連結され、リンク片27には他方の鋏片22が回動可能に連結されている。一方の鋏片12、他方の鋏片22およびリンク片17、27は、図2および図3に示す平面内で相対的に回動する。
図1から図3に示すように、シース40の先端には保持枠20が装着されている。保持枠20の基端部はシース40に挿入されて固定され、保持枠20の先端部はシース40より突出してリンク片17、27を収容している。一方の鋏片12と他方の鋏片22とを回動可能に連結する回動軸29は保持枠20に対して固定されている。
図2に示すように、操作線30および進退部26が基端側(図2の右方)に牽引されると、リンク片17、27および鋏片12、22は略直線状となり、処置部10は閉鎖状態となる。逆に、図3に示すように操作線30および進退部26が先端側(図3の左方)に押し出されると、保持枠20の内部でリンク片17、27が回動軸29に近づいて鋏片12、22を駆動し、処置部10は開放状態となる。
鋏片12、22は、回動軸29の近傍において回動面内方向に浅く屈曲する略L字状すなわち鎌形状をなしている。対になる鋏片12、22の形状は、対称形状でもよくまたは非対称形状でもよい。鋏片12、22およびリンク片17、27は、回動軸29を支点として処置部10を開閉駆動する四節リンク機構を構成している。そして操作線30は、進退部26およびリンク片17、27を介して鋏片12、22の基端部に駆動力を付与し、鋏片12、22の先端部を開閉操作する。
図2に示すとおり、第一ストッパー15および第二ストッパー16は、一方の鋏片12において回動軸29よりも先端側に配置されている。閉鎖状態では、第一ストッパー15が、他方の鋏片22の回動軸29よりも先端側で当接しており、これによって所望の閉鎖状態が維持されている。開放状態では、図3に示すとおり、第一ストッパー15および第二ストッパー16が、他方の鋏片22の回動軸29よりも基端側で当接しており、これによって一対の鋏片12、22の最大開き角度が規制されている。
共通のストッパーである第一ストッパー15は、側面の異なる箇所で、閉鎖状態および開放状態のそれぞれにおいて、他方の鋏片22に当接する。
本実施形態のシース40は、ステンレス線等の導電性ワイヤを密着巻回した作成されたコイル41である。シース40の外表面には絶縁性被覆42が密着して設けられている。回転操作部57(図1参照)には操作線30が摩擦的に接続されており、回転操作部57を軸部58のまわりに軸回転させることで、スライダ56に基端が固定された操作線30はシース40の内部で回転する。これにより、処置部10を所望の向きに指向させることができる。回転操作部57は接続端子52に対して回転可能に取り付けられており、接続端子52と高周波電源(図示せず)とを連結する電源ケーブル(図示せず)を下方に垂下させた状態で回転操作部57を軸部58の周りに回転操作することができる。なお、本実施形態に代えて、スライダ56を軸部58のまわりに軸回転可能に構成して、スライダ56に回転操作部57の機能を付与してもよい。すなわち、スライダ56を軸部58の長手方向に沿って進退駆動することで操作線30を進退させて処置部10を開閉操作し、またスライダ56を軸部58のまわりに軸回転させることで処置部10を回転させて所望の向きに指向させるように構成してもよい。
鋏片12、22には、互いに重ねあわされる各内面のうち対向する端縁に沿って刃部13、23が形成されている。本実施形態の刃部13、23は、鋏片12、22のうち回動軸29よりも先端側の一部領域に形成されている。刃部13、23は、生体組織(図示せず)を剪断して切開する部位である。具体的には、操作部50のスライダ56(図1参照)を牽引して、図2に示すように回動軸29を中心に鋏片12、22を回動させて先端部を閉じることで、刃部13、23同士の間に剪断力が発生する。
一対の鋏片12、22の少なくとも一方の先端部には、生体組織を把持する爪部14が、刃部13、23よりも閉じ方向に突出して形成されている。本実施形態にかかる内視鏡用鋏100は、図2、図3に示すとおり、鋏片22の先端部に刃部23よりも閉じ方向に突出して形成された爪部14を有している。
内視鏡用鋏100は、生体組織を剪断力により物理的に切開するのみならず、刃部13、23に高周波電圧を印加することにより、生体組織を焼灼して切開するよう構成することができる。
より具体的には、一対の鋏片12、22に導電性の刃部13、23を設けるとともに、刃部13、23を除いた周面の略全面を絶縁性とし、かつ、孔19より露出するストッパー(第一ストッパー15、第二ストッパー16)の周面を絶縁性として構成する。そして、導電性の刃部13、23に高周波電圧を印加するための接続端子52をさらに設けることによって、高周波を利用した内視鏡用鋏100を構成することができる。ここでストッパーの露出する周面とは、孔19より露出するストッパーの周面のことをいい、たとえば係合部15a、16aの周面を指す。
上述のとおり高周波を利用することにより、ストッパー(第一ストッパー15、第二ストッパー16)を備える内視鏡用鋏100を高周波治療に対応させることができ、生体組織を小さな力で切開でき、また切開された部位を同時に止血することができる。このとき接続端子52に印加された高周波電圧がストッパー(第一ストッパー15、第二ストッパー16)を通じて生体組織に不測に印加されることがない。これにより、焼灼される生体組織が、刃部13、23を除く鋏片12、22のみならず、ストッパー(第一ストッパー15、第二ストッパー16)に付着することも防止される。
ストッパー(第一ストッパー15、第二ストッパー16)における通電を実質的に回避するとともに、より良好な製造性を実現するという観点からは、ストッパー(第一ストッパー15、第二ストッパー16)の支持部15b、16bを導電性とすることが好ましい。支持部15b、16bは、絶縁性被膜を有しないことによって、孔19への良好な圧入性を担保し、かつ、孔19から露出する係合部15a、16aは、絶縁性被膜を有することによって通電を回避することができる。
ストッパー(第一ストッパー15、第二ストッパー16)は、鋏片12、22と同種または異種の金属材料で構成されるともに、所定の周面に絶縁性被膜を設ける等の絶縁性処理が施される。
または、ストッパー(第一ストッパー15、第二ストッパー16)は、セラミックス材料もしくは樹脂材料などの絶縁性材料で構成されてもよい。これによって、事後的にストッパー(第一ストッパー15、第二ストッパー16)の絶縁処理を行う必要がなくなる。また係合部15a、16aに繰り返し他方の鋏片22が係合して、係合部15a、16aにおける係合箇所の絶縁被膜が剥離するなどの虞がない。
たとえば、図1に示すとおり、内視鏡用鋏100は、高周波電圧(図示せず)に接続される端子である接続端子52をスライダ56に備える。高周波を利用して生体組織を切開可能とするために、処置部10を構成する鋏片12、22、リンク片17、27および進退部26は、いずれも導電性の金属材料で作成されている。また、上述のように操作線30もまた導電性の金属材料で作成されている。このため、接続端子52に印加された高周波電圧は鋏片12、22に負荷される。
図2および図3に示すように、鋏片12、22の表面には絶縁性被覆18、28が設けられている。便宜上、図2および図3では絶縁性被覆18、28を部分的に図示しているが、絶縁性被覆18、28は刃部13、23の線状の縁部を除き鋏片12、22の略全体に形成されている。刃部13、23は絶縁性被覆18、28から露出している。絶縁性被覆18、28は、たとえばフッ素樹脂などの絶縁性材料をコーティングして形成することができる。
絶縁性被覆18、28から露出する刃部13、23は線状の電極となる。鋏片12、22は、接続端子52より同位相の高周波電圧が印加されてモノポーラ型の高周波電極となる。
刃部13、23を導電性の電極とし、鋏片12、22におけるその他の領域に絶縁性被覆18、28を形成するにあたっては、以下のようにして行うことができる。すなわち、予め鋏片12、22の全体に絶縁性材料をそれぞれコーティングしておき、その後に刃部13、23にあたる線状の領域のコーティングを研磨や薬品によって剥離することができる。
保持枠20は、少なくとも外表面に絶縁性被膜が被覆形成された金属材料、またはセラミックス材料もしくは樹脂材料などの絶縁性材料で作成されている。すなわち、接続端子52に印加された高周波電圧が保持枠20を通じて生体組織に不測に印加されることがない。これにより、焼灼される生体組織が、刃部13、23を除く鋏片12、22のみならず、保持枠20に付着することも防止されている。
<第二実施形態>
次に、本発明の第二実施形態の内視鏡用鋏200について、図5および図6を用いて説明する。
図5は、内視鏡用鋏200の閉鎖状態における先端部を説明する説明図である。
図6は、内視鏡用鋏200の開放状態における先端部を説明する説明図である。
尚、図5および図6では支持部68を挿入するための孔19を図示省略している。孔については図4を適宜参照することができる。
本実施形態の内視鏡用鋏200は、一方の鋏片12に固定されたストッパー60の形状が、第一実施形態における内視鏡用鋏100の第一ストッパー15、第二ストッパー16の形状と異なる点で第一実施形態と相違する。
以下、第二実施形態の説明に関し、第一実施形態と重複する説明は適宜省略する。
内視鏡用鋏200は、ストッパー60を有している。ストッパー60は、係合部66と支持部68を有しており、支持部68が内視鏡用鋏200の一方の鋏片12に設けられた孔19(図示省略)に挿入されて、一方の鋏片12に固定されている。
係合部66の側面は、他方の鋏片22の所定箇所(第一係合エッジ63、第二係合エッジ65)に沿う係合辺(第一係合辺62、第二係合辺64)を有している。
図6に示すとおり、他方の鋏片22が、操作部50の操作により開き方向に所定の角度だけ相対的に回動することで、第一の所定箇所(第一係合エッジ63)と第一の係合辺(第一係合辺62)とが互いに沿って係合する。また図5に示すとおり、一対の鋏片12、22が閉鎖状態で、他方の鋏片22が、第二の所定箇所(第二係合エッジ65)と第二の係合辺(第二係合辺64)とが互いに沿って係合する。ここで、他方の鋏片22の端縁の所定箇所に沿う係合辺とは、係合部66の側面に含まれ、他方の鋏片22の端縁の所定箇所のラインに沿った所定の長さの線分を意味する。
具体的には、図5、図6に示す内視鏡用鋏200は、他方の鋏片22の端縁に設けられた所定箇所(第一係合エッジ63、第二係合エッジ65)と、係合部の係合辺(第一係合辺62、第二係合辺64)とが互いに沿って係合している。
本実施形態にかかる内視鏡用鋏200は、他方の鋏片22の端縁と、係合部66とが点接触ではなく、少なくとも線接触するため、係合の状態が安定する。また係合箇所が線接触となるため、係合箇所が点接触である場合に比べ、係合における当接圧を分散させることができ、繰り返し係合したときの係合部66の消耗を低減することができる。
本実施形態の変形例として、係合部66が第一係合辺62を含む第一係合面(図示省略)を有し、他方の鋏片22が、操作部50の操作により開き方向に所定の角度だけ相対的に回動することで、第一係合エッジ63と当該第一係合面とが互いに沿って係合してもよい。
同様に、係合部66が第二係合辺64を含む第二係合面(図示省略)を有し、一対の鋏片12、22が閉鎖状態で、第二係合エッジ65と当該第二係合面とが互いに沿って係合してもよい。
かかる変形例では、他方の鋏片22と係合部66とが面接触することによって互いに係合するため、係合の状態がより安定する。
以上に本発明の第一実施形態および第二実施形態を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される限りにおける種々の変形、改良等の態様も含む。
たとえば上記実施形態では、一方の鋏片に設けられたストッパーが、他方の鋏片の端縁に当接して係合する態様を示したが、本発明はこれに限定されない。その他の例としては、たとえば他方の鋏片に図示省略する突起部または段差部等の任意の係合構造が設けられ、当該係合構造と一方の鋏片に設けられたストッパーとが係合する態様を本発明は包含する。
また上記実施形態において、ストッパーが一方の鋏片12にのみ設けられた例を示したが、本発明は、鋏片12および鋏片22のいずれにもストッパーが設けられた態様を包含する。
また、第二実施形態では、開放状態および閉鎖状態のいずれにおいても一方の鋏片に設けられた係合部と他方の鋏片の端縁とが係合する態様を示した。しかし、本発明は、開放状態のみで、一方の鋏片に設けられた係合部(第一係合辺)と他方の鋏片の端縁(第一係合エッジ)とが係合する態様を包含する。
上記実施形態は、以下の技術思想を包含するものである。
(1)体内に挿入される可撓管と、
前記可撓管に挿通された操作線と、
前記操作線の先端部に配置され回動軸により互いに開閉可能に軸支された一対の鋏片を備える処置部と、
前記可撓管の基端部に付設され前記操作線を操作して前記一対の鋏片を開閉する操作部と、を有し、
前記一対の鋏片を構成する一方の鋏片は、他方の鋏片に係合することにより前記一対の鋏片の最大開き角度を規制する係合部および前記係合部を前記一方の鋏片に固定する支持部を備えるストッパーを有しており、
前記ストッパーが、前記一方の鋏片の厚み方向に穿設された孔に前記支持部が挿入され前記一方の鋏片に対して固定されていることを特徴とする内視鏡用鋏。
(2)前記一対の鋏片が閉鎖状態で、前記係合部が前記他方の鋏片に係合し、前記他方の鋏片が閉じ方向に相対的に回動することを規制する上記(1)に記載の内視鏡用鋏。
(3)前記一対の鋏片は、中間部で互いに重ね合わされた領域で前記回動軸に軸支されており、
前記係合部は、前記一方の鋏片の内向きの側面から、対向する前記他方の鋏片の側に向かって突出しており、
前記操作部の操作により開き方向に所定の角度だけ相対的に回動した前記他方の鋏片の端縁が、前記係合部に係合する上記(1)または(2)に記載の内視鏡用鋏。
(4)前記一対の鋏片が閉鎖状態で、前記他方の鋏片の端縁が、前記係合部に係合する上記(3)に記載の内視鏡用鋏。
(5)前記一方の鋏片には複数の前記ストッパーが設けられており、
前記操作部の操作により開き方向に所定の角度だけ相対的に回動した前記他方の鋏片が、前記複数の前記ストッパーのうちの2つ以上の前記ストッパーに設けられた前記係合部のいずれにも係合する上記(1)から(4)のいずれか一項に記載の内視鏡用鋏。
(6)前記一対の鋏片が閉鎖状態で、前記複数の前記ストッパーのうちのいずれかの前記ストッパーにおける前記係合部が、前記他方の鋏片に係合する上記(5)に記載の内視鏡用鋏。
(7)前記複数の前記ストッパーが、前記操作部の操作により開き方向に所定の角度だけ相対的に回動した前記他方の鋏片、および前記一対の鋏片が閉鎖状態における前記他方の鋏片のいずれにも係合する共通ストッパーを含む上記(6)に記載の内視鏡用鋏。
(8)前記複数の前記ストッパーのいずれもが、前記操作部の操作により開き方向に所定の角度だけ相対的に回動した前記他方の鋏片と係合する上記(5)から(7)のいずれか一項に記載の内視鏡用鋏。
(9)前記係合部の側面は、前記他方の鋏片の所定箇所に沿う係合辺を有し、
前記他方の鋏片が、前記操作部の操作により開き方向に所定の角度だけ相対的に回動することで、第一の前記所定箇所と第一の前記係合辺とが互いに沿って係合し、
前記一対の鋏片が閉鎖状態で、前記他方の鋏片が、第二の前記所定箇所と第二の前記係合辺とが互いに沿って係合する上記(1)から(8)のいずれか一項に記載の内視鏡用鋏。
(10)前記一対の鋏片は、導電性の刃部を備えるとともに前記刃部を除いた周面の略全面が絶縁性であり、かつ、前記孔より露出する前記ストッパーの周面が絶縁性であり、
前記刃部に高周波電圧を印加するための接続端子をさらに有している上記(1)から(9)のいずれか一項に記載の内視鏡用鋏。
(11)前記ストッパーの支持部が導電性である上記(10)に記載の内視鏡用鋏。
(12)前記支持部の端面と前記一方の鋏片の一部とに亘る溶接部が設けられている上記(1)から(11)のいずれか一項に記載の内視鏡用鋏。
(13)前記孔が、前記一方の鋏片の前記他方の鋏片に対向する内向きの側面から、前記内向きの側面とは反対側の側面である外向きの側面まで貫通しており、
前記支持部の前記端面は、前記外向きの側面と略同一面となるよう配置され、前記溶接部が前記支持部の前記端面と前記外向きの側面とに亘って設けられている上記(12)に記載の内視鏡用鋏。
10・・・処置部
12、22・・・鋏片
13、23・・・刃部
14・・・爪部
15・・・第一ストッパー
15a、16a・・・係合部
15b、16b・・・支持部
15c・・・端面
16・・・第二ストッパー
17、27・・・リンク片
18、28・・・絶縁性被覆
19・・・孔
20・・・保持枠
26・・・進退部
29・・・回動軸
30・・・操作線
40・・・シース
41・・・コイル
42・・・絶縁性被覆
50・・・操作部
52・・・接続端子
54・・・指掛リング
56・・・スライダ
57・・・回転操作部
58・・・軸部
60・・・ストッパー
62・・・第一係合辺
63・・・第一係合エッジ
64・・・第二係合辺
65・・・第二係合エッジ
66・・・係合部
68・・・支持部
100、200、900・・・内視鏡用鋏
110・・・溶接部
120・・・側面
122・・・側面
212、222・・・鋏片
n・・・モノポーラ型

Claims (13)

  1. 体内に挿入される可撓管と、
    前記可撓管に挿通された操作線と、
    前記操作線の先端部に配置され回動軸により互いに開閉可能に軸支された一対の鋏片を備える処置部と、
    前記可撓管の基端部に付設され前記操作線を操作して前記一対の鋏片を開閉する操作部と、を有し、
    前記一対の鋏片を構成する一方の鋏片は、他方の鋏片に係合することにより前記一対の鋏片の最大開き角度を規制する係合部および前記係合部を前記一方の鋏片に固定する支持部を備えるストッパーを有しており、
    前記ストッパーが、前記一方の鋏片の厚み方向に穿設された孔に前記支持部が挿入され前記一方の鋏片に対して固定されていることを特徴とする内視鏡用鋏。
  2. 前記一対の鋏片が閉鎖状態で、前記係合部が前記他方の鋏片に係合し、前記他方の鋏片が閉じ方向に相対的に回動することを規制する請求項1に記載の内視鏡用鋏。
  3. 前記一対の鋏片は、中間部で互いに重ね合わされた領域で前記回動軸に軸支されており、
    前記係合部は、前記一方の鋏片の内向きの側面から、対向する前記他方の鋏片の側に向かって突出しており、
    前記操作部の操作により開き方向に所定の角度だけ相対的に回動した前記他方の鋏片の端縁が、前記係合部に係合する請求項1または2に記載の内視鏡用鋏。
  4. 前記一対の鋏片が閉鎖状態で、前記他方の鋏片の端縁が、前記係合部に係合する請求項3に記載の内視鏡用鋏。
  5. 前記一方の鋏片には複数の前記ストッパーが設けられており、
    前記操作部の操作により開き方向に所定の角度だけ相対的に回動した前記他方の鋏片が、前記複数の前記ストッパーのうちの2つ以上の前記ストッパーに設けられた前記係合部のいずれにも係合する請求項1から4のいずれか一項に記載の内視鏡用鋏。
  6. 前記一対の鋏片が閉鎖状態で、前記複数の前記ストッパーのうちのいずれかの前記ストッパーにおける前記係合部が、前記他方の鋏片に係合する請求項5に記載の内視鏡用鋏。
  7. 前記複数の前記ストッパーが、前記操作部の操作により開き方向に所定の角度だけ相対的に回動した前記他方の鋏片、および前記一対の鋏片が閉鎖状態における前記他方の鋏片のいずれにも係合する共通ストッパーを含む請求項6に記載の内視鏡用鋏。
  8. 前記複数の前記ストッパーのいずれもが、前記操作部の操作により開き方向に所定の角度だけ相対的に回動した前記他方の鋏片と係合する請求項5から7のいずれか一項に記載の内視鏡用鋏。
  9. 前記係合部の側面は、前記他方の鋏片の所定箇所に沿う係合辺を有し、
    前記他方の鋏片が、前記操作部の操作により開き方向に所定の角度だけ相対的に回動することで、第一の前記所定箇所と第一の前記係合辺とが互いに沿って係合し、
    前記一対の鋏片が閉鎖状態で、前記他方の鋏片が、第二の前記所定箇所と第二の前記係合辺とが互いに沿って係合する請求項1から8のいずれか一項に記載の内視鏡用鋏。
  10. 前記一対の鋏片は、導電性の刃部を備えるとともに前記刃部を除いた周面の略全面が絶縁性であり、かつ、前記孔より露出する前記ストッパーの周面が絶縁性であり、
    前記刃部に高周波電圧を印加するための接続端子をさらに有している請求項1から9のいずれか一項に記載の内視鏡用鋏。
  11. 前記ストッパーの支持部が導電性である請求項10に記載の内視鏡用鋏。
  12. 前記支持部の端面と前記一方の鋏片の一部とに亘る溶接部が設けられている請求項1から11のいずれか一項に記載の内視鏡用鋏。
  13. 前記孔が、前記一方の鋏片の前記他方の鋏片に対向する内向きの側面から、前記内向きの側面とは反対側の側面である外向きの側面まで貫通しており、
    前記支持部の前記端面は、前記外向きの側面と略同一面となるよう配置され、前記溶接部が前記支持部の前記端面と前記外向きの側面とに亘って設けられている請求項12に記載の内視鏡用鋏。
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