JP6388888B2 - コーティング組成物 - Google Patents
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Description
項2. 前記銀化合物が銀の無機酸塩であり、且つ前記銅化合物が銅の無機酸塩である、項1に記載のコーティング組成物.
項3. 前記無機酸塩が硝酸塩である、項2に記載のコーティング組成物.
項4. 前記コロイダルシリカが、二酸化ケイ素、酸化ナトリウム、並びに分散媒としての水を含有する、項1〜3のいずれかに記載のコーティング組成物.
項5. 前記溶剤がアルコールを含有する、項1〜4のいずれかに記載のコーティング組成物.
項6. 更に、リン酸チタニウム系化合物を含有する、項1〜5のいずれかに記載のコーティング組成物。
項7. 液体が接触する表面のコーティング用である、項1〜6のいずれかに記載のコーティング組成物.
項8. コーティング表面に接触する液体の消臭用、臭気抑制用、抗菌用、防藻用、若しくは防カビ用である、又は前記表面への汚物付着抑制用である、項1〜7のいずれかに記載のコーティング組成物.
項9. 前記汚物が水棲生物である、項8に記載のコーティング組成物.
項10. コロイダルシリカ、銀化合物、銅化合物、溶剤、及び水を配合することを含む、項1〜8のいずれかに記載のコーティング組成物を製造する方法.
Ti(OH)x(PO4)y(HPO4)z(H2PO4)l(OR)m (1)
(Rは炭素数1〜4のアルキル基;x=0,1,2,又は3;y=0,1,2,3,又は4;z=0,1,2,3,又は4;l=0,1,2,3,又は4;及びm=0,1,2,又は3であり、x+3y+2z+l+m=4を満たす。ただし、y+z+lは必ず1以上である。)にて表わされるリン酸チタニウム系化合物である。
以下に示す配合に従い、これらを適宜混合することにより、コーティング組成物を調製した:
・コロイダルシリカ(スノーテックス−O、日産化学工業社製) 10重量部
・硝酸銀(結晶) 0.07重量部
・硝酸銅(結晶) 0.13重量部
・リン酸チタニウム 1重量部
・溶剤(ソルミックスAP−7、日本アルコール販売社製) 5重量部
・水 残部
合計(コーティング組成物) 100重量部。
<1-1.石のコーティング試験>
水槽用石400gの表面を、製造例1で得られたコーティング組成物でコーティング処理した。この石、又はコーティング未処理の石を水槽に入れ、そこへ用水路から採取した水2Lを入れた。屋外に14日間放置した後、水の透明性、石への藻やコケの付着の程度、及び水中の藻やコケの発生の程度を評価した。
アルミ板の表面を、製造例1で得られたコーティング組成物でコーティング処理した。このアルミ板、又はコーティング未処理のアルミ板を水槽に入れ、そこへ用水路から採取した水3Lを入れた。屋外に14日間放置した後、アルミ板表面の汚れの程度、及びアルミ板表面の汚れの落ち易さを評価した。
評価結果を表1に示す。
試験例1-1後の水中の大腸菌群数を、最確数法により定法に従って定量した。その結果、石のコーティング未処理区では23MPN/100mLであり、石のコーティング処理区では0MPN/100mLであった。このことから、コーティング組成物でコーティング処理することにより、コーティング表面の周囲の水に対して抗菌作用が発揮されることが示唆された。
試験例1-1後の水中の臭気強度(TON)を、JIS K 0102 10.2に従って定量した。その結果、石のコーティング未処理区では26であり、石のコーティング処理区では8であった。このことから、コーティング組成物でコーティング処理することにより、コーティング表面の周囲の水に対して消臭作用及び/又は臭気抑制作用が発揮されることが示唆された。
製造例1で得られたコーティング組成物の防カビ能を、JIS Z 2911:2010 繊維製品の試験・湿式法に従って試験した。より具体的には、無機塩寒天培地上にコーティング組成物を塗布し、試験菌株(Aspergillus niger NBRC 105649,Penicillium citrinum NBRC 6352,Chaetomium globosum NBRC 6347,Myrothecium verrucaria NBRC 6113)の混合胞子懸濁液を噴霧し、26±2℃で14日間培養後、カビの生育を観察した。その結果、カビの生育は認められなかった(かびの生育:−、かび抵抗性:0)。
船のスクリューの一部分を、製造例1で得られたコーティング組成物でコーティング処理した。この船を一定期間海洋で使用した後、スクリューの貝及び藻の付着の程度を観察した。
製造例1で得られたコーティング組成物の急性経口毒性を、OECD GUIDELINE FOR TESTING OF CHEMICALS Acute Oral Toxicity - Fixed Dose Procedure Adopted: 17th December 2001 (TG420) に従って試験し、試験結果に基づいてGHS(Globally Harmonized System of Classification and Labelling of Chemicals)分類を行った。概要及び結果は次のとおりである。
製造例1で得られたコーティング組成物について、食品、添加物等の規格基準(昭和34年12月28日、厚生省告示第370号)における合成樹脂製の器具又は容器包装の一般規格への適合性を評価した。具体的には次のように行った。
コーティング組成物1.0gを白金製、石英製又は耐熱ガラス製の蒸発皿に採り、硫酸2mLを加え徐々に加熱し、更に硫酸の白煙がほとんど出なくなり、大部分が炭化するまで加熱した。これを約450℃の電気炉で加熱して灰化した。完全に灰化するまで、蒸発皿の内容物を硫酸で潤して再び加熱する操作を繰り返し行った。この残留物に塩酸(1→2)5mLを加えてかき混ぜ、水浴上で蒸発乾固した。冷後0.1mol/L硝酸20mLを加えて溶解して試験溶液とした。この試験溶液について、原子吸光光度法又は誘導結合プラズマ発光強度測定法によりカドミウム及び鉛の含有量を測定した。その結果、鉛及びカドミウムの含有量はいずれも1μg/g以下であった。よって、試験したコーティング組成物は、カドミウム及び鉛の含有量に関して、合成樹脂製の器具又は容器包装の一般規格に適合するものであった。
コーティング組成物をガラス板に均一に塗布した後、十分に乾燥させた。得られたガラス板を4%酢酸水溶液に浸漬し、常温で暗所に24時間放置した。放置後、液を回収して試験溶液とした。試験溶液20mLをネスラー管に採り、水を加えて50mLとした。別に鉛標準溶液(重金属試験用)2mLをネスラー管に採り、浸出用液20mL及び水を加えて50mLとし、比較標準液とした。両液に硫化ナトリウム試液2滴ずつを加えてよく混和し、5分間放置した後、両管を白色を背景として上方及び側方から観察した。その結果、試験溶液の呈する色は、比較標準液の呈する色よりも薄かった(すなわち、試験溶液中の重金属(鉛)量は基準値未満であった)。よって、試験したコーティング組成物は、重金属(鉛)の溶出に関して、合成樹脂製の器具又は容器包装の一般規格に適合するものであった。
コーティング組成物をガラス板に均一に塗布した後、十分に乾燥させた。得られたガラス板を水に浸漬し、常温で暗所に24時間放置した。放置後、液を回収して試験溶液とした。一方で、三角フラスコに水100mL、硫酸(1→3)5mL及び0.002 mol/L過マンガン酸カリウム溶液5mLを入れ、5分間煮沸した後、液を捨て水で洗った。この三角フラスコに試験溶液100mLを採り、硫酸(1→3)5mLを加え、更に0.002mol/L過マンガン酸カリウム溶液10mLを加え、加熱して5分間煮沸した。次いて、加熱をやめ、直ちに0.005mol/Lシュウ酸ナトリウム溶液10mLを加えて脱色した後、0.002mol/L過マンガン酸カリウム溶液で微紅色が消えずに残るまで滴定した。別に同様な方法で空試験を行い、下記式により過マンガン酸カリウム消費量を求めた。その結果、試験したコーティング組成物は、過マンガン酸カリウム消費量に関して、合成樹脂製の器具又は容器包装の一般規格に適合するものであった。
式:過マンガン酸カリウム消費量(μg/mL)=((a−b)×0.316×f×1、000)/100
ただし、
a:本試験の0.002mol/L過マンガン酸カリウム溶液の適定量(mL)
b:空試験の0.002mol/L過マンガン酸カリウム溶液の適定量(mL)
f:0.002mol/L過マンガン酸カリウム溶液のファクター。
Claims (3)
- コロイダルシリカ、銀化合物、銅化合物、溶剤、リン酸チタニウム系化合物、及び水のみからなる、コーティング対象表面に接触する液体中の消臭用、臭気抑制用、抗菌用、防藻用、若しくは防カビ用コーティング組成物。
- 前記銀化合物が硝酸銀であり、且つ前記銅化合物が硝酸銅である、請求項1に記載のコーティング組成物。
- 前記溶剤がアルコールを含有する、請求項1又は2に記載のコーティング組成物。
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