JP6388268B1 - 水素ガス発生剤及び水素ガス発生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】水素ガス発生効率と安全性とを向上させた水素ガス発生剤及び簡便かつ安全に、効率よく水素ガスを発生させる水素ガス発生装置を提供することである。【解決手段】Mg、Al、Mn、Zn、Fe及びAl合金からなる群から一種以上選択される金属粉末を含有する水素ガス発生剤であって、該金属粉末が、粒径が150μmより大きく、かつ250μm以下である第一の金属粉末と、粒径が150μm以下である第二の金属粉末との混合物であり、第一の金属粉末と第二の金属粉末との総質量100質量%に対して、第一の金属粉末の含有量が0.01質量%以上0.3質量%以下であり、水及び/又は水蒸気を供給して水素ガスを発生させる水素ガス発生剤である。【選択図】図4

Description

本発明は、水素ガス発生剤及び水素ガス発生装置に関する。
水素は、活性酸素の一つであるヒドロキシルラジカルの消去物質として健康に良い効果をもたらしうることが知られ、また環境保護の観点から有用なエネルギー源として注目される。そのため従来、特許文献1〜3に例示されるような、アルミニウム等のイオン化傾向が大きい金属を材料とする水素ガス発生剤が提案される。これらの水素ガス発生剤は、水が供給されると、水素ガス発生剤中のイオン化傾向が大きい金属が水と反応し、水素を発生させる。
特許文献1には、アルミニウム、マグネシウム及びそれらの合金よりなる群から選択される少なくとも1種の金属材料を含有し、水との反応により水素を発生する水素発生材料であって、上記金属材料が、60μm以下の粒径の粒子を80質量%以上含有していることを特徴とする水素発生材料が開示されている。
特許文献2には、平均粒径が40μm以下のアルミニウム粒子100重量部に対して、酸化カルシウム0.1〜10重量部を含有する水素発生剤が開示されている。
特許文献3には、水に接触すると水素を発生させる水素発生剤であって、Al金属及び水酸化カルシウムを主成分として構成され、Al金属と水酸化カルシウムの重量比率が80/20から98/2であることを特徴とする水素発生剤が開示されている。
従来の水素ガス発生剤は、粒径が比較的小さい金属材料を用いている。これにより、水素生成反応における金属と水との接触面積を大きくでき、水素発生量を増加できる。しかし、金属材料の粒径が小さくなりすぎると、金属材料の反応性が高くなる。そのため粒径が小さすぎる金属材料を用いた水素ガス発生剤は、その生産時、保管時、及び使用時に取扱いが困難である。従って、安全で、水素発生効率が高い水素ガス発生剤が求められている。
特開2006-306700号公報 特開2006-335603号公報 特開2013-6734号公報
本発明の課題は、水分と反応して水素ガスを生成させる金属材料を用いた水素ガス発生剤の、水素ガス発生効率と安全性とを向上させることと、更に、簡便かつ安全に、効率よく水素ガスを発生させる水素発生装置を提供することである。
本発明は、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、マンガン(Mn)、亜鉛(Zn)、鉄(Fe)及びAl合金からなる群から一種以上選択される金属粉末を含有する水素ガス発生剤であって、該金属粉末が、粒径が150μmより大きく、かつ、250μm以下である第一の金属粉末と、粒径が150μm以下である第二の金属粉末との混合物であり、第一の金属粉末と第二の金属粉末との総質量100質量%に対して、第一の金属粉末の含有量が0.01質量%以上0.3質量%以下であり、水及び/又は水蒸気を供給して水素ガスを発生させる水素ガス発生剤である。
本発明は、第二の金属粉末が、粒径3μm以上45μm以下であり、かつその含有量が、第一の金属粉末と第二の金属粉末との総質量100質量%に対して、40質量%以上85質量%以下であることが好ましい。
本発明は、更に、酸化カルシウム及び/又は水酸化カルシウムを含有することが好ましい。
本発明は、少なくとも第一の金属粉末と第二の金属粉末とを含有する混合物が外装体に封入されてなる水素ガス発生剤を包含する。
本発明は、上記の水素ガス発生剤と、該水素ガス発生剤に水及び/又は水蒸気を供給する水分供給システムとを備える水素ガス発生装置を包含する。
本発明の水素ガス発生剤は、水素ガス発生効率と安全性とを向上させたものである。また本発明の水素ガス発生装置は、当該水素ガス発生剤を用いて、簡便かつ安全に、効率よく水素ガスを発生させることができる。
本発明の水素ガス発生装置の例である。 本発明の水素ガス発生装置の例である。 本発明の水素ガス発生装置の例である。 本発明の実施例の水素ガス発生量の測定結果である。 本発明の実施例の水素ガス発生量の測定結果である。 本発明の実施例の水素ガス発生量の測定結果である。 本発明の実施例の水素ガス発生量の測定結果である。 本発明の実施例の水素ガス発生量の測定結果である。 本発明の実施例の水素ガス発生量の測定結果である。 本発明の実施例の水素ガスの発生量の測定結果である。
本発明の水素ガス発生剤は、Mg、Al、Mn、Zn、Fe及びAl合金からなる群から一種以上選択される金属粉末を含有する。本発明に用いられる金属粉末としてはAlまたはAl合金が好ましい。
本発明には、上記の金属粉末として、第一の金属粉末と第二の金属粉末とが含まれる。すなわち該水素発生剤は、粒径が150μmより大きく、かつ、250μm以下である第一の金属粉末と、粒径が150μm以下である第二の金属粉末との混合物であり、第一の金属粉末と第二の金属粉末との総質量100質量%に対して、第一の金属粉末の含有量が0.01質量%以上0.3質量%以下である。
本発明で用いられる第一の金属粉末の粒径は150μmより大きく、かつ、250μm以下であり、180μmより大きく、かつ、250μm以下が好ましい。上記の所定の範囲内の粒径を有する第一の金属粉末を、第二の金属粉末に混合させることにより、本発明は水及び/又は水蒸気と反応して、純度90%以上の水素ガスを発生させることができる。本発明の水素ガス発生剤を用いて発生させる水素ガスの純度は、ガスクロマトグラフィーにより測定できる。本発明に用いられる第一の金属粉末と第二の金属粉末との混合物に供給される水分は、水でもよいが、水蒸気が好ましい。また水と水蒸気との両方が供給されてもよい。
水及び/又は水蒸気の温度は、0℃以上であればよく、0℃以上300℃以下が好ましい。本発明の水素ガス発生剤と水及び/又は水蒸気とを反応させやすくし、水素ガスを効率的に発生させる観点から、本発明が酸化カルシウム及び/又は水酸化カルシウムを含有しない場合、水/及び水蒸気の温度は60℃以上300℃以下が好ましく、80℃以上150℃以下がより好ましく、95℃以上105℃以下がさらに好ましい。本発明が酸化カルシウム及び/又は水酸化カルシウムを含有する場合、水及び/又は水蒸気の温度は0℃以上100℃以下が好ましく、10℃以上95℃以下がより好ましく、30℃以上60℃以下がさらに好ましい。
本明細書において、第一の金属粉末、第二の金属粉末およびその他の粉体の粒径とは、JIS Z8815に規定されるふるい分け試験方法通則に準拠して測定された質量基準の50%ふるい下積算径をいう。粉体の粒径測定に用いられる測定機器としては、ロータップ振とう機が挙げられる。ふるい分け時間は15分である。
第一の金属粉末の含有量は、第一の金属粉末と第二の金属粉末との総質量100質量%に対して、0.01質量%以上0.3質量%以下であり、0.01質量%以上0.1質量%以下であることが好ましく、0.01質量%以上0.05質量%以下であることがより好ましい。当該含有量が、上記の範囲から外れる場合、水素ガスの発生量が少なくなる。
本発明に用いられる第二の金属粉末は、本発明の作用効果を損なわない限り、第一の金属粉末と同じ金属種を用いてもよく、異なる金属種を用いてもよい。製造コスト抑制の観点からは、同じ金属種を用いることが好ましい。
第二の金属粉末の粒径は150μm以下であり、第一の金属粉末と第二の金属粉末との総質量100質量%に対して、99.7質量%以上99.99質量%以下である。第二の金属粉末の粒径は3μm以上75μm以下が好ましく、3μm以上45μm以下がより好ましい。粒径3μm以上45μm以下の第二の金属粉末の含有量は、40質量%以上85質量%以下が好ましく、60質量%以上85質量%以下であることがより好ましく、65質量%以上82質量%以下であることがさらに好ましい。粒径3μm以上45μm以下の第二の金属粉末の上記の含有量が40質量%未満である場合、水素ガスの発生量が少なくなる。粒径3μm以上45μm以下の第二の金属粉末の含有量が85質量%を超えると水分との反応性が高くなりすぎるため、取扱いが困難になる。
本発明の水素ガス発生剤は、第一の金属粉末及び第二の金属粉末の他、更に酸化カルシウム及び/又は水酸化カルシウムを含有することが好ましい。これにより本発明に含有される酸化カルシウム及び/又は水酸化カルシウムは、本発明に供給される水及び/又は水蒸気との反応で発熱し、第一の金属粉末及び第二の金属粉末と、水及び/又は水蒸気とによる水素ガスの生成反応が促進される。その結果、水素ガスの発生量を一層増加させることができる。
酸化カルシウム及び/又は水酸化カルシウムを含有させる本発明の態様において、酸化カルシウム及び/又は水酸化カルシウムの総含有量は、第一の金属粉末と第二の金属粉末との総質量100質量%に対し、20質量%以上150質量%以下が好ましく、40質量%以上100質量%以下がより好ましい。本発明においては、酸化カルシウムを含有することが好ましい。酸化カルシウム及び/又は水酸化カルシウムを含有することにより、本発明が含有する金属粉末を0℃以上100℃以下の水とでも反応させやすくなり、効率的に水素ガスを発生させることができる。
本発明の水素ガス発生剤は、本発明の作用効果を阻害しない限り、第一の金属粉末又は第二の金属粉末と同種の金属粉末であって、その粒径が第一の金属粉末の粒径にも第二の金属粉末の粒径にも該当しないものを含有してもよい。また反応促進剤として、金属酸化物、金属水素化物を含有させてもよい。なお本発明に関する上記の説明は、本発明の作用効果を阻害しない限り、本発明の水素ガス発生剤に微量の不純物が含まれることを排除するものではない。
本発明の水素ガス発生剤の形態は、粉末でもペレットでもよい。ペレットの形状は、特に限定されない。また、本発明に含有される金属粉末又は金属粉末のペレットを外装体に封入して用いることも好ましい。外装体に封入することで、本発明は、水素ガスを持続的に発生させやすくなる。
外装体の材料としては、フラジール法による通気度が5〜90cc/cm・secであるものが好ましく、7〜50cc/cm・secであるものがより好ましい。上記の材料を用いることにより、水及び/又は水蒸気を外装体内に十分に供給して、第一の金属粉末及び第二の金属粉末と反応させることができ、また当該反応により発生した水素ガスを外装体の外部に排出させることができる。外装体の材料例としては不織布、透水性フィルムが挙げられる。
本発明の水素ガス発生剤の製造方法は、特に限定されないが、下記の製造方法を例示できる。すなわち、まず第一の金属粉末と第二の金属粉末とを、上記に説明した含有量で、公知の粉体混合機を用いて混合する。本発明の混合物に、他の金属粉末や酸化カルシウムや水酸化カルシウム、添加物等を含有させる場合は、第一の金属粉末と第二の金属粉末との混合時に、これらの材料を同時に混合させてもよく、適宜段階的に加えてもよい。第一の金属粉末と第二の金属粉末を混合させた後で配合させてもよい。いずれの場合も、全ての材料が均質に混合された状態になるまで混合することが好ましい。
得られた混合物は、粉体のまま、またはペレットに成形後、公知の粉体充填包装機等を用いて外装体に封入されうる。混合物を充填後の外装体の開口部はヒートシール等の公知の方法で封止する。外装体内の混合物の充填率は、外装体封止直後の外装体内の容積を100%として95%以下であることが好ましい。
本発明の水素ガス発生装置は、上記に説明した水素ガス発生剤と当該水素ガス発生剤に水及び/又は水蒸気を供給する水分供給システムとを備える。本発明の水素ガス発生装置においては、水素ガス発生剤は水素ガスを排出可能な開口部を有する容器の中や、プレート上に載置することが好ましい。
水分供給システムは、水素ガス発生剤に所定の範囲内の温度の水及び/又は水蒸気を供給できるものであればよい。具体例としては、図1、図2、図3に示す水分供給システムが挙げられる。図1〜図3はいずれも本発明の水素ガス発生装置の例である。
図1において、10は水分供給システム、20は水素ガス発生剤、30は水素ガス発生剤を収納する容器である。水分供給システム10は、水道、貯水タンク等の不図示の水分供給源から得た水を容器30に送る経路11を有し、該経路11は、容器30の開口部31に接続する。水分供給源、又は水分供給源から容器30までの経路11に、水温を調節するための公知の加熱装置(不図示)を設けてもよい。また水素ガス発生剤に水蒸気を供給する場合は、水分供給源、又は水分供給源から容器30までの経路11に水の気化装置(不図示)を設けることができる。水の気化方法は本発明の作用効果を得られる限り限定されないが、加熱が好ましい。
所定の水温の水及び/又は水蒸気は、経路11が接続する容器の供給口31を通過して、容器内で水素ガス発生剤20に供給される。経路11には、水及び/又は水蒸気の供給量を調節するための圧力弁、バルブ、タイマー等を設けることも好ましい。また、本発明の水分供給システムは、上記に例示する水及び/又は水蒸気の供給量の調節装置を制御するプログラムを稼働させるための演算装置を有することも好ましい。
容器内では、水及び/又は水蒸気と水素ガス発生剤20とが反応することにより、水素ガスが発生する。水素ガスは、容器30の排出口32を介して容器外に排出される。水素ガスは排出口32に接続される経路12を通過させて容器外に排出させてもよく、該経路12にバルブ等を設けて水素ガスの排出量を調節することもできる。また排出口32に代えて、図2に例示するような、開口部を設けてもよい。
本発明の水素ガス発生装置の他の例を図2に図示する。図2の符号は図1の符号と共通する。図2に示す水素ガス発生装置においては、水素ガス発生剤20を収納する容器30が水分供給システム10としても機能する。すなわち、図2に図示する容器30(10)は水分供給源から得た水を貯水する貯水槽33と、貯水槽33に隣接して配置される加熱部34とを有する。なお加熱部34の位置は、貯水槽内の水を加熱できる位置に配置されていればよいため、図2に示す態様に限定されない。貯水槽33に貯水槽内の水温は加熱部34により本発明所定の範囲内の温度に調節される。加熱部34における加熱方法の例としては、熱交換、誘導加熱、誘電加熱が挙げられる。水温を調節する過程で、貯水槽内では水蒸気も発生しうる。そのため、本態様においては、水素ガス発生剤に水及び水蒸気が供給されやすい。貯水槽33で発生した水素ガスは、貯水槽33の開口部35から大気中に拡散させることができる。
本発明の水素ガス発生装置の他の例を図3に図示する。図3の符号は図1又は図2の符号と共通する。図3に示す水素ガス発生装置は、水素ガス発生剤20を収納する容器30と一つ以上の経路13を介して連通する水分供給システム10を有する。水分供給システム10は、水分供給源から得た水を貯水する貯水槽33と、貯水槽33に隣接して配置される加熱部34とを有する。本態様では貯水槽内の水を加熱部34により加熱して水蒸気を発生させる。加熱部34における加熱方法の例としては、熱交換、誘導加熱、誘電加熱が挙げられる。貯水槽内で発生させた水蒸気は、経路13を介して容器内に導入され、水素ガス発生剤20に供給される。本態様においては、容器30を一つ以上の水蒸気供給口を有するプレートに替えて、その面上に水素ガス発生剤20を載置してもよい。
[実施例1〜13、比較例1、2]
本発明を、実施例を用いて説明する。ただし本発明は下記の実施例に限定されない。ガスアトマイズ法により作製された純度99.7%以上のAl粉末を用いて実施例1〜13および比較例1、2を準備した。JIS Z 8815:ふるい分け試験方法通則による、ロータップ法によるふるい分け試験を実施して、粒径を測定した。
表1に示す各含有量は、下記の方法により求めた。まず粒径が180μmより大きいAl金属粉末の質量(a)と粒径150μmより大きく、かつ、180μm以下のAl金属粉末の質量(b)と粒径150μm以下(粒径45μm以下をのもの除く)のAl金属粉末の質量(c)と粒径45μm以下のAl金属粉末の質量(d)を電子秤で測定した。測定された質量a、b、c、dに基づき、第一のAl金属粉末および第二のAl金属粉末の総質量(a+b+c+d)100質量%に対する第一のAl金属粉末(a+b)の含有量(a'+b')を下記の計算式で算出した。
第一の金属粉末の含有量(%)=[(a+b)/(a+b+c+d)]×100
同様に、第二のAl金属粉末(c+d)の含有量(c'+d')も計算した。実施例1〜13にそれぞれ含有される第一の金属粉末の含有量(a'+b')と第二の金属粉末の含有量(c'+d')は、表1に示すとおりであった。

溶存水素計(共栄電子研究所製KM2100DH)を装備したビーカーと、図1に示す水素ガス発生装置の容器30とをチューブで接続した。該水素ガス発生装置の容器30の内容積は、直径がφ25.6mm、高さが61.8mmであった。ビーカーには水400ccを入れ、恒温槽を用いて、ビーカー内の水温が10〜15℃に保たれるようにした。実施例1〜13、比較例1、2のAl粉末1.9gをそれぞれ不織布(ユニセル製BT50)で作製した巾30mm長さ55mmの袋状の外装体内に充填し、外装体の開口部をヒートシールした。実施例または比較例が充填された各外装体を水素ガス発生装置の容器内に載置し、98〜102℃の水蒸気を直径がφ8.5mm、長さが142.5mmの水蒸気導入経路を介して10分間供給した。水素ガス発生量の計測では、Al粉末が水蒸気と接触したときに発生する水素量に比例してビーカー内の溶存水素濃度が変動することに着目し、水素ガス発生剤を載置した容器内で発生した水素ガスを、チューブを介してビーカー内の水に導入し、ビーカー内の水の溶存水素濃度を計測した。計測結果を表2および図4〜9に示す。
図4、図5では、それぞれ粒径45μm以下の第二の金属粉末を同程度含有し、第一の金属粉末の含有量を異ならせた実施例および比較例を比較した。図6では、粒径45μm以下の第二の金属粉末を同程度含有し、粒径が異なる第一の金属粉末を含有する実施例および比較例を比較した。図7では、第一の金属粉末を同程度含有し、粒径45μm以下の第二の金属粉末と粒径150μm以下(粒径45μm以下のものを除く)の第二の金属粉末の含有量を異ならせた実施例を比較した。図8では、第一の金属粉末を同程度含有し、粒径45μm以下の第二の金属粉末と粒径150μm以下(粒径45μm以下のものを除く)の第二の金属粉末の含有量を異ならせた実施例を比較した。


4〜図6に示されるように、第一の金属粉末を所定量混合させた本発明は、第一の金属粉末を含有しない水素ガス発生剤よりも水素ガスを効率よく発生させることができた。さらに表3、図9に、実施例6の10分間の溶存水素濃度の推移を示す。

[実施例14、実施例15、比較例3]
Al粉末と酸化カルシウム粉末とを混合させた実施例14、実施例15、比較例3を準備した。Al粉末には、ガスアトマイズ法により作製された純度99.7%以上のAl粉末を用い、実施例1と同様の方法でAl粉末の粒径を測定した。実施例14、実施例15、比較例3に用いたAl粉末について、粒径ごとのAl粉末全質量に対する含有量を実施例1と同じ式で算出し、表4に示した。続いて、Al粉末の総質量100質量%に対し表4に示す割合になる量の酸化カルシウム粉末をAl粉末に混合させた。酸化カルシウムには、純度99.8%以上、JIS特号で、粒径75μm以下の粉末を95%以上含むものを用いた。

図1に示す水素ガス発生装置と同様の水素ガス発生装置の容器内に26.8〜27.2℃の水を入れた。また実施例14、実施例15、比較例3をそれぞれ実施例1と同様の不織布の外装体内に封入した。その後、実施例または比較例のAl粉末及び酸化カルシウム粉末の混合物3gが充填された各外装体を水素ガス発生装置の容器内の水中に沈めた。該容器は封止せず開口部を設けた。該開口部から排出された水素ガスは水上置換法により収集し、その体積を30秒ごとに60分間測定した。測定結果を表5と図10に示す。

10 水分供給システム
11 経路
12 経路
13 経路
20 水素ガス発生剤
30 容器
31 開口部
32 排出口
33 貯水槽
34 加熱部
35 開口部

Claims (4)

  1. ルミニウム(Al)金属粉末を含有する水素ガス発生剤であって、
    該金属粉末が、粒径が150μmより大きく、かつ、250μm以下である第一の金属粉末と、粒径が150μm以下である第二の金属粉末との混合物であり、
    第一の金属粉末と第二の金属粉末との総質量100質量%に対して、
    (1) 第一の金属粉末の含有量が0.01質量%以上0.3質量%以下であり、
    (2) 第二の金属粉末の含有量が99.7質量%以上99.99質量%以下であり、かつ
    (3) 第二の金属粉末中、粒径が3μm以上45μm以下のものの含有量が60質量%以上85質量%以下であり、
    水及び/又は水蒸気を供給して水素ガスを発生させる水素ガス発生剤。
  2. 更に、酸化カルシウム及び/又は水酸化カルシウムを含有する、請求項1に記載の水素ガス発生剤。
  3. 少なくとも第一の金属粉末と第二の金属粉末とを含有する混合物が外装体に封入されてなる請求項1又は請求項2に記載の水素ガス発生剤。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載の水素ガス発生剤と、該水素ガス発生剤に水及び/又は水蒸気を供給する水分供給システムとを備える水素ガス発生装置。
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