JP6387433B2 - 3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1h)−イル化合物 - Google Patents

3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1h)−イル化合物 Download PDF

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Description

本発明は、特定の3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル化合物、その医薬
組成物、それを使用する方法、およびそれを調製する方法を提供する。
パーキンソン病は、脳におけるドーパミン作動性ニューロンの減少により特徴づけられ
る、慢性、進行性、神経変性障害である。パーキンソン病はその他の運動症状(例えば、
無動症および動作緩慢)および非運動症状(例えば、認知障害、睡眠障害、および抑欝)
とともに、静止時振戦として現れる。パーキンソン病の治療のための現在の治療法には、
レボドパ等のドーパミン前駆体、およびプラミペキソール等のドーパミンアゴニストが含
まれる。かかる直接作用型のドーパミン治療法は、高用量に関連する認知障害、(特定の
D1アゴニストについて齧歯類において示されたような)発作のリスク、および耐性発現
に部分的には起因して、有効性において制限されている。パーキンソン病の安全かつ有効
な治療についていまだに満たされていない重要な必要性が依然として存在する。
アロステリック調節因子は、リガンド−結合環境を調節することにより、リガンドとそ
れらの受容体の相互作用を離れて変化させる作用剤である。このタイプの調節の一例は、
アロステリック(二次)部位への調節因子の結合が、リガンドのオルソステリック(一次
)結合部位へと伝達される、受容体タンパク質の立体構造変化をもたらす場合である。ア
ロステリック効果の質は、調節因子が相互作用を促進もしくは増強する場合、正であると
いわれ、または、調節因子がリガンドとオルソステリック結合部位との相互作用を阻害す
る場合、負であるといわれる。
本発明の化合物は、ドーパミン1受容体(D1)の正のアロステリック調節因子(PA
M)である。したがって、本発明の化合物は、パーキンソン病における軽度の認知障害な
らびに統合失調症における認知障害および陰性症状等の随伴症状の軽減を含む、パーキン
ソン病および統合失調症等のD1が役割を果たしている状態の治療に有用である。本発明
の化合物はまた、認知障害等のアルツハイマー病の症状の治療においても有用であると信
じられている。本発明の化合物はまた、単剤療法として、パーキンソン病における運動症
状を改善することにおいても有用である。同様に、本発明の化合物は、抑欝および注意欠
陥多動性障害(ADHD)の治療においても有用であると信じられている。
本発明は、D1受容体のPAMであり、それ自体、上記の障害の治療に有用である、特
定の新規な化合物を提供する。本発明の新規な化合物は、かかる障害のための代替療法を
提供し得る。本発明はさらに、特定の新規な化合物の共結晶形態(cocrystall
ine form)を提供する。
欧州特許出願公開第330360号明細書は、オピオイドκ受容体のアゴニストとして
の、および鎮痛薬として有用な特定のイソキノリン化合物を開示している。
米国特許第5236934号明細書は、アンジオテンシンII受容体の阻害剤としての
、および認知機能障害を含むCNS障害の治療に有用な、特定の1,2,3,4−テトラ
ヒドロイソキノリン化合物を開示している。
米国特許出願公開第2006/0287359号明細書は、エストロゲン受容体アンタ
ゴニストとしての、および乳癌を含むエストロゲン関連疾患の治療において有用な、特定
のテトラヒドロイソキノリン化合物を開示している。
本発明は、式Iの化合物:

(式中、
nは、0、1または2であり;
は、ハロゲンであり;
は、ハロゲン、H、CN、C1〜C3アルコキシまたはC1〜C3アルキルであり;
および、
は、H、ハロゲン、C1〜C3アルコキシまたはC1〜C3アルキルである)
を提供する。
本発明はさらに、式Iaの化合物:
(式中、
nは、0、1または2であり;
は、ハロゲンであり;
は、ハロゲン、H、CN、C1〜C3アルコキシまたはC1〜C3アルキルであり;
および、
は、H、ハロゲン、C1〜C3アルコキシまたはC1〜C3アルキルである)
を提供する。
本発明はさらに、式IまたはIaの化合物:
(式中、
nは、0、1または2であり;
は、ハロゲンであり;
は、ハロゲンであり;および、
は、HまたはC1〜C3アルコキシである)
を提供する。
本発明はさらに、式IまたはIaの化合物:
(式中、
nは、0、1または2であり;
は、Cl、FまたはBrであり;
は、Cl、OCH、H、F、CNまたはCHであり;および、
は、OCH、H、CHCH、Cl、OCH(CH、OCHCH、F
、CH(CHまたはCHである)
を提供する。
本発明はさらに、
nは、0または2であり;
は、Clであり;
は、ClまたはFであり;および、
は、HまたはOCHである、
式IまたはIaの化合物を提供する。
本発明はさらに、式Ibの化合物:

を提供する。
式Iの特定の化合物は式Icの化合物:

である。
式Iの特定の化合物は、2−(2,6−ジクロロフェニル)−1−[(1S,3R)−
3−(ヒドロキシメチル)−5−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−1−メチル−
3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル]エタノンである。
本発明はさらに、2−(2,6−ジクロロフェニル)−1−[(1S,3R)−3−(
ヒドロキシメチル)−5−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−1−メチル−3,4
−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル]エタノンおよび4−ヒドロキシ安息香酸を
含む組成物を提供する。
本発明はさらに、2−(2,6−ジクロロフェニル)−1−[(1S,3R)−3−(
ヒドロキシメチル)−5−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−1−メチル−3,4
−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル]エタノンおよび4−ヒドロキシ安息香酸を
、約1対1の比で含む組成物を提供する。
本発明はさらに、2−(2,6−ジクロロフェニル)−1−[(1S,3R)−3−(
ヒドロキシメチル)−5−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−1−メチル−3,4
−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル]エタノンおよび4−ヒドロキシ安息香酸を
含む組成物の共結晶形態を提供する。
本発明はさらに、2−(2,6−ジクロロフェニル)−1−[(1S,3R)−3−(
ヒドロキシメチル)−5−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−1−メチル−3,4
−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル]エタノンおよび4−ヒドロキシ安息香酸を
含む組成物の安定な共結晶形態を提供する。
本発明はさらに、回折角2θでの18.2°の回折ピークを、16.0°、25.4°
、および7.0°からなる群から選択される一以上のピークと組み合わせて有し;回折角
についての許容誤差が0.2度である、CuKα照射を使用するX線粉末回折パターンを
特徴とする、2−(2,6−ジクロロフェニル)−1−[(1S,3R)−3−(ヒドロ
キシメチル)−5−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−1−メチル−3,4−ジヒ
ドロイソキノリン−2(1H)−イル]エタノンおよび4−ヒドロキシ安息香酸を含む組
成物の共結晶形態を提供する。
式Iの特定の化合物は、2−(2,6−ジクロロフェニル)−1−((1S,3R)−
3−(ヒドロキシメチル)−5−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−1−メチル−
3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)エタン−1−オンである。
本発明はさらに、回折角2θでの14.27°の回折ピークを、15.71°、18.
01°、18.68°、22.43°、および25.08°からなる群から選択される一
以上のピークと組み合わせて有し;回折角についての許容誤差が0.2度である、CuK
α照射を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、2−(2,6−ジクロロフェニル
)−1−((1S,3R)−3−(ヒドロキシメチル)−5−(2−ヒドロキシプロパン
−2−イル)−1−メチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)エタン
−1−オンの結晶形態を提供する。
さらに、本発明は、式Iの化合物および医薬上許容される担体、希釈剤または賦形剤を
含む医薬組成物を提供する。
さらに、本発明は、それを必要とする患者に有効量の式Iの化合物を投与する工程を含
む、パーキンソン病を治療する方法を提供する。
さらに、本発明は、それを必要とする患者に有効量の式Iの化合物を投与する工程を含
む、パーキンソン病と関連する神経認知障害を治療する方法を提供する。
さらに、本発明は、それを必要とする患者に有効量の式Iの化合物を投与する工程を含
む統合失調症を治療する方法を提供する。
さらに、本発明は、それを必要とする患者に有効量の式Iの化合物を投与する工程を含
むアルツハイマー病を治療する方法を提供する。
さらに、本発明は、治療法における使用のための式Iの化合物を提供する。
さらに、本発明は、医薬としての使用のための式Iの化合物を提供する。
さらに、本発明は、パーキンソン病の治療における使用のための式Iの化合物を提供す
る。
さらに、本発明は、統合失調症の治療における使用のための式Iの化合物を提供する。
さらに、本発明は、アルツハイマー病の治療における使用のための式Iの化合物を提供
する。
さらに、本発明は、パーキンソン病のための医薬の製造のための式Iの化合物の使用を
提供する。
さらに、本発明は、2−(2,6−ジクロロフェニル)−1−[(1S,3R)−3−
(ヒドロキシメチル)−5−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−1−メチル−3,
4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル]エタノンおよび4−ヒドロキシ安息香酸
、ならびに医薬上許容される担体、希釈剤または賦形剤を含む医薬組成物を提供する。
式Iの化合物は、パーキンソン病および統合失調症を含む、式Iの化合物が有用な疾患
または状態の治療/予防/抑制または回復において有用なその他の薬剤と組み合わせて使
用することができる。かかるその他の薬剤は、そのために一般に使用されている経路およ
び量にて、式Iの化合物と同時にまたは順次に投与し得る。式Iの化合物を一以上のその
他の薬剤と同時に使用する場合、式Iの化合物に加えてかかるその他の薬剤を含有する医
薬単位剤形が好ましい。したがって、本発明の医薬組成物は、式Iの化合物に加えて一以
上のその他の有効成分もまた含有する医薬組成物を含む。別々に、または同一の医薬組成
物中のいずれかにて投与される、式Iの化合物と組み合わせ得るパーキンソン病の治療に
有効なその他の有効成分の例としては、限定されないが、以下が挙げられる:
(a)レボドパ;メレボドパ、およびエチレボドパ等のドーパミン前駆体;ならびに、
(b)プラミペキソール、ロピニロール、アポモルヒネ、ロチゴチン、ブロモクリプチン
、カベルゴリン、およびペルゴリドを含む、ドーパミンアゴニスト。
本発明の化合物は立体異性体として存在し得ることが理解される。本発明の実施形態は
、すべてのエナンチオマー、ジアステレオマー、およびそれらの混合物を含む。好ましい
実施形態は主に一つのジアステレオマーである。より好ましい実施形態は主に一つのエナ
ンチオマーである。
式Iaの化合物:

(式中、
破線の結合:

および、くさび形の結合:

は、トランス立体配置のジアステレオマーを表す)
によって表される式Iの化合物の特定のジアステレオマーが好ましい。
実施例1の化合物:2−(2,6−ジクロロフェニル)−1−[(1S,3R)−3−
(ヒドロキシメチル)−5−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−1−メチル−3,
4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル]エタノンを含む、実施例によって表され
る式IまたはIaの化合物の特定のエナンチオマーがより好ましい。
本明細書において用いる場合、「共結晶」という用語は、二つの化合物を含む複数成分
結晶固体形態であって、化合物の会合が、主に、水素結合等の、非共有結合性かつ非イオ
ン性の化学的相互作用を介するものをいう。医薬技術分野において、共結晶は典型的には
、有効医薬成分である第一の化合物およびゲスト化合物または共形成剤(coforme
r)と称される第二の化合物を含む。共結晶は、第一の化合物が本質的に無電荷または中
性のままであるという点で、結晶塩形態から区別され得る。共結晶は、ゲスト化合物がも
っぱら水または溶媒ではないという点で結晶性水和物または溶媒和物形態から区別され得
る。好ましい共結晶は好適な融点を有する安定な形態の一つである。
本明細書において用いる場合、「ハロゲン」基は、クロロ、フルオロ、ブロモまたはヨ
ードをいう。ハロゲンの特定の値はクロロおよびフルオロである。
本明細書において用いる場合、「C1〜C3アルコキシ」基は、メトキシ、エトキシ、
n−プロポキシおよびi−プロポキシをいう。C1〜C3アルコキシの特定の値はメトキ
シである。
本明細書において用いる場合、「C1〜C3アルキル」基は、メチル、エチル、n−プ
ロピルおよびi−プロピルをいう。C1〜C3アルキルの特定の値はメチルである。
本明細書において用いる場合、「患者」という用語は、哺乳類等の動物をいい、ヒトを
含む。ヒトは好ましい患者である。
当業者であれば、現在症状を示している患者に、有効量の式Iの化合物を投与すること
によってパーキンソン病を治療することができることが、また認識される。したがって、
「治療」、および「治療すること」という用語は、現存している障害および/またはその
症状の進行を、遅くすること、妨げること、停止させること、管理すること、もしくは止
めることが起こり得るすべてのプロセスのことをいうことが意図されるが、すべての症状
の完全な消失を必ずしも示すものではない。
当業者であれば、将来の症状のリスクにある患者に、有効量の式Iの化合物を投与する
ことによってパーキンソン病を治療することができることが、また認識され、その予防的
処置を含むことが意図される。
本明細書において用いる場合、式Iの化合物の「有効量」という用語は、本明細書にお
いて記載されるパーキンソン病等の障害を治療することにおいて有効な量、すなわち用量
をいう。主治診断医であれば、当業者として、常套の技術の使用により、および類似の状
況の下で得られる結果を観察することにより、有効量を容易に決定することができる。式
Iの化合物の有効量または用量の決定において、以下を含むがそれらに限定されない多数
の因子が考慮される:投与される式Iの化合物;使用される場合、その他の作用剤の同時
投与;哺乳類の種;その大きさ、年齢および全体的な健康;合併症の程度またはパーキン
ソン病等の障害の重症度;個々の患者の応答;投与方法;投与される調製物のバイオアベ
イラビリティ特性;選択された用法;その他の併用薬物の使用;ならびにその他の関連す
る状況。
式Iの化合物は、単独で、または医薬上許容される担体、希釈剤もしくは賦形剤ととも
に医薬組成物の形態で、投与することができる。かかる医薬組成物およびその製造方法は
当該技術分野において知られている(例えば、Remington:The Scien
ce and Practice of Pharmacy, d.B. Troy,
Editor, 21st Edition., Lippincott, Willi
ams & Wilkins, 2006を参照されたい)。
ヒトD1受容体陽性アロステリック調節アッセイ
ヒトD1受容体を安定に発現するHEK293細胞をpBABE−bleoベクターお
よびPhoenixレトロウイルスシステムを用いるレトロウイルス遺伝子導入を介して
作製する。細胞を、10%ウシ血清、20mM HEPES、2mMグルタミン酸、およ
び150μg/mlゼオシンを補充したDMEM/F12(Gibco)中37℃で5%
CO中で培養する。およそ80%の集密度において、細胞を0.25%トリプシン/E
DTAを用いて収集し、FBS+8%DMSOに懸濁し、液体窒素中で貯蔵する。アッセ
イの当日に、細胞を解凍し、STIMバッファー(0.1%BSA、20mM HEPE
S、200μM IBMX、および100μMアスコルビン酸を補充したハンクス平衡塩
類溶液)に再懸濁する。試験化合物をDMSO中に段階希釈(1:3)し、次いでさらに
2×EC20濃度のドーパミンを含有するSTIMバッファーに1:40に希釈する。ド
ーパミンのEC20濃度は、サイクリックAMPをドーパミンによって誘導することがで
きる最大量の20%まで上昇させる濃度として規定する;このアッセイにおいて、EC
axは5μMであり、EC20は通常12nMである。25μlのこの溶液を25μlの
細胞懸濁液(1250細胞)と混合し、96−ウェル、ハーフエリアプレートの各ウェル
に分注する;最終DMSO濃度は1.25%である。プレートを25℃で60分間インキ
ュベートする。cAMP生成をHTRF検出(Cisbio(商標))を用いて販売者の
指示にしたがって定量する:抗−cAMPクリプテートおよびD2−複合体を含有する溶
解バッファー(各25μl)をウェルに添加し、プレートをさらに60〜90分間インキ
ュベートし、蛍光をEnVisionプレートリーダー(PerkinElmer(商標
))を用いて検出する。データをcAMP検量線を用いてcAMP濃度に変換し、4−パ
ラメータ非線形ロジスティック方程式(Abase(商標)v5.3.1.22)を用い
て絶対EC50として分析する。陽性アロステリック調節因子についての絶対EC50
、最小応答を規定するドーパミンEC20から5μMドーパミンの添加によって規定され
るECmax応答の範囲のウィンドウに基づいて、最大半量のcAMPを生じる濃度とし
て算出する。
上記アッセイにおいて、本明細書において例証する化合物は、ヒトD1受容体において
300nM未満の絶対EC50を示す。実施例1の化合物は、3.66±0.67nM(
SEM;n=9)の絶対EC50を示し、ヒトD1受容体における最大応答が83.8±
4.4%である。実施例2の共結晶は、ヒトD1受容体において1.11±0.11nM
(SEM;n=2)の絶対EC50を示す。実施例3の化合物は、11.75±1.27
nM(SEM;n=16)の絶対EC50を示し、ヒトD1受容体における最大応答が9
1.3±2.4%である。これらのデータは、例証される式Iの化合物がヒトD1受容体
の陽性アロステリック調節因子であることを示す。
本発明の化合物の抗パーキンソン病効果は、ヒト化ドーパミン1受容体(D1)ノック
インマウスにおける基底(馴化)自発運動活性およびレセルピン−誘導性無動症に対する
効果を含む、自発運動活性の動物モデル等の、当該技術分野において周知の手順を用いて
決定することができる。
ヒトD1受容体ノックインマウスの作製
マウスドーパミン1(D1)受容体がそのヒト対応物によって置換されているトランス
ジェニックマウスは、標準的技術によって作製することができる。例えば、マウスゲノム
断片をRP23細菌人工染色体ライブラリーからサブクローニングし、PGK−neoタ
ーゲッティングベクターへと再クローニングする。マウスのオープンリーディングフレー
ムをエクソン2におけるヒトD1受容体のオープンリーディングフレームと置換する。エ
クソン2の上流のneo選択マーカーに、後で除去するためにfrt部位を隣接させる。
エクソン2のloxP選択部位による隣接は、creヌクレアーゼ遺伝子を発現するマウ
スとの交雑によりD1ノックアウトマウスを作製する選択肢を可能とする。
C57BL/6N胚性幹細胞株B6−3を20%ウシ胎仔血清および2×10単位/
l白血病抑制因子を有する高グルコースDMEM中で、マウス胚線維芽細胞の有糸分裂を
不活化した支持細胞層上で培養する。1000万の胚性幹細胞+30μgの直線化ベクタ
ーDNAをエレクトロポレーションし、G418選択(200μg/ml)に供する。ク
ローンを単離し、サザンブロッティングにより分析する。
予測されるサイズのインサートを含有するクローンを胚盤胞に挿入し、PCRにより結
果として得られるマウスの遺伝子型を同定する。雄キメラをFlpヌクレアーゼ遺伝子を
含有する雌と交雑して選択マーカーを除去する。選択マーカーを有さずヒトD1受容体を
含有する子孫をPCRにより同定する。雄ヘテロ接合体を雌C57BL/6マウスと交配
する。ヒトD1受容体を含有する雄子孫および雌子孫を交配し、ホモ接合体をPCRによ
り同定する。ホモ接合体の行動および生殖は正常であり、コロニーをホモ接合体状態にお
いて続く世代のために維持する。
基底(馴化)自発運動活性
自発運動活性を自動化システムを用いて測定して、マウスにおける運動を追跡する。ヒ
トD1受容体ノックインマウスをチャンバーに入れ、60分間チャンバーに慣らす。この
時間の間に、マウスは徐々に自発運動の低下を示す。本発明の化合物の投与の後、動物の
運動は用量依存的に上昇する。
より具体的には、自発運動活性箱は、歩行と称される運動活性(水平および垂直活性)
の測定のために赤外ビームを備えた四角い枠内に位置している。自発運動活性は7時30
分から15時00分の時間の間に記録する。
マウスを無作為に表1に示す治療群に割り当てる。各マウスを個々に自発運動活性箱の
一つに60分間の馴化のために入れる。マウスに次いで経口投与し、歩行の総数を各マウ
スについて60分間の期間にわたり10分間毎に記録する。レセルピン前処理を受けたマ
ウスにおいては、以前の馴化期間は含めない。したがって、投与直後に、歩行の総数を6
0分間測定する。データはさらなる分析のためにソフトウェア/コンピュータから集計表
に移す。統計分析は一元配置分散分析を用いて行い、次いでFisherの最小有意差(
LSD)法またはダネット検定を用いる事後分析を行う。
基底(馴化)自発運動アッセイにおいて、実施例1、2、3、4および13の化合物は
用量応答性にマウスにおける運動を促進する(表1から5)。これは、実施例1、2、3
、4および13の化合物が環境に馴化された動物の自発運動活性化において有効であるこ
とを示す。
レセルピン−誘導性無動症の回復
レセルピンは、(ドーパミンおよびノルエピネフリンを枯渇させる)カテコールアミン
除去剤である。18〜24時間後に、レセルピンで処理されたマウスは無動となり自発運
動活性カウントが低下する。レセルピン−誘導性無動症は、皮下への0.15、0.3m
g/kgまたは0.6mg/kgのレセルピンの単一用量のおよそ18〜24時間後の自
発運動活性に対する化合物の効果を測定することによって評価する。使用する機器は、表
6および7における実施例1の評価について馴化自発運動活性のために使用するものと同
じである。実施例3の化合物について(表8に示すように)、Ethovision8ビ
デオ追跡システムを自発運動活性の測定のために使用する。
雄ヒト化ドーパミンD1受容体ノックインマウスを無作為に治療群に割り当てる。各マ
ウスを個々に自発運動活性箱の一つに入れる。投与の60分後まで10分毎に各マウスに
ついて歩行を測定する。したがって、レセルピン−誘導性探索行動に対する効果を合計6
0分間にわたって評価する。データをソフトウェア/コンピュータから集計表にさらなる
分析のために移す。統計分析を一元配置分散分析を用いて行い、次いで事後分析をt−検
定を用いて行う。
上記アッセイにおいて、赤外ビームによって測定して、実施例1の化合物はレセルピン
処理の効果を逆戻りさせ、マウスにおける運動を用量応答性に回復させる(表6および7
)。これは実施例1の化合物がパーキンソン病のインビボモデルにおいて有効であること
を示す。
上記アッセイにおいて、ビデオ追跡によって測定して、実施例3の化合物はレセルピン
処理の効果を逆戻りさせ、マウスにおける運動を用量応答性に回復させる(表8)。これ
は実施例3の化合物がパーキンソン病のインビボモデルにおいて有効であることを示す
前頭前野におけるアセチルコリンの細胞外レベルに対する効果
アセチルコリン(Ach)は、高次認知機能のための鍵となる脳の神経伝達物質である
。アルツハイマー病において、コリン作動性ニューロンが減少している海馬等の、記憶機
能のために重要な大脳皮質野の変性が存在する。ドネペジル(アリセプト(登録商標))
は、アセチルコリンの脳内レベルを上昇させるアセチルコリンエステラーゼ阻害剤であり
、認知改善の臨床的証拠を示す。ドーパミンD1アゴニストは、動物モデルにおいてアセ
チルコリン放出および認知能力を調節することが示されている。自由に運動するヒト化ド
ーパミンD1受容体ノックイン(hD1KI)マウスの海馬におけるAchの細胞外レベ
ルを上昇させる化合物は、アルツハイマー病と関連する認知機能障害の治療において有用
であると信じられている。
実験手順
微小透析プローブをイソフルラン麻酔下で雄hD1KIマウス(Charles Ri
ver、U.K)の海馬腹側(HPC)に定位的に植え込んだ。プローブ埋め込みのため
の十字縫合からの座標は以下のとおりである:AP−3.1;LM+2.8;DV−4.
5mm。
翌日、動物をつなげてプローブが人工CSF(NaCl(141mM)、KCl(5m
M)、MgCl(0.8mM)およびCaCl(1.5mM)を含有する)により灌
流されることを可能とする。90分間の休薬期間の後、透析液サンプルを20分間隔で収
集する。2時間後、動物に媒体(20%ヒドロキシプロピルベータシクロデキストリン)
または試験化合物のいずれかを経口的に注入し、サンプルをさらに3時間にわたり収集す
る。すべてのサンプルをドライアイス上で直ちに凍結し、広範な神経伝達物質および代謝
産物についての分析まで−80℃で貯蔵する。
サンプル分析
各透析サンプル(29μL)に以下を添加する:20μLバッファー(1M Bis−
Tris、pH10)、20μL混合重水素化標準および260μL 0.1重量/容量
%ダンシルクロリド(アセトン中)。サンプルをボルテックスし、65℃で30分間加熱
し、次いでN下で乾燥させ、40μl 50:50(v/v)ACN:水(10mMギ
酸アンモニウムおよび0.06%ギ酸を含有する)に再懸濁する。サンプルを次いで外界
温度で13000rpmで10分間遠心分離し、35μlを03−FIVRバイアルにピ
ペットで入れ;10μlをCTC PAL HTC−xt Autosamplerを用
いてLC−MS/MSに注入する。
ダンシル化サンプル(薬剤標準を含む)のクロマトグラフィー分離を、グラジエント下
でShimadzu LC−20AD XRバイナリポンプおよび2.6μm Phen
omenex Kinetex、XB−C18 HPLCカラムを用いて行う。移動相A
は、アセトニトリル/水 5%:95%(v/v)、2mMギ酸アンモニウムおよび0.
06%ギ酸からなり、そして移動相Bは、アセトニトリル/水95%:5%(v/v)、
2mMギ酸アンモニウムおよび0.06%ギ酸からなる。
AB Sciex API5500を二期間作動させ、期間1はアセチルコリン(Ac
h)の検出のための陽性TISモードであり、期間2は陽性および陰性TISモードを有
している。
データ処理
データは、薬剤送達の前の三つのサンプルを平均することにより得られる注入前対照期
間(=100%)のパーセンテージとして表し、この値のパーセンテージとして値を表す
。統計分析はRM/Fit(繰り返しのある分散分析)を用いて行い、治療群の間で応答
を比較する。確率値p<0.05を統計的に有意とみなす。
結果
ACh応答を、注入前対照ベースラインに対する、薬剤投与の後2時間の期間にわたる
各薬剤条件についての曲線下面積(AUC)を測定することによって算出する。データを
次いで分散分析(Oneway;JMP v9)によって、次いで事後t−検定によって
分析する。
実施例4の化合物の30mg/kg IPまたはアセチルコリンエステラーゼ阻害剤で
あるドネペジルの1mg/kg、IPでの投与は、Achの細胞外レベルにおいて媒体対
照と比較して統計的に有意な上昇をもたらす(表9)。これは実施例4の化合物がアルツ
ハイマー病のインビボモデルにおいて有効であることを示す。
式Ia、Ib、およびIcの化合物を含む、式Iの化合物は化学分野において公知の方
法によって、または本明細書において記載される新規な方法によって、調製することがで
きる。式Iの化合物および式Iの化合物の製造のための新規な中間体の調製方法は、本発
明のさらなる特徴を提供し、以下の手順によって説明する。
一般に、nが0、1または2である式Iaの化合物は、nが0、1または2であり、P
が好適なヒドロキシル保護基を表す、式IIの化合物から調製することができる(ス
キーム1)。Pgの特定の値は、tert−ブチル(ジメチル)シリルおよびtert
−ブチル(ジフェニル)シリルを含む。より具体的には、Pgがtert−ブチル(ジ
メチル)シリルである式IIの化合物はテトラヒドロフラン等の溶媒中でフッ化テトラブ
チルアンモニウムと反応して、式Iaの化合物をもたらす。
nが2でありPgがtert−ブチル(ジメチル)シリルである式IIの化合物は、
式IIIの化合物とメチルリチウムとを好適な溶媒中で反応させることにより調製するこ
とができる(スキーム2)。好適な溶媒にはテトラヒドロフランが含まれる。Pgがt
ert−ブチル(ジメチル)シリルである式IIIの化合物は、式IVの化合物と水素と
を1,1’−ビス(ジ−i−プロピルホスフィノ)フェロセン(1,5−シクロオクタジ
エン)ロジウム(i)テトラフルオロボレート等の好適な遷移金属触媒の存在下で反応さ
せることにより調製することができる。反応はメタノール等の溶媒中で好都合に行われる
。Pgがtert−ブチル(ジメチル)シリルである式IVの化合物は、酢酸パラジウ
ム等の遷移金属カップリング触媒、トリ−o−トリルホスフィン等の配位子およびトリエ
チルアミン(triethyamine)等の塩基の存在下で式Vの化合物とアクリル酸
エチルとを反応させることにより調製することができる。反応はアセトニトリル等の溶媒
中で好都合に行われる。式Vの化合物は、式VIIIの化合物を適切なR、R、R
−フェニル酢酸により、ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシトリピロリジノホスホニ
ウムヘキサフルオロホスフェート等の活性化剤およびトリエチルアミン等の塩基の存在下
でアシル化することにより調製することができる。反応はジメチルホルムアミド等の溶媒
中で好都合に行われる。
あるいは、式IIの化合物は、Pgが好適なヒドロキシル保護基である式VIの化合
物から調製することができる(スキーム3)。Pgの特定の値には、tert−ブチル
(ジメチル)シリルおよびtert−ブチル(ジフェニル)シリルが含まれる。より具体
的には、Pgがtert−ブチル(ジメチル)シリルである式VIの化合物を1,1’
−カルボニルジイミダゾール等の活性化剤の存在下で2,6−ジクロロフェニル酢酸によ
りアシル化することで式IIの化合物が生じる。反応はテトラヒドロフラン等の溶媒中で
好都合に行われる。式VIの化合物は、式VIIの化合物を、パラジウム等の触媒の存在
下で水素により還元することにより調製することができる。反応はエタノール等の溶媒中
で好都合に行われる。式VIIの化合物は、式VIIIの化合物と2−メチルブタ−3−
エン−2−オールとを、酢酸パラジウム等の触媒、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2
’,6’−ジメトキシビフェニル等の配位子および炭酸カリウム等の(such)塩基の
存在下でカップリングすることにより調製することができる。反応はジメチルホルムアミ
ド等の溶媒中で好都合に行われる。式VIIIの化合物は、化学分野において知られてい
るように式Xの化合物から式IXの中間体化合物を介して多段階様式で調製することがで
き、または調製および実施例に記載されている方法によって調製することができる。式X
の化合物は、調製および実施例に記載されているようにして調製することができる。
nが0でありPgがtert−ブチル(ジメチル)シリルである式IIの化合物は、
式IIIaの化合物とメチルマグネシウムブロミドとを好適な溶媒中で反応させることに
より調製することができる(スキーム4)。式IIIaの化合物は、式VIIaの化合物
を適切なR、R、R−フェニル酢酸によって、ベンゾトリアゾール−1−イル−オ
キシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート等の活性化剤およびトリエ
チルアミン等の塩基の存在下でアシル化することにより調製することができる。反応はジ
メチルホルムアミド等の溶媒中で好都合に行われる。式VIIaの化合物は、式VIII
の化合物と一酸化炭素およびメタノールとをパラジウム(0)触媒の存在下で反応させる
ことにより調製することができる。
nが1でありPgがtert−ブチル(ジメチル)シリルである式IIの化合物は、
式IIIbの化合物とメチルマグネシウムクロリドとを好適な溶媒中で反応させることに
より調製することができる(スキーム5)。式IIIbの化合物は、式VIIbの化合物
を適切なR、R、R−フェニル酢酸によって、ベンゾトリアゾール−1−イル−オ
キシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート等の活性化剤およびトリエ
チルアミン等の塩基の存在下で、アシル化することにより調製することができる。反応は
ジメチルホルムアミド等の溶媒中で好都合に行われる。式VIIbの化合物は、式VII
Iの化合物とアセトンとを実施例および調製に記載されているようにパラジウム(0)触
媒および配位子の存在下で反応させることにより調製することができる。
本明細書において用いる場合、「DMSO」はジメチルスルホキシドのことをいい;「
Tris」はトリスヒドロキシメチルアミノメタンのことをいい;「DTT」はジチオス
レイトールのことをいい;「HEC」はヒドロキシエチルセルロースのことをいい;「D
MEM」はダルベッコ変法イーグル培地のことをいい;「MS」は質量スペクトルのこと
をいい;および「HEPS」は4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエタンス
ルホン酸のことをいう。
調製例1
メチル2−ブロモ−D−フェニルアラニネートヒドロクロリドの合成
2−ブロモ−D−フェニルアラニン(22.4g、91.8mmol)をメタノール(
459mL)に溶解する。塩化アセチル(65.3mL、917.7mmol)を室温で
添加する。36時間攪拌する。減圧下で濃縮し、標題化合物(27.2g、92.3mm
ol)を得る。MS(m/z):258(M+1)。
メチル2−ブロモ−D−フェニルアラニネートヒドロクロリドの代替的合成
塩化アセチル(562.79g、7.17mol)をメタノール(10.00L)に0
℃で適切な容器中で添加する。混合物を17.5℃に加熱し、攪拌する。30分後、2−
ブロモ−D−フェニルアラニン(500.00g、2.05モル)を添加し、加熱して還
流させる。4時間後、20℃まで冷却し、溶媒を減圧下で除去し、標題化合物(589g
、1.96mol)をオフホワイトの固体として得る。MS(m/z):258(M−C
l(79Br))、260(M−Cl(81Br))。
調製例2
メチル2−ブロモ−N−(メトキシカルボニル)−D−フェニルアラニネートの合成
メチル2−ブロモ−D−フェニルアラニネートヒドロクロリド(27.2g、92.3
mmol)をジクロロメタン(923mL)および水(185mL)に溶解する。炭酸水
素ナトリウム(31.0g、369.4mmol)およびクロロギ酸メチル(7.86m
L、101.6mmol)を室温で添加する。混合物を2.5時間攪拌する。水で希釈し
、ジクロロメタンで抽出する。ジクロロメタン抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過
し、減圧下で濃縮する。酢酸エチル:ヘキサン(10−75%グラジエント)で溶出する
。シリカゲルクロマトグラフィーによって残渣を精製し、標題化合物(29.1g、92
.1mmol)を得る。MS(m/z):316(M+1)。
メチル2−ブロモ−N−(メトキシカルボニル)−D−フェニルアラニネートの代替的合

水(2.94L)および炭酸水素ナトリウム(648.25g、7.64mol)を、
ジクロロメタン(9.86L)中のメチル2−ブロモ−D−フェニルアラニネートヒドロ
クロリド(580g、1.91mol)に10℃で適切な容器中で添加する。5分後、ク
ロロギ酸メチル(198.53g、2.10mol)を添加し、混合物を20℃で攪拌す
る。3時間後、水(2.5L)を添加し、層を分離する。水層(the aqueous
)をジクロロメタンで抽出し、合わせた有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下
で濃縮し、標題化合物(556g、1.74mol)を得る。MS(m/z):315.
8(M+1(79Br))、317.8(M+1(81Br))。
調製例3
ジメチル(3R)−5−ブロモ−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2,3−ジカ
ルボキシレートの合成
氷酢酸(115mL、2.01mol)および濃硫酸(38.4mL、719.9mm
ol)中のメチル2−ブロモ−N−(メトキシカルボニル)−D−フェニルアラニネート
(29.1g、92.10mmol)およびパラホルムアルデヒド(9.13g、101
.3mmol)の混合物を室温で7時間攪拌する。水および酢酸エチルに分配する。層を
分離し、水層を酢酸エチルで抽出する。酢酸エチル抽出物を合わせ、硫酸ナトリウムで乾
燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣を酢酸エチル:ヘキサン(5−40%グラジエ
ント)で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、標題化合物(27.6
g、84.0mmol)を得る。MS(m/z):328(M+1)。
調製例3a
ジメチル(3R)−5−ブロモ−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2,3−ジカ
ルボキシレートおよび(3R)−5−ブロモ−2−メトキシカルボニル−3,4−ジヒド
ロ−1H−イソキノリン−3−カルボン酸の合成
適切な容器中の酢酸(4.29L)に10℃で、2−ブロモ−N−(メトキシカルボニ
ル)−D−フェニルアラニネート(572g、1.81mol)およびパラホルムアルデ
ヒド(205.86g、2.17mol)を添加する。10分後、濃硫酸(2.63kg
、26.83mol)をゆっくりと添加し、次いで35℃で攪拌する。12時間後、15
℃まで冷却し、水(7.5L)および酢酸エチル(6L)を添加する。層を分離し、水層
(the aqueous)を酢酸エチル(2.5L)で再抽出する。合わせた有機抽出
物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、標題化合物の酢酸との混合物
(640g、1.69モル)を得る。質量スペクトル(m/z):3a:327.95(
M+1(79Br))、330.05(M+1(81Br))。3b:314(M+1(
79Br))、315.95(M+1(81Br))。
調製例4
メチル(3R)−5−ブロモ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボ
キシレートヒドロクロリドの合成
ジメチル(3R)−5−ブロモ−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2,3−ジ
カルボキシレート(27.55g、84.0mmol)を5N塩酸(330.6mL、1
.65mol)に溶解し、3日間加熱して還流させる。減圧下で濃縮し、白色固体を得る
。固体をジエチルエーテルで洗浄し、真空下で40℃で一晩乾燥させ、(3R)−5−ブ
ロモ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸ヒドロクロリド(1
:1)(20.8g、71.1mmol)を得る。塩化アセチル(50.6mL、711
.0mmol)をメタノール(474mL)中の(3R)−5−ブロモ−1,2,3,4
−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸ヒドロクロリド(1:1)(20.8g、
71.1mmol)の0℃の混合物に添加する。室温まで昇温させ、36時間攪拌する。
減圧下で濃縮し、乾燥させて標題化合物(21.9g、71.4mmol)を得る。MS
(m/z):270(M+1)。
調製例5
(3R)−5−ブロモ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸ヒ
ドロクロリドの合成
水(1.3L)および36.5%塩酸(9.07Kg、90.81モル)を適切な容器
中のジメチル(3R)−5−ブロモ−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2,3−
ジカルボキシレートおよび(3R)−5−ブロモ−2−メトキシカルボニル−3,4−ジ
ヒドロ−1H−イソキノリン−3−カルボン酸(調製例3a)(520g、1.27モル
)の混合物に添加し、混合物を95℃で攪拌する。12時間後、混合物を10℃まで冷却
し、15分間攪拌する。混合物を濾過し、固体を真空下で40℃で乾燥させ、標題化合物
(332g、1.13モル)を得る。MS(m/z):256.1(M−Cl(79Br
))、258(M−Cl(81Br))。
調製例6
2−tert−ブチル−3−メチル−(3R)−5−ブロモ−3,4−ジヒドロ−1H−
イソキノリン−2,3−ジカルボキシレートの合成
1,4−ジオキサン(685mL)にメチル(3R)−5−ブロモ−1,2,3,4−
テトラヒドロイソキノリン−3−カルボキシレートヒドロクロリド(21.0g、68.
5mmol)を溶解する。炭酸水素ナトリウム飽和溶液(685mL、17.5mol)
およびジ−tert−ブチルジカルボネート(29.9g、137.0mmol)を室温
で添加する。二相性混合物を90分間攪拌する。酢酸エチルで抽出する。酢酸エチルを硫
酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣を、酢酸エチル:ヘキサン(
5−50%グラジエント)で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、標
題化合物(19.5g、52.7mmol)を得る。MS(m/z):270(M−tB
OC+1)。
調製例7
[(3R)−5−ブロモ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−イル]メタ
ノールの合成
水素化アルミニウムリチウム(2L、2.00mol、THF中1M)を、適切な容器
中のテトラヒドロフラン(4.88L)中の(3R)−5−ブロモ−1,2,3,4−テ
トラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸ヒドロクロリド(325.4g、1.11mo
l)に−35℃で添加し、次いで60分間かけて25℃まで昇温させ、攪拌する。3時間
後、混合物を−5℃まで冷却し、次いで水(76mL)、15重量%水酸化ナトリウム水
溶液(76mL)および水(228mL)を添加する。混合物を25℃に加熱し、無水硫
酸マグネシウム(750g)を添加し、攪拌する。混合物を濾過し、減圧下で濃縮して固
体を得る。ジクロロメタン(690mL)を固体に添加し、30分間かけてスラリーにし
、その後、濾過して固体を得る。固体を真空下35℃で乾燥させ、標題化合物(148.
9g、0.55mol)を得る。MS(m/z):242(M+1(79Br))、24
4(M+1(81Br))。
調製例8
tert−ブチル(3R)−5−ブロモ−3−(ヒドロキシメチル)−3,4−ジヒドロ
−1H−イソキノリン−2−カルボキシレートの合成
メタノール(10.1mL、248.5mmol)および水素化ホウ素リチウム(99
.4mL、198.8mmol、THF中2M)を、テトラヒドロフラン(497mL)
中の2−tert−ブチル−3−メチル−(3R)−5−ブロモ−3,4−ジヒドロ−1
H−イソキノリン−2,3−ジカルボキシレート(18.4g、49.7mmol)の溶
液に室温で水浴上で添加する。40分間攪拌し、反応を水でクエンチする。酢酸エチルで
抽出する。酢酸エチル抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。
残渣を酢酸エチル:ヘキサン(5−80%グラジエント)で溶出するシリカゲルクロマト
グラフィーによって精製する。高真空下で一晩乾燥させて、標題化合物を白色固体(19
.1g、55.8mmol)として得る。MS(m/z):286(M−tBu+1)。
調製例9
(3R)−5−ブロモ−3−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチ
ル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンの合成
トリフルオロ酢酸(75.5mL、998.3mmol)を、ジクロロメタン(226
mL)中のtert−ブチル(3R)−5−ブロモ−3−(ヒドロキシメチル)−3,4
−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−カルボキシレート(15.5g、45.3mmo
l)の溶液に室温で添加する。30分間攪拌し、減圧下で濃縮する。真空下で乾燥させて
、[(3R)−5−ブロモ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−イル]メ
タノール;2,2,2−トリフルオロ酢酸を湿った固体として得る。[(3R)−5−ブ
ロモ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−イル]メタノール;2,2,2
−トリフルオロ酢酸をジクロロメタン(753mL)に溶解する。1H−イミダゾール(
51.3g、753mmol)、N,N−ジメチル−4−ピリジンアミン(460mg、
3.77mmol)、およびt−ブチルジメチルクロロシラン(13.6g、90.4m
mol)を添加する。室温で一晩攪拌する。塩化アンモニウム飽和溶液を添加し、ジクロ
ロメタンで抽出する。ジクロロメタン抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧
下で濃縮する。19.4mmolのtert−ブチル(3R)−5−ブロモ−3−(ヒド
ロキシメチル)−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−カルボキシレートを用い
て行われた実質的に同じ反応からの粗生成物と合わせる。残渣を酢酸エチル:ヘキサン(
5−40%グラジエント)で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、標
題化合物(14.3g、40.1mmol)を得る。MS(m/z):356(M+1)
(3R)−5−ブロモ−3−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチ
ル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンの代替的合成
tert−ブチルジメチルクロロシラン(193.7g、1.29mol)をジクロロ
メタン(dichlormethane)(2.61L)中の[(3R)−5−ブロモ−
1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−イル]メタノール(148.9g、0
.58mol)、1H−イミダゾール(202.9g、2.92mol)、4−ジメチル
アミノピリジン(0.72g、5.84mmol)およびN,N−ジメチルホルムアミド
(1.04L)の混合物に20℃で添加し、適切な容器中で攪拌する。3時間後、混合物
を10℃まで冷却し、塩化アンモニウム飽和水溶液(1.3L)を添加する。水層(th
e aqueous)をジクロロメタンで抽出し、合わせた有機抽出物を塩水(2×2L
)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮し、残渣を得る。メチルte
rt−ブチルエーテル(1.5L)に残渣を溶解し、塩水(2×1L)で洗浄する。有機
相をトルエン(5L)で希釈し、減圧下で濃縮し、残渣を得る。トルエン(2.6L)を
残渣に添加し、減圧下で濃縮し、標題化合物(210g、0.53mol)を得る。MS
(m/z)。356(M+1(79Br))、358(M+1(81Br))。
調製例10
(3R)−5−ブロモ−3−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチ
ル)−3,4ジヒドロイソキノリンの合成
(3R)−5−ブロモ−3−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メ
チル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン(4.2g、11.8mmol)を
ジエチルエーテル(118mL)に溶解する。N−クロロスクシンイミド(2.36g、
17.7mmol)を添加する。30分間室温で攪拌し、減圧下で濃縮する。残渣を水酸
化カリウム(42.0mL、30.3mmol、MeOH中5%)に溶解し、30分間室
温で攪拌する。水に注ぎ、ジクロロメタンで抽出する。ジクロロメタン抽出物を硫酸ナト
リウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣を酢酸エチル:ヘキサン(5−10
0%グラジエント)で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、標題化合
物(3.40g、9.59mmol)を得る。MS(m/z):354(M+1)。
(3R)−5−ブロモ−3−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチ
ル)−3,4ジヒドロイソキノリンの代替的合成
N−クロロスクシンイミド(106.7g、0.79mol)を、適切な容器中のテト
ラヒドロフラン(3.85L)中の(3R)−5−ブロモ−3−({[tert−ブチル
(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン(
220g、0.52mol)の溶液に20℃で添加し、攪拌する。30分後、混合物を減
圧下で濃縮し、残渣をメタノール(2.2L、1.69モル)中の5重量%水酸化カリウ
ムに溶解し、20℃で攪拌する。30分後、混合物を水(3L)に添加し、ジクロロメタ
ン(3×1L)で3回抽出する。合わせた有機抽出物を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ
、減圧下で濃縮し、標題化合物(210g、0.50mol)を得る。MS(m/z):
354(M+1(79Br))、356(M+1(81Br))。
調製例11
(1S,3R)−5−ブロモ−3−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ
}メチル)−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンの合成
(3R)−5−ブロモ−3−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メ
チル)−3,4ジヒドロイソキノリン(3.4g、9.59mmol)をジエチルエーテ
ル(160mL)に溶解する。ドライアイス−アセトン浴上で−78℃まで冷却する。メ
チルマグネシウムクロリド(26.9mL、80.6mmol、THF中3M)を滴下す
る。反応混合物をゆっくりと室温まで昇温させ、一晩攪拌する。塩化アンモニウム飽和溶
液でゆっくりとクエンチする。ジクロロメタンで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾
過し、減圧下で濃縮する。1.73mmolの(3R)−5−ブロモ−3−({[ter
t−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)−3,4ジヒドロイソキノリンを用い
て行われた実質的に同じ反応からの粗生成物と合わせる。合わせた残渣を酢酸エチル:ヘ
キサン(5−65%グラジエント)で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精
製し、標題化合物(3.78g、10.2mmol)を得る。MS(m/z):370(
M+1)。
化合物(1S,3R)−5−ブロモ−3−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル
]オキシ}メチル)−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンの相対立
体配置を一次元NOE実験(1D−NOESY)を用いてNMR分光法により決定する。
メチル基の1.30ppmでの選択的励起は3.11ppmでのHaについてのNOEを
生じる。シス異性体においてはメチルのプロトンがNOEを示すにはHaから離れすぎて
いるため、このNOE増強は、メチルおよびHaが環の同じ側に存在する立体配置(トラ
ンス異性体)についてのみ一致する。3位についての絶対化学はRであることが知られて
いるため、1位での絶対化学はSであると推定される。
(1S,3R)−5−ブロモ−3−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ
}メチル)−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンの代替的合成
メチルマグネシウムクロリド(0.66L、1.99mol、THF中3M)を、ジエ
チルエーテル(2.8L)中の(3R)−5−ブロモ−3−({[tert−ブチル(ジ
メチル)シリル]オキシ}メチル)−3,4ジヒドロイソキノリン(93.5g、0.2
4mol)の溶液に−65℃で適切な容器中で添加する。次いで反応混合物を2時間かけ
て20℃に加熱し、攪拌する。16時間後、混合物を0℃まで冷却し、反応を塩化アンモ
ニウム飽和水溶液(2.5L)でクエンチし、酢酸エチル(2.5L)で抽出し、混合物
を濾過する。合わせた有機抽出物を塩水(1L)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
させ、減圧下で濃縮し、粗標題化合物を油として得る。油を、48mmolおよび229
mmolの[(3R)−5−ブロモ−3,4−ジヒドロイソキノリン−3−イル]メトキ
シ−tert−ブチル−ジメチル−シランを用いて行われた実質的に同じ反応からの粗生
成物と合わせ、それらをヘキサン中の酢酸エチル(グラジエント5−65%酢酸エチル)
で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、標題化合物(151g、0.
41mol)を得る。MS(m/z):370.1(M+1(79Br))、372.1
(M+1(81Br))。
調製例12
tert−ブチル(1S,3R)−5−ブロモ−3−[[tert−ブチル(ジメチル)
シリル]オキシメチル]−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−カ
ルボキシレートの合成
ジ−tert−ブチルジカルボネート(1.23g、5.54mmol)を、ジクロロ
メタン(15mL)中の[(1S,3R)−5−ブロモ−1−メチル−1,2,3,4−
テトラヒドロイソキノリン−3−イル]メトキシ−tert−ブチル−ジメチル−シラン
(2.01g、5.43mmol)の溶液に添加する。反応混合物を一晩外界温度で攪拌
する。減圧下で濃縮する。残渣をジクロロメタンに溶解し、水および塩水で洗浄し、硫酸
ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。酢酸エチル:ヘキサン(0−4%グ
ラジエント)で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、標題化合物(2
.54g、5.40mmol)を得る。MS(m/z):370.2、372.2(M−
BOC+1)。
調製例13
1−[(1S,3R)−5−ブロモ−3−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]
オキシ}メチル)−1−メチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル]−
2−(2,6−ジクロロフェニル)エタノンの合成
ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホ
スフェート(7.97g、15.3mmol)を、ジメチルホルムアミド(51.0mL
)中の(1S,3R)−5−ブロモ−3−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]
オキシ}メチル)−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン(3.78
g、10.2mmol)および2,6−ジクロロフェニル酢酸(2.30g、11.2m
mol)の混合物に添加する。トリエチルアミン(2.13mL、15.3mmol)を
添加し、室温で3時間攪拌する。水で希釈し、ジクロロメタンで抽出する。ジクロロメタ
ン抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣を酢酸エチル:
ヘキサン(5−50%グラジエント)で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって
精製し、標題化合物(4.70g、8.43mmol)を得る。MS(m/z):556
(M+1)。
調製例14
エチル(2E)−3−{(1S,3R)−3−({[tert−ブチル(ジメチル)シリ
ル]オキシ}メチル)−2−[(2,6−ジクロロフェニル)アセチル]−1−メチル−
1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−5−イル}プロパ−2−エノエートの合成
窒素をアセトニトリルに通気する。トリ−o−トリルホスフィン(72.3mg、0.
23mmol)、酢酸パラジウム(II)(11.8mg、0.052mmol)および
アセトニトリル(0.96mL)をマイクロ波容器に入れる。10分間攪拌する。アクリ
ル酸エチル(0.31mL、2.88mmol)を添加する。1−[(1S,3R)−5
−ブロモ−3−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)−1−メ
チル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル]−2−(2,6−ジクロロフ
ェニル)エタノン(0.54g、0.96mmol)を添加する。トリエチルアミン(0
.40mL、2.88mmol)を添加し、激しく攪拌する。窒素を反応液表面に吹く。
容器を密封し、マイクロ波中で35分間かけて160℃に加熱する。室温まで冷却し、酢
酸エチルで希釈する。沈殿を濾過し、酢酸エチルで洗浄する。濾液を減圧下で濃縮し、褐
色油を得る。0.27mmolの1−[(1S,3R)−5−ブロモ−3−({[ter
t−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)−1−メチル−3,4−ジヒドロイソ
キノリン−2(1H)−イル]−2−(2,6−ジクロロフェニル)エタノンを用いて行
われた実質的に同じ反応からの粗生成物と合わせる。合わせた残渣を酢酸エチル:ヘキサ
ン(グラジエント、0−10%)で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製
し、標題化合物(0.54g、0.93mmol)を得る。MS(m/z):576(M
+1)。
以下の化合物を本質的に調製例14の方法によって調製する。
調製例16
tert−ブチル(1S,3R)−3−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキ
シメチル]−5−(3−エトキシ−3−オキソ−プロピル)−1−メチル−3,4−ジヒ
ドロ−1H−イソキノリン−2−カルボキシレートの合成
10%パラジウム炭素(0.09g)を100mlParrビンに添加する。窒素でパ
ージする。エタノール(5mL)を添加して触媒を湿らせる。tert−ブチル(1S,
3R)−3−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−5−[(E)
−3−エトキシ−3−オキソ−プロパ−1−エニル]−1−メチル−3,4−ジヒドロ−
1H−イソキノリン−2−カルボキシレート(330mg、0.67mmol)を、エタ
ノール(15mL)中の溶液として添加する。ビンを密封し、窒素でパージする。容器を
水素でパージし、414kPaの水素となるよう加圧する。室温で1.5時間振盪する。
容器を開孔して開ける。反応混合物を濾過する。濾液を減圧下で濃縮する。残渣を酢酸エ
チル:ヘキサン(0−10%グラジエント)で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーに
よって精製し、標題化合物を無色透明油(252mg、0.51mmol)として得る。
MS(m/z):392.2(M−BOC+1)。
調製例17
エチル3−{(1S,3R)−3−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ
}メチル)−2−[(2,6−ジクロロフェニル)アセチル]−1−メチル−1,2,3
,4−テトラヒドロイソキノリン−5−イル}プロパノエートの合成
乾燥箱において、攪拌棒およびガラスライナーを備えた85mlParrオートクレー
ブに、1,1’−ビス(ジ−i−プロピルホスフィノ)フェロセン(1,5−シクロオク
タジエン)ロジウム(I)テトラフルオロボレート(7mg、0.010mmol)を添
加する。エチル(2E)−3−{(1S,3R)−3−({[tert−ブチル(ジメチ
ル)シリル]オキシ}メチル)−2−[(2,6−ジクロロフェニル)アセチル]−1−
メチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−5−イル}プロパ−2−エノエー
ト(133mg、0.23mmol)を無水メタノール(5mL)中の溶液として添加す
る。オートクレーブを密封し、乾燥箱から取り出す。容器を水素でパージし、690kP
aの水素となるまで加圧する。室温で一晩攪拌する。容器を開孔して開ける。反応混合物
を減圧下で濃縮する。残渣を、25%メチルt−ブチルエーテル:ヘキサンで溶出するシ
リカゲルクロマトグラフィーによって精製し、標題化合物を無色透明油(121mg、0
.21mmol)として得る。MS(m/z):578(M+1)。
調製例18
(1S,3R)−5−ブロモ−3−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ
}メチル)−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンヒドロクロリドの
合成
塩化水素(267.24g、1.02mol、1,4−ジオキサン中4M)を、酢酸イ
ソプロピル(4.19L)中の(1S,3R)−5−ブロモ−3−({[tert−ブチ
ル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ
イソキノリン(419g、1.02mol)に10℃で添加し、15分間適切な容器中で
攪拌する。混合物を濾過し、濾過ケーキを酢酸イソプロピル(2.5L)で洗浄し、フィ
ルター上で30分間、次いで、真空下で乾燥器中で40℃で16時間乾燥させ、標題化合
物(380g、0.89mol)を得る。MS(m/z):370(M−Cl(79Br
))、372(M−Cl(81Br))。
調製例19
(E)−4−[(1S,3R)−3−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ
メチル]−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−5−イル]−2−
メチル−ブタ−3−エン−2−オールの合成
(1S,3R)−5−ブロモ−3−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキ
シ}メチル)−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンヒドロクロリド
(310g、723.83mmol)および2−メチルブタ−3−エン−2−オール(5
08.95g、5.79mol)をN,N−ジメチルホルムアミド(1.08L)に適切
な容器中で添加し、窒素を溶液に10分間通気することによって脱気する。炭酸カリウム
(315.12g、2.28mol)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−
ジメトキシビフェニル(15.32g、36.19mmol)および酢酸パラジウム(I
I)(8.29g、36.19mmol)を添加し、窒素を混合物に15分間通気するこ
とによって脱気し、次いで125℃に加熱する。16時間後、混合物を20℃に冷却し、
酢酸エチル(1.5L)および水(2.5L)で希釈する。酢酸エチル層を塩水(2.5
L)で洗浄し、次いで硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して残渣を得る。残渣を
、イソヘキサン中の0−50%酢酸エチルで溶出するフラッシュクロマトグラフィーによ
り精製し、標題化合物(193g、459.1mmol)を得る。MS(m/z):37
6(M+1)。
調製例20
4−[(1S,3R)−3−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]
−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−5−イル]−2−メチル−
ブタン−2−オールの合成
エタノール(816mL)中の(E)−4−[(1S,3R)−3−[[tert−ブ
チル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ
イソキノリン−5−イル]−2−メチル−ブタ−3−エン−2−オール(68g、168
.83mmol)の溶液を加圧水素化容器に添加し、5%パラジウム担持活性炭(35.
83g、16.84mmol)を添加する。容器を水素ガスでパージし、470kPaの
水素ガスとなるよう加圧し、25℃で攪拌する。16時間後、容器を開孔し、反応混合物
を珪藻土で濾過する。珪藻土を酢酸エチルで洗浄し、濾液を減圧下で濃縮して油を得る。
油を酢酸エチル(1L)に溶解し、減圧下で濃縮し、標題化合物(64g、161mmo
l)を得る。MS(m/z):378.2(M+1)。
調製例21
1−[(1S,3R)−3−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチ
ル)−5−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−1−メチル−3,4−ジヒドロイソ
キノリン−2(1H)−イル]−2−(2,6−ジクロロフェニル)エタノンの合成
4−[(1S,3R)−3−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル
]−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−5−イル]−2−メチル
−ブタン−2−オール(0.21g、0.36mmol)をTHF(2.0mL)に溶解
する。ドライアイス−アセトン浴上で冷却する。メチルリチウム(0.67mL、1.0
7mmol、ジエチルエーテル中1.6M)をゆっくりと添加し、ドライアイス−アセト
ン浴上で4時間攪拌する。塩化アンモニウム飽和溶液(2mL)を添加する。ドライアイ
ス−アセトン浴を除き、混合物を室温まで昇温させる。酢酸エチルで抽出する。酢酸エチ
ル抽出物を合わせる;塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮
して、無色透明油を得る。残渣を酢酸エチル:ヘキサン(グラジエント、0−30%)で
溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、標題化合物を無色透明油(0.
16g、0.29mmol)として得る。MS(m/z):564(M+1)。
1−[(1S,3R)−3−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチ
ル)−5−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−1−メチル−3,4−ジヒドロイソ
キノリン−2(1H)−イル]−2−(2,6−ジクロロフェニル)エタノンの代替的合

1,1’−カルボニルジイミダゾール(112.9g、682.36mmol)を、テ
トラヒドロフラン(1.63L)中の2,6−ジクロロフェニル酢酸(173.09g、
818.83mmol)の混合物に適切な容器中で添加し、25℃で攪拌する。1時間後
、テトラヒドロフラン(1.63L)中の4−[(1S,3R)−3−[[tert−ブ
チル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ
イソキノリン−5−イル]−2−メチル−ブタン−2−オール(217g、545.89
mmol)の溶液を混合物に添加し、混合物を45℃に加熱し、攪拌する。24時間後、
混合物を20℃に冷却し、2Lのテトラヒドロフランを減圧下で濃縮することにより除き
、残渣を酢酸エチル(2.5L)で希釈する。酢酸エチル溶液を塩化アンモニウム飽和水
溶液(1.5L)、1M水酸化ナトリウム水溶液(1L)、水(1L)および塩水(1.
5L)で洗浄する。有機層(the organics)を無水硫酸ナトリウムで乾燥さ
せ、減圧下で濃縮し、標題化合物(376g、532.70mmol)を得る。MS(m
/z):564.2(M+1(35Cl))、566.2(M+1(37Cl))。
以下の化合物を本質的に調製例21の方法により調製する。
実施例1
2−(2,6−ジクロロフェニル)−1−[(1S,3R)−3−(ヒドロキシメチル)
−5−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−1−メチル−3,4−ジヒドロイソキノ
リン−2(1H)−イル]エタノンの合成
1−[(1S,3R)−3−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メ
チル)−5−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−1−メチル−3,4−ジヒドロイ
ソキノリン−2(1H)−イル]−2−(2,6−ジクロロフェニル)エタノン(0.1
6g、0.28mmol)をTHF(2.8mL)に溶解する。フッ化テトラブチルアン
モニウム(0.30mL、0.30mmol、THF中1M)を添加する。40分間攪拌
する。塩化アンモニウム飽和溶液を添加し、酢酸エチルで抽出する。酢酸エチル抽出物を
合わせる;水および塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し
、残渣を得る。残渣を酢酸エチル:ヘキサン(グラジエント、0−60%)で溶出するシ
リカゲルクロマトグラフィーによって精製し、標題化合物を白色泡状物質(0.12g、
0.26mmol)として得る。MS(m/z):450(M+1)。
2−(2,6−ジクロロフェニル)−1−[(1S,3R)−3−(ヒドロキシメチル)
−5−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−1−メチル−3,4−ジヒドロイソキノ
リン−2(1H)−イル]エタノンの代替的合成
テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリド(651.71mL、651.71mmo
l、THF中1M)をテトラヒドロフラン(4L)中の1−[(1S,3R)−3−[[
tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−5−(3−ヒドロキシ−3−メ
チル−ブチル)−1−メチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル]−2
−(2,6−ジクロロフェニル)エタノン(400g、566.71mmol)の溶液に
5℃で適切な容器中で添加する。混合物を20℃に加熱し、攪拌する。3時間後、3Lの
テトラヒドロフランを減圧下で濃縮することにより除き、残渣を酢酸エチル(2.5L)
で希釈する。有機層(the organics)を塩化アンモニウム飽和水溶液(2L
)、水(2L)および塩水(2×2L)で洗浄する。酢酸エチル溶液を無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥させ、減圧下で濃縮して油を得る。この油を2−プロパノール(2.5L)に溶
解し、減圧下で濃縮し、油を得る。80%の超臨界二酸化炭素および20%のイソプロピ
ルアルコール中のジエチルメチルアミンの0.2%溶液で280g/分で溶出する、AS
−Hカラム(50×250mm、5ミクロン粒径)を用いるキラルSFCにより精製し、
標題化合物(182.8g、389.62mmol)を得る。MS(m/z):450.
2(M+1(35Cl))、452.2(M+1(37Cl))。旋光度:[α]20
−39.4°(c=0.95、MeOH)。
実施例2
2−(2,6−ジクロロフェニル)−1−[(1S,3R)−3−(ヒドロキシメチル)
−5−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−1−メチル−3,4−ジヒドロイソキノ
リン−2(1H)−イル]エタノンおよび4−ヒドロキシ安息香酸の共結晶化
化合物、2−(2,6−ジクロロフェニル)−1−[(1S,3R)−3−(ヒドロキ
シメチル)−5−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−1−メチル−3,4−ジヒド
ロイソキノリン−2(1H)−イル]エタノン(402.56mg)および4−ヒドロキ
シ安息香酸(144.7mg)を攪拌棒とともに40mLバイアルに入れる。バイアルの
縁まで水(39mL)で満たす。サンプルを1200rpmで50℃で攪拌する(攪拌プ
レート設定)。シリコーン油をバイアルの底部の周りに滴下し、ホットプレートとの良好
な熱伝導を確実にする。高粘度白色スラリーがオフホワイトの固体のかたまりとともに生
じる。スラリー化の1時間後、バイアルの隔壁を介して挿入された温度計の読みは40.
5℃であり、サンプルは白一色の固体の均質なスラリーになっていた。スラリー化の一晩
後、サンプルは均質な綿状白色固体のスラリーである。温度計の読みは43.1℃である
。偏光顕微鏡は完全な複屈折を示す。白一色の固体を真空濾過により単離し、原位置で気
流下で10分間乾燥させる。サンプルを75℃の真空乾燥器に2時間入れて標題組成物を
白色結晶固体(484mg、94.9%収率)として得る。
融点オンセット=160.0℃(示差走査熱量測定)。
X線粉末回折法
結晶固体のX線回折(XRD)パターンを、CuKa源λ=1.54060オングスト
ローム)およびVantec検出器を備え、35kVおよび50mAで作動するBruk
er D4 EndeavorX線粉末回折計上で得る。サンプルを4°から40°の間
を2θにて走査し、2θにて0.009°のステップサイズ、0.5秒/ステップの走査
速度、0.6mm発散、5.28固定散乱除去、および9.5mm検出器スリットを用い
る。乾燥粉末を石英サンプルホルダー上に充填し、滑面をスライドグラスを用いて得る。
結晶形態回折パターンを外界の温度および相対湿度で収集する。あらゆる所与の結晶形態
について、回折ピークの相対強度は結晶形態または晶癖等の因子の結果である優先配向に
起因して変動し得ることが結晶学分野において周知である。優先配向の効果が存在する場
合、ピーク強度は変化するが、多形体の特徴的なピーク位置は変化しない。さらに、あら
ゆる所与の結晶形態について、角度ピーク位置はわずかに変動し得ることも結晶学分野に
おいて周知である。例えば、ピーク位置は、サンプルが分析される温度もしくは湿度の変
動、サンプル変位、または内部標準の存在もしくは非存在に起因してシフトし得る。本ケ
ースの場合、2θにおいて0.2のピーク位置変動は、示された結晶形態の明白な同定を
妨げることなく、これらの可能な変動を考慮するであろう。結晶形態の確認は、(°2θ
の単位における)特徴的なピーク、典型的にはより突出したピークの特有の組合せのいず
れかに基づいて行うことができる。(米国薬局方(United States Pha
rmacopeia)#35、国民医薬品集(National Formulary)
#30、チャプター<941>、ページ427−432、2012)。外界の温度および
相対湿度で収集した結晶形態回折パターンは、2θが8.853度および26.774度
にピークを有するNBS標準参照試料675(雲母)に基づいて調整する。
実施例2の共結晶の調製したサンプルは、回折角についての許容誤差を0.2度とし;
以下の表3に記載するような回折ピーク(2θ値)、特に18.2のピークを、16.0
、25.4、および7.0からなる群から選択される一以上のピークと組み合わせて有す
るとして、CuKa照射を用いるX線回折パターンによって特徴づけられる。
2−(2,6−ジクロロフェニル)−1−[(1S,3R)−3−(ヒドロキシメチル)
−5−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−1−メチル−3,4−ジヒドロイソキノ
リン−2(1H)−イル]エタノンおよび4−ヒドロキシ安息香酸の共結晶の代替的調製
20mLバイアルに、2−(2,6−ジクロロフェニル)−1−[(1S,3R)−3
−(ヒドロキシメチル)−5−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−1−メチル−3
,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル]エタノン(2.00g、1.00当量
;4.44ミリモル)を添加する。アセトン(4mL)を室温で攪拌しながら添加する。
透明溶液が形成する。4−ヒドロキシ安息香酸(0.756g;1.23当量;5.47
ミリモル)を室温で攪拌しながら添加する。薄い懸濁液、次いで濃い懸濁液が形成する。
混合物をホットプレート上で60℃に加熱する。良好な混合性の懸濁液が60℃で観察さ
れるまで1mLアリコット中のアセトンを添加する。添加した合計のアセトンは9.00
mL(122.43ミリモル、7.11g)である。温度を約60℃に数時間保持する。
混合物を室温まで冷却し、冷蔵庫に入れて回収率を向上させる。結果として得られる固体
を真空濾過により収集し、2mLのアセトンですすぎ、真空乾燥器中で一晩40℃で乾燥
させて標題組成物を白色結晶固体として得る。HPLC分析は、共結晶中の2−(2,6
−ジクロロフェニル)−1−[(1S,3R)−3−(ヒドロキシメチル)−5−(3−
ヒドロキシ−3−メチルブチル)−1−メチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1
H)−イル]エタノン対4−ヒドロキシ安息香酸のモル比が1対1であることを示す。
HPLC分析
カラム:Agilent ZORBAX Bonus−RP、Rapid Resolu
tion、4.6×75mm、3.5μ
カラム温度:30℃
注入体積:2μL
検出:UV
2−(2,6−ジクロロフェニル)−1−[(1S,3R)−3−(ヒドロキシメチル
)−5−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−1−メチル−3,4−ジヒドロイソキ
ノリン−2(1H)−イル]エタノン(実施例1)@219nm
4−ヒドロキシ安息香酸@256nm
流速:1.5mL/分。
移動相:A)水中0.1%TFA
B)アセトニトリル中0.1%TFA
2−(2,6−ジクロロフェニル)−1−[(1S,3R)−3−(ヒドロキシメチル)
−5−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−1−メチル−3,4−ジヒドロイソキノ
リン−2(1H)−イル]エタノンおよび4−ヒドロキシ安息香酸の共結晶の第二の代替
的調製
化合物、2−(2,6−ジクロロフェニル)−1−[(1S,3R)−3−(ヒドロキ
シメチル)−5−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−1−メチル−3,4−ジヒド
ロイソキノリン−2(1H)−イル]エタノン(45.06g、0.1mol)および4
−ヒドロキシ安息香酸(14.5g、1.05モル当量)を23℃で53:47イソプロ
ピルアルコール:ヘプタン(236mL、4容積)中でスラリーとし、65℃に加熱する
。結果として得られる溶液に、2−(2,6−ジクロロフェニル)−1−[(1S,3R
)−3−(ヒドロキシメチル)−5−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−1−メチ
ル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル]エタノンおよび4−ヒドロキシ
安息香酸の共結晶(cocystals)(553mg、1.0重量%種負荷)を播種し
、65℃で30分間攪拌する。ヘプタン(943mL、16容積)を65℃で4.6時
間かけて添加する。スラリーを65℃でさらに30分間攪拌し、2時間かけて23℃に冷
却し、一晩23℃で攪拌し、真空濾過する。生成物固体を10:90イソプロピルアルコ
ール:ヘプタン(2×50mL)およびヘプタン(50mL)ですすぎ、次いで真空乾燥
器中で40℃で2時間乾燥させ、標題組成物を白色結晶生成物(51.3g、86.3重
量%収率)として得る。
融点オンセット=162.2℃(示差走査熱量測定)。
調製例23
4−[(1S,3R)−3−(ヒドロキシメチル)−1−メチル−1,2,3,4−テト
ラヒドロイソキノリン−5−イル]−2−メチル−ブタン−2−オールヒドロクロリドの
合成
tert−ブチル(1S,3R)−3−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オ
キシメチル]−5−(3−ヒドロキシ−3−メチル−ブチル)−1−メチル−3,4−ジ
ヒドロ−1H−イソキノリン−2−カルボキシレート(161mg、0.34mmol)
を酢酸エチル(962μL)に溶解する。氷浴上で冷却する。塩化水素(843μL、3
.37mmol、ジオキサン中4M)を添加し、氷浴上で4時間攪拌する。減圧下で濃縮
する。エタノールに溶解し、減圧下で濃縮し、標題化合物(100mg、0.34mmo
l)を得る。MS(m/z):264.2(M+1)。
以下の化合物を本質的に調製例23の方法により調製する。
調製例25
1−[(1S,3R)−3−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]
−5−(3−ヒドロキシ−3−メチル−ブチル)−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H
−イソキノリン−2−イル]−2−(2−クロロ−5−メトキシ−フェニル)エタノンの
合成
4−[(1S,3R)−3−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル
]−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−5−イル]−2−メチル
−ブタン−2−オール(0.36g、ジクロロメタン(9.5mL)中0.95mol)
を溶解する。ジイソプロピルエチルアミン(499μL、2.86mmol)を添加する
。2−(2−クロロ−5−メトキシ−フェニル)酢酸(229.5mg、1.14mmo
l)を添加する。O−(7−アザ−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−N、N、N
’、N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(561mg、1.40
mmol)を添加し、外界温度で一晩攪拌する。反応混合物をジクロロメタンで希釈し、
水および塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して褐色油を
得る。残渣を、アセトン:ヘキサン(グラジエント、0−20%)で溶出するシリカゲル
クロマトグラフィーによって精製し、標題化合物を不透明油(0.46g、0.82mm
ol)として得る。MS(m/z):560.2(M+1)。
以下の化合物を本質的に調製例25の方法によって調製する。
調製例28
1−((1S,3R)−3−(((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)
−1−メチル−5−ビニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−
(2,6−ジクロロフェニル)エタン−1−オンの合成
1−[(1S,3R)−5−ブロモ−3−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル
]オキシ}メチル)−1−メチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル]
−2−(2,6−ジクロロフェニル)エタノン(300mg、0.54mmol)および
ビニルボロン酸ジブチルエステル(0.24mL、1.08mmol)を1,4−ジオキ
サン(5.4mL)に溶解する。NaCO水溶液(2.7mL、水中2M)を添加す
る。窒素で10分間脱気する。ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロ
リド(76mg、0.11mmol)を添加する。80℃に加熱する。2時間攪拌する。
水を添加し、酢酸エチルで3回抽出する。酢酸エチル抽出物を合わせ、硫酸ナトリウムで
乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、残渣を得る。残渣を、酢酸エチル:ヘキサン(グラ
ジエント、5−80%)で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、標題
化合物を白色泡状物質(220mg、0.44mmol)として得る。MS(m/z):
504(M+1)。
調製例29
1−((1S,3R)−3−(((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)
−5−(1−ヒドロキシエチル)−1−メチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1
H)−イル)−2−(2,6−ジクロロフェニル)エタン−1−オン(ジアステレオマー
の混合物)および1−((1S,3R)−3−(((tert−ブチルジメチルシリル)
オキシ)メチル)−5−(2−ヒドロキシエチル)−1−メチル−3,4−ジヒドロイソ
キノリン−2(1H)−イル)−2−(2,6−ジクロロフェニル)エタン−1−オンの
合成
1−((1S,3R)−3−(((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル
)−1−メチル−5−ビニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2
−(2,6−ジクロロフェニル)エタン−1−オン(477mg、0.95mmol)を
THF(9.5mL)に溶解する。0℃まで冷却する。BH(1.9mL、1.89m
mol、THF中1M)を添加する。4時間室温で攪拌する。0℃まで冷却する。NaO
H(3.8mL、水中3M)およびH(0.58mL、水中30重量%)を添加す
る。一晩室温で攪拌する。酢酸エチルを添加し、NaHCO飽和溶液および塩水で洗浄
し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、残渣を得る。残渣を、酢酸エ
チル:ヘキサン(グラジエント、5−60%)で溶出するシリカゲルクロマトグラフィー
によって精製し、1−((1S,3R)−3−(((tert−ブチルジメチルシリル)
オキシ)メチル)−5−(1−ヒドロキシエチル)−1−メチル−3,4−ジヒドロイソ
キノリン−2(1H)−イル)−2−(2,6−ジクロロフェニル)エタン−1−オン(
ジアステレオマーの混合物)を白色泡状物質(92mg、0.19mmol)として得る
。MS(m/z):522(M+1);および1−((1S,3R)−3−(((ter
t−ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)−5−(2−ヒドロキシエチル)−1−メ
チル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−(2,6−ジクロロフ
ェニル)エタン−1−オンを白色泡状物質(254mg、0.49mmol)として得る
。MS(m/z):522(M+1)。
調製例30
1−((1S,3R)−5−アセチル−3−(((tert−ブチルジメチルシリル)オ
キシ)メチル)−1−メチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2
−(2,6−ジクロロフェニル)エタン−1−オンの合成
1−((1S,3R)−3−(((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル
)−5−(1−ヒドロキシエチル)−1−メチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(
1H)−イル)−2−(2,6−ジクロロフェニル)エタン−1−オン(92mg、17
6μmol、二つのジアステレオマーの混合物)をCHCl(1.8mL)に溶解す
る。NaHCO(92mg、1.1mmol)および3,3,3−トリアセトキシ−3
−ヨードフタリド(90mg、211μmol)を室温で添加する。40分間攪拌する。
NaHCO飽和溶液およびNa飽和溶液を添加し、酢酸エチルで3回抽出す
る。酢酸エチル抽出物を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、
残渣を得る。残渣を酢酸エチル:ヘキサン(グラジエント、5−60%)で溶出するシリ
カゲルクロマトグラフィーによって精製し、標題化合物を白色泡状物質(0.068g、
130μmol)として得る。MS(m/z):522(M+1)。
以下の化合物を本質的に調製例30の方法によって調製する。
調製例33
2−((1S,3R)−3−(((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)
−2−(2−(2,6−ジクロロフェニル)アセチル)−1−メチル−1,2,3,4−
テトラヒドロイソキノリン−5−イル)アセトアルデヒド
の合成
1−((1S,3R)−3−(((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル
)−5−(2−ヒドロキシエチル)−1−メチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(
1H)−イル)−2−(2,6−ジクロロフェニル)エタン−1−オン(160mg、0
.31mmol)をCHCl(3.1mL)に溶解する。NaHCO(160mg
、1.90mmol)および3,3,3−トリアセトキシ−3−ヨードフタリド(156
mg、0.37mmol)を室温で添加する。40分間攪拌する。NaHCO飽和溶液
およびNa飽和溶液を添加し、酢酸エチルで3回抽出する。酢酸エチル抽出物
を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、残渣を得る。残渣を、
酢酸エチル:ヘキサン(グラジエント、5−60%)で溶出するシリカゲルクロマトグラ
フィーによって精製し、標題化合物を白色泡状物質(140mg、0.27mmol)と
して得る。MS(m/z):520.2(M+1)。
調製例34
1−((1S,3R)−3−(((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)
−5−(2−ヒドロキシプロピル)−1−メチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(
1H)−イル)−2−(2,6−ジクロロフェニル)エタン−1−オン(二つのジアステ
レオマーの混合物)の合成
2−((1S,3R)−3−(((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル
)−2−(2−(2,6−ジクロロフェニル)アセチル)−1−メチル−1,2,3,4
−テトラヒドロイソキノリン−5−イル)アセトアルデヒド(138mg、0.27mm
ol)をTHF(2.7mL)に溶解する。0℃まで冷却し、MeMgCl(0.097
mL、0.29mmol、EtO中3M)を添加する。30分間0℃で攪拌する。水を
添加し、酢酸エチルで3回抽出する。酢酸エチル抽出物を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥
させ、濾過し、減圧下で濃縮し、残渣を得る。残渣を、酢酸エチル:ヘキサン(グラジエ
ント、2−60%)で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、標題化合
物を白色泡状物質(122mg、0.23mmol)として得る。MS(m/z):53
6.2(M+1)。
以下の化合物を本質的に調製例34の方法により調製する。
調製例36
1−((1S,3R)−5−ブロモ−3−(((tert−ブチルジメチルシリル)オキ
シ)メチル)−1−メチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−
(2−クロロ−6−フルオロフェニル)エタン−1−オンの合成
(1S,3R)−5−ブロモ−3−(((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)
メチル)−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン(1.85g、4.
99mmol)および2−クロロ−6−フルオロフェニル酢酸(1.04g、5.49m
mol)をジクロロメタン(50mL)に溶解する。O−(7−アザベンゾトリアゾール
−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェー
ト(2.85g、7.49mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(1.3mL、
7.49mmol)を室温で添加する。3時間攪拌する。水を添加し、ジクロロメタンで
3回抽出する。ジクロロメタン抽出物を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減
圧下で濃縮し、残渣を得る。残渣を酢酸エチル:ヘキサン(グラジエント、5−60%)
で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、標題化合物を白色泡状物質(
2.2g、4.07mmol)として得る。MS(m/z):540.2(M+1)。
調製例37
1−((1S,3R)−3−(((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)
−1−メチル−5−ビニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−
(2−クロロ−6−フルオロフェニル)エタン−1−オンの合成
1−((1S,3R)−5−ブロモ−3−(((tert−ブチルジメチルシリル)オ
キシ)メチル)−1−メチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2
−(2−クロロ−6−フルオロフェニル)エタン−1−オン(1.8g、3.33mmo
l)およびビニルボロン酸ジブチルエステル(1.5mL、6.65mmol)を1,4
−ジオキサン(22mL)に溶解する。NaCO水溶液(11mL、水中2M)を添
加する。窒素で10分間脱気する。ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)
クロリド(467mg、0.67mmol)を添加する。80℃に加熱する。2時間攪拌
する。水を添加し、酢酸エチルで3回抽出する。酢酸エチル抽出物を合わせ、硫酸ナトリ
ウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、残渣を得る。残渣を酢酸エチル:ヘキサン(
グラジエント、5−40%)で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、
標題化合物を白色泡状物質(1.54g、3.15mmol)として得る。MS(m/z
):488.2(M+1)。
調製例38
1−((1S,3R)−3−(((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)
−5−(2−ヒドロキシエチル)−1−メチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1
H)−イル)−2−(2−クロロ−6−フルオロフェニル)エタン−1−オンの合成
1−((1S,3R)−3−(((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル
)−1−メチル−5−ビニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2
−(2−クロロ−6−フルオロフェニル)エタン−1−オン(1.54g、3.15mm
ol)をTHF(31mL)に溶解する。0℃まで冷却する。BH(6.3mL、6.
3mmol、THF中1M)を添加する。4時間室温で攪拌する。0℃まで冷却する。N
aOH(12.6mL、水中3M)およびH(1.92mL、水中30重量%)を
添加する。一晩室温で攪拌する。酢酸エチルを添加し、NaHCO飽和溶液および塩水
で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、残渣を得る。残渣を酢
酸エチル:ヘキサン(グラジエント、5−60%)で溶出するシリカゲルクロマトグラフ
ィーによって精製し、1−((1S,3R)−3−(((tert−ブチルジメチルシリ
ル)オキシ)メチル)−5−(2−ヒドロキシエチル)−1−メチル−3,4−ジヒドロ
イソキノリン−2(1H)−イル)−2−(2−クロロ−6−フルオロフェニル)エタン
−1−オンを白色泡状物質(1.08g、2.13mmol)として得る。MS(m/z
):506.2(M+1)。
調製例39
2−((1S,3R)−3−(((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)
−2−(2−(2−クロロ−6−フルオロフェニル)アセチル)−1−メチル−1,2,
3,4−テトラヒドロイソキノリン−5−イル)アセトアルデヒドの合成
1−((1S,3R)−3−(((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル
)−5−(2−ヒドロキシエチル)−1−メチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(
1H)−イル)−2−(2−クロロ−6−フルオロフェニル)エタン−1−オン(1.0
8g、2.13mmol)をCHCl(21mL)に溶解する。NaHCO(1.
08g、12.9mmol)および3,3,3−トリアセトキシ−3−ヨードフタリド(
1.09g、2.56mmol)を室温で添加する。40分間攪拌する。NaHCO
和溶液およびNa飽和溶液を添加し、酢酸エチルで3回抽出する。酢酸エチル
抽出物を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、残渣を得る。残
渣を酢酸エチル:ヘキサン(グラジエント、5−60%)で溶出するシリカゲルクロマト
グラフィーによって精製し、標題化合物を白色泡状物質(0.87g、1.73mmol
)として得る。
調製例40
1−((1S,3R)−3−(((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)
−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−5−イル)プロパン−2−
オンの合成
(1S,3R)−5−ブロモ−3−(((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)
メチル)−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンヒドロクロリド(2
.5g、6.14mmol)、アセトン(30mL)、三塩基性リン酸カリウムN−水和
物(potassium phosphate, Tribasic, N−hydra
te)(3.99g、18.4mmol)、CataCXium A(ジ(1−アダマン
チル)−n−ブチルホスフィン、220mg、0.61mmol)およびトリス(ジベン
ジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(290mg、0.31mmol)を混合する。
2日間70℃で攪拌する。0℃まで冷却する。水を添加し、酢酸エチルで3回抽出する。
酢酸エチル抽出物を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、残渣
を得る。残渣を、酢酸エチル:ヘキサン(グラジエント、10−100%)で溶出するシ
リカゲルクロマトグラフィーによって精製し、標題化合物を白色泡状物質(1.3g、3
.74mmol)として得る。MS(m/z):348(M+1)。
調製例41
1−((1S,3R)−3−(((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)
−2−(2−(6−クロロ−2−フルオロ−3−メトキシフェニル)アセチル)−1−メ
チル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−5−イル)プロパン−2−オンの合
1−((1S,3R)−3−(((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル
)−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−5−イル)プロパン−2
−オン(1.3g、3.74mmol)をジクロロメタン(dicholormetha
ne)(37mL)に溶解する。ジイソプロピルエチルアミン(2.0mL、11.22
mmol)、2−(6−クロロ−2−フルオロ−3−メトキシフェニル)酢酸(1.06
g、4.86mmol)、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N
’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(1.91g、4.86
mmol)を室温で添加する。16時間攪拌する。NaHCO飽和水溶液で洗浄し、硫
酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、残渣を得る。残渣を、酢酸エチル:
ヘキサン(グラジエント、5−50%)で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによっ
て精製し、標題化合物を白色泡状物質(1.6g、2.69mmol)として得る。MS
(m/z):548.6(M+1)。
調製例42
1−((1S,3R)−3−(((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)
−5−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−1−メチル−3,4−ジヒドロイソキノ
リン−2(1H)−イル)−2−(2,6−ジクロロフェニル)エタン−1−オンの合成
1−((1S,3R)−5−アセチル−3−(((tert−ブチルジメチルシリル)
オキシ)メチル)−1−メチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−
2−(2,6−ジクロロフェニル)エタン−1−オン(68mg、130μmol)をT
HF(1.3mL)に溶解する。0℃まで冷却し、MeMgCl(87μL、261μm
ol、EtO中3M)を添加する。30分間0℃で、そして30分間室温で攪拌する。
MeMgCl(87μL、261μmol、EtO中3M)を室温で添加する。60分
間攪拌する。水を添加し、酢酸エチルで3回抽出する。酢酸エチル抽出物を合わせ、硫酸
ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、標題化合物を白色泡状物質(0.05
4g、100μmol)として得る。MS(m/z):536.2(M+1)。
以下の化合物を本質的に調製例42の方法によって調製する。
実施例3
2−(2,6−ジクロロフェニル)−1−((1S,3R)−3−(ヒドロキシメチル)
−5−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−1−メチル−3,4−ジヒドロイソキノ
リン−2(1H)−イル)エタン−1−オンの合成
1−((1S,3R)−3−(((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル
)−5−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−1−メチル−3,4−ジヒドロイソキ
ノリン−2(1H)−イル)−2−(2,6−ジクロロフェニル)エタン−1−オン(0
.054g、100μmol)をTHF(1.0mL)に溶解する。フッ化テトラブチル
アンモニウム(0.11mL、110μmol、THF中1M)を添加する。30分間攪
拌する。塩化アンモニウム飽和溶液を添加し、酢酸エチルで3回抽出する。酢酸エチル抽
出物を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、残渣を得る。残渣
を、酢酸エチル:ヘキサン(グラジエント、10−100%)で溶出するシリカゲルクロ
マトグラフィーによって精製し、標題化合物を白色泡状物質(0.03g、71μmol
)として得る。MS(m/z):422(M+1)。
実施例3a
結晶2−(2,6−ジクロロフェニル)−1−((1S,3R)−3−(ヒドロキシメチ
ル)−5−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−1−メチル−3,4−ジヒドロイソ
キノリン−2(1H)−イル)エタン−1−オンの調製
1.932gの2−(2,6−ジクロロフェニル)−1−((1S,3R)−3−(ヒ
ドロキシメチル)−5−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−1−メチル−3,4−
ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)エタン−1−オンを80℃/1000rpm
で攪拌しながらシクロペンチルメチルエーテルに128mg/mLの濃度となるように溶
解する。溶液は白色固体を沈殿し始め、これを次いで短いスラリー期間の後に外界温度ま
で冷却する。固体を真空濾過により単離し、窒素下で乾燥させ、その少し後、65℃の真
空乾燥器で2時間乾燥させ続ける。1.606gの標題化合物を86.8%の収率にて回
収する。
X線粉末回折法
結晶固体のXRDパターンを、CuKa源(λ=1.54060オングストローム)お
よびVantec検出器を備え、35kVおよび50mAで作動するBruker D4
EndeavorX線粉末回折計上で得る。サンプルを4°から40°の間を2θにて
走査し、2θにて0.0087°のステップサイズ、0.5秒/ステップの走査速度、0
.6mm発散、5.28固定散乱除去、および9.5mm検出器スリットを用いる。乾燥
粉末を石英サンプルホルダー上に充填し、滑面をスライドグラスを用いて得る。あらゆる
所与の結晶形態について、回折ピークの相対強度は結晶形態および晶癖等の因子の結果で
ある優先配向に起因して変動し得ることが結晶学分野において周知である。優先配向の効
果が存在する場合、ピーク強度は変化するが、多形体の特徴的なピーク位置は変化しない
。例えば、米国薬局方35−国民医薬品集30チャプター<941>結晶性および部分的
に結晶性の固体のX線粉末回折法(XRPD)による特徴決定、公式(Official
)2012年12月1日〜2013年5月1日を参照されたい。さらに、あらゆる所与の
結晶形態について、角度ピーク位置はわずかに変動し得ることも結晶学分野において周知
である。例えば、ピーク位置は、サンプルが分析される温度もしくは湿度の変動、サンプ
ル変位、または内部標準の存在もしくは非存在に起因してシフトし得る。本ケースの場合
、2θにおいて±0.2のピーク位置変動は、示された結晶形態の明白な同定を妨げるこ
となく、これらの可能な変動を考慮するであろう。結晶形態の確認は、(°2θの単位に
おける)特徴的なピーク、典型的にはより突出したピークの特有の組合せのいずれかに基
づいて行うことができる。外界の温度および相対湿度で収集した結晶形態回折パターンは
、2θが8.85度および26.77度のNIST 675標準ピークに基づいて調整す
る。
実施例3aの結晶化合物の調製したサンプルは、以下の表10に記載するような回折ピ
ーク(2θ値)を有するとして、CuKa照射を用いるXRDパターンにより特徴付けら
れる。具体的には、回折角についての許容誤差を0.2度とし、パターンは14.3のピ
ークを、15.7、18.0、18.7、22.4および25.1からなる群から選択さ
れる一以上のピークと組み合わせて含む。
以下の化合物を本質的に実施例3の方法によって調製する。
実施例4a
共結晶の、2−(2,6−ジクロロフェニル)−1−((1S,3R)−5−(2−ヒド
ロキシ−2−メチルプロピル)−3−(ヒドロキシメチル)−1−メチル−3,4−ジヒ
ドロイソキノリン−2(1H)−イル)エタン−1−オンおよび4−ヒドロキシ安息香酸
の調製
2−(2,6−ジクロロフェニル)−1−((1S,3R)−5−(2−ヒドロキシ−
2−メチルプロピル)−3−(ヒドロキシメチル)−1−メチル−3,4−ジヒドロイソ
キノリン−2(1H)−イル)エタン−1−オン(98.33mg)および4−ヒドロキ
シ安息香酸(35.40mg)を攪拌棒を備えた20mLバイアルに入れる。バイアルを
縁まで水(約20mL)で満たし、45℃で一晩スラリーとする(攪拌プレート設定)。
サンプルをさらに48時間にわたって60℃でスラリーとしても結晶は形成されない。ア
セトン(1mL)を添加し、サンプルを一晩40℃/1000rpmでスラリーとする。
物質は結晶性にみえる。結果として得られる白色固体を真空濾過により単離し、原位置で
真空下および気流下で10分間乾燥させる。
X線粉末回折法
結晶固体のX線回折(XRD)パターンを、CuKa源λ=1.54060オングスト
ローム)およびVantec検出器を備え、35kVおよび50mAで作動するBruk
er D4 EndeavorX線粉末回折計上で得る。サンプルを4°から40°の間
を2θにて走査し、2θにて0.009°のステップサイズ、0.5秒/ステップの走査
速度、0.6mm発散、5.28固定散乱除去、および9.5mm検出器スリットを用い
る。乾燥粉末を石英サンプルホルダー上に充填し、滑面をスライドグラスを用いて得る。
結晶形態回折パターンを外界の温度および相対湿度で収集する。あらゆる所与の結晶形態
について、回折ピークの相対強度は結晶形態および晶癖等の因子の結果である優先配向に
起因して変動し得ることが結晶学分野において周知である。優先配向の効果が存在する場
合、ピーク強度は変化するが、多形体の特徴的なピーク位置は変化しない。さらに、あら
ゆる所与の結晶形態について、角度ピーク位置はわずかに変動し得ることも結晶学分野に
おいて周知である。例えば、ピーク位置は、サンプルが分析される温度もしくは湿度の変
動、サンプル変位、または内部標準の存在もしくは非存在に起因してシフトし得る。本ケ
ースにおいて、2θにおいて0.2のピーク位置変動は、示された結晶形態の明白な同定
を妨げることなく、これらの可能な変動を考慮するであろう。結晶形態の確認は、(°2
θの単位における)特徴的なピーク、典型的にはより突出したピークの特有の組合せのい
ずれかに基づいて行うことができる。(米国薬局方#35、国民医薬品集#30、チャプ
ター<941>、ページ427−432、2012)。外界の温度および相対湿度で収集
した結晶形態回折パターンを、2θが8.85度および26.77度にピークを有するN
BS標準参照試料675(雲母)に基づいて調整する。
実施例4aの共結晶の調製したサンプルは、回折角についての許容誤差を0.2度とし
;以下の表11に記載するような回折ピーク(2θ値)、特に7.0のピークを、18.
8、16.1、および19.3からなる群から選択される一以上のピークと組み合わせて
有するとして、CuKa照射を用いるX線回折パターンにより特徴付けられる。
実施例7
2−(2−クロロ−6−メトキシ−フェニル)−1−[(1S,3R)−3−(ヒドロキ
シメチル)−5−(3−ヒドロキシ−3−メチル−ブチル)−1−メチル−3,4−ジヒ
ドロ−1H−イソキノリン−2−イル]エタノンの合成
1−[(1S,3R)−3−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル
]−5−(3−ヒドロキシ−3−メチル−ブチル)−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1
H−イソキノリン−2−イル]−2−(2−クロロ−6−メトキシ−フェニル)エタノン
(0.58g、1.04mmol)をTHF(5.3mL)に溶解する。酢酸(16mL
、279mmol)および水(5.3mL)を添加する。50℃で1.5時間攪拌する。
減圧下で濃縮する。残渣を酢酸エチルに溶解し、炭酸水素ナトリウム飽和溶液、水、およ
び塩水で洗浄する。硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣を、ア
セトン:ヘキサン(グラジエント、0−30%)で溶出するシリカゲルクロマトグラフィ
ーによって精製し、標題化合物を白色泡状物質(0.34g、0.76mmol)として
得る。MS(m/z):446.0(M+1)。
以下の化合物を本質的に実施例8の方法により調製する。
実施例10
2−(2−クロロフェニル)−1−[(1S,3R)−3−(ヒドロキシメチル)−5−
(3−ヒドロキシ−3−メチル−ブチル)−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−イソ
キノリン−2−イル]エタノンの合成
2−(2−クロロフェニル)酢酸(96.8mg、0.56mmol)およびO−(7
−アザ−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−N、N、N’、N’−テトラメチルウ
ロニウムヘキサフルオロホスフェート(200mg、0.52mmol)をジクロロメタ
ン(2mL)に溶解する。ジイソプロピルエチルアミン(183μL、1.05mmol
)を添加する。外界温度で20分間攪拌する。この反応混合物をジクロロメタン(0.4
mL)中の4−[(1S,3R)−3−(ヒドロキシメチル)−1−メチル−1,2,3
,4−テトラヒドロイソキノリン−5−イル]−2−メチル−ブタン−2−オール(92
mg、0.35mol)の溶液に添加する。ジクロロメタン(1mL)ですすぎ、外界温
度で3.5時間攪拌する。反応混合物を水で希釈し、攪拌する。ジクロロメタンで抽出し
、抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣を、酢酸エチル
:ヘキサン(グラジエント、0−60%)で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによ
って精製し、残渣を得る。残渣を、10%(メタノール中2Nアンモニア):ジクロロメ
タンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、標題化合物を白色泡状物
質(78mg、0.19mmol)として得る。MS(m/z):416.2(M+1)
以下の化合物を本質的に実施例10の方法により調製する。
実施例12
3−クロロ−2−[2−[(1S,3R)−3−(ヒドロキシメチル)−5−(3−ヒド
ロキシ−3−メチル−ブチル)−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−
2−イル]−2−オキソ−エチル]ベンゾニトリルの合成
バイアル中で2−(2−クロロ−6−シアノ−フェニル)酢酸(75.4mg、0.3
7mmol)をアセトニトリル(0.3mL)中のスラリーにする。トリエチルアミン(
114μL、0.82mmol)を添加し、固体が溶解するまで攪拌する。O−(ベンゾ
トリアゾール−1−イル)−N、N、N’、N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオ
ロボレート(165mg、0.51mmol)を添加し、外界温度で10分間攪拌する。
別のフラスコ中で、4−[(1S,3R)−3−(ヒドロキシメチル)−1−メチル−1
,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−5−イル]−2−メチル−ブタン−2−オー
ルヒドロクロリド(102mg、0.34mol)をアセトニトリル(0.3mL)中の
スラリーにする。トリエチルアミン(227μL、1.63mmol)を添加し、沈殿が
形成する。10分間外界温度で攪拌する。2−(2−クロロ−6−シアノ−フェニル)酢
酸、アセトニトリル、トリエチルアミン、およびO−(ベンゾトリアゾール−1−イル)
−N、N、N’、N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート反応混合物をバ
イアルから4−[(1S,3R)−3−(ヒドロキシメチル)−1−メチル−1,2,3
,4−テトラヒドロイソキノリン−5−イル]−2−メチル−ブタン−2−オールヒドロ
クロリド、アセトニトリルおよびトリエチルアミン反応混合物を含有するフラスコに移す
。アセトニトリル(0.9mL)ですすぎ、均質な反応混合物を外界温度で一晩攪拌する
。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出する。酢酸エチル抽出物を水、炭酸水素ナ
トリウム飽和溶液および塩水で洗浄する。抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、
減圧下で濃縮する。残渣を、酢酸エチル:ヘキサン(0−60%グラジエント)で溶出す
るシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、残渣を得る。C18修飾シリカでの逆
相クロマトグラフィーによって精製し、標題化合物を緑色油(34mg、0.08mmo
l)として得る:(m/z):441.2(M+1)。
調製例46
2−(2−クロロ−6−メチル−フェニル)酢酸の合成
100mLねじ口バイアルに、2−(2−クロロ−6−メチル−フェニル)アセトニト
リル(8.0g、48.30mmol)および3N水酸化ナトリウム水溶液(80mL、
240.00mmol)を添加する。混合物を110℃で18時間加熱する。混合物を1
0℃まで冷却し、濃塩酸(15mL)で酸性化してpH1とする。混合物を酢酸エチルで
抽出する。有機相を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥させる。濾過し、濃縮乾固する。ジエ
チルエーテルから結晶化して標題化合物をオフホワイトの固体(7.20g、39.00
mmol)として得る:MS(m/z):184.8(M+1)。
調製例47
tert−ブチル2−(2−クロロ−5−イソプロピル−フェニル)アセテートの合成
ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(49.2mg、85.6μmol)を丸
底フラスコに添加し、隔壁で密封する。窒素で洗い流す。トリ−tert−ブチルホスフ
ィン(85.6μL、85.6μmol、トルエン中1M)およびリチウムビス(トリメ
チルシリル)アミド(12.8mL、11.56mmol、メチルシクロヘキサン中0.
9M)をシリンジで添加する。2−ブロモ−1−クロロ−4−イソプロピル−ベンゼン(
1.0g、4.28mmol)およびt−ブチルアセテート(865.2μL、6.42
mmol)をシリンジで添加する。トルエン(10.7mL)をシリンジで添加し、反応
混合物が触れるには熱くなる。外界温度の水浴に置き、3時間攪拌する、反応混合物を冷
凍庫中で週末を通じて貯蔵する。反応混合物を外界温度まで昇温させる。反応混合物をジ
エチルエーテルで希釈し、塩化アンモニウム飽和溶液を添加する。層を分離し、ジエチル
エーテル層を塩化ナトリウム飽和溶液で洗浄する。硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、
減圧下で濃縮する。残渣を、アセトン:ヘキサン(0−2%グラジエント)で溶出するシ
リカゲルクロマトグラフィーによって精製し、標題化合物(1.04g)を得る。ジクロ
ロメタン:ヘキサン(0−20%グラジエント)で溶出するシリカゲルクロマトグラフィ
ーによって再度精製し、標題化合物(490mg、1.82mmol)を得る。MS(m
/z):213.0(M−tBu+1)。
以下の化合物を本質的に調製例47の方法により調製する。
調製例49
2−(2−クロロ−5−イソプロピル−フェニル)酢酸の合成
tert−ブチル2−(2−クロロ−5−イソプロピル−フェニル)アセテート(48
3mg、1.80mmol)をジクロロメタン(5.1mL)に溶解する。トリフルオロ
酢酸(1.09mL、14.4mmol)をゆっくりと添加し、反応混合物を3時間外界
温度で攪拌する。減圧下で濃縮し、標題化合物(380mg、1.79mmol)を得る
。MS(m/z):229.8(M+18)。
以下の化合物を本質的に調製例49の方法により調製する。
調製例51
イソプロピル2−(3−イソプロポキシフェニル)アセテートの合成
2−(3−ヒドロキシフェニル)酢酸(5.04g、32.8mmol)をジメチルホ
ルムアミド(49.9mL)に溶解する。炭酸カリウム(15.1g、108.2mmo
l)および2−ヨードプロパン(15.1mL、150.8mmol)を添加する。反応
混合物を80℃まで6時間加熱する。外界温度で64時間攪拌する。反応混合物を95℃
まで6時間加熱する。
さらなる炭酸カリウム(9.2g、65.6mmol)および2−ヨードプロパン(1
5.1mL、150.8mmol)を添加し、反応混合物を90℃に一晩加熱する。反応
混合物の温度を150℃まで上げ、一晩加熱する。外界温度まで冷却し、減圧下で濃縮す
る。残渣を水および酢酸エチルで希釈する。層を分離し、水層を酢酸エチルで抽出する。
酢酸エチル抽出物を合わせ、水および塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し
、減圧下で濃縮する。残渣を、アセトン:ヘキサン(0−20%グラジエント)で溶出す
るシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、標題化合物(4.79g、20.27
mmol)を得る。MS(m/z):237.0(M+H)、254.0(M+18)。
以下の化合物を本質的に調製例51の方法により調製する。
調製例53
2−(3−イソプロポキシフェニル)酢酸の合成
イソプロピル2−(3−イソプロポキシフェニル)アセテート(4.2g、17.8m
mol)をテトラヒドロフラン(35.6mL)に溶解する。水(35.6mL)および
水酸化リチウム(6.05g、248.8mmol)を添加する。反応混合物を66℃に
一晩加熱する。減圧下で濃縮してテトラヒドロフランを除く。反応混合物を水で希釈し、
ジエチルエーテルで洗浄する。水層を5NHClで酸性化してpH1とする。水層をジエ
チルエーテルで抽出する。ジエチルエーテル抽出物を、水および塩水で洗浄し、硫酸ナト
リウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、標題化合物(3.37g、17.35mm
ol)を得る。MS(m/z):195.0(M+1)、212.0(M+18)。
以下の化合物を本質的に調製例53の方法により調製する。
調製例55
2−(2−クロロ−5−イソプロポキシ−フェニル)酢酸の合成
2−(3−イソプロポキシフェニル)酢酸(3.24g、16.6mmol)をジメチ
ルホルムアミド(11.1mL)に溶解する。氷浴上で冷却し、ジメチルホルムアミド(
12.2mL)中のN−クロロスクシンイミド(2.44g、18.3mmol)の溶液
を添加する。一晩攪拌して、反応が外界温度に達するのを可能とする。反応混合物をジエ
チルエーテルで希釈する。水で洗浄する。水を抽出し、ジエチルエーテルで洗浄する。ジ
エチルエーテル抽出物を合わせ、水および塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾
過し、減圧下で濃縮する。残渣を、アセトン:ヘキサン(0−25%グラジエント)で溶
出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、標題化合物(3.08g、13.
47mmol)を得る。MS(m/z):245.8(M+18)。
以下の化合物を本質的に調製例55の方法により調製する。
調製例57
メチル2−(2−クロロ−6−シアノ−フェニル)酢酸の合成
テトラヒドロフラン(62.6mL、461.8mmol)中のリチウムジイソプロピ
ルアミドの2M溶液をテトラヒドロフラン(1L)に−78℃で添加する。1,3−ジメ
チル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン(19.94mL、1
64.91mmol)をゆっくりとを添加し、次いで3−クロロ−2−メチル−ベンゾニ
トリル(20g、131.93mmol)を滴下する。混合物を5分間攪拌しながら−7
8℃で維持する。反応容器を二酸化炭素(1L;25.65モル)で15分間パージする
。水(100mL)を添加し、2時間攪拌する。10M水酸化ナトリウム水溶液を添加し
て水相のpHを>12に上げる。水層を分離し、ジエチルエーテルで洗浄する。水層を濃
塩酸で酸性化してpH−1とし、酢酸エチルで抽出する。有機相を分離し、硫酸ナトリウ
ムで乾燥させる。濾過し、濃縮乾固して標題化合物をオフホワイトの固体(16.0g;
81.80mmol)として得る。MS(m/z):195.9(M+1)。
調製例58
メチル(1S,3R)−3−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]
−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−5−カルボキシレートの合
マグネティックスターラーバーを含有するガラス圧力容器中で、(1S,3R)−5−
ブロモ−3−((tert−ブチルジメチルシリルオキシ)メチル)−1−メチル−1,
2,3,4−テトラヒドロイソキノリン(30g、81.0mmol)、酢酸パラジウム
(1.8g、8.1mmol)、ビス−(1,3−ジフェニルホスフィノ)プロパン(6
.7g、16.2mmol)および炭酸ナトリウム(34.3g、324.0mmol)
を、ジメチルスルホキシド(360mL)およびメタノール(180mL)の混合物に懸
濁する。容器に一酸化炭素(410kPa)を加え、攪拌しながら100℃まで昇温させ
る。温度を100℃で19時間維持する。混合物を外界温度まで冷却することを可能とす
る。結果として得られる懸濁液を濾過し、濾液をメチルtert−ブチルエーテル(10
00mL)で希釈する。溶液を塩水(3×500mL)で洗浄する。硫酸ナトリウムで乾
燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、標題化合物を濃橙色油(26.7g、76.4mmo
l)として得る:MS(m/z):350.0(M+1)。
調製例59
メチル(1S,3R)−3−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]
−2−[2−(6−クロロ−2−フルオロ−3−メトキシ−フェニル)アセチル]−1−
メチル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−5−カルボキシレートの合成
トリエチルアミン(0.36mL、2.57mmol)を、ジメチルホルムアミド(6
.4mL)中のメチル(1S,3R)−3−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]
オキシメチル]−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−5−カルボ
キシレート(500mg、1.29mmol)、(ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ
)トリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(1.02g、1.93mm
ol)および2−(6−クロロ−2−フルオロ−3−メトキシ−フェニル)酢酸(356
mg、1.54mmol)の攪拌溶液に添加する。室温で16時間攪拌する。塩化アンモ
ニウム飽和水溶液(60mL)を添加する。酢酸エチル(3×50mL)で抽出する。合
わせた有機層を塩水で洗浄する。硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮す
る。フラッシュクロマトグラフィーにより精製し、標題化合物をアモルファス黄色固体(
703mg、1.15mmol)として得る:MS(m/z):550.0(M+1)。
以下の化合物を本質的に調製例59の方法によって調製する。



実施例13
2−(6−クロロ−2−フルオロ−3−メトキシ−フェニル)−1−[(1S,3R)−
3−(ヒドロキシメチル)−5−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−1−メチル
−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル]エタノンの合成
テトラヒドロフラン(1.92mL、1.15mmol)中の塩化ランタン(III)
ビス(塩化リチウム)錯体の0.6M溶液を、テトラヒドロフラン(5mL)中のメチル
(1S,3R)−3−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−2−
[2−(6−クロロ−2−フルオロ−3−メトキシ−フェニル)アセチル]−1−メチル
−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−5−カルボキシレート(703mg、1.1
5mmol)の攪拌溶液に添加する。室温で40分間攪拌する。ジエチルエーテル中のメ
チルマグネシウムブロミドの3M溶液(3.50当量;4.03mmol;1.34mL
;1.39g)を滴下する。反応混合物を1.5時間攪拌する。塩水(25mL)でクエ
ンチする。ガス放出が止まった後、酢酸エチル(3×25mL)で抽出する。合わせた有
機層を塩水で洗浄する。硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣
をテトラヒドロフラン(10mL)に再溶解し、フッ化テトラブチルアンモニウム三水和
物(492mg、1.73ミリモル)を添加する。室温で2時間攪拌する。減圧下で濃縮
する。残渣を短いフラッシュシリカパッド(15g)を介して酢酸エチル(50mL)で
洗浄する。減圧下で濃縮する。C18修飾シリカでの逆相クロマトグラフィーにより精製
し、標題化合物を白色固体(349mg、0.76mmol)として得る:(m/z):
436.0(M+1)。
以下の化合物を本質的に実施例13の方法によって調製する。




以下に、本願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 下記式の化合物:

(式中、
nは、0、1または2であり;
は、ハロゲンであり;
は、ハロゲン、H、CN、C1〜C3アルコキシまたはC1〜C3アルキルであり;
は、H、ハロゲン、C1〜C3アルコキシまたはC1〜C3アルキルである)。
[2] 下記式の[1]記載の化合物:

(式中、
nは、0、1または2であり;
は、ハロゲンであり;
は、ハロゲン、H、CN、C1〜C3アルコキシまたはC1〜C3アルキルであり;
は、H、ハロゲン、C1〜C3アルコキシまたはC1〜C3アルキルである)。
[3] nは、0、1または2であり;
は、ハロゲンであり;
は、ハロゲンであり;
は、水素またはC1〜C3アルコキシである、
[1]または[2]のいずれかに記載の化合物。
[4] nは、0、1または2であり;
は、Cl、FまたはBrであり;
は、Cl、OCH 、H、F、CNまたはCH であり;
は、OCH 、H、CH CH 、Cl、OCH(CH 、OCH CH 、F、CH(CH またはCH である、
[1]または[2]のいずれかに記載の化合物。
[5] nは、0または2であり;
は、Clであり;
は、ClまたはFであり;
は、HまたはOCH である、
[1]、[2]または[3]のいずれかに記載の化合物。
[6] 2−(2,6−ジクロロフェニル)−1−[(1S,3R)−3−(ヒドロキシメチル)−5−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−1−メチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル]エタノンである、[1]記載の化合物。
[7] 2−(2,6−ジクロロフェニル)−1−[(1S,3R)−3−(ヒドロキシメチル)−5−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−1−メチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル]エタノンおよび4−ヒドロキシ安息香酸を含む組成物。
[8] [7]記載の組成物の共結晶形態。
[9] 回折角2θでの18.2°の回折ピークを、16.0°、25.4°、および7.0°からなる群から選択される一以上のピークと組み合わせて有し;前記回折角についての許容誤差が0.2度である、CuKα照射を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、[8]記載の組成物の共結晶形態。
[10] 2−(2,6−ジクロロフェニル)−1−[(1S,3R)−3−(ヒドロキシメチル)−5−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−1−メチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル]エタノンと、4−ヒドロキシ安息香酸と、医薬上許容される担体、希釈剤または賦形剤とを含む、医薬組成物。
[11] [1]〜[6]のいずれかに記載の化合物と、医薬上許容される担体、希釈剤または賦形剤とを含む、医薬組成物。
[12] 有効量の、[1]〜[6]のいずれかに記載の化合物を、それを必要とする患者に投与することを含む、パーキンソン病を治療する方法。
[13] 有効量の、[1]〜[6]のいずれかに記載の化合物を、それを必要とする患者に投与することを含む、統合失調症を治療する方法。
[14] 治療法における使用のための、[1]〜[6]のいずれかに記載の化合物。
[15] パーキンソン病の治療における使用のための、[1]〜[6]のいずれかに記載の化合物。
[16] 統合失調症の治療における使用のための、[1]〜[6]のいずれかに記載の化合物。


Claims (4)

  1. 2−(2,6−ジクロロフェニル)−1−((1S,3R)−5−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−3−(ヒドロキシメチル)−1−メチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)エタン−1−オンおよび4−ヒドロキシ安息香酸を含む組成物。
  2. 請求項に記載の組成物の共結晶形態であって、回折角2θでの7.0°の回折ピークを、18.8°、16.1°、および19.3°からなる群から選択される一以上のピークと組み合わせて有し;前記回折角についての許容誤差が0.2度である、CuKα照射を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、共結晶形態。
  3. 2−(2,6−ジクロロフェニル)−1−((1S,3R)−5−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−3−(ヒドロキシメチル)−1−メチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)エタン−1−オンと、4−ヒドロキシ安息香酸と、医薬上許容される担体、希釈剤または賦形剤とを含む、医薬組成物。
  4. パーキンソン病を治療するための、請求項に記載の組成物。


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