JP6383599B2 - 密閉型圧縮機および冷凍サイクル装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、二つのシリンダ室を有する密閉型圧縮機および、この密閉型圧縮機を備えて冷凍サイクルを構成する冷凍サイクル装置に関する。
密閉容器内に、電動機部と圧縮機構部とを回転軸を介して連結して収容し、圧縮機構部は中間仕切り板を介して二つのシリンダ室を備えた密閉型圧縮機が多用される。それぞれのシリンダ室内でローラが偏心移動してガス冷媒を圧縮し、吐出弁機構を介して密閉容器内に吐出する。
特に、冷房専用機に用いられる圧縮機は、圧縮比が大であり、圧縮されたガス冷媒が異常温度まで上昇し易い。ついには、各構成部品において熱的悪影響が生じ、潤滑油は粘性低下をきたす。そこで、シリンダ室内に液冷媒を注入して冷却する、いわゆるリキッドインジェクション方式が採用されている。
特許文献1は、回転軸を軸支する第1軸受けと、第2軸受けを備え、液冷媒を導入するリキッドインジェクション通路を、第2軸受けを介して第2のシリンダ室にのみ設けたものである。特許文献2は、液冷媒を圧縮機に導くインジェクション銅管およびインジェクションライナーの構造を改良したものである。
特許第4059652号公報 特開2012−251485号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、液冷媒がインジェクションされる第2のシリンダ室における冷却効果は良いが、第1のシリンダ室におけるガス冷媒に対する冷却効果はさほどではない。全体としての冷却効果は、第1・第2のシリンダ室に同時に液冷媒をインジェクションする方式のものよりも劣ってしまう。
特許文献2の技術では、液冷媒をインジェクション銅管から同一直径の縦孔を介して第1・第2作動室に導くので、同一量の液冷媒が第1・第2の作動室に注入される。しかしながら、下部側の第2作動室は常時、潤滑油に浸かっているが、上部側の第1作動室は潤滑油の油面が変動して浸かる割合が低く、高温になり易い。両作動室に同量の液冷媒を注入すれば、第1作動室が過熱状態に陥る虞れがある。
そこで本実施形態は、より過熱傾向にあるシリンダ室に、より多くの液冷媒を注入し、効率の良い冷却をなすことで、圧縮性能および信頼性の向上を得られる密閉型圧縮機と、この密閉型圧縮機を備えた冷凍サイクル装置を提供しようとするものである。
本実施例の密閉型圧縮機は、密閉容器内に、電動機部と、前記電動機部に回転軸を介して連結される圧縮機構部とを収容し、
前記圧縮機構部は、中間仕切り板と、第1のシリンダ室を有し、前記中間仕切り板の上部に設けられた第1のシリンダと、第2のシリンダ室を有し、前記中間仕切り板の下部に設けられた第2のシリンダを備えた密閉型圧縮機において、
前記中間仕切り板に、外周面から中心部に向かう横孔を設けるとともに液冷媒を導くインジェクション管を接続し、さらに、前記横孔と前記第1のシリンダ室とを連通する第1のインジェクションポートを設けるとともに、前記横孔と前記第2のシリンダ室とを連通する第2のインジェクションポートを設け、
前記第1のインジェクションポートの直径と、前記第2のインジェクションポートの直径を異径に設定し
前記第1のインジェクションポートと前記第2のインジェクションポートは、前記中間仕切り板の回転軸の挿通用孔中心軸から最も遠い内周面までの距離が同一になるように、前記第1のインジェクションポートの中心軸を、前記第2のインジェクションポートの中心軸よりも前記中間仕切り板の中心軸方向にずらして設けている。
本実施形態の冷凍サイクル装置は、上記の密閉型圧縮機と、凝縮器と、膨張装置と、蒸発器とを備え、冷凍サイクルを構成するとともに、前記凝縮器と前記膨張装置との間から前記インジェクション管を分岐した。
本実施形態に係る、密閉型圧縮機の縦断面図および、冷凍サイクル装置の冷凍サイクル構成図。 同実施形態に係る、図1における丸印M内の中間仕切り板部分を拡大した図と、中心線O1−O2に沿う縦断面図。 同実施形態に係る、第1のシリンダの横断平面図。 同実施形態の変形例に係る、図1における丸印内の中間仕切り板部分を拡大した図。
以下、本実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、密閉型圧縮機1の縦断面図および、たとえば冷房専用機である冷凍サイクル装置Rの冷凍サイクル構成図である。
図中1は、密閉型圧縮機(以下、単に「圧縮機」と呼ぶ)であり、この圧縮機1については後述する。前記圧縮機1の上端部には冷媒管Pが接続され、この冷媒管Pには凝縮器2と、気液分離器3と、膨張弁(膨張装置)4と、蒸発器5およびアキュームレータ6が順次設けられる。さらに、冷媒管Pはアキュームレータ6から2本に分岐し前記圧縮機1の側部に接続され、これらで冷凍サイクル装置Rの冷凍サイクルが構成される。
また、冷凍サイクル装置Rには、インジェクション回路Kが設けられる。このインジェクション回路Kは、凝縮器2と膨張弁4との間に介設される気液分離器3で気液分離された液冷媒の一部をインジェクション管Paに分流し、インジェクション管Paに設けた開閉弁7と膨張弁8を介して圧縮機1に、後述するようにして導くためのものである。
つぎに、前記圧縮機1について説明する。
圧縮機1は、密閉容器10を備えていて、この密閉容器10内の上部側に電動機部11が収容され、下部側に圧縮機構部12が収容され、これら電動機部11と圧縮機構部12は回転軸13を介して連結される。密閉容器10の内底部に潤滑油Sが集溜されるとともに、残りの内部空間は圧縮機構部12で圧縮された高圧のガス冷媒で満たされる。
密閉容器10の上面部には、孔部からなる吐出部1aが設けられ、前記凝縮器2に連通する冷媒管Pが接続される。さらに、密閉容器10の下部周壁には2個の孔部からなる吸込み部1b,2bが設けられ、アキュームレータ6に連通する冷媒管Pが接続される。
上記電動機部11は、回転軸13に嵌着固定される回転子(ロータ)15と、この回転子15の外周面と狭小の間隙を介して内周面が対向し、密閉容器10内周壁に嵌着固定される固定子(ステータ)16とから構成される。
回転軸13には、外周側に向けて張り出した二つの円柱状の偏心部a,bが形成されている。これら偏心部a,bは、回転軸13の軸方向に沿って所定寸法離間した位置に、回転軸13の回転方向に沿って180°変位した位置に設けられる。
圧縮機構部12は、回転軸13の軸方向に沿って主軸受17と、内径孔を有する第1のシリンダ18と、中間仕切り板20と、内径孔を有する第2のシリンダ22と、副軸受23を備えている。
主軸受17は取付け具により第1のシリンダ18に固定され、副軸受23は取付け具により第2のシリンダ22と中間仕切り板20を介して第1のシリンダ18に固定される。これら主軸受17と副軸受23は、回転軸13を回転自在に軸支している。
主軸受17には、この周囲を囲む中空のケースである第1のマフラケース25が取付けられていて、内部にマフラ室が形成される。さらに、第1のマフラケース25には、マフラ室内と密閉容器10内の空間とを連通する複数の連通孔cが設けられる。これらの連通孔cは、密閉容器10内底部に集溜される潤滑油Sの液面よりも上方に位置している。
前記副軸受23には、この周囲を囲む中空のケースである第2のマフラケース26が取付けられていて、内部にマフラ室が形成される。副軸受23と、第2のシリンダ22および中間仕切り板20は、常に、確実に潤滑油Sに浸漬される。第1のシリンダ18と、第1のマフラケース25が圧縮条件等の影響で、潤滑油Sから露出することがある。
第1のシリンダ18は、密閉容器10の内周壁に嵌着固定される。第1のシリンダ18の内径孔は、上端側を主軸受17により閉止され、下端側を中間仕切り板20により閉止されて、第1のシリンダ室18Aが形成される。
第2のシリンダ22は、中間仕切り板20を介して第1のシリンダ18に取付けられる。第2のシリンダ22の内径孔は、上端側を中間仕切り板20に閉止され、下端側を副軸受23に閉止されて、第2のシリンダ室22Aが形成される。
第1・第2のシリンダ室18A,22Aには回転軸13が挿通され、回転軸13に形成される一方の偏心部aが第1のシリンダ室18A内に位置し、回転軸13に形成される他方の偏心部bが第2のシリンダ室22A内に位置する。
一方の偏心部aにはローラ27が嵌合され、他方の偏心部bにもローラ28が嵌合される。これらのローラ27,28は、回転軸13の回転にともない外周壁の一部を第1・第2のシリンダ室18A,22Aの内周壁に当接しながら転動する。
第1・第2のシリンダ室18A,22Aには、それぞれスライド自在にブレード30,31が設けられており、ブレード30,31の先端部がスプリング等の弾性体dにより付勢されてローラ27,28の外周壁に当接する。
第1・第2のシリンダ室18A,22Aの内周壁一部にローラ27,28の外周壁一部が当接し、ローラ27,28の外周壁にブレード30,31の先端部が弾性的に当接することにより、第1・第2のシリンダ室18A,22A内はローラ27,28の転動にともなって容積が変動する二つの空間に仕切られる。
第1のシリンダ18には、低圧のガス冷媒を第1のシリンダ室18A内に吸込むための上記吸込み部1bが設けられる。第2のシリンダ22には、低圧のガス冷媒を第2のシリンダ室22A内に吸込むための上記吸込み部2bが設けられる。
主軸受17のフランジ部には、ローラ27の偏心運動によって開閉される第1の吐出弁機構33が設けられる。第1の吐出弁機構33が開放されることで、第1のシリンダ室18Aと主軸受17に取付けられる第1のマフラケース25内のマフラ室とが連通するようになっている。
副軸受23のフランジ部には、ローラ28の偏心運動によって開閉される第2の吐出弁機構34が設けられる。第2の吐出弁機構34が開放されることで、第2のシリンダ室22Aと副軸受23に取付けられる第2のマフラケース26内のマフラ室とが連通するようになっている。
主軸受17に取付けられる第1のマフラケース25内のマフラ室と、副軸受23に取付けられる第2のマフラケース26内のマフラ室とは、主軸受17のフランジ部と、第1のシリンダ18と、中間仕切り板20と、第2のシリンダ22と、副軸受23のフランジ部に設けられる吐出案内流路(図示しない)を介して互いに連通される。
一方、インジェクション回路Kを構成するインジェクション管Paは、密閉容器10の側部に設けられた孔部を貫通して密閉容器10内部に挿通され、中間仕切り板20に対向する。中間仕切り板20には、この側部(外周面)から中心部に向かって横孔35が設けられていて、インジェクション管Paの先端部は横孔35に挿入し密に嵌合される。
中間仕切り板20の中心部には、回転軸13の偏心部a,b相互間部分が挿通する挿通用孔20aが設けられていて、横孔35先端は挿通用孔20aまでは到達せず、その手前側で終わる。インジェクション管Paの先端は横孔35の先端までは到達せず、ある程度の間隙を有するように寸法設定される。
そして、インジェクション管Pa先端と横孔35先端との間の横孔35部分に、縦孔からなる第1のインジェクションポート36aと、第2のインジェクションポート36bが設けられる。
図2(A)は、図1に丸印Mで示す、中間仕切り板20の一部を拡大して示す図であり、図2(B)は、さらに中心線O1−O2に沿う縦断面図である。
中間仕切り板20の中心部には回転軸13の一部が挿通する挿通用孔20aが設けられ、平面視でリング状をなす。さらに、周壁一部から挿通用孔20aの中心軸Oに向かって横孔35が設けられる。当然ながら、横孔35の直径は中間仕切り板20の板厚の範囲内に設定される。
横孔35の先端からわずかに手前側の位置に、第1のインジェクションポート36aが中間仕切り板20上面と横孔35を連通して設けられる。そして、中間仕切り板20下面と横孔35を連通して第2のインジェクションポート36bが設けられる。
中間仕切り板20および挿通用孔20aの中心軸Oから第1のインジェクションポート36aの中心軸O1までの距離Laと、中間仕切り板20の挿通用孔20a中心軸Oから第2のインジェクションポート36bの中心軸O2までの距離Lbは互いに同一(La=Lb)であり、横孔35とは垂直に交差する。
すなわち、第1・第2のインジェクションポート36a,36bは、円周方向において互いに同一角度位置で、かつ互いの中心軸O1,O2位置が合致する位置に設けられる。
そして、第1のインジェクションポート36aの直径φd1と、第2のインジェクションポート36bの直径φd2は、互いに異径である。ここでは、第1のインジェクションポート36aの直径φd1は、第2のインジェクションポート36bの直径φd2よりも大(φd1>φd2)に設定される。
このように、距離Laと距離Lbを同一にすることにより、第1・第2のインジェクションポート36a,36bの直径が異なっても、容易に加工することができる。
このような構成において、電動機部11に通電すると回転軸13が回転し、圧縮機構部12が駆動されることにより、ブレード30,31で仕切られた第1・第2のシリンダ室18A,22A内の一方の空間が負圧化されガス冷媒が流入する。
180°の位相差で設けられたローラ27,28が回転軸13の回転にともなって転動し、第1・第2のシリンダ室18A,22A内に流入されたガス冷媒は、一方の空間の容積が徐々に小さくなることで圧縮される。
所定圧にまで圧縮されると、第1の吐出弁機構33が開放されて、第1のシリンダ室18Aから第1のマフラケース25のマフラ室に吐出される。さらに、180°の間隔を有して、第2の吐出弁機構34が開放されて、第2のシリンダ室22Aから第2のマフラケース26のマフラ室に吐出される。
そのあと、第2のマフラケース26内に吐出されたガス冷媒は、第2のシリンダ22と、中間仕切り板20と、第1のシリンダ18と、主軸受17に連続して設けられた吐出案内流路を介して第1のマフラケース25内のマフラ室に導かれる。そして、このマフラ室内に充満するガス冷媒とともに連通孔cから密閉容器10内の空間に導かれる。
圧縮機1の密閉容器10内に充満する高温高圧のガス冷媒は、吐出部1aに接続する冷媒管Pに流通して凝縮器2に導かれる。ここで凝縮液化して気液分離器3に導かれ、さらに気液分離されて一旦、集溜される。そのあと、液冷媒は膨張弁4で減圧されて蒸発器5で蒸発する。この蒸発によって周囲空気が冷却され、冷凍サイクル装置Rとして冷凍(冷却)能力を発揮する。
蒸発器5を出た冷媒は、アキュームレータ6で気液分離され、圧縮機1の第1・第2の吸込み部1b,2bを経て、第1のシリンダ室18Aと第2のシリンダ室22Aに導かれて圧縮される。そして、上述のように再び圧縮されて、上述の系路を循環する。
一方、圧縮機1の運転にともなって、第1・第2のシリンダ室18A,22Aで圧縮され、密閉容器10に充満するガス冷媒温度が上昇し、冷媒管Pに吐出されることで冷媒管Pの温度が上昇する。
冷媒管Pに取付けられる温度センサ(図示しない)が所定温度以上を検知すると、制御手段(図示しない)へ検知信号を送る。制御手段はインジェクション回路Kの開閉弁7を開放する制御を行う。
凝縮器2で液化した冷媒を集溜する気液分離器3は受液器の機能をなしていて、ここから液冷媒の一部がインジェクション管Paに導かれる。膨張弁8は、温度センサの検知温度に応じて開度を調整する、流量調整弁としての機能を有する。
圧縮機1内のインジェクション管Paに導かれた液冷媒は、中間仕切り板20の横孔35の先端部から第1のインジェクションポート36aと、第2のインジェクションポート36bに分流される。
液冷媒は、第1のインジェクションポート36aから第1のシリンダ室18Aに導かれ、第1のシリンダ室18A内の圧縮途中のガス冷媒中に注入されて、ガス冷媒を冷却する。さらに、液冷媒は第2のインジェクションポート36bから第2のシリンダ室22Aに導かれ、第2のシリンダ室22A内の圧縮途中のガス冷媒中に注入されて、ガス冷媒を冷却する。
図3は、第1のシリンダ室18Aの平面図であり、この第1のシリンダ室18A内でローラ27は実線位置から一点鎖線位置を介して実線位置に、矢印方向である反時計回り方向に連続して偏心運動する。
第1のシリンダ室18Aにおいて、ローラ27(偏心部aの偏心方向)がブレード30の方向に一致する位置を基準位置(0°)とし、ローラ27が基準位置から反時計方向に6°回転した位置で、ローラ27の下端面から第1のインジェクションポート36aが開放され始め、第1のシリンダ室18A内に液冷媒が注入される。
ローラ27の偏心回転運動により、回転角度が増している間は、第1のインジェクションポート36aの開放が維持される。よって第1のインジェクションポート36aから第1のシリンダ室18A内に液冷媒の注入が継続され、第1のシリンダ室18Aで圧縮されるガス冷媒を冷却する。
ローラ27の回転角度位置が180°を越え、210°に至るころ、ローラ27の下端面が第1のインジェクションポート36aを閉塞し始める。よって、第1のインジェクションポート36aから第1のシリンダ室18Aへの液冷媒の注入量が漸次、低減する。
ローラ27の回転角度位置(偏心部aの偏心方向)が212°に至ると、第1のインジェクションポート36aはローラ27の下端面によって完全に閉塞され、第1のシリンダ室18Aへの液冷媒の注入が停止する。
この状態は、ローラ27の回転角度位置が360°を越えて、6°に至るまで継続し、6°に至ると、再び上述のようにローラ27の下端面から第1のインジェクションポート36aが開放され、上述の作用を繰り返す。
第2のシリンダ室22Aにおいては、ローラ28の位置が、第1のシリンダ室18A内のローラ27とは180°相対する位置に設けられるところから、異なるタイミングで第2のインジェクションポート36bを開閉作用する。
また、第2のインジェクションポート36bの直径φd2は、第1のインジェクションポート36aの直径φd1より小さいため、第2のインジェクションポート36bが開くローラ28の回転角度範囲は、第1のインジェクションポート36aが開くローラ27の回転角度範囲(6°〜212°)よりも小さい。
上述したように、第1のインジェクションポート36aの直径φd1と、第2のインジェクションポート36bの直径φd2を、異径に設定する。
ここでは、中間仕切り板20の上部に第1のシリンダ室18Aを備えた第1のシリンダ18を設け、中間仕切り板20の下部に第2のシリンダ室22Aを備えた第2のシリンダ22を設けた。第2のシリンダ22は、密閉容器10内底部に集溜する潤滑油S内に常時浸漬されるが、第1のシリンダ18は圧縮条件により潤滑油Sの油面から露出することが多い。
そこで、第1のインジェクションポート36aの直径φd1を、第2のインジェクションポート36bの直径φd2よりも大(φd1>φd2)に設定する。第1・第2のシリンダ室18A,22Aへの液冷媒の注入量は、第1・第2のインジェクションポート36a,36bの直径に比例する。したがって、第1のシリンダ室18Aへの液冷媒の注入量が、第2のシリンダ室22Aへの液冷媒の注入量よりも大になる。
第2のシリンダ22は、密閉容器10の内底部に集溜される潤滑油S中に常時浸漬状態となり冷却されているので、第2のシリンダ室22Aに注入される液冷媒の注入量が第1のシリンダ室18Aに注入される液冷媒の注入量よりも少なくても、過熱状態に陥ることはない。
これに対して第1のシリンダ18は、中間仕切り板20の上部にあり、通常は、この上部に取付けられる主軸受17のフランジ部まで潤滑油Sが集溜されているが、圧縮条件によっては潤滑油Sの液面が低下し、第1のシリンダ18が潤滑油Sの油面から露出することが多い。
すなわち、第1のシリンダ室18Aと第2のシリンダ室22Aとで同じ圧縮作用をなしていても、第1のシリンダ室18Aの方が第2のシリンダ室22Aよりも温度上昇し易い。そこで、第1のインジェクションポート36aを介して第1のシリンダ室18Aへの液冷媒の注入量を多くする。効率の良い冷却をなすことで、圧縮性能の向上を得られる。
図4は、本実施形態の変形例を示す、中間仕切り板20の一部を拡大して示す縦断面図である。
基本的には、第1のインジェクションポート36a1が中間仕切り板20上面と横孔35を連通して設けられ、第2のインジェクションポート36b1が中間仕切り板20下面と横孔35を連通して設けられることは変わりがない。そして、第1のインジェクションポート36a1の直径d1φを、第2のインジェクションポート36b1の直径d2φよりも大(φd1>φd2)に設定することも、同一である。
ここでは、中間仕切り板20の挿通用孔20a中心軸Oから第1および第2のインジェクションポート36a1、36b1の最も遠い内周面までの距離Lが同一になるようにされている。
換言すれば、第1・第2のインジェクションポート36a1,36b1の直径φd1,φd2を図2に示したものと変えることなく、直径の大きな第1のインジェクションポート36a1の中心線O1を、直径の小さな第2のインジェクションポート36b1の中心線O2よりも中間仕切り板20の挿通用孔20aの中心軸O方向にずらして設ける。
したがって、中間仕切り板20の挿通用孔20a中心軸Oから第1のインジェクションポート36a1の中心線O1までの距離Laに対して、中間仕切り板20の挿通用孔20a中心軸Oから第2のインジェクションポート36b1の中心線O2までの距離Lbが大になる。
第1・第2のシリンダ室18A,22Aにおいて、ローラ27,28が偏心回転運動をなし第1・第2のインジェクションポート36a1,36b1を開閉する。
なお詳細に説明すれば、たとえば第1のシリンダ室18Aにおいて、ローラ27が偏心回転運動をなし、第1のシリンダ室18Aにおいて、ローラ27(偏心部aの偏心方向)がブレード30の方向に一致する位置を基準位置(0°)とし、ローラ27が基準位置から反時計方向に6°回転した位置で、ローラ27の下端面から第1のインジェクションポート36a1が開放される。
ミクロ的に見れば、第1のインジェクションポート36a1の外周端から開放され始め、同時に、第1のシリンダ室18A内に液冷媒の注入が開始される。ローラ27の回転移動にともなって、第1のインジェクションポート36a1の開放面積が徐々に拡大し、液冷媒の注入量が増大する。
ローラ27下端面が第1のインジェクションポート36a1から完全に離間したとき、液冷媒の注入量が最大となり、再び第1のインジェクションポート36a1を閉塞するまで、その状態(液冷媒の注入量)が維持される。
そして、ローラ27の回転角度位置(偏心部aの偏心方向)が212°になると、ローラ27の下端面で第1のインジェクションポート36a1が閉塞されるが、このときも第1のインジェクションポート36aの外周端から徐々に閉塞され始める。液冷媒の注入量が絞られ、ローラ27の下端面が第1のインジェクションポート36a1を完全に閉塞した状態で液冷媒の注入が停止する。
中間仕切り板20の挿通用孔20a中心軸Oから第1および第2のインジェクションポート36a1、36b1の最も遠い内周面までの距離Lが同一になるようにされているため、第2のインジェクションポート36b1が開くローラ28の回転角度範囲も、第1のインジェクションポート36a1が開くローラ27の回転角度範囲(6°〜212°)と略同一になる。
したがって、互いに直径の異なる第1・第2のインジェクションポート36a1,36b1を開閉するローラ27,28の回転角度範囲を略同一にして、効果的な冷却をなすことができる。
なお、上記各実施形態においては、中間仕切り板20の上側に位置する第1のシリンダ室18Aに液冷媒を導く第1のインジェクションポート36aの直径を、中間仕切り板20の下側に位置する第2のシリンダ室22Aに液冷媒を導く第2のインジェクションポート36bの直径よりも大きく形成したものについて説明したが、第2のシリンダ室22Aの方が第1のシリンダ室18Aよりも過熱される圧縮機においては、第2のインジェクションポート36bの直径φd2を、第1のインジェクションポート36aの直径φd1よりも大きく(φd1<φd2)形成すれば良い。
以上、本実施形態を説明したが、上述の実施形態は、例として提示したものであり、実施形態の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…密閉型圧縮機、10…密閉容器、11…電動機部、13…回転軸、12…圧縮機構部、20…中間仕切り板、18A…第1のシリンダ室、18…第1のシリンダ、22A…第2のシリンダ室、22…第2のシリンダ、Pa…インジェクション管、36a…第1のインジェクションポート、36b…第2のインジェクションポート、O1…(第1のインジェクションポートの)中心軸、O2…(第2のインジェクションポートの)中心軸、2…凝縮器、4…膨張弁(膨張装置)、5…蒸発器、R…冷凍サイクル装置

Claims (2)

  1. 密閉容器内に、電動機部と、前記電動機部に回転軸を介して連結される圧縮機構部とを収容し、
    前記圧縮機構部は、中間仕切り板、第1のシリンダ室を有し、前記中間仕切り板の上部に設けられた第1のシリンダと、第2のシリンダ室を有し、前記中間仕切り板の下部に設けられた第2のシリンダを備えた密閉型圧縮機において、
    前記中間仕切り板に、外周面から中心部に向かう横孔を設けるとともに液冷媒を導くインジェクション管を接続し、さらに、前記横孔と前記第1のシリンダ室とを連通する第1のインジェクションポートを設けるとともに、前記横孔と前記第2のシリンダ室とを連通する第2のインジェクションポートを設け、
    前記第1のインジェクションポートの直径と、前記第2のインジェクションポートの直径を異径に設定し、
    前記第1のインジェクションポートと前記第2のインジェクションポートは、前記中間仕切り板の回転軸の挿通用孔中心軸から最も遠い内周面までの距離が同一になるように、前記第1のインジェクションポートの中心軸を、前記第2のインジェクションポートの中心軸よりも前記中間仕切り板の中心軸方向にずらして設けたことを特徴とする密閉型圧縮機。
  2. 前記請求項1に記載の密閉型圧縮機と、凝縮器と、膨張装置と、蒸発器とを備え、冷凍サイクルを構成するとともに、前記凝縮器と前記膨張装置との間から前記インジェクション管を分岐したことを特徴とする冷凍サイクル装置。
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