JP6380844B2 - 車両前部構造 - Google Patents

車両前部構造

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Description

本発明は、自動車の車両前部構造に関するものであり、より具体的には、自動車が歩行者に衝突する事故における歩行者の被害軽減を図ることができる車両前部構造に関する。
近年の交通事故実態において、歩行者が関与する事故の割合が増加していることに伴い、自動車が歩行者に衝突する事故における歩行者の被害軽減を図ることが求められている。
歩行者の被害軽減を図るものとして、車両前部に固定されたフロントバンパクロスメンバと、フロントバンパクロスメンバの前面に固定されたエネルギ吸収部材と、を備えた車両前部構造が公知である。フロントバンパクロスメンバは、車両進行方向と交差する車幅方向に沿って延在する車体部材であり、剛性が高い断面を有している。エネルギ吸収部材は、歩行者の骨折リスクや靱帯損傷リスクを軽減するためのものであり、車両が歩行者に衝突した場合に圧潰する多角形閉断面形状を有している(例えば、特許文献1参照)。かかる車両前部構造は、車両が歩行者以外に衝突した場合にも多角形閉断面形状が圧潰し、圧潰した後は元に戻らないため交換が必要となる。
圧潰したエネルギ吸収部材の交換が容易な車両前部構造として、車両前部に固定されたフロントバンパクロスメンバと、多角形閉断面形状の上下に張り出したフランジを有するエネルギ吸収部材と、を備えた車両前部構造が提案されている。かかる車両前部構造は、フロントバンパクロスメンバに設けられた雌ネジ部材にエネルギ吸収部材を貫通したボルトが締結され、フロントバンパクロスメンバにエネルギ吸収部材が固定されている。かかる車両前部構造は、ボルトを取り外せば、エネルギ吸収部材がフロントバンパクロスメンバから取り外され、エネルギ吸収部材を交換することができる(例えば、特許文献2参照)。
特開2013−52760号公報 特開2010−195228号公報
しかしながら、特許文献2に記載された車両前部構造では、フロントバンパクロスメンバにエネルギ吸収部材を固定するボルトの頭部がフランジから突出するので、エネルギ吸収部材の多角形閉断面形状が圧潰した場合にエネルギ吸収部材とボルトの頭部とが干渉しエネルギ吸収部材の多角形閉断面形状が全潰するまで衝突エネルギを吸収することができない。
本発明は、上記実情を鑑みて、エネルギ吸収部材の多角形閉断面形状が全潰するまで衝突エネルギを吸収することができる車両前部構造を提供することを目的とする。
本発明は、車両前部において車幅方向に延在するフロントバンパを構成するフロントバンパクロスメンバと、前記フロントバンパクロスメンバの前面に固定され、車両が前面衝突した場合に圧潰する多角形閉断面形状を有するエネルギ吸収部材と、前記フロントバンパクロスメンバの前面部に設けられ、前記エネルギ吸収部材を貫通したボルトが螺合され、前記フロントバンパクロスメンバに前記エネルギ吸収部材を固定する雌ネジ部材と、前記エネルギ吸収部材の前記フロントバンパクロスメンバ側の取付面から前記フロントバンパクロスメンバ側に前記ボルトの頭部の高さよりも突出して形成され、前記ボルトの頭部が収容される凸部と、前記フロントバンパクロスメンバの前面側に形成され、前記凸部を収容する凹部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、エネルギ吸収部材のフロントバンパクロスメンバ側の取付面からフロントバンパクロスメンバ側にボルトの頭部の高さよりも突出して形成され、ボルトの頭部が収容される凸部と、フロントバンパクロスメンバの前面側に形成され、凸部を収容する凹部と、を備えるので、エネルギ吸収部材の多角形閉断面形状が圧潰する場合にエネルギ吸収部材とボルトの頭部とが干渉することがなく、エネルギ吸収部材の多角形閉断面形状が全潰するまで衝突エネルギを吸収することができる。
本発明の一態様では、前記エネルギ吸収部材の多角形閉断面形状は、前記フロントバンパクロスメンバの前面側に固定される固定側板と、前記固定側板に接合される多角形状の吸収側板と、を含んで構成される。
このようにすれば、エネルギ吸収部材の多角形閉断面形状は、フロントバンパクロスメンバの前面側に固定される固定側板と、固定側板に接合される多角形状の吸収側板と、を含んで構成されるので、固定側板と吸収側板の材質や板厚を異ならしめることができる。これにより、吸収側板の材質や板厚を任意に設定することができ、エネルギ吸収部材の圧潰に要する荷重(変形荷重)を任意に設定することができる。
本発明の一態様では、前記吸収側板は、前記固定側板の前面と平行な受圧板部を有し、
前記受圧板部は、前記ボルトを回すための工具用の穴を有する。
このようにすれば、吸収側板は、固定側板の前面と平行な受圧板部を有し、受圧板部は、ボルトを回すための工具用の穴を有するので、ボルトを回すのが容易であり、エネルギ吸収部材をフロントバンパクロスメンバに簡単に固定することができる。
本発明の一態様では、前記凸部は、車幅方向複数箇所に設けられる。
このようにすれば、凸部は、車幅方向複数箇所に設けられるので、複数箇所で凹部に収容される。
本発明の一態様では、前記エネルギ吸収部材は、バンパフェイシャルで覆われる。
このようにすれば、エネルギ吸収部材は、バンパフェイシャルで覆われるので、バンパフェイシャルとボディとが一体感のあるデザインにすることが可能である。
本発明の一態様では、前記凸部の突出量は、前記凹部の深さよりも大である。
このようにすれば、凸部の突出量は、凹部の深さよりも大であるので、エネルギ吸収部材とフロントバンパクロスメンバとの間に間隔が開き、エネルギ吸収部材とフロントバンパクロスメンバとの間に侵入した雨滴が留まるのを防止することができる。
以上説明したように、本発明によれば、エネルギ吸収部材の多角形閉断面形状が圧潰する場合にエネルギ吸収部材とボルトの頭部とが干渉することがなく、エネルギ吸収部材の多角形閉断面形状が全潰するまで衝突によるエネルギを吸収することができる。
本発明の実施形態に係る車両前部構造を採用した車両の外観を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る車両前部構造の構成を示す斜視図である。 図2に示した車両前部構造の構成を示す断面図である。 図2に示した車両前部構造においてエネルギ吸収部材を取り外した状態を示す斜視図である。 図4に示したエネルギ吸収部材の分解斜視図である。 図3に示したエネルギ吸収部材の圧潰行程を説明するための模式図である。
以下、添付図面を参照して、本発明に係る車両前部構造に好適な実施形態を詳細に説明する。尚、この実施形態によりこの発明が限定されるものではなく、本実施形態で説明する構成の全てが本発明の解決手段として必須とされるものではない。
図1は、本発明の実施形態に係る車両前部構造を採用した車両の外観を示す斜視図である。図2は、本発明の実施形態に係る車両前部構造の構成を示す斜視図であり、図3は、図2に示した車両前部構造の構成を示す断面図である。図4は、図2に示した車両前部構造においてエネルギ吸収部材を取り外した状態を示す斜視図であり、図5は、図4に示したエネルギ吸収部材の分解斜視図である。
図1に示すように、本発明の実施形態に係る車両前部構造は、フロントバンパ(バンパフェイシャル21)2とボディ3とが一体感のあるデザインにすることを可能にするものであり、図2及び図3に示すように、フロントバンパクロスメンバ4とエネルギ吸収部材5とを備えて構成されている。
フロントバンパクロスメンバ4は、車両前部において車幅方向に延在するフロントバンパ2を構成する車体部材であって、車両進行方向に沿って設けられた左右一対となるサイドメンバ61,62の前端面に配置される。そして、フロントバンパクロスメンバ4は、左右一対となるサイドメンバ61,62が全周溶接され、左右一対となるサイドメンバ61,62に固定される。フロントバンパクロスメンバ4は、左右一対となるサイドメンバ61,62の間で車幅方向と平行であり、サイドメンバ61,62の車幅方向外側で車両進行方向後側に傾斜している。
図3に示すように、フロントバンパクロスメンバ4は、車両進行方向前側に配置される前側部材41と車両進行方向後側に配置される後側部材42とが組み合わせて構成され、車両進行方向を短辺とし、車両上下方向を長辺とする矩形形状の断面を有している。
前側部材41は、均一な厚みの鋼板が溝型に成形されたものである。前側部材41は、車両進行方向前側が車両上下方向に沿い、車両進行方向後側が開口している。後側部材42は、前側部材41が嵌め込まれるように、均一な厚みの鋼板が前側部材41よりも僅かに幅広な溝型に成形されたものである。後側部材42は、車両進行方向前側が開口し、車両進行方向後側が車両上下方向に沿っている。そして、前側部材41は、後側部材42の開口に嵌め込まれ、後側部材42に溶接等により接合されている。尚、前側部材41及び後側部材42は、任意の材料及び任意の厚みとすることができるが、本実施形態では同一の材料及び同一の厚みの鋼板で成形されている。
図3及び図4に示すように、フロントバンパクロスメンバ4は、前側部材41の前面において車両上下方向中央に凹部41a1を有している。凹部41a1は、後述するエネルギ吸収部材5の固定側板51に設けられた第1の凸部51a1及び第2の凸部51a2を収容する部分であって、車幅方向全域に渡って設けられ、車両進行方向後側に向けて凹んでいる。凹部41a1は、車両上下方向に第1の凸部51a1及び第2の凸部51a2が嵌る幅を有している。
また、フロントバンパクロスメンバ4は、前側部材41の凹部41a1に複数の雌ネジ部材43を有している。複数の雌ネジ部材43は、フロントバンパクロスメンバ4にエネルギ吸収部材5を取り付けるボルト53が螺合されるものであり、前側部材41の凹部41a1において車幅方向に所定の間隔で車両上下方向中央付近に設けられている。
図3に示すように、雌ネジ部材43は、複数の貫通穴41a2と複数のナット43aとにより構成されている。複数の貫通穴41a2は、前側部材41の凹部41a1において車幅方向に所定の間隔で車両上下方向中央付近に設けられ、複数のナット43aは、前側部材41の裏面において複数の貫通穴41a2と対応する位置に設けられている。尚、複数のナット43aは、前側部材41の裏面に配置するだけでもよいが、本実施形態では、作業効率向上の観点から前側部材41の裏面に溶接等により接合されている。
また、フロントバンパクロスメンバ4は、後側部材42に複数の貫通穴42a1を有している。複数の貫通穴42a1は、複数のナット43aを前側部材41の凹部41a1の裏面に溶接されているかどうかを確認しやすくするためのものであり、複数の雌ネジ部材43を目視確認できる位置に配置されている。
図2及び図3に示すように、エネルギ吸収部材5は、車両が前面衝突した場合に圧潰する多角形閉断面形状を有する歩行者保護部材であって、上述したフロントバンパクロスメンバ4の前面にボルト53により取り付けられる。
エネルギ吸収部材5は、フロントバンパクロスメンバ4の前面に沿って配置され、車幅方向にフロントバンパクロスメンバ4と同一の幅を有している。エネルギ吸収部材5は、フロントバンパクロスメンバ4と同様、左右一対となるサイドメンバ61,62の間で車幅方向と平行であり、サイドメンバ61,62の外側で車両進行方向後方に傾斜している。
図3及び図5に示すように、エネルギ吸収部材5の多角形閉断面形状は、フロントバンパクロスメンバ4の前面に固定される固定側板51と、固定側板51に接合される多角形状の吸収側板52とを含んで構成される。
固定側板51は、均一な厚みの鋼板を断面L字状に成形したものであり、前面板部51aと後方板部51bとを有している。尚、固定側板51は、任意の材料及び任意の厚みとすることができるが、本実施形態ではフロントバンパクロスメンバ4の厚みよりも薄い鋼板が採用されている。
図3に示すように、前面板部51aは、フロントバンパクロスメンバ4の前面に沿って配置される部分であり、車両上下方向にフロントバンパクロスメンバ4よりもやや狭い幅を有している。後方板部51bは、フロントバンパクロスメンバ4の下方域で前面板部51aから後方に延びて配置される部分であり、前面板部51aと後方板部51bとの間は接続板部51cとなる。接続板部51cは、フロントバンパクロスメンバ4の下面に沿って配置され、後方板部51bは、接続板部51cから車両後方斜め下方に向けて延在している。後方板部51bは、後述する吸収側板52の後方フランジ部52cを接合するのに十分な幅を有している。
図5に示すように、エネルギ吸収部材5は、固定側板51の前面板部51aにおいて車両上下方向中央付近に第1の凸部51a1を有している。第1の凸部51a1は、フロントバンパクロスメンバ4の前側部材41が有する凹部41a1に嵌る部分である。第1の凸部51a1は、車幅方向全域に渡って設けられ、車両進行方向後側に向けて突出している。
また、エネルギ吸収部材5は、固定側板51の前面板部51aの第1の凸部51a1において車幅方向に複数の第2の凸部51a2を有している。図3に示すように、複数の第2の凸部51a2は、フロントバンパクロスメンバ4にエネルギ吸収部材5を取り付けるためのボルト53の頭部53aが収容される部分で、フロントバンパクロスメンバ4側の取付面からフロントバンパクロスメンバ4側にボルト53の頭部53aの高さH1よりも突出している(図3においてH1<H2)。複数の第2の凸部51a2の突出量は、上述したフロントバンパクロスメンバ4の前側部材41に有する凹部41a1の深さよりも大であり、フロントバンパクロスメンバ4の前側部材41の凹部41a1に配置された雌ネジ部材43と対応する位置に設けられ、所定の幅Lで第1の凸部51a1よりも車両進行方向後側に向けて突出している。
図5に示すように、エネルギ吸収部材5は、固定側板51の前面板部51aに複数の貫通穴51a3を有している。複数の貫通穴51a3は、フロントバンパクロスメンバ4にエネルギ吸収部材5を取り付けるボルト53を貫通させるためのものであり、フロントバンパクロスメンバ4の前側部材41の凹部41a1に配置された雌ネジ部材43と対応する位置、具体的には、固定側板51の前面板部51aが有する第2の凸部51a2の中央に配置されている。
吸収側板52は、均一な厚みの鋼板を断面U字状に成形したものであり、フロントバンパクロスメンバ4の前面に形成されるエネルギ吸収部材5の多角形閉断面形状は、前側一辺、後側一辺、上側二辺、下側一辺の前方が細い五角形状である。吸収側板52は、受圧板部52a、前面フランジ部52b、及び後方フランジ部52cを有している。尚、吸収側板52は、比較的容易に変形するものであれば任意の材料及び任意の厚みとすることができるが、本実施形態では固定側板51の厚みよりも薄い鋼板が採用されている。
受圧板部52aは、車両が歩行者と衝突した場合に衝撃を受け入れる部分で、固定側板51の前面板部51aと平行に配置されている。前面フランジ部52bは、固定側板51の前面板部51aの前面上縁部に接合される部分であり、吸収側板52の上縁部において車幅方向に沿って帯状に設けられている。後方フランジ部52cは、固定側板51の後方板部51bの前面に接合される部分であり、吸収側板52の下縁部において車幅方向に沿って帯状に設けられている。
また、吸収側板52は、受圧板部52aと前面フランジ部52bとの間に上側板部52dを有するとともに、受圧板部52aと後方フランジ部52cとの間に下側板部52eを有している。これにより、吸収側板52は、上側板部52dよりも下側板部52eの方が幅広であり、上側板部52dの長さ52dよりも下側板部52eの長さが長い。
図3に示すように、上側板部52dは、受圧板部52aと前面フランジ部52bとを接続する部分である。上側板部52dは、受圧板部52aとの境界に前端Cを有するとともに、前面フランジ部52bとの境界に前面板部51aとの接続点Aを有する。また、上側板部52dは、受圧板部52aから前面フランジ部52bに向けて徐々に高くなるように傾斜している。また、上側板部52dは、受圧板部52aと前面フランジ部52bとの間においてやや前面フランジ部52b側に車幅方向に稜線(第1の稜線)52d1を形成する変曲点(第1の変曲点)Bを有している。変曲点Bは、上側板部52dの前端Cと接続点Aとを結んだ直線よりも上方に位置される。
下側板部52eは、受圧板部52aと後方フランジ部52cとを接続する部分である。下側板部52eは、受圧板部52aとの境界に前端Dを有するとともに、後方フランジ部52cとの境界に後方板部51bとの接続点Fを有する。
また、下側板部52eは、受圧板部52aから後方フランジ部52cに向けて徐々に低くなるように傾斜している。また、下側板部52eは、受圧板部52aと後方フランジ部52cとの間においてフロントバンパクロスメンバ4の車両進行方向前側で車両上下方向下側の稜線近傍に車幅方向に稜線(第2の稜線)52e1を形成する変曲点(第2の変曲点)Eを有している。変曲点Eは、下側板部52eの前端Dと接続点Fとを結ぶ面よりも下方に位置される。
図3〜図5に示すように、エネルギ吸収部材5は、吸収側板52の受圧板部52aに複数の穴52a1を有している。複数の穴52a1は、ボルト53を雌ネジ部材43に対して締め付けるための工具用の穴で、固定側板51の前面板部51aに有する貫通穴51a3と対応する位置に配置されている。また、複数の穴52a1は、エネルギ吸収部材5の変形耐力、即ち、車両が歩行者と衝突する事故において吸収可能なエネルギを調整するためにも用いられている。例えば、複数の穴52a1の大きさを大きくすればエネルギ吸収部材5の変形耐力が小さくなり、小さくすればエネルギ吸収部材5の変形耐力が大きくなる。尚、穴52a1は、原則として上縁(稜線)及び下縁(稜線)を遮断しないように設けられるが、エネルギ吸収部材5の変形耐力を大幅に低減したい場合には上縁又は下縁の何れか一方又は両方を遮断するように設けてもよい。
図6は、図3に示したエネルギ吸収部材の圧潰行程を説明するための模式図である。
図6(a)に示すように、本実施形態に係る車両が歩行者又は障害物等に衝突する前の状態では、エネルギ吸収部材5は、固定側板51と吸収側板52との間に多角形閉断面形状を有する。
図6(b)に示すように、本実施形態に係る車両前部が歩行者又は障害物等に衝突すると、図6において矢印で示すように、エネルギ吸収部材5の吸収側板52の受圧板部52aに衝突による力が加えられる。衝突する力は、車両進行方向後方に向けて作用し、上側板部52dは、接続点A、変曲点B及び前端Cの三点で折れ曲がり、下側板部52eは、接続点F、変曲点E及び前端Dの三点で折れ曲がる。そして、上側板部52dは、変曲点Bを車両上下方向上方に移動しながら圧潰され、下側板部52eは、変曲点Eを車両上下方向下方に移動しながら圧潰される。これにより、エネルギ吸収部材5は、衝突によるエネルギを吸収する。
図6(c)に示すように、エネルギ吸収部材5の吸収側板52の受圧板部52aに衝突による力がさらに加えられると、上側板部52dは変曲点Bを境界に完全に圧潰され、下側板部52eは変曲点Eを境界に完全に圧潰される。これにより、エネルギ吸収部材5は、吸収可能なエネルギを吸収する。このとき、ボルト53の頭部53aは、固定側板51の前面板部51aの前面から沈んでいるので、エネルギ吸収部材5の吸収側板52と干渉することはない。
以上説明したように、本実施形態に係る車両前部構造では、エネルギ吸収部材5のフロントバンパクロスメンバ4側の取付面にフロントバンパクロスメンバ4側にボルト53の頭部53aの高さよりも突出して形成され、ボルト53の頭部53aが収容される第2の凸部51a2と、フロントバンパクロスメンバ4の前面側に形成され、第2の凸部51a2を収容する凹部41a1と、を備えるので、エネルギ吸収部材5の多角形閉断面形状が圧潰する場合にエネルギ吸収部材5とボルト53の頭部53aとが干渉することがなく、エネルギ吸収部材5の多角形閉断面形状が全潰するまで衝突エネルギを吸収することができる(図6(c)参照)。
また、エネルギ吸収部材5は、車両進行方向後側に配置される固定側板51と車両進行方向前側に配置される吸収側板52とが組み合わせて接合され、固定側板51と吸収側板52との間に多角形閉断面形状が形成されるので、固定側板51と吸収側板52とを任意の材料及び任意の厚みとすることができる。これにより、エネルギ吸収部材5の圧潰に要する荷重(変形荷重)を任意に設定することができる。
また、エネルギ吸収部材5の多角形閉断面形状は、フロントバンパクロスメンバ4の前面側に固定される固定側板51と、固定側板51に接合される多角形状の吸収側板52と、を含んで構成されるので、固定側板51と吸収側板52の材質や板厚を異ならしめることができる。これにより、吸収側板52の材質や板厚を任意に設定することができ、エネルギ吸収部材5の圧潰に要する荷重(変形荷重)を任意に設定することができる。
また、吸収側板52は、固定側板51の前面と平行な受圧板部52aを有し、受圧板部52aは、ボルト53を回すための工具用の穴52a1を有するので、ボルト53を回すのが容易であり、エネルギ吸収部材5をフロントバンパクロスメンバ4に簡単に固定することができる。
また、第2の凸部51a2は、車幅方向複数箇所に設けられるので、複数箇所で凹部41a1に収容される。
また、エネルギ吸収部材5は、バンパフェイシャル21で覆われるので、バンパフェイシャル21とボディ3とが一体感のあるデザインにすることが可能である。
また、第2の凸部51a2の突出量は、凹部41a1の深さよりも大であるので、エネルギ吸収部材5とフロントバンパクロスメンバ4との間に間隔が開き、エネルギ吸収部材5とフロントバンパクロスメンバ4との間に侵入した雨滴が留まるのを防止することができる。
また、エネルギ吸収部材5は、フロントバンパクロスメンバ4の前面に沿って配置される前面板部51aと、フロントバンパクロスメンバ4の下方域で前面板部51aから後方に延びて配置される後方板部51bと、を有する固定側板51と、前面板部51aに接合され、前方に延びる上側板部52dと、後方板部51bに接合され、前方に延びる下側板部52eと、上側板部52dの前端と下側板部52eの前端と間に前面板部51aと平行に配置される受圧板部52aと、を有する吸収側板52と、を含むので、吸収側板52は、上側板部52dよりも下側板部52eのほうが幅広である。これにより、車両が前面衝突した場合に上側板部52dよりも幅広である下側板部52eで折れ曲がり幅が広くなり、エネルギ吸収部材5の折れ曲がり幅は、上側よりも下側で広くなる。
また、上側板部52dには、車幅方向に稜線52d1を形成する変曲点Bと、下側板部52eには、車幅方向に稜線52e1を形成する変曲点Eとを有し、変曲点Eの位置が変曲点Bの位置より後方に配置されるので、車両が前面衝突した場合に、上側板部52dは稜線52d1を形成する変曲点Bで折れ曲がり、下側板部52eは変曲点Bよりも後方に配置される稜線52e1を形成する変曲点Eで折れ曲がる。これにより、車両が前面衝突した場合にエネルギ吸収部材5の折れ曲がり幅は、上側よりも下側で広くなる。
また、変曲点Bは、上側板部52dの前端と上側板部52dの前面板部51aとの接続点を結んだ直線よりも上方に位置し、変曲点Eは、下側板部52eの前端と下側板部52eの後方板部51bとの接続点を結んだ直線よりも下方に位置されるので、車両が前面衝突した場合に、上側板部52dは稜線52d1を形成する変曲点Bで上に凸となるように折れ曲がり、下側板部52eは稜線52e1を形成する変曲点Eで下に凸となるように折れ曲がる。これにより、車両が前面衝突した場合に、吸収側板52は確実に折れ曲がり、エネルギ吸収部材5が設定どおりに圧潰する。
また、下側板部52eの長さが上側板部52dの長さより長いので、車両が前面衝突した場合に、先ず上側板部52dで折れ曲がり、次に下側板部52eで折れ曲がるので、上側板部52dの折れ曲がり幅よりも下側板部52eの折れ曲がり幅が広くなり、エネルギ吸収部材5の折れ曲がり幅は、上側よりも下側で広くなる。
また、フロントバンパクロスメンバ4の前面に形成されるエネルギ吸収部材5の多角形閉断面形状は、前側一辺、後側一辺、上側二辺、下側一片の前方が細い五角形形状であるので、車両が前面衝突した場合に、エネルギ吸収部材5は、上側と下側とで非対称に折れ曲がり、折れ曲がり幅は上側よりも下側で広くなる。
また、エネルギ吸収部材5がフロントバンパクロスメンバ4の前面に着脱可能に取り付けられるので、車両が前面衝突することによりエネルギ吸収部材5が潰れてもエネルギ吸収部材5を簡単に交換することができる。
以上説明したように、本発明は、エネルギ吸収部材の閉断面が全潰するまで衝突エネルギを吸収することができるので、自動車が歩行者に衝突する事故における歩行者の被害軽減を図る車両前部構造に好適である。
2 フロントバンパ
21 バンパフェイシャル
3 ボディ
4 フロントバンパクロスメンバ
41 前側部材
41a1 凹部
41a2 貫通穴
42 後側部材
42a1 貫通穴
43 雌ネジ部材
43a ナット
5 エネルギ吸収部材
51 固定側板
51a 前面板部
51a1 第1の凸部
51a2 第2の凸部
51a3 貫通穴
51b 後方板部
51c 接続板部
52 吸収側板
52a 受圧板部
52a1 穴
52b 前面フランジ部
52c 後方フランジ部
52d 上側板部
52d1 稜線(第1の稜線)
52e 下側板部
52e1 稜線(第2の稜線)
53 ボルト
53a 頭部
61,62 サイドメンバ

Claims (6)

  1. 車両前部において車幅方向に延在するフロントバンパを構成するフロントバンパクロスメンバと、
    前記フロントバンパクロスメンバの前面に固定され、車両が前面衝突した場合に圧潰する多角形閉断面形状を有するエネルギ吸収部材と、
    前記フロントバンパクロスメンバの前面部に設けられ、前記エネルギ吸収部材を貫通したボルトが螺合され、前記フロントバンパクロスメンバに前記エネルギ吸収部材を固定する雌ネジ部材と、
    前記エネルギ吸収部材の前記フロントバンパクロスメンバ側の取付面から前記フロントバンパクロスメンバ側に前記ボルトの頭部の高さよりも突出して形成され、前記ボルトの頭部が収容される凸部と、
    前記フロントバンパクロスメンバの前面側に形成され、前記凸部を収容する凹部と、
    を備えることを特徴とする車両前部構造。
  2. 前記エネルギ吸収部材の多角形閉断面形状は、前記フロントバンパクロスメンバの前面側に固定される固定側板と、前記固定側板に接合される多角形状の吸収側板と、を含んで構成されることを特徴とする請求項1に記載の車両前部構造。
  3. 前記吸収側板は、前記固定側板の前面と平行な受圧板部を有し、
    前記受圧板部は、前記ボルトを回すための工具用の穴を有することを特徴とする請求項2に記載の車両前部構造。
  4. 前記凸部は、車幅方向複数箇所に設けられることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の車両前部構造。
  5. 前記エネルギ吸収部材は、バンパフェイシャルで覆われることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の車両前部構造。
  6. 前記凸部の突出量は、前記凹部の深さよりも大であることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の車両前部構造。
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