JP6511765B2 - 車両前部構造 - Google Patents
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Description
歩行者の被害軽減を図るものとして、車両前部に固定されたフロントバンパクロスメンバと、フロントバンパクロスメンバの前面に固定されたエネルギ吸収部材と、を備えた車両前部構造が公知である。フロントバンパクロスメンバは、車両進行方向と交差する車幅方向に沿って延在する車体部材であり、剛性が高い断面を有している。エネルギ吸収部材は、歩行者の骨折リスクや靱帯損傷リスクを軽減するためのものであり、車両が前面衝突した場合に圧潰する多角形閉断面形状を有している。エネルギ吸収部材の多角形閉断面形状は、通常上下対称に形成され、自動車が前面衝突した場合には上下対称に張り出すように折れ曲がり、圧潰する。(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
本発明は、上記実情を鑑みて、エネルギ吸収部材の折れ曲がり幅が上側よりも下側で広くなる車体前部構造を提供することを目的とする。
このようにすれば、車両が前面衝突した場合に、上側板部は第1の稜線を形成する第1の変曲点で折れ曲がり、下側板部は第1の変曲点よりも後方に配置される第2の稜線を形成する第2の変曲点で折れ曲がる。これにより、車両が前面衝突した場合にエネルギ吸収部材の折れ曲がり幅は、上側よりも下側で広くなる。
このようにすれば、車両が前面衝突した場合に、上側板部は第1の稜線を形成する第1の変曲点で上に凸となるように折れ曲がり、下側板部は第2の稜線を形成する第2の変曲点で下に凸となるように折れ曲がる。これにより、車両が前面衝突した場合に、吸収側板は確実に折れ曲がり、エネルギ吸収部材が設定どおりに圧潰する。
このようにすれば、車両が前面衝突した場合に、エネルギ吸収部材は、上側と下側とで非対称に折れ曲がり、折れ曲がり幅は上側よりも下側で広くなる。
このようにすれば、車両が前面衝突することによりエネルギ吸収部材が潰れてもエネルギ吸収部材を簡単に交換することができる。
エネルギ吸収部材5は、フロントバンパクロスメンバ4の前面に沿って配置され、車幅方向にフロントバンパクロスメンバ4と同一の幅を有している。エネルギ吸収部材5は、フロントバンパクロスメンバ4と同様、左右一対となるサイドメンバ61,62の間で車幅方向と平行であり、サイドメンバ61,62の外側で車両進行方向後方に傾斜している。
図6に示すように、本実施形態に係るエネルギ吸収部材5が歩行者に衝突して圧潰すると、吸収側板52の稜線52e1を形成する変曲点Eが最下方に位置する。そして、稜線52e1を形成する変曲点Eを境に上方領域で速度が0kmとなり、下方領域で減速しきれずに前進しようとする。これにより、変曲点Eにはせん断力が生じるが、せん断力は下方領域の重量に依存する。従って、変曲点Eが下方に位置するほど下方領域の重量が少なくなり、歩行者の被害軽減を図る上で有利になる。
図7(a)に示すように、本実施形態に係る車両が歩行者又は障害物等に衝突する前の状態では、エネルギ吸収部材5は、固定側板51と吸収側板52との間に多角形閉断面形状を有する。
また、エネルギ吸収部材5は、バンパフェイシャル21で覆われるので、バンパフェイシャル21とボディ3とが一体感のあるデザインにすることが可能である。
21 バンパフェイシャル
3 ボディ
4 フロントバンパクロスメンバ
41 前側部材
41a1 凹部
41a2 貫通穴
42 後側部材
42a1 貫通穴
43 雌ネジ部
43a ナット
5 エネルギ吸収部材
51 固定側板
51a 前面板部
51a1 第1の凸部
51a2 第2の凸部
51a3 貫通穴
51b 後方板部
51c 接続板部
52 吸収側板
52a 受圧板部
52a1 穴
52b 前面フランジ部
52c 後方フランジ部
52d 上側板部
52d1 稜線(第1の稜線)
52e 下側板部
52e1 稜線(第2の稜線)
53 ボルト
53a 頭部
61,62 サイドメンバ
Claims (6)
- 車両前部において車幅方向に延在するフロントバンパを構成するフロントバンパクロスメンバと、
前記フロントバンパクロスメンバの前面に固定され、車両が前面衝突した場合に圧潰する多角形閉断面形状を有するエネルギ吸収部材と、
を備え、
前記エネルギ吸収部材は、
前記フロントバンパクロスメンバの前面に沿って配置される前面板部と、該フロントバンパクロスメンバの下面に沿って配置される接続板部と、前記接続板部から車両後方斜め下方に延びて配置される後方板部と、を有する固定側板と、
前記前面板部の上縁部に接合され、車両前方に延びる上側板部と、前記後方板部の前面に接合される後方フランジ部と、前記上側板部よりも車両前後方向に長く、前記後方フランジ部から車両前方に延びる下側板部と、前記上側板部の前端と前記下側板部の前端との間に前記前面板部と平行に配置される受圧板部と、を有する吸収側板と、
を含むことを特徴とする車両前部構造。 - 前記上側板部は、車幅方向に第1の稜線を形成する第1の変曲点を有する一方、前記下側板部は、車幅方向に第2の稜線を形成する第2の変曲点を有し、前記第2の変曲点の位置が前記第1の変曲点の位置より後方に配置されることを特徴とする請求項1に記載の車両前部構造。
- 前記第1の変曲点は、前記上側板部の前端と前記上側板部の前記前面板部との接続点を結んだ直線よりも上方に位置し、
前記第2の変曲点は、前記下側板部の前端と前記下側板部の前記前面板部との接続点を結んだ直線よりも下方に位置されることを特徴とする請求項2に記載の車両前部構造。 - 前記吸収側板の前記前面板部との接続点と前記第1の変曲点との間隔と、前記吸収側板の前記前面板部との接続点と前記上側板部の前端との間隔との和に対して、
前記下側板部の前端と前記第2の変曲点との間隔と、前記吸収側板の前記後方板部との接続点と前記第2の変曲点との間隔との和が大きいこと
を特徴とする請求項3に記載の車両前部構造。 - 前記フロントバンパクロスメンバの前面に形成される前記エネルギ吸収部材の多角形閉断面形状は、前側一辺、後側一辺、上側二辺、下側一辺の車両前方側が細い五角形形状であることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の車両前部構造。
- 前記エネルギ吸収部材が前記フロントバンパクロスメンバの前面に着脱可能に取り付けられることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の車両前部構造。
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JP2014210372A JP6511765B2 (ja) | 2014-10-15 | 2014-10-15 | 車両前部構造 |
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JP2014210372A Active JP6511765B2 (ja) | 2014-10-15 | 2014-10-15 | 車両前部構造 |
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JP2005297726A (ja) * | 2004-04-09 | 2005-10-27 | Fuji Heavy Ind Ltd | 自動車用バンパ |
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2014
- 2014-10-15 JP JP2014210372A patent/JP6511765B2/ja active Active
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---|---|
JP2016078563A (ja) | 2016-05-16 |
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