JP6380530B2 - 異方性磁気抵抗素子、磁気センサおよび電流センサ - Google Patents

異方性磁気抵抗素子、磁気センサおよび電流センサ Download PDF

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Description

本発明は、異方性磁気抵抗素子、磁気センサおよび電流センサに関する。
従来より、異方性磁気抵抗効果を用いた磁気抵抗効果素子として、AMR(Anisotropic Magneto Resistance)素子が知られている。AMR素子は、異方性磁気抵抗効果を示す強磁性体層を有する。
一般的に、異方性磁気抵抗効果は、磁気抵抗素子を流れる電流の向きと強磁性体層の磁化方向等によって決定される。図20は、磁気抵抗素子を流れる電流の向きと強磁性体層の磁化方向の一例を示す図である。図21は、一般的な磁気抵抗素子の出力特性を示す図である。
図20に示すように、磁気抵抗素子を流れる電流Iの移動方向と強磁性体層の磁化Mの向きとが交差する角度をθとすれば、図21に示すように、磁気抵抗素子の電気抵抗Rは、R=R0+ΔRcosθと表される。ここで、R0は抵抗の一定値部分であり、ΔRは変化部分の最大値である。外部磁界がない場合、磁化Mは長手方向(磁化容易軸)を向くように製造されているため、AMR素子の特性は磁界0を対称として偶関数特性を持つ。
AMR素子は磁気記録媒体の磁気ヘッドや磁気センサに用いられることが多い。AMR素子は、強磁性体層に対してバイアス磁界を印加することにより磁気抵抗変化を外部磁界に対して線形的に応答する状態で使用される。
AMR素子の強磁性体層は、異なる向きを有する磁化が含まれるため多数の磁区を有する。このため、磁界を変化させた場合には、磁化を増加させるように磁壁が動く際にバルクハウゼンノイズが発生する。強磁性体層の磁化方向を制御して単磁区化させることでバルクハウゼンノイズを抑制する方法として、たとえば、反強磁性体層を強磁性体層と交換結合させることにより生じる交換結合磁界を利用する方法などが提案されている。
このような交換結合磁界を利用した磁気抵抗素子が開示された文献として、たとえば、特開平06−076247号公報(特許文献1)が挙げられる。特許文献1に開示の磁気抵抗素子は、NiとMnとを含む合金からなる反強磁性体層と、NiとFeとを含む合金からなる強磁性体層とを備える。反強磁性体層と強磁性体層とは、直接接しており、交換結合している。
特開平06−076247号公報
特許文献1に開示の磁気抵抗素子では、低温環境下でヒステリシスが大きくなり、線形応答性が劣化してしまうことがある。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、ヒステリシスを低減させることができる、異方性磁気抵抗素子、磁気センサ、電流センサを提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、NiとMnとを含む合金からなる反強磁性体層と、NiとFeとを含む合金からなる強磁性体層との間に、CoもしくはCoを含む合金からなる強磁性体層を設けることにより、特に低温側においてヒステリシスを低減させることができることを見出した。
本発明に基づく異方性磁気抵抗素子は、基板と、上記基板の上方に設けられ、反強磁性体層と強磁性体層とが積層された積層体と、を備える。上記強磁性体層は、CoもしくはCoを含む合金からなる第1強磁性体層と、NiとFeとを含む合金からなる第2強磁性体層とを含み、上記反強磁性体層は、Mnを含む合金からなり、上記第1強磁性体層は、上記反強磁性体層と上記第2強磁性体層とに接して設けられ、上記第1強磁性体層と上記反強磁性体層とが交換結合している。上記積層体は、上記基板側から順に、上記第2強磁性体層、上記第1強磁性体層および上記反強磁性体層が積層されることによって構成される。上記基板側から順に、上記反強磁性体層、上記第1強磁性体層および上記第2強磁性体層が積層されることによって構成される。上記第2強磁性体層は、上記積層体の積層方向から見た場合に、上記第1強磁性体層の全体を覆うように設けられる。上記異方性磁気抵抗素子は、互いに離間して上記積層体の上方に設けられた複数のバーバーポール電極をさらに備える。
本発明に基づく異方性磁気抵抗素子は、基板と、上記基板の上方に設けられ、反強磁性体層と強磁性体層とが積層された積層体と、を備える。上記強磁性体層は、CoもしくはCoを含む合金からなる第1強磁性体層と、NiとFeとを含む合金からなる第2強磁性体層とを含み、上記反強磁性体層は、Mnを含む合金からなり、上記第1強磁性体層は、上記反強磁性体層と上記第2強磁性体層とに接して設けられ、上記第1強磁性体層と上記反強磁性体層とが交換結合している。上記積層体は、上記基板側から順に、上記反強磁性体層、上記第1強磁性体層および上記第2強磁性体層が積層されることによって構成される。上記第2強磁性体層は、上記積層体の積層方向から見た場合に、上記第1強磁性体層の全体を覆うように設けられる。上記異方性磁気抵抗素子は、互いに離間して上記積層体の上方に設けられた複数のバーバーポール電極をさらに備える。
上記本発明に基づく異方性磁気抵抗素子は、上記積層体の両端に設けられた電極部をさらに備えることが好ましい。この場合には、上記第1強磁性体層と上記反強磁性体層との間で生じる交換結合磁界により固定された上記第1強磁性体層の磁化方向と、上記電極部間を最短でつなぐ方向とが交差することが好ましい。
上記本発明に基づく異方性磁気抵抗素子にあっては、上記交換結合磁界により固定された上記第1強磁性体層の上記磁化方向と、上記電極部間を最短でつなぐ方向とが交差する角度が45度であることが好ましい。
上記本発明に基づく異方性磁気抵抗素子にあっては、上記反強磁性体層は、Ni、Fe、Pd、PtおよびIrのいずれか1種の金属とMnとを含む合金、PdとPtとMnとを含む合金、または、CrとPtとMnとを含む合金からなることが好ましい。
上記本発明に基づく異方性磁気抵抗素子は、複数の電極部をさらに備えていてもよい。この場合には、上記積層体は、複数設けられることが好ましい。さらにこの場合には、上記磁気抵抗素子は、磁化方向が揃うように複数の上記積層体が平行に並んで設けられ、かつ、複数の上記電極部が互いに隣り合う上記積層体の端部同士を交互に接続することにより、ミアンダ状に形成されることが好ましい。
上記本発明に基づく異方性磁気抵抗素子にあっては、上記積層体は、上記磁化方向が揃うようにしてミアンダ状に形成されている部分を含んでいてもよい。
上記本発明に基づく異方性磁気抵抗素子にあっては、上記ミアンダ状に形成されている部分は、平行に並ぶ複数の線状部と、互いに隣り合う上記線状部の端部同士を交互に接続する複数の折り返し部とによって構成されることが好ましい。この場合には、上記複数の折り返し部上のそれぞれに、上記強磁性体層よりも電気抵抗の低い導電層が設けられていることが好ましい。
本発明に基づく磁気センサは、上記異方性磁気抵抗素子を備える。
本発明に基づく電流センサは、測定対象の電流が流れるバスバーと、上記磁気センサと、を備える。
本発明によれば、ヒステリシスを低減させることができる、異方性磁気抵抗素子、磁気センサ、電流センサを提供することができる。
実施の形態1に係る磁気抵抗素子の概略断面図である。 図1に示す磁気抵抗素子に具備されるバーバーポール電極と積層体との位置関係を示す平面図である。 図1に示す反強磁性体層と強磁性体層とが交換結合している状態を模式的に示す断面図である。 図1に示す磁気抵抗素子の磁気抵抗と磁界との関係を示す図である。 図1に示す磁気抵抗素子を複数個用いて構成される磁気センサの平面図である。 比較例における磁気抵抗素子の深さ方向における組成分析の結果を示す図である。 比較例における磁気抵抗素子を具備する磁気センサのブリッジ電圧変化率と磁界との関係を示す図である。 実施例に係る磁気抵抗素子の深さ方向における組成分析の結果を示す図である。 実施例に係る磁気抵抗素子を具備する磁気センサのブリッジ電圧変化率と磁界との関係を示す図である。 比較例および実施例に係る磁気抵抗素子のヒステリシスと温度との関係を示す図である。 実施の形態2に係る磁気抵抗素子の概略断面図である。 図11に示す磁気抵抗素子において、反強磁性体層からの交換結合磁界により固定された強磁性体層の磁化方向と、電極部間を最短でつなぐ方向とを示す平面図である。 図11に示す磁気抵抗素子を複数個用いて構成される磁気センサの平面図である。 図13に示す磁気センサの変形例を示す平面図である。 実施の形態3に係る電流センサを示す概略図である。 図15に示すXVI−XVI線矢印方向から見た断面図において、発生する磁界を模式的に示す図である。 実施の形態4に係る磁気抵抗素子の概略断面図である。 実施の形態5に係る磁気センサの平面図である。 実施の形態6に係る磁気センサの平面図である。 磁気抵抗素子を流れる電流の向きと強磁性体層の磁化方向の一例を示す図である。 一般的な磁気抵抗素子の出力特性を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。なお、以下に示す実施の形態においては、同一のまたは共通する部分について図中同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態に係る磁気抵抗素子の概略断面図である。図2は、図1に示す磁気抵抗素子に具備されるバーバーポール電極と積層体との位置関係を示す平面図である。図1および図2を参照して、本実施の形態に係る磁気抵抗素子1について説明する。
図1に示すように、磁気抵抗素子1は、基板10と、絶縁層11と、積層体12と、複数のバーバーポール電極17と一対の電極部18と、保護層19とを備える。
基板10としては、たとえば、シリコン基板が用いられる。また、基板10として、ガラス基板やプラスチック基板などの絶縁性基板が用いられてもよい。この場合には、絶縁層11を省略することができる。
絶縁層11は、基板10の主表面全体を覆うように設けられている。絶縁層11は、たとえば、シリコン酸化膜(SiO膜)や酸化アルミ膜(Al)が用いられる。絶縁層11は、たとえば、CVD法等によって形成される。
積層体12は、たとえば、矩形形状を有する。積層体12は、絶縁層11上に設けられている。積層体12は、下地層13、反強磁性体層14、および強磁性体層20を含む。下地層13としては、Ta、W、Mo、Cr、Ti、Zr等の金属からなる1つの金属膜や、面心立方晶からなり反強磁性体層14の界面と平行方向に(111)面が優先配向されている金属や合金(例えば、Ni、Au、Ag、Cu、Pt、Ni−Fe、Co−Fe等)からなる1つの金属膜、及びこれらの金属膜が積層された積層膜が用いられる。下地層13は、絶縁層11上に設けられている。下地層13は、反強磁性体層14の結晶を適切に成長させるために設けられている。なお、下地層13は、反強磁性体層14の結晶を適切に成長させることができる場合には、省略することができる。
反強磁性体層14は、基板10の上方に設けられている。具体的には、反強磁性体層14は、下地層13上に設けられている。なお、上述のように下地層13が省略される場合には、反強磁性体層14は、絶縁層11上に設けられる。
反強磁性体層14は、Ni、Fe、Pd、Pt、およびIrのいずれか1種の元素とMnとを含む合金、PdとPtとMnとを含む合金、またはCrとPtとMnとを含む合金などのMnを含む合金からなる。これら合金は、ブロッキング温度が高いことから、高温まで交換結合磁界が消失しない。このため、磁気抵抗素子1を安定に作動させることができる。
FeとMnとを含む合金、PtとMnとを含む合金、IrとMnとを含む合金およびCrとPtとMnとを含む合金は、組成によって結晶構造が不規則合金であるため、交換結合を生じさせるための熱処理(結晶構造を規則化させるための熱処理)が不要となる。このため、反強磁性体層14として、これら合金を採用した場合には、製造工程が単純化できる。
強磁性体層20は、第1強磁性体層16、および第2強磁性体層15を有する。第1強磁性体層16は、基板10が位置する側とは反対側に位置する反強磁性体層14の主面全体を覆うように反強磁性体層14上に設けられている。第1強磁性体層16は、反強磁性体層14と第2強磁性体層15との間に設けられている。第1強磁性体層16は、たとえばCoもしくはCoとを含む合金からなる。
第2強磁性体層15は、積層体12の積層方向から見た場合に、第1強磁性体層16の全体を覆うように設けられている。具体的には、第2強磁性体層15は、基板10が位置する側とは反対側に位置する第1強磁性体層16の主面全体を覆うように第1強磁性体層16上に設けられている。
第2強磁性体層15は、NiとFeとを含む合金やNiとCoとを含む合金など異方性磁気抵抗効果が生じる材料からなる。NiとFeとを含む合金は、保磁力が小さいため、ヒステリシスを小さくすることができる。特に、Ni80Fe20、または、Ni80Fe20に近い組成を有するNiとFeとを含む合金は、立方晶の結晶磁気異方性がほぼ0erg/cmになる。結晶磁気異方性が0erg/cmになる材料は、結晶磁気異方性による磁化容易軸や磁化困難軸がないため、等方的である。また、上記組成およびこれに近い組成を有するNiとFeとを含む合金では、磁歪もほぼ0になるため、結晶の歪等により磁気弾性的に誘導される磁気異方性が小さい。また、NiとFeとを含む合金等は、磁界中での熱処理により薄膜全体にわたった巨視的な磁化容易軸を簡単に誘導することができるため、薄膜全体にわたる磁化容易軸方向の設計がしやすくなる。
複数のバーバーポール電極17は、積層体12の上方に設けられている。具体的には、複数のバーバーポール電極17は、互いに離間して第2強磁性体層15上に設けられている。複数のバーバーポール電極17は、積層体12の長手方向に対して45°傾斜するように設けられている。バーバーポール電極17としては、Al等の電気伝導性の良好な金属が用いられる。バーバーポール電極17と第2強磁性体層15の密着性を高めるために、バーバーポール電極17と第2強磁性体層15との間には、Tiなどからなる密着層が設けられてもよい。
積層体12は、外部からの磁界が無い場合には第1強磁性体層16および第2強磁性体層15の磁化方向が積層体12の長手方向と一致するように設けられている。このため、隣り合う2つのバーバーポール電極17の間を最短で流れる検出電流Iの向きと、第2強磁性体層15の磁化方向とが交差する角度は、45°となる。なお、第1強磁性体層16および第2強磁性体層15の磁化方向は、反強磁性体層14から作用する交換結合磁界によって積層体12の長手方向に固定されている。
このように第2強磁性体層15の磁化方向を設定するに際して、まず、真空蒸着法、スパッタ法等を用いて下地層13から第2強磁性体層15まで形成する。続いて磁界を印加しながら熱処理を行うことで、第1強磁性体層16と反強磁性体層14の間に交換結合磁界が得られ、第1強磁性体層16および第2強磁性体層15の磁化方向が磁界の方向に固定される。
また、磁界を印加しながら、真空蒸着法、スパッタ法等を用いて下地層13から第2強磁性体層15まで形成した場合、反強磁性体層14が不規則合金なら、第1強磁性体層16および第2強磁性体層15の磁化方向が、第1強磁性体層16と反強磁性体層14の間の交換結合磁界によって磁界の方向に固定されるため、交換結合を生じさせるための熱処理が不要となる。なお、十分な大きさの交換結合磁界を得るために、積層体12を形成した後に、形成中に印加されていた磁界と同じ方向に磁界を印加しながら熱処理を施しても良い。
反強磁性体層14が規則合金である場合、積層体12を形成した後、続いて磁界を印加しながら熱処理を行うことで、第1強磁性体層16と反強磁性体層14の間に交換結合磁界が得られ、第1強磁性体層16および第2強磁性体層15の磁化方向が磁界の方向に固定される。印加磁界の向きは、形成中に印加されていた磁界と同じ方向にする方がより良い。次に、第2強磁性体層15の磁化方向と積層体12の長手方向とが一致するように、積層体12を矩形形状にパターニングする。
一対の電極部18は、複数のバーバーポール電極17を挟むように設けられている。一対の電極部18は、複数のバーバーポール電極17が並ぶ方向(積層体12の長手方向)における積層体12の両端に設けられている。具体的には、一対の電極部18は、第2強磁性体層15の上面、および、バーバーポール電極17が並ぶ方向における積層体12の側面及び最上層の端部を覆うように設けられている。電極部18は、Al等の電気導電性の良好な金属材料からなる。電極部18と第2強磁性体層15との密着性を高めるために、電極部18と第2強磁性体層15との間には、Tiなどからなる密着層が設けられていてもよい。
保護層19は、積層体12、複数のバーバーポール電極17および一対の電極部18を覆うように設けられる。保護層19には、一対の電極部18の一部が露出するようにコンタクトホール19aが設けられている。保護層19は、たとえばシリコン酸化膜(SiO)からなり、第2強磁性体層15などが酸化や腐食することを防ぐために設けられている。なお、保護層19は設けられていなくてもよい。
図3は、図1に示す反強磁性体層と強磁性体層とが交換結合している状態を模式的に示す断面図である。図3を参照して、反強磁性体層14と第2強磁性体層15が交換結合している状態について説明する。
図3に示すように、第2強磁性体層15の下面全面にわたって反強磁性体層14が設けられていることにより、交換結合磁界が第1強磁性体層16および第2強磁性体層15の全体に作用する。これにより、第1強磁性体層16および第2強磁性体層15の磁化方向を一方向に揃えることができる。すなわち、第1強磁性体層16および第2強磁性体層15を単磁区化することができる。
また、第1強磁性体層16を設けて交換結合磁界の大きさを調整することにより、線形的に応答可能な領域の範囲を調整することができる。これにより、入力ダイナミックレンジの設計の自由度を大きくすることができる。
たとえば、第1強磁性体層16と反強磁性体層14との間に発生する交換結合磁界の大きさは、反強磁性体層14上に直接第2強磁性体層15を積層した場合に反強磁性体層14と第2強磁性体層15との間に発生する交換結合磁界の大きさよりも大きいことが好ましい。この場合には、第1強磁性体層16を設けることにより、反強磁性体層14から第2強磁性体層15に作用する交換結合磁界の大きさを大きくすることができる。これにより、線形的に応答可能な領域の範囲を拡張することができる。
なお、交換結合磁界の大きさは、たとえば第1強磁性体層16および第2強磁性体層15の膜厚によって調整することができる。第1強磁性体層16および第2強磁性体層15の膜厚を薄くすることにより、交換結合磁界の大きさが大きくなる。
図4は、図1に示す磁気抵抗素子の磁気抵抗と磁界との関係を示す図である。図4を参照して、磁気抵抗素子1の磁気抵抗と磁界との関係について説明する。
本実施の形態においては、複数のバーバーポール電極17は、第2強磁性体層15上に設けられている。第2強磁性体層15の電気抵抗は反強磁性体層14の電気抵抗よりも小さいため、一端側の電極部18から他端側の電極部18に向けて流れる検出電流は、第2強磁性体層15およびバーバーポール電極17を主に流れる。この際、第2強磁性体層15を流れる検出電流の向きを隣り合うバーバーポール電極17間を最短でつなぐ方向に確実に傾けることができる。隣り合う2つのバーバーポール電極17の間を最短で流れる検出電流Iの向きと、第2強磁性体層15の磁化容易軸Mの向きとが交差する角度を45°とすることにより、図4に示すような良好な線形的に応答する領域を得ることができる。
一般的に、交換結合を生じさせるため、あるいは十分な大きさの交換結合磁界を得るために、真空蒸着法、スパッタ法等を用いて下地層13から第2強磁性体層15および保護層19を形成した後には、磁界を印加しながら熱処理がなされる。反強磁性体層としてMnを含む合金を採用した場合には、熱処理の際に反強磁性体層14中のMnが第2強磁性体層15中に拡散する場合がある。Mnが第2強磁性体層中に拡散すると、磁気抵抗素子の磁気モーメントが低下したり、性能が劣化したりする場合がある。
ここで、本実施の形態においては、CoもしくはCoを含む合金からなる第1強磁性体層16を設けることにより、製造工程における熱処理中に、反強磁性体層14に含まれるMnが第2強磁性体層15に拡散することを防止することができる。これにより、低温環境下で磁気抵抗素子を使用した場合でも、ヒステリシスを低減させることができる。さらに、下地層13と反強磁性体層14との間に、CoもしくはCoFeを含む強磁性体層を形成した場合には、反強磁性体層14から下地層13へのMnの拡散が低減でき、信頼性をより向上させることができる。
また、強磁性体層20が反強磁性体層14の主面全体を覆うように反強磁性体層14上に設けられていることにより、強磁性体層20を単磁区化することができる。これにより、バルクハウゼンノイズを抑制することができる。さらに、第2強磁性体層15の磁化方向は、反強磁性体層14からの交換結合磁界によって一方向に固定されることにより、第2強磁性体層15の磁化を動かすためには、より大きな磁界が必要となる。これにより、大きな磁界が印加された場合でも、磁気抵抗素子1は磁気飽和せず、線形的に応答する領域を拡張することができる。
(磁気センサ)
図5は、図1に示す磁気抵抗素子を複数個用いて構成される磁気センサの平面図である。図5を参照して、図1に示す磁気抵抗素子を複数個用いて構成される磁気センサ100について説明する。
図5に示すように、磁気センサ100は、4個の磁気抵抗素子1A,1B,1C,1Dを用いてフルブリッジ回路を構成することにより設けられる。磁気抵抗素子1Aの一端側は、配線パターン3Aを介して、出力電圧Vout2を取り出すための電極パッドP1と電気的に接続される。磁気抵抗素子1Aの他端側は、配線パターン3Bを介して、電源電圧Vccを印加するための電極パッドP3と電気的に接続される。磁気抵抗素子1Dの一端側は、配線パターン3Aを介して電極パッドP1と電気的に接続されている。磁気抵抗素子1Dの他端側は、配線パターン3Dを介して、グランドに接続される電極パッドP4と電気的に接続される。
磁気抵抗素子1Bの一端側は、配線パターン3Cを介して、出力電圧Vout1を取り出すための電極パッドP2と電気的に接続される。磁気抵抗素子1Bの他端側は、配線パターン3Bを介して、電極パッドP3と電気的に接続される。磁気抵抗素子1Cの一端側は、配線パターン3Cを介して、電極パッドP2に電気的に接続される。磁気抵抗素子1Cの他端側は、配線パターン3Dを介して電極パッドP4に接続される。
磁気抵抗素子1A,1B,1C,1Dは、それぞれ磁化方向が平行となるように配置される。磁気抵抗素子1A,1Cにおけるバーバーポール電極の延在方向と、磁気抵抗素子1B,1Dにおけるバーバーポール電極の延在方向とは、交差する。
磁気抵抗素子1A,1Cにおけるバーバーポール電極の延在方向は、それぞれ平行である。磁気抵抗素子1A,1Cにおけるバーバーポール電極は、内側から外側に向かうにつれて、磁気抵抗素子1D,1Bから離れるように傾斜する。
磁気抵抗素子1B,1Dにおけるバーバーポール電極の延在方向は、それぞれ平行である。磁気抵抗素子1B,1Dにおけるバーバーポール電極は、内側から外側に向かうにつれて、磁気抵抗素子1C,1Aから離れるように傾斜する。
磁気抵抗素子1A,1Dが、配線パターン3B,3A,3Dおよび電極パッドP3,P1,P4を介して直列接続されることにより、第1の直列回路(ハーフブリッジ回路)が形成される。磁気抵抗素子1B,1Cが、配線パターン3B,3C,3Dおよび電極パッドP3,P2,P4を介して直列接続されることにより、第2の直列回路(ハーフブリッジ回路)が形成される。第1の直列回路(ハーフブリッジ回路)および第2の直列回路(ハーフブリッジ回路)が、電極パッドP3,P4を介して並列接続されることにより、フルブリッジ回路が形成される。磁気抵抗素子1A,1Cは、正出力性を有し、磁気抵抗素子1B,1Dは負出力性を有する。
電極パッドP3と電極パッドP4との間に電源電圧Vccを印加すると、電極パッドP1および電極パッドP2からは、磁界強度に応じて、出力電圧Vout2,Vout1が取り出される。出力電圧Vout2,Vout1は、差動増幅器(不図示)を介して差動増幅される。
このように構成することにより、磁気抵抗素子および磁気センサの製造時において、反強磁性体層から第2強磁性体層15へのMn拡散が抑制されるため、低温環境下でもヒステリシスを低減させることができる。また、ブリッジ回路を構成することにより、温度などの外部環境の変化に対する耐性を向上させることができる。
(検証実験)
比較例および実施例を交えながら、本発明の効果を検証するために行なった検証実験の条件および結果について説明する。比較例における磁気抵抗素子は、第1強磁性体層を設けず、反強磁性体層上に直接第2強磁性体層を設けたものを用いている。実施例に係る磁気抵抗素子は、実施の形態1に係る磁気抵抗素子を用いている。
比較例および実施例において、積層方向に沿った積層体の断面について上層(表層)から下層までの組成をTEM−EDXを用いて分析している。なお、比較例における磁気抵抗素子においては、積層体12上に保護層を設けず、実施例においては、積層体12上に保護層を設けている。また、比較例および実施例に係る磁気抵抗素子を複数用いて構成される磁気センサを用いて、磁界を変化させつつ電極パッドP1および電極パッドP2から出力させる出力電圧Vout2,Vout1に基づき、ブリッジ電圧変化率を測定している。
図6は、比較例における磁気抵抗素子の深さ方向における組成分析の結果を示す図である。図7は、比較例における磁気抵抗素子を具備する磁気センサのブリッジ電圧変化率と磁界との関係を示す図である。図6および図7を参照して、比較例における磁気抵抗素子の深さ方向における組成分析結果、および、ブリッジ電圧変化率と磁界との関係について説明する。
比較例における磁気抵抗素子においては、積層体として、基板側から順に、下地層、反強磁性体層、強磁性体層の順に積層させた積層体(Si/SiO/Ta/Ni−Fe/Ni−Mn/Ni−Fe)を用いている。なお、上述のSi/SiOは、基板および絶縁層であり、積層体には含まれない。比較例においては、下地層13としてTa膜に、NiとFeとを含む合金を積層させた積層膜を用いている。反強磁性体層としてNiとMnとを含む合金を用いている。強磁性体層としてNiとFeとを含む合金を用いている。下地層において、Ta膜の厚さは2nmであり、NiとFeとを含む合金層の厚さは5nmである。反強磁性体層において、NiとMnとを含む合金層の厚さは40nmである。強磁性体層としてNiとFeとを含む合金層の厚さは30nmである。
図6に示すように、比較例における磁気抵抗素子は、積層体の表層からの深さが数nmあたりの位置でMnのピークが確認される。積層体の表層からの深さが10nmから30nmまでの位置では、強磁性体層を構成する元素であるFe、Niが主として確認される。積層体の表層からの深さが40nmから70nmまでの位置では、反強磁性体層を構成する元素であるNi、Mnが主として確認される。積層体の表層からの深さが略75nmの位置では、下地層の一部を構成する元素であるFe、Niが主として確認される。積層体の表層からの深さが略80nmの位置においては、下地層を構成する元素であるTaのピークが確認される。さらに、積層体の表層から80nm以降の位置では、絶縁層を構成する元素であるSiが主として確認される。このように、比較例における磁気抵抗素子では、強磁性体層15の上層にMnが拡散されている。
図7に示すように、比較例における磁気抵抗素子においては、−6[mT]以上6[mT]以下の範囲にて、ブリッジ電圧変化率が線形性を示す。
図8は、実施例に係る磁気抵抗素子の深さ方向における組成分析の結果を示す図である。図9は、実施例に係る磁気抵抗素子を具備する磁気センサのブリッジ電圧変化率と磁界との関係を示す図である。図8および図9を参照して、実施例に係る磁気抵抗素子の深さ方向における組成分析結果、および、ブリッジ電圧変化率と磁界との関係について説明する。
実施例に係る磁気抵抗素子においては、積層体12として、基板10側から順に、下地層13、反強磁性体層14、第1強磁性体層16、第2強磁性体層15の順に積層させた積層体(Si/SiO/Ta/Ni−Fe/Ni−Mn/Co−Fe/Ni−Fe)を用いている。なお、上述のSi/SiOは、基板および絶縁層であり、積層体には含まれない。実施例においては、下地層13としてTa膜に、NiとFeとを含む合金を積層させた積層膜を用いている。反強磁性体層14としてNiとMnとを含む合金を用いている。第1強磁性体層16として、CoとFeとを含む合金を用い、第2強磁性体層15としてNiとFeとを含む合金を用いている。
下地層13において、Ta膜の厚さは2nmであり、NiとFeとを含む合金層の厚さは5nmである。反強磁性体層14において、NiとMnとを含む合金層の厚さは40nmである。第1強磁性体層16において、CoとFeとを含む合金層の厚さは、3nmである。第2強磁性体層15において、NiとFeとを含む合金層の厚さは30nmである。
図8に示すように、実施例に係る磁気抵抗素子にあっては、保護層19が設けられた積層体12の表層(保護層19の上層)からの深さが数nmの位置までは、保護層19を構成する元素であるSiが確認される。保護層19の上層からの深さが、数nmから略37nmまでの位置では、第2強磁性体層15を構成する元素であるFe、Niが主として確認される。保護層19の上層からの深さが略40nmの位置では、第1強磁性体層16を構成する元素の一種であるCoのピークが確認される。
また、保護層19の上層からの深さが略45nmから略77nmまでの位置では、反強磁性体層14を構成する元素であるNi、Mnが主として確認される。保護層19の上層からの深さが略80nmの位置では、下地層13の一部を構成する元素であるFe、Niが主として確認される。保護層19の上層からの深さが略87nmの位置においては、下地層13の一部を構成する元素であるTaのピークが主として確認される。さらに、保護層19の上層から略87nm以降の位置では、絶縁層11を構成する元素であるSiが主として確認される。このように、実施例に係る磁気抵抗素子にあっては、比較例における磁気抵抗素子と比較して、反強磁性体層14から第2強磁性体層15へのMnの拡散が抑制されている。なお、保護層19を形成する前の工程で熱処理を行っているため、保護膜の有無はMnの拡散に影響しない。
図9に示すように、実施例に係る磁気抵抗素子を具備する磁気センサにおいては、−10[mT]以上10[mT]以下の範囲にて、ブリッジ電圧変化率が線形性を示している。
図10は、比較例および実施例に係る磁気抵抗素子のヒステリシスと温度との関係を示す図である。図10を参照して、比較例および実施例に係る磁気抵抗素子のヒステリシスと温度との関係について説明する。
図10に示すように、比較例における磁気抵抗素子では、低温になるほどヒステリシスが大きくなり、低温側ではヒステリシスが大幅に大きくなっている。一方、実施例に係る磁気抵抗素子では、−40℃〜125℃の範囲においてヒステリシスは小さく、ヒステリシスの大きさはほとんど変化していない。
このように、実施例に係る磁気抵抗素子は、比較例における磁気抵抗素子と比較して、特に低温側でのヒステリシスが小さくなっている。
以上の検証実験の結果から、反強磁性体層14と第2強磁性体層15との間に第1強磁性体層16を設けることにより、反強磁性体層14から第2強磁性体層15へのMnの拡散を抑制することができることが実験的にも証明されたと言える。
また、第1強磁性体層16を設けることにより、線形的に応答する領域を拡張できるとともに、低温側におけるヒステリシスを低減させることができることが実験的にも証明されたと言える。
(実施の形態2)
図11は、本実施の形態に係る磁気抵抗素子の概略断面図である。図11を参照して、本実施の形態に係る磁気抵抗素子1Eについて説明する。
図11に示すように、本実施の形態に係る磁気抵抗素子1Eは、実施の形態1に係る磁気抵抗素子1と比較した場合に、バーバーポール電極を備えていない点、ならびに、反強磁性体層14からの交換結合磁界によって固定された第1強磁性体層16の磁化方向および第2強磁性体層15の磁化方向が異なる点において相違する。
図12は、図11に示す磁気抵抗素子において、反強磁性体層からの交換結合磁界により固定された強磁性体層の磁化方向と、電極部間を最短でつなぐ方向とを示す平面図である。図12を参照して、反強磁性体層からの交換結合磁界により固定された強磁性体層の磁化方向と、電極部間を最短でつなぐ方向について説明する。
図12に示すように、第1強磁性体層16と反強磁性体層14との間で生じる交換結合磁界により固定された第2強磁性体層15の磁化方向と、電極部18間を最短でつなぐ方向とは、交差している。具体的には、交換結合磁界により固定された第2強磁性体層15の磁化方向と、電極部18間を最短でつなぐ方向とが交差する角度θは、45度となる。電極部18間を最短でつなぐ方向は、積層体12の長手方向に一致する。
このような磁気抵抗素子1Eは、以下のようにして製造される。まず、真空蒸着法、スパッタ法等を用いて下地層13から第2強磁性体層15まで形成した後に、磁界を印加しながら熱処理を行う。これにより、第1強磁性体層16と反強磁性体層14との間に交換結合磁界が得られ、第1強磁性体層16および第2強磁性体層15の磁化方向が磁界の方向に固定される。
なお、反強磁性体層14が不規則合金である場合には、磁界を印加しながら、真空蒸着法、スパッタ法等を用いて下地層13から第2強磁性体層15まで形成することにより、第1強磁性体層16および第2強磁性体層15の磁化方向が、第1強磁性体層16と反強磁性体層14の間の交換結合磁界によって磁界の方向に固定される。この場合には、交換結合を生じさせるための熱処理が不要となる。
一方、反強磁性体層14が規則合金である場合、積層体12を形成した後、続いて磁界を印加しながら熱処理を行うことで、第1強磁性体層16と反強磁性体層14の間に交換結合磁界が得られ、第1強磁性体層16および第2強磁性体層15の磁化方向が磁界の方向に固定される。この場合には、印加磁界の向きは、形成中に印加されていた磁界と同じ方向にする方がより良い。
続いて、交換結合磁界によって固定された第2強磁性体層15の磁化方向と、積層体12の長手方向とが交差する角度が45°となるように、フォトリソグラフィ法等によって積層体12が矩形形状にパターニングされる。
本実施の形態においては、一端側の電極部18から他端側の電極部18に向けて流れる検出電流Iの大部分は、一対の電極部18間を最短で繋ぐ方向に流れる。このため、積層体12を形成する際に、電極部18間を最短で繋ぐ方向と第2強磁性体層15の磁化方向とが45°で交差するように予め第2強磁性体層15の磁化方向を固定することにより、良好な線形的に応答する領域を得ることができる。
本実施の形態においても、第1強磁性体層16は、反強磁性体層14と第2強磁性体層15との間に設けられている。これにより、反強磁性体層14からのMnの拡散を抑制することができ、低温環境下でのヒステリシスを低減させることができる。
また、本実施の形態にあっては、バーバーポール電極を第2強磁性体層15層上に設けることなく、第2強磁性体層15の磁化方向を検出電流が流れる方向(電極間を最短でつなぐ方向)に対して45°傾けて固定することができる。これにより、第2強磁性体層15の感磁領域が減少することを抑制することができる。
また、バーバーポール電極が設けられないため、バーバーポール電極の電気抵抗が強磁性体層の電気抵抗に加算されることを防止できる。これらの結果、本実施の形態に係る磁気抵抗素子1Eは、感磁領域の減少を抑制し、磁気抵抗変化率を向上させることができる。
(磁気センサ)
図13は、図11に示す磁気抵抗素子を複数個用いて構成される磁気センサの平面図である。図13を参照して、図11に示す磁気抵抗素子を複数個用いて構成される磁気センサ100Aについて説明する。
図13に示すように、磁気センサ100Aは、実施の形態1に係る磁気センサ100と比較した場合に、4個の磁気抵抗素子1A,1B,1C,1Dが実施の形態2に係る磁気抵抗素子1Eによって構成されている点において相違する。その他の構成は、ほぼ同様であり、これら4個の磁気抵抗素子1A,1B,1C,1Dによってフルブリッジ回路が形成されている。
磁気抵抗素子1A,1B,1C,1Dは、磁化方向が一定方向に揃うように配置されている。磁気抵抗素子1A,1B,1C,1Dは、これらによって囲まれる領域が略正方形となるように配置されている。磁気抵抗素子1A,1Bは、互いに直交するように配置される。磁気抵抗素子1C,1Dは、互いに直交するように配置されている。磁気抵抗素子1A,1Cは、電極間を最短で結ぶ方向が平行となるように配置されている。磁気抵抗素子1B,1Dは、電極間を最短で結ぶ方向が平行となるように配置されている。磁気抵抗素子1A,1Cは、正出力性を有し、磁気抵抗素子1B,1Dは負出力性を有する。
電極パッドP3と電極パッドP4との間に電源電圧Vccを印加すると、電極パッドP1および電極パッドP2からは、磁界強度に応じて、出力電圧Vout2,Vout1が取り出される。出力電圧Vout2,Vout1は、差動増幅器(不図示)を介して差動増幅される。
このように構成することにより、磁気抵抗素子および磁気センサの製造時において、反強磁性体層14から第2強磁性体層15へのMn拡散が抑制されるため、低温環境下でもヒステリシスを低減させることができる。
また、本実施の形態に係る磁気センサにあっては、磁気抵抗素子にバーバーポール電極が設けられていないため、バーバーポール電極の加工ばらつきが生じない。このため、磁気抵抗素子の電気抵抗のばらつきが小さく、フルブリッジ回路を構成した場合に、オフセット電圧が合わせやすくなる。
(磁気センサの変形例)
図14は、図13に示す磁気センサの変形例を示す平面図である。図14を参照して、磁気センサの変形例について説明する。
変形例における磁気センサ100Bは、実施の形態2に係る磁気センサ100Aと比較した場合に、磁気抵抗素子1A,1B,1C,1Dが、複数の積層体12がミアンダ形状に配置されてこれらが電気的に接続されることにより構成されている点において相違する。
具体的には、図14に示すように、各磁気抵抗素子1A,1B,1C,1Dに、積層体12が複数設けられている。各磁気抵抗素子1A,1B,1C,1Dは、複数の接続電極40をさらに備える。各磁気抵抗素子1A,1B,1C,1Dにおいて、複数の積層体12は、磁化方向が揃うように平行に並んで設けられている。電極部としての接続電極40は、互いに隣り合う積層体12の端部同士を交互に接続する。これにより、各磁気抵抗素子1A,1B,1C,1Dがミアンダ状に形成されている。
より具体的には、磁気抵抗素子1A,1B,1C,1Dのそれぞれは、長い短冊状パターンの積層体12と、短い短冊状パターンの接続電極40とを交互に直交させて接続することで、ミアンダ状に形成される。
磁気抵抗素子1A,1Cに含まれる複数の積層体12のそれぞれは、同一方向に沿って延在し、延在方向に直交する方向に所定の間隔をあけて配置される。磁気抵抗素子1B,1Dに含まれる複数の積層体12のそれぞれは、同一方向に沿って延在し、延在方向に直交する方向に所定の間隔をあけて配置される。磁気抵抗素子1A,1Cに含まれる複数の積層体12の延在方向は、磁気抵抗素子1B,1Dに含まれる複数の積層体12の延在方向と直交する。
このように構成した場合であっても、磁気抵抗素子および磁気センサの製造時において、反強磁性体層から第2強磁性体層15へのMn拡散が抑制されるため、低温環境下でもヒステリシスを低減させることができる。また、バーバーポール電極を設けていないため、オフセット電圧を合わせやすくなる。
(実施の形態3)
(電流センサ)
図15は、本実施の形態に係る電流センサを示す概略図である。図15を参照して、本実施の形態に係る電流センサについて説明する。
図15に示すように、本実施の形態に係る電流センサ150は、磁気センサ100C,100D、測定対象の電流が流れるバスバー110および減算器130を備える。磁気センサ100C,100Dは、実施の形態1に係る磁気センサ100と同様の構成を有し、奇関数入出力特性を有する。磁気センサ100C,100Dは、バスバー110を流れる電流により発生する磁界の強さを検出し、この磁界の強さに応じた信号を上述のブリッジ回路から出力する。減算器130は、磁気センサ100Cおよび磁気センサ100Dの各検出値を減算することにより上記電流の値を算出する算出部である。
バスバー110は、電気的に直列に接続されている第1バスバー部111、第2バスバー部および第3バスバー部113を含む。第1バスバー部111と第3バスバー部113とは、互いに離間して平行に延在する。第1バスバー部111と第3バスバー部113とは、第2バスバー部によって接続されている。
第2バスバー部は、第1バスバー部111および第3バスバー部113の各々に対して間隔を置いて平行に並んで延在する平行部112を含む。また、第2バスバー部は、第1バスバー部111の他端と第2バスバー部の平行部112の一端とを連結する第1連結部114と、第2バスバー部の平行部112の他端と第3バスバー部113の一端とを連結する第2連結部115とを含む。
第1バスバー部111と第2バスバー部の平行部112と第3バスバー部113とは、等間隔に配置されている。第1バスバー部111、第2バスバー部の平行部112および第3バスバー部113の各々は、直方体状の形状を有している。ただし、第1バスバー部111、第2バスバー部の平行部112および第3バスバー部113の各々の形状は直方体状に限られず、たとえば円柱状であってもよい。
第2バスバー部の第1連結部114は、側面視にて直線状に延在して第1バスバー部111および第2バスバー部の平行部112の各々と直交している。第2バスバー部の第2連結部115は、側面視にて直線状に延在して第2バスバー部の平行部112および第3バスバー部113の各々と直交している。
第2バスバー部の第1連結部114および第2連結部115の各々は、直方体状の形状を有している。ただし、第2バスバー部の第1連結部114および第2連結部115の各々の形状は直方体状に限られず、たとえば円柱状であってもよい。
バスバー110は、側面視にてS字状の形状を有している。このように折り返すように曲折した形状を有する1つのバスバー部材によってバスバー110を構成することにより、機械的強度が高くシンメトリーな形状を有するバスバー110を得ることができる。ただし、バスバー110の形状はこれに限られず、たとえば、バスバー110が、E字形状のように第1バスバー部111と第2バスバー部と第3バスバー部113とを有する形状であれば適宜選択することができる。
バスバー110は、たとえばアルミニウムで構成されている。ただし、バスバー110の材料はこれに限られず、銀、銅などの金属単体、または、これらの金属と他の金属との合金でもよい。また、バスバー110は、表面処理を施されていてもよい。たとえば、ニッケル、錫、銀、銅などの金属単体またはこれらの合金からなるめっき層を、バスバー110の表面に単層または複層で形成してもよい。
バスバー110は、薄板をプレス加工することにより形成される。ただし、バスバー110の形成方法はこれに限られず、切削,鋳造または鍛造などの方法でバスバー110を形成してもよい。
第1バスバー部111を電流が流れる方向211と第3バスバー部113を電流が流れる方向215とは同一である。第1バスバー部111を電流が流れる方向211、および第3バスバー部113を電流が流れる方向215と、第2バスバー部の平行部112を電流が流れる方向213とは反対である。第2バスバー部の第1連結部114を電流が流れる方向212と、第2バスバー部の第2連結部115を電流が流れる方向214とは同一である。
磁気センサ100Cは、互いに対向する第1バスバー部111と第2バスバー部の平行部112との間に位置している。磁気センサ100Dは、互いに対向する第2バスバー部の平行部112と第3バスバー部113との間に位置している。
磁気センサ100Cは、第1バスバー部111と第3バスバー部113とが並ぶ方向に対して直交する方向、かつ、第1バスバー部111の延在方向に対して直交する方向である、図15中の矢印101Aで示す方向に検出軸を有する。
磁気センサ100Dは、第1バスバー部111と第3バスバー部113とが並ぶ方向に対して直交する方向、かつ、第3バスバー部113の延在方向に対して直交する方向である、図15中の矢印101Bで示す方向に検出軸を有する。
磁気センサ100C,100Dは、検出軸の一方向に向いた磁界を検出した場合に正の値で出力し、かつ、検出軸の一方向とは反対方向に向いた磁界を検出した場合に負の値で出力する、奇関数入出力特性を有している。すなわち、バスバー110を流れる電流により発生する磁界の強さについて、磁気センサ100Cの検出値の位相と、磁気センサ100Dの検出値の位相とは、逆相である。
磁気センサ100Cは、第1接続配線141によって減算器130と電気的に接続されている。磁気センサ100Dは、第2接続配線142によって減算器130と電気的に接続されている。
減算器130は、磁気センサ100Cの検出値と、磁気センサ100Dの検出値とを減算することにより、バスバー110を流れる電流の値を算出する。なお、本実施形態においては、算出部として減算器130を用いているが、算出部はこれに限られず、差動増幅器などでもよい。
図16は、図15に示すXVI−XVI線矢印方向から見た断面図において、発生する磁界を模式的に示す図である。図16においては、磁気センサ100Cおよび磁気センサ100Dの検出軸方向をX方向、第1バスバー部111と第2バスバー部の平行部112と第3バスバー部113とが並ぶ方向をY方向として示している。なお、第2バスバー部の平行部112の延在方向がZ方向である。
図16に示すように、第1バスバー部111に電流が流れることにより、いわゆる右ねじの法則によって図中の右回りに周回する磁界111eが発生する。同様に、第2バスバー部の平行部112に電流が流れることにより、図中の左回りに周回する磁界112eが発生する。第3バスバー部113に電流が流れることにより、図中の右回りに周回する磁界113eが発生する。
その結果、磁気センサ100Cには、矢印101Aで示す検出軸の方向において、図中の左向きの磁界が印加される。一方、磁気センサ100Dには、矢印101Bで示す検出軸の方向において、図中の右向きの磁界が印加される。
よって、磁気センサ100Cの検出した磁界の強さを正の値とすると、磁気センサ100Dの検出した磁界の強さは負の値となる。磁気センサ100Cの検出値と磁気センサ100Dの検出値とは、減算器130に送信される。
減算器130は、磁気センサ100Cの検出値から磁気センサ100Dの検出値を減算する。その結果、磁気センサ100Cの検出値の絶対値と、磁気センサ100Dの検出値の絶対値とが加算される。この加算結果から、バスバー110を流れた電流の値が算出される。
なお、磁気センサ100Cと磁気センサ100Dとの入出力特性を互いに逆の極性にしつつ、減算器130に代えて加算器または加算増幅器を算出部として用いてもよい。
本実施形態における電流センサ150においては、第1バスバー部111および第3バスバー部113は横断面において、第2バスバー部の平行部112の中心点を中心として互いに点対称に位置している。かつ、第1バスバー部111および第3バスバー部113は横断面において、磁気センサ100Cおよび磁気センサ100Dの検出軸の方向における第2バスバー部の平行部112の中心線を中心として互いに線対称に位置している。
また、磁気センサ100Cおよび磁気センサ100Dは横断面において、第2バスバー部の平行部112の中心点を中心として互いに点対称に位置している。かつ、磁気センサ100Cおよび磁気センサ100Dは横断面において、磁気センサ100Cおよび磁気センサ100Dの検出軸の方向における第2バスバー部の平行部112の中心線を中心として互いに線対称に位置している。
このように点対称に配置された磁気センサ100Cおよび磁気センサ100Dは、バスバー110を流れる電流により発生する磁界を等しく反映した検出値を示す。そのため、バスバー110を流れる電流により発生する磁界の強さとそれから算出されるバスバー110を流れる電流の値との線形性を高めることができる。
なお、本実施の形態においては、電流センサ150に具備される磁気センサ100C,100Dが、実施の形態1に係る磁気抵抗素子によって構成される場合を例示して説明したが、これに限定されず、実施の形態2に係る磁気抵抗素子および後述する実施の形態4に係る磁気抵抗素子のいずれかによって構成されてもよい。また、磁気センサ100C,100Dとして、後述する実施の形態5に係る磁気センサ100H1または後述する実施の形態に係る磁気センサ100H2が用いられてもよい。
以上のように構成することにより、本実施の形態に係る電流センサ150は、反強磁性体層から第2強磁性体層15へのMn拡散が抑制されるため、低温環境下でもヒステリシスを低減させることができる。
(実施の形態4)
(磁気抵抗素子)
図17は、本実施の形態に係る磁気抵抗素子の概略断面図である。図17を参照して、本実施の形態に係る磁気抵抗素子1Fについて説明する。
図17に示すように、本実施の形態に係る磁気抵抗素子1Fは、実施の形態1に係る磁気抵抗素子1と比較した場合に、積層体12Fの構成が相違する。その他の構成については、ほぼ同様である。
積層体12Fは、基板10側から順に、下地層13、第2強磁性体層15、第1強磁性体層16および反強磁性体層14が積層されることによって構成されている。
下地層13は、絶縁層11上に設けられている。下地層13は、第2強磁性体層15、第1強磁性体層16および反強磁性体層14の結晶を適切に成長させるために設けられている。なお、下地層13は、これを用いずに第2強磁性体層15、第1強磁性体層16結晶および反強磁性体層14を適切に成長させることができる場合には、省略することができる。下地層13を省略する場合には、磁気抵抗素子1の構成を簡素化することができる。
第2強磁性体層15は、基板10の上方に設けられている。具体的には、第2強磁性体層15は、下地層13上に設けられている。第1強磁性体層16は、基板10が位置する側とは反対側に位置する第2強磁性体層15の主面全体を覆うように第2強磁性体層15上に設けられている。第1強磁性体層16は、第2強磁性体層15と反強磁性体層14との間に設けられている。
第1強磁性体層16および第2強磁性体層15は、反強磁性体層14の結晶を適切に成長させるための下地層として機能する。反強磁性体層14は、基板10が位置する側とは反対側に位置する第1強磁性体層16の主面全体を覆うように第1強磁性体層16上に設けられている。
この場合においても、第1強磁性体層16および第2強磁性体層15の磁化方向は、反強磁性体層14から作用する交換結合磁界によって所定の方向に固定される。たとえば、第1強磁性体層16および第2強磁性体層15の磁化方向は、積層体12Fの長手方向に固定されている。
複数のバーバーポール電極17は、積層体12の上方に設けられている。具体的には、複数のバーバーポール電極17は、互いに離間して反強磁性体層14上に設けられている。複数のバーバーポール電極17は、積層体12の長手方向に対して45°傾斜するように設けられている。バーバーポール電極17を設けることにより、第2強磁性体層20を流れる検出電流の向きを隣り合うバーバーポール電極17間を最短でつなぐ方向に確実に傾けることができる。なお、バーバーポール電極17と反強磁性層14との密着性を高めるために、バーバーポール電極17と反強磁性体層14との間には、Tiなどからなる密着層が設けられてもよい。
本実施の形態においても、CoもしくはCoを含む合金からなる第1強磁性体層16を第2強磁性体層と反強磁性体層との間に設けることにより、製造工程における熱処理中に、反強磁性体層14に含まれるMnが第2強磁性体層15に拡散することを防止することができる。これにより、低温環境下で磁気抵抗素子を使用した場合でも、ヒステリシスを低減させることができる。
なお、本実施の形態においては、バーバーポール電極17を備える場合を例示して説明したが、これに限定されず、反強磁性体層14から作用する交換結合磁界によって積層体12の長手方向と対して略45度の角度で交差する方向に、第1強磁性体層16および第2強磁性体層15の磁化方向を固定する場合には、実施の形態2と同様に、バーバーポール電極17を省略することができる。
(実施の形態5)
(磁気センサ)
図18は、本実施の形態に係る磁気センサの平面図である。図18を参照して、本実施の形態に係る磁気センサ100H1について説明する。
図18に示すように、本実施の形態に係る磁気センサ100H1は、4個の磁気抵抗素子1H1,1H2,1H3,1H4を用いてフルブリッジ回路を構成することにより設けられている。
磁気抵抗素子1H1,1H2,1H3,1H4は、基本的には、実施の形態2に係る磁気抵抗素子1Eに準じた構成を有する。磁気抵抗素子1H1,1H2,1H3,1H4は、実施の形態2に係る磁気抵抗素子1Eと比較した場合に、後述するように磁気抵抗素子1H1,1H2,1H3,1H4に含まれる積層体12H1,12H2,12H3,12H4の形状が相違する。
磁気抵抗素子1H1の一端側には、配線パターン3Aと、出力電圧Vout2を取り出すための電極パッドP1とが形成されている。磁気抵抗素子1H1の他端側には、配線パターン3Bと、電源電圧Vccを印加するための電極パッドP3とが形成されている。
磁気抵抗素子1H4の一端側には、配線パターン3Aと、電極パッドP1とが形成されている。磁気抵抗素子1H4の他端側には、配線パターン3Dと、グランドに接続される電極パッドP4とが形成されている。
磁気抵抗素子1H2の一端側には、配線パターン3Cと、出力電圧Vout1を取り出すための電極パッドP2とが形成されている。磁気抵抗素子1H2の他端側には、配線パターン3Bと、電極パッドP3とが形成されている。
磁気抵抗素子1H3の一端側には、配線パターン3Cと、電極パッドP2とが形成されている。磁気抵抗素子1H3の他端側には、配線パターン3Dと、電極パッドP4とが形成されている。
当該磁気センサ100H1においては、磁気抵抗素子1H1,1H3は、正出力性を有し、磁気抵抗素子1H2,1H4は負出力性を有する。電極パッドP3と電極パッドP4との間に電源電圧Vccを印加すると、電極パッドP1および電極パッドP2からは、磁界強度に応じて、出力電圧Vout2,Vout1が取り出される。出力電圧Vout2,Vout1は、差動増幅器(不図示)を介して差動増幅される。
積層体12H1,12H2,12H3,12H4は、磁化方向が揃うようにしてミアンダ状に形成されている部分21と、ミアンダ状に形成されている部分21の両端に接続される電極下地部22を有する。
ミアンダ状に形成されている部分21は、平行に並ぶ複数の線状部21aと、互いに隣り合う線状部21aの端部同士を交互に接続する複数の折り返し部21bとによって構成される。
磁気抵抗素子1H1、1H3において、積層体12が有する複数の線状部21aは、同一方向に沿って延在する。磁気抵抗素子1H2,1H4において、積層体12が有する複数の線状部21aは、同一方向に延在する。
磁気抵抗素子1H1,1H3に含まれる線状部21aの延在方向は、磁気抵抗素子1H2,1H4に含まれる線状部21aの延在方向と直交する。
積層体12H1,12H2,12H3,12H4は、強磁性体層20となる強磁性体膜の磁化方向が交換結合磁界によって所定の方向に固定された積層体膜をパターニングすることにより、一体に形成されている。
積層体膜は、実施の形態1と同様に真空蒸着法、スパッタ法等を用いて下地層13となる下地膜、反強磁性体層14となる反強磁性体膜、第1強磁性体層16となる第1強磁性体膜、および第2強磁性体層15となる第2強磁性体膜とを積層することにより形成される。実施の形態1と同様に、磁界を印加しながら積層体膜を形成したり、積層体膜を形成後に積層体膜に磁界を印加しながら熱処理したりすることにより、第1強磁性体膜および第2強磁性体膜と反強磁性体膜との間で生じる交換結合磁界によって第1強磁性体膜および第2強磁性体膜の磁化方向が固定される。
磁気抵抗素子1H1と磁気抵抗素子1H2とは、共通の電極下地部22を有する。磁気抵抗素子1H1と磁気抵抗素子1H2との共通の電極下地部22上には、配線パターン3Bおよび電源電圧Vccを印加するための電極パッドP3が形成される。
磁気抵抗素子1H2と磁気抵抗素子1H3とは、共通の電極下地部22を有する。磁気抵抗素子1H2と磁気抵抗素子1H3との共通の電極下地部22上には、配線パターン3Cおよび出力電圧Vout1を取り出すための電極パッドP2が形成される。
磁気抵抗素子1H3と磁気抵抗素子1H4とは、共通の電極下地部22を有する。磁気抵抗素子1H3と磁気抵抗素子1H4との共通の電極下地部22上には、配線パターン3Dおよびグランドに接続される電極パッドP4が形成される。
磁気抵抗素子1H4と磁気抵抗素子1H1とは、共通の電極下地部22を有する。磁気抵抗素子1H4と磁気抵抗素子1H1との共通の電極下地部22上には、配線パターン3Aおよび出力電圧Vout2を取り出すための電極パッドP1が形成される。
このように構成した場合であっても、磁気抵抗素子および磁気センサの製造時において、CoもしくはCoを含む合金からなる第1強磁性体層16を反強磁性体層と第2強磁性体層15との間に設けることにより、反強磁性体層から第2強磁性体層15へのMn拡散が抑制されるため、低温環境下でもヒステリシスを低減させることができる。また、バーバーポール電極を設けていないため、オフセット電圧を合わせやすくなる。
また、電極下地部22を設け、電極下地部22上に、配線パターン3A,3B,3C,3Dおよび電極パッドP1,P2,P3,P4を形成することにより、配線パターン3Aと電極パッドP1,配線パターン3Bと電極パッドP3、配線パターン3Cと電極パッドP2、および配線パターン3Dと電極パッド4のそれぞれにおいて段差が形成されることを防止することができる。
これにより、配線パターン3A,3B,3C,3Dおよび電極パッドP1,P2,P3,P4が断線することを防止でき、信頼性を向上させることができる。
(実施の形態6)
(磁気センサ)
図19は、本実施の形態に係る磁気センサの平面図である。図19を参照して、本実施の形態に係る磁気センサ100H2について説明する。
図19に示すように、本実施の形態に係る磁気センサ100H2は、実施の形態5に係る磁気センサ100H1と比較した場合に、複数の折り返し部21b上のそれぞれに、強磁性体層20よりも電気抵抗の低い導電層44が設けられている点において相違する。その他の構成については、ほぼ同様である。
各磁気抵抗素子1H1,1H2,1H3,1H4において、導電層44が設けられていない場合には、積層体12H1,12H2,12H3,12H4内では、線状部21aに位置する強磁性体層と、折り返し部21bに位置する強磁性体層の両方に電流が流れる。
線状部21aに位置する強磁性体層を流れる電流の方向と、折り返し部21bに位置する強磁性体層を流れる電流の方向とは、直交する。このため、折り返し部21bに位置する強磁性体層に電流が流れた場合には、線状部21aに位置する強磁性体層から生成される出力の一部が、折り返し部21bに位置する強磁性体層から生成される出力によって打ち消される。これにより、取出される出力電圧Vout2,Vout1が低下する場合がある。
本実施の形態においては、強磁性体層よりも電気抵抗の低い導電層44を折り返し部21b上(より具体的には折り返し部21bに位置する強磁性体層上)に設けることにより、折り返し部21bにおいて電流は、導電層44を流れる。このため、線状部21aに位置する強磁性体層20から生成される出力の一部が、折り返し部21bに位置する強磁性体層から生成される出力によって打ち消されることを防止することができる。
上述した実施の形態5,6に係る磁気センサ100H1,100H2にあっては、磁気抵抗素子1H1,1H2,1H3,1H4が、基本的に実施の形態2に係る磁気抵抗素子1Eに準じた構成を有する場合を例示して説明したが、これに限定されず、実施の形態1,4に係る磁気抵抗素子に準じた構成を有していてもよい。
以上、本発明の実施の形態および実施例について説明したが、今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
1,1A,1B,1C,1D,1E,1F,1H1,1H2,1H3,1H4 磁気抵抗素子、3A,3B,3C,3D 配線パターン、10 基板、11 絶縁層、12,12F,12H1,12H2,12H3,12H4 積層体、13 下地層、14 反強磁性体層、15 第2強磁性体層、16 第1強磁性体層、17 バーバーポール電極、18 電極部、19 保護層、19a コンタクトホール、20 強磁性体層、21 ミアンダ状に形成されている部分、21a 線状部、21b 折り返し部、22 電極下地部、40 接続電極、44 導電層、100,100A,100B,100C,100D,100H1,100H2 磁気センサ、110 バスバー、111 第1バスバー部、111e,112e,113e 磁界、112 平行部、113 第3バスバー部、114 第1連結部、115 第2連結部、130 減算器、141 第1接続配線、142 第2接続配線、150 電流センサ。

Claims (10)

  1. 基板と、
    前記基板の上方に設けられ、反強磁性体層と強磁性体層とが積層された積層体と、を備え、
    前記強磁性体層は、CoもしくはCoを含む合金からなる第1強磁性体層と、NiとFeとを含む合金からなる第2強磁性体層とを含み、
    前記反強磁性体層は、Mnを含む合金からなり、
    前記第1強磁性体層は、前記反強磁性体層と前記第2強磁性体層とに接して設けられ、
    前記第1強磁性体層と前記反強磁性体層とが交換結合しており、
    前記積層体は、前記基板側から順に、前記第2強磁性体層、前記第1強磁性体層および前記反強磁性体層が積層されることによって構成され、
    前記第2強磁性体層は、前記積層体の積層方向から見た場合に、前記第1強磁性体層の全体を覆うように設けられ、
    互いに離間して前記積層体の上方に設けられた複数のバーバーポール電極をさらに備える、異方性磁気抵抗素子
  2. 基板と、
    前記基板の上方に設けられ、反強磁性体層と強磁性体層とが積層された積層体と、を備え、
    前記強磁性体層は、CoもしくはCoを含む合金からなる第1強磁性体層と、NiとFeとを含む合金からなる第2強磁性体層とを含み、
    前記反強磁性体層は、Mnを含む合金からなり、
    前記第1強磁性体層は、前記反強磁性体層と前記第2強磁性体層とに接して設けられ、
    前記第1強磁性体層と前記反強磁性体層とが交換結合しており、
    前記積層体は、前記基板側から順に、前記反強磁性体層、前記第1強磁性体層および前記第2強磁性体層が積層されることによって構成され、
    前記第2強磁性体層は、前記積層体の積層方向から見た場合に、前記第1強磁性体層の全体を覆うように設けられ、
    互いに離間して前記積層体の上方に設けられた複数のバーバーポール電極をさらに備える、異方性磁気抵抗素子
  3. 前記積層体の両端に設けられた電極部をさらに備え、
    前記第1強磁性体層と前記反強磁性体層との間で生じる交換結合磁界により固定された前記第1強磁性体層の磁化方向と、前記電極部間を最短でつなぐ方向とが交差する、請求項1または2に記載の異方性磁気抵抗素子
  4. 前記交換結合磁界により固定された前記第1強磁性体層の前記磁化方向と、前記電極部間を最短でつなぐ方向とが交差する角度が45度である、請求項に記載の異方性磁気抵抗素子
  5. 前記反強磁性体層は、Ni、Fe、Pd、PtおよびIrのいずれか1種の金属とMnとを含む合金、PdとPtとMnとを含む合金、または、CrとPtとMnとを含む合金からなる、請求項1からのいずれか1項に記載の異方性磁気抵抗素子
  6. 複数の接続電極部をさらに備え、
    前記積層体は、複数設けられ、
    磁化方向が揃うように複数の前記積層体が平行に並んで設けられ、かつ、複数の前記接続電極部が互いに隣り合う前記積層体の端部同士を交互に接続することにより、ミアンダ状に形成された、請求項1からのいずれか1項に記載の異方性磁気抵抗素子
  7. 前記積層体は、前記磁化方向が揃うようにしてミアンダ状に形成されている部分を含む、請求項1からのいずれか1項に記載の異方性磁気抵抗素子
  8. 前記ミアンダ状に形成されている部分は、平行に並ぶ複数の線状部と、互いに隣り合う前記線状部の端部同士を交互に接続する複数の折り返し部とによって構成され、
    前記複数の折り返し部上のそれぞれに、前記強磁性体層よりも電気抵抗の低い導電層が設けられている、請求項に記載の異方性磁気抵抗素子
  9. 請求項1からのいずれかに記載の異方性磁気抵抗素子を備える、磁気センサ。
  10. 測定対象の電流が流れるバスバーと、
    請求項に記載の磁気センサと、を備える、電流センサ。
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