JP5898986B2 - 磁気センサ及びその製造方法 - Google Patents

磁気センサ及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5898986B2
JP5898986B2 JP2012023047A JP2012023047A JP5898986B2 JP 5898986 B2 JP5898986 B2 JP 5898986B2 JP 2012023047 A JP2012023047 A JP 2012023047A JP 2012023047 A JP2012023047 A JP 2012023047A JP 5898986 B2 JP5898986 B2 JP 5898986B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
soft magnetic
magnetoresistive
magnetoresistive effect
side end
extends
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012023047A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013160639A (ja
Inventor
安藤 秀人
秀人 安藤
真次 杉原
真次 杉原
雅之 尾花
雅之 尾花
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Alps Alpine Co Ltd
Original Assignee
Alps Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Alps Electric Co Ltd filed Critical Alps Electric Co Ltd
Priority to JP2012023047A priority Critical patent/JP5898986B2/ja
Publication of JP2013160639A publication Critical patent/JP2013160639A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5898986B2 publication Critical patent/JP5898986B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、外部磁界に対して磁気抵抗効果を発揮する磁気抵抗効果素子を備えた磁気センサに関する。
磁気抵抗効果素子を用いた磁気センサは例えば、携帯電話等の携帯機器に組み込まれる地磁気を検知する地磁気センサとして使用できる。
磁気センサは、特許文献1に示されるように、磁性層及び非磁性層の積層構造を備える素子部と、前記素子部に非接触の複数の軟磁性体とを備える。素子部の両側に軟磁性体が配置され、外部磁界の方向は軟磁性体により変換されて素子部に流入するようになっている。
ところで磁気センサに求められる性能としては高感度のものから汎用性(低感度)のものまで様々である。磁気センサとして求められる性能は、ASIC(集積回路)の出力要求によって変ってくる。従来では、異なる性能ごとに、例えば素子部を介した軟磁性体間のギャップを調整したり、また素子部のアスペクト比を変更等して、所定の性能が得られるように調整していた。
WO2011/089978号
しかしながら、求められる性能が変ると、その都度、軟磁性体と素子部との間のギャップ調整や素子部のアスペクト調整等の基本構成を変更する従来の調整方法では、調整に時間がかかりすぎ、設計変更に多大なる負担がかかっていた。
また軟磁性体は、素子部に対するヨークとしての機能のほかに外乱磁場(ノイズ)に対するシールド機能も備えるため、これら機能の良好なバランスを軟磁性体の配置により満たすことが必要であるが、例えば、磁気センサの感度(出力)を落とすべく、各軟磁性体間のギャップを広げると、感度のばらつきが大きくなり、また外乱磁場耐性が低下する等の問題もあった。
そこで本発明は、上記従来の課題を解決するためのものであり、特に、従来に比べて簡単且つ適切に出力感度の調整を可能とした磁気センサ及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明における磁気センサは、
外部磁界により磁気抵抗効果を発揮する第1の磁気抵抗効果素子と第2の磁気抵抗効果素子とが出力端子を介して直列に接続されており、
前記第1の磁気抵抗効果素子及び前記第2の磁気抵抗効果素子には磁性層と非磁性層とを積層してなる同じ素子部が配置されており、互いに直交するX1−X2方向およびY1−Y2方向を有する平面において、前記素子部は前記X1−X2方向に延在し、前記第1の磁気抵抗効果素子には前記素子部に対して前記外部磁界の方向を前記Y1方向に変換する複数の第1の軟磁性体が配置され、前記第2の磁気抵抗効果素子には、前記素子部に対して前記外部磁界の方向を前記Y1方向とは逆方向の前記Y2方向に変換する複数の第2の軟磁性体が配置されており、
前記素子部に対して、前記第1の軟磁性体及び前記第2の軟磁性体は夫々、非接触であり、
前記第1の軟磁性体はそれぞれ、前記素子部と交差して前記Y1−Y2方向に延出する第1の部分と、前記第1の部分のY2側端部から前記X2方向に延出し、平面視にて前記素子部のY2側に配置される第2の部分と、前記第1の部分のY1側端部から前記X1方向に延出し、平面視にて前記素子部のY1側に配置される第3の部分とを有し、前記X1−X2方向に隣接する前記第1の軟磁性体どうしの間で、一方の前記第2の部分のX2側端部と、他方の前記第3の部分のX1側端部とが、平面視にて前記素子部を挟んで前記Y1−Y2方向に対向しており、
前記第2の軟磁性体はそれぞれ、前記素子部と交差して前記Y1−Y2方向に延出する第1の部分と、前記第1の部分のY2側端部から前記X1方向に延出し、平面視にて前記素子部のY2側に配置される第4の部分と、前記第1の部分のY1側端部から前記X2方向に延出し、平面視にて前記素子部のY1側に配置される第5の部分とを有し、前記X1−X2方向に隣接する前記第2の軟磁性体どうしの間で、一方の前記第4の部分のX1側端部と、他方の前記第5の部分のX2側端部とが、平面視にて前記素子部を挟んで前記Y1−Y2方向に対向しており、
前記第1の磁気抵抗効果素子の磁気抵抗効果と前記第2の磁気抵抗効果素子の磁気抵抗効果とは逆極性であり、
前記第1の磁気抵抗効果素子にはさらに、任意の数の前記第2の軟磁性体が配置され、前記第1の磁気抵抗効果素子において、直列に接続された、磁気抵抗効果が逆極性の第1の逆極性素子として機能し、前記第2の磁気抵抗効果素子にはさらに、任意の数の前記第1の軟磁性体が配置され、前記第2の磁気抵抗効果素子において、直列に接続された、磁気抵抗効果が逆極性の第2の逆極性素子として機能することを特徴とするものである。
また本発明は、外部磁界により磁気抵抗効果を発揮する第1の磁気抵抗効果素子と、前記第1の磁気抵抗効果素子とは磁気抵抗効果が逆極性の第2の磁気抵抗効果素子とを出力端子を介して直列に接続してなる磁気センサの製造方法において、
前記第1の磁気抵抗効果素子及び前記第2の磁気抵抗効果素子には磁性層と非磁性層とを積層してなる同じ素子部を配置し、互いに直交するX1−X2方向およびY1−Y2方向を有する平面において、前記素子部は前記X1−X2方向に延在し、前記第1の磁気抵抗効果素子には前記素子部と非接触で前記素子部に対して前記外部磁界の方向を前記Y1方向に変換する複数の第1の軟磁性体を配置し、前記第2の磁気抵抗効果素子には、前記素子部と非接触で前記素子部に対して前記外部磁界の方向を前記Y1方向とは逆方向の前記Y2方向に変換する複数の第2の軟磁性体を配置し、
前記第1の軟磁性体はそれぞれ、前記素子部と交差して前記Y1−Y2方向に延出する第1の部分と、前記第1の部分のY2側端部から前記X2方向に延出し、平面視にて前記素子部のY2側に配置される第2の部分と、前記第1の部分のY1側端部から前記X1方向に延出し、平面視にて前記素子部のY1側に配置される第3の部分とを有し、前記X1−X2方向に隣接する前記第1の軟磁性体どうしの間で、一方の前記第2の部分のX2側端部と、他方の前記第3の部分のX1側端部とが、平面視にて前記素子部を挟んで前記Y1−Y2方向に対向しており、
前記第2の軟磁性体はそれぞれ、前記素子部と交差して前記Y1−Y2方向に延出する第1の部分と、前記第1の部分のY2側端部から前記X1方向に延出し、平面視にて前記素子部のY2側に配置される第4の部分と、前記第1の部分のY1側端部から前記X2方向に延出し、平面視にて前記素子部のY1側に配置される第5の部分とを有し、前記X1−X2方向に隣接する前記第2の軟磁性体どうしの間で、一方の前記第4の部分のX1側端部と、他方の前記第5の部分のX2側端部とが、平面視にて前記素子部を挟んで前記Y1−Y2方向に対向しており、
前記第1の磁気抵抗効果素子及び前記第2の磁気抵抗効果素子との直列回路で構成される素子構成に対して、感度調整のために、前記第1の磁気抵抗効果素子を構成する一部の前記第1の軟磁性体に代えて前記第2の軟磁性体を配置して前記第1の磁気抵抗効果素子に磁気抵抗効果が逆極性となる第1の逆極性素子を直列に接続し、前記第2の磁気抵抗効果素子を構成する一部の前記第2の軟磁性体に代えて前記第1の軟磁性体を配置して前記第2の磁気抵抗効果素子に磁気抵抗効果が逆極性となる第2の逆極性素子を直列に接続したことを特徴とするものである。
これにより、素子部を介して対向する軟磁性体間のギャップや素子部のアスペクト比等の基本構成を変更することなく、高感度の素子構成から、逆極性素子に一部を変更していくことで簡単且つ適切に感度調整を行うことができる。
また本発明では、ASICの出力要求に応じて、各磁気抵抗効果素子と各逆極性素子との間で前記第1の軟磁性体及び前記第2の軟磁性体の数を調整することが好ましい。これにより、所望の感度(出力)を得ることができる。
また本発明では、前記第1の軟磁性体は、前記X2方向への外部磁界を、前記Y1方向へ変換できるように配置されており、前記第2の軟磁性体は、前記X2方向への外部磁界を、前記Y2方向へ変換できるように配置されていることが好ましい。
また本発明では、前記第1の磁気抵抗効果素子と同じ素子構成の第4の磁気抵抗効果素子と、前記第2の磁気抵抗効果素子と同じ素子構成の第3の磁気抵抗効果素子とをさらに有し、前記第1の磁気抵抗効果素子、前記第2の磁気抵抗効果素子、前記第3の磁気抵抗効果素子及び前記第4の磁気抵抗効果素子によりブリッジ回路が構成されていることが好ましい。
本発明の磁気センサによれば、高感度の素子構成から、逆極性素子に一部を変更していくことで簡単且つ適切に感度調整を行うことができる。
図1は、本実施形態における磁気センサの概略図(平面図)である。 図2(a)は、図1に示す点線で囲んだA内を拡大して示した磁気センサの部分拡大平面図であり、図2(b)(c)は、第1の磁気抵抗効果素子1と第1の逆極性素子21との配置を示す模式図である。 図3(a)は、本実施形態における磁気センサの回路構成図であり、図3(b)は、高感度の磁気センサの回路構成図である。 図4は、図2(a)に示すB−B線に沿って切断し矢印方向から見た磁気抵抗効果素子の部分拡大縦断面図である。 図5は、図2(a)のC−C線に沿って切断し矢印方向から見た磁気センサの部分拡大縦断面図である。 図6は、図2(a)とは異なる素子部の構成を示す磁気センサの部分拡大平面図である。
図1は、本実施形態における磁気センサの概略図(平面図)であり、図2(a)は、図1に示す点線で囲んだA内を拡大して示した磁気センサの部分拡大平面図であり、図3(a)は、本実施形態における磁気センサの回路構成図であり、図3(b)は、高感度の磁気センサの回路構成図であり、図4は、図2(a)に示すB−B線に沿って切断し矢印方向から見た磁気抵抗効果素子の部分拡大縦断面図であり、図5は、図2(a)のC−C線に沿って切断し矢印方向から見た磁気センサの部分拡大縦断面図であり、図6は、図2(a)とは異なる素子部の構成を示す磁気センサの部分拡大平面図である。
本実施形態における磁気抵抗効果素子を備えた磁気センサSは、例えば携帯電話等の携帯機器に搭載される地磁気センサとして構成される。
各図に示すX1−X2方向、及びY1−Y2方向は水平面(紙面)内にて直交する2方向を示し、Z方向は前記水平面(紙面)に対して直交する方向を示している。
図1に示すように磁気センサSは、磁気抵抗効果素子の形成領域13がその中心13eからX1−X2方向及びY1−Y2方向により4つの領域に分けられており、主として第1の磁気抵抗効果素子1が設けられた第1の領域13a、主として第2の磁気抵抗効果素子2が設けられた第2の領域13b、主として第3の磁気抵抗効果素子3が設けられた第3の領域13c、主として第4の磁気抵抗効果素子4が設けられた第4の領域13dが形成されている。なお各磁気抵抗効果素子1〜4は、後述するように、素子部、電極層が連なってミアンダ形状で形成されるが、図1では、各磁気抵抗効果素子1〜4内の形状を省略して図示している。
図1示すように第1の磁気抵抗効果素子1及び第3の磁気抵抗効果素子3は入力端子(Vdd)5に接続されている。また、第2の磁気抵抗効果素子2及び第4の磁気抵抗効果素子4はグランド端子(GND)6に接続されている。また、第1の磁気抵抗効果素子1と第2の磁気抵抗効果素子2との間には第1の出力端子(V1)7が接続されている。また、第3の磁気抵抗効果素子3と第4の磁気抵抗効果素子4との間には第2の出力端子(V2)8が接続されている。このように第1の磁気抵抗効果素子1、第2の磁気抵抗効果素子2、第3の磁気抵抗効果素子3及び第4の磁気抵抗効果素子4を用いてブリッジ回路が構成されている。
各磁気抵抗効果素子1〜4は、素子部と、複数の電極層と、各素子部及び各電極層と非接触の複数の軟磁性体とを備えて構成される。
図2(a)は、第1の領域13aに主として形成された第1の磁気抵抗効果素子1及び第2の領域13bに主として形成された第2の磁気抵抗効果素子2を拡大して示したものである。
図2(a)に示すように、第1の磁気抵抗効果素子1では、素子部9が、X1−X2方向に直線状あるいは帯状に延出して形成されている。素子部9は、例えば非バイアス構造(ハードバイアス層が設けられていない構造)である。素子部9の幅寸法(Y1−Y2方向への寸法)は、0.5〜5μm程度、素子部9の長さ寸法(X1−X2方向への寸法)は、2〜300μm程度であり、素子部9のアスペクト比(長さ寸法/幅寸法)は、4〜600程度となっている。
素子部9は図4(部分縦断面図)に示すように、基板15表面の絶縁下地層19上に形成される。
素子部9は、例えば下から非磁性下地層60、固定磁性層61、非磁性層62、フリー磁性層63及び保護層64の順に積層されて成膜される。素子部9を構成する各層は、例えばスパッタにて成膜される。
図4に示す実施形態では、固定磁性層61は第1磁性層61aと第2磁性層61bと、第1磁性層61a及び第2磁性層61b間に介在する非磁性中間層61cとの積層フェリ構造である。各磁性層61a,61bはCoFe合金(コバルト−鉄合金)などの軟磁性材料で形成されている。非磁性中間層61cはRu等である。非磁性層62はCu(銅)などの非磁性材料で形成される。フリー磁性層63は、NiFe合金(ニッケル−鉄合金)などの軟磁性材料で形成されている。保護層64はTa(タンタル)などである。
本実施形態では固定磁性層61を積層フェリ構造として、第1磁性層61aと第2磁性層61bとが反平行に磁化固定されたセルフピン止め型である。図4に示すセルフピン止め型では、反強磁性層を用いず、よって磁場中熱処理を施すことなく固定磁性層61を構成する各磁性層61a,61bを磁化固定している。なお、各磁性層61a,61bの磁化固定力は、外部磁界が作用したときでも磁化揺らぎが生じない程度の大きさであれば足りる。上記では、固定磁性層61を積層フェリ構造としたが、第1磁性層61aと第2磁性層61bとの磁化の大きさは同じとしてもよい。
ただし図4の素子部9の積層構造は一例である。例えば下から反強磁性層、固定磁性層、非磁性層、フリー磁性層及び保護層の順に積層された積層構造を有する構成とすることもできる。かかる構成では、反強磁性層と固定磁性層との間で交換結合磁界(Hex)を生じさせて固定磁性層の磁化方向を固定することが可能である。また、下からフリー磁性層63、非磁性材料層62、固定磁性層61、及び保護層64の順に積層された積層構造とされてもよい。また固定磁性層61は、第1の磁性層61aと第2の磁性層61bとの磁化の大きさが同じで磁化方向が反平行である構成にできる。
素子部9を構成する第2磁性層61bの固定磁化方向(P;感度軸方向)はY2方向である(図2(a)、図4参照)。この固定磁化方向(P)が固定磁性層61の固定磁化方向である。
図2(a)に示すように素子部9の上面にはX1−X1方向に間隔T1を空けて電極層16が配置されている。
図4に示すように、電極層16の形成位置では、保護層64の一部が削られており、それにより形成された凹み部64a上に前記電極層16が形成されている。
電極層16は、素子部9及び保護層64よりも電気抵抗値の低い非磁性導電材料で形成される。材質を特に限定するものでないが、Al、Cu、Ti、Cr等の非磁性導電材料の単層あるいは積層構造で形成される。例えば電極層16はCuとAlとの積層構造で形成される。センス電流は、電極層16を流れ、電極層16の下の素子部をバイパスするため、電極層16下の素子部には電流が流れず素子として機能していない。
図2(a)に示すように電極層16の幅寸法(Y1−Y2への寸法)は各素子部9の幅寸法よりも大きく形成されており、これにより電極層16の電気抵抗をより小さくでき、また各電極層16を素子部9の上面に形成する際の位置合わせのマージンを広くとることが可能である。
なお上記したように保護層64の一部を削り取るが、例えばエッチングにて行うことができる。保護層64の一部を削り取る処理は、特に保護層64表面の酸化層を削り取るためのものであり、これにより素子部9と電極層16間の導通性を良好にできる。
またエッチング等により保護層64の表面を削る際、図4に示すように保護層64の一部が残るように制御することが好ましい。これによりフリー磁性層63はエッチングの影響を受けず削られない。
なお図2(a)では図示していないが、第1の磁気抵抗効果素子1において、複数の素子部9がY1−Y2方向に並設され、各素子部9のX1−X2方向の端部間が電極層(導電層)16により電気的に接続されて、ミアンダ形状とされている。
図2(a)に示すように、各第1の軟磁性体12は、Y1−Y2方向に延出する第1の部分12eと、第1の部分12eのY2側端部からX2方向に延出し、平面視にて素子部9のY2側に配置される第2の部分12fと、第1の部分12eのY1側端部からX1方向に延出し平面視にて素子部9のY1側に配置される第3の部分12gと、を有して構成される。各第1の軟磁性体12はNiFe、CoFe、CoFeSiBやCoZrNb等で形成される。なお図2(a)では第1の磁気抵抗効果素子1を構成する2つの第1の軟磁性体12にのみ、符号12e、12f、12gを付した。
各第1の軟磁性体12の第1の部分12eは、図2(a)に示すように各電極層16と離間してその上方にて電極層16と交差するように配置される。図4に示すように第1の部分12eと電極層16との間には絶縁層25が介在し、第1の部分12eと電極層16とは電気的に非接触となっている。
ここで図1に示すX1−X2方向にて隣接する二つの第1の軟磁性体12のうち、X1側に配置された第1の軟磁性体12をX1側軟磁性体12a、X2側に配置された第1の軟磁性体12をX2側軟磁性体12bと定義する。図2(a)には、一組の第1の軟磁性体12にのみ符号12a,12bを付した。なお図2(a)でX2側軟磁性体12bとした第1の軟磁性体12は、その第1の軟磁性体12から見てX2側に隣接された第1の軟磁性体12との間ではX1側に位置するためX1側第1の軟磁性体12aとなる。すなわち各軟磁性体において、左側に隣接する軟磁性体とのペアを考えれば、X2側軟磁性体12bであるし、右側に隣接する軟磁性体とのペアを考えれば、X1側軟磁性体12aである。したがってX1−X2方向に間隔を空けた第1の軟磁性体12のうち、最もX1側に配置された第1の軟磁性体12及び最もX2側に配置された第1の軟磁性体12を除く全ての第1の軟磁性体12が、X1側軟磁性体12aにもX2側軟磁性体12bにもなる。
さて図2(a)で符号を付したX1側軟磁性体12aとX2側軟磁性体12bを代表してみてみると、X1側軟磁性体12aの第2の部分12fの一部と、X2側軟磁性体12bの第3の部分12gの一部とが、Y1−Y2方向にギャップGを介して対向している。図2(a)に示すように、X1側軟磁性体12aの第2の部分12fと、X2側軟磁性体12bの第3の部分12gとがギャップGを介して対向する位置には電極層16が配置されていない。すなわち、平面視にて、電極層16間の間隔T1の位置に、前記ギャップGが位置している。
図2(a)に示すように、外部磁界H1がX2方向に向けて作用したとき、外部磁界H1は、第1の軟磁性体12内、及び第1の軟磁性体12,12間を通る矢印の磁路M1を形成する。このとき、図5に示すように、素子部9に対してX1側軟磁性体12aの第2の部分12fからX2側軟磁性体12bの第2の部分12gとの間で、Y1方向(第1の方向)への外部磁界H2が漏れ、この外部磁界H2が素子部9に作用する。
このようにX2方向の外部磁界H1は、第1の軟磁性体12によりY1方向に変換されて素子部9に作用する。
上記したように、素子部9の感度軸方向(P)は、Y2方向である。またフリー磁性層63の磁化方向は素子部9の形状異方性によりX1−X2方向である。そして、各素子部9にY1方向の外部磁界H2が作用することでフリー磁性層63の磁化方向はY1方向を向く。この結果、固定磁性層61の磁化方向とフリー磁性層63の磁化方向が反対方向となり、電気抵抗値は大きくなる。
一方、図2(a)に示す第2の磁気抵抗効果素子2において、第1の磁気抵抗効果素子1と異なる点は軟磁性体14の構成である。すなわち素子部9及び電極層16の構成は第1の磁気抵抗効果素子1と変わりがない。
図2(a)に示すように第2の磁気抵抗効果素子2を構成する各第2の軟磁性体14は、Y1−Y2方向に延出する第1の部分14eと、第1の部分14eのY2側端部からX1方向に延出し、平面視にて素子部9のY2側に配置される第4の部分14fと、第1の部分14eのY1側端部からX2方向に延出し平面視にて素子部9のY1側に配置される第5の部分14gと、を有して構成される。なお図2(a)では、二つの第2の軟磁性体14にのみ、符号14e、14f、14gを付した。ここで図2(a)に示すX1−X2方向にて隣接する二つの第2の軟磁性体14のうち、X1側に配置された第2の軟磁性体14をX1側軟磁性体14c、X2側に配置された第2の軟磁性体14をX2側軟磁性体14dと定義する。図2(a)には、一組の第2の軟磁性体14にのみ符号14c,14dを付した。なお図2(a)でX2側軟磁性体14dとした第2の軟磁性体14は、その第2の軟磁性体14から見てX2側に隣接された第2の軟磁性体14との間ではX1側に位置するためX1側軟磁性体14cとなる。すなわち各軟磁性体において、左側に隣接する軟磁性体とのペアを考えれば、X2側軟磁性体14dであるし、右側に隣接する軟磁性体とのペアを考えれば、X1側軟磁性体14cである。したがってX1−X2方向に間隔を空けた第2の軟磁性体14のうち、最もX1側に配置された第2の軟磁性体14及び最もX2側に配置された第2の軟磁性体14を除く全ての第2の軟磁性体14が、X1側軟磁性体14cにもX2側軟磁性体14dにもなる。
さて図2(a)で符号を付したX1側軟磁性体14cとX2側軟磁性体14dを代表してみてみると、X1側軟磁性体14cの第5の部分14gの一部と、X2側軟磁性体14dの第4の部分14fの一部とが、Y1−Y2方向にギャップGを介して対向している。図2(a)に示すように、X1側軟磁性体14cの第5の部分14gと、X2側軟磁性体14dの第4の部分14fとがギャップGを介して対向する位置には電極層16が配置されていない。
図2(a)に示すように、外部磁界H1がX2方向に向けて作用したとき、外部磁界H1は、第2の軟磁性体14内、及び第2の軟磁性体14,14間を通る矢印の磁路M2を形成する。このとき、素子部9に対してX1側軟磁性体14cの第5の部分14gからX2側軟磁性体14dの第4の部分14fとの間で、Y2方向(第2の方向)への外部磁界H3が漏れ、この外部磁界H3が素子部9に作用する。
このようにX2方向の外部磁界H1は、第2の磁気抵抗効果素子2では、第2の軟磁性体14によりY2方向に変換されて素子部9に作用する。
上記したように、各素子部9の感度軸方向(P)は、Y2方向である。またフリー磁性層63の磁化方向は素子部9の形状異方性によりX1−X2方向である。そして、各素子部9にY2方向の外部磁界H3が作用することでフリー磁性層63の磁化方向はY2方向を向く。この結果、固定磁性層61の磁化方向とフリー磁性層63の磁化方向が同方向となり、電気抵抗値は低下する。
このように第1の磁気抵抗効果素子1の磁気抵抗効果と第2の磁気抵抗効果素子2の磁気抵抗効果とは逆極性となっている。
図2(a)に示すように第1の磁気抵抗効果素子1を構成する素子部9と、第2の磁気抵抗効果素子2を構成する素子部9とは導電性の接続層20を介して電気的に接続されている。接続層20は図1に示す第1の出力端子7にまで繋がっている。
図1に示す第4の領域13dに設けられた第4の磁気抵抗効果素子4は、第1の磁気抵抗効果素子1と同じ素子構成であり、第3の領域13cに設けられた第3の磁気抵抗効果素子3は、第2の磁気抵抗効果素子2と同じ素子構成である。
上記のように外部磁界H1が作用して、第1の磁気抵抗効果素子1及び第4の磁気抵抗効果素子4の電気抵抗値が増大すると、第2の磁気抵抗効果素子2及び第3の磁気抵抗効果素子3の電気抵抗値は減少し、図1に示すブリッジ回路により差動出力を得ることができる。
本実施形態の磁気センサSにおいて、第1の領域13aを第1の磁気抵抗効果素子1のみで、第2の領域13bを第2の磁気抵抗効果素子2のみで、第3の領域13cを第3の磁気抵抗効果素子3のみで、第4の領域13dを第4の磁気抵抗効果素子4のみで構成することで高感度型の磁気センサSにすることができる。図3(b)が高感度型の磁気センサSの回路構成図である。図2(a)に示す素子部9のアスペクト比や素子部9を介した軟磁性体12間のギャップGは、感度及び外部磁場耐性を考慮して予め決められている。これらの基本構成は、次に説明する感度調整においても変えることはない。
ところで磁気センサSの感度(出力)は、ASIC(集積回路)の出力要求に応じて変えなければならない。例えば、タイプAのASICでは、1Vの印加電圧で1mTの印加磁界のとき、OUT1の出力要求があり、タイプBのASICでは、1Vの印加電圧で1mTの印加磁界のとき、OUT2の出力要求があり、出力OUT1>出力OUT2の関係であったとする。
このとき、タイプAのASICを使用した場合に、その出力要求に応じて、図3(b)に示す高感度型の磁気センサSを用いることができても、出力をタイプAよりも低く抑えるタイプBのASICを使用した場合では、図3(b)に示す高感度型の磁気センサSを用いることができない。設計的に軟磁性体の形状や、軟磁性体12,14間の距離等を変更することで、ΔR/Rを小さくすることも可能であるが、所望のΔR/Rとするために数多くの実験として最適な形状や寸法を選択しなければならない。本実施形態での方法を用いることで、トライアンドエラーなしに容易にΔR/Rを調整できる。
そこで本実施形態では、磁気センサSのギャップGや素子部9のアスペクト比、材質等の基本構成はそのままに、感度調整を行う。
すなわち本実施形態では図2(a)に示すように、第1の磁気抵抗効果素子1を構成する一部の第1の軟磁性体12に代えて第2の軟磁性体14を配置した。例えば図3(b)の高感度型では、第1の磁気抵抗効果素子1にN1個の第1の軟磁性体12を用いた場合、N1個の一部を第2の軟磁性体14に置き換える。これにより、第1の磁気抵抗効果素子1に磁気抵抗効果が逆極性となる第1の逆極性素子21が直列に接続された状態となる。すなわち第1の逆極性素子21では、第2の磁気抵抗効果素子2と同様に、素子部9にY2方向の外部磁界H3が作用し、逆極性素子21での電気抵抗値は減少する。
一方、第2の磁気抵抗効果素子2を構成する一部の第2の軟磁性体14に代えて第1の軟磁性体12を配置した。図3(b)の高感度型では、第2の磁気抵抗効果素子2にN2個の第2の軟磁性体14を用いた場合、N2個の一部を第1の軟磁性体12に置き換える。これにより、第2の磁気抵抗効果素子2に磁気抵抗効果が逆極性となる第2の逆極性素子22が直列に接続された状態となる。すなわち第2の逆極性素子22では、第1の磁気抵抗効果素子1と同様に、素子部9にY1方向の外部磁界H2が作用し、逆極性素子22での電気抵抗値は増大する。
第3の磁気抵抗効果素子3は、第2の磁気抵抗効果素子2と同様に、一部の第2の軟磁性体14に代えて第1の軟磁性体12が配置されて、磁気抵抗効果が逆極性となる第2の逆極性素子22が直列に接続された状態となる。また第4の磁気抵抗効果素子4は、第1の磁気抵抗効果素子1と同様に、一部の第1の軟磁性体12に代えて第2の軟磁性体14が配置され、磁気抵抗効果が逆極性となる第1の逆極性素子21が直列に接続された状態となる。
第1の磁気抵抗効果素子1及び第4の磁気抵抗効果素子4を構成する第1の軟磁性体12の数は、N1個で、第2の磁気抵抗効果素子2及び第3の磁気抵抗効果素子3を構成する第2の軟磁性体14の数は、N2個であるが、N1及びN2は同数であり、また各磁気抵抗効果素子1〜4と各逆極性素子21,22との間での第1の軟磁性体12と第2の軟磁性体14との交換数も同数とされることが中点電位ずれを小さくでき好適である。
また本実施形態では、各磁気抵抗効果素子1〜4を構成する素子部9が全て同じ素子構成であり、各磁気抵抗効果素子1〜4の抵抗値RGMRは略同一である。
図3(a)は、図3(b)の高感度型の磁気センサSにおける各磁気抵抗効果素子1〜4の一部を逆極性素子21,22に交換した結果、感度調整された磁気センサSの回路構成図である。
ここで、図3(b)に示す高感度型の磁気センサSにおいて、図2(a)に示す外部磁界H1が作用したとき、第1の磁気抵抗効果素子1及び第4の磁気抵抗効果素子4の抵抗変化ΔRGMRは略同一の値となり、よって第1の磁気抵抗効果素子1及び第4の磁気抵抗効果素子4の抵抗変化率は、ΔRGMR/RGMRとなる。一方、第2の磁気抵抗効果素子2及び第3の磁気抵抗効果素子3の抵抗変化−ΔRGMRは略同一の値となり、よって第2の磁気抵抗効果素子2及び第3の磁気抵抗効果素子3の抵抗変化率は、−ΔRGMR/RGMRとなる。
そして図3(b)に示す高感度型の磁気センサSのブリッジ回路における抵抗変化率はΔRtotal(高感度)/Rtotalとなる。
一方、図3(a)に示すように、各磁気抵抗効果素子1〜4の一部を逆極性素子21,22に交換して直列に接続した状態では、ブリッジ回路における素子抵抗は高感度型のときと同様にRtotalで変わりがない。一方、抵抗変化ΔRについては、各磁気抵抗効果素子1〜4の一部を逆極性素子21,22としたことで、ΔRtotal(高感度)よりも小さいΔRtotal(感度調整)となる。したがって、図3(a)に示す感度調整された磁気センサSのブリッジ回路における抵抗変化率はΔRtotal(感度調整)/Rtotalとなるが、この値は、ΔRtotal(高感度)/Rtotalよりも小さくなり、感度が低下した状態になる。
例えば、図3(b)に示す高感度型の磁気センサSの各磁気抵抗効果素子1〜4において、各素子抵抗が4kΩであるとする。一方、図3(a)に示す感度調整型の磁気センサSでは、各磁気抵抗効果素子1〜4の素子抵抗を3kΩにし、各逆極性素子21,22の素子抵抗を1kΩに調整すると、図3(a)に示す磁気センサSの感度を、図3(b)に示す高感度型に比べて1/2に小さくすることができる。
本実施形態では、磁気センサSの構成及び磁気センサSの製造方法において、図3(a)と図3(b)との間で、素子部9を介して対向する軟磁性体間のギャップGや素子部9のアスペクト比等の基本構成を変更しない。したがって図3(a)と図3(b)との間で、ブリッジ回路のブリッジ抵抗Rtotalを変更せず、また優れた外乱磁場耐性を維持しつつ、簡単且つ適切に感度調整を行うことが可能である。
図2(a)に示す実施形態では、素子部9をX1−X2方向に長く延出させた非バイアス構造とされていたが、図6のように、磁性層と非磁性層の積層構造かなる素子部を複数に分断した素子片23と、各素子片23の間をバイアス層(永久磁石層)24や電極層で接続した素子部構造としてもよい。
また第1の磁気抵抗効果素子1と第1の逆極性素子21とを接続する際、図2(c)のように第1の磁気抵抗効果素子1を構成する領域と第1の逆極性素子21を構成する領域を細分化せずに、図2(b)のように第1の磁気抵抗効果素子1を構成する領域と第1の逆極性素子21を構成する領域をできる限り、まとめて配置したほうが小型化を促進できる。第2の磁気抵抗効果素子2〜第4の磁気抵抗効果素子4においても同様である。
また本実施形態の磁気センサSは地磁気センサに限らず他の用途にも適用可能であるが、地磁気センサに効果的に適用できる。地磁気の場合、地球上の場所によって水平成分の地磁気の大きさが異なる。地磁気は北極及び南極に近づくほど水平成分が小さくなるので、図3(b)に示すような高感度型の磁気センサSが必要とするニーズと、また汎用品としてASICの価格をできるだけ抑え、それに合わせて磁気センサSの感度を図3(b)の高感度型よりも低感度とするニーズとがあり、本実施形態によれば、必要とされる感度が得られるように、素子の基本構成を変更することなく、逆極性素子21,22の領域を増減することで簡単且つ適切に感度調整を行うことができる。
H1、H2、H3 外部磁界
M1、M2 磁路
P 感度軸方向
S 磁気センサ
1〜4 磁気抵抗効果素子
9 素子部
12 第1の軟磁性体
14 第2の軟磁性体
16 電極層
21 第1の逆極性素子
22 第2の逆極性素子
61 固定磁性層
62 非磁性層
63 フリー磁性層
64 保護層

Claims (5)

  1. 外部磁界により磁気抵抗効果を発揮する第1の磁気抵抗効果素子と第2の磁気抵抗効果素子とが出力端子を介して直列に接続されており、
    前記第1の磁気抵抗効果素子及び前記第2の磁気抵抗効果素子には磁性層と非磁性層とを積層してなる同じ素子部が配置されており、互いに直交するX1−X2方向およびY1−Y2方向を有する平面において、前記素子部は前記X1−X2方向に延在し、前記第1の磁気抵抗効果素子には前記素子部に対して前記外部磁界の方向を前記Y1方向に変換する複数の第1の軟磁性体が配置され、前記第2の磁気抵抗効果素子には、前記素子部に対して前記外部磁界の方向を前記Y1方向とは逆方向の前記Y2方向に変換する複数の第2の軟磁性体が配置されており、
    前記素子部に対して、前記第1の軟磁性体及び前記第2の軟磁性体は夫々、非接触であり、
    前記第1の軟磁性体はそれぞれ、前記素子部と交差して前記Y1−Y2方向に延出する第1の部分と、前記第1の部分のY2側端部から前記X2方向に延出し、平面視にて前記素子部のY2側に配置される第2の部分と、前記第1の部分のY1側端部から前記X1方向に延出し、平面視にて前記素子部のY1側に配置される第3の部分とを有し、前記X1−X2方向に隣接する前記第1の軟磁性体どうしの間で、一方の前記第2の部分のX2側端部と、他方の前記第3の部分のX1側端部とが、平面視にて前記素子部を挟んで前記Y1−Y2方向に対向しており、
    前記第2の軟磁性体はそれぞれ、前記素子部と交差して前記Y1−Y2方向に延出する第1の部分と、前記第1の部分のY2側端部から前記X1方向に延出し、平面視にて前記素子部のY2側に配置される第4の部分と、前記第1の部分のY1側端部から前記X2方向に延出し、平面視にて前記素子部のY1側に配置される第5の部分とを有し、前記X1−X2方向に隣接する前記第2の軟磁性体どうしの間で、一方の前記第4の部分のX1側端部と、他方の前記第5の部分のX2側端部とが、平面視にて前記素子部を挟んで前記Y1−Y2方向に対向しており、
    前記第1の磁気抵抗効果素子の磁気抵抗効果と前記第2の磁気抵抗効果素子の磁気抵抗効果とは逆極性であり、
    前記第1の磁気抵抗効果素子にはさらに、任意の数の前記第2の軟磁性体が配置され、前記第1の磁気抵抗効果素子において、直列に接続された、磁気抵抗効果が逆極性の第1の逆極性素子として機能し、前記第2の磁気抵抗効果素子にはさらに、任意の数の前記第1の軟磁性体が配置され、前記第2の磁気抵抗効果素子において、直列に接続された、磁気抵抗効果が逆極性の第2の逆極性素子として機能することを特徴とする磁気センサ。
  2. 記第1の軟磁性体は、前記X2方向への外部磁界を、前記Y1方向へ変換できるように配置されており、前記第2の軟磁性体は、前記X2方向への外部磁界を、前記Y2方向へ変換できるように配置されている請求項1記載の磁気センサ。
  3. 前記第1の磁気抵抗効果素子と同じ素子構成の第4の磁気抵抗効果素子と、前記第2の磁気抵抗効果素子と同じ素子構成の第3の磁気抵抗効果素子とをさらに有し、前記第1の磁気抵抗効果素子、前記第2の磁気抵抗効果素子、前記第3の磁気抵抗効果素子及び前記第4の磁気抵抗効果素子によりブリッジ回路が構成された請求項1又は2に記載の磁気センサ。
  4. 外部磁界により磁気抵抗効果を発揮する第1の磁気抵抗効果素子と、前記第1の磁気抵抗効果素子とは磁気抵抗効果が逆極性の第2の磁気抵抗効果素子とを出力端子を介して直列に接続してなる磁気センサの製造方法において、
    前記第1の磁気抵抗効果素子及び前記第2の磁気抵抗効果素子には磁性層と非磁性層とを積層してなる同じ素子部を配置し、互いに直交するX1−X2方向およびY1−Y2方向を有する平面において、前記素子部は前記X1−X2方向に延在し、前記第1の磁気抵抗効果素子には前記素子部と非接触で前記素子部に対して前記外部磁界の方向を前記Y1方向に変換する複数の第1の軟磁性体を配置し、前記第2の磁気抵抗効果素子には、前記素子部と非接触で前記素子部に対して前記外部磁界の方向を前記Y1方向とは逆方向の前記Y2方向に変換する複数の第2の軟磁性体を配置し、
    前記第1の軟磁性体はそれぞれ、前記素子部と交差して前記Y1−Y2方向に延出する第1の部分と、前記第1の部分のY2側端部から前記X2方向に延出し、平面視にて前記素子部のY2側に配置される第2の部分と、前記第1の部分のY1側端部から前記X1方向に延出し、平面視にて前記素子部のY1側に配置される第3の部分とを有し、前記X1−X2方向に隣接する前記第1の軟磁性体どうしの間で、一方の前記第2の部分のX2側端部と、他方の前記第3の部分のX1側端部とが、平面視にて前記素子部を挟んで前記Y1−Y2方向に対向しており、
    前記第2の軟磁性体はそれぞれ、前記素子部と交差して前記Y1−Y2方向に延出する第1の部分と、前記第1の部分のY2側端部から前記X1方向に延出し、平面視にて前記素子部のY2側に配置される第4の部分と、前記第1の部分のY1側端部から前記X2方向に延出し、平面視にて前記素子部のY1側に配置される第5の部分とを有し、前記X1−X2方向に隣接する前記第2の軟磁性体どうしの間で、一方の前記第4の部分のX1側端部と、他方の前記第5の部分のX2側端部とが、平面視にて前記素子部を挟んで前記Y1−Y2方向に対向しており、
    前記第1の磁気抵抗効果素子及び前記第2の磁気抵抗効果素子との直列回路で構成される素子構成に対して、感度調整のために、前記第1の磁気抵抗効果素子を構成する一部の前記第1の軟磁性体に代えて前記第2の軟磁性体を配置して前記第1の磁気抵抗効果素子に磁気抵抗効果が逆極性となる第1の逆極性素子を直列に接続し、前記第2の磁気抵抗効果素子を構成する一部の前記第2の軟磁性体に代えて前記第1の軟磁性体を配置して前記第2の磁気抵抗効果素子に磁気抵抗効果が逆極性となる第2の逆極性素子を直列に接続したことを特徴とする磁気センサの製造方法。
  5. ASICの出力要求に応じて、各磁気抵抗効果素子と各逆極性素子との間で前記第1の軟磁性体と前記第2の軟磁性体の数を調整する請求項4記載の磁気センサの製造方法。
JP2012023047A 2012-02-06 2012-02-06 磁気センサ及びその製造方法 Active JP5898986B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012023047A JP5898986B2 (ja) 2012-02-06 2012-02-06 磁気センサ及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012023047A JP5898986B2 (ja) 2012-02-06 2012-02-06 磁気センサ及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013160639A JP2013160639A (ja) 2013-08-19
JP5898986B2 true JP5898986B2 (ja) 2016-04-06

Family

ID=49172994

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012023047A Active JP5898986B2 (ja) 2012-02-06 2012-02-06 磁気センサ及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5898986B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6186252B2 (ja) * 2013-11-13 2017-08-23 アルプス電気株式会社 磁気センサ
JP2015169530A (ja) * 2014-03-06 2015-09-28 アルプス電気株式会社 磁気センサ
JP6580357B2 (ja) 2015-03-27 2019-09-25 アルプスアルパイン株式会社 磁気センサ
JP2016186476A (ja) * 2015-03-27 2016-10-27 Tdk株式会社 磁気センサ及び磁気式エンコーダ

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08511873A (ja) * 1994-04-15 1996-12-10 フィリップス エレクトロニクス ネムローゼ フェンノートシャップ 磁界センサ、そんなセンサを具えた装置及びそんなセンサを製造する方法
JP3971828B2 (ja) * 1997-10-23 2007-09-05 北海道旅客鉄道株式会社 回線障害対策装置
JP3399425B2 (ja) * 1999-11-19 2003-04-21 株式会社村田製作所 サーモパイル型熱電センサ
JP4406633B2 (ja) * 2006-09-11 2010-02-03 アルプス電気株式会社 磁気検出装置
JP4899877B2 (ja) * 2007-01-15 2012-03-21 三菱電機株式会社 磁界検出装置
JP5243606B2 (ja) * 2009-06-30 2013-07-24 旭化成エレクトロニクス株式会社 磁気センサ
US20110169488A1 (en) * 2010-01-08 2011-07-14 Everspin Technologies, Inc. Method and structure for testing and calibrating magnetic field sensing device
WO2011089978A1 (ja) * 2010-01-20 2011-07-28 アルプス電気株式会社 磁気センサ
US8525514B2 (en) * 2010-03-19 2013-09-03 Memsic, Inc. Magnetometer

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013160639A (ja) 2013-08-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6305181B2 (ja) 磁気センサ
JP5297539B2 (ja) 磁気センサ
JP5597206B2 (ja) 磁気センサ
JP5297442B2 (ja) 磁気センサ
JP5518215B2 (ja) 磁気センサ
JP5899012B2 (ja) 磁気センサ
JP5843079B2 (ja) 磁気センサおよび磁気センサシステム
JP5210983B2 (ja) 地磁気センサ
JP2013172040A (ja) 磁気センサとその製造方法
JP5802565B2 (ja) 磁気センサ
JP2017072375A (ja) 磁気センサ
JPWO2015182644A1 (ja) 磁気抵抗素子、磁気センサおよび電流センサ
JP5149964B2 (ja) 磁気センサ及び磁気センサモジュール
JP5898986B2 (ja) 磁気センサ及びその製造方法
JP5171933B2 (ja) 磁気センサ
WO2018029883A1 (ja) 交換結合膜ならびにこれを用いた磁気抵抗効果素子および磁気検出装置
JP2009162540A (ja) 磁気センサ及びその製造方法
WO2011074488A1 (ja) 磁気センサ
WO2015156260A1 (ja) 電流検知装置
JP2014089088A (ja) 磁気抵抗効果素子
JP2013036862A (ja) 磁気検出装置とその製造方法
JP6380530B2 (ja) 異方性磁気抵抗素子、磁気センサおよび電流センサ
JP5341865B2 (ja) 磁気センサ
JP6039697B2 (ja) 巨大磁気抵抗効果素子およびそれを用いた電流センサ
JP6725300B2 (ja) 磁気センサおよびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141023

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150806

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150818

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151015

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160209

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160307

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5898986

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350