JP2746226B2 - 磁気抵抗効果素子を用いた磁界の検出方法 - Google Patents

磁気抵抗効果素子を用いた磁界の検出方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気ヘッド、磁気セ
ンサ等に用いられる磁気抵抗効果素子(以下、MR素子
と称する)に関し、特にスピンバルブ効果(以下、SV
効果と称する)を利用したMR素子を用いた磁界の検出
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気抵抗効果を用いたMR素子は、高い
磁界応答感度を有しているため、磁気ヘッド、磁気セン
サ等において盛んに利用されている。従来のMR素子に
おいては、磁気抵抗効果材料として異方性磁気抵抗(以
下、AMRと称する)効果をもつ磁性膜が用いられてい
た。このAMR型のMR素子において、電気抵抗は磁気
抵抗効果材料に供給する電流と磁気抵抗効果材料の磁化
のなす角度の余弦の二乗に比例している。したがって、
線形応答を得るために、印加磁界がゼロのときに電流と
磁化のなす角度を45度に設定するバイアス手段が必要
であった。このバイアス手段としては、磁気抵抗効果材
料に隣接して軟磁性材料を設け、その軟磁性材料との静
磁結合による方法、導電性の材料を設け、そこに分流す
る電流による磁界を用いる方法、これらの方法を組み合
わせた方法が知られている。
【0003】最近、さらに高い磁気抵抗効果をもつ材料
として、SV効果材料が用いられいる。このSV効果
材料からなるSV膜は、非磁性層により分離された2つ
の強磁性層からなっており、このSV膜の電気抵抗は2
つの強磁性層の磁化のなす角度の余弦に比例して変化す
る。例えば、図4は特開平4−358310号公報に記
載されたMR素子であり、第1の強磁性層21、中間層
22、第2の強磁性層23、反強磁性層24で構成され
る。そして、印加磁界が0のとき、固定された第2の強
磁性層23の磁化が図示実線矢印のように磁界を印加す
るべき方向と平行に向いており、第1の強磁性層21の
磁化は第2の強磁性層23の磁化及び印加磁界と図示実
線矢印のように直交している。そして、印加された磁界
に対して第1の強磁性層21の磁化は同図の破線矢印の
ように変化される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このMR素子におい
て、第1の強磁性層21には、第2の強磁性層23との
静磁結合による磁界、層間の交換結合による磁界、及び
電流磁界がかかっている。したがって、図4のように、
第1の強磁性層21の磁化を第2の強磁性層23と垂直
に保つためには、これらの磁界をうまくバランスさせる
必要がある。この方法として、前記公報においては静磁
結合と層間の交換結合を打ち消す方法、電流の大きさと
方向を適切に選択する方法が開示されている。
【0005】しかし、それぞれの磁界は高さ方向の分布
が本質的に異なっているため、完全に相殺させることは
困難であった。例えば、静磁結合による静磁界と電流磁
界を相殺させる場合についてみる。図3(a)は第1の
強磁性層における静磁結合による静磁界と電流磁界、及
び磁化の高さ方向の分布を示す図である。これから判る
ように、静磁結合による静磁界と電流磁界とは縦軸に同
じ方向を向けられた特性であるため、2つの磁界を均一
に相殺させることはできず、第1の強磁性層の磁化の高
さ成分は高さ方向の位置の両端部で0を横切ることにな
る。そのため、ここで磁壁が生じ、バルクハウゼンノイ
ズが発生するおそれがある。本発明の目的は、線形応答
を得ることが可能であるとともに、バルクハウゼンノイ
ズの発生を防止したMR素子を用いた磁界の検出方法
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のMR素子は、第
1の強磁性層、導電性の中間層、第2の強磁性層、及び
前記第2の強磁性層の磁化を固定する手段を備え、スピ
ンバルブ効果を用いたMR素子を用いた磁界の検出方法
において、前記MR素子は前記第2の強磁性層の磁化が
印加磁界の方向と45度の角度をなし、第1の強磁性層
の磁化が第2の強磁性層の磁化と90度の角度をなして
いることを特徴とする。ここで、第2の強磁性層の磁化
を固定する手段は、第2の強磁性層に直接に接触される
反強磁性層、あるいは第2の強磁性層に直接に接触され
る永久磁石層が用いられる。また、これら反強磁性層や
永久磁石に代えて、第2の強磁性層を第1の強磁性層よ
りも飽和保磁力が高く設定するように構成してもよい。
【0007】また、本発明にかかるMR素子において
は、第1の強磁性層を単一のドメイン状態に保つための
縦方向のバイアス磁界を生じさせる手段を備えており、
この手段としては、第1の強磁性層の縦方向の両側に配
置される永久磁石膜で構成することが可能である。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図1は本発明にかかるMR素子の概
念構成を示す斜視図である。このMR素子は、第1の強
磁性層1、導電性の中間層2、第2の強磁性層3、反強
磁性層4から構成される。第2の強磁性層3は反強磁性
層4との交換結合により印加磁界の方向と45度の角度
に固定される。一方、第1の強磁性層1の磁化は、第2
の強磁性層からの静磁界及び電流磁界により、印加磁界
方向に対して135度で、第2の強磁性層の磁化方向に
対して90度の方向に向く。
【0009】このMR素子における、第1の強磁性層1
における静磁結合による静磁界と電流磁界、及び磁化の
高さ方向の分布を図3(b)に示す。この分布では、静
磁結合による静磁界と電流磁界とは縦軸に対して互いに
逆方向に向けられた特性となる。そして、この構成で
は、第1の強磁性層1の磁化を印加磁界の方向に対して
45度に向けるため、これら1つの磁界を加算すること
になり、その結果第1の強磁性層1の磁化の高さ成分は
高さ方向にほぼ均一となり、2つの磁界の高さ方向の分
布の違いによる磁壁が生じることはなく、バルクハウゼ
ンノイズの発生が防止される。
【0010】図2は本発明のMR素子を磁気ヘッドに適
用した実施形態を示し、ディスク対向面から見た断面図
である。セラミック等の非磁性基板10上に、厚さ2μ
mのNiFeを用いた下シールド11がメッキ法により
成膜され、イオンミリングにより幅60μmにパターン
形成される。その上に、厚さ0.2μmのAl2 3
用いた下シールド間ギャップ12がスパッタリング法に
より成膜される。次に、第1の強磁性層1として、厚さ
10nmのNiFe、中間層2としての厚さ5nmのC
u層、第2の強磁性層3としての厚さ10nmのNiF
eがスパッタリング法により成膜される。さらに、反強
磁性層4として、厚さ50nmのNiMn膜がスパッタ
リング法により成膜される。
【0011】ここで、着磁プロセスにより、第2の強磁
性層3はNiMn層により磁界を印加するべき方向と4
5度なす角度にピンニングされる。その後、ステンシ
ル型のレジストを付けた後、第1の強磁性層1、中間層
2、第2の強磁性層3、反強磁性層4はイオンミリング
により幅2μmにパターン形成される。さらに、永久磁
石の下地層(図示せず)として厚さ10nmのCr膜
と、第1の強磁性層を単一のドメイン状態に保つために
縦方向のバイアスを加えるための永久磁石層13として
厚さ30nmのCoCrPt膜と、MR素子に通電を行
うためのAu膜からなる厚さ0.2μmの電極層14が
スパッタリングされ、その上で前記レジストが除去され
る。
【0012】次に、この上に厚さ0.24μmのAl2
3 を用いた上シールド間ギャップ15がスパッタリン
グ法により成膜される。そして、その上に厚さ2μmの
NiFeを用いた上シールド16がメッキ法により成膜
され、イオンミリングにより幅60μmにパターン形成
される。これにより、図2の磁気ヘッドが構成される。
【0013】この磁気ヘッドを磁気記録ディスク等の磁
気記録媒体に対して記録再生実験を行ったところ、線形
応答性に優れ、高出力で対極性のよい再生波形が得られ
た。
【0014】ここで、本発明に用いられるMR素子は
第2の強磁性層3における磁化を固定するための前記反
強磁性層4に代えて、これを永久磁石層で構成すること
も可能である。また、反強磁性層や永久磁石層を用いる
ことなく、第2の強磁性層3の飽和保磁力を第1の強磁
性層1よりも高く設定することで、第2の強磁性層3に
おける磁化を固定することも可能である。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、スピンバ
ルブ効果を用いたMR素子における第2の強磁性層の磁
化が印加磁界の方向と45度の角度をなし、第1の強磁
性層の磁化が第2の強磁性層の磁化と90度の角度をな
している構成とすることにより、磁界の検出時におい
て、第1の強磁性層にかかる第2の強磁性層からの静磁
界及び電流磁界を逆方向にして互いに相殺させることが
でき、線形応答を得るとともに、バルクハウゼンノイズ
の発生を防止したMR素子による磁界の検出が実現でき
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるMR素子の基本構成を示す実施
形態の斜視図である。
【図2】本発明を磁気ヘッドに適用した実施形態の断面
図である。
【図3】従来及び本発明のそれぞれのにおけるMR素子
の動作原理を説明するための図である。
【図4】従来提案されているMR素子の概念構成を示す
斜視図である。
【符号の説明】
1 第1の強磁性層 2 中間層 3 第2の強磁性層 4 反強磁性層 10 非磁性基板 11 下シールド 12 下ギャップ 13 永久磁石層 14 電極層 15 上ギャップ 16 上シールド

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の強磁性層、導電性の中間層、第2
    の強磁性層、及び前記第2の強磁性層の磁化を固定する
    手段を備え、スピンバルブ効果を用いた磁気抵抗効果素
    による磁界の検出方法において、前記磁気抵抗効果素
    子は、前記第2の強磁性層の磁化が印加磁界の方向と4
    5度の角度をなし、前記第1の強磁性層の磁化が前記第
    2の強磁性層の磁化と90度の角度をなしていることを
    特徴とする磁気抵抗効果素子を用いた磁界の検出方法。
  2. 【請求項2】 前記第2の強磁性層の磁化を固定する手
    段は、前記第2の強磁性層に直接に接触される反強磁性
    層である請求項1に記載の磁気抵抗効果素子を用いた磁
    界の検出方法
  3. 【請求項3】 前記第2の強磁性層の磁化を固定する手
    段は、前記第2の強磁性層に直接に接触される永久磁石
    層である請求項1に記載の磁気抵抗効果素子を用いた磁
    界の検出方法
  4. 【請求項4】 第1の強磁性層、導電性の中間層、及び
    第2の強磁性層を備え、スピンバルブ効果を用いた磁気
    抵抗効果素子による磁界の検出方法において、前記第2
    の強磁性層は第1の強磁性層よりも飽和保磁力が高く設
    定され、かつその磁化が印加磁界の方向と45度の角度
    をなし、前記第1の強磁性層の磁化が前記第2の強磁性
    層の磁化と90度の角度をなしていることを特徴とする
    磁気抵抗効果素子を用いた磁界の検出方法
  5. 【請求項5】 前記第1の強磁性層を単一のドメイン状
    態に保つための縦方向のバイアス磁界を生じさせる手段
    を備える請求項1ないし4のいずれかに記載の磁気抵抗
    効果素子を用いた磁界の検出方法
  6. 【請求項6】 前記縦方向のバイアス磁界を生じさせる
    手段は、前記第1の強磁性層の縦方向の両側に配置され
    る永久磁石層である請求項5に記載の磁気抵抗効果素子
    を用いた磁界の検出方法
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