JP6380497B2 - 自動車のホイールハウス構造 - Google Patents

自動車のホイールハウス構造 Download PDF

Info

Publication number
JP6380497B2
JP6380497B2 JP2016195615A JP2016195615A JP6380497B2 JP 6380497 B2 JP6380497 B2 JP 6380497B2 JP 2016195615 A JP2016195615 A JP 2016195615A JP 2016195615 A JP2016195615 A JP 2016195615A JP 6380497 B2 JP6380497 B2 JP 6380497B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wheel house
mud guard
mudguard
wheel
vehicle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016195615A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018058411A (ja
Inventor
森本 誠
誠 森本
晃司 吉武
晃司 吉武
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP2016195615A priority Critical patent/JP6380497B2/ja
Publication of JP2018058411A publication Critical patent/JP2018058411A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6380497B2 publication Critical patent/JP6380497B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Body Structure For Vehicles (AREA)

Description

この発明は、ホイールハウスにおける車輪との対向面のうち少なくともホイールハウス後部を当該対向面側から覆うマッドガードが設けられた自動車のホイールハウス構造に関する。
一般に、ホイールハウスの耐久性を高める構造としては次の3タイプがある。
すなわち、ホイールハウスの車輪との対向面に吹き付け塗装を施し、その塗膜により耐久性を確保し、マッドガードは取付けないタイプ、ホイールハウスの車輪との対向面のうちチッピング(tipping,自車の小石などの跳ね上げ)による小石等をガードする範囲にマッドガードを取付けるタイプ、ホイールハウスの車輪との対向面のうち対向面全体にマッドガードを取付けるタイプ、の3タイプである。
上述のマッドガードは、水や泥または小石や融雪が直接ホイールハウスに当ることを防止して、ホイールハウスの耐久性を高めると共に、遮音性を確保する機能がある。
従来の自動車のホイールハウス構造としては、図7に示すものがある。
すなわち、フロントサイドフレームアウタ81とフロントサイドフレームインナ82とを備えたフロントサイドフレーム80を設け、このフロントサイドフレーム80におけるホイールハウスの外面を形成しているフロントサイドフレームアウタ81の車輪と対向する面(対向面)を、当該対向面側から覆うマッドガード83を設けたもので、このマッドガード83におけるホイールハウス側面側83bの前端部83aを、フロントサイドフレームアウタ81に予め形成された衝突変形制御用の変形促進用凹部81aの直後方部まで延設したものである。なお、図7において、84はレインフォースメントである。
図7に示す従来構造において、車両が雪道を走行する場合、車輪の回転により跳ね上げられた融雪Sが同図に仮想線矢印で示すようにマッドガード83の前端部83aやその前方のフロントサイドフレームアウタ81に連続して当ると、フロントサイドフレームアウタ81とマッドガード83の前端部83aとの間の僅かな隙間からマッドガード83の裏側に入り込む。
つまり、ホイールハウスはその耐久性向上のために吹き付け塗装による塗膜が形成されており、この塗膜表面には微細な凹凸が存在するので、ホイールハウスとマッドガード前端部とを密着させていても、塗膜表面の凹凸に相当する隙間を埋めることは不可能で、この隙間から融雪(シャーベット状の雪)が入り込む。特にマッドガード83の前端部83aやその前方のフロントサイドフレームアウタ81に融雪が連続して当ると、圧力が発生するので、当該隙間からの融雪の染み込みが顕著となる。
上述の隙間から融雪が入り込むと、走行風で融雪が冷却され、雪が固まると共に、成長してその体積が大きくなり、マッドガード83をホイールハウスに取付ける取付け部材であるファスナの限界を超えると、マッドガードが外れるので、改善の余地があった。
このような問題点を解決するために、マッドガード83をホイールハウスに取付ける取付け部材であるファスナの数量を増やして、ホイールハウスとマッドガード83の前端部83aとの密着力を高めることが考えられるが、この場合には、取付け部品点数が多くなるだけでなく、取付け工数が大となるため、好ましくない。
ところで、特許文献1には、ホイールハウスインナパネルのタイヤ対向面にマッドガードを設け、このマッドガードの端部をホイールハウスインナパネルのタイヤ対向面に当接させ、マッドガードへの堆雪の重みを利用して当該端部のホイールハウスとの当接圧力を高めるように成したものが開示されている。
しかしながら、該特許文献1に開示された従来構造においては、上記端部(架設リップ部5b参照)が端部近傍から流れてくる融雪も、端部に直接当る融雪も受止めることになり、融雪による圧力が発生するので、当該端部とホイールハウスインナパネルとの間の微細な隙間から融雪が、マッドガード裏側に入り込み、マッドガードが車幅方向外側にずれるので、改善の余地があった。
特開2008−74212号公報
そこで、この発明はマッドガードを拡大したり、マッドガード取付け部を追加することなく、車輪により跳ね上げられた融雪等のマッドガード裏側への侵入を抑制することができる自動車のホイールハウス構造の提供を目的とする。
この発明による自動車のホイールハウス構造は、ホイールハウスにおける車輪との対向面のうち少なくともホイールハウス後部を当該対向面側から覆うマッドガードが設けられた自動車のホイールハウス構造であって、上記マッドガードのホイールハウス側面側の前端部が、ホイールハウス側面乃至後面に形成されて上下方向に延びる凹部に挿入され、上記マッドガードのホイールハウス側面側の前端部が、上記凹部に沿う屈曲断面形状のフランジ部を有するものである。
上記構成によれば、マッドガードのホイールハウス側面側の前端部を、上記凹部に挿入したので、マッドガードを前方に拡大する必要もなく、また、ファスナなどの取付け部材を追加することもなく、融雪等がマッドガード裏側へ侵入するのを抑制することができ、かつ上記挿入構造によりホイールハウスへの係合を図ることができる。
しかも、上記マッドガードのホイールハウス側面側の前端部が、上記凹部に沿う屈曲断面形状のフランジ部を有するものであるから、当該上述のフランジ部によりマッドガードにおけるホイールハウス側面側の前端部の高剛性化を図ることができると共に、融雪圧力を利用して、上記フランジ部が凹部に当接する圧力の増加を図ることができ、これにより、融雪等がマッドガード裏側へ侵入するのをより一層抑制することができる。
この発明の一実施態様においては、上記凹部は、車体前部の衝突変形制御用の変形促進用凹部であることを特徴とする。
上述の変形促進用凹部は、フロントサイドフレームアウタに形成された既存の凹部とすることができる。
上記構成によれば、既存の変形促進用凹部を有効利用することができるので、別途凹部を設ける必要がない。
この発明の一実施態様においては、上記マッドガードのホイールハウス側面側の前端部と上記凹部とが、該マッドガードの上下方向の略下半分の高さ位置に設けられると共に、当該ホイールハウス側面側の前端部と凹部とは、マッドガード上部よりも車両後方位置に配設されたものである。
上記構成によれば、マッドガードをチッピング範囲に特定して小型化することができる。
この発明の一実施態様においては、上記凹部はホイールハウスの車幅方向内側かつ後方に傾斜した斜面部に凹設形成されたものである。
上記構成によれば、上述の斜面部に凹部を形成したので、マッドガードのホイールハウス側面側の前端部に融雪が直撃することを可及的に去なし、当該前端部への融雪直撃を軽減することができる。
この発明によれば、マッドガードのホイールハウス側面側の前端部を、凹部に挿入したので、マッドガード前方に拡大する必要もなく、また、ファスナなどの取付け部材を追加することもなく、融雪等がマッドガード裏側へ侵入するのを抑制することができる効果がある。
本発明のホイールハウス構造を備えた自動車前部の側面図 自動車のホイールハウス構造を示す側面図 図2のA−A線矢視断面図 図2のB−B線に沿う要部拡大断面図 車両左側のマッドガードを車幅方向外側から見た状態で示す側面図 車両左側のマッドガードを示す斜視図 従来の自動車のホイールハウス構造を示す断面図
マッドガードを拡大したり、マッドガード取付け部を追加することなく、車輪により跳ね上げられた融雪等のマッドガード裏側への挿入を抑制するという目的を、ホイールハウスにおける車輪との対向面のうち少なくともホイールハウス後部を当該対向面側から覆うマッドガードが設けられた自動車のホイールハウス構造において、上記マッドガードのホイールハウス側面側の前端部が、ホイールハウス側面乃至後面に形成されて上下方向に延びる凹部に挿入され、上記マッドガードのホイールハウス側面側の前端部が、上記凹部に沿う屈曲断面形状のフランジ部を有するという構成にて実現した。
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は自動車のホイールハウス構造を示し、図1は当該ホイールハウス構造を備えた自動車前部の側面図、図2は自動車のホイールハウス構造を示す側面図(但し、車両左側のホイールハウス構造を車幅方向外側から見た状態で示している)、図3は図2のA−A線矢視断面図、図4は図2のB−B線に沿う要部拡大断面図、図5は車両左側のマッドガードを車幅方向外側から見た状態で示す側面図、図6は車両左側のマッドガードを示す斜視図である。
図1において、エンジンルーム10の上部を覆うボンネット11と、エンジンルーム10の左右両側部を覆うフロントフェンダパネル12(但し、図面では車両左側のフロントフェンダパネル12のみを示す)と、エンジンルーム10の前方部を覆うフロントバンパフェース13とを設け、該フロントバンパフェース13には、エンジンルーム10内に走行風を導入する開口部を備えたフロントグリル14を取付けている。
図1において、15はヘッドランプ、16はフロントピラー、17はフロントサイドドア、18は前輪であって、前輪18の前部上側と離間して対向するように前側マッドガード19を設けると共に、前輪18の後部上側と離間して対向するように後側マッドガード20を設けている。
前側および後側の各マッドガード19,20は、水や泥または小石や融雪が直接ホイールハウス31(図3参照)に当ることを防止して、ホイールハウスの耐久性を高めると共に、遮音性を確保するためのもので、これらのマッドガード19,20は、例えば、ポリウレタン、エチレン・プロピレン共重合体(いわゆるEPDM)、熱可塑性ゴム(いわゆるTPR)などから構成することができる。
図3に示すように、エンジンルーム10と車室21とを前後方向に仕切るダッシュロアパネル22(ダッシュパネル)を設け、図2、図3に示すように、該ダッシュロアパネル22からエンジンルーム10の左右両サイドにおいて車両前方に延びる車体剛性部材としてのフロントサイドフレーム23を設けている。
このフロントサイドフレーム23は、図3に示すように、フロントサイドフレームインナ24と、フロントサイドフレームアウタ25とを接合固定して、車両前後方向に延びる閉断面26(但し、図面では閉断面26の一部のみを示す)を有しており、当該フロントサイドフレーム23のキックアップ部には、閉断面26内に位置するようレインフォースメント27が設けられている。
図2、図3、図4に示すように、上述のフロントサイドフレームアウタ25の一部は、ホイールハウスの外面を形成しており、フロントサイドフレーム23後側において、ホイールハウスの外面を形成するフロントサイドフレームアウタ25には、フロントサイドフレームアウタ25の上下の接合フランジ部を除いて、その上下方向の略全高にわたって上下方向に延びる凹部25aが形成されている。
この凹部25aは、車体前部の衝突変形制御用の変形促進用凹部であって、フロントサイドフレームアウタ25に予め凹設された既存のものである。また、この凹部25aをフロントサイドフレーム23の後側に形成することで、衝突荷重吸収の観点で好ましいものとなる。
また、図2に示すように、上述のフロントサイドフレーム23よりも車幅方向外側かつ上方に位置するエプロンレインフォースメント28と、フロントサイドフレーム23との間には、ダンパ支持部(図示せず)を有するサスペンションタワー部29を設けると共に、フロントサイドフレームアウタ25に接合固定されサスペンションタワー部29の車幅方向外側面に沿って後上に延びる補強レイン30を設けている。
さらに、図3に示すように、上述のダッシュロアパネル22の車幅方向外側端部と、ヒンジピラー32との間にはホイールハウス31(詳しくは、ホイールハウスインナ)を設けている。
ここで、上述のヒンジピラー32は、ヒンジピラーインナパネル33と、ヒンジピラーレインフォースメント34と、ヒンジピラーアウタパネル35とを接合固定して、車両上下方向に延びるヒンジピラー閉断面36を備えた車体強度部材である。
また、上述のホイールハウス31の車幅方向内端部は、図3に示すように、ダッシュロアパネル22とフロントサイドフレームアウタ25との間に挟持固定されており、ホイールハウス31の車幅方向外端折曲げ部31aは、同図に示すように、ヒンジピラー32の前側の接合フランジ部32aに接合固定されている。
図5、図6に示すように、上述の前側マッドガード19の後上部と、後側マッドガード20の前上部とは、逆U字状の連結部37で一体連結されており、これにより部品点数の削減および部品管理工数の低減を図るように構成しているが、これに限定されるものではなく、各マッドガード19,20はそれぞれ別部材と成してもよい。
図2、図3、図5、図6に示すように、前側マッドガード19は、前輪18の前側上半部を離間囲繞すべく形成、配置された曲面形状のマッドガード本体部19aを有しており、このマッドガード本体部19aには、周方向外方へ突出する複数のビード(bead)19bを一体形成すると共に、マッドガード本体部19aの下端から車両前方に延びる平面視略三角形状のマッドガード延設部19cを一体形成している。
図2、図3、図5、図6に示すように、後側マッドガード20は、ホイールハウス31における前輪18との対向面のうち少なくともホイールハウス31後部を当該対向面側から覆うものである。
同図に示すように、この後側マッドガード20は、前輪18の後側上半部を離間囲繞すべく形成、配置された曲面形状のマッドガード本体部20aを有しており、このマッドガード本体部20aには、周方向外方へ突出する複数のビード(bead)20bを一体形成し、これらのビード20bによりマッドガード本体部20aの剛性向上を図っている。
また、上述の後側マッドガード20におけるマッドガード本体部20aは、図3に示すように、車幅方向内側に位置するホイールハウス側面側20cと、このホイールハウス側面側20cの後部に一体連設されてホイールハウス後面に対向するホイールハウス後面側20dとを有している。
さらに、上述の後側マッドガード20におけるマッドガード本体部20aの複数箇所には、図5に示すように、取付け部20e,20f,20g,20hが
形成されており、これらの各取付け部20e,20f,20g,20hがファスナ38を用いてボディ側に取付けられている。
すなわち、図2のA−A線矢視断面図を図3に示すように、ホイールハウス側面側20cの取付け部20gは、ファスナ38によりフロントサイドフレームアウタ25に取付けられており、図2のB−B線に沿う要部拡大断面図を図4に示すように、ホイールハウス後面側20dの取付け部20fは、ファスナ38によりホイールハウス31(図3参照)に取付けられている。
加えて、図6に示すように、前側マッドガード19と後側マッドガード20とが連結部37で一体連設されたマッドガード頂部には、サスペンションタワー部29を貫通させるための切欠部39が形成されている。
図6に示すように、この切欠部39は、前側マッドガード19の車幅方向内側における頂部後側に形成された前部切欠部39aと、後側マッドガード20の車幅方向内側における頂部前側に形成された後部切欠部39bと、で構成されている、
図4に示すように、後側マッドガード20のホイールハウス側面側20cの前端部には、上述の凹部25aに沿う屈曲断面形状で、かつ上下方向に延びるフランジ部40が一体形成されており、該フランジ部40は車幅方向内側前方に延びると共に、このフランジ部40が図2、図3、図4に示すように、上下方向に延びる凹部25aの全高にわたって挿入されると共に、フランジ部40の少なくとも前端の車幅方向内側の面が、上記凹部25aの車幅方向外側の面に当接されている。
図4に示すように、この実施例では、上述のフランジ部40の前端が凹部25aの車両前後方向略中央で終焉するように形成されている。
要するに、後側マッドガード20のホイールハウス側面側20cの前端部であるフランジ部40が、フロントサイドフレームアウタ25の上下方向に延びる凹部25aに挿入され、かつ両者25a,40が当接されたものであり、これにより、後側マッドガード20を車両前方に拡大する必要もなく、またファスナなどの取付け部材を追加することもなく、前輪18の回転により跳ね上げられた融雪S等が後側マッドガード20の裏側へ侵入するのを抑制すべく構成し、また、凹部25a内にフランジ部40を挿入するという挿入構造により、後側マッドガード20のホイールハウス(フロントサイドフレームアウタ25参照)への係合を図り、さらに、フランジ部40を凹部25aに当接させることで、融雪や泥の侵入経路をラビリンス(labylinth,迷路)化して、コストアップすることなく、融雪や泥の侵入を抑制し、連続して融雪が当っても、マッドガード20のずれを防止するよう構成したものである。
換言すれば、上述のフランジ部40を、後側マッドガード20の前端補強部、および、ラビリンスプレート(気密用当て板)として構成したものである。
図3に示すように、融雪Sは前輪18の接地面18a(詳しくは、タイヤ接地面)の直前部から軌跡Xに沿って跳ね上げられる。つまり、前輪18の回転と車両の前進走行とにより、融雪Sは接地面18aの直前部から車幅方向内側かつ車両後方に向く軌跡Xに沿って跳ね上げられている。
跳ね上げられた融雪Sは、図4に矢印で示すように、後側マッドガード20のフランジ部40における車幅方向外側の面に当った後に、車幅方向外側かつ車両後方に跳ね返り移動するので、後側マッドガード20の裏側へ融雪Sが侵入するのを抑制することができる。
また、後側マッドガード20の上記前端部が、凹部25aに沿う屈曲断面形状のフランジ部40を有していることで、当該フランジ部40により後側マッドガード20におけるホイールハウス側面側20cの前端部の高剛性化を図ると共に、融雪Sの圧力を利用して、フランジ部40が凹部25aに当接する圧力の増加を図り、これにより、融雪S等が後側マッドガード20の裏側へ侵入するのをより一層抑制すべく構成したものである。
さらに、上述の凹部25aは、フロントサイドフレームアウタ25に予め形成された既存の衝突変形制御用の変形促進用凹部であるから、当該既存の凹部25aを有効利用し、別途凹部を設ける必要がないように構成したものである。
加えて、図2、図5に示すように、後側マッドガード20のホイールハウス側面側20cの前端部(フランジ部40参照)と、フロントサイドフレームアウタ25の凹部25aとが、該後側マッドガード20の上下方向の略下半分の高さ位置に設けられており、当該ホイールハウス側面側20cの前端部(フランジ部40参照)と上記凹部25aとは、ホイールハウス側面側20cにおける後側マッドガード20の上部20Uよりも車両後方位置に配設されている。これにより、後側マッドガード20をチッピング範囲(図3に示すチッピング軌跡Y参照)に特定して小型化が必要となるよう構成したものである。
図3に示すように、小石などは、前輪18の接地面18a(詳しくは、タイヤ接地面)の直後部から軌跡Yに沿って跳ね上げられる。つまり、前輪18の回転と車両の前進走行とにより、小石等は一旦タイヤで踏まれた後に、接地面18aの直後部から車両後方かつ車幅方向内方に向く軌跡Yに沿って跳ね上げられる。
上述のチッピング範囲とは、図3に示すチッピング軌跡Yを前輪18の躁舵範囲にわたって包括する範囲を意味する。
上述のフランジ部40および凹部25aがマッドガード上部20Uよりも車両後方位置に形成されているので、後側マッドガード20を当該チッピング範囲(チッピング軌跡Y参照)に特定して小型化することが可能となる。つまり、後側マッドガード20をチッピング用のコンパクトなガード部材とすることが可能になる。
また、図4に示すように、フロントサイドフレームアウタ25に形成された凹部25aは、ホイールハウスの外面を形成する当該フロントサイドフレームアウタ25が車幅方向内側かつ後方に傾斜する斜面部25bに凹設形成されたものであり、これにより、後側マッドガード20のホイールハウス側面側20cの前端部であるフランジ部40に融雪Sが直撃することを可及的に去なし、当該前端部への融雪直撃を軽減するように構成している。
図4に示すように、この実施例では、車両前後方向に延びる仮想ラインLと、斜面部25bとの成す角度θを約15度に設定しているが、これに限定されるものではない。
なお、図1において、41はフロントフェンダパネル12の周縁部を前輪18に沿って覆う樹脂製のオーバフェンダガーニッシュである。また、図中、矢印Fは車両前方を示し、矢印Rは車両後方を示し、矢印INは車幅方向の内方を示し、矢印OUTは車幅方向の外方を示し、矢印UPは車幅上方を示す。
このように、上記実施例の自動車のホイールハウス構造は、ホイールハウス31における車輪(前輪18参照)との対向面のうち少なくともホイールハウス31後部を当該対向面側から覆うマッドガード(後側マッドガード20参照)が設けられた自動車のホイールハウス構造であって、上記マッドガード(後側マッドガード20)のホイールハウス側面側20cの前端部(フランジ部40参照)が、ホイールハウス側面(フロントサイドフレームアウタ25参照)に形成されて上下方向に延びる凹部25aに挿入されたものである(図3、図4参照)。
この構成によれば、マッドガード(後側マッドガード20)のホイールハウス側面側20cの前端部(フランジ部40)を、上記凹部25aに挿入したので、マッドガード(後側マッドガード20)を前方に拡大する必要もなく、また、ファスナなどの取付け部材を追加することもなく、融雪S等がマッドガード(後側マッドガード20)の裏側へ侵入するのを抑制することができ、かつ上記挿入構造によりホイールハウスへの係合を図ることができる。
また、この発明の一実施形態においては、上記マッドガード(後側マッドガード20)のホイールハウス側面側20cの前端部が、上記凹部25aに沿う屈曲断面形状のフランジ部40を有するものである(図4参照)。
この構成によれば、上述のフランジ部40によりマッドガード(後側マッドガード20)におけるホイールハウス側面側20cの前端部の高剛性化を図ることができると共に、融雪圧力を利用して、上記フランジ部40が凹部25aに当接する圧力の増加を図ることができ、これにより、融雪S等がマッドガード(後側マッドガード20)の裏側へ侵入するのをより一層抑制することができる。
さらに、この発明の一実施形態においては、上記凹部25aは、車体前部の衝突変形制御用の変形促進用凹部であることを特徴とする(図2、図3、図4参照)。
この実施例では、上述の変形促進用凹部は、フロントサイドフレームアウタ25に形成された既存の凹部25aとしている。
この構成によれば、既存の変形促進用凹部25aを有効利用することができるので、別途凹部を設ける必要がない。
さらにまた、この発明の一実施形態においては、上記マッドガード(後側マッドガード20)のホイールハウス側面側20cの前端部(フランジ部40参照)と上記凹部25aとが、該マッドガード(後側マッドガード20)の上下方向の略下半分の高さ位置に設けられると共に、当該ホイールハウス側面側20cの前端部と凹部25aとは、マッドガード上部20Uよりも車両後方位置に配設されたものである(図2参照)。
この構成によれば、マッドガード(後側マッドガード20)をチッピング範囲(図3に示すチッピング軌跡Y参照)に特定して小型化することが可能となる。
加えて、この発明の一実施形態においては、上記凹部25aはホイールハウス(フロントサイドフレームアウタ25参照)の車幅方向内側かつ後方に傾斜した斜面部25bに凹設形成されたものである(図4参照)。
この構成によれば、上述の斜面部25bに凹部25aを形成したので、マッドガード(後側マッドガード20)のホイールハウス側面側20cの前端部(フランジ部40参照)に融雪Sが直撃することを可及的に去なし、当該前端部(フランジ部40参照)への融雪Sの直撃を軽減することができる。
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明の車輪は、実施例の前輪18に対応し、
以下同様に、
マッドガードは、後側マッドガード20に対応し、
凹部が形成されたホイールハウス側面は、フロントサイドフレームアウタ25に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
例えば、上記実施例においては前輪18の後側上半部を離間囲繞する後側マッドガード20を例示したが、本発明は後輪の後側上半部を離間囲繞するマッドガードに適用してもよい。
以上説明したように、本発明は、ホイールハウスにおける車輪との対向面のうち少なくともホイールハウス後部を当該対向面側から覆うマッドガードが設けられた自動車のホイールハウス構造について有用である。
18…前輪(車輪)
20…後側マッドガード(マッドガード)
20c…ホイールハウス側面側
20U…マッドガード上部
25…フロントサイドフレームアウタ(ホイールハウス側面)
25a…凹部(変形促進用凹部)
25b…斜面部
31…ホイールハウス
40…フランジ部

Claims (4)

  1. ホイールハウスにおける車輪との対向面のうち少なくともホイールハウス後部を当該対向面側から覆うマッドガードが設けられた自動車のホイールハウス構造であって、
    上記マッドガードのホイールハウス側面側の前端部が、ホイールハウス側面乃至後面に形成されて上下方向に延びる凹部に挿入され
    上記マッドガードのホイールハウス側面側の前端部が、上記凹部に沿う屈曲断面形状のフランジ部を有する
    自動車のホイールハウス構造。
  2. 上記凹部は、車体前部の衝突変形制御用の変形促進用凹部である
    請求項1に記載の自動車のホイールハウス構造。
  3. 上記マッドガードのホイールハウス側面側の前端部と上記凹部とが、該マッドガードの上下方向の略下半分の高さ位置に設けられると共に、当該ホイールハウス側面側の前端部と凹部とは、マッドガード上部よりも車両後方位置に配設された
    請求項1または2に記載の自動車のホイールハウス構造。
  4. 上記凹部はホイールハウスの車幅方向内側かつ後方に傾斜した斜面部に凹設形成された
    請求項1〜の何れか一項に記載の自動車のホイールハウス構造。
JP2016195615A 2016-10-03 2016-10-03 自動車のホイールハウス構造 Active JP6380497B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016195615A JP6380497B2 (ja) 2016-10-03 2016-10-03 自動車のホイールハウス構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016195615A JP6380497B2 (ja) 2016-10-03 2016-10-03 自動車のホイールハウス構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018058411A JP2018058411A (ja) 2018-04-12
JP6380497B2 true JP6380497B2 (ja) 2018-08-29

Family

ID=61909370

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016195615A Active JP6380497B2 (ja) 2016-10-03 2016-10-03 自動車のホイールハウス構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6380497B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7234515B2 (ja) * 2018-06-25 2023-03-08 マツダ株式会社 車体前部構造
JP7195827B2 (ja) * 2018-09-10 2022-12-26 マツダ株式会社 車両の側部構造
JP7255336B2 (ja) * 2019-04-18 2023-04-11 スズキ株式会社 車体前部構造
CN112407054B (zh) * 2019-08-23 2024-06-07 标致雪铁龙汽车股份有限公司 一种车辆侧围结构及车辆
JP7026670B2 (ja) * 2019-12-25 2022-02-28 しげる工業株式会社 車両用マッドガード

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0730468Y2 (ja) * 1989-04-20 1995-07-12 ダイハツ工業株式会社 車体のホイールハウス構造
JP2008074212A (ja) * 2006-09-20 2008-04-03 Nippon Plast Co Ltd 自動車のフェンダープロテクタ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018058411A (ja) 2018-04-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6380497B2 (ja) 自動車のホイールハウス構造
US3884516A (en) Motor vehicle with impact-damping bumper
JP5034639B2 (ja) 自動車の前部構造
US4607878A (en) Body structure for automobiles
EP2849989B1 (en) Vehicle front part structure with spats to restrain wind flow in front of the front wheel
KR20190040792A (ko) 전방 차체 보강구조
KR20180069557A (ko) 스몰 오버랩 충돌에 대응하는 차체 보강구조
JP5482482B2 (ja) フロントウインド支持構造
JP7234515B2 (ja) 車体前部構造
JP3503883B2 (ja) 自動車のフロントピラー
JP4329362B2 (ja) 自動車の前部車体構造
JP5421964B2 (ja) 車体下部構造
JP4843630B2 (ja) 車両のフロント構造
JP4669743B2 (ja) 自動車の前部車体構造
JP5628255B2 (ja) 車両用ステアリングハンガビーム支持構造
JPS6241896Y2 (ja)
JP4998160B2 (ja) 車体前部構造
JP2007137141A (ja) 自動車用フェンダ構造
JPH10305784A (ja) 車体前部構造
KR100402779B1 (ko) 보행자 보호를 위한 차체의 프론트펜더취부구조
EP3889011B1 (en) Front vehicle-body structure for a vehicle, vehicle body structure, and vehicle
JP5541081B2 (ja) 車両のカウル部構造
KR101836515B1 (ko) 차량의 카울 어셈블리
JP7396181B2 (ja) 車両の前部構造
JP5955704B2 (ja) 車両の前端部構造

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180327

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180522

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180703

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180716

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6380497

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150