JP6375593B2 - 電極、その電極を用いた電気二重層キャパシタ、及び電極の製造方法 - Google Patents

電極、その電極を用いた電気二重層キャパシタ、及び電極の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、炭素材料を利用した電極、該電極を用いた電気二重層キャパシタ、及び電極の製造方法に関する。特に、炭素材料としては、炭素粉末及び繊維状炭素を利用する。
従来、電気二重層キャパシタは、一対の電極と、この間に存在するセパレータと、それぞれの電極の集電層とから構成される。電気二重層キャパシタに使用される代表的な電極には、活性炭が用いられている。
この電気二重層キャパシタに使用される電極の製造方法は、代表的な電極の材料である活性炭粉末に、アセチレンブラック等の導電性物質及びポリテトラフルオロエチレン、四フッ化エチレン樹脂等の樹脂をバインダーとして添加して混合した後、加圧成型してシート状の分極電極を形成する方法が知られている。またこの他には、この混合物を溶媒に含ませ集電体に塗布する方法(コーティング法)が挙げられる。
このような電気二重層キャパシタは、活性炭の表面の官能基による反応が原因と思われる高温放置中の容量の低下という問題点がある。この問題点を解決すべく提案がなされている(特許文献1)。
そこで、大容量化を目的として、粒子径が1μmを超える活性炭と樹脂系バインダーを混合した後、集電体上に塗布することで電極を作成し、電気二重層キャパシタに用いた試みがある(特許文献2)。
特開2001−237149号公報 特開2000−124079号公報
このような電気二重層キャパシタの電極では、活性炭の粒子径が大きいため拡散抵抗が上がり、内部抵抗や低温特性が劣化してしまう。また、粒子の大きな活性炭とバインダーと電極を形成する場合、バインダーとして樹脂系バインダーを単独で使用すると、電極密度を高くすることが困難であり、低抵抗化の面では不利であった。
そこで、本発明の目的は、炭素粉末と繊維状炭素を混合した電極において、電極密度が高く拡散抵抗が低くした電極、その電極を用いた電気二重層キャパシタ、及び電極の製造方法を提供することである。
前記の目的を達成するため、本発明の電極は、粒子径が100nm未満の多孔質化処理した炭素粉末と、繊維状炭素と、を溶媒中で分散させた溶液を集電体上に塗布し、溶媒を乾燥して得られた電極であって、電極を構成する炭素粉末と繊維状炭素の凝集体の粒度分布が単一のピークを有し、前記粒度分布の50%累積値D50の粒子径と、90%累積値D90の粒子径との比D90/D50が、2.以下であり、前記粒度分布の90%累積値D90の粒子径が138μm以下であることを特徴とする。炭素粉末と繊維状炭素を混合した溶液を集電体上に塗布し、溶媒を乾燥して得られた電極においては、繊維状炭素がバインダー的な役割を果たし、炭素粉末を均一に分散した状態で保持することができる。繊維状炭素は、樹脂系のバインダーと併用し使用することも可能であるので、樹脂系のバインダーを用いる場合にでも、樹脂系バインダーを電気抵抗に対して影響が出にくい割合で用いることが可能であり、樹脂系バインダーの電気抵抗への影響を排除することが可能であるため、得られる電極の電気抵抗を小さくすることが可能である。
前記炭素粉末は、カーボンブラックを賦活処理したものとしても良い。
炭素粉末と繊維状炭素とが高分散され、その電極密度が0.48g/cc以上とすることもできる。
前記繊維状炭素は、炭素粉末と繊維状炭素の合計量に対して10〜30重量%含有することもできる。
前記多孔質化処理した炭素粉末における孔のうち、メソ孔の占める割合が5〜30%の範囲であっても良い。
電極を構成する前記繊維状炭素同士の間隔が2μm以下であっても良い。
また、この電極を集電体の上に形成した電気二重層キャパシタも本発明の一態様である。
さらに、前記の目的を達成しうるため、本発明の電極の製造方法は、以下の工程を含むものである。
(1)粒子径が100nm未満の多孔質化処理した炭素粉末と、繊維状炭素とを溶媒中に分散させる分散工程。
(2)前記分散工程で得られた溶液を集電体上に塗布し、溶媒を乾燥して集電体上に炭素粉末/繊維状炭素のコーティング層を形成するコーティング層形成工程。
また、電極を構成する炭素粉末と繊維状炭素の凝集体の粒度分布が単一のピークを有し、
前記粒度分布の50%累積値D50の粒子径と、90%累積値D90の粒子径との比D90/D50が、2.以下であり、
前記粒度分布の90%累積値D90の粒子径が138μm以下であることを特徴とする。
本発明によれば、炭素粉末と繊維状炭素を分散させた溶液を集電体上に塗布し、溶媒を乾燥して得られた電極においては、電極密度を高く且つ内部抵抗を低くすることができる。そのため、容量が大きく電気抵抗が小さい優れた電極およびその電極を用いた電気二重層キャパシタを得ることができる。
本実施形態に係る電極の製造工程を示すフローチャートである。 分散工程のための装置を示す構成図である。 ミキサーで炭素粉末と繊維状炭素とを分散させた溶液を集電体上に塗布して溶媒を乾燥して得られた炭素粉末/繊維状炭素のコーティング層のSEM(×4.00k)像である。 ジェットミキシングで炭素粉末と繊維状炭素とを高分散させた溶液を集電体上に塗布して溶媒を乾燥して得られた炭素粉末/繊維状炭素のコーティング層のSEM(×4.00k)像である。 超遠心処理で炭素粉末と繊維状炭素とを高分散させた溶液を集電体上に塗布して溶媒を乾燥して得られた炭素粉末/繊維状炭素のコーティング層のSEM(×4.00k)像である。 本実施形態に係るラミネート形電気二重層キャパシタの構成を示す概念図である。 本実施形態の実施例1〜3の炭素粉末の粒度分布を示す図である。
以下、本発明を実施する形態について、説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されるものでない。
本実施形態の電極は、図1に示すように、次の(1)(2)の工程により製造される。
(1)炭素粉末と、繊維状炭素とを溶媒中に分散させる分散工程。
(2)前記分散工程で得られた溶液を集電体上に塗布し、溶媒を乾燥して集電体上に炭素粉末/繊維状炭素のコーティング層を形成するコーティング層形成工程。
以下では、(1)(2)の工程について詳述する。
(1)分散工程
分散工程では、炭素粉末と繊維状炭素とを溶媒中に分散させる。
本実施形態で使用する炭素粉末は、電極の主たる容量を発現するものである。炭素粉末の種類としては、やしがら等の天然植物組織、フェノール等の合成樹脂、石炭、コークス、ピッチ等の化石燃料由来のものを原料とする活性炭、ケッチェンブラック(以下、KB)、アセチレンブラック、チャネルブラックなどのカーボンブラック、カーボンナノホーン、無定形炭素、天然黒鉛、人造黒鉛、黒鉛化ケッチェンブラック、活性炭、メソポーラス炭素などを挙げることができる。
また、炭素粉末は賦活処理や開口処理などの多孔質化処理を施して使用するのが好ましい。炭素粉末の賦活方法としては、用いる原料により異なるが、通常、ガス賦活法、薬剤賦活法などの従来公知の賦活処理を用いることができる。ガス賦活法に用いるガスとしては、水蒸気、空気、一酸化炭素、二酸化炭素、塩化水素、酸素またはこれらを混合したものからなるガスが挙げられる。また、薬剤賦活法に用いる薬剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物;水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属の水酸化物;ホウ酸、リン酸、硫酸、塩酸等の無機酸類;または塩化亜鉛などの無機塩類などが挙げられる。この賦活処理の際には必要に応じて炭素粉末に加熱処理が施される。なお、これらの賦活処理以外にも炭素粉末に孔を形成する開口処理を用いても良い。
また、炭素粉末は比表面積が、600〜2000m/gの範囲にあるものが望ましい。炭素粉末はその一次粒子の平均粒子径としては10μm未満が望ましく、その中でも特に100nm未満が望ましい。特に炭素粉末の平均粒子径が100nm未満であると、極めて小さい粒子径であるため拡散抵抗が低くその導電率は高い。また多孔質化処理による比表面積が大きいため高容量発現効果を期待することができる。炭素粉末の平均粒子径が100nmより大きいと、炭素粉末の粒子内のイオン拡散抵抗が大きくなり、結果として得られるキャパシタの抵抗が高くなってしまう。一方炭素粉末の凝集状況を考慮すると、平均粒子径は5nm以上が好ましい。なお、平均粒子径が100nm未満とした極めて小さな炭素粉末を個々に連結(数珠つなぎ状)した形態をとることで導電率の向上が得られる。炭素粉末としては特に賦活したカーボンブラックが好ましい。また、炭素粉末の平均粒子径としては10μm未満の場合にでも、分散方法として後述する超遠心処理及びジェットミキシングによる処理をすることで、本発明の効果を奏することが可能である。
また、炭素粉末の導電率は、20〜1000S/cmの範囲が好ましい。このような高導電率とすることで、得られた電極をより低抵抗とすることができる。この炭素粉末の導電性を評価する方法として、次の圧縮時導電率で測定する。ここで、圧縮時導電率とは、炭素粉末を断面積A(cm)の電極間に挟んだ後、これに一定荷重をかけて圧縮して保持した時の厚さをh(cm)とし、その後電極の両端に電圧をかけて電流を測定して圧縮された炭素粉末の抵抗R(Ω)を求めて、次の計算式(1)を用いて算出した値である。
圧縮時導電率(
S / c m ) = h / ( A × R )・・・・式(1)
式(1)中、Aは電極の断面積(cm)を示し、hは炭素粉末を電極間に挟みこれに一定荷重をかけて体積が変化しなくなるまで圧縮して保持した時の厚さ(cm)を示し、Rは圧縮された炭素粉末の抵抗(Ω)を示す。
なお、測定に用いる炭素材料の重量は、圧縮されて電極間に保持される量であればよく、また、圧縮時の荷重は、炭素粉末の形状破壊が起こらない程度でかつ炭素粉末の体積変化がない程度にまで圧縮できる荷重であればよい。
さらに、炭素粉末の平均粒子径が100nm未満の場合、炭素粉末の孔のうちメソ孔(直径2〜50nm)の占める割合が5〜30%の範囲が好ましい。一般的な活性炭では、ミクロ孔(直径2nm未満)の割合が95%以上であるのに対し、炭素粉末の平均粒子径が100nm未満の炭素粉末は、メソ孔(直径2〜50nm)、マクロ孔(直径50nm超)の割合が、比較的多くなる。
一般的な活性炭では、表面積を大きくするために粒子径を数ミクロンと大きいものを用い、且つ細かな径(ミクロ孔)をたくさん設けている。粒子の内部に多数の孔が空いており、この粒子の内部表面の面積が粒子全体の約8割の面積(比表面積)となる。粒子の孔の深部まで電解液中のイオンが入り込まなければならず、拡散抵抗が高くなりやすい傾向があり、この活性炭では抵抗を下げにくい。
これに対して、炭素粉末の平均粒子径が100nm未満の場合は、極めて小さい径であるため、粒子の孔の深部までの距離が短く電解液中のイオンが移動しやすい。よって、拡散抵抗が低く、その導電率は高くなる。また多孔質化処理により比表面積が大きい。特に、この小さい粒子径で且つ比較的大きめの孔(メソ孔及びマクロ孔)の占める割合を増やすことでイオンがより移動しやくなり拡散抵抗をさらに低減することができる。
本実施形態で使用する繊維状炭素は、繊維と繊維の間に極めて小さいナノサイズの炭素粉末を効率的に絡めることができるものであり、バインダー的な役割を担う。繊維状炭素の種類としては、カーボンナノチューブ(以下、CNT)、カーボンナノファイバ(以下、CNF)などの繊維状炭素を挙げることができる。なお、この繊維状炭素に対しても、繊維状炭素の先端や壁面に穴をあける開口処理や賦活処理を用いても良い。
繊維状炭素として使用するカーボンナノチューブは、グラフェンシートが1層である単層カーボンナノチューブでも、2層以上のグラフェンシートが同軸状に丸まり、チューブ壁が多層をなす多層カーボンナノチューブ(MWCNT)でもよく、それらが混合されていてもよい。また、CNTのグラフェンシートの層数が少ないほど、CNT自身の容量密度が高いため、層数が50層以下、好ましくは10層以下の範囲のCNTが容量密度の点から好ましい。
繊維状炭素の外径は1〜100nm、好ましくは2〜70nm、さらには3〜40nmの範囲にあることが望ましい。また、繊維状炭素の長さは1〜1000μm、好ましくは70〜500μm、さらには100〜200μmの範囲にあるものが好ましい。
また、繊維状炭素の比表面積は100〜2600m/g、好ましくは200〜2000m/gの範囲にあるものが望ましい。比表面積が2600m/gより大きいと形成された電極が膨張しやすくなり、100m/gより小さいと所望の電極密度が上がりにくくなる。
なお、前記炭素粉末や繊維状炭素の粒子径や外形は、ASTMD3849−04(ASTM粒子径とも言う)によって測定した。
炭素粉末と繊維状炭素の含有率は、炭素粉末と繊維状炭素の合計量に対し、繊維状炭素が5〜50重量%、特には10〜30重量%含有されていることが好ましい。この範囲を超えると、電解液含浸時に電極自体が膨れてしまい、外装ケースを圧迫し、ケース膨れが生じやすくなってしまう。また、この範囲より小さいと炭素粉末の凝集体が大きくなり、内部抵抗が上昇する傾向がある。なお、本発明の目的を損なわない範囲で任意成分を含んでいても良い。例えば、樹脂バインダーなどが挙げられる。なお、樹脂バインダーとしては、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE),ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、スチレンブタジェンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PEA)、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−クロロトリフルオロエチレン共重合体、エチレンーテトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、フッ化ビニリデン−ペンタフルオロプロピレン共重合体、プロピレンーテトラフルオロエチレン共重合体、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−パーフルオロメチルビニルエーテル−テトラフルオロエチレン共重合体、および、それらの混合物がある。中でも、ポリテトラフルオロエチレンおよびポリフッ化ビニリデンが好ましい。これらの樹脂バインダーは、炭素粉末、繊維状炭素及び樹脂バインダーの合計量に対して3%以下が望ましい。これを超えると樹脂バインダーにより内部抵抗が増加する傾向がある。
本実施形態で炭素粉末と繊維状炭素とを分散させる溶媒としては、メタノール、エタノールや2−プロパノールなどのアルコール、炭化水素系溶媒、芳香族系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)やN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)などのアミド系溶媒、水、これらの溶媒を単独で使用するものや2種類以上を混合するものなどの各種溶媒を使用することができる。
本実施形態の分散工程では、溶媒中に炭素粉末と繊維状炭素とを加えて、混合した混合溶液に対して、分散処理を行う。なお、この混合溶液には任意成分として前述の樹脂バインダーも添加した状態で分散処理を行ってもよい。分散処理を行うことで、混合溶液中の炭素粉末と繊維状炭素とを細分化及び均一化し、溶液中に分散させる。つまり、分散処理前の混合溶液中の繊維状炭素は、炭素繊維同士がからみあった状態(バンドル状)である。分散処理を行うことにより、繊維状炭素のバンドルが解れ、繊維状炭素が溶液中に分散する。分散方法としては、ミキサー、ジェットミキシング(噴流衝合)、または、超遠心処理、その他超音波処理などを使用する。なかでも炭素粉末と繊維状炭素の高分散化や得られた電極の電極密度の向上を考慮すると、分散方法としては、ジェットミキシング又は超遠心処理が好ましい。このようなジェットミキシング又は超遠心処理を用いることで、炭素材料の凝集体が細分化されるとともに極めて小さい粒子径である炭素材料の凝集が抑制され、内部抵抗の低い電極を得ることができる。
ミキサーによる分散方法では、炭素粉末と繊維状炭素とを含む混合溶液に対して、ボールミル、ホモジナイザー、ホモミキサーなどにより、物理的な力を加え、溶液中の炭素粉末と繊維状炭素とを撹拌することにより細分化する。炭素粉末に対して外力を加えることで、凝集した炭素粉末を細分化及び均一化するとともに、絡み合った繊維状炭素を解すことができる。
ジェットミキシングによる分散方法では、筒状のチャンバの内壁の互いに対向する位置に一対のノズルを設ける。炭素粉末と繊維状炭素とを含む混合溶液を、高圧ポンプにより加圧し、一対のノズルより噴射してチャンバ内で正面衝突させる。これにより、繊維状炭素のバンドルが粉砕され、分散及び均質化することができる。ジェットミキシングの条件としては、圧力は100MPa以上、濃度は5g/l未満が好ましい。
超遠心処理による分散方法では、炭素粉末と繊維状炭素とを含む混合溶液に対して超遠心処理を行う。超遠心処理は、旋回する容器内で混合溶液の炭素粉末及び繊維状炭素にずり応力と遠心力を加える。
超遠心処理は、例えば、図2に示すような容器を用いて行うことができる。図2に示すように、容器は、開口部にせき板1−2を有する外筒1と、貫通孔2−1を有し旋回する内筒2からなる。この容器の内筒2内部に混合溶液を投入し、内筒2を旋回することによってその遠心力で内筒2内部の炭素粉末と繊維状炭素が内筒の貫通孔を通って外筒1の内壁1−3に移動する。この時、炭素粉末と繊維状炭素は内筒の遠心力によって外筒1の内壁1−3に衝突し、薄膜状となって内壁1−3の上部へずり上がる。この状態では炭素粉末と繊維状炭素には内壁1−3との間のずり応力と内筒からの遠心力の双方が同時に加わり、混合溶液中の炭素粉末及び繊維状炭素に大きな機械的エネルギーが加わることになる。
超遠心処理において、混合溶液が薄膜状なほど機械的エネルギーは大きなものとなるため、薄膜の厚みは5mm以下、好ましくは2.5mm以下、さらに好ましくは1.0mm以下が好ましい。なお、薄膜の厚みはせき板の幅、反応液の量によって設定することができる。
超遠心処理は、混合溶液中の炭素粉末及び繊維状炭素に加えられるずり応力と遠心力の機械的エネルギーによって実現できるものと考えられる。このずり応力と遠心力は内筒内の混合溶液中の炭素粉末及び繊維状炭素に加えられる遠心力によって生じる。したがって、本発明に必要な内筒内の炭素粉末と繊維状炭素に加えられる遠心力は1500N(kgms−2)以上、好ましくは60000N(kgms−2)以上、さらに好ましくは270000N(kgms−2)以上である。
この超遠心処理においては、混合溶液中の炭素粉末及び繊維状炭素にずり応力と遠心力の双方の機械的エネルギーが同時に加えられることによって、この機械的なエネルギーが、混合溶液中の炭素粉末及び繊維状炭素を均一化及び細分化させる。
なお、分散処理は炭素粉末と繊維状炭素とを混合した混合溶液に対して行うことが好ましいが、別途繊維状炭素を投入した溶液を準備し、この溶液に対して分散処理を行い、バンドルが解けた繊維状炭素を得、この繊維状炭素と炭素粉末とを混合して混合溶液を得ても良い。また、別途炭素粉末を投入した溶液を準備し、この溶液に対して分散処理を行い、細分化した炭素粉末を得、この炭素粉末と繊維状炭素とを混合して混合溶液を得ても良い。さらには、別途繊維状炭素を投入した溶液を準備し、この溶液に対して分散処理を行い、バンドルが解けた繊維状炭素を得、同じく別途炭素粉末を投入した溶液を準備し、この溶液に対して分散処理を行い、細分化した炭素粉末を得、これらの繊維状炭素と炭素粉末とを混合して混合溶液を得てもよい。これらの混合溶液についても、分散処理を施すと良い。
(2)コーティング層形成工程
コーティング層形成工程では、分散工程を経た混合溶液を集電体上に塗布し、溶媒を乾燥により除去することで、集電体上に炭素粉末/繊維状炭素のコーティング層が形成された電極を得られる。
混合溶液を集電体上に塗布し、溶媒を乾燥して溶媒を除去する方法としては、集電体に対して混合溶液をコーティング(ディップコーティング、スプレーコーティングやインクジェットコーティングなどの各種のコーティング手法が用いられる)する方法がある。コーティングでは、バーコーターやコーターを用い、混合溶液を集電体上に均一な厚さで塗布する。その後、混合溶液を乾燥させる。これにより、混合溶液中の溶媒を除去し、炭素粉末と繊維状炭素が混合して堆積した炭素粉末/繊維状炭素のコーティング層が集電体上に形成される。さらに、集電体およびコーティング層の上下方向からプレスし、コーティング層を集電体の凹凸面に食い込ませて一体化することで電極が作製される。この集電体上に形成されたコーティング層の厚さは、10−40μm程度が好ましい。このコーティング層のSEM像を観察すると、繊維状炭素と繊維状炭素との間隔が2μm以下となる。炭素粉末は、2μm以下の間隔の繊維状炭素に分散し、担持する。集電体およびコーティング層のプレスには、垂直プレスまたはロールプレス等を用いることができる。
本実施形態で使用する集電体は、導電材料を用いることができる。集電体として使用する導電性材料としては、アルミニウム箔、白金、金、ニッケル、チタン、鋼、カーボンなどが挙げられる。集電体の形状は、膜状、箔状、板状、網状、エキスパンドメタル状、円筒状などの任意の形状を採用することができる。また、集電体の表面は、予めエッチング処理などによる凹凸面を形成してもよく、またプレーン面であってもよい。なお、これらの集電体には、その表面に炭素粉末/繊維状炭素のコーティング層との密着性を高めるため、導電性材料からなる接着層を予め形成することもできる。
図3は、分散工程において、ミキサーで炭素粉末(カーボンブラック)と繊維状炭素(CNT)とを分散させた溶液から作製した炭素粉末/繊維状炭素のコーティング層のSEM(×4.00k)像である。
図4は、ジェットミキシングで、炭素粉末(カーボンブラック)と繊維状炭素(CNT)とを高分散させた溶液から作製した炭素粉末/繊維状炭素のコーティング層のSEM(×4.00k)像である。
図5は、超遠心処理で、炭素粉末(カーボンブラック)と繊維状炭素(CNT)とを高分散させた溶液から作製した炭素粉末/繊維状炭素のコーティング層のSEM(×4.00k)像である。
図3〜5に示すように、炭素粉末/繊維状炭素のコーティング層においては、繊維状炭素が炭素粉末を絡めて担持している。ミキサーによる分散処理を行った混合溶液から作製した炭素粉末/繊維状炭素のコーティング層、ジェットミキシングによる分散処理を行った混合溶液から作製した炭素粉末/繊維状炭素のコーティング層、超遠心処理による分散処理を行った混合溶液から作製した炭素粉末/繊維状炭素のコーティング層の順で、コーティング層の表面の形状も緻密になることがわかる。
また、図3に示すように、ミキサー(ホモジナイザー)により分散させた溶液から作成した炭素粉末/繊維状炭素のコーティング層においては、繊維状炭素(CNT)が疎らで、繊維状炭素(CNT)同士の間隔も広い。すなわち、ミキサーによる分散処理では、バンドル状の繊維状炭素(CNT)のバンドルが解ける量が少ないため、繊維状炭素(CNT)がまばらとなり、CNT同士の隙間が大きくなる。このため炭素粉末が均一に繊維状炭素に分散担持されにくい。
図3においては、CNT(1)とCNT(2)との隙間Aなど、CNT同士の距離が短い部分もあるが、CNT(1)〜CNT(4)の間の領域Bのように、CNTがSEM像で観察されない領域が存在する。このような領域Bにおいては、少なからずCNTとCNTとの隙間Cが2μmを超える。つまり、CNTは十分に分散しておらず、疎らであることが分かる。また、炭素粉末の細分化も十分に行われず、炭素粉末の凝集体も3μmを超える大きな状態で存在する。まばらなCNTに対して、大きな凝集体の炭素粉末が担持するため、炭素粉末がCNTに均一に分散担持されず、電極容量や内部抵抗の改善がされにくい。領域BのCNTとCNTとの隙間は、SEM像で観察し、CNTが存在しない領域の最大直線距離として計算した。
一方、図4,5に示すように、ジェットミキシング、または、超遠心処理による分散処理により分散させた溶液から作成した炭素粉末/繊維状炭素のコーティング層においては、繊維状炭素(CNT)が密で、繊維状炭素(CNT)同士の間隔も狭い。すなわち、ジェットミキシング、または、超遠心処理による分散処理では、バンドル状の繊維状炭素(CNT)のバンドルが十分に解けるため、繊維状炭素(CNT)の網目状も密となる。また、炭素粉末自体もジェットミキシング、または、超遠心処理による分散処理によって、その炭素粉末の凝集状態が崩れ、小さな凝集体に細分化される。密な網目状の繊維状炭素には、炭素粉末が細分化された凝集体の状態で担持され、炭素粉末と繊維状炭素が均一に分散されている。
また、図4,5においては、CNTとCNTとの隙間が2μm以下であり、2μmを超える隙間は実質的に存在しない。炭素粉末(カーボンブラック)は、3μm以下の小さな凝集体として網目状の繊維状炭素(CNT)に分散して担持するので、炭素粉末を高分散させることができる。
なお、SEM像については、図3〜図5と同様の条件で集電体上に形成された炭素粉末/繊維状炭素のコーティング層をそれぞれ無作為に3箇所撮影したものを観察したところ、いずれにおいても上記の形態が得られていることを確認した。
この炭素粉末/繊維状炭素のコーティング層を集電体上に形成した電極では、バインダー的な役割を担う繊維状炭素を用いた混合溶液を集電体上に塗布し、乾燥して溶媒を除去することにより集電体上にコーティング層を作製することで樹脂系バインダーの添加量を抑制して低抵抗化をすることができる。さらには、炭素粉末の粒子径を100nm未満と極めて小さい粒子径とすることで、炭素粉末自体の拡散抵抗を低減し、電極の抵抗をさらに低減させることができる。また、炭素粉末として極めて小さい粒子径を用いているため、炭素粉末が凝集しやくなり、これにより得られるコーティング層は低密度の傾向となる。しかしながら、混合溶液中での炭素粉末と繊維状炭素とをジェットミキシングや超遠心処理などの分散手法を用いて高分散させることで、コーティング層を緻密・均質な形態として電極密度を高め、従来のミクロンサイズの炭素粉末を用いた電極と同等レベルの容量を得ることができる優れた電極を実現できる。
次に、この電極の状態について検討する。炭素材料及び繊維状炭素を分散した混合溶液を集電体上に塗布し、溶媒を乾燥して作製した炭素粉末/繊維状炭素のコーティング層を、所定分量を集電体から剥離し、所定の溶液に分散した際の粒度分布(50%累積値:D50(メジアン径)、90%累積値:D90)を検討したところ、単一のピークを有している所謂正規分布を示し、粒度分布のD90/D50が2.5以下を示す構成が好ましいことが分かった。つまり、この範囲の炭素粉末/繊維状炭素のコーティング層とすることで、均一の表面状態及び高密度となる。また、D90を150μm以下とすることで、先鋭な粒度分布が得られ、均一の表面状態及び高密度な炭素粉末/繊維状炭素のコーティング層を得ることができる。D90の下限は、1μm以上であり、最適範囲は、1〜50μmである。なお、粒度分布は、炭素粉末/繊維状炭素のコーティング層(1cm)をイソプロピルアルコール(IPA)溶液に投入し、ホモジナイザー(24000rpm、5分間)を使用して分散させた状態で、粒度分布を測定した(粒度分布の測定方法)。
図6は電気二重層キャパシタの一例として、炭素粉末/繊維状炭素のコーティング層を集電体上に形成した電極をラミネート封止したラミネート形電気二重層キャパシタの構成を示す概念図である。ラミネート形電気二重層キャパシタは、正極及び負極の電極3、セパレータ4、電解液5、ラミネートフィルム6、外部端子7からなる。
電極3は、本実施形態の炭素粉末/繊維状炭素のコーティング層を集電体上に形成した電極である。この電極3には、その一部に外部への接続用の外部端子7が形成されている。
セパレータ4はセルロース系セパレータ、合成繊維不織布系セパレータやセルロースと合成繊維を混抄した混抄セパレータなどが使用できる。ポリエステル、ポリフェニレンサルファイド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリイミド、フッ素樹脂、ポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂、セラミクスやガラス等々の繊維からなる不織布やクラフト紙、マニラ紙、エスパルト紙、これらの混抄紙あるいは多孔質フィルム等を好適に用いることが出来る。リフローハンダ付けを行なう場合には、熱変形温度が230℃以上の樹脂を用いる。例えば、ポリフェニレンサルファイド、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、フッ素樹脂やセラミクス、ガラス等を用いることが出来る。
正極及び負極の電極3および電極間に介在されたセパレータ4に含浸される電解質5としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ビニレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルイソプロピルスルホン、エチルメチルスルホン、エチルイソブチルスルホンなどの鎖状スルホン、スルホラン、3−メチルスルホラン、γ−ブチロラクトン、アセトニトリル、1,2−ジメトキシエタン、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、ニトロメタン、エチレングリコール、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、水又はこれらの混合物を使用することができる。また、電解質4としては、第4級アンモニウム塩またはリチウム塩からなる群から選ばれる一種以上の電解質が含有されている。第4級アンモニウムイオンやリチウムイオンを生成し得る電解質であれば、あらゆる第4級アンモニウム塩またはリチウム塩を用いることができる。第4級アンモニウム塩およびリチウム塩からなる群より選ばれる一種以上を用いることがより好ましい。特に、エチルトリメチルアンモニウムBF、ジエチルジメチルアンモニウムBF、トリエチルメチルアンモニウムBF、テトラエチルアンモニウムBF、スピロ−(N,N’)−ビピロリジニウムBF、エチルトリメチルアンモニウムPF、ジエチルジメチルアンモニウムPF、トリエチルメチルアンモニウムPF、テトラエチルアンモニウムPF、スピロ−(N,N’)−ビピロリジニウムPF、テトラメチルアンモニウムビス(オキサラト)ボレート、エチルトリメチルアンモニウムビス(オキサラト)ボレート、ジエチルジメチルアンモニウムビス(オキサラト)ボレート、トリエチルメチルアンモニウムビス(オキサラト)ボレート、テトラエチルアンモニウムビス(オキサラト)ボレート、スピロ−(N,N’)−ビピロリジニウムビス(オキサラト)ボレート、テトラメチルアンモニウムジフルオロオキサラトボレート、エチルトリメチルアンモニウムジフルオロオキサラトボレート、ジエチルジメチルアンモニウムジフルオロオキサラトボレート、トリエチルメチルアンモニウムジフルオロオキサラトボレート、テトラエチルアンモニウムジフルオロオキサラトボレート、スピロ−(N,N’)−ビピロリジニウムジフルオロオキサラトボレート、LiBF、LiPF、リチウムビス(オキサラト)ボレート、リチウムジフルオロオキサラトボレート、メチルエチルピロリジニウムテトラフルオロボレート等が好ましい。
ラミネートフィルム6としては、柔軟性を有しており、かつ電解液が漏洩しないように熱融着によって電極3及びセパレータ4で形成されたキャパシタ素子を封止できるものであれば、この種のキャパシタに一般に用いられるフィルムを用いることができる。ラミネートフィルム6に用いられる代表的な層構成としては、金属薄膜などからなる非通気層と熱融着性樹脂からなる熱融着層とを積層した構成、あるいは、非通気層の熱融着層と反対側の面にさらに、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステルやナイロン等のフィルムからなる保護層を積層した構成が挙げられる。キャパシタ素子を封止するに際しては、熱融着層を対向させてキャパシタ素子を包囲する。また、封止するキャパシタ素子を形成する電極3及びセパレータ4の枚数は、任意の枚数とすることができる。例えば、1枚の電極と2枚のセパレータよりキャパシタ素子を構成しても、それ以外の枚数の組み合わせでキャパシタ素子を構成しても良い。
非通気層を構成する金属薄膜としては、例えば、厚さ10μm〜100μmの、Al、Ti、Ti合金、Fe、ステンレス、Mg合金などの箔を用いることができる。熱融着層に用いられる熱融着性樹脂としては、熱融着が可能な樹脂であれば特に制限はなく、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、これらの酸変成物、ポリフェニレンサルファイド、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル等、ポリアミド、エチレン−酢酸ビニル共重合体などが挙げられる。
(3)電極の電極密度
本発明に係る電極は、その電極密度を0.48g/cc以上とすることにより、電極容量において良好な結果が得られる。
なお、本願明細書に記載の「電極密度」とは、炭素粉末と繊維状炭素とを溶媒中に分散させ、集電体に塗布して得られたコーティング層の単位体積当たりの質量とする。具体的には、コーティング層の1cmにおけるコーティング層の厚み領域(体積)において、電極材料を含む固形分の重さを該体積で除した値とする。
(4)本発明に係る電極の適用形態
本発明に係る電極及び電極の製造方法は、電気二重層キャパシタに限らず、リチウムイオンキャパシタなどの電気化学キャパシタなど、各種キャパシタに適用することができる。
また、本発明に係る電極及び電極の製造方法は、ラミネート型の電気二重層キャパシタに限らず、コイン型に適用してもよく、また、正極電極及び負極電極の間にセパレータを介して巻回した円筒型素子や正極電極及び負極電極の間にセパレータを介して積層した積層型素子を使用した各種キャパシタにも適用できる。
[第1の特性比較]
本願発明の電極を用いた電気二重層キャパシタの特性を確認する。本実施例及び比較例では、以下の条件により電極を作成し、当該電極を用いて電気二重層キャパシタを作成して各種特性を測定した。本特性比較で使用する実施例1〜6、比較例1及び、従来例1は、次の方法により作製した。
(混合溶液の作製)
実施例1〜3では、水蒸気賦活処理した粒径12nmのカーボンブラック(以下、CB)を電極内の炭素粉末と繊維状炭素との合計量に対して80wt%となるように計り取る。次に、外径20nm、長さ150μmの繊維状炭素としてCNTを、電極内のCBとCNTとの合計量に対して20wt%となるように計り取る。CB1.6gとCNT0.4gとを1Lの溶媒(NMP)に投入し、混合溶液を作製した。
また、実施例4〜6,従来例1では、上記混合溶液にポリフッ化ビニリデン(PVDF)0.02gを、混合溶液にさらに投入し混合した。混合溶液中の、PVDFの割合は、1wt%である。
(実施例1)
実施例1では、上記の混合溶液に対して、遠心力200000N(kgms−2)で5分間、超遠心分散処理による分散処理を行い、CB/CNT/NMP分散液を作製した。この分散液を濾過により溶媒を除去して濃縮し、この分散液を集電体であるアルミニウム箔の上にバーコーターを利用して塗布した。その後、常圧下120℃にて1時間乾燥して溶媒となるNMPを除去してアルミニウム箔上にCB/CNTのコーティング層を形成した2枚の電極を得、セルロース系セパレータを介して電気二重層キャパシタ素子を作製した(電極面積:2.1cm)。そして、1M(=1mol/dm)の四フッ化ホウ酸テトラエチルアンモニウムを含むプロピレンカーボネート溶液を電解液として素子に含浸した後、ラミネートフィルムを用いて熱封止し、評価用セル(電気二重層キャパシタ)を作製した。
(実施例2)
実施例2では、上記混合溶液に対して、ジェットミキシングにて200MPa,0.5g/lの圧力及び濃度で3回の分散処理を行い、炭素粉末/繊維状炭素/NMP分散液を作製した以外は実施例1と同様の方法で評価用セルを作製した。
(実施例3)
実施例3では、上記混合溶液を、ミキサーで約30秒間撹拌して分散処理を行い、炭素粉末/繊維状炭素/NMP分散液を作製した以外は実施例1と同様の方法で評価用セルを作製した。
(実施例4)
実施例4では、炭素粉末/繊維状炭素/NMP分散液にバインダーとして更にPVDFを混合した、炭素粉末/繊維状炭素/NMP分散液を使用した以外は、実施例1と同様の方法で評価用セルを作製した。PVDFの添加量は、炭素粉末、繊維状炭素及びPVDFの全体量に対して1%としている。
(実施例5)
実施例5では、炭素粉末/繊維状炭素/NMP分散液にバインダーとして更にPVDFを混合した、炭素粉末/繊維状炭素/NMP分散液を使用した以外は、実施例2と同様の方法で評価用セルを作製した。PVDFの添加量は、炭素粉末、繊維状炭素及びPVDFの全体量に対して1%としている。
(実施例6)
実施例6では、炭素粉末/繊維状炭素/NMP分散液にバインダーとして更にPVDFを混合した、炭素粉末/繊維状炭素/NMP分散液を使用した以外は、実施例3と同様の方法で評価用セルを作製した。PVDFの添加量は、炭素粉末、繊維状炭素及びPVDFの全体量に対して1%としている。
(比較例1)
比較例1では、上記混合溶液を変更して実施例3と同様の方法で評価用セルを作製した。具体的には、水蒸気賦活処理した粒子径1μmの活性炭(原料:やしがら)を電極内の活性炭とCNTとの合計量に対して80wt%となるように計り取る。次に、外径20nm、長さ150μmの繊維状炭素としてCNTを、電極内の活性炭とCNTとの合計量に対して20wt%となるように計り取る。活性炭とCNTとは、合計50mgとなるようにする。合計50mgの活性炭とCNTを、50mlのNMPと混合させて混合溶液を作製した。この混合溶液に対して、ミキサーで約30秒間撹拌させて分散処理を行い、炭素粉末/繊維状炭素/NMP分散液を作製した以外は実施例1と同様の方法で評価用セルを作製した。
(従来例1)
従来例1では、水蒸気賦活処理した粒子径1μmの活性炭(原料:やしがら)と、ケッチェンブラック(以下、KB)を電極内の炭素粉末と樹脂バインダーとの合計量に対して95wt%となるように計り取る。次に、樹脂バインダーとしてPVDFを、電極内の活性炭とPVDFとの合計量に対して5wt%となるように計り取る。活性炭とPVDFとは、合計50mgとなるようにする。合計50mgの活性炭とPVDFを、50mlのNMPと混合させて作製した混合溶液を用いている。この混合溶液を、集電体となるアルミニウム箔の上に塗布し、常圧下120℃にて1時間乾燥し、2枚の電極を得、セルロース系セパレータを介して電気二重層キャパシタ素子を作製した(電極面積:2.1cm)。そして、1M(=1mol/dm)の四フッ化ホウ酸テトラエチルアンモニウムを含むプロピレンカーボネート溶液を電解液として素子に含浸した後、ラミネートフィルムを用いて熱封止し、評価用セル(電気二重層キャパシタ)を作製した。
表1は、実施例1〜6、比較例1及び従来例1の電極の分散方法、バインダー又は繊維状炭素の割合、電極内のカーボンブラックの割合、電極密度、評価用セルの電極容量、内部抵抗及び低温特性を示した表である。実施例1〜6、及び従来例1の評価用セルについて、電極容量及び内部抵抗は、3Vで30分間電圧印加後の測定結果を示す。低温特性は、20℃及び−30℃のそれぞれの環境下で評価用セルの電極容量を測定し、その容量の比(−30℃での容量/20℃での容量)×100%の値とした。
表1からは、実施例1〜6、比較例1及び従来例1の各特性を比較すると、バインダーとしてPVDFを使用したコーティング電極である従来例1では、樹脂系のバインダーを用いているため、その樹脂バインダーを少量としたにもかかわらず、内部抵抗及び低温特性が劣化している値となった。また、実施例1〜6と同様に混合溶液をコーティングした比較例1については、電極密度及び電極容量が高い値を示している。しかし、活性炭の粒子径が大きいため樹脂バインダーを使用していないにもかかわらず拡散抵抗が上がり、内部抵抗や低温特性が劣化している値となった。
これに対して、実施例1〜6では、粒子径の極めて小さい炭素粉末を用い、混合溶液を集電体上にコーティングすることで、内部抵抗及び低温特性が極めて優れた値となった。
特に、分散工程を超遠心処理により行い、炭素粉末と繊維状炭素とを高分散させた実施例1,4及びジェットミキシングにより炭素粉末と繊維状炭素とを高分散させた実施例2,5については、樹脂系バインダーの使用に係らず、内部抵抗及び低温特性が良好である。また、実施例1,4の電極密度0.62g/cc、実施例2,5の電極密度0.55g/ccからわかるように電極密度は高くなる。このため、ミキサーで分散させた実施例3,6に比べて電極容量が大幅に向上していることが分かる。
次に、実施例1と比較例1の電極に用いた炭素材料をそれぞれ分析したら次のような状況であった。測定方法は窒素ガス吸着法で行った。比表面積はBET法で算出した。
表2において、実施例1と比較例1の各特性を比較すると、内部抵抗や低温特性が劣化した比較例1は、実施例1と比較して、メソ孔が占める割合が低いことがわかる。一方、内部抵抗及び低温特性が極めて優れた値となった実施例1では、孔サイズが大きいメソ孔が占める割合が増えることにより、抵抗が低減されることが分かる。特に、メソ孔の占める割合が5〜30%の範囲の場合、内部抵抗及び低温特性が極めて優れた値となる。
次に、高分散させた混合溶液を集電体上に塗布し、溶媒を乾燥して得られた電極について検討する。実施例1〜3の電極に用いた炭素材料をそれぞれ分析した。表3は、実施例1〜3の50%累積値:D50(メジアン径)、90%累積値:D90を示す表であり、図7は、実施例1〜3の粒度分布を示す図である。測定方法は、実施例1〜3の炭素粉末/繊維状炭素のコーティング層(1cm)を集電体上から取り出し、イソプロピルアルコール(IPA)溶液に投入し、ホモジナイザー(24000rpm、5分間)を使用して分散させた状態で、粒度分布を測定した。
図7からは、実施例1及び2は、粒度分布において、単一のピークを有している正規分布であることがわかる。これにより、実施例1及び2の電極は均一の表面状態及び高密度となることがわかる。
さらに、表3からは、D90を150μm以下とすることでより先鋭な粒度分布が得られ、実施例1及び2においては、内部抵抗及び容量が極めて優れた電極を得ることができることかわかる。
また、実施例1〜3の電極のD90/D50、電極密度、容量、内部抵抗をそれぞれ分析した。表4は、実施例1〜3の電極のD90/D50、電極密度、容量、内部抵抗を示す表である。
表4からは、D90/D50の値を2.5以下とし、粒度分布においてシャープなピークとすることで、電極は、均一の表面状態及び高密度となる。そのため、実施例1,2では、内部抵抗及び容量を優れた値とすることができる。
[第2の特性比較]
(実施例1−1〜実施例1−6)
前記実施例1に記載の評価用セルと同様に作製した。但し、混合溶液に含まれるCBとCNTの割合を表5のとおり変更している。
表5は、実施例1−1〜実施例1−6の電極の分散方法、電極内の繊維状炭素の割合、電極内の炭素材料の割合、電極密度、評価用セルの電極容量、内部抵抗及びケース膨れ状況を示した表である。なおケース膨れ状況については、電圧印加前の評価用セルの厚みを規準とし、3Vで30分間電圧印加後の厚みと比較し、20%超膨れたものを「×」、20〜10%の範囲で膨れたものを「△」、10%未満で膨れたものを「○」として評価した。
表5からは、実施例1−1〜実施例1−6の各特性を比較すると、いずれの実施例においても電極密度及び静電容量について良好な結果が得られていることがわかる。内部抵抗については、CNTの割合が10wt%以上の実施例1−2〜6が実施例1−1に比べて良好な結果となった。またケースの膨れ状況については、CNTの割合が30wt%以下の実施例1−1〜4が、実施例1−5、6に比べて良好な結果となった。また、電極密度においては、いずれの実施例においても、表1に記載のミキサーにて分散させた実施例3と比較して電極容量について良好な結果が得られている。
次に、ジェットミキシングによって高分散させた混合溶液を集電体上に塗布し、溶媒を乾燥して得られた電極について検討する。
(実施例2−1〜実施例2−6)
前記実施例2に記載の評価用セルと同様に作製した。但し、混合溶液に含まれるCBとCNTの割合を表6のとおり変更している。
表6は、実施例2−1〜実施例2−6の電極の分散方法、電極内の繊維状炭素の割合、電極内の炭素材料の割合、電極密度、評価用セルの電極容量、内部抵抗及びケース膨れ状況を示した表である。
表6からは、実施例2−1〜実施例2−6の各特性を比較すると、いずれの実施例においても電極密度及び静電容量について良好な結果が得られている。内部抵抗については、CNTの割合が10wt%以上の実施例2−2〜6が実施例2−1に比べて良好な結果となった。またケースの膨れ状況については、CNTの割合が30wt%以下の実施例2−1〜4が、実施例2−5、6に比べて良好な結果となった。また、電極密度においては、いずれの実施例においても、0.48g/cc以上であり、表1に記載のミキサーにて分散させた実施例3と比較して電極容量について良好な結果が得られている。
[第3の特性比較]
第1及び第2の特性比較では、粒子径12nmの炭素粉末の場合についての特性を比較した。本特性比較では、粒子径が1μmの炭素粉末の電極を用いた電気二重層キャパシタの特性を確認する。本特性比較の実施例及び比較例では、以下の条件により電極を作成し、当該電極を用いて電気二重層キャパシタを作成して各種特性を測定した。本特性比較で使用する実施例7−1,7−2、及び、従来例1は、次の方法により作製した。
(混合溶液の作製)
まず、水蒸気賦活処理した粒子径1μmの活性炭(原料:やしがら)を電極内の炭素粉末と繊維状炭素との合計量に対して80wt%となるように計り取る。次に、外径20nm、長さ150μmの繊維状炭素としてCNTを、電極内の活性炭とCNTとの合計量に対して20wt%となるように計り取る。活性炭1.6gとCNT0.4gとをNMP1Lの溶媒に投入し、混合溶液を作製した。
(実施例7−1)
実施例7−1では、上記の混合溶液に対して、遠心力200000N(kgms−2)で5分間、超遠心処理による分散処理を行い、活性炭/CNT/NMP分散液を作製した。この分散液を濾過により溶媒の一部を除去して濃縮し、この分散液を集電体であるアルミニウム箔にバーコーターを利用してコーティングし、常圧下120℃にて1時間乾燥して溶媒となるNMPを除去してアルミニウム箔上に活性炭/CNTのコーティング層を形成した2枚の電極を得、セルロース系セパレータを介して電気二重層キャパシタ素子を作製した(電極面積:2.1cm)。そして、1M(=1mol/dm)の四フッ化ホウ酸テトラエチルアンモニウムを含むプロピレンカーボネート溶液を電解液として素子に含浸した後、ラミネートフィルムを用いて熱封止し、評価用セル(電気二重層キャパシタ)を作製した。
(実施例7−2)
実施例7−2では、上記混合溶液に対して、ジェットミキシングにて200MPa,0.5g/lの圧力及び濃度で3回の分散処理を行い、炭素粉末/繊維状炭素/NMP分散液を作製した以外は実施例1と同様の方法で評価用セルを作製した。
表7は、実施例7−1,2及び従来例1の電極の分散方法、繊維状炭素の割合、電極内の活性炭の割合、電極密度、評価用セルの電極容量及び内部抵抗を示した表である。実施例7−1,2、従来例1の評価用セルについて、電極容量及び内部抵抗は、3Vで30分間電圧印加後の測定結果を示す。
表7において、実施例7−1,2、及び、従来例1の各特性を比較する。従来例1については、内部抵抗や低温特性が劣化している値となった。これに対して超遠心処理及びジェットミキシングを行った実施例7−1、実施例7−2では、活性炭とCNTとを高分散させることができ、得られた電極の電極密度が向上し、電極容量並びに内部抵抗が優れた値となった。すなわち、表7からは、粒子径が1μmの炭素粉末を使用した場合にでも、分散方法を超遠心処理及びジェットミキシング処理することにより、優れた電極容量並びに低内部抵抗の電極を作成することが可能であることがわかる。
以上のように本特性比較においては、粒子径が1μmの炭素粉末について特性比較を行ったが、粒子径が10μm未満の炭素粉末を使用した場合にでも、分散方法を超遠心処理及びジェットミキシングによる処理することにより、本発明の効果を奏することが可能である。
1 …外筒
1−2…せき板
1−3…内壁
2 …内筒
2−1…貫通孔
3 …電極
4 …セパレータ
5 …電解液
6 …ラミネートフィルム
7 …外部端子


Claims (11)

  1. 粒子径が100nm未満の多孔質化処理した炭素粉末と、繊維状炭素と、を溶媒中で分散させた溶液を集電体上に塗布し、溶媒を乾燥して得られた電極であって、
    電極を構成する炭素粉末と繊維状炭素の凝集体の粒度分布が単一のピークを有し、
    前記粒度分布の50%累積値D50の粒子径と、90%累積値D90の粒子径との比D90/D50が、2.以下であり、
    前記粒度分布の90%累積値D90の粒子径が138μm以下であることを特徴とする電極。
  2. 前記炭素粉末は、カーボンブラックを賦活処理したものであることを特徴とする請求項1に記載の電極。
  3. 炭素粉末と繊維状炭素とが高分散され、その電極密度が0.48g/cc以上であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電極。
  4. 前記繊維状炭素は、炭素粉末と繊維状炭素の合計量に対して10〜30重量%含有されていることを特徴とする請求項1乃至3何れか1項に記載の電極。
  5. 前記多孔質化処理した炭素粉末における孔のうち、メソ孔の占める割合が5〜30%の範囲であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の電極。
  6. 電極を構成する前記繊維状炭素同士の間隔が2μm以下であることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の電極。
  7. 請求項1乃至6のいずれかの電極を集電体の上に形成した電気二重層キャパシタ。
  8. 粒子径が100nm未満の多孔質化処理した炭素粉末と、繊維状炭素と、を溶媒中に分散させる分散工程と、
    前記分散工程で得られた溶液を集電体上に塗布し、溶媒を乾燥して集電体上に炭素粉末/繊維状炭素のコーティング層を形成するコーティング層形成工程と
    を備えた電極の製造方法であって、
    電極を構成する炭素粉末と繊維状炭素の凝集体の粒度分布が単一のピークを有し、
    前記粒度分布の50%累積値D50の粒子径と、90%累積値D90の粒子径との比D90/D50が、2.以下であり、
    前記粒度分布の90%累積値D90の粒子径が138μm以下であることを特徴とする電極の製造方法。
  9. 前記炭素粉末は、カーボンブラックを賦活処理したものであることを特徴とする請求項8に記載の電極の製造方法。
  10. 前記分散工程は、前記溶液の噴射流同士を衝突させる処理であることを特徴とする請求項8または請求項9に記載の電極の製造方法。
  11. 前記分散工程は、前記溶液に対してずり応力と遠心力を加える処理であることを特徴とする請求項8または請求項9に記載の電極の製造方法。
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